JP5191203B2 - アップダウンサンプリング装置とアップダウンサンプリング方法、及びそのプログラム - Google Patents

アップダウンサンプリング装置とアップダウンサンプリング方法、及びそのプログラム Download PDF

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この発明は、ある周波数fでサンプリングされた入力信号を、U/Mの有理数比倍のサンプリングレート(Uf/M)に変換が可能なアップダウンサンプリング方法と、アップダウンサンプリング装置とそのプログラムに関する。
ディジタル信号処理においては、あるサンプリング周波数fで離散化された信号のサンプリングレートを可変したい場合がある。例えば、サンプリング周波数f=32kHzのFM音源を、3/2倍のf=48kHzのCD音源に変換する場合にアップダウンサンプリング装置が用いられる。
3/2倍等の有理数比でサンプリングレート変換を行う従来のアップダウンサンプリング装置の機能構成例を、図10に示してその動作を簡単に説明する。
アップダウンサンプリング装置100は、アップサンプル部102と、ローパスフィルタ部104と、ダウンサンプル部106とで構成される。このように、アップサンプル部102とダウンサンプル部106の順に縦続接続すると、フィルタを共有化することができる。アップサンプル部102は、入力信号x(nT)を入力とし、入力信号x(nT)のサンプル間にU−1個の零値を挿入し、サンプリング周波数をU倍に上げたアップサンプル後信号x(nT/U)を生成する。ここでnは、連続時間信号をサンプル間隔Tでサンプリングした所定間隔の離散時間を指す数(サンプル点の番号)である。ローパスフィルタ部104は、アップサンプル後信号x(nT/U)を入力とし、フィルタ後信号y(nT/U)を式(1)により算出する。
Figure 0005191203
ここで、h(nT/U)はローパスフィルタ、Lはローパスフィルタのサンプル数を表わす。ダウンサンプル部106は、フィルタ後信号y(nT/U)を入力とし、入力信号y(nT/U)のサンプルをM−1個間引いてMサンプル毎の信号yU/M(nT/(U/M))を生成する。
「シミュレーションで学ぶディジタル信号処理−MATLABによる例題を使って身につける基礎から応用」、尾知博著、CQ出版、東京、pp.143-147,2001
従来のアップダウンサンプリング方法は、ローパスフィルタをアップサンプル後信号に時間領域で畳み込むため多くの処理量を必要とする。処理量の多い畳み込みを回避するには、入力信号を周波数分析して周波数領域でフィルタリングする方法が考えられる。しかし、周波数分析自体の処理量も多いため、周波数分析点数が多ければ、周波数領域でも処理量を削減できない課題がある。
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、少ない周波数分析点数で周波数領域のアップダウンサンプリングを行なう方法と、その装置と、プログラムを提供することを目的とする。
この発明によるアップダウンサンプリング装置は、周波数fでサンプリングされた入力信号を、1より大きな整数であるUfの周波数で再サンプリングするアップサンプルと、アップサンプル後の信号をUf/M(ただし、Mは1以上の整数)の周波数で再サンプリングするダウンサンプルとを組み合わせたアップダウンサンプリング装置であって、周波数分析部は、入力信号を周波数領域の信号に変換して入力信号周波数スペクトルを出力する。イメージング計算部は、入力信号周波数スペクトルを複写した折り返しスペクトルであるイメージング成分を、所定の上記Uの値に従って生成してイメージング計算後信号周波数スペクトルを出力する。フィルタ乗算部は、イメージング計算後信号周波数スペクトルに周波数領域のフィルタ係数を乗じてイメージング成分とエリアシング成分を抑える。ダウンサンプル部は、フィルタ乗算部の出力信号を入力とし、上記Mの値に従ってエリアシング成分を加算した出力信号周波数スペクトルを出力する。周波数合成部は、出力信号周波数スペクトルをサンプリング周波数Uf/Mで再合成して時間領域の信号に変換して出力する。
