JP5192248B2 - 流体供給機構 - Google Patents

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本発明は、流体供給機構に関する。さらに詳しくは、反応器や熱交換器などのように管内に流体を流す流路を有する装置において、該流路内における流体の流れが均一な流れとなるように、管内に流体を供給するために使用される流体供給機構に関する。
反応器や熱交換器などには、多管式の装置が使用される。かかる装置は、筒状の大径の管(シェル)内に複数本の小径の管(チューブ)を配置し、シェルとチューブとの間に流体を供給して、チューブ内の物質を加熱したり冷却したりしている。
かかる装置では、流体は、シェル内をシェルおよびチューブの軸方向に沿って流されるが、シェル横断面内において流体の流量に位置による差が生じている場合、チューブ間における熱収支のバラつきが発生する。すると、反応器であれば、局所的な充填触媒の劣化や副生成物の増加などにより反応器全体としての反応効率が低下するなどの問題が生じるし、熱交換器であれば熱交換効率が低下するなどの問題が生じる。
そこで、多管式の装置であって、シェルと同軸の外胴を設けて両者の間にノズルから流体を供給した後、シェル側面に設けられた複数の開口部からシェル内に流体を導入する構成としたものがある。かかる装置では、外胴とシェルの間に整流板を設けたり、複数の開口部の面積を絞ったりすることによって、複数の開口部から導入される流体の流量を均一化し、シェル内における流体の流量を均一化することが行われている。
しかし、上記のごとき対策を取った場合、シェル内に流入する前に流体に大きな圧力損失が発生することから、たとえシェル内における流体の流量を均一化することができても、流体を装置に供給するシステムへの負担が大きくなり、流体供給システムが大型化してしまう。
外胴とシェルの間に整流板を設けた場合であれば、外胴を大きくして外胴とシェルとの間の流路を広くすれば圧力損失を抑えることができるが、かかる構成とすると装置が大型化してしまうという問題が生じる。
かかる問題を解決する技術として、特許文献1の技術が開発されている。
特許文献1の技術では、シェルの側面にその軸方向に沿って複数の案内羽根を螺旋状に配設し、この複数の案内羽根によってノズルから供給された流体を開口部まで導く螺旋状流路を形成している。そして、かかる螺旋状流路によって流体を開口部まで導くから、装置を大型化させることなく圧力損失を低減でき、かつ、整流した状態でシェル内に流体を供給できる旨の記載がある。
しかし、特許文献1のごとく、複数の案内羽根によって螺旋状の通路を形成するには、シェルの軸方向に沿ってある程度の領域が必要である。すると、外胴は、少なくとも複数の案内羽根を覆うように設けなければならないので、外胴の長さも長くなるから装置の大型化は避けられない。
しかも、シェルの側面に複数の案内羽根を設けなければならないので装置の構造が複雑化するし、また、螺旋状の通路を正確に形成するには、複数の案内羽根を正確な位置に正確な角度で配設しなければならないので、装置の製造が非常に難しくなる。
特開昭61−3999号
本発明は上記事情に鑑み、多管式の装置において、装置構造を大型化複雑化することなく、簡単な構成で、シェル内の流れを均一化することができる流体供給機構を提供することを目的とする。
第1発明の流体供給機構は、筒状に形成された筒体に流体を供給する機構であって、前記筒体の一端部の側面に、その周方向に沿って設けられた複数の流入口と、前記筒体の一端部に、前記複数の流入口を覆うように設けられた流体供給部とを備えており、該流体供給部には、その内面と前記筒体の側面との間に、該筒体の側面に沿って流体を流す流体通路と、該流体通路内に外部から流体を導入する導入通路とが形成されており、該導入通路は、その軸方向が前記筒体の半径方向と一致するように形成されており、前記複数の流入口は、前記流体供給部の導入通路と前記筒体の中心軸を含む対称面に対して対称となるように形成されており、前記流体供給部の内面には、前記対称面に対して90°を成しかつ前記筒体の中心軸を含む直交面と交差する位置に、前記筒体側面に向かって突出した突起が複数形成されており、該複数の突起は、前記対称面に対して対称となるように配設されていることを特徴とする。
第2発明の流体供給機構は、第1発明において、前記突起は、前記導入通路側に衝突面を備えており、該衝突面は、前記筒体の側面に沿った方向と交差するように形成されていることを特徴とする。
第3発明の流体供給機構は、第1または第2発明において、前記突起は、前記流体供給部の内面から先端までの長さが、前記流体通路の幅の2/10〜3/10であることを特徴とする。
