JP5193204B2 - 紙または板基材の表面接触領域の制御方法 - Google Patents

紙または板基材の表面接触領域の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、紙または板基材の表面接触領域、および紙または板基材の表面または液体への加圧の制御方法に関する。本発明はまた、前記方法で処理した紙または板基材、および表面特性、接着または濡れ特性を制御するためのコーティング材の静電的堆積の使用に関する。
包装産業において、異なる用途に必要とされる特性は多様であり得る。包装は、気密、無菌でかつ機械的耐久性のある密封を形成して、包装した製品を工場から市場への経路の間に保護するのに必要とされ得る。これは食品には不可欠である。一方、同様の包装は、品物の最終消費者にとって、取り扱いおよび開封が簡易であるべきである。全ての要求を満たすために、同一または異なる材料のいくつかの層を備える構造が、しばしば使用される。異なる層は、例えば、外観、バリアー、キャリアー、引き裂き、密封等の異なる役目を果たす。このような多層構造の製造のための、代表的な工程は、コーティング、積層、押し出しコーティングおよび共押し出しである。
コーティング剤で基材(つまり紙または板のウェブ)をコーティングすることは、これまでに高品質表面の生産における代表的な改良であった。コーティング工程は、製紙機に接続してオンライン工程として、または個別のオフライン工程として行なわれる。オンライン工程では、製紙機中で形成された連続的ウェブはコーティング機に直接流れ、ウェブは、コーティング工程段階の後に初めて巻き取られる。オフラインコーティングでは、ウェブは製紙機の後に巻き取られ、このウェブは個別のコーティング機で、前のロールから解かれた各ウェブの後に新しいロールを継ぎ合わせることによってコートされる。
コーティングユニットに利用可能な多くの異なる選択肢がある:エアナイフ、ブレイドコーター、サイズプレスコーター、スプレイコーター、カーテンコーター、静電コーティング法等。すべてのこれらのコーティングユニットの共通の特徴は、乾燥したウェブの全幅にわたって水性コーティングペーストを塗布し、続いて赤外線ラジエーター、送風ドライヤーまたはシリンダドライヤー等のドライヤーにより、コーティングペーストおよび部分的に湿らせたウェブを乾燥させることである。コーティングペーストは、代表的には40〜70%の固形分を有するが、一方、フィルムプレスまたはサイズプレス処理で使用される着色された製剤は、より低い固形分で流れる。従来のコーティングにおける代表的なコーティング製剤には、例えば、カオリンおよび炭酸カルシウム、無機物、結合剤、レオロジー修飾剤および添加剤が挙げられる。コーティング工程は、優れた性能を有する表面を達成するために何度も繰り返され得る。このような組み合わせには、例えば、最初にサイズプレスコーターで、引き続きブレイドコーターで両面をコーティングするウェブ両面のコーティングが挙げられ得る。カレンダー法は通常、表面の適切な光沢および平滑性を達成するためにコーティングの後に続く。次いで、ウェブは「機械ロール」として形成され、それは続いて、巻き取り機中で、印刷機に適合したより小さな幅およびウェブ長さを有するロールに分割される。
印刷用基材を考慮する場合、コーティング層に対する要求は、均一性、平滑性、光沢、色、不透明性、表面エネルギー、保持力、色吸着等に関連する。食品等の包装に使用される板へのコーティング製剤の場合、臭いおよび味の要件に対するFDAの承認および同意が不可欠であり、しばしば、広範な分類の機能的な化学物質の使用が排除される。濡れおよび接着力と関連する印刷品質の場合、相互作用を制御する最も一般的な方法は、表面エネルギーを変更することによる。従来のコーティング方法および剤の目的は従来から接着力を改良することであった。前記方法は、表面処理、機械的粗化、弱い境界層の除去、ストレスの最小化、接着促進剤の使用、適切な酸−塩基相互作用の使用、ならびに望ましい熱流体力学の提供および湿潤化の使用であり得る。代表的な処理技術には、プライマーおよび溶媒等の化学物質、熱および炎、機械的方法、プラズマ、コロナ処理および放射線の使用が挙げられる。それぞれの技術は、異なる影響により接着力を改良することができる。望まれる効果には、表面の自由エネルギー(濡れ性)を増加することにより基材とコーティングとの間の接着力を促進すること、それらの間の化学反応を引き起こし、かつそれらから結合を弱める不純物を除去することが挙げられる。