この発明のアップダウンサンプリング装置のイメージング計算部は、周波数分析部の出力する入力信号周波数スペクトルを複写した折り返しスペクトルであるイメージング成分を、所定のUの値に従って計算してイメージング計算後信号周波数スペクトルを生成する。ダウンサンプル部は、イメージング成分をフィルタリングした信号に所定のMの値に従ったエリアシング成分を生成して加算する。そしてエリアシング成分が加算された信号を、サンプリング周波数Uf/Mで周波数合成することで、U/M倍にサンプリングレートが変換された信号を得る。周波数領域でアップサンプリングを行なうことで、周波数分析部における処理量を歪を発生させることなく1/Uに削減することができる。同様に周波数領域でダウンサンプリングを行なうことで、周波数分析部における処理量を歪を発生させることなく1/Mに削減することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
図1にこの発明のアップダウンサンプリング装置の実施例1の機能構成例を、図2に動作フローを示す。アップダウンサンプリング装置10は、周波数分析部11と、イメージング計算部12と、フィルタ乗算部13と、ダウンサンプル部14と、周波数合成部15とで構成される。周波数分析部11は、入力信号x(nT)を入力とし、サンプリング周波数fの入力信号周波数スペクトルX(ejωT)を出力する(ステップS11)。ここで、周波数ωは所定の周波数間隔で求めたスペクトルの周波数値の番号である。サンプリング周波数fは、例えば32kHzといった値であり、周波数分析点数は、例えば1024点といった値である。イメージング計算部12は、入力信号周波数スペクトルX(ejωT)を入力としてイメージング計算後信号周波数スペクトルX(ejωT’)を式(2)により算出する(ステップS12)。
Figure 0005191203
ここでT’=T/Uである。したがって、例えばUの値をU=2とした場合では、イメージング計算後信号周波数スペクトルXの周波数がπ(rad)変化する間に、入力信号周波数スペクトルX(ejωT)が2回繰り返される。つまり、イメージング計算後信号周波数スペクトルX(ejωT’)が、アップサンプリング後のサンプリング周波数の1周期内に2回複写された波形になる。詳しくは後述する。このように、アップサンプリング後の周波数スペクトルをアップサンプリング前のスペクトルを用いて計算するため、歪を伴うことなく周波数分析を行う処理量を1/Uに削減することができる。
フィルタ乗算部13は、イメージング計算後信号周波数スペクトルX(ejωT’)を入力とし、フィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)を式(3)により算出する(ステップS13)。
Figure 0005191203
ここで、H(ejωT/U)は周波数領域のフィルタ係数を表わす。この例では、フィルタ係数は外部から与えられる。ダウンサンプル部14は、フィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)を入力とし、所定のMの値に従って出力信号周波数スペクトルYU/M(ejωT’’)を式(4)により算出する(ステップS14)。
Figure 0005191203
ここでT’’=MTとおき、M=2とすると式(5)となる。
Figure 0005191203
式(5)の第1項はスペクトル成分を表わし、第2項はそのスペクトルをπだけシフトして加算されるエリアシング成分である。エリアシング成分を加算することで、ナイキスト周波数よりも低い周波数にエリアシング成分がある場合でも、歪の発生を防止することができる。詳しくは後述する。また、このように周波数領域でダウンサンプリングを行なうことで、周波数分析部11における処理量も1/Mに削減することができる。
周波数合成部15は、出力信号周波数スペクトルYU/M(ejωT’’)を入力としてサンプリング周波数(U/M)fで再合成し、時間領域の出力信号yU/M(nT’’)を出力する(ステップS15)。周波数合成の方法としては、例えば逆フーリエ変換が利用できる。
〔U=2,M=3の場合の動作について〕
ここで、例えばU=2,M=3とした場合の動作を、周波数スペクトルを示して説明する。あるアナログ信号を、例えばサンプリング周波数f=4kHzで離散値とし、その信号を周波数分析した結果を模式的に図3(a)に示す。図3(a)の横軸は、周波数を角周波数ω(rad)で表わす。縦軸は、周波数スペクトルの振幅である。この例ではサンプリング周波数f=4kHzであるので、2π(rad)が4kHzに相当する。サンプリング周波数f=4kHzの時のナイキスト周波数ωは、π(rad)(2kHz)である。ナイキスト周波数ωを超える周波数成分は折り返し雑音となる。この折り返しがイメージング成分である。ナイキスト周波数ωを中心として、低い周波数範囲の0〜πの波形が、複素共役の関係で折り返されてπ〜2π(rad)の波形となる。時間領域の信号波形は、横軸を時間として無限に連続する。それに対して、周波数領域に変換した信号は、図3(a)に示すように0〜2π(rad)の範囲の波形が高調波成分として繰り返される。
