JP5194582B2 - 圧胴及びこれを用いたエンボス加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧胴及びこれを用いたエンボス加工装置に関するものである。
写真の光沢を抑えたり、紙の手触りを良くしたりするために、写真などの被加工物に所望の凹凸形状を形成するエンボス加工が行われることがある。このエンボス加工を行うエンボス加工装置は、外周面に凹凸形状を有するエンボスローラと、このエンボスローラを押圧するよう設置された圧胴とを備えている。そして、このエンボスローラと圧胴とを回転させ、その間に被加工物を通過させることで、被加工物にエンボスローラの凹凸形状を転写させている。この圧胴は、外周面をゴムなどの材料からなる弾性体層によって構成しており、この弾性体層によりエンボスローラの凹凸形状を吸収して被加工物に凹凸形状を効率よく転写させている(例えば、特許文献1参照)。
実開平5−74830号公報
上記エンボス加工装置は、圧胴の外周面を弾性体層によって構成しているが、この弾性体層を構成するゴムなどの材料は高い摩擦係数を有するものが多い。このため、被加工物が圧胴とエンボスローラとの間を通過する際に、圧胴の弾性体層は被加工物との摩擦による摩耗量が大きくなり、圧胴の寿命が短くなってしまうといった問題が生じる。
そこで、本発明は、効率よくエンボス加工を行うとともに、寿命を長くすることのできる圧胴及びこれを用いたエンボス加工装置を提供することを課題とする。
本発明に係る圧胴は、上記課題を解決するためになされたものであり、被加工物を加工手段に押圧するとともに、被加工物を搬送するよう回転する圧胴であって、円柱状の本体部と、前記本体部の外周面に形成され、弾性を有する弾性体層と、前記弾性体層上に形成され、前記弾性体層よりも低い静止摩擦係数を有する耐摩耗層と、を備えている。
このように、圧胴は、本体部の外周面に弾性体層が形成されている。この弾性体層は弾性を有するため、例えば、被加工物にエンボス加工を施す場合、圧胴によって被加工物を加工手段であるエンボスローラに押圧した際に、エンボスローラの凹凸形状を圧胴の弾性体層が吸収し、効率よく被加工物に凹凸形状を転写させることができる。また、本発明に係る圧胴は、弾性体層上に耐摩耗層がさらに形成されている。この耐摩耗層は弾性体層よりも摩擦係数が低いため、耐摩耗層が形成された圧胴は、弾性体層が最外層に配置された圧胴に比べて被加工物との摩擦による摩耗量は低減し、この結果、圧胴の寿命を長くすることができる。
上記耐摩耗層は、種々の構成をとることができるが、例えば、弾性体層をゴムによって構成し、この弾性体層の外周面にフッ素系樹脂を含浸することにより形成することができる。または、弾性体層をゴムによって構成し、この弾性体層の外周面にフッ素系樹脂をコーティングすることにより形成することもできる。なお、上記「ゴム」は、合成ゴムや天然ゴムを含む概念であり、また、上記「フッ素系樹脂」とは、ポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などを含む概念である。
また、本発明に係るエンボス加工装置は、上記課題を解決するためになされたものであり、被加工物にエンボス加工をするためのエンボス加工装置であって、上記いずれかに記載の圧胴と、外周面に凹凸形状を有し、回転するよう構成されたエンボスローラと、を備え、前記圧胴とエンボスローラとで被加工物を挟み込んで押圧することにより被加工物にエンボス加工を施すよう構成されている。
この構成によれば、圧胴は本体部の外周面に弾性体層が形成されているため、エンボスローラと圧胴とで被加工物を挟み込んだ際、圧胴の弾性体層がエンボスローラの凹凸形状を吸収し、被加工物に効率よく凹凸形状を転写することができる。そして、圧胴の弾性体層上には耐摩耗層が形成されているため、弾性体層が最外層に配置された圧胴と比べて摩耗量を低減することができ、この結果圧胴の寿命を長くすることができる。
本発明によれば、効率よくエンボス加工を行うとともに、寿命を長くすることのできる圧胴及びこれを用いたエンボス加工装置を提供することができる。
以下、本発明に係る圧胴及びこれを用いたエンボス加工装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るエンボス加工装置の側面断面図であり、図2は、図1の左方向から見たエンボス加工装置の一部のみを示す概略正面図であり、。なお、図1の左側を「上流側」、右側を「下流側」と称して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るエンボス加工装置1は、写真P(被加工物)を投入するための投入部2と、投入部2から投入された写真Pを下流側へと送る送り部3と、送り部3から送られてきた写真Pにエンボス加工を施す加工部4とから構成されている。