非類似または類似の層状材料間の接着力が強すぎる場合には、様々な潤滑剤、および、他方では、滑石のような粉末を、材料間の表面エネルギーあるいは接触を低減するために導入することができる。接触は、固体と固体の間または固体と液体の間にあり得る。これらの物質は加工を促進するが、それらが最終製品の表面中またはその表面上に存在することは望ましくない場合があり得、さらに言えば、食品の場合におけるように、禁止されている。従来のコーティング方法における問題は、包装のライフサイクルの異なる局面の間の表面に対する異なる要求から生じる。製造の際、製造ラインにおいては、ユニットは液体のように流れるべきであるが、しかし、輸送の際に、あまりにも滑らかな表面は、包装の衝突および破壊を伴う負荷の横滑りを引き起こし得る。
本発明の主な目的は、基材の表面特性に影響を及ぼす方法を提供することである。
本発明は、また、より少数の資源(以前より少ない材料およびエネルギー)の使用により高品質を提供するために、包装の材料効率を向上する目的も有する。コーティングを制御可能に、所望の位置のみにかつ調整された量として塗布できる可能性は、最小化されたコーティング剤の消費へと導く。
本発明の他の目的は、耐久性および信頼性のある紙または板基材あるいはそれらの製品を生産するための、より効果的で経済的な方法を達成することである。
本発明は、表面接触領域を、微量の粒子を前記基材の表面上に静電的に堆積することにより制御できるという考えに基づく。前記粒子は、処理された製品の表面特性に寄与する性質を有する層を形成する。望まれていることは、表面上に薄層コーティングを塗布することによる、例えば接着力および濡れ、ならびに濡れ率の制御である。接着の場合、出発材料は表面エネルギーが低くまたは高くあり得るが、前記工程により、次第にある程度の接着力を達成することが可能である。基材Aと基材Bとの間の材料を材料Cで部分的に被覆することによって、接着力を、参照条件に依存して増加または減少させ得る。理論に束縛されないが、薄いコーティング層はまた、マトリックス中の局所的な孔とも重なり、それゆえより良好な接触を促進すると考えられる。濡れの場合は、繊維は、構造中に空気を閉じ込めるので、疎水または超疎水構造を作り得る。塗布された材料はまた、液体吸収性であるため、異なる速度で溶解または膨潤して、濡れ工程を遅くし得る。後者の場合、前記機能性繊維もまた、例えば、表面の着色剤に結合するように化学的に特有にされて、溶媒が水平または垂直に濡らすことを可能にし得る。
従来技術に関する問題を解決しようとするとき、発明者は、プライマー溶液またはコロナまたは炎処理を用いるフレキソ印刷またはスプレーコーティング等の既存の技術とは対照的に、本発明がモルホロジー上の差異を表面に適用する方法を導入することをここで見出した。フレキソ印刷はポリマー、分散物またはエマルション溶液から開始する全体的または部分的な被覆を提供し、ここで、乾燥は主として基材上で起こり、材料/溶媒は基材上で移動する。同様の場合は、従来のスプレー処理と関連し得る。両方の場合では、形態の変化はより良好な接触を促進する。コロナまたは炎の場合は、修飾は、基材上で直接生じ、表面形態への影響は少ない。本発明の方法において、エレクトロスピニング法またはエレクトロスプレー法を使用する場合、化学物質は、形態的および化学的修飾の両方を提供する繊維または液滴繊維の形状である。乾燥は基材上への移動間に既に開始している。
特に化学物質だけでなく溶媒の非常に低いまたは無視できる浸透を提供する高い固定化を有することによって、空気への蒸発を最もエネルギー的に好ましい乾燥方法として残すことが最も好ましい。
より具体的には、本発明の方法は、請求項1に記載の事項により特徴付けられる。
本発明の発想に従って得られる製品は、粒子の基材表面への静電的堆積によって形成された層を含む紙または板基材である。
より具体的には、本発明の製品は、請求項14に記載の事項により特徴付けられる。
さらに、本発明によれば、前記方法は、異なる用途において基材表面に影響を与えるために使用され得る。言い換えると、基材表面上への微量の粒子の静電的堆積は、前記基材の前記表面の他の表面への接触を制御するのに使用され得る。
より具体的には、本発明の使用は、請求項15に記載の事項により特徴付けられる。
本発明を、以下の図面を用いてさらに説明する。