第1発明によれば、各流入口が対称面に対して対称となっているので、各流入口から流入した流体によって筒体内に形成される流れも対称面に対して対称な流れとなる。そして、流体供給部内面の突起が、流体供給部内面と直交面とが交差する位置に形成されているので、より導入通路に近い位置からでも流体通路を流れる流体中に筒体の半径方向への流れを発生させることができる。すると、導入通路からの距離にかかわらず、各流入口から流入する流量の差を小さくできるから、筒体の横断面内における位置による流体の流量差を小さくすることができる。
第2発明によれば、流体供給部の内面近傍を流れる流体を筒体の半径方向の流れに変換することができるから、この変換された流れの影響により、導入通路に近い位置からでも、流体通路内に、筒体の半径方向への流れを効果的に発生させることができる。
第3発明によれば、突起を設けたことによる流体通路内の流体に発生する圧力損失を抑えることができるので、流体を供給するシステムの大型化を防ぐことができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の流体供給機構は、筒状に形成された筒体の流路に対して、筒体の側面から流体を供給するために使用される機構であり、筒体の軸方向と直交する横断面内における流体の流量を均一化するために使用されるものである。
本発明の流体供給機構は、多管式反応器や多管式熱交換器などにも採用することができるが、以下では、本発明の流体供給機構を多管式反応器に採用した場合を代表として説明する。
図1は本実施形態の流体供給機構が設けられた多管式反応器1の概略側面図である。図2は図1のII−II線断面矢視図である。図1および図2に示すように、符号2は、本実施形態の流体供給機構が設けられた多管式反応器1(以下、単に多管式反応器1という)の筒体を示している。この筒体2は、中空であってその内部にスチーム等の流体を軸方向に沿って流すことができる流路2hを備えている。
この筒体2の流路2h内には、複数本の反応管2aが配設されている。複数本の反応管2aは、その軸方向が筒体2の流路2hの軸方向と平行となるように配設されている。各反応管2aの内部には触媒が配置されており、この触媒と反応させるガスを反応管2a内に供給することによって、触媒反応により所定の物質を生成することができるように構成されている。
図1および図2に示すように、前記筒体2の一端部(図1では上端部)には、その側面に複数の流入口hが設けられている。この流入口hは、筒体2の側面の周方向に沿って設けられており、筒体2の流路2hと外部(後述する流体供給部3の流体通路3h)との間を連通している。
一方、前記筒体2の他端部(図1では下端部)にも、その側面に複数の排出口dが設けられている。この排出口dも、筒体2の側面の周方向に沿って設けられており、筒体2の流路2hと外部(後述する流体排出部4の流体通路)との間を連通している。
また、前記筒体2の一端部の周囲には、前記複数の流入口hを覆うように流体供給部3が設けられている。この流体供給部3は、断面視略コの字状に形成された部材によって形成されており、その内面と筒体2の側面との間に流体を流すための流体通路3hが形成されるように配設されている。そして、流体供給部3は、流体通路3h内に外部から流体を導入する導入通路3dも備えている。
一方、前記筒体2の他端部の周囲には、前記複数の排出口dを覆うように流体排出部4が設けられている。この流体排出部4も、断面視略コの字状に形成された部材によって形成されており、その内面と筒体2の側面との間に流体を流すための流体通路が形成されるように配設されている。そして、流体排出部4は、流体通路内から外部に流体を排出する排出通路4dも備えている。
以上のごとき構成であるから、導入通路3dから流体通路3hに加熱された流体を供給すれば、流体通路3h、複数の流入口hを通して筒体2の流路2hに流体が供給される。筒体2の流路2hに供給された流体は、流路2h内をその軸方向に沿って流れて、流体排出部4の流体通路、複数の排出口dを通して、流体排出部4の排出通路4dから排出される。
すると、筒体2の流路2h内を流体が通過するときに、流体と流路2h内の複数本の反応管2aとの間で熱交換が行われる。例えば、多管式反応器であれば、高温の加熱流体が導入通路3dから供給されて反応管2aおよび反応管2a内の触媒およびガスが加熱されるので、触媒とガスとの反応を促進させることができるのである。
上記の流体供給部3および筒体2における複数の流入口hが、特許請求の範囲にいう流体供給機構に相当する。
つぎに、本実施形態の流体供給機構について、詳細に説明する。
