JPH0413565B2 - - Google Patents
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- JPH0413565B2 JPH0413565B2 JP60109627A JP10962785A JPH0413565B2 JP H0413565 B2 JPH0413565 B2 JP H0413565B2 JP 60109627 A JP60109627 A JP 60109627A JP 10962785 A JP10962785 A JP 10962785A JP H0413565 B2 JPH0413565 B2 JP H0413565B2
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Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Description
(イ) 産業上の利用分野
この発明は自動車、船舶、各種電気機械、OA
機器、農業機械、工作機械、食品機械、その他一
般産業機械の摺動部品及び平軸受の表面層として
使用されるメツキ皮膜を有する摺動部品及び平軸
受に関する。 (ロ) 従来の技術 従来この種のメツキ皮膜として、以下の文献即
ち「すべり軸受材料」森田和行著、エンジニア、
1967年９月、第44頁；「最近のすべり軸受材料の
趨勢」森田和行著、エンジニア、1970年４月第90
頁；特公昭52−42128及び米国特許第2605149号明
細書などに示されているような、Pb−Sn合金、
Pb−In合金、Pb−Sn−Cu合金及びPb−Sn−In
合金が使用されている。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 最近、自動車用内燃機関や他の一般産業機械は
急速な進歩を遂げつつあり、より高速で高荷重化
される傾向にあつて、それに使用されるすべり軸
受や摺動材は、前記従来のメツキ皮膜では、特に
高速高荷重下では潤滑油膜の減少で、耐磨耗性
や、耐疲労性、耐食性などからその軸受寿命が短
くなつて来たという問題点があつた。 (ニ) 問題点を解決するための手段 この発明の目的は、上記の高速高荷重下での平
軸受や摺動材の表面層として使用されても、磨
耗、疲労及び潤滑油による腐食によく耐えて使用
できるメツキ皮膜を有する摺動部品及び平軸受を
得ることである。 本発明の摺動部品及び平軸受は、重量でCu3％
を越え６％以下、In1〜10％及び残部がPbと不可
避的不純物から成るメツキ皮膜を有することを特
徴とする。 (ホ) 作用 次にこの発明の摺動部品及び平軸受に設けられ
たメツキ皮膜の各成分組成を前記成分の如く限定
する理由について以下に記載する。 (A) Cu：重量で３％を越え６％まで。Cuが６％
を越えるともろくなる。３％を越える量のCu
の効果はメツキ皮膜を微細化する効果があり、
これが耐荷重性を向上し、更に下地合金へのIn
の拡散を遅くする効果がある。この効果は耐食
性寿命を長くし、引いては耐疲労性も向上す
る。 (B) In：重量で１％から10％まで。In量が１％未
満であると耐食性が低下し、10％を越えると耐
機器、農業機械、工作機械、食品機械、その他一
般産業機械の摺動部品及び平軸受の表面層として
使用されるメツキ皮膜を有する摺動部品及び平軸
受に関する。 (ロ) 従来の技術 従来この種のメツキ皮膜として、以下の文献即
ち「すべり軸受材料」森田和行著、エンジニア、
1967年９月、第44頁；「最近のすべり軸受材料の
趨勢」森田和行著、エンジニア、1970年４月第90
頁；特公昭52−42128及び米国特許第2605149号明
細書などに示されているような、Pb−Sn合金、
Pb−In合金、Pb−Sn−Cu合金及びPb−Sn−In
合金が使用されている。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 最近、自動車用内燃機関や他の一般産業機械は
急速な進歩を遂げつつあり、より高速で高荷重化
される傾向にあつて、それに使用されるすべり軸
受や摺動材は、前記従来のメツキ皮膜では、特に
高速高荷重下では潤滑油膜の減少で、耐磨耗性
や、耐疲労性、耐食性などからその軸受寿命が短
くなつて来たという問題点があつた。 (ニ) 問題点を解決するための手段 この発明の目的は、上記の高速高荷重下での平
軸受や摺動材の表面層として使用されても、磨
耗、疲労及び潤滑油による腐食によく耐えて使用
できるメツキ皮膜を有する摺動部品及び平軸受を
得ることである。 本発明の摺動部品及び平軸受は、重量でCu3％
を越え６％以下、In1〜10％及び残部がPbと不可
避的不純物から成るメツキ皮膜を有することを特
徴とする。 (ホ) 作用 次にこの発明の摺動部品及び平軸受に設けられ