図1は、ステアリン酸カルシウムを静電的にスプレーした表面のSEM写真を示す。およそ2〜5ミクロンの直径を有する小さい粒子は、ここではステアリン酸カルシウムを示す。倍率は3500倍であり、コーティング重量は0.1g/m(図1A)および0.01g/m(図1B)である。 図2は、AKD−ワックスを静電的にスプレーした表面のSEM写真を示す。倍率は1500倍である。コーティング重量は同様に0.1g/m(図2A)および0.01g/m(図2B)である。 図3は、AKD/PCCの混合物を静電的にスプレーした板紙表面のSEM写真を示す。ここでの倍率は1500倍である。コーティング剤は、0.1g/m(図3A)および0.01g/m(図3B)のコート重量として基材に塗布した。 図4aは、孔(12)を回避してセルロース繊維表面(13)上に固定された、本発明により塗布された繊維としての粒子(11)、およびこの表面上の水滴(14)の概略図を示す。 図4bは、孔(12)にも浸透している、繊維表面トポグラフィー(13)の従来の湿式コーティング(11b)の分布の比較例、および前記コーティング表面上の水の液滴(14)である。 図5は、セルロース繊維(15)上の電荷分布を概略的に示し、ここで、負電荷は表面(16)上で最も高いところにある。 図6は、a)液滴、b)繊維およびc)連鎖した液滴の粒子の形態の概略図を示す。 図7は、図6と同様のモルホロジーを、倍率3500倍のSEM写真で示す。
出願人は、ここで、驚くべきことに、層を形成する微量の粒子を紙または板基材の表面上に静電的に堆積することによって、基材の他の表面への表面接触領域を制御し得ることを見出した。無機物コーティング等の従来の表面処理とは対照的に、被覆は著しく少なく、かつ、浸透深さも無視できる。
本明細書では、粒子は、液滴、繊維または連鎖した液滴を意味する。代表的には、それらには、通常のコーティング剤あるいは適切な潤滑剤またはポリマーが挙げられ得る。
前記粒子は、個別のセルロース繊維の間の孔を触れられない状態にしながら、セルロース繊維の荷電された先端に定着する。表面に接触している粒子は比較的乾燥しているので、それらはトポロジー中の空隙へ浸透しないが、むしろ構造の拡張部分に接する層を形成する。本発明の実施態様では、それは連続的または完全である必要はない。これに反して、本発明の構想では、粒子のメッシュ様(電子スピン)または拡散(電子スプレー)堆積により最良の結果が得られる。一般に理解されているように、層は処理される表面方向における粒子、繊維または球の形成物である。層は1層中の複数の層から成り得る。ここで、球形から形成された層の例を、例えば、図2のSEM写真中で見ることができる。
これらのコーティングされた突起部は、接触するとき初めて他の表面に触れる。ここで、最外の突起部が粒子でコーティングされているので、前記2つの表面の間の接触領域は、本発明により処理される。粒子は、処理された表面に弱く結合され、固定化され、かつ、接触を支持する状況を生じ得る。所望の効果へ依存して、例えば、境界潤滑剤から選択されて、粒子は、表面間の負荷を支持することにより滑らかな滑動を促進することができる。別の例は、接触角を水で変更することであり、これは基材表面を静電的にワックスでコーティングすることにより行われ得る。
本明細書では、基材表面の他の表面への接触の制御は、接着力、凝集力、摩擦等に関する現象を意味する。表面接触領域の制御は、本明細書では、例えば、紙または板基材表面の親水性、疎水性、親液性、疎液性、親脂肪性、疎脂肪性、疎油性または親油性の性質を用いて説明されている。当然、2つ以上のこれらの特性は同時に存在し得る。さらに、図4、5および接触を制御する時のそれらの開発において図示されるように、基材表面のトポロジーと電荷分布特性には関連があると考えられる。ここで研究される1つの評価は、基材表面の水を用いて接触角を定義することである。この特性は、圧力無しまたは圧力下でともに付着している表面間の滑動または摩擦に効果があると考えられてきた。
基材の他の表面との表面接触領域は、基材表面上に0.00001〜約1.0g/mの範囲の量の粒子を堆積することにより制御される。堆積は直接でも間接でもよい。間接堆積は、最初にロール等のキャリアー上に粒子を堆積し、次にそれを基材表面上に移動することを含む。
静電コーティング法は、3つの方法に分類することができる:代表的には直流電場下の溶液からの静電スプレー法およびエレクトロスピニング法、ならびに交流電場を使用する粉末での乾燥コーティング。静電コーティングにより、所望のコーティング重量を容易に達成することができる。さらに、起伏のある基材表面上の利用可能性が低いマクロ規模の部位(marcoscale-site)は、静電コーティング技術により都合よく達成される。