図2に示すように、流体供給機構を構成する流体供給部3において、導入通路3dは、その軸方向が前記筒体2の半径方向と一致するように形成されている。つまり、導入通路3dから流入する流体が筒体2の半径方向から流体通路3h内に流入するように、導入通路3dが形成されている。
また、流体供給部3の流体通路3hは、後述する突起3pが設けられている部分を除き、筒体2の周方向に沿って断面積がほぼ一定となるように形成されている。つまり、流体通路3hは、筒体2の周方向に沿って、その高さや幅がほぼ一定となるように形成されている。しかも、流体通路3hは、その導入通路3dの軸と筒体2の流路2hの中心軸CX含む対称面SPに対して対称となるように形成されている。
一方、筒体2の側面に形成されている前記複数の流入口hも、対称面SPに対して対称となるように配置されている。
具体的には、前記対称面SPに対して90°を成しかつ筒体2の中心軸CXを含む直交面RPと、筒体2の側面とが交差する位置に、2つの流入口hb,hbを備えている。言い換えれば、前記対称面SPを筒体の中心軸CXまわりに90度回転させたときに、回転させた対称面SPと筒体2の側面とが交差する位置に、2つの流入口hb,hbが設けられている。また、各流入口hbに対して、導入通路3d側には流入口haがそれぞれ設けられており、導入通路3dと逆側には流入口hc,hdがそれぞれ設けられている。そして、複数の流入口hは、隣接する流入口同士がなす角(図3におけるθ2)が同じ角度となるように配設されている。
しかも、複数の流入口hは、全て同じ断面積となるように形成されている。
以上のごとく、本実施形態の流体供給機構では、流体供給部3の流体通路3hが対称面SPに対して対称となるように形成されているので、導入通路3dから流入した流体は、対称面SPに対して対称な流れとなって流体通路3h内を流れる。そして、流体通路3h内の流体は筒体2の各流入口hから筒体2の流路2h内に流入するが、複数の流入口hは対称面SPに対して対称となるように形成されているから、互いに対称な位置に配設された流入口h(図2において同じ符号が付されている流入口)からほぼ同じ流量の流体が流入する。
したがって、複数の流入口hから流入した流体によって、筒体2の流路2h内に対称面SPに対して対称な流れを形成することができる。
ところで、上記のごとき構成とした場合、筒体2の流路2h内に対称面SPに対して対称な流れを形成することができるのであるが、流体通路3h内において、導入通路3d側の流入口ha,hbから筒体2の流路2h内に流入する流体の流量は、導入通路3dと逆側に位置する流入口hc,hdから筒体2の流路2h内に流入する流体の流量に比べて少なくなる。すると、筒体2の流路2h内において、導入通路3d側の部分における流体の流量と、導入通路3dと逆側に位置する部分における流体の流量との間に差が生じる。
そこで、本実施形態の流体供給機構では、筒体2の流路2h内における導入通路3d側の部分における流体の流量と、導入通路3dと逆側に位置する部分における流体の流量の差を小さくするために、前記流体供給部3の内面に突起3pを2箇所設けている。
各突起3pは、流体供給部3の内面と前記直交面RPとが交差する位置であって、互いに対称面SPに対して対称となる位置に配設されており、流体供給部3の内面から筒体2の側面に向かって突出している。また、突起3pは、流体供給部3の高さ方向(図1では上下方向)に沿って形成されている。
かかる突起3pを設けることによって、流体通路3h内では、突起3pが設けられている部分の流体通路3hが狭くなる。すると、突起3pがない場合に比べて、導入通路3dから突起3pの間では、流体通路3h内における流体の筒体2半径方向の速度成分を大きくすることができる。
このため、突起3pがない場合に比べて、直交面RP上に位置する流入口hbおよび、直交面RPよりも導入通路3d側に位置する流入口haから流入する流体の流量が増加する。すると、導入通路3dから流体通路3hに供給される流体の流量が同じであれば、流入口ha,hbから流入する流体の流量が増加し、流入口hc,hdから流入する流体の流量は減少する。
よって、各流入口hから流入する流体の流量の差が小さくなるので、筒体2の流路2hの横断面内において、位置による流体の流量差を小さくすることができる。
しかも、流体供給部3の内面に突起3pを設けているだけであるから、流体供給機構が大型化複雑化せず、流体供給機構を設けた装置の大型化も防ぐことができる。
なお、流体供給部3の内面に設ける突起3pの形状はとくに限定されないが、突起3pは、その導入通路3d側に、筒体2の側面に沿った方向、言い換えれば、流体通路3hの中心線と交差するように形成された衝突面fを備えていることが好ましい。