投入部2は、複数枚の写真Pが積載された積載プレート5と、積載プレート5上に積載された写真Pを下流側へと搬送するピックアップローラ6とを備えている。積載プレート5は、上流側端部51が軸52によって軸支されており、これにより、積載プレート5の下流側端部53が上流側端部51の軸52を中心に回動できるように構成されている。積載プレート5の下方には軸52に設置されたねじりバネ7が配置されており、このねじりバネ7によって積載プレート5の下流側端部53が上流側端部51の軸52を中心に上方に回動するよう付勢されている。なお、積載プレート5は、その下流側端部53が上流側端部51と水平となる位置よりも上方に移動しないようストッパー(図示省略)によりその移動が規制されている。また、写真Pは、通常、特性上カールしやすい昇華転写用のものが使用されるが、このような写真Pは、下に凸となり、その上流側端部及び下流側端部が積載プレートから浮き上がるように積載プレート5上に複数枚積載されている。
積載プレート5の上方には、写真Pの下流側端部(進行方向の端部)上を押圧するように、ピックアップローラ6が配置されている。図1及び図2に示すように、ピックアップローラ6は、装置本体から水平方向(図1の紙面と垂直な方向)に延びる軸61に固定されている。この軸61が歯車を介して公知のモータ(図示省略)によって駆動し図1の反時計回りに回転することで、ピックアップローラ6も同様に図1の反時計回りに回転するように構成されている。また、軸61は、その水平状態を保持したまま上下動できるように装置本体に設けられており、これによって、ピックアップローラ6は上下動可能となっている。図1に示すように複数の写真Pが積載プレート5上に積載された状態では、ピックアップローラ6は、写真Pによって上方に押し上げられており、下方へ移動できるだけの遊びを有している。なお、初期状態、すなわち、積載プレート5上に写真Pが積載されていない状態では、ピックアップローラ6は、自重によりその下端がフィードバックローラ4の下端と同じ高さになるように設定されている。一方、写真Pが積載プレート5上に積載された状態では、ピックアップローラ6は、上記初期状態の位置から上方に押し上げられる。ピックアップローラ6の材質は特に限定されるものではないが、その外周面は、写真Pの上面と摩擦係止して写真Pを下流側へ搬送できるよう、摩擦係数の高い材料で構成されていることが好ましく、例えば、合成ゴムや天然ゴムなどを用いることができる。
以上のように構成された投入部2の下流側に位置する送り部3は、写真Pの重送を防止する上下一対のフィードローラ8及びリタードローラ9を備えている。そして、フィードローラ8及びリタードローラ9の下流側に設置され、搬送されてきた写真Pを加工部4へ送るように構成された上下一対の送りローラ10を複数備えている。また、送り部3は、この他にも、ピックアップローラ6とフィードローラ8との間に、重送を防止する重送防止機構11を備えている。
フィードローラ8は、装置本体から水平方向(図1の紙面と垂直な方向)に延びる軸81に固定されており、軸81が歯車を介して公知のモータ(図示省略)によって駆動し図1の反時計回りに回転することで、フィードローラ8も同様に図1の反時計回りに回転するように構成されている。このフィードローラ8と対向するようにフィードローラ8の真下にはリタードローラ9が配置されている。リタードローラ9は、水平方向(図1の紙面と垂直な方向)に延びる軸91に固定されており、その上端がフィードローラ8の下端と接するように配置されている。なお、この軸91は一回転せずに、途中で止まるように構成されている。また、軸91はモータ等には接続されておらず、フィードローラ8の回転によって回転させられる従動軸となっている。フィードローラ8及びリタードローラ9の材質は特に限定されるものではないが、その外周面は、写真Pと摩擦係止できるよう、摩擦係数の高い材料で構成されていることが好ましく、合成ゴムや天然ゴムなどを用いることができる。
このフィードローラ8及びリタードローラ9の下流側に設置された送りローラ10は、公知のモータ(図示省略)によって駆動し、写真Pを下流側に搬送するよう構成されている。より詳細には、上側に配置された送りローラ10は図1の反時計回りに、下側に配置された送りローラ10は図1の時計回りに回転し、写真Pは各送りローラ10の間をとおり下流側に搬送される。なお、送りローラ10は、写真Pに付着した埃などの汚れを除去するように、クリーニングローラとして機能するよう構成することもできる。
