JP5189427B2 - 転がり軸受用保持器および転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受用保持器および転がり軸受 Download PDF

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Description

本発明は転がり軸受用保持器および転がり軸受に関し、特に表面に電気銀バレルめっきが施された転がり軸受用保持器およびこの保持器を用いた転がり軸受に関する。
従来、自動車、バイク等のエンジンに用いられる転がり軸受、特に保持器付き針状ころ軸受は、保持器表面の焼付きを防止するために保持器表面に銀めっきがなされて使用されることが多い。この保持器付き針状ころ軸受は、針状ころを等間隔に保持するプレス製保持器から構成される。このプレス製保持器の表面全体に銀めっきが施されている。これらの表面処理方法として、電極部を配置したバレル内に対象物を収納してめっき液に浸漬し、電気的に導通するとともに攪拌しながらめっき処理を行なうバレルめっき処理方法が知られている。
バレルめっき処理方法の概要を図11に示す。図11はバレル電気めっき方法の工程図である。
バレル電気めっき方法は、被めっき対象物品をバレル内部に収容して、洗浄−下地めっき−洗浄−本めっき−洗浄・乾燥の工程でなされる。洗浄工程には脱脂洗浄、酸洗浄、水洗浄などの工程を含む。また、本めっき時には、めっき品質を向上させるためにストライクめっきを併用する場合が多い。
バレル電気めっき方法によれば、被めっき対象物品に電極を直接装着して行なうめっき処理が困難である微細な物品や大きさの異なる物品へのめっきを、複数個の物品に対して同時に行なうことができる。このため、バレルめっき処理方法が転がり軸受用保持器などに多用されている。
バレルめっき装置として、給電部位の導通不良を改善するため、給電軸受装置により給電軸を支持して導通させる構造としためっき装置(特許文献1参照)や、バレル側をめっき槽側に載せるだけで、めっき槽側とバレル側との電気的導通を行なうことのできるめっき装置(特許文献2参照)などが開示されている。
しかしながら、バレルめっき処理方法を用いて表面に銀めっきが施こされた転がり軸受用保持器は、近年、従来より使用条件が過酷になってきており、摺動による耐久性の向上が要望されてきている。
特公平05−61360号公報 特開2005−68475号公報
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、摺動による耐久性を向上させることができる転がり軸受用保持器、特にバレルめっき処理方法を用いて表面に銀めっきが施こされた転がり軸受用保持器およびこの保持器を用いた転がり軸受の提供を目的とする。
本発明者らは、上記のような転がり軸受用保持器の問題点を解決すべく鋭意研究したところ、バレルめっきされた転がり軸受用保持器において、下地処理でなされる銅めっき層と銀めっき層との界面に空洞部が見られる場合のあることが分かった。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、本発明の転がり軸受用保持器は、表面に貴金属めっき層を有する鉄系金属材料製の転がり軸受用保持器であって、上記貴金属めっき層は、上記鉄系金属材料の表面に形成された下地めっき層上に、バレル電気めっき方法で形成された貴金属めっき層であり、上記下地めっき層の表面が平滑面からなり、この平滑面上に上記貴金属めっき層が直接密接していることを特徴とする。
特に下地めっき層が表面の貴金属よりもイオン化傾向が大きい金属のめっき層であることを特徴とする。
本発明の転がり軸受用保持器は、表面の貴金属めっき層が銀めっき層であり、下地めっき層が銅めっき層であることを特徴とする。
また、上記銅めっき層と上記銀めっき層との境界面に空洞部を有しないことを特徴とする。
また、上記銀めっき層は、上記銅めっき層上に順に形成されたストライク銀めっき層と仕上げ用銀めっき層との積層であることを特徴とする。