かかる衝突面fを設ければ、流体供給部3の内面近傍を流れる流体を筒体2の半径方向の流れに効果的に変換することができるから、この変換された流れの影響により、導入通路3dに近い位置からでも、流体通路3h内に、筒体2の半径方向への流れをより効果的に発生させることができる。
また、突起3pは、流体供給部3の内面から先端までの長さH(図2参照)が、流体通路3hの幅Wの2/10〜3/10であることが好ましい。
突起3pを設けることによって、その位置では流体通路3hが狭くなるから流体通路3h内の流体には圧力損失が発生する。しかし、上記のごとき大きさとしておけば、突起3pを設けたことに起因して発生する圧力損失を抑えることができるので、流体供給機構に対して流体を供給するシステムの大型化を防ぐことができる。
また、上記例では、複数の流入口hは全て同じ開口面積となるように形成されているが、複数の流入口hは必ずしも全て同じ開口面積としなくてもよい。かかる場合には、流体が流入しにくい流入口h(図2であれば、流入口haや流入口hbが該当する)の開口面積が他の流入口hよりも広くなるように形成することが好ましい。
さらになお、複数の流入口hを設ける数やその位置は、上記例で示した数、位置に限定されず、少なくとも直交面RPを挟む一対の流入口h、言い換えれば、突起3pを挟む一対の流入口hを有し、かつ、複数の流入口hが対称面SPに対して対称となるように配設されていればよい。
さらになお、流体排出部4の形状や大きさ、筒体2の他端部に形成される複数の排出口dの開口面積、数および配置は、筒体2の流路2hから流体をスムースに排出できるのであれば、とくに限定されない。例えば、排出口dを、筒体2の軸方向において流入口hから十分に離れた位置に設け、圧力損失が問題にならない程度の十分な開口面積を有するように形成すれば、各流入口hから筒体2の流路2hに流入する流体の流量に排出口dが影響することを確実に防ぐことができる。
つぎに、多管式反応器に本発明の流体供給機構を採用した場合における、流体供給部の流体通路内の流速分布、および、シェル(筒体)のスリット(流入口)から流入する流量を数値シミュレーションした。
数値シミュレーションは、多管式反応器におけるシェルの外周面に流体供給部を設けた場合において(図1(A)参照)、流体供給部の内面に突起を設けた場合(実施例)と、流体供給部の内面に突起を設けない場合(比較例)とについて実施した。
計算は、計算ソフト(FLUENT6.3)により行った。多管式反応器の形状(図3参照)等の計算条件は以下のとおりである。
(1)反応器および流体供給部
シェル直径D1:1700mm、シェル高さ:5908mm
流体供給部内径D2:2200mm、流体通路高さH1:1000mm
導入通路内径D3:920mm
各スリットの幅W1:200mm、各スリットの高さH2:900mm
(2)流体
流入流体:空気(25℃)
流入速度(導入通路内流速):30m/s
(3)反応器内のモデル(多孔質モデル)
空隙率:0.4
圧力損失:Δp/x=(C2*ρ*u)/2
管軸方向の圧力損失を算出する場合 C2=4[1/m]
管軸と垂直な方向の圧力損失を算出する場合 C2=215[1/m]
なお、符号ρは、流体(空気)の密度を意味している。
(4)乱流モデル:k-omega(SST)model
スリットは、導入通路の中心軸と筒体の中心軸CXとを含む対称面SPに対して、筒体の中心軸CXまわりに、θ1=54°の位置からθ2=36°間隔で、対称面SPの両側に4箇所ずつ設けた。
さらに、実施例における流体供給部内面には、対称面SPと直交しかつ筒体の中心軸CXを含む直交面RPと交差する位置に、一対の突起(幅:30mm、高さ:1000mm、奥行き:60mm)を形成している。なお、ここでいう突起の奥行きが、流体供給部の内面から先端までの長さに相当する。
なお、シェルから流体を排出するスリット(排出口)は、シェルに流体を供給するスリット(流入口)と同じ形状・大きさのものを、該スリット(流入口)から4600mm下方の対応する位置に配設している。
さらになお、スリット(排出口)の周囲には、流体供給部と実質同等の流体排出部を設けており、排出通路が、導入通路の鉛直下方であってその軸方向が導入通路の軸方向と平行となるように配置している。
図4および図5に数値シミュレーションの結果を示す。
図4は実施例の計算結果であり、(A)は計算したモデルにおけるスリットの位置を示した図であり、(B)は流体通路内の流速分布の計算結果であり、(C)各スリットにおける流入割合の計算結果である。図5は比較例の計算結果であり、(A)は計算したモデルにおけるスリットの位置を示した図であり、(B)は流体通路内の流速分布の計算結果であり、(C)各スリットにおける流入割合の計算結果である。
