JP5186820B2 - 符号化装置、符号化方法および符号化プログラム - Google Patents

符号化装置、符号化方法および符号化プログラム Download PDF

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Description

本発明は、構造化文書に含まれる2値画像を符号化する符号化装置、符号化方法および符号化プログラムに関する。
従来の2値画像符号化方式においては、1つのコンテンツを1つのフォーマットによる特定の符号化方式で表現するようにしている。従来の2値画像符号化方式としては、例えば、MH(Modified Huffmann)符号方式、MR(Modified Read)符号方式、MMR(Modified Modified Read)符号方式などがある。図9(b.1)〜(b.2)は、従来の2値画像符号化方式を示す模式図である。
図9(b.1)に示されるMH符号方式は、主走査方向の各画素ラインに対して、白画素の長さ、黒画素の長さをそれぞれ計測し、そのランレングスをハフマン符号により符号化する走査を原稿の各画素ラインに対して繰り返す符号化方式である。
図9(b.2)に示されるMR符号方式は、MH符号化をした後のk行について、黒画素から白画素に変化する位置、白画素から黒画素に変化する位置について直上ラインとの位置の差分を表現する符号化を行う動作を原稿の再下行まで繰り返し動作する符号化方式である。
図9(b.2)に示されるMMR符号方式は、MH符号化をした後の1ページ内の残りのすべての行について、黒画素から白画素に変化する位置、白画素から黒画素に変化する位置について直上ラインとの位置の差分を表現する符号化を行う動作を原稿の最下行まで繰り返し動作する符号化方式である。
しかしながら、上述したような2値画像符号化方式によれば、符号化時と復号化時は同じ画素数となっており、近年のIT(Information Technology)の進展に伴って、各種の問題が生じている。例えば、入力するときの解像度に対して出力(表示)するときの解像度を異ならせてアクセスするのが一般的なアプリケーションでは、等倍の復号化を行った後サブサンプリングを行うなどして解像度の縮小操作を行う必要があり、速度低下、低画質化、メモリ使用量増大、ネットワーク転送量増大などの問題を招いている。より詳細には、同一のコンテンツについてそれを利用する際の局面、例えば下記に示すような局面において、
a.サムネイル形式による表示
b.ウインドウ表示
c.印刷コンテンツが表示された時の大きさや解像度、表示できるビット深さなどを局面毎に変える必要が生じている。そのため、このような場合、そのコンテンツファイルを利用するときに必要となるであろう解像度や画質などをそれぞれ別のファイル形式で格納せざるを得ず、それらが実質的に同一のコンテンツであれば管理の複雑性を伴うこととなり、機器の信頼性に多大な影響を及ぼすようになっている。
そうした状況に鑑み、1つのコードストリームから複数の解像度、画質、位置、色成分を必要に応じて独立に復号化できる復号化方式が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、本方式は基本的に高精細カラー画像を対象とした符号化方式であり、オフィスドキュメントに一般的な2値画像を符号化する場合には適用できなかったり、2値画像に対して多値変換を施してからでないと適用できなかったりする。このため、2値画像を符号化する場合には、非特許文献1における復号化方式は従来の2値画像の符号化方式よりも符号化効率が悪いという問題点があった。そのため1つのコードストリームから必要に応じて様々な解像度を呈することができるスケーラビリティを持った2値画像の符号化方式は、JBIG(Joint Bi-lebel Image experts Group)及びJBIG2の絵柄モードでオリジナルの画像の縦/横の画像サイズが2のべき乗分の1でしかも2段階の解像度で提供できる以外にはなかった。
また、従来の構造化文書の構造は、一般にいくつかのレイアウトオブジェクトを持ち、そのレイアウトオブジェクトは高々1つのマスクを持ち、このマスクの値によって前景または背景を選択的にレンダリングする形になっている。これにより構造化文書においては非構造化文書よりも高画質で高圧縮率が実現される。このような構造化文書を作成するためのフォーマットには、例えばAdobe社のPDF(Portable Document Format)がある。このPDFにより作成された構造化文書は、高圧縮率にも関わらず画質が高いために広く使われている。
