JP5189699B1 - ピック - Google Patents
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Abstract
【課題】6弦ギターに於いて、ギターの構造を変えずにフラットピックの構造を変えることによって、12弦ギターに近い音色かつ、12弦ギターとも異なる音色を得る。
【解決手段】フラットピックの構造を、平板一枚ではなく2枚重ねとし、間に空間を設けて手の親指の硬度に近い硬質ゴムを設置する。打弦の際は1本の弦に対しピック、硬質ゴム、ピックの順に接し、この際最初の打弦の直後に硬質ゴムが触れる為瞬間的に2倍音の人工ハーモニクス音を得ることができる。さらに直後に2枚目のフラットピックによって打弦され、基音が鳴らされるため、その打弦の響きは基音、2倍音、基音の順に瞬間的に鳴らされ、12弦ギターとは異なるが、豊かできらびやかな音色を得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】フラットピックの構造を、平板一枚ではなく2枚重ねとし、間に空間を設けて手の親指の硬度に近い硬質ゴムを設置する。打弦の際は1本の弦に対しピック、硬質ゴム、ピックの順に接し、この際最初の打弦の直後に硬質ゴムが触れる為瞬間的に2倍音の人工ハーモニクス音を得ることができる。さらに直後に2枚目のフラットピックによって打弦され、基音が鳴らされるため、その打弦の響きは基音、2倍音、基音の順に瞬間的に鳴らされ、12弦ギターとは異なるが、豊かできらびやかな音色を得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ギターなどの弦楽器の演奏において使用するピックの形状に関するものである。
従来のギターなどの弦楽器に用いるフラットピックは、図 のようにセルロイド製または金属製の薄板を正三角形に切り出し、各辺に緩やかなRをつけたものが多く使用されている。演奏者は打弦する手の親指と人差し指でこれを把持し、把持した親指の下側に三角形の頂点の一つが出るようにし、腕と手首の動きによりこの頂点を弦に当て打弦を行うものである。
12弦ギターなど特殊な楽器を除き、一般的なギターの弦は、6本の弦を備え、調弦は下の音からEADGBEである。
これらのどの弦においても打弦の際に、ある特殊な方法で打弦されると弦は基音の整数倍の周波数である倍音を出すことが出来る。ギターはフレット楽器であるが、フレットに押弦せず、指先で対象となるフレットの位置で触れて軽く打弦することで得られる。1弦Eを例にすると、オクターブ2倍音は12フレット相当箇所で、オクターブ3倍音は5フレット相当箇所で得ることが出来る。
これらの音は楽曲においてはグレースノート(装飾音)として用いられることが多い。またチューニング(調律)の際にも用いられる。
この倍音を意図的に得る方法はいくつかあるが、その一つに楽曲演奏中に、特にソロのフレーズを弾きながら2オクターブ倍音の音を出すテクニックがある。フラットピックを用いて上から下に打弦を行い、その際、ピックが打弦した直後に右手親指腹の、ポジション的に親指の一番弦に近い部分を弦に触れさせることによって、開放弦あるいは押弦するフレットの基音の1オクターブ上の2倍音を出す方法である。
このテクニックは、打弦を早いスピードで行うことによって、基音をほとんど出すことなく、いきなり2倍音を出すように演奏することが可能である。よく知られている曲の例としてイーグルスの楽曲『ホテル・カリフォルニア』のギターの音がある。演奏開始から3:08〜3:10に聞かれる音がそれである。
このオクターブ上の音を、フレットを用いて出すことは不可能であり、間違いなく親指を触れさせることによって作り出された人工ハーモニクスによるものである。
一方で12弦ギターにおいては、6弦から1弦まで一般的な6弦ギターと同じ弦が張られ、これを主弦とし、各弦に1本ずつ隣り合わせて複弦が張られる。通常のギターのチューニングは、6弦から1弦に向かって「E-A-D-G-B-E」となっているが、12弦ギターには、6弦から3弦までの「E-A-D-G」には1オクターブ高音の弦が、2弦から1弦の「B-E」には同じ弦が、それぞれ付加されている。
その音色は2本のギターで同じ演奏をしているような効果が得られるが、オクターブまたはユニゾンにチューニングされた近接弦同士はほんのわずかな発音のズレを生じるために、通常の6弦ギターよりも豊かな響きが得られる。