また、上記銅めっき層がバレル電気めっき方法で形成された銅めっき層であることを特徴とする。
本発明の転がり軸受は、複数の転動体を保持する鉄系金属材料製の保持器を備えてなる転がり軸受であって、上記保持器が上記本発明の転がり軸受用保持器であることを特徴とする。
また、転がり軸受の転動体が針状ころであることを特徴とする。
また、本発明の転がり軸受がエンジンのコンロッド大端部用転がり軸受、コンロッド小端部用転がり軸受またはクランクシャフト支持軸用転がり軸受であることを特徴とする。
本発明の転がり軸受用保持器表面に形成されているめっき層は、下地めっき層の表面が平滑面からなり、この平滑面上に上記貴金属めっき層が直接密接しているので、摺動による耐久性を向上させることができ、従来よりも過酷な使用条件でも充分な耐久性がある。
本発明の転がり軸受用保持器の構造を図1に示す。図1は鉄系金属製の針状ころを転動体とする転がり軸受用保持器の斜視図である。
保持器1は、針状ころを保持するためのポケット2が設けられ、各ポケットの間に位置する柱部3と、この柱部3を固定する両側円環部4、5とで、各針状ころの間隔を保持する。柱部3は針状ころを保持するため、柱部の中央部で山折・谷折に屈曲され、両側円環部4、5との結合部において平面視円形の膨らみを有する平板の複雑な形状とされている。本保持器の製造方法は、素形材より円環を削り出し、ポケット2をプレス加工により打抜きで形成したり、平板をプレス加工した後、適当な長さに切断し、円環状に丸めて溶接により接合する方法などを採用することができる。この保持器1の表面部位にバレル電気めっき方法により、銀めっき層が形成されている。この銀めっき層は下地めっき層として銅めっき層が設けられている。めっき層を形成する保持器の表面部位は潤滑油またはグリースと接触する部位であり、針状ころと接触するポケット2の表面を含めた保持器1の全表面がバレル電気めっきによりめっき処理されている。
本発明の鉄系金属製の転がり軸受用保持器の表面にバレルめっきにより設けられる銀めっき層は、鉄系金属材の表面に形成されている下地層である銅めっき層上に積層して設けられる。下地めっき層である銅めっき層の表面が平滑面からなり、この平滑面上に銀めっき層が直接密接して形成される。銀めっき層と銅めっき層とが直接密接することにより、両層の境界面に空洞部を有しない表面めっき層が得られる。
基材である鉄系金属材の表面に銅めっき層(Cu層)と銀めっき層(Ag層)とが順に形成されている模式図を図2に示す。
銀めっき層と銅めっき層とが直接密接するとは、めっき層の切断面をSEMを用いて 2500 倍の倍率で観察したときに、銀めっき層と銅めっき層とが界面で密に接しており、界面において空間や空洞などが見られない場合をいう。
また、銅めっき層の表面が平滑面からなるとは、銅めっき層の切断面をSEMを用いて 2500 倍の倍率で観察したときに、銀めっき層と銅めっき層との境界線に沿った長さ(X) 10 μmにおいて、山頂部と谷底部との差(Y)が 5 μm以上となる凹凸がない場合をいう。この条件を満たす範囲であれば、大きなうねり曲線を含んでもよい。
本願発明において、下地めっき層である銅めっき層の表面が平滑面からなり、この平滑面上に銀めっき層が直接密接しているとは、保持器の場合、周方向に5箇所に分断してその切断面を数箇所SEMを用いて2500倍の倍率で観測したときに、その観測した全ての箇所において上記条件を満足していればよい。
なお、この平滑面からなるという条件は、基材が屈曲する部分や、エッヂ部では当てはまらないので、このような部位は除外する。
下地が銅めっき層であり、表面層が銀めっき層である転がり軸受用保持器のめっき層について説明したが、本発明は、鉄系金属製の保持器にめっき層を設ける場合において、下地めっき層を設け、この下地めっき層上にこの下地めっき層の金属よりもイオン化傾向が小さい貴金属めっき層を設ける場合に適用できる。
保持器に用いられる鉄系金属材料としては、軸受鋼、浸炭鋼、機械構造用炭素鋼、冷間圧延鋼鈑等が挙げられる。