なお、流入割合は、流体通路に供給される流体の全流量に対する各スリットから流入する流量の割合を示したものであり、各スリットの流量は、同じ番号が付されている2つのスリットから流入する流体の合計流量である。
図5(B)に示すように、比較例では、導入通路近傍から導入通路の軸方向に対して筒体の中心軸CXまわりに90°の位置までは、スリットからシェル内に向かう流れが少ないことが確認できる。
このため、図5(C)に示すように、導入通路側に近づくにつれ、各スリットからシェル内に流入する流量割合が少なくなっている。そして、スリット1からシェル内に流入する流量割合は、スリット4から流入する流量割合の70%程度しかない。また、全流入流量に対する割合でも、スリット1とスリット4とでは7%程度の差が生じている。つまり、スリット間で流入流量に大きなバラつきが生じていることが確認できる。
一方、図4(B)に示すように、実施例では、比較例に比べて、導入通路近傍からスリットからシェル内に向かう流れが多く発生していることが確認できる。
このため、図4(C)に示すように、各スリットからシェル内に流入する流量割合の差が非常に小さくなっており、最小の流量割合を示すスリット2でも、最大の流量割合を示すスリット4の約95%の流量割合が確保できている。そして、全流入流量に対する割合でも、スリット間の流量割合の差は、最大でも2%程度しかない。このことから、突起を設けることにより、各スリットから流入する流量割合の均一化が実現できていることが確認できる。
以上のごとく、流体通路の内面に突起を設けることによって、各スリットから流入する流量を均一化できることが確認できる。
本実施形態の流体供給機構は、多管式の反応器や熱交換器などにおける軸方向に流体を流す流路に対して流体を供給する機構に適している。
本実施形態の流体供給機構が設けられた多管式反応器1の概略側面図である。 図1のII−II線断面矢視図である。 数値シミュレーションで採用した多管式反応器の形状の概略説明図である。 実施例の計算結果であり、(A)は計算したモデルにおけるスリットの位置を示した図であり、(B)は流体通路内の流速分布の計算結果であり、(C)各スリットにおける流入割合の計算結果である。 比較例の計算結果であり、(A)は計算したモデルにおけるスリットの位置を示した図であり、(B)は流体通路内の流速分布の計算結果であり、(C)各スリットにおける流入割合の計算結果である。
1 多管式反応管
2 筒体
2h 流路
3 流体供給部
3h 流体通路
3d 導入通路
3p 突起
f 衝突面
h 流入口
CX 筒体の中心軸
SP 対称面
RP 交差面

Claims (3)

  1. 筒状に形成された筒体に流体を供給する機構であって、
    前記筒体の一端部の側面に、その周方向に沿って設けられた複数の流入口と、
    前記筒体の一端部に、前記複数の流入口を覆うように設けられた流体供給部とを備えており、
    該流体供給部には、
    その内面と前記筒体の側面との間に、該筒体の側面に沿って流体を流す流体通路と、
    該流体通路内に外部から流体を導入する導入通路とが形成されており、
    該導入通路は、
    その軸方向が前記筒体の半径方向と一致するように形成されており、
    前記複数の流入口は、
    前記流体供給部の導入通路の軸と前記筒体の中心軸を含む対称面に対して対称となるように形成されており、
    前記流体供給部の内面には、
    前記対称面に対して90°を成しかつ前記筒体の中心軸を含む直交面と交差する位置に、前記筒体側面に向かって突出した突起が複数形成されており、
    該複数の突起は、
    前記対称面に対して対称となるように配設されている
    ことを特徴とする流体供給機構。
  2. 前記突起は、前記導入通路側に衝突面を備えており、
    該衝突面は、
    前記筒体の側面に沿った方向と交差するように形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の流体供給機構。
  3. 前記突起は、
    前記流体供給部の内面から先端までの長さが、前記流体通路の幅の2/10〜3/10である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の流体供給機構。
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