そのほか同じく豊かな倍音を得るためのギターとして10弦ギターやその他共鳴弦を付加したギターが存在する。
6弦ギターで12弦ギターの音色を出すことは不可能であるが、12弦ギターには及ばずとも豊かな、そしてきらびやかな音色を出すために、6弦ギター自体の構造を変えることなく、これを打弦する右手で用いるピックの形状を変え、従来技術のフラットピックの操作と変わらない動作によりこれを実現することを課題とする。
12弦ギターは個性ある豊かな音色を持つが、一方で12本の弦が張ってあるため、演奏者は(右利きの場合)フレットを押弦する左手及び打弦する右手ともに、6弦ギターよりも強い力で操作することが要求される。特に弦を押弦する左手は強い力が必要となる。通常の6弦ギターに発明品を用いることにより、負担を軽いものにする。
以上の課題を解決するために、ピックによる打弦の際に基音に加え、2倍音の人工ハーモニクスを同時に得る方法を考案する。背景技術の項で述べた「フラットピックを用いて上から下に打弦を行い、その際、ピックが打弦した直後に右手親指腹の右側の部分、ポジション的に親指の一番弦に近い部分を弦に触れさせることによって、開放弦あるいは押弦するフレットの基音の1オクターブ上の2倍音を出す方法」の応用である。
ただし、この方法では一旦2倍音となった音には基音がほとんど含まれないため、課題を解決出来ない。
そこで、1回の打弦の動作で得る音を基音、2倍音、基音の順に連続してかつ瞬間的に鳴らすピックを考案した。
図3のように従来のフラットピックを2枚重ねとし、間に空間を設け、親指の腹の硬度と弾力性に近い硬質ゴムを、2枚のフラットピックに接することなく、かつ打弦されるフラットピックの三角形の角と同じ高さで設置する。
発明によれば、打弦の際、この中間に設けた硬質ゴムが、親指の腹による動作と同じく、2倍音の人工ハーモ二クスを作り出す役割を行う。このことで1枚目のピックの打弦による基音の直後に硬質ゴムによる2倍音の人工ハーモニクスが瞬間的に鳴り、さらに続けて2枚目のフラットピックによって再び基音が鳴るプロセスが出来る。
発明品による打弦の音は12弦ギターの音色とは異なるが、6弦ギターにおいて従来技術のフラットピックによる打弦よりも豊かなきらびやかな音色となる。6弦から1弦までの全弦を同時に打弦するストロークでは、6弦から1弦に向かって右手を振り降ろすダウンストロークと逆向きに振り上げるアップストロークを繰り返すが、発明品のピックは硬質ゴムを境に対称の構造となっているため、両方向とも同じ効果を得られる。
また、12弦ギターは1弦と2弦は同じ高さのユニゾンのチューニングとなっているが、このピックでは同じ弦を瞬間的に3度打弦するため、12弦ギターに良く似た音色を得ることが出来る。
12弦ギターの音色と個性の理由として、特に1・2弦はユニゾンである主弦と複弦のわずかなチューニングの違いによって、2本の弦の音が相互に干渉することによって生まれる、いわゆる音の揺らぎが挙げられる。
しかし発明品による音はチューニングのずれではなく、瞬間的に鳴らされる2倍音とその前後に鳴る基音の組み合わせによるものである。
これにより、従来のフラットピックでは得られなかった音色、また12弦ギターとも異なる豊かなきらびやかな音を得ることが出来る。
また、ギター自体には何らの変更も無いため、課題としてあげた12弦ギターの演奏における左手にかかる負担は必要ない。しかしながらデメリットもあり、右手の操作においては従来の一枚だけのフラットピックよりも若干強い力が必要である。
この発明の一実施形態を、図1及び図2に示す。従来技術のフラットピックと同じように打弦する手の親指と人差し指の腹で中央の硬質ゴムが露出している部分を把持し、打弦を行う。打弦の方法にはダウンストロークとアップストロークという上下2方向の動きがあるが、従来技術と同様に行うことができる。
ただし、従来技術のフラットピックは多くが三角形状であり、3つあるどの頂点の角でも打弦に用いることができるが、発明品は、図3の2の頂点で打弦を行う。
「他の実施形態」
「他の実施形態」
図1の実施形態では、打弦を行う部分を1つだけに想定しているが、全体の形状を従来技術のフラットピックと同様に三角形状とし、それぞれの頂点に発明品と同じ構造を設けることで、従来技術のフラットピックと同様にどの頂点で打弦しても同じ効果を得ることができるようにしてもよい。