下地めっき層の金属としては、銅、ニッケル、亜鉛、すず等が挙げられる。
下地めっき層の金属よりもイオン化傾向が小さい貴金属としては、銅、銀、金、白金等が挙げられる。
めっき厚さは、下地、仕上げともに3〜50μmの範囲から任意に設定することができる。
バレル電気めっき方法の工程を図3に示す。図3は本発明におけるバレル電気めっき工程図である。
バレル電気めっき方法は、鉄系金属製の転がり軸受用保持器をバレル内部に収容して、洗浄−銅めっき−洗浄−銀めっき−洗浄・乾燥の工程でなされる。洗浄工程には脱脂洗浄、酸洗浄、水洗浄などの工程を含む。
上記工程において銀めっき工程は、ストライク銀めっき工程および仕上げ用銀めっき工程の2段階でなされる。
銀は卑金属に比較して、電気化学的に貴であるので、すなわちイオン化傾向が小さい金属であるので、銀めっき液中に卑金属を浸漬すると銀が置換析出する場合が見られる。この置換析出を抑えるためにストライク銀めっき工程を設ける。
下地めっき層である銅めっき層の表面が平滑面からなり、この平滑面上に銀めっき層が直接密接する構造を得るためには、例えば、以下の方法によりバレル電気めっきを行なうことによりなされる。図3に示すバレルめっき工程において、(1)銀ストライクめっき工程の銀めっき液中の銀イオン濃度を小さくする;(2)銀ストライクめっき工程の銀めっき液中の遊離シアンイオン濃度を大きくする;(3)銀ストライクめっき開始前より保持器を通電状態にしておく;(4)銀ストライクめっき開始前よりバレルを回転状態にしておく。これらの方法は、単独であっても、あるいは組合せてもよい。
なお、下地めっき層となる銅メッキ層の形成は、洗浄工程を含めて、バレル電気めっきにおいて使用されている公知の方法を採用できる。
バレルめっき工程に用いられるバレルめっき装置の一例を図4に示す。図4はバレル電気めっき装置をバレル横方向から見た図であり、連続配置されている複数槽からなるバレル電気めっき装置の1槽を示す。
バレル電気めっき装置6はバレル7とめっき槽8と給電装置9とから構成される。バレル7は多数の保持器10を内部に収容できる多角形ドラム形の略筒状で回転可能に構成され、図示を省略した密閉蓋を開閉させることでバレル7内に保持器10を投入可能にしている。バレル7の材質は耐食性、例えば塩化ビニル、ポリプロピレンまたはアクリル樹脂等が使用され、保持器10が落下せず、めっき液8aが自由に出入りできる小径の孔が多数形成されている。なお、バレル7は、その形状を円柱形状にしたり、バレル構造を密閉式や開口を有した構造にしたりすることができる。
また、保持器10に給電するために、給電リード11が多数の保持器10内に差し込まれている。給電リード11は通電用電極12に接続されている。
バレル7の両側端にはハンガー13が形成され、このハンガー13によりバレル7が吊り下げられてめっき槽8のめっき液8aに保持器10が浸漬される。ハンガー13には通電用電極12を取付けるための通電用電極取付部が設けられている。
めっき槽8は、バレル7を浸漬できる大きさであり、内面が耐酸・耐アルカリで構成される。また、めっき液8a中には陽極が設けられ、陽極端子に接続されている(図示省略)。
保持器10へのめっき被膜の形成は、保持器10を内部に収容したバレル7をめっき槽内8のめっき液8aに浸漬し、浸漬された保持器10に通電することでなされる。
保持器10に通電するための給電装置9は、図示を省略した、電源より整流器を介して、めっき液8aに浸漬された陽極と、バレル内の保持器10を陰極側に給電するための装置である。
本発明の保持器は、表面銀めっき層を有する転がり軸受用保持器に好適であり、特に保持器が針状ころを転動体とした転がり軸受用保持器である場合、さらに針状ころを転動体とした転がり軸受用保持器がエンジンのコンロッド大端部軸受、コンロッド小端部軸受またはクランクシャフト支持軸である場合に好適である。
