JP5189773B2 - 硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜、該複合塗膜で被覆された基材・船舶および防汚方法 - Google Patents
硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜、該複合塗膜で被覆された基材・船舶および防汚方法 Download PDFInfo
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Description
たは2層のオルガノポリシロキサン中間塗膜層(Tie Coat)を介在させ、上記防汚複合塗膜全体を3層または4層の塗膜構造とすることにより、塗膜層間の接着力を保持していた。しかし、このような多層塗膜構造の防汚複合塗膜においては、長期的な防汚性が得られるが、塗装工期も長期化するため、コスト高となる問題があった。
特表2002−500239号公報(特許文献1)には、例えば、α,ω−ヒドロキシ官能性シロキサン、シリカ、シリコーンオイルなどを含有するベースと、テトラエチルオルソシリケート、シリコーンオイルなどを含有する硬化剤と、ジブチル錫ジラウレートなどを含有する触媒溶液とからなる3パック配合の防汚塗料組成物が開示されている。
リジオルガノシロキサン、架橋剤としてのケチミノキシシラン化合物、触媒としてのカルボン酸の金属または有機金属塩(例:オクタン酸第一錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート)、熱処理されたシリカ、非反応性シリコーン油などを含有するオルガノポリシロキサン組成物が開示されている。
接着性を有して塗布できる旨記載されている。
[I]エポキシ樹脂(e1)およびエポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)を含む防食塗料組成物[i]から形成されたエポキシ樹脂系防食塗膜と、
[II]当該エポキシ樹脂系防食塗膜の表面上に直接積層された、下記(A)、(B)および(C)成分からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物を含有する防汚塗料組成物[ii]から形成された防汚塗膜と、
からなる硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜であって、
当該硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、
(A)1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)を含有する主剤成分と、
(B)上記1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有するオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)を含有する硬化剤成分と、
(C)下記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物(ac)を含有する硬化促進剤成分と、
からなる3液型の硬化性オルガノポリシロキサン組成物として提供される。
の炭化水素基を示す。)
また、上記硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、
(A)1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)を含有する主剤成分と、
(B)上記1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有するオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)を含有する硬化剤成分と、
主剤成分(A)および/または硬化剤成分(B)に配合された、前記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物(ac)を含有する硬化促進剤成分と、
からなる2液型の硬化性オルガノポリシロキサン組成物としても提供される。
脂用アミン系硬化剤(e2)としてはポリアミドアミンが挙げられ、体質顔料(e3)としてはタルク、硫酸バリウム、マイカ、酸化チタンおよびカーボンブラックが挙げられ、タレ止め防止剤(e4)としてはポリアマイドワックスが挙げられる。
硬化剤成分(B)中のオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)の重量は、1分子中に少なくとも2つの縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計重量に対して、1〜20重量%であることが好ましく、3〜10重量%であることがより好ましい。
R14 xSi(R15−Z)yO(4-x-y)/2 ……(3b)
(上記組成式(3b)中、R14は水素原子、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、R15はエーテル基、エステル基または−NH−が介在していてもよい炭素数2〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、Zは、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基または末端が炭素数1〜6のアルキル基もしくはアシル基で封鎖されていてもよいポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール基である1価の極性基を示す。また、x、yは、0.01≦x<3.99、0.02≦y<4、かつ0.02≦x+y<4を満たす。)
≡SiR4OSiR5 bY(3-b) ……(3c)
(上記式(3c)中、R4は非置換または置換の2価炭化水素基またはエーテル結合を含
む2価炭化水素基を表し、R5は非置換または置換の1価炭化水素基を表し、Yは縮合反
応性官能基を表し、bは0、1または2である。)
液状オルガノポリシロキサン(d1)の割合は、主剤成分(A)に配合されて用いられるときは、1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、0.01〜15重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。また、硬化剤成分(B)に配合されて用いられるときは、オルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)に対して、0.01〜500重量%が好ましく、50〜350重量%がより好ましい。このような液状オルガノポリシロキサン(d1)としては、シリコーンオイルが好ましい。
るために用いられる防汚塗料組成物[ii]から、単独の防汚塗膜を形成させることもできる。