また、図2及び図3に示すように、重送防止機構11が、上記ピックアップローラ6とフィードローラ8との間に図2の左右方向に間隔をおいて2つ設置されている。なお、図3は、本実施形態に係る重送防止機構11の詳細を示す詳細図である。この重送防止機構11は、板状の重送防止部材111とL字形の補助部材112とから構成されている。重送防止部材111は、写真Pの進行方向に対して直交するよう、上下方向に延びており、その上端は、フィードローラ8とリタードローラ9との接触部分と同じ高さに設定されている。また、重送防止部材111の上流側の面は、積載プレート5に積載された写真Pの下流側端部が当接している。さらに重送防止部材111は、その上端より上側に位置する上層側の写真Pと、その上端より下側に位置する下層側の写真Pとを分離させ易くする観点から、その厚さを0.2〜2.5mmとすることが好ましく、0.4〜2.0mmとすることがさらに好ましい。また、材質は、特に限定されるものではないが加工性や剛性の観点から、金属やプラスチックなどを使用することができる。
このように構成された各重送防止部材111の下流側に当接するように、2つのL字形の補助部材112が間隔をおいて設置されている。図3に詳細に示すように、補助部材112は、垂直部113と水平部114とで構成されている。垂直部113は、重送防止部材111の下流を向く面全体に当接した板状の部材であり、その上端が重送防止部材111の上端と同じ高さとなるように設置されている。また、水平部114は、垂直部113の上端から下流側に向かって水平に延びている。補助部材112は、加工性や剛性の観点から、その厚さを0.2〜1.5mmとすることが好ましく、0.4〜1.0mmとすることがさらに好ましい。また、材質は特に限定されるものではないが、金属やプラスチックなどを使用することができる。
このように構成された送り部3から搬送されてきた写真Pにエンボス加工するための加工部4について図1及び図4を参照しつつ説明する。図4は、本実施形態に係る圧胴13の側面断面図である。加工部4は、外周面に凹凸形状を有するエンボスローラ(加工手段)12と、そのエンボスローラ12を押圧するようにエンボスローラ12の上方に設置された圧胴13とを備えている。
エンボスローラ12は、円筒状であり、外周面に所定の凹凸形状が形成されている。エンボスローラ12の外周面の凹凸形状は、エンボス加工をする目的によって種々の形状をとり得るが、写真Pの光沢を抑えることを目的としたものとする場合、その表面粗さRaを6.0〜10.0μmとすることが好ましい。また、エンボスローラ12は、図1の紙面垂直方向に延びる軸121が一体的に形成されており、この軸121を回転軸として公知のモータ(図示省略)によって図1の時計回りに回転するよう構成されている。エンボスローラ12の幅はエンボス加工を施す写真Pの幅よりも広く設定されており、最大8インチ幅の写真を加工する装置には210〜230mmのローラを用いることが好ましく、また、エンボスローラ12の直径は40〜80mmとすることが好ましい。このように構成されたエンボスローラ12の内部には発熱手段が設置されている。より詳細には、エンボスローラ12は、アルミニウムまたはステンレス鋼などを材質として、中空円筒状に形成されており、その内部に公知のヒータ(図示省略)が設置されている。このヒータを発熱させることで、エンボスローラ12の表面が加熱される。このときのエンボスローラ12の表面温度は60〜100℃であることが好ましい。なお、ヒータは、その発熱量を調整する制御手段を有している。
エンボスローラ12の上方に設置された圧胴13は、図4に示すように、中実円柱状の本体部131を有しており、この本体部131には軸130が一体的に形成されている。この本体部131の外周面には、ゴムから構成される弾性体層132が形成されており、さらにその弾性体層132の外周面にフッ素系樹脂を含浸することによって耐摩耗層133が圧胴13の最外層として形成されている。圧胴13の直径は40〜80mmとすることが好ましく、またエンボスローラ12の直径と同じであることが好ましい。例えば直径60mmである場合は、本体部131の直径は59.4〜59.6mm、弾性体層132の厚さは400〜600μm、耐摩耗層133の厚さは10〜20μmとすることが好ましい。また、弾性体層132は、硬度を50〜70度とすることが好ましく、耐摩耗層133は、静止摩擦係数を0.04〜0.08、硬度を80〜100度とすることが好ましい。なお、この硬度はJIS K 6253の規定にしたがい測定した値を用いている。圧胴13の幅は、上記エンボスローラ12と同じ幅とすることが好ましい。また、本体部131はステンレス鋼で構成することが好ましく、弾性体層132を構成するゴムはニトリルブタジエンゴム(NBR)、耐摩耗層133を構成するフッ素系樹脂はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とすることが好ましい。