図5は転がり軸受の一実施例である針状ころ軸受を示す斜視図である。図5に示すように、針状ころ軸受14は複数の針状ころ15と、この針状ころ15を一定間隔、もしくは不等間隔で保持する保持器1とで構成される。エンジンのコンロッド部用軸受の場合、軸受内輪および軸受外輪は設けられず、直接に、保持器1の内径側にクランク軸やピストンピン等の軸が挿入され、保持器1の外径側がハウジングであるコンロッドの係合穴に嵌め込まれて使用される。内外輪を有さず、長さに比べて直径が小さい針状ころ15を転動体として用いるので、この針状ころ軸受14は、内外輪を有する一般の転がり軸受に比べて、コンパクトなものとなる。
上記針状ころ軸受を使用した2サイクルエンジンの縦断面図を図6に示す。
図6に示すように2サイクルエンジンは、ガソリンと、エンジンオイルである潤滑油とを混合した混合気の燃焼により直線往復運動を行なうピストン20と、回転運動を出力するクランク軸18と、ピストン20とクランク軸18とを連結し、直線往復運動を回転運動に変換するコンロッド19とを有する。クランク軸18は、回転中心軸24を中心に回転し、バランスウェイト25によって回転のバランスをとっている。
コンロッド19は、直線状棒体の下方に大端部27を、上方に小端部28を設けたものからなる。クランク軸18は、コンロッド19の大端部27の係合穴に取り付けられた針状ころ軸受14aを介して回転自在に支持されている。また、ピストン20とコンロッド19を連結するピストンピン26は、コンロッド19の小端部28の係合穴に取り付けられた針状ころ軸受14bを介して回転自在に支持されている。
ガソリンと潤滑油とを混合した混合気は、吸気孔21からクランク室17へ送り込まれてから、ピストン20の上下動作に応じてシリンダ16の上方の燃焼室23へ導かれ燃焼される。燃焼された排気ガスは排気孔22から排出される。
本発明の上記針状ころ軸受を使用することにより、小型化あるいは高出力化された2サイクルエンジンや4サイクルエンジンであっても耐久性に優れる。
実施例1〜4および比較例1
外径 45 mm×内径 35 mm×巾22 mmの寸法を有するSCM415製針状ころ軸受用保持器(浸炭焼入れ、図1参照)、および外径 40 mm×内径 20 mm×t10 mm (副曲率 R 60 mm )の寸法を有するSUJ2製リング状試験片(ずぶ焼入れ)に、電気銅めっき処理を施し 5μm の銅めっき被膜を下地被膜として形成した後、さらに表1に示す条件でバレル電気めっき装置により銀ストライクめっきおよび銀メッキ処理を施し 25μm の銀めっき被膜層を形成した。
各実施例および比較例において、銀ストライクめっきを表1に示す条件で行なった。なお、無通電状態の有無は、めっき液に浸漬して銀ストライクめっきを開始する前より保持器またはSUJ2製リング状試験片を通電状態(電源につながれた整流器と接続した状態)にしておく場合を「あり」、めっき液に浸漬後に通電を開始する場合を「なし」にした。
得られた保持器およびリング状試験片を用いて、下記に示すめっきの断面観察および摺動試験を実施した。
<めっきの断面観察>
保持器外径部を適当な大きさに切り出し、樹脂埋めした後、Arレーザを光源とするクロスセクションポリッシャー(日本電子社製:SM09010)によりめっき断面を作製し、SEM観察により下地銅(Cu)めっき被膜層と銀(Ag)めっき被膜層との界面の密接状態を観察した。観察にあたっては、各実施例の保持器を周方向に5箇所に分断してその切断面を観察した。観察の結果、下地めっき層である銅めっき層の表面が平滑面からなり、この平滑面上に銀めっき層が直接密接している場合を○、界面に空間が存在している場合を×として判定した。結果を表1に示す。また、実施例1、実施例3、比較例1の断面写真をそれぞれ図8、図9、図10に示す。
<摺動試験>
図7に示す摺動試験機(サバン型摩擦摩耗試験機)を用いた。図7(a)は正面図を、図7(b)は側面図をそれぞれ表す。
回転軸30にリング状試験片29を取り付け、アーム部31のエアスライダー33に鋼板32を固定する。リング状試験片29は所定の荷重34を図面上方から印加されながら鋼板32に回転接触すると共に潤滑油が含浸されたフェルトパッド36より潤滑油がリング状試験片29の外周面に供給される。リング状試験片29を回転させたときに発生する摩擦力はロードセル35により検出される。