エレクトロスピニング法または静電スプレー法の用途で、溶媒またはキャリアーは、しばしば、粒子がコーティングすべき基材表面に達する前に部分的または全体的に蒸発する。粒子は表面上で滑らかな均一の層を形成するのではなく、真珠または球形、液滴、連鎖したまたは繋がっている液滴、繊維等として形態的に説明され得る粒子を形成する。これらの粒子は基材との表面接触領域が小さく、このことは概略図4で理解することができる。理論に束縛されないが、この現象は、図5に概略的に示したセルロース繊維構造中の電荷分布により影響されると考えられる。図4aにおいて、紙または板基材(13)表面の粒子(11)の繊維および/または液滴の効果が図式的に推測される。粒子が前記表面に堆積されるとき、それは不均一な表面外形の最外ピークを選び、孔(12)を前記粒子で満たさないまま残す。その代わりに、空気がこれらの孔(12)に取り込まれる。特定の用途では、この空気は摩擦を減少させるので、他の基材または例えば成形品(molding cast)との接触の際の張力から表面(13)を保護する。
本発明の方法では、粒子は対象とする表面に接触するとき、比較的少量の溶媒を含む。従って、繊維および液滴は孔(12)ではなく、セルロース繊維の頂部に「積み重なる」。比較として、図4bは、コーティング剤で表面外形を被覆しかつ滑らかにしているにもかかわらず、一般的な溶媒、例えば水が基材表面で広がる傾向がいかに強いかを示す。図4bの場合、コーティング剤はコーティングされる表面に接触するときにまだ懸濁または溶解されていることに留意することが重要である。溶媒は、コーティングが乾燥する時に、一部が蒸発し、他の部分はセルロース繊維および他の周囲へ吸収される。
図5は、コーティング剤の繊維および/または液滴をセルロース繊維の最外ピークに向かって導く局所的な電荷を図示する。正電荷を帯びたコーティング剤(11)は、比較的溶媒を含まない粒子として、繊維の頂部(16)の局所的な負電荷の方へ向かって落ちる傾向を有する。孔(12)は、前記粒子に反発してもそれほど引き付けないように思われる。溶媒がノズルから基材表面へ飛ぶ間に蒸発するにつれて、電荷密度は増加し、電気的な影響はより多くの決定的役割を獲得する。
予想外にも、基材表面と他の表面との間の接触を調節する必要がある場合、特に、それを局所的に弱めるべきである場合、この特徴を利用することができる。本発明の一つの実施態様は、密封を破るかまたは剥がして開けることが意図されるときに、密封の力を制御することである。静電的にスプレーされたまたはエレクトロスピンでコーティングされた化学物質間の弱い接触は、制御された様式で接着を破壊し、密封はより容易に引き剥がされると考えられる。他の用途は、紙コップを加圧成型する場合に摩擦を減少することである。本用途では、静電コーティング法は、食品の包装にさえも許容され得る微量のコーティング剤を塗布する手段を提供する。さらに、本発明に従って塗布されるコーティングは、摩擦への抵抗および調節のために必要とされた場合のみ局所的に塗布され得、このことにより、基材表面上のコーティングの合計量がさらに減少する。量がこのように少なくても、最終消費者に到達する前に汚染または湿度にさらされかつ液体を吸収し得る包装材料シートから切り出したブランク(blank)の裁ち端(raw-edge)を保護することができることもまた見出された。
本発明の一つの実施態様によれば、基材は、密封が引き裂きにより開かれるように調節された包装である。この種の密封を有する包装は、単一のまたは2以上の個別の密封により共に連結された、単一のまたはいくつかの等しい部分を有し得る。これはまた、ともに密封されるべき適合性の表面を共有する異なる部材を含み得るかもしれない。代表的な例は、消費する際に破り開けられる消費者用の食品または調味料の包装である。これらにはヨーグルトのカップ、コーヒー用ミルクポーション、チョコレートバーの包装紙等が挙げられるが、これらに限定されない。この実施態様は、コーティングを局所的に制御することにより、さらに改良することができる。位置を指定したコーティングは、位置に従って電場を可変となるように制御することにより、塗布することができる。別の選択肢は、基材の大部分を保護して、コーティングが基材の選択された目的の領域に接触することを可能にすることである。本明細書で使用可能な保護材は、コーティング剤を通さない材料のシートである。
上述したように、本発明の方法では、基材の表面接触領域は、基材の表面上に約0.0001〜約1.0g/mの範囲の厚さの粒子を静電的に堆積することにより制御される。この様式で実施し、表面は大きな効率および経済性で製造され、粒子と基材表面との間の調整された接着力を提供することが可能である。