また同様な技術として、マスクに2値画像の符号化方式を適用し、前景と背景とに非特許文献1に示す符号化方式による符号化を施して構造化文書を構成するようにした符号化方式が開発されている(非特許文献2〜5参照)。しかし、この技術で対応可能なマスクの解像度は1段階だけである。
また、近年のオフィス環境では、例えば、非特許文献3に示すプロトコルに従って、クライアント端末における表示領域の大きさとアクセスする文書の関心領域の位置や大きさとに従ってズーム/パンする操作が多く行われている。しかしこのような操作が行われる場合でも2値画像のマスクにはスケーラビリティがないため、クライアント端末における表示領域としてCRTやLCD等の表示装置の表示能力の違いやズームの倍率に関わらず、該当するページの1ページ分の全てのマスクをクライアント端末に送り、クライアント端末がこれを必要なサイズにサブサンプリングを行う必要があった。これによりネットワークでのトラフィックが無駄に消費される場合もあり、また、限られたネットワークバンド幅において多くのユーザが画像を共用する環境では、画像の送受信に係る速度低下を招く恐れがあった。このため、ユーザが求めるインタラクティブな応答速度が実現できなかったり、サブサンプリングにより画質が低下するため低解像度画像の画質が低下したりするなどの問題があり、処理の高速化や高画質化などのユーザの要望を満たすことはできなかった。
また、特許文献1では、このような問題を解決すべく、メディアのビットストリームを機器のメディアファイルとして再構成し、解像度、画質、色成分、時間的な曖昧さのバリエーションに対して機器によって指定される品質基準に合致した新しいフォーマットでのレイヤ化したファイルに変換する方法が提案されている。しかし、特許文献1には、高精細静止画/動画画像に対してウェーブレット変換を適用してファイル変換を実現する方法は開示されているが、2値画像に特有な符号化/復号化の操作については言及されていない。
また特許文献2では、「高い圧縮効率でカラー文書画像を好適に圧縮することができる画像圧縮方法、画像圧縮装置及びプログラム並びに記録媒体を提供する。」という課題を解決するための技術が提案されている。この技術においては、まず、減色処理部によって、カラー文書画像の各画素をカラー値に対応して付与されるインデックスに変換し、インデックス化された色ごとの画素数を含むカラー情報とインデックスカラー画像とを生成する。そして、カラー情報ソート部によって、例えば、最大画素数のインデックスに対応するカラー値をカラー文書画像の背景色とする。次に、圧縮順位決定部によって圧縮順位を決定し、2値画像作成圧縮部によって、インデックスごとに部分2値画像を生成するとともに、圧縮順位に従って2値画像を圧縮する。そして、データ結合部によって、背景データ及び部分2値画像の圧縮データを統合して圧縮データを生成する。このような方法によって上述の課題を解決することが特許文献2では提案されている。
特表2002−543690号公報 特開2004−229261号公報 WG1N2750「Information Technology−JPEG2000 Image Coding System−Part1 FDIS,18 AUGUST 2000 WG1N2813「Information Technology−JPEG2000 Image Coding System−Part6:CompoundImage File Format」JPEG2000 Part6 FDIS,9 DECEMBER2002 「Information Technology−JPEG2000 Image Coding System−Part9:Interactivity Tools,APIs and protocols 2004−03−30 ITU−T Recommendation T.4,Standardization of Group 3 facsimile terminals for document transmission ITU−T Recommendation T.6,Facsimile coding schemes and coding control functions for group 4 facsimile apparatus