ここで、図3(a)に示した信号を、Uの値をU=2としてアップサンプリングした場合の周波数スペクトルを図3(b)に示す。横軸と縦軸は図3(a)と同じである。ただし、U=2でアップサンプリングした結果、サンプリング周波数f=8kHzになるので、ナイキスト周波数ωは4kHz(π)になる。そして、図3(a)の0〜4πの範囲の波形が、図3(b)の0〜2π(rad)の範囲に圧縮された周波数スペクトルとなる。図3(b)に示す様に、ナイキスト周波数ω以下の周波数領域にイメージング成分(梨子地)が含まれるようになってしまう。このイメージング成分が、信号として顔を出すことで元の信号が再現できなくなる。
そこで、この実施例1では、フィルタ乗算部13が、アップサンプリング前のナイキスト周波数ωに相当する周波数ω=π/2(2kHz)以下の周波数でフィルタリングする。その様子を模式的に図4(a)に示す。0〜π/2の範囲を通過させるローパスフィルタの特性を破線で示す。このローパスフィルタの特性も複素共役の関係でπ(rad)を中心として折り返されるので、−π/2〜π/2,3π/2〜5π/2,…、を通過域とするバンドパスフィルタの特性を示す。π/2〜3π/2(1kHz〜3kHz)の範囲をフィルタ乗算部13で削除した周波数スペクトルを図4(b)に示す。図3(b)に梨子地で示したイメージング成分が除去できていることが分かる。このようにフィルタ乗算部13によって、イメージング成分が除去される。
ダウンサンプル部14は、M=3としてエリアシング成分をフィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)に加算する。この場合、サンプリング周波数fは、U=2の時の3分の1(8/3kHz)となるので、8/3kHzが2π(rad)となる。つまり、図4(b)の2πの範囲に6πの範囲のスペクトルが圧縮された図4(c)に示す周波数スペクトルになる。図4(c)では、エリアシング成分を分かり易くする目的で、フィルタ乗算部13のフィルタ特性を考慮した周波数スペクトルにしていない。実際は、フィルタ乗算部13の出力信号を用いてエリアシング成分を計算するので、この例の場合は周波数が高くなると減衰するスペクトルになる。この時のアップサンプリング前のナイキスト周波数ωに相当する周波数はω=4/3kHz(π/3)である。この場合、ω=π/3よりも低い周波数にエリアシング(斜線部)が含まれるが、ダウンサンプル部14によってエリアシング成分が加算されているので動作を線形にすることができ、歪の発生を抑えることが可能になる。
〔U=3,M=2の場合の動作について〕
次に、例えばU=3,M=2とした場合の動作を、周波数スペクトルを示して説明する。図3(a)に示した信号を、Uの値をU=3としてアップサンプリングした場合の周波数スペクトルを図5(a)に示す。横軸と縦軸は図3(a)と同じである。ただし、U=3でアップサンプリングした結果、サンプリング周波数f=12kHzになるので、ナイキスト周波数ωは6kHz(π)になる。そして、図3(a)の0〜6πの範囲の波形が、図5(a)の0〜2π(rad)の範囲に圧縮された周波数スペクトルとなる。この場合も図5(a)に示す様に、ナイキスト周波数ω以下の周波数領域にイメージング成分(梨子地)が含まれるようになってしまう。このイメージング成分は、図5(b)に示すように上記と同様にフィルタ乗算部13で除去される。
ダウンサンプル部14は、イメージング成分が除去されたフィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)を入力として、この例では、M=2としてエリアシング成分を計算してフィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)に加算する。その結果の周波数スペクトルを図5(c)に示す。M=2でダウンサンプリングした結果、図5(b)の0〜4πの範囲の波形が、図5(c)の0〜4π(rad)の範囲に圧縮された出力信号周波数スペクトルYU/M(ejωT’’)となる。この例では、サンプリング周波数fは、1.5倍に変換される。