スプレー工程において、液体の表面に印加された高電圧電場は、良好に荷電された液滴の放出を引き起こす。工程は、とりわけ、質量、電荷および運動量保存に依存する。それゆえ、工程に影響を及ぼすいくつかのパラメーターが存在する。最も重要なパラメーターは、液体の物理的特性、液体の流量、印加電圧、システムの使用されるジオメトリー、および周囲の媒質の絶縁耐力である。液体の本質的な物理的特性は、その電気伝導性、表面張力および粘度である。エレクトロスプレー装置は、代表的には、コーティング液を供給するキャピラリー、圧力ノズル、回転ノズルまたは噴霧器およびコーティングされる基材を運ぶプレートコレクターから形成される。電位差は、キャピラリーとプレートとの間で接続される。
プレートと、コーティング液体を供給するキャピラリーの端との間の電位差は、数千ボルトで、代表的には数十キロボルトである。放射された液滴は荷電され、また、それらは、必要な場合は異なる方法によって中和され得る。それらのサイズは、使用される条件に依存して変動する。
エレクトロスピニング法は、エレクトロスプレー法と同時に高電圧電場を使用する。エレクトロスプレー法と同様に凝固した液滴に加えて、固体の繊維もまた、ミリメートルスケールノズルを通して送達されるポリマーの溶融物または溶液から形成される。得られた繊維、液滴および/または連鎖した液滴は、基底状態または逆に帯電したプレート上で収集される。エレクトロスピニング法を用いて、繊維は、単一のポリマーのほか、ポリマーブレンドからも製造することができる。
エレクトロスピニング法は、超微細連続繊維を製造するために使用することができ、それらの直径は数ナノメートル〜数マイクロメートルの範囲にわたる。小さな直径は小さな孔サイズ、高い孔隙率および高い表面積、ならびに高い長さと直径との比を提供する。得られた製品は、通常、不織布の形状である。この小さいサイズおよび不織布の形状により、エレクトロスピニングされた繊維は、様々の用途に役立つようになる。
スピン工程において、様々なパラメーターが、得られる結果としての繊維に影響を与える。これらのパラメーターは、3つの主要なタイプに分類でき、それらは、溶液、工程および環境のパラメーターである。溶液特性には、濃度、粘度、表面張力、伝導性および分子量、ポリマーの分子量分布および構造が挙げられる。工程パラメーターは、電場、ノズルとコレクターの距離、ノズルの形状、ノズルの数、空気/ガス圧力および供給量である。環境特性には、気温、湿度およびスピニングチャンバーでの気流速度が挙げられる。
下記に、本発明の最も重要な技術的特徴を開示する。請求項に記載の工程は、前記基材の前記表面上に微量の粒子を静電的に堆積することにより、基材表面の接着力を制御する方法に関連する。多層の紙または板製品の層間の接触および意図的な弱い結合を減少させること、摩擦を減少させること、またはそれ以外に表面が共に付着することを防止することは、特に望ましい。
堆積は直接的でも間接的であってもよい。直接的に堆積する場合は、粒子は塗装ノズルから出て、コーティングされる基材表面と接触し、かつ、その上に定着する。間接的方法では、粒子を最初にキャリアー上に堆積し、次に前記キャリアーから基材表面上に移動させる。
前記基材の前記表面上への微量の粒子の静電的堆積は、特に剤が境界潤滑剤である場合に、所望の結果を提供する。これらの化合物には、いくつかの天然または合成の潤滑剤、ワックス、石鹸、接着剤等が挙げられる。実験的に研究されたコーティング剤には、修飾または未修飾デンプン、スチレン/アクリレート、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、またはAKD(アルキルケテン二量体)、ASAS、樹脂接着剤等の接着剤、あるいはステアリン酸カルシウム、有機トリグリセリド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン等の異なる潤滑剤、および炭酸カルシウム、カオリン、デンプン、シリカ、ベントナイト等の異なる顔料、蛍光増白剤および着色剤、ならびにこれらの混合物が挙げられる。基材上に堆積された前記コーティングの重量は、0.00001〜1.0g/m、好ましくは0.0001〜0.5g/mの範囲で変動し得る。測定された領域の一部だけが堆積される場合、すなわち、コーティングが局所的に調節される場合、または1秒あたりの質量の同じ生産力でウェブ速度を上昇させることにより調節される場合に、より細かい総合測定が達成される。これは、電圧を変えることにより、または基材表面を部分的に遮蔽することにより、行うことができる。