エポキシ樹脂系防食塗膜[I]
本発明における好適なエポキシ樹脂系防食塗膜[I]は、通常基材の表面に形成され、少なくともエポキシ樹脂(e1)およびエポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)を含むエポキシ樹脂系防食塗料組成物[i](以下「防食塗料組成物[i]ともいう。」を硬化させることにより形成される。この防食塗料組成物[i]は、必要に応じて、体質顔料(e3)、タレ止め防止剤(e4)を含有してもよい。
上記防食塗料組成物[i]に含有されるエポキシ樹脂(e1)としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、ダイマー酸変性エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、エポキシ化油系エポキシ樹脂などを用いることができる。中でも、ビスフェノールAタイプ、Fタイプなどのビスフェノール型エポキシ樹脂は、得られる防食塗膜の基材への付着力および耐食性に優れるため好ましい。これらのエポキシ樹脂は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
上記防食塗料組成物[i]に含有されるエポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)としては、例えば、フェノール類とホルマリンとアミン化合物とのマンニッヒ縮合反応で形成さ
れたマンニッヒ変性アミン類、および/または脂肪族ポリアミン類を用いることができるが、乾燥性と密着性のバランスが向上するなどの点で、主としてダイマー酸とポリアミンの縮合により生成し、分子中に反応性の第1および第2アミノ基を有するポリアミドアミンを用いることが好ましい。
307D−60」(三和化学(株)製)などが挙げられる。
上記防食塗料組成物[i]に含有されうる体質顔料(e3)としては、例えば、タルク、シリカ、マイカ、クレー、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナホワイト、ホワイトカーボン、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、カーボンブラックなど、従来公知のものを使用できるが、なかでもタルク、硫酸バリウム、マイカ、酸化チタン、カーボンブラックが本発明において好適に用いられる。これらの体質顔料は、単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。この体質顔料(e3)は、例えば、防食塗料組成物[i]の固形分100重量%に対して、5〜80重量%の範囲で含有することができる。
上記防食塗料組成物[i]に含有されうるタレ止め剤(e4)としては、例えば、有機粘土系Al、Ca、Znのアミン塩、ステアレート塩、レシチン塩、アルキルスルホン酸塩などの塩類、ポリエチレンワックス、アマイドワックス、水添ヒマシ油ワックス系、ポリアマイドワックス系および両者の混合物、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワックス等、従来公知のものを使用できるが、なかでもポリアマイドワックスが本発明において好適に用いられる。このタレ止め剤(e4)は、例えば、防食塗料組成物[i]100重量%に対して0.1〜5重量%の範囲で含有される。
本発明の硬化オルガノポリシロキサン系防汚塗膜[II]は、上記エポキシ樹脂系防食塗膜[I]の表面に直接形成される。この防汚塗膜[II]を形成する際には、下記のような硬化性オルガノポリシロキサン組成物を含有する硬化性オルガノポリシロキサン系防汚塗料組成物[ii](以下「防汚塗料組成物[ii]」ともいう。)を用いることが、防食塗膜[I]との密着性および防汚性などの点から好適である。
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、少なくとも、
(a1)1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン、
(a2)シリカ、
(b1)上記オルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有するオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物、および
(ac)前記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物、
を含有する。
硬化剤成分(B)は、上記オルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有するオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)を含有する。
一方、上記2液型の態様の硬化性オルガノポリシロキサン組成物においては、下記の主剤成分(A)および硬化剤成分(B)がそれぞれ別個に包装(パック)され、使用時にこれらを混合して用いる。
硬化剤成分(B)は、上記オルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有するオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)を含有する。
)または溶剤(a4)が含有されることがある。また、上記主剤成分(A)および/または硬化剤成分(B)に、液状オルガノポリシロキサン(d1)またはシランカップリング剤が配合されることがある。
本発明で用いられるオルガノポリシロキサン(a1)は、1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有する、下記一般式(1)で表される構造を有する重合体である。
ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基などが挙げられ
る。
するもの(「α,ω−ジヒドロキシ官能性シロキサン」ともいう。)が特に好ましい。
本発明で用いられるシリカ(a2)としては、湿式法シリカ(水和シリカ)、乾式法シリカ(フュームドシリカ、無水シリカ)等の親水性シリカ(表面未処理シリカ)、および、疎水性湿式シリカ、疎水性フュームドシリカ等の表面処理された疎水性シリカを用いることができる。これらは単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。
50〜100g/L、1次粒子径8〜20μm、比表面積10m2/g以上のものを使用
できる。
ような疎水性フュームドシリカとしては、特に限定されないが、例えば、1次粒子径5〜50μm、嵩密度50〜100g/L、比表面積10m2/g以上のものを使用できる。
シリカと同様のままである。