図4(a)に示したフィルタ特性は理想特性である。実際のフィルタの遮断特性は、図6に示すように傾斜を持つ。図6の横軸は周波数で、縦軸は振幅を表わす。振幅が最初に横軸と交差するωSB1,ωSB2は、フィルタのストップバンド端の周波数ωSBである。実線で示す遮断特性の急峻な特性の方が、リップルが多く、且つ振幅の振動幅も大きい。つまり、歪が増加する。この歪を減らすためには、フィルタの遮断特性の傾斜をなだらかにする必要がある。その結果、フィルタの通過帯域がエリアシング成分の周波数帯を含んでしまうことがある。その場合でもエリアシング成分が加算されているので動作を線形にすることができ、歪の発生を抑えることが可能になる。
ダウンサンプル部14で行われるエリアシング成分の加算処理は、フィルタ乗算部13のストップバンド端の周波数ωSBを超える周波数でも行われる。その場合は、0を加算する無駄な処理になってしまう。そこでそれを防止する構成を実施例2として次に説明する。
実施例2は、図1に破線で示すように実施例1にストップバンド端判定部16を追加したものである。他の構成は、実施例1と同じである。ストップバンド端判定部16は、フィルタ乗算部13のストップバンド端の周波数ωSBを検出して、ダウンサンプル部14における周波数ωSB以上でのエリアシング成分の加算動作を省略するものである。図7に実施例2の動作フローを示す。ストップバンド端判定部16が追加されたことにより、フィルタ乗算部13のストップバンド端の周波数ωSBを検出するステップS16が追加されている。そして、ダウンサンプル部14の動作ステップ(ステップS14)が、上記した動作フロー(図2)と異なっている。他の動作は同じである。
実施例1で説明したU=2,K=3の例で、動作を説明する。この時のアップサンプリング前のナイキスト周波数ωに相当する周波数はω=4/3kHz(π/3)である。したがって、ダウンサンプル部14は、最初にω=π/3以上で最も周波数の低い周波数スペクトル(ω=π/3+Δω)を指定する(ステップS140)。そのω=π/3+Δωのエリアシング成分の周波数スペクトルを、フィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)に加算する(ステップS141)。加算後、次のエリアシング成分を指定する(ステップS142)。加算後の周波数がストップバンド端の周波数ωSB以上か否かを判定する(ステップS143)。周波数が周波数ωSB未満の場合は、ステップS141〜S143の動作を繰り返す(ステップS143のNo)。周波数が周波数ωSB以上の場合は、ダウンサンプル部14の動作を終了し(ステップS143のYes)、周波数合成部15が動作を開始する。
以上のように構成することで、ストップストップバンド端の周波数ωSBを超える周波数でのエリアシング成分の加算動作を省略することができる。つまり、フィルタ乗算部13の遮断周波数を、ナイキスト周波数以上に設定しても無駄なエリアシング成分の加算動作を省略することが可能である。
上記した実施例1と2では、Uの値とMの値が予め決められている例で説明を行った。この発明は、任意なUの値とMの値に対応したサンプリングレート変換を行うアップダウンサンプリング装置にも適用可能である。実施例3としてそのアップダウンサンプリング装置30の機能構成例を図8に示す。アップダウンサンプリング装置30は、実施例1のアップダウンサンプリング装置10に、U値設定部81と、M値設定部82と、フィルタ係数生成部83とが追加されたものである。他の構成は実施例1と同じである。U値設定部81と、M値設定部82には、図示しない例えばスイッチ等でUの値とMの値とが設定される。
フィルタ係数生成部83には、サンプリング周波数fと、Uの値と、Mの値とが入力される。
例えば、サンプリング周波数f=16kHzで離散化された入力信号x(nT)に対して、U=5,M=2を設定した場合、サンプリングレートは2.5倍にアップサンプリングされる。この場合のイメージング成分とエリアシング成分は、最初のサンプリング周波数fに対応するナイキスト周波数ω=8kHz以上で発生する。したがってフィルタ係数生成部83は、フィルタ乗算部13を例えばローパスフィルタとした場合、その遮断周波数を8kHzを目安に設定するフィルタ係数を生成する(図2に破線で示すステップS16)。