本明細書に記載したように、好ましい基材は、前駆の(precursor)または完成した紙または板、あるいはその製品である。好ましいタイプの基材は、通常の湿式製紙法により製造された、300g/m未満の未コーティングまたはコーティングした板(ガルド(garde))を含むセルロースまたは木材である。代表的には、塗布は多層の基材を必要とし、これは外部表面としてプラスチック等の耐湿性の層を有することが望ましい。紙は、セルロース繊維を必須の構成要素として含む任意のフェルト状またはマット状のシートを意味する。これらの加工された製品は、特定の用途または任意の前述した材料の三次元の製品に適合するように切断されたウェブまたはシートであり得る。
本発明によりコーティングされた多層基材は、必要に応じて、最初に、選択した層または層の組み合わせの上に微量の粒子を堆積し、これを当該分野で公知の工程によりさらに他方の1層または他の複数の層と併合することにより、形成され得る。本発明により堆積した粒子は、完成した基材の一方の表面に残存し得るか、または層の間で加工され得る。
紙の基材を用いて、コーティングは、製紙機上でのオンラインで、あるいはオフライン工程の一部または個別のオフライン工程として堆積され得る可能性がある。堆積が起こり得る可能なオンラインの下位工程は、カレンダー加工の後およびロール加工の前である。オフライン工程については、適切な状況としては、ロールの開放、ブランクの裁断、印刷の前後、成形の直前または場合によっては包装充填の前後が挙げられる。
本発明の方法では、静電的堆積は静電スプレー法であり得、それによって粒子は、気相中に分散した液滴または粒子の形状で存在する。次いで、液滴は、溶媒またはエマルション媒体中のコーティング剤の溶液、エマルションまたは分散物を形成する。
別の選択肢は、静電的堆積をエレクトロスピニング法により行うことであり、それによって、プライマーの少なくとも一部が、気相中に分散した繊維の形状で存在する。繊維は、プライマー材料の溶媒またはエマルション媒体中の溶液またはエマルションまたは分散物から形成される。溶媒は、水性溶媒系から選ばれ、好ましくは、水または水およびアルコールを含む混合物を含む。
本発明の目的のために、使用される静電電圧は、1〜500kV、好ましくは10〜50kVであり、かつ、プライマー供給源と基材との距離は、100〜1000mm、好ましくは200〜500mmであり、最も好ましくは電場が1〜4kV/cmであることである。
前述の方法により処理した紙または板基材は、いくつかの有益な特性を有する。粒子の量は、加工と最終用途の両方に適合するように調整される。本発明により処理されたときでさえ、基材は、その上にコーティングされていない部位と、他方では調整された微量の選ばれたコーティングをその上に有する部位とを有し得る。それはさらに、異なる部位上に特別に堆積した種々のコーティングを、表面上または層の間に有し得る。
本発明の方法は、基材の表面上に微量の粒子を静電的に堆積して、前記基材表面の他の表面への接触を制御するために使用され得る。一つの実施態様は、前記表面の接着力を制御することである。好ましくは、使用は、接着力を減少させること/接触を弱めることを目的とする。使用される粒子は、境界潤滑剤の粒子であることが有益である。
本発明の一つの実施態様は、紙または板基材表面上に境界潤滑剤を堆積することである。粉末としてのこれらの化合物が公知であり、多くの分野で広く使用されている。化合物には、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムおよび滑石が挙げられる。本発明の方法および使用によると、これらの化合物は、従来の微細粉末の代わりに適切な溶媒中に可溶化または分散した目的の表面に堆積される。基材上に残留した潤滑剤の濃度は、相当に低く、塗布は選ばれた目的のみに対して正確に調整することができる。
流体が完全な流体膜に発展しない場合、境界潤滑、すなわち流体力学的潤滑が起こり、滑動している磨耗表面の高いポイント間の時々の接触(粗さとして知られる)が可能になる。これが生じ得る場合の例は、ベアリングが完全流体膜条件ではなく境界で、あるいは歯車の接触または往復運動の磨耗(恐らく、バリューシート(value seat)上の自動車バルブ)で作動し得る場合の設備の起動または停止の間である。