本発明の主剤成分(A)中のオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)は、上記オルガノポリシロキサン(a1)とシリカ(a2)とを予め加熱処理することにより形成される熱処理物(a22)であること、または、この熱処理物(a22)および加熱処理していないオルガノポリシロキサン(a1)の混合物であることが好ましい。シリカ(a2)を、オルガノポリシロキサン(a1)の一部または全部と共にあらかじめ加熱処理することにより、両成分の親和性を向上させ、シリカ(a2)の凝集を抑制するなどの効果が得られるためである。この加熱処理は、例えば、常圧下または減圧下に、100℃以上で配合成分の分解温度以下、好ましくは100〜300℃、さらに好ましくは140〜200℃の温度で、通常3〜30時間程度加熱すればよい。
本発明で用いられるオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)は、1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有する。この成分(b1)におけるオルガノシランとしては、下記一般式(2)で表されるオルガノシランを用いることができる。
本発明では、特に、上記アルコキシ基を含有するオルガノシラン、すなわちアルコキシシラン(「アルキルシリケート」ともいう。)またはその部分加水分解物を好適に用いることができる。上記アルコキシシランとしては、例えば、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)等のテトラアルキルオルトシリケート(テトラアルコキシシラン)、またはメチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシランもしくはメチルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシランなどが挙げられる。
スズ化合物(ac)
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物では、スズ化合物(ac)として、下記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物が用いられる。
の炭化水素基を示す
上記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物のうち、ジブチル錫アセトアセトネート(「ジブチル錫アセチルアセトネート」ともいう。)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジペントエート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ビス(エチルマレート)およびジオクチル錫ビス(エチルマレート)からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物は、下地エポキシ塗料と良好な付着性が確保でき、また、塗料の可使時間が好適な範囲となるなどの点で好ましい。
ート)としては同「U−840」などが挙げられる。また、キシレン、トルエン等の溶剤
に希釈するなどして、公知の方法に従って調製することも可能である。
量%であることがより好ましい。
1〜1.0重量%であることが好ましく、0.01〜0.5重量%であることがより好まし
い。
本発明において、主剤成分(A)および/または硬化剤成分(B)には、さらに液状オルガノポリシロキサン(d1)が配合されていてもよい。液状オルガノポリシロキサン(d1)が配合されていない場合、防汚塗料組成物[ii]から形成される防汚塗膜と、エポキシ樹脂系防食塗膜との塗膜接着性に優れる傾向がある。一方、非反応性液状オルガノポリシロキサン(d11)が配合された場合は上記防汚塗膜の防汚性に優れ、反応性液状オルガノポリシロキサン(d12)が配合された場合は上記防汚塗膜の防汚性および塗膜
接着性に優れる傾向がある。
常は20〜30,000mPa・s、好ましくは50〜3,000mPa・sである。
上記組成式(3b)中、R14は水素原子、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、R15はエーテル基、エステル基または−NH−が介在していてもよい炭素数2〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、Zは、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基または末端が炭素数1〜6のアルキル基もしくはアシル基で封鎖されていてもよいポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール基である1価の極性基を示す。また、x、yは、0.01≦x<3.99、0.02≦y<4、かつ0.02≦x+y<4を満たす。
常は20〜30,000mPa・s、好ましくは50〜3,000mPa・sであるものが望ましい。
好ましい。また、Zが、末端が炭素数1〜6のアルキル基もしくはアシル基で封鎖されていてもよいポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール基である場合、このアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、このアシル基としては、ケトオキシム基、アセチル基、プロピオニル基等が挙げられ、繰り返し単位としてのオキシエチレン、オキシプロピレンの数は10〜60が好ましい。
上記式(3c)中、R4は非置換または置換の2価炭化水素基またはエーテル結合を含
む2価炭化水素基を表し、R5は非置換または置換の1価炭化水素基を表し、Yは縮合反
応性官能基を表し、bは0、1または2である。上記縮合反応性官能基は、水酸基、オキシム基、アミノ基、アセチルオキシ基およびアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の縮合反応性官能基であることが好ましい。
である。)で表されるシリコーンオイルと、SiR5 bY(4-b)(ここで、R5およびYは上記式(3c)における場合と同様であり、bは0,1,2または3である。)で表されるオルガノシランと反応させることにより調製することが可能である。
1)]は、塗料の取り扱い粘度などの点を考慮すると、0.01〜500重量%であるこ
とが好ましく、50〜350重量%であることがより好ましい。
本発明において、主剤成分(A)および/または硬化剤成分(B)は、さらにシランカ
ップリング剤を含有していてもよい。シランカップリング剤を本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物に配合することにより、エポキシ樹脂系防食塗膜などとの付着性をより向上させることができる。