逆にU=2,M=5でダウンサンプリングされる場合は、最終的なナイキスト周波数ωがω=3.2kHzとなり、上記説明済みの図4(c)と同様にナイキスト周波数ωよりも低い周波数にエリアシング成分が含まれるようになる。この場合、フィルタ係数生成部83は、フィルタ乗算部13を例えばローパスフィルタとした場合、その遮断周波数を3.2kHzを目安に設定するフィルタ係数を生成する。ここで、設定する周波数を目安としたのは、出力信号yU/M(nT’’)に要求される品質によって、フィルタ乗算部13の遮断周波数が適宜設定されることによる。例えば、高域の周波数が必要ない場合は、ナイキスト周波数ωよりも低い周波数にフィルタ乗算部13の遮断周波数が設計されることもある。
このようなフィルタ係数生成部83を備えることで、任意なUの値とMの値に対応可能で、且つ、周波数分析部における処理量を減らしたアップダウンサンプリング装置が実現できる。
上記した実施例1乃至3では、フィルタ乗算部13のフィルタ特性をローパスフィルタとした例で説明を行った。しかし、フィルタ乗算部13のフィルタ特性は、ローパスフィルタに限られない。バンドパスフィルタでも構わない。
例えば、サンプリング周波数fでの周波数分析点数を2Nとした場合、フィルタ係数H(ejωT’)の長さPをP<Nとする。フィルタ長PをP<Nとする考えを模式的に図9に示す。図9の横軸は周波数であり、縦軸は振幅である。横軸Nがπ(0〜N−1)であり、図示していないπ〜2πの範囲に、0〜πと同じ波形が折り返される。つまり、フィルタ乗算部13のフィルタ長を、通過帯域の幅分だけにする考えである。こうすることで、ハードウェア資源とソフトウェア資源の両方を節約することができる。
この場合、フィルタ乗算部13の出力信号であるフィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)を、フィルタ長Pに相当する周波数範囲のω≦ω≦ωの範囲で上記した式(3)で計算する。他の処理も実施例1乃至3と同じである。
このように必要な周波数範囲ω〜ωに限定した処理にすることで、アップダウンサンプリング装置のハードウェア資源とソフトウェア資源を節約することが可能になる。
以上の実施例の他、この発明である装置及び方法は上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記装置及び方法において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
また、上記装置における処理手段をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、各装置における処理手段がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記憶媒体としては、例えば、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記憶媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記憶装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記憶媒体として、MO(Magneto Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記憶したDVD、CD−ROM等の可搬型記憶媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、各手段は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよいし、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
この発明の実施例1のアップダウンサンプリング装置10の機能構成例を示す図。 アップダウンサンプリング装置10の動作フローを示す図。 周波数スペクトルを示す図であり、(a)はあるアナログ信号をサンプリング周波数f=4kHzで離散値としその信号を周波数分析した結果を模式的に示す、(b)は(a)に示した信号をU=2としてアップサンプリングした場合の周波数スペクトルを示す図である。 周波数スペクトルを示す図であり、(a)は図3(b)にフィルタの通過帯域を重ねた図を示す、(b)はフィルタ後の周波数スペクトルを示す、(c)は(b)をM=3でダウンサンプリングした周波数スペクトルを示す図である。 周波数スペクトルを示す図であり、(a)は図3(a)に示した信号を、Uの値をU=3としてアップサンプリングした場合の周波数スペクトルを示す、(b)はイメージング成分をフィルタで除去した周波数スペクトルを示す、(c)は(b)をM=2でダウンサンプリングした周波数スペクトルを示す図である。 ローパスフィルタの遮断特性の例を示す図。 この発明の実施例2の動作フローを示す図。 この発明の実施例3のアップダウンサンプリング装置30の機能構成例を示す図。 フィルタ長PをP<Nとする考えを模式的に示す図。 従来のアップダウンサンプリング装置100の機能構成例を示す図。