しかし、特許文献2では、高精彩スキャナ等から得られる大きな画像を小さな表示領域のクライアント端末でアクセスするときに、関心領域における関心の程度に伴って必須となるズームに高速に応答するため、構造化文書におけるマスクをどのように構成するかについては言及されていない。このため、構造化文書におけるマスクについては、非特許文献3と同様にして1ページ分の全てのマスクをクライアント端末に送信する必要があり、ネットワーク転送量を表示要求に必要十分なまでに削減することができない恐れがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、復号化装置の画像に対するインタラクティブな操作(パンやズーム)に応じて構造化文書に含まれる2値画像に対応する符号データを送信する際に、ネットワーク転送量を復号化装置の表示要求に必要十分なまでに削減する符号化装置、符号化方法および符号化プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、符号化された構造化文書を格納し、復号化装置からのアクセス要求に応じて前記構造化文書の一部又は全部を送信する符号化装置において、前記構造化文書に含まれる1つの2値画像から、複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する複数の符号データを生成して記憶手段に出力する符号化手段と、前記複数の符号データのそれぞれを独立に取得するための管理情報を生成して前記記憶手段に出力する管理情報出力手段と、を備え、前記記憶手段は、前記管理情報と前記複数の符号データとを含む全体符号データを保持することを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記符号化手段は、前記構造化文書に含まれる前記2値画像の入力を受け付ける原データ入力手段と、前記原データ入力手段が入力を受け付けた1つの前記2値画像に対して、前記スケーラビリティの種類に応じた所定の加工処理を行って、複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する複数の部分データを生成する加工手段と、前記加工手段が生成した前記複数の部分データを各々符号化して前記複数の符号データに変換する2値画像符号化手段と、前記2値画像符号化手段が符号化した前記複数の符号データを前記記憶手段に出力する作成符号出力手段とを有し、前記管理情報出力手段は、前記2値画像符号化手段が符号化した前記複数の符号データのそれぞれを独立に取得するための管理情報を出力することを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記スケーラビリティの種類と前記複数の符号データを識別する識別方式とを含む符号化条件を設定する符号化条件設定手段をさらに備え、前記符号化手段は、前記符号化条件に含まれる前記スケーラビリティの種類に応じて生成した前記複数の符号データを所定のデータ形式のコードストリームの構成要素として前記記憶手段に出力し、前記管理情報出力手段は、前記管理情報として、前記符号化条件に含まれる前記識別方式に応じたマーカセグメントを、前記符号化条件に含まれる前記スケーラビリティの種類に応じて前記コードストリームに付加し、前記記憶手段は、前記全体符号データを前記コードストリームとして保持することを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記符号化手段は、前記構造化文書に含まれる1つの前記2値画像から、解像度及び毎時刻のうち少なくとも一方について複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する前記複数の符号データを生成して前記記憶手段に出力することを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記2値画像符号化手段は、MH(Modified Huffmann)方式、MR(Modified Read)方式、MMR(Modified Modified Read)方式、JBIG(Joint Binary Image Coding Experts Group)方式及びJBIG2(Joint Binary Image Coding Experts Group 2)方式のうち少なくとも1つの方式により、前記加工手段が生成した前記複数の部分データを各々符号化して前記複数の符号データに変換することを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記2値画像符号化手段は、可逆符号化方式又は非可逆符号化方式により、前記加工手段が生成した前記複数の部分データを各々符号化して前記複数の符号データに変換することを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記符号化手段は、前記構造化文書に含まれる1つの前記2値画像から、当該構造化文書の出力用途に適合する解像度に応じた符号データを含む前記複数の符号データを生成して前記記憶手段に出力することを特徴とする。
請求項8にかかる発明は、請求項7にかかる発明において、前記構造化文書の出力用途は、前記復号化装置における表示、前記復号化装置におけるサムネイル形式による表示及び印刷のうち少なくとも1つであることを特徴とする。