たメツキ皮膜の各成分組成を前記成分の如く限定
する理由について以下に記載する。 (A) Cu：重量で３％を越え６％まで。Cuが６％
を越えるともろくなる。３％を越える量のCu
の効果はメツキ皮膜を微細化する効果があり、
これが耐荷重性を向上し、更に下地合金へのIn
の拡散を遅くする効果がある。この効果は耐食
性寿命を長くし、引いては耐疲労性も向上す
る。 (B) In：重量で１％から10％まで。In量が１％未
満であると耐食性が低下し、10％を越えると耐
【表】
【表】
【表】
本実施例でのメツキ処理では、メツキ液が極め
て安定なPbとCuの合金メツキ液のため、従来の
Pb−SnメツキやPb−Sn−Cuメツキに比較して、
連続使用が可能であつた。また活性炭濾過をしつ
つ連続メツキが可能であつた。更に本実施例のメ
ツキ処理では、鏡面光沢で緻密なメツキ（表面
層）が得られた。例えばAl合金のように、エツ
チングをして荒れた表面３〜5μ上の場合でもレ
ベリングが良く、メツキ完了後0.1〜0.8μ程度の
表面が得られた。 第１表に本発明の実施例である各種のメツキ皮
膜の組成及び機械的性質、腐食減量、下地合金と
の反応層の厚さを従来技術による軸受メツキ皮膜
と比較して示した。第１表から明らかなように従
来のメツキ皮膜より本発明のメツキ皮膜は、硬
度、引張強度が高く高負荷に耐え得る。Cu5％ま
でになると伸びが低下して来る。従つてCu6％以
上は脆くなる。なお劣化油での腐食減量を見ると
Niバリヤーのない場合のPb−Sn−In合金を除
き、従来合金は下地にSn又はInが拡散し、その
ため165℃×1000Hr熱処理後試料の劣化油による
腐食性が著しい。これに対し本発明におけるメツ
キ皮膜は従来合金の約1/4〜1/6で極めて耐食性が
ある。なお耐食性が上がる理由は、第１図から判
明するようにCuの添加により下地合金へのInの
拡散が減少するためと考えられる。Niバリヤー
をメツキ皮膜と下地合金との間に設けた場合には
腐食減量は極めて小さく耐食性良好である。Ni
バリヤーがない場合でも
て安定なPbとCuの合金メツキ液のため、従来の
Pb−SnメツキやPb−Sn−Cuメツキに比較して、
連続使用が可能であつた。また活性炭濾過をしつ
つ連続メツキが可能であつた。更に本実施例のメ
ツキ処理では、鏡面光沢で緻密なメツキ（表面
層）が得られた。例えばAl合金のように、エツ
チングをして荒れた表面３〜5μ上の場合でもレ
ベリングが良く、メツキ完了後0.1〜0.8μ程度の
表面が得られた。 第１表に本発明の実施例である各種のメツキ皮
膜の組成及び機械的性質、腐食減量、下地合金と
の反応層の厚さを従来技術による軸受メツキ皮膜
と比較して示した。第１表から明らかなように従
来のメツキ皮膜より本発明のメツキ皮膜は、硬
度、引張強度が高く高負荷に耐え得る。Cu5％ま
でになると伸びが低下して来る。従つてCu6％以
上は脆くなる。なお劣化油での腐食減量を見ると
Niバリヤーのない場合のPb−Sn−In合金を除
き、従来合金は下地にSn又はInが拡散し、その
ため165℃×1000Hr熱処理後試料の劣化油による
腐食性が著しい。これに対し本発明におけるメツ
キ皮膜は従来合金の約1/4〜1/6で極めて耐食性が
ある。なお耐食性が上がる理由は、第１図から判
明するようにCuの添加により下地合金へのInの
拡散が減少するためと考えられる。Niバリヤー
をメツキ皮膜と下地合金との間に設けた場合には
腐食減量は極めて小さく耐食性良好である。Ni
バリヤーがない場合でも
【表】
Cuを所定量含有させることでInのメツキ皮膜
内への残存率が高まり実用上使用可能な耐腐食性
を得ることができることが第１図及び第１表から
明らかである。 次に鈴木式試験機による焼付試験と磨耗量につ
いて調べた。試験条件は以下のとうりであり、試
験片１の形状及び試料状態は第２図〜第４図に示
すとうりである。 軸２の材質：S45C 潤滑油：SAE30＃ 、組付時に0.02ml塗付 軸回転数：780r.p.m. 試験片：外径27.2mmψ、内径22mmψ、深さ１mm
のリング溝３を有し、下地材は鋼裏金付
Cu75％−Pb25％銅合金で、鋼裏金と銅合金
層の合計厚さは1.5mmで電気メツキにより厚
さ10μｍのメツキ皮膜を設けた。 試験時間：70min. 組付時のみ１滴（0.02ml）塗布した油の潤滑状
態で焼付荷重と磨耗厚さの平均値を表２に示し
た。本発明の平軸受におけるメツキ皮膜は焼付荷
重も高く、磨耗厚さも小さく良好である。
内への残存率が高まり実用上使用可能な耐腐食性
を得ることができることが第１図及び第１表から
明らかである。 次に鈴木式試験機による焼付試験と磨耗量につ
いて調べた。試験条件は以下のとうりであり、試
験片１の形状及び試料状態は第２図〜第４図に示