本発明の主剤成分(A)は、必要に応じて着色顔料(a3)を含有していてもよい。この着色顔料(a3)としては、従来公知の有機系および無機系の各種顔料を1種または2種以上組み合わせて用いることができ、さらに染料等の各種着色剤が含まれていてもよい。
0.1〜20重量%がより好ましい。
本発明の主剤成分(A)は、必要に応じて溶剤(a4)を含有していてもよい。この溶剤(a4)としては、脂肪族系、芳香族系、ケトン系、エステル系、エーテル系、アルコール系などの、従来公知の溶剤を用いることが可能である。上記芳香族系溶剤としては、例えば、キシレン、トルエン等が挙げられ、ケトン系溶剤としては、例えば、MIBK、シクロヘキサノン等が挙げられ、エーテル系溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)等が挙げられ、アルコール系溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
、適量を配合して用いることができるが、例えば、成分(a1)および(a2)の合計量に対する割合[(a4)/[(a1)+(a2)]]は、0〜50重量%であることが好ましく、0〜30重量%であることがより好ましい。なお、硬化剤成分(B)および硬化促進剤成分(C)についても、このような溶剤を適量配合して用いてもよい。
本発明のオルガノポリシロキサン系防汚塗料組成物[ii]は、少なくとも上述したような成分からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物を含有するが、そのほかにも必要に応じて、チクソトロピー性付与剤、無機脱水剤(安定剤)、タレ止め・沈降防止剤(増粘剤)、その他の塗膜形成成分、殺菌剤、防カビ剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、熱伝導改良剤などの従来公知の添加物を適量含有していてもよい。
防汚塗膜および防汚複合塗膜の形成方法
本発明の防汚複合塗膜は、エポキシ樹脂系防食塗膜[I]を基材表面に形成した後、この塗膜の上に防汚塗料組成物[ii]を塗装し、防汚塗膜[II]を形成することにより得られる。
、防汚塗膜[II]を形成するようにしてもよい。
上述したような方法により形成される本発明の防汚塗膜または防汚複合塗膜は、例えば火力・原子力発電所の給排水口等の水中構造物、湾岸道路、海底トンネル、港湾設備、運河・水路等の各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜、船舶、漁業資材(例:ロープ、漁網、漁具、浮き子、ブイ)などの各種基材の表面に形成することができる。
(硬化性オルガノポリシロキサン系防汚塗料組成物の調製)
表1に記載された組成配合の、主剤成分(A)、硬化剤成分(B)および硬化促進剤成分(C)からなる3液型の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。硬化促進成分(C)については、8種類のスズ化合物をそれぞれ1種類ずつ用いることにより、8通りのものを調製した。
表2に記載された組成配合の、エポキシ樹脂系塗料組成物用の主剤成分(X)および硬化剤成分(Y)を調製した後、上記主剤成分(X)85重量部および硬化剤成分(Y)15重量部を、攪拌装置で均一になるよう充分に混合して、エポキシ樹脂系防食塗膜を形成するための塗料組成物を調製した。
上述のようにして調製したエポキシ樹脂系塗料組成物および硬化性オルガノポリシロキサン系塗料組成物から得られる防汚複合塗膜について、下記の要領で引張試験、テープ剥離試験、真水浸漬試験および防汚試験を行った。これらの試験結果は、表3に記載されたとおりである。
100mm×300mm×2.3mmのサンドブラスト鋼板に、上記エポキシ樹脂系塗料組成物をスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させ、乾燥膜厚200μmのエポキシ樹脂系防食塗膜を形成した。次いで、この乾燥した防食塗膜上に、実施例1〜5および比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を乾燥膜厚が150μmになるようスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させた。その結果、比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を用いた場合は塗膜が硬化しなかったため、硬化した防汚複合塗膜を形成した実施例1〜5の防汚塗料組成物を用いた場合についてのみ、引張試験を行った。
合塗膜が塗装された試験板に、接着剤(GE東芝製、商品名「TSE399」)を用いて、断面積2cm2、ステンレススチール製の試験円筒(Dollyピース)を接着させた。このDolly
ピースの周囲にカッターナイフで切り込みを入れた後、プルオフ試験機により付着強度を測定した。
100mm×300mm×2.3mmのサンドブラスト鋼板の中央に、マスキングテープ(商品名「建築用マスキングテープ」(ニチバン(株)製))を貼り付けてから、上記エポキシ樹脂系塗料組成物をスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させ、乾燥膜厚200μmのエポキシ樹脂系防食塗膜を形成した。次いで、この乾燥した防食塗膜上に、実施例1〜5および比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を乾燥膜厚が150μmになるようスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させた。その結果、比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を用いた場合は塗膜が硬化しなかったため、硬化した防汚複合塗膜を形成した実施例1〜5の防汚塗料組成物を用いた場合についてのみ、引張試験を行った。
100mm×300mm×2.3mmのサンドブラスト鋼板に、上記エポキシ樹脂系塗料組成物をスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させ、乾燥膜厚200μmのエポキシ樹脂系防食塗膜を形成した。次いで、この乾燥した防食塗膜上に、実施例1〜5および比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を乾燥膜厚が150μmになるようスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させた。その結果、比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を用いた場合は塗膜が硬化しなかったため、硬化した防汚複合塗膜を形成した実施例1〜5の防汚塗料組成物を用いた場合についてのみ、引張試験を行った。