請求項9にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記作成符号出力手段は、前記2値画像符号化手段が符号化した複数の前記符号データのうち、前記復号化装置において使用されない符号データを除く符号データを前記記憶手段に出力することを特徴とする。
請求項10にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記全体符号データに含まれる符号データへのアクセスを制御する制御手段を更に備え、前記制御手段は、前記符号化手段が生成する前記複数の符号データ全ての出力が完了した後にアクセス可能とする又は前記符号化手段が生成する前記複数の符号データ一部の出力が完了した後にアクセス可能とすることを特徴とする。
請求項11にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記原データ入力手段は、画像読取手段により読み取られた画像、画像撮像手段により撮像された画像、TIFF(Tagged Image File Format)形式の画像、PDF(Portable Document Format)形式の画像、IS15444−6(JPEG2000 Part6)形式の画像及びPS(PostScript)形式の画像のうち少なくとも1つに含まれる2値画像の入力を受け付けることを特徴とする。
請求項12にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記原データ入力手段は、前記2値画像として、前記構造化文書に含まれる1つのオブジェクトの入力を受け付けることを特徴とする。
請求項13にかかる発明は、符号化された構造化文書を格納し、復号化装置からのアクセス要求に応じて前記構造化文書の一部又は全部を送信する符号化方法において、前記構造化文書に含まれる1つの2値画像から、複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する複数の符号データを生成して記憶手段に出力する符号化ステップと、前記複数の符号データのそれぞれを独立に取得するための管理情報を生成して前記記憶手段に出力する管理情報出力ステップと、を含み、前記記憶手段は、前記管理情報と前記複数の符号データとを含む全体符号データを保持することを特徴とする。
請求項14にかかる発明は、請求項13に記載された符号化方法を、単独で動作するスタンドアロンアプリケーション、他のアプリケーションからの要求に応じて応答を返すサーバアプリケーション、サーバに対して要求を発行するクライアントアプリケーション、及び、前記全体符号データの一部又は全部に対して各種処理を行うフィルタ又はユーティリティのうち少なくとも1つにより実現させることを特徴とする。
請求項15にかかる発明は、符号化プログラムであって、請求項13に記載された符号化方法をコンピュータで実行させることを特徴とする。
本発明によれば、構造化文書に含まれる1つの2値画像から、複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する複数の符号データを生成して記憶手段に出力し、複数の符号データのそれぞれを独立に取得するための管理情報を生成して記憶手段に出力し、記憶手段が管理情報と複数の符号データとを含む全体符号データを保持する。このため、当該管理情報に基づいて、各符号データにランダムにアクセスすることができる。この結果、復号化装置におけるインタラクティブな操作(パンやズーム)に応じた符号データを送信することができ、ネットワーク転送量を復号化装置の表示要求に必要十分なまでに削減することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる符号化装置、符号化方法および符号化プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
(1)構成
図1は、本実施の形態にかかる符号化装置及び復号化装置を含むシステムの構成を示すブロック図である。サーバ1は符号化装置に相当するものであり、クライアント端末20は復号化装置に相当する。サーバ1とクライアント端末20とはネットワーク9を介して接続され、データ通信を行う。ネットワーク9を介したデータ通信においては、例えば、通信プロトコルとしてJPIP(JPEG2000 Interactivity Tools,APIs and Protocols)に従う。