Claims (3)

  1. 周波数fでサンプリングされた入力信号を、Uf(ただし、Uは1以上の整数)の周波数で再サンプリングするアップサンプルと、アップサンプル後の信号をUf/M(ただし、Mは1以上の整数)の周波数で再サンプリングするダウンサンプルとを組み合わせたアップダウンサンプリング装置であって、
    上記入力信号を周波数領域の信号に変換して入力信号周波数スペクトルX(ejωT)(但し、ωは角周波数、Tは入力信号のサンプル間隔)を出力する周波数分析部と、
    上記入力信号周波数スペクトルX(ejωT)から、イメージング計算後信号周波数スペクトルX(ejωT’)(但し、T’=T/U)を
    Figure 0005191203

    として求め、出力するイメージング計算部と、
    上記イメージング計算後信号周波数スペクトルX(ejωT’)と、入力信号のナイキスト周波数以下の周波数を通過させるローパスフィルタであるフィルタ係数H(ejωT’)とから、フィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)を
    Figure 0005191203

    として算出するフィルタ乗算部と、
    上記フィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)から、出力信号周波数スペクトルYU/M(ejωT’’)(但し、T’’=MT’)を
    Figure 0005191203

    として算出するダウンサンプル部と、
    上記出力信号周波数スペクトルYU/M(ejωT’’)をサンプリング周波数Uf/Mで再合成して時間領域の信号を出力する周波数合成部と、
    を具備することを特徴とするアップダウンサンプリング装置。
  2. 周波数fでサンプリングされた入力信号を、Uf(ただし、Uは1以上の整数)の周波数で再サンプリングするアップサンプルと、アップサンプル後の信号をUf/M(ただし、Mは1以上の整数)の周波数で再サンプリングするダウンサンプルとを組み合わせたアップダウンサンプリング方法であって、
    周波数分析部が、上記入力信号を周波数領域の信号に変換して入力信号周波数スペクトルX(ejωT)(但し、ωは角周波数、Tは入力信号のサンプル間隔)を出力する周波数分析過程と、
    イメージング計算部が、上記入力信号周波数スペクトルX(ejωT)から、イメージング計算後信号周波数スペクトルX(ejωT’)(但し、T’=T/U)を
    Figure 0005191203

    として求め、出力するイメージング計算過程と、
    フィルタ乗算部が、上記イメージング計算後信号周波数スペクトルX(ejωT’)と、入力信号のナイキスト周波数以下の周波数を通過させるローパスフィルタであるフィルタ係数H(ejωT’)とから、フィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)を
    Figure 0005191203

    として算出するフィルタ乗算過程と、
    ダウンサンプル部が、上記フィルタ後信号周波数スペクトルY(ejωT’)から、出力信号周波数スペクトルYU/M(ejωT’’)(但し、T’’=MT’)を
    Figure 0005191203

    として算出するダウンサンプル過程と、
    周波数合成部が、上記出力信号周波数スペクトルYU/M(ejωT’’)をサンプリング周波数Uf/Mで再合成して時間領域の信号を出力する周波数合成過程と、
    を備えることを特徴とするアップダウンサンプリング方法。
  3. 請求項に記載されたアップダウンサンプリング装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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