100mm×300mm×2.3mmのサンドブラスト鋼板に、上記エポキシ樹脂系塗料組成物をスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させ、乾燥膜厚200μmのエポキシ樹脂系防食塗膜を形成した。次いで、この乾燥した防食塗膜上に、実施例1〜5および比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を乾燥膜厚が150μmになるようスプレー塗装機(商品名:iwata WIDER SPRAY GUN、型番:W−77−2G)を用いて常温下で塗装し、1日間乾燥させた。その結果、比較例1〜3で調製した防汚塗料組成物を用いた場合は塗膜が硬化しなかったため、硬化した防汚複合塗膜を形成した実施例1〜5の防汚塗料組成物を用いた場合についてのみ、引張試験を行った。
※1:実施例1〜5および比較例1〜3において、(d11−1)、(d11−2)または(d12)のいずれかを1種類ずつ使用した。
※2:ジメチルジフェニルシリコーンオイル(メチル基約70%、フェニル基約30%)。約450mPa・s。Raはメチル基もしくはフェニル基を表す。
※3:ジメチルジフェニルシリコーンオイル(メチル基約95%、フェニル基約5%)。約100mPa・s。Raはメチル基もしくはフェニル基を表す。
※4:ジメチルジフェニルシリコーンオイル(メチル基約95%、フェニル基約5%)。約100mPa・s。Raはメチル基もしくはフェニル基を表す。Rb:−C3H6−、Rc:−CH=CH2。
※5:実施例1〜5および比較例1〜3において、本発明におけるスズ化合物(ac)に該当する(ac−1)〜(ac−5)またはスズ化合物(ac)に該当しないもののいずれかを1種類ずつ使用した。
Claims (45)
- [I]エポキシ樹脂(e1)およびエポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)を含む防食塗料組成物[i]から形成されたエポキシ樹脂系防食塗膜と、
[II]当該エポキシ樹脂系防食塗膜の表面上に直接積層された、下記(A)、(B)および(C)成分からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物を含有する防汚塗料組成物[ii]から形成された防汚塗膜と、
からなる硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜であって、
当該硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、
(A)1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)を含有する主剤成分と、
(B)上記1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有するオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)を含有する硬化剤成分と、
(C)下記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物(ac)を含有する硬化促進剤成分と、
からなる3液型の硬化性オルガノポリシロキサン組成物であることを特徴とする硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- [I]エポキシ樹脂(e1)およびエポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)を含む防食塗料組成物[i]から形成されるエポキシ樹脂系防食塗膜と、
[II]当該エポキシ樹脂系防食塗膜の表面上に直接積層された、下記(A)、(B)および(C)成分からなる硬化性オルガノポリシロキサン組成物を含有する防汚塗料組成物[ii]から形成された防汚塗膜と、
からなる硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜であって、
当該硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、
(A)1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)を含有する主剤成分と、
(B)上記1分子中に少なくとも2個の縮合反応性基を有するオルガノポリシロキサン(a1)の縮合反応性基と縮合反応可能な官能基を有するオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)を含有する硬化剤成分と、
主剤成分(A)および/または硬化剤成分(B)に配合された、下記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物(ac)を含有する硬化促進剤成分と、
からなる2液型の硬化性オルガノポリシロキサン組成物であることを特徴とする硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- エポキシ樹脂系防食塗膜[I]が、エポキシ樹脂(e1)、エポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)および体質顔料(e3)を含む防食塗料組成物[i]から形成されるエポキシ樹脂系防食塗膜であることを特徴とする、請求項1または2に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- エポキシ樹脂系防食塗膜[I]が、エポキシ樹脂(e1)、エポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)、体質顔料(e3)およびタレ止め防止剤(e4)を含む防食塗料組成物[i]から形成されるエポキシ樹脂系防食塗膜であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性オルガノポリシロキサン防汚複合塗膜。
- エポキシ樹脂系防食塗料組成物[i]に含まれるエポキシ樹脂(e1)がビスフェノールタイプエポキシ樹脂であり、エポキシ樹脂用アミン系硬化剤(e2)がポリアミドアミンであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- エポキシ樹脂系防食塗料組成物[i]に含まれる体質顔料(e3)が、タルク、硫酸バリウム、マイカ、酸化チタンおよびカーボンブラックからなる群より選ばれた少なくとも1種の体質顔料であることを特徴とする、請求項3または4に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- エポキシ樹脂系防食塗料組成物[i]に含まれるタレ止め防止剤(e4)が、ポリアマイドワックスであることを特徴とする、請求項4に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 上記一般式(I)〜(III)で表されるスズ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物(ac)が、