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disk)ドライブ装置等の外部記憶装置と、通信I/Fと、これらを接続するバスを備えており(いずれも図示せず)、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。外部記憶装置には、各種プログラムや各種データが記憶される。ROMには、各種プログラムや各種データが記憶される。CPUは、ROMや外部記憶装置に記憶されている各種プログラムをRAMにロードしてこれを実行することにより、装置全体を制御し、各種機能を実現させる。
また、外部記憶装置には、例えば、スキャナにより読み取られた文書の画像を構造化文書のファイルフォーマット(例えば、JPMとする)で符号化した符号データ(JPMファイル)が記憶される。構造化文書とは、文字からなる文字部や絵柄からなる絵柄部などの構成要素が混在する一般的なオフィス文書において、これらの構成要素をオブジェクトとして捉え、前景、背景及び前景と背景とを切り替えるためのマスクを有する複数のレイアウトオブジェクトから構成されるものである。ここで、前景と背景とは高精細カラー画像となるため、タイル分割またはプレシンクト分割を行うようにJPEG2000符号化方式により符号化されており、それぞれ4分割されている。一方、マスクは、MH/MR/MMRのような分割構造を持たない2値画像符号化方式により符号化されている。以降、このようなマスクを2値マスクという。
次に、サーバ1のCPUが各種プログラムを実行することによりサーバ1において実現される本実施の形態に特有の機能について説明する。サーバ1は、2値画像をスケーラブルな符号化方式により符号化し、クライアント端末20からアクセス要求があったときに、クライアント端末20が表示するのに必要十分な解像度、画質、位置、色成分に対応する符号データを応答としてクライアント端末20に返す。また、サーバ1は、2値マスクを持つ構造化文書について、以下に説明するように、2値マスクをスケーラブルに符号化する。これにより、クライアント端末20における表示領域への応答時間を短縮化し、併せてネットワーク転送量を低減させることができる。また、ネットワーク9における通信プロトコルが上述のJPIPであることにより、クライアント端末20における表示領域に関連した符号データのみをアクセスするように構成することができるため、ネットワーク9におけるトラフィックを効果的に低減させることができる。
次に、2値マスクをスケーラブルに符号化する機能構成について具体的に説明する。図2は、2値マスクをスケーラブルに符号化する機能に係るサーバ1の詳細な機能的構成を例示するブロック図である。サーバ1は、制御手段10と、原データ入力手段11と、加工手段12と、2値画像符号化手段13と、作成符号出力手段14と、管理情報出力手段15と、記憶装置16とを有する。記憶装置16の実体は、上述した外部記憶装置である。ここでは、サーバ1は、同一の2値画像に対する1つのコードストリームにおいて、複数のデータ表現を有するコードストリームを作成する。
制御手段10は、2値画像を符号化してコードストリームを作成する処理全体を制御する。原データ入力手段11は、符号化する対象の2値画像を記憶装置16から読み出す。加工手段12は、スケーラブルでない符号をスケーラブルな単位の集まりにするために、原データ入力手段11が読み出した2値画像を加工する。具体的には、加工手段12は、2値画像に対してタイル分割やタイルパート分割を行う。2値画像符号化手段13は、従来から知られているMH、MR、MMR、JBIG、JBIG2等の符号化方式により、加工手段12が加工したスケーラブルな単位の集まり毎に符号化して符号データを得る。作成符号出力手段14は、2値画像符号化手段13が得た符号データをスケーラブルな順番とルールとに従って、管理情報出力手段15と同期して記憶装置16へ書き込む。管理情報出力手段15は、2値画像符号化手段13が作成した符号データのヘッダに記録された各種マーカコードやパラメータを記憶装置16に書き込む。
図3は、本実施の形態における2値画像符号化方式によるマスクのファイルフォーマットを模式的に示すブロック図である。同図に示されるデータ表現0,1,‥iは夫々同じ2値画像に対してスケーラビリティが異なる符号を格納したものである。そのスケーラビリティの種類は、例えば、解像度や時刻である。そして、ヘッダに記録される管理情報には、データ表現1〜iに対して独立にランダムアクセスできるよう、下記のデータが格納されている。
a.スケーラビリティの種類
b.スケーラビリティの程度
c.各データ表現のコードストリームの先頭からのオフセット
d.長さ