鋼板32はSCM415浸炭焼入れ焼戻し処理品(Hv 700 )を、潤滑油はモービルベロシティオイルNo.3(エクソンモービル社製:VG2)をそれぞれ用いた。荷重は 75 N 、滑り速度は 5 m /秒である。
評価は、運転開始から、銀(Ag)めっき被膜層が剥離して摩擦係数が急激に増加するまでの時間を調査することにより、めっき被膜の密接性を比較した。なお、運転時間は 60 分を上限とした。
各実施例は、剥離までの運転時間が 43 分以上と長く、耐久性に優れていた。また、図8および図9の断面写真に示すように、銀層と銅層の界面が直接密接していた。一方比較例1の断面写真を示す図10は、銀層と銅層の界面に空洞部がみられた。
転がり軸受用保持器、特にエンジンのコンロッド大端部軸受、コンロッド小端部軸受またはクランクシャフト支持軸の保持器に利用できる。
針状ころを転動体とする転がり軸受用保持器の斜視図である。 基材表面に銅めっき層と銀めっき層とが形成されている模式図である。 本発明のバレル電気めっき方法の工程図である。 バレル電気めっき装置をバレル横方向から見た図である。 針状ころ軸受を示す斜視図である。 2サイクルエンジンの縦断面図である。 摺動試験機(サバン型摩擦摩耗試験機)を示す図である。 実施例1のめっき層断面写真である。 実施例3のめっき層断面写真である。 比較例1のめっき層断面写真である。 バレル電気めっき方法の工程図である。
符号の説明
1 針状ころを転動体とする転がり軸受用保持器
2 ポケット
3 柱部
4 円環部
5 円環部
6 バレル電気めっき装置
7 バレル
8 めっき槽
9 給電装置
10 転がり軸受用保持器
11 給電リード
12 通電用電極
13 ハンガー
14 針状ころ軸受
15 針状ころ
16 シリンダ
17 クランク室
18 クランク軸
19 コンロッド
20 ピストン
21 吸気孔
22 排気孔
23 燃焼室
24 回転中心軸
25 バランスウェイト
26 ピストンピン
27 大端部
28 小端部

Claims (9)

  1. 表面に貴金属めっき層を有する鉄系金属材料製の転がり軸受用保持器であって、
    前記貴金属めっき層は、前記鉄系金属材料の表面に形成された下地めっき層上に、バレル電気めっき方法で形成された貴金属めっき層であり、前記下地めっき層の表面が平滑面からなり、この平滑面上に前記貴金属めっき層が直接密接していることを特徴とする転がり軸受用保持器。
  2. 前記下地めっき層が前記貴金属よりもイオン化傾向が大きい金属のめっき層であることを特徴とする請求項1記載の転がり軸受用保持器。
  3. 前記貴金属めっき層が銀めっき層であり、前記下地めっき層が銅めっき層であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器。
  4. 前記銅めっき層と前記銀めっき層との境界面に空洞部を有しないことを特徴とする請求項3記載の転がり軸受用保持器。
  5. 前記銀めっき層は、前記銅めっき層上に順に形成されたストライク銀めっき層と仕上げ用銀めっき層との積層であることを特徴とする請求項3または請求項4記載の転がり軸受用保持器。
  6. 前記銅めっき層がバレル電気めっき方法で形成された銅めっき層であることを特徴とする請求項3、請求項4または請求項5記載の転がり軸受用保持器。
  7. 複数の転動体を保持する鉄系金属材料製の保持器を備えてなる転がり軸受であって、前記保持器が請求項6記載の転がり軸受用保持器であることを特徴とする転がり軸受。
  8. 前記転動体が針状ころであることを特徴とする請求項7記載の転がり軸受。
  9. 前記転がり軸受がエンジンのコンロッド大端部用転がり軸受、コンロッド小端部用転がり軸受またはクランクシャフト支持軸用転がり軸受であることを特徴とする請求項8記載の転がり軸受。
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