このように構成された圧胴13は、エンボスローラ12を押圧するとともに、軸130を回転軸として公知のモータ(図示省略)によって図1の反時計回りに回転するように設置されている。このように圧胴13がエンボスローラ12を押圧するように設置されているため、写真Pをエンボスローラ12と圧胴13との間に挟み込まれるようにしてその間を通すと、写真Pはエンボスローラ12に対して押し付けられるようになることで、写真Pにエンボスローラ12の外周面の凹凸形状が転写される。なお、エンボスローラ12を押圧するように圧胴13に掛かる荷重は、4000〜10000Nとすることが好ましい。また、圧胴13の回転数は、上記エンボスローラ12の回転数と同じとなっており、1.5〜7.5rpmとすることが好ましい。
ここで、圧胴13の製造方法を説明する。まず、ステンレス鋼を材質とする円柱状の本体部131を用意し、この本体部131の外周面に接着剤を塗布する。そして、所望の厚み、大きさに加工したシート状のゴムを用意し、その表面を溶剤処理して、これを先ほどの本体部131の外周面に巻きつけることで、本体部131の外周面にニトリルブタジエンゴムからなる弾性体層132を形成する。このように外周面に弾性体層132が形成された本体部131を真空チャンバ内に設置し、チャンバ内を真空状態にする。この真空状態になったチャンバ内に、ポリテトラフルオロエチレンを注入して、この状態を60〜120分間保持した後に、真空状態を解放する。この工程を約3回ほど繰り返し、弾性体層132の外周面から10〜20μmの部分がPTFEに含浸されることで、耐摩耗層133が形成される。
次に上記のように構成されたエンボス加工装置1の動作方法について図1及び図5を参照しつつ説明する。図5は、本実施形態に係る重送防止部材111とフィードローラ8及びリタードローラ9による重送防止方法を示す説明図である。
まず、図1に示すように、積載プレート5を押し下げ、カールした複数の写真Pを、積載プレート5とピックアップローラ6とで挟持するように積載プレート5上に積載する。このとき、写真Pが、上方側に丸まるように、すなわち、ピックアップローラ6側に凹の状態となるように、写真Pを積載プレート5上に積載する。この状態では、積載プレート5はねじりバネ7によって上方に付勢されており、写真Pの下流側端部は、ピックアップローラ6をその自重に抗して上方に押し上げている。このように積載プレート5上にカールした写真Pをセットした後、ピックアップローラ6及びフィードローラ8を反時計回りに回転駆動させて、写真Pを下流側に搬送する。
ピックアップローラ6によって搬送された写真Pは、その湾曲した形状のため、複数枚が重なり合って搬送される、すなわち重送される可能性が高い。そこで、重送された場合に基づいて図5を参照しつつ説明する。まず、ピックアップローラ6の回転駆動により、複数枚の写真P群がその積載された状態から重送防止部材111に向かって移動する(図5(a))。このように複数枚が重なり合って搬送された写真P群のうち、重送防止部材111の上端より上方に位置する上層側の写真Pは、ピックアップローラ6によって重送防止部材111を越えて下流側に搬送される。一方で、重送防止部材111の上端より下方に位置する下層側の写真Pは、重送部材6の上端によって、上層側の写真Pと分離される。そして、上層側の写真Pから分離された下層側の写真Pは、重送防止部材111の上流側を向く面によって進行が妨害され、フィードローラ8及びリタードローラ9には搬送されない(図5(b))。このように、重送防止機構11は、フィードローラ8及びリタードローラ9で重送の処理ができる程度の枚数若しくは1枚しか写真Pをフィードローラ8及びリタードローラ9に送らないように規制する。
こうして、重送防止部材111を越えた複数(本実施形態では2枚)の写真Pは、フィードローラ8及びリタードローラ9まで搬送される。ここで、上側の写真Pは反時計回りに回転するフィードローラ8によってさらに下流側に送られるが、下側の写真Pは、リタードローラ9が一回転せずに途中で止まるため、リタードローラ9の外周面に摩擦係止されて、下流側に搬送されるのを妨害される。これにより、写真Pの重送が防止される(図5(c))。そして、上側の写真Pがフィードローラ8によって完全に下流側に搬送されると、下側の写真Pはフィードローラ8と接触し、そのフィードローラ8によって下流側に搬送される。
このように、一枚のみが搬送された写真Pは送りローラ10によってさらに下流側へと搬送されてエンボスローラ12及び圧胴13の間を通過する。ここで、圧胴13がエンボスローラ12を押圧するように設置されているため、エンボスローラ12及び圧胴13の間を通過する際に、写真Pは、圧胴13によってエンボスローラ12側へと押し付けられるように加圧されることで、エンボスローラ12の外周面の凹凸形状が転写される。そして、エンボス加工された写真Pは、受け部15に排出される。