尚、上記データは独立にランダムアクセスできるようになっていれば良く、オフセットを測定する開始位置や長さの単位は、バイト単位や、一定サイズのバウンダリ単位等であっても良い。さらに、データ表現0〜iに対するランダムアクセスは完全に独立である必要はなく、目的の解像度でのデータ表現を得るために、付与されている番号(0〜i)の小さい順にデータ表現を順次アクセスする形式でも構わない。
尚、2値画像符号化方式はこれまで一般的に使われてきた国際標準方式のMH,MR,MMR,JBIG、JBIG2のいずれかを用いても良いし、データ表現によって異なる2値画像符号方式を用いても良い。この場合、クライアント端末20において各符号化方式に対応して従来からある復号器を用いて、符号データを復号することができる。また、これらの方式以外の新たな2値画像符号化方式を用いても良い。
次に、クライアント端末20の構成について説明する。クライアント端末20は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disk)ドライブ装置等の外部記憶装置と、通信I/Fと、CRTやLCDなどの表示装置と、ユーザからの操作が入力される操作装置と、これらを接続するバスを備えており(いずれも図示せず)、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。外部記憶装置には、各種プログラムや各種データが記憶される。ROMには、各種プログラムや各種データが記憶される。CPUは、ROMや外部記憶装置に記憶されている各種プログラムをRAMにロードしてこれを実行することにより、装置全体を制御し、各種機能を実現させる。ここでは、クライアント端末20は特に以下の機能を実現させる。クライアント端末20は、操作装置におけるユーザの操作入力に応じて、構造化文書に対するパンやズームなどの操作要求に応じたアクセス要求をサーバ1に対して送信し、当該サーバからの応答による符号データを受信し、当該符号データを復号化してこれを表示装置に出力する。
(2)動作
次に、サーバ1の動作について説明する。まず、サーバ1が行う2値画像符号化処理の基本的な手順について説明する。図4は、サーバ1が行う2値画像符号化処理の基本的な手順を示すフローチャートである。まず、サーバ1の原データ入力手段11は、処理対象の2値画像を記憶装置16から読み出す(ステップS1:原データ入力工程)。この2値画像は、非圧縮であり、例えば、スキャナにより読み取られた画像である。次いで、サーバ1は、当該画像を構造化文書のファイルフォーマットに符号化し、さらに、当該構造化文書におけるマスクをスケーラブルにすべく、以下の処理を行う(ステップS2)。まず、サーバ1の制御手段10は、以下で説明する加工処理をスケーラブルな回数ループしたかどうかを判断する。例えば、当該判断は、当該加工処理をループした回数をカウントしてこの値をRAMなどに保持し、この値を参照することにより行う。そして、加工手段12が、ステップS1で入力を受け付けた2値画像に対して、必要とするスケーラビリティに対して以下の加工処理を行う(ステップS3:加工工程)。
a.必要とするスケーラビリティが解像度であればサブサンプリング
b.必要とするスケーラビリティが時刻であればフレームインタリーブ処理
尚加工処理はこれらに限らず、必要なスケーラビリティのデータを得るための処理であれば、他の処理であっても良い。
次に、2値画像符号化手段13が、加工処理の終了した2値画像に対して、MH、MR、MMR、JBIG、JBIG2等の2値画像符号化方式により符号化を行い、符号データを得る(ステップS4:2値画像符号化工程)。そして、作成符号出力手段14が、ステップS4で得た符号データを記憶装置16に記憶させる(ステップS5:作成符号出力工程)。またこのとき、サーバ1は、符号データにおける符号の位置及び長さを管理情報として例えばRAMに記憶させ、ステップS2に戻る。このようにして、サーバ1は、ステップS1で入力を受け付けた画像データに対して、ステップS3〜S5の処理を必要な回数繰り返し行い、ステップS2の判定結果が否定的になった場合、ステップS6に進む。ステップS6では、管理情報出力手段15が、ステップS5でRAMに記憶させた管理情報をヘッダに記録する(ステップS6:管理情報出力工程)。