ジブチル錫アセトアセトネート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジペントエート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジネオデカノエート、ジオクチル錫ジネオデカノエート、ジブチル錫ビス(エチルマレート)およびジオクチル錫ビス(エチルマレート)からなる群より選ばれる少なくとも1種のスズ化合物であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - スズ化合物(ac)に含有されるスズの量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
0.001〜2.0重量%であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の
硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - スズ化合物(ac)に含有されるスズの量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
0.01〜1.0重量%であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - スズ化合物(ac)に含有されるスズの量が、オルガノポリシロキサン(a1)、シリカ(a2)、ならびにオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)の合計量に対して、
0.001〜1.0重量%であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - スズ化合物(ac)に含有されるスズの量が、オルガノポリシロキサン(a1)、シリカ(a2)、ならびにオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)の合計量に対して、
0.01〜0.5重量%であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)中のオルガノポリシロキサン(a1)が、水酸基、オキシム基、アミノ基、アセチルオキシ基およびアルコキシ基からなる群よりそれぞれ独立に選ばれる官能基を、
1分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)中のオルガノポリシロキサン(a1)が、水酸基、オキシム基、アミノ基、アセチルオキシ基およびアルコキシ基からなる群よりそれぞれ独立に選ばれる官能基を、
分子の両末端に有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする、請求項13に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 硬化剤成分(B)中のオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)が、
水酸基、オキシム基、アセチルオキシ基またはアルコキシ基を有するオルガノシランおよび/またはそれらの部分加水分解物であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 硬化剤成分(B)中のオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)が、
アルキルシリケートおよび/またはその部分加水分解物であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)中のオルガノポリシロキサン(a1)が、両末端に水酸基を有するオルガノポリシロキサンであり、
主剤成分(B)中のオルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)が、アルキルシリケートおよび/またはその部分加水分解物であることを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)中のオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)が、
オルガノポリシロキサン(a1)とシリカ(a2)とをあらかじめ加熱処理することにより形成された熱処理物(a22)であることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか
に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)中のオルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)が、
オルガノポリシロキサン(a1)とシリカ(a2)とをあらかじめ加熱処理することにより形成された熱処理物(a22)および加熱処理していないオルガノポリシロキサン(a1)の混合物であることを特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)が、さらに着色顔料(a3)を含有することを特徴とする、請求項1〜19のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 着色顔料(a3)が、チタン白、黒色弁柄、カーボンブラック、弁柄およびコバルトブルーからなる群より選ばれる少なくとも1種の着色顔料であることを特徴とする、請求項20に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 着色顔料(a3)の配合量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
0.01〜30重量%であることを特徴とする、請求項20に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 着色顔料(a3)の配合量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
0.1〜20重量%であることを特徴とする、請求項20に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)が、さらに溶剤(a4)を含有することを特徴とする、請求項1〜23のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- オルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)の配合量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
