JP5194345B2 - Icカード用封入物 - Google Patents
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Description
特には、発行者が接触式ICカードを利用者に送付する際に、当該ICカードを貼り付けした台紙とともに郵送される封入物に関するが、郵便物が仕分け処理される際に接触式ICカードのICモジュールが損傷しないようにしたことを考慮した封入物に関する。
当該ICカード郵送用封入物は、ICカード用封入台紙とともに封筒内に挿入される各種封入物が対象となるが、具体的には、ICカード用保護用紙、広告資料、案内状、申し込み用紙、宛て名印字用紙等、の全般が対象となるものである。
本願は、このような「郵便区分け機」によりICカード封入郵便物が処理さた場合にも上記のような損傷を受けないようにすることを目的とするものである。
(1)郵便物を表裏からゴムベルトで挟み搬送する機構
(2)郵便物を上方に持ち上げる際に、郵便物の自重によるスリップや傾きを防ぐための表裏のローラ搬送機構
(3)郵便物の搬送経路を切り替えるための駆動ローラ機構
(4)郵便物の方向変更のためのローラとゴムベルトによる搬送機構
郵便物10は、ローラ軸20,21に取り付けたゴム巻きローラにより挟まれて搬送される。ローラ軸20は3輪の表面ゴム巻きローラ20a,20b,20cを有しており、ローラ軸21も3輪の表面ゴム巻きローラ21a,21b,21cを有している。
図9(B)のように、ローラ20aと20b,20bと20cは、互いに約30mmの間隔で軸20に保持され、ローラ21a,21b,21cも同一間隔で軸21に保持されている。各ゴム巻きローラの幅はいずれも7mm程度である。ローラ軸20とローラ軸21は約10mm前後にずれるように配置されているので、ローラ20aと21a、20bと21b、20cと21cの各ローラ対は郵便物10が無い状態でも直接は接触しないようにされている。なお、ローラ配列は、メーカーや機種により若干の違いがあるが、郵便物を上昇搬送させる箇所では、滑りを防止するため概ねこのような構造をとることが通例である。
同封されている封入物は、ある程度、ICモジュールの負荷軽減に役立つものの、IC部保護を目的に作成されたものではないため、封入物の大きさ、材質、厚み、ページ数等によっては、十分な保護効果が得られないことが多い。
図1は、本発明のICカード用封入物を示す平面図、図2は、ICカード用封入物の使用状態を示す図、図3は、図2の断面図、図4は、従来の通常のICカード内蔵郵送物の外観図、図5は、ICカード用封入台紙の平面図、図6は、ICカード用封入台紙にICカードを取り付けした状態図、図7は、ICカードを封筒内に封入した従来の状態図、図8は、ICカード用封入台紙の他の形態の平面図、である。
ICカード内蔵郵送物10jは、図4のような窓空き封筒5の中に封入されてICカード発行者から利用者に郵送される。
窓空き封筒5の中には、図5のようなICカード用封入台紙2を差し込みして用いられる。ICカード用封入台紙2は、窓空き封筒5の中に納まる大きさなので、封筒の内寸よりは小さいが封筒内でほぼ所定位置に定まるサイズの形状にされている。したがって、位置が定まらないで封筒内で上下左右に大きく移動するようなことはない。
図6は、ICカード用封入台紙2にICカード1を取り付けした状態図である。図6の場合、2枚のICカード1が保持されているが、1枚であっても勿論構わない。ICカード用封入台紙2は、図8のように、切り込み6の他に弱粘着性テープ4を併用する形態であってもよい。この場合は、より安定した状態でICカードを保持できる。
郵送用封筒5内にはさらに他の封入物3jが封入されている。それらは、広告資料、取り扱い等の案内状、申し込み用紙、宛て名印字用紙、等である。これらが一括してICカード郵送用封入物とされる。利用者の住所、氏名等の宛先はこれらのいずれかに印字されて郵送用封筒5の窓部に位置するように封入される。従来は、このような状態で封筒5内にICカード1を封入した状態で郵送している。ICカード1のICモジュール1m部分を特別に保護する対策がされていないので、「郵便区分け機」の処理による前記問題が生じていたと考えられる。
本発明のICカード用封入物3は、ICカード1をICカード用封入台紙2に取り付けした状態で郵送用封筒5内に一緒に封入した状態で、ICカード1のICモジュール1mに対面する位置部分3m(図3参照)が厚肉にされている特徴がある。また、厚肉とするため、当該部分に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の平面な保護部材8を貼り付けまたは固定した状態にしている。
本発明のICカード用封入物3は、ICカード用封入台紙2と同一サイズとするか折り畳んだ際に実質的に同一サイズとなるようにする。郵送用封筒5内に一緒に封入した状態で同一位置に納まることが必要だからである。本発明では、この封入物3の保護部材8が、ICカード1のICモジュール1mを保護する特徴がある。
通常は、ICカード用封入台紙2とICカード用封入物3の封筒5内の位置ずれも考慮してICモジュール1mの大きさよりは、上下左右に2〜10mm程度は大きくするのが好ましい。保護部材を取り付けした部分はICモジュール1mの端子に直接接触しなくてもよい。封入物3の紙基材を介する面であっても一定の効果を発揮するからである。ただし、ICモジュール1mに対面する側に保護部材8がなくてはならない。保護部材8を介することで、ローラの接触圧がかかる面積を拡張し、ICチップに対する集中荷重を防止できるからである。
ICカード用封入物3としてICカード用保護用紙を封入台紙2と同一の上質紙を使用して準備し、当該ICカード用保護用紙をICカード用封入台紙2と一緒に窓空き封筒5内に封入した場合の、ICカード1のICモジュール1m部分に対面する部分の紙基材面の2箇所に、大きさ20mm×23mmのPETシート(厚み200μm)からなる保護部材8を貼着した。
一方、本発明のICカード用封入物3を使用しない従来方式の郵送方法では、同一処理回数、試料点数において、1点のICモジュール1mの損傷が生じた。ただし、従来方法も保護部材8を取り付けしないICカード用封入物3jを使用し、試験品と同一厚みとなるようにした。以上の結果から、本発明のICカード用封入物がICモジュールの保護に有効に機能することが確認できた。
2 ICカード用封入台紙
3 ICカード用封入物、ICカード用保護用紙
5 郵送用封筒、窓空き封筒
6 切り込み
7 厚肉加工部
8 保護部材
10 ICカード内蔵郵便物
Claims (2)
- 接触式ICカードをICカード用封入台紙に取り付けて郵送する際に、当該ICカード用封入台紙と一緒にして封筒内に封入して送付するための封入物であって、該封入物はICカードを取り付けしたICカード用封入台紙と同一サイズであるか折り畳んだ際に実質的に同一サイズであって、当該ICカード用封入台紙を納められる略同一サイズの郵送用封筒内に一緒に封入した状態で、当該ICカード用封入台紙に取り付けしたICカードのICモジュールに対面する位置部分のICモジュールに対応する大きさ部分が、0.20mmの厚みで厚くなるように、PETシートからなる保護部材を貼り付けまたは固定してあることを特徴とするICカード用封入物。
- 保護部材を取り付ける部分の大きさが、ICモジュールの大きさよりは、上下左右に2〜10mm大きくされていることを特徴とする請求項1記載のICカード用封入物。
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