以上のように、上記実施形態によれば、圧胴13は、本体部131の外周面にゴムで構成された弾性体層132が形成されている。このゴムで構成された弾性体層132は弾性を有するため、圧胴13によって写真Pをエンボスローラ12に押圧した際に、圧胴13の弾性体層132が写真Pを介してエンボスローラ12の凹凸形状を吸収し、効率よく写真Pに凹凸形状を転写させることができる。そして、圧胴13は、さらにその弾性体層132上に耐摩耗層133が形成されている。もし、耐摩耗層133が形成されず、弾性体層132が最外層となっていれば、弾性体層132は、その摩擦係数が高いために、写真Pとの摩擦によって特に写真Pの幅方向側の両端部と対向する位置の摩耗量が大きくなる。しかし、上記実施形態の圧胴13は、弾性体層132上に耐摩耗層133を形成しており、この耐摩耗層133は弾性体層132よりも摩擦係数が低いため、写真Pとの摩擦による摩耗量は低減し、この結果、圧胴13の寿命を長くすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、圧胴13について、弾性体層132の外周面にフッ素系樹脂を含浸させることで耐摩耗層133を形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、弾性体層132の外周面にフッ素系樹脂をコーティングすることによって耐摩耗層133を形成することができる。なお、この場合は、耐摩耗層133を構成するフッ素系樹脂は、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)とすることが好ましく、弾性体層132を構成するゴムは、シリコンゴムとすることが好ましい。この場合の圧胴13の製造方法について説明する。まず、ステンレス鋼から構成された本体部131を準備し、この本体部131の外周面に接着剤を塗布する。そして、所望の厚み、大きさに加工したシート状のゴムを用意してその表面を溶剤処理し、これを先ほどの本体部131の外周面に巻きつけることで、シリコンゴムからなる弾性体層132を本外部131の外周面に形成する。そして、この弾性体層132が形成された本体部131をPFAが充填された容器内にディッピングまたはスプレーで噴霧して塗布することによって、弾性体層132の外周面に耐摩耗層133をコーティングし、これをEB硬化することにより圧胴13を製造することができる。
また、上記実施形態では、エンボス加工される被加工物を、一定寸法毎にそれぞれ分離された枚葉シートとして説明したが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、被加工物をロールによって供給するような連続したシートとすることもできる。
また、図6に示すように、加工部4において、エンボスローラ12及び圧胴13の上流側に予熱ローラ14を設置してもよい。予熱ローラ14は、エンボスローラ12と同様に中空円筒状に形成されており、その内部にヒータ等の発熱手段(図示省略)が設置されている。この発熱手段は、その発熱量を制御できる制御手段を有しており、予熱ローラ14の外周面が50〜70℃となるよう制御できることが好ましい。このように、写真Pを予熱ローラ14にて予熱することにより、エンボスローラ12及び圧胴13へと送られる写真Pの温度を一定に維持することができる。
本発明に係るエンボス加工装置の一実施形態を示す側面断面図である。 図1の左方向から見たエンボス加工装置の一実施形態の一部を示す概略正面図である。 本実施形態に係る重送防止機構の詳細を示す詳細図である。 本発明に係る圧胴の一実施形態を示す側面断面図である。 本実施形態に係る重送機構とフィードローラ及びリタードローラとによる重送防止方法を示す説明図である。 本発明に係るエンボス加工装置の他の実施形態を示す側面断面図である。
符号の説明
1 エンボス加工装置
12 エンボスローラ
13 圧胴
131 本体部
132 弾性体層
133 耐摩耗層
P 写真(被加工物)

Claims (4)

  1. 被加工物を加工手段に押圧するとともに、被加工物を搬送するよう回転する圧胴であって、
    円柱状の本体部と、
    前記本体部の外周面に形成され、弾性を有する弾性体層と、
    前記弾性体層上に形成され、前記弾性体層よりも低い静止摩擦係数を有する耐摩耗層と、
    を備えた圧胴。
  2. 前記耐摩耗層は、ゴムから構成された前記弾性体層の外周面にフッ素系樹脂を含浸することにより形成される、請求項1に記載の圧胴。
  3. 前記耐摩耗層は、ゴムから構成された前記弾性体層の外周面にフッ素系樹脂をコーティングすることにより形成される、請求項1に記載の圧胴。
  4. 被加工物にエンボス加工をするためのエンボス加工装置であって、
    請求項1から3のいずれかに記載の圧胴と、
    外周面に凹凸形状を有し、回転するよう構成されたエンボスローラと、を備え、
    前記圧胴とエンボスローラとで被加工物を挟み込んで押圧することにより被加工物にエンボス加工を施すよう構成された、エンボス加工装置。
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