1〜20重量%であることを特徴とする、請求項1〜24のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - オルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)の配合量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
3〜10重量%であることを特徴とする、請求項1〜25のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)に、さらに液状オルガノポリシロキサン(d1)が配合されたことを特徴とする、請求項1〜26のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗
膜。 - 硬化剤成分(B)に、さらに液状オルガノポリシロキサン(d1)が配合されたことを特徴とする、請求項1〜27のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 液状オルガノポリシロキサン(d1)のGPCで測定した数平均分子量(Mn)が400〜10000であることを特徴とする、請求項27または28に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 液状オルガノポリシロキサン(d1)が非反応性液状オルガノポリシロキサン(d11)であることを特徴とする、請求項27〜29のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 非反応性液状オルガノポリシロキサン(d11)が、下記式(3a)および/または(3b)で表される非反応性液状オルガノポリシロキサンであることを特徴とする、請求項30に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
R14 xSi(R15−Z)yO(4-x-y)/2……(3b)
(上記組成式(3b)中、R14は水素原子、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、R15はエーテル基、エステル基または−NH−が介在していてもよい炭素数2〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、Zは、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基または末端が炭素数1〜6のアルキル基もしくはアシル基で封鎖されていてもよいポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール基である1価の極性基を示す。また、x、yは、0.01≦x<3.99、0.02≦y<4、かつ0.02≦x+y<4を満たす。) - 液状オルガノポリシロキサン(d1)が、反応性液状オルガノポリシロキサン(d12)であることを特徴とする、請求項27〜29のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 反応性液状オルガノポリシロキサン(d12)が、下記式(3c)で表される基を少なくとも1個有するシリコーンオイルであることを特徴とする、請求項32に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
≡SiR4OSiR5 bY(3-b)……(3c)
(上記式(3c)中、R4は非置換または置換の2価炭化水素基またはエーテル結合を含む2価炭化水素基を表し、R5は非置換または置換の1価炭化水素基を表し、Yは縮合反応性官能基を表し、bは0、1または2である。) - 反応性液状オルガノポリシロキサン(d12)の縮合反応性官能基が、水酸基、オキシム基、アミノ基、アセチルオキシ基およびアルコキシ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の縮合反応性官能基であることを特徴とする、請求項33に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- 液状オルガノポリシロキサン(d1)の配合量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
0.01〜15重量%であることを特徴とする、請求項27〜34のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 液状オルガノポリシロキサン(d1)の配合量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
1〜10重量%であることを特徴とする請求項、27〜34のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 液状オルガノポリシロキサン(d1)の配合量が、オルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)に対して、
0.01〜500重量%であることを特徴とする、請求項30に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 液状オルガノポリシロキサン(d1)の配合量が、オルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)に対して、
50〜350重量%であることを特徴とする、請求項30に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 主剤成分(A)および/または硬化剤成分(B)に、さらにシランカップリング剤が配合されたことを特徴とする、請求項1〜38のいずれかに記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。
- シランカップリング剤の配合量が、オルガノポリシロキサン(a1)およびシリカ(a2)の合計量に対して、
0.01〜1重量%であることを特徴とする、請求項39に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - シランカップリング剤の配合量が、オルガノシランおよび/またはその部分加水分解物(b1)に対して、
0.01〜50重量%であることを特徴とする、請求項39に記載の硬化オルガノポリシロキサン系防汚複合塗膜。 - 請求項1〜41のいずれかに記載の防汚複合塗膜で被覆された基材。
- 請求項1〜41のいずれかに記載の防汚複合塗膜で被覆された水中構造物。
- 請求項1〜41のいずれかに記載の防汚複合塗膜で被覆された船舶。
- 基材表面を、請求項1〜41のいずれかに記載の防汚複合塗膜で被覆する基材の防汚方法。
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