本発明においてはギターの種類については特定しない。具体的には、アコースティック・ギター及びエレクトリック・ギターの両楽器とも同様の効果を得ることが出来る。また、ギターと同じく演奏にピックを用いるマンドリンにおいても、発明品を使用することで従来とは異なる音色が得られる。
また、本発明に於いては6弦ギターを想定しているが、12弦ギターの演奏に発明品を用いることも考えられる。
1. 弦
2. ピック打弦部
3. 親指
4. 人差し指
5.ピック1
6.ピック2
7.ピック1穴
8.ピック2穴
9.台座A1
10.台座A1穴
11.台座B1
12.台座B1穴
13.硬質ゴム
14.台座B2
15.台座B2穴
16.台座A2
17.台座A2穴
18.硬質ゴム打弦部
19.本体
20.打弦部
2. ピック打弦部
3. 親指
4. 人差し指
5.ピック1
6.ピック2
7.ピック1穴
8.ピック2穴
9.台座A1
10.台座A1穴
11.台座B1
12.台座B1穴
13.硬質ゴム
14.台座B2
15.台座B2穴
16.台座A2
17.台座A2穴
18.硬質ゴム打弦部
19.本体
20.打弦部
Claims (1)
- 6弦ギターのフラットピックを用いた演奏に於いて、従来のフラットピックを2枚重ねとし、間に空間を設け、親指の腹の硬度と弾力性に近い硬質ゴムを、2枚のフラットピックに接することなく、かつ打弦されるフラットピックの三角形の角と同じ高さで設置し、ピック、硬質ゴム、ピックの順に打弦させることを特徴とするピック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012158323A JP5189699B1 (ja) | 2012-07-17 | 2012-07-17 | ピック |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012158323A JP5189699B1 (ja) | 2012-07-17 | 2012-07-17 | ピック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5189699B1 true JP5189699B1 (ja) | 2013-04-24 |
JP2014021222A JP2014021222A (ja) | 2014-02-03 |
Family
ID=48481472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012158323A Expired - Fee Related JP5189699B1 (ja) | 2012-07-17 | 2012-07-17 | ピック |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3312137A (en) * | 1964-04-30 | 1967-04-04 | Gerald P Oddo | Pick for playing stringed musical instruments |
JPH09297575A (ja) * | 1996-05-02 | 1997-11-18 | Chieko Chiba | 弦楽器用ピック |
JP2006227548A (ja) * | 2005-02-15 | 2006-08-31 | Susumu Kaneshiro | 多重葉ピック |
JP3137448U (ja) * | 2007-09-13 | 2007-11-22 | 城司 長岡 | 弦楽器用ピック |
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2012
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US3312137A (en) * | 1964-04-30 | 1967-04-04 | Gerald P Oddo | Pick for playing stringed musical instruments |
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JP2006227548A (ja) * | 2005-02-15 | 2006-08-31 | Susumu Kaneshiro | 多重葉ピック |
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