すとうりである。 軸２の材質：S45C 潤滑油：SAE30＃ 、組付時に0.02ml塗付 軸回転数：780r.p.m. 試験片：外径27.2mmψ、内径22mmψ、深さ１mm
のリング溝３を有し、下地材は鋼裏金付
Cu75％−Pb25％銅合金で、鋼裏金と銅合金
層の合計厚さは1.5mmで電気メツキにより厚
さ10μｍのメツキ皮膜を設けた。 試験時間：70min. 組付時のみ１滴（0.02ml）塗布した油の潤滑状
態で焼付荷重と磨耗厚さの平均値を表２に示し
た。本発明の平軸受におけるメツキ皮膜は焼付荷
重も高く、磨耗厚さも小さく良好である。
【表】
次にサフアイヤ式試験機による軸受疲労試験に
より本発明の摺動部品及び平軸受に設けられたメ
ツキ皮膜の耐疲労性について調べた。試験条件は
以下のとうり。 軸材質：S55C、軸径53mmψ 供試軸受：鋼裏金付焼結銅−鉛合金（Cu75％
−Pb25％）上に第３表に示す各種メツキ皮
膜を15μｍ厚さメツキしたコンロツド軸受、
供試軸受外径＝56.0mm、供試軸受肉厚＝1.5
mm、供試軸受幅＝26.0mm。 潤滑油種類と温度：SAE20＃ 、90℃ 回転数：3250r.p.m. 試験時間：20時間、 試験荷重：1330Kg／cm2
より本発明の摺動部品及び平軸受に設けられたメ
ツキ皮膜の耐疲労性について調べた。試験条件は
以下のとうり。 軸材質：S55C、軸径53mmψ 供試軸受：鋼裏金付焼結銅−鉛合金（Cu75％
−Pb25％）上に第３表に示す各種メツキ皮
膜を15μｍ厚さメツキしたコンロツド軸受、
供試軸受外径＝56.0mm、供試軸受肉厚＝1.5
mm、供試軸受幅＝26.0mm。 潤滑油種類と温度：SAE20＃ 、90℃ 回転数：3250r.p.m. 試験時間：20時間、 試験荷重：1330Kg／cm2
【表】
第３表から明らかな様に本発明合金摺動部品及
び平軸受のメツキ皮膜は疲労亀裂の発生がなく良
好である。 次に本発明の平軸受についてエンヂンテストを
繰返数３回で、おこなつた。その試験条件は以下
のとうり。 使用試験機：２輪車用エンジン35馬力 軸回転数：13000r.p.m. 軸 径：33mm 軸 材：S50C 試験時間：10時間 潤滑油：SAE20＃ 潤滑油温度：145〜150℃ 試験荷重：フル荷重 供試軸受：外径36.0mm、肉厚1.5mm、幅13.8mm、
第４表に示されている平軸受（鋼裏金付銅−
鉛焼結合金（Cu75％−Pb25％）にNiバリヤ
ーをメツキした後、メツキにより15μｍの厚
さを設けた。
び平軸受のメツキ皮膜は疲労亀裂の発生がなく良
好である。 次に本発明の平軸受についてエンヂンテストを
繰返数３回で、おこなつた。その試験条件は以下
のとうり。 使用試験機：２輪車用エンジン35馬力 軸回転数：13000r.p.m. 軸 径：33mm 軸 材：S50C 試験時間：10時間 潤滑油：SAE20＃ 潤滑油温度：145〜150℃ 試験荷重：フル荷重 供試軸受：外径36.0mm、肉厚1.5mm、幅13.8mm、
第４表に示されている平軸受（鋼裏金付銅−
鉛焼結合金（Cu75％−Pb25％）にNiバリヤ
ーをメツキした後、メツキにより15μｍの厚
さを設けた。
【表】
第４表に見るように本発明平軸受のメツキ皮膜
には亀裂が見られず疲労に極めて強い事が判明し
た。 (ト) 発明の効果 実施例に示すように、従来のメツキ皮膜のいず
れよりもこの発明において設けられたメツキ皮膜
はすぐれており、発明の所期の目的を満足し達成
することができた。なおメツキ皮膜の外観も極め
て良好であつた。
には亀裂が見られず疲労に極めて強い事が判明し
た。 (ト) 発明の効果 実施例に示すように、従来のメツキ皮膜のいず
れよりもこの発明において設けられたメツキ皮膜
はすぐれており、発明の所期の目的を満足し達成
することができた。なおメツキ皮膜の外観も極め
て良好であつた。
第１図はメツキ皮膜内のCu量と熱処理後の表
面層合金内に残存するInのIn残存率との関係を示
すグラフであり、第２図は焼付試験に使用された
試験片の正面図であり、第３図は第２図の−
線に沿つた断面図であり、第４図は焼付試験の試
験状況を示す断面図である。 １は焼付試験用試験片を示す。
面層合金内に残存するInのIn残存率との関係を示
すグラフであり、第２図は焼付試験に使用された
試験片の正面図であり、第３図は第２図の−
線に沿つた断面図であり、第４図は焼付試験の試
験状況を示す断面図である。 １は焼付試験用試験片を示す。
Claims (1)
- １ 摺動部品及び平軸受の表面層として使用さ
れ、重量でCu3％を越え６％以下、In1〜10％お
よび残部がPbと不可避的不純物とから成るメツ
キ皮膜を有する摺動部品及び平軸受。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10962785A JPS61266544A (ja) | 1985-05-22 | 1985-05-22 | 摺動部品及び平軸受などの表面層として使用される表面層用合金 |