境界潤滑剤は、本明細書中で界面活性分子と呼び、それは垂直に配向した層を基材表面上に形成し、滑動の際に2つのそのような表面の間の負荷を支持する。次いで、摩擦は層間の相互作用により決定されるが、それらは基材表面間の相互作用より弱いので、より低い摩擦を生じる。このことは、界面活性剤が摩擦を減少する能力は、表面上のその分子配向に依存することを意味する。垂直に配向した層を形成する傾向は、鎖間のより強い凝集に起因する界面活性剤の鎖長の延長を改善する。層の磨耗に対する抵抗は、個々の界面活性剤分子の充填密度に依存し、これはまた、炭化水素鎖(C18〜C20)の長さの増加によっても増加する。不飽和脂肪酸中の二重結合に起因するねじれ等の、界面活性剤の炭化水素鎖中の構造不規則性は、層の順序を乱し、その安定性を減少する。好ましくは、境界潤滑剤は、C15〜C21の不飽和脂肪酸あるいはそれらのラクトン誘導体または金属塩または石鹸から選ばれる。
ガロフら(参考文献)によると、炭素鎖中に15を超える炭素原子を有する長鎖飽和脂肪酸および長鎖脂肪アルコールならびに木材由来のステロール等の極性頭部基を有する長鎖直鎖炭化水素は、表面上に延性のある分子膜を形成することによって境界潤滑剤として作用することができるため、紙表面の有効な潤滑剤である。紙と紙との摩擦を低減するのに特に適切な境界潤滑剤は、木材、パルプおよび紙中に存在する低分子量脂溶性化合物(LLC)である。
この実施態様の実際の例は、ブランクの紙または板をトレイに成形することを含む。本明細書中では、成型能力を増強するのは、選択された目的において低減された摩擦である。対応する効果は、所望の包装形状を形成する際に、牛乳パック等の液体の箱を処理するのに同等に役立つ。この実施態様において、基材は、成形されたブランクであり、ここで、粒子の堆積は前記ブランクを食品包装として使用できる前記成形品に成形する際の摩擦を減少する。成形されたブランクの裁ち幅に堆積することが好ましく、ここで、コーティングは、包装材料への吸着を防ぐ。
本発明の具体的な態様は、本発明を使用して、以下のとおり記載された剥離紙の接着力を制御することである。剥離紙は、接着性または粘着性物質を汚れおよび他の不純物がない状態に保つことを目的とする。剥離紙は、粘着ラベル用の裏紙として使用される。これらの等級はまた、粘着性物質の包装のため、および成形紙(casting paper)として使用される。従って、基材は、剥離紙またはラベル用紙であり得る。
特に、粘着性物質、およびさらに食物を包装するために、本発明は、より低い摩擦、および改善された剥離特性を提供する低い粘着性の利点を明らかに提供する。有益な特性は、例えば、加圧中の負荷の支持として示す。
ラベル用紙は、本明細書中で、代表的には、ラベルの粘着性裏打ち層の作用によってもう一枚の紙または別の対象物に貼付されるように設計された紙を意味する。
実験
ポリマーで表面仕上げした紙(PE、PP、PET)を、エレクトロスピニング法、エレクトロスプレー法およびスプレー処理を用い、異なる化学物質を用いてコーティングした。用いたコーティング剤は、デンプン、スチレン/アクリルレート、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、またはAKD(アルキルケテン二量体)、ASAS、樹脂接着剤等の接着剤、またはステアリン酸カルシウム、有機トリグリセリド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン等の異なる潤滑剤、および炭酸カルシウム、カオリン、デンプン、シリカ、ベントナイト等の異なる顔料、蛍光増白剤および着色剤ならびにこれらの混合物であった。コーティングは、0.0001〜1.0g/mの量として、基材または反対側のポリマー表面に塗布した。
静電スプレー法のための代表的なパラメーターを表1に示す。これらは、ブルックフィールド粘度[cPa]、電場[kV]およびノズルとコーティングしたサンプルとの間の距離を含む。
Figure 0005193204
静電スプレー法でコーティングした表面を図に示す。コーティング剤粒子が基材に対して比較的弱い接触を有するので、弱い接着力が明らかである。コーティング剤は、コーティングされた表面上で連続的な膜または均一層を形成するのではなく、粒子または繊維または不連続の膜として定着堆積した(settldeposited)。静電スプレー法およびエレクトロスピニング法の結果は比較的類似していた。
ステアリン酸カルシウムの分散物は、異なる技術を用いて、基材にうまく移動された。低い処理温度は、基材上の好ましいエリアの正確な制御により、粒子の活発化(blossom)および溶解を減少した。
応用例 成形板紙トレイ