| GB8602101A GB2175603B (en) | 1985-05-22 | 1986-01-29 | Overlay alloy used for a surface layer of sliding material, sliding material having a surface layer comprising said alloy and manufacturing method |
| US07/224,262 US4832801A (en) | 1985-05-22 | 1988-07-26 | Method of making overlay alloy used for a surface layer of sliding material |
| US07/332,407 US4927715A (en) | 1985-05-22 | 1989-03-31 | Overlay alloy used for a surface layer of sliding material |
| US07/357,932 US4937149A (en) | 1985-05-22 | 1989-05-26 | Overlay alloy used for a surface layer of sliding material, sliding material having a surface layer comprising said alloy and the manufacturing method of the sliding material |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10962785A JPS61266544A (ja) | 1985-05-22 | 1985-05-22 | 摺動部品及び平軸受などの表面層として使用される表面層用合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61266544A JPS61266544A (ja) | 1986-11-26 |
| JPH0413565B2 true JPH0413565B2 (ja) | 1992-03-10 |
Family
ID=14515075
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10962785A Granted JPS61266544A (ja) | 1985-05-22 | 1985-05-22 | 摺動部品及び平軸受などの表面層として使用される表面層用合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61266544A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63149140A (ja) * | 1986-12-15 | 1988-06-21 | 大同メタル工業株式会社 | 複合摺動体 |
| WO2004076702A1 (ja) * | 1993-03-04 | 2004-09-10 | Shinichi Okamoto | すべり軸受用鉛合金 |
| JP2003090343A (ja) | 2001-09-19 | 2003-03-28 | Daido Metal Co Ltd | 多層摺動材料 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5684435A (en) * | 1979-12-14 | 1981-07-09 | Taiho Kogyo Co Ltd | Bearing for internal combustion engine and production thereof |
-
1985
- 1985-05-22 JP JP10962785A patent/JPS61266544A/ja active Granted
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5684435A (en) * | 1979-12-14 | 1981-07-09 | Taiho Kogyo Co Ltd | Bearing for internal combustion engine and production thereof |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61266544A (ja) | 1986-11-26 |
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