食品包装用のトレイを、ポリマー層板紙から、初めにブランクを切り出し、次にそれらを型の間で加圧してカップを形成することにより、製造した。4つのコーティング剤を、それらが型とブランクとの間の摩擦を減少する能力に関して試験した。摩擦への抵抗の成功は、より良い成型、上昇した生産速度、少ない引き裂きおよびより少ない数の部分的にまたは完全に破壊したトレイの結果を生じる。本実験では、潤滑剤を、容易に裁断したブランクの角または角および端の両方の表面に、本発明に従って塗布した。摩擦減少剤を可溶化した。塗布は、エレクトロスピニング装置を用いて行った。
Figure 0005193204
結果は、ステアリン酸カルシウムまたはAKD−ワックスでコーティングしたトレイについての増加した成形を示す。この実験の結果は、また、角に加えて、ブランクの端にも摩擦減少剤を加えることにより、所望の成形を確実にすることを奨励する。
AKD−ワックスおよび滑石の混合物は唯一、エレクトロスピニング法によりコーティングを塗布した時、期待通りに作用しなかった。前記混合物は、非常にむらのある表面として仕上がったので、コーティングに適さなかった。ステアリン酸カルシウムをブランクの親水性に加えた。これに対して、AKD−ワックスもまた、AKD/PCCの混合物と同様に、潤滑に寄与した。後者については、0.01g/mのコーティング重量は、水との接触角には実践的には効果がなかった。接触特性としての疎水性を、本発明により処理したサンプルから測定した。異なるコーティングおよび異なるコティング重量で測定した接触角を表3に示す。
Figure 0005193204
11 堆積した粒子
12 表面上の孔
13 紙または板基材の表面プロファイル
14 水滴
15 横断したセルロース繊維
16 セルロース繊維の負に荷電した頂部

Claims (15)

  1. 紙または板基材またはその製品の表面接触領域を、当該表面上に、静電コーティング法によって、直接的に、境界潤滑剤の溶液、エマルションまたは分散物から、境界潤滑剤粒子を静電的に堆積して層を形成することにより制御する方法であって、前記粒子が、0.00001〜1.0g/m の範囲の量で堆積している、方法。
  2. 前記粒子が0.0001〜0.5g/mの範囲の量で堆積している、請求項1記載の方法。
  3. 前記粒子が、滑動の際に前記表面と他の類似または非類似の表面との間の負荷を支える、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記粒子が、加圧の際に前記表面と他の類似または非類似の表面との間の負荷を支える、請求項1または2記載の方法。
  5. 前記表面接触領域が、固体と液体との間である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記表面接触領域が、固体と固体との間である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 境界潤滑剤が、C15−C21不飽和脂肪酸ならびにそれらのラクトン誘導体および金属塩および石鹸から選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記層が、基材とそれが接触している表面との間の相互作用より弱い、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記静電コーティング法がエレクトロスピニング法およびエレクトロスプレー法から選ばれる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記静電コーティング法がエレクトロスピニング法である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記基材表面と他の表面との間の接触が弱められる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 基材の表面接触領域を制御するための、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法
  13. 前記制御が、接触を弱めることを含む、請求項1記載の方法
  14. 基材が、密封が引き裂きにより開かれるよう調整された包装である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法
  15. 前記粒子がブランク(blank)の切り出した裁ち端(cut raw edge)に堆積される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法
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