次に、具体的に、2値マスクをタイル分割したときの2値画像(ビットマップイメージ)に対して2値画像符号化処理を行って2値マスクとして作成するコードストリームを参照しながら、サーバ1が行う2値画像符号化処理の詳細な手順について説明する。図5は、ビットマップイメージを例示する図である。図6(a)〜(e)は、サーバ1がこのビットマップイメージに対して2値画像符号化処理を行って作成するコードストリームを各々例示する図である。(a)〜(e)は後述する各符号化条件に応じて作成されたコードストリームである。また、ここでは、2値画像を、位置に関してスケーラブル(位置スケーラブルという)にする場合と、解像度に関してスケーラブル(解像度スケーラブルという)にする場合とについて説明する。また、予め定めたパラメータm、nにより、位置スケーラブルにする場合には、ビットマップイメージ全体をM0〜Mn−1のn個のタイルに分解し、更に、解像度スケーラブルにする場合には、各タイルをR0〜Rm−1のm個の解像度に分解するものとする。そして、ここでは、コードストリームにおいて、マーカセグメントとして以下に説明するSOC,COD,TLM,SOT,EOCを適宜設定する。尚、これらのマーカセグメントの基本思想は既に示した非特許文献1に示されている。ただし、適用範囲が非特許文献1ではJPEG2000という高精彩カラー画像に対しての符号化方式であるのに対し、本実施の形態ではスケーラブルな2値画像に対しての符号化方式であるため、コードストリームに記録するデータは簡潔になる。
SOC(Start Of CodeStream)は、符号全体に渡る管理項目が入っているマーカセグメントである。ここでは例えば上述の管理情報がこのマーカセグメントに管理項目として入る。
COD(Coding Default)は、デフォルトの符号化条件を示すマーカセグメントであり、このCOD内に符号が並んでいる順序を示すプログレッションオーダを示すパラメータを記録する。
TLM(タイルパートレングスメインヘッダ)は、メインヘッダ内にある各タイルパートの長さを示すマーカセグメントである。
SOT(Start Of Tilepart)は、タイル部分の先頭を示すマーカセグメントである。
EOC(End Of Codestream)は、符号の終了を示すマーカセグメントである。
尚、同図において、Psotは、各タイルパートの符号の長さを示す。Mi符号は、タイルMiを2値符号化した符号データである。MiRjは、タイルiのj番目の解像度を呈する符号データである。(0≦i≦n−1,0≦j≦m−1)
図7は、サーバ1が行う2値画像符号化処理の詳細な手順を示すフローチャートである。上述の図4のステップS1で、原データ入力手段11が、アクセス要求に含まれる画像ファイル名の2値画像を外部記憶装置から読み出した後、図7のステップS10では、サーバ1の制御手段10が、符号化条件を設定する。この符号化条件は、上述のインタラクティブな操作に応じたスケーラビリティの種類と、タイルパートの境界を識別する情報とに応じて設定される。スケーラビリティの種類は、例えば、パンの操作に応じた位置スケーラブルと、ズームに応じた解像度スケーラブルとがある。ここでは、符号化条件として以下の5つ例について説明する。
(a)位置スケーラブルにし且つTLMで識別する
(b)位置スケーラブルにし且つSOTで識別する
(c)解像度スケーラブルにし且つSOTで識別する
(d)解像度スケーラブルにし且つPsotで識別する
(e)解像度スケーラブルにし且つTLMで識別する
尚、この各符号化条件に従って出力するマーカセグメントは各々異なり、以下で説明するステップS12以降において進む過程は各々異なる。また、ここで、制御手段10は、各符号化条件に応じて、後述するタイル分割及びタイルパート分割に必要なパラメータを設定する。
ステップS11では、サーバ1の管理情報出力手段15が、コードストリームにおいてSOC及びCODを書き込む。ステップS12〜13では、サーバ1は、符号化条件に応じて、コードストリームにおいてTMLの書き込みを行う。ここでは、制御手段10が、符号化条件が上述の(a),(e)の場合に、TMLの書込みが必要であると判断し、管理情報出力手段15が、TMLの書き込みを行う。
ステップS14では、加工手段12が、ビットマップイメージに対してタイル分割及びタイルパート分割を行う。そして、サーバ1は、分割されたタイルパート毎に以下の処理を行う。ステップS16〜S20では、サーバ1は、符号化条件に応じて、コードストリームにおいてSOTの書き込みを行う。尚、ステップS16では制御手段10が、SOTが必要か否かを判断するが、メインヘッダの直後にSOTは必ず1つは必要であるとして、それ以降コードストリームの終わりまでにSOTが別途必要であるかどうかを判断する。ここでは、符号化条件が上述の(b)、(c)、(d)の場合に、制御手段10は、SOTが必要であると判断する。そして、ステップS16の判断結果が肯定的である場合、ステップS17で、制御手段10は、更に、符号化条件に応じて、SOTの書き込みは解像度毎か位置毎かを判断する。ここでは、制御手段10は、符号化条件が上述の(b)の場合に、SOTの書き込みは位置毎であると判断し、ステップS18で、管理情報出力手段15が、位置毎にSOTを書き込む。また、制御手段10は、符号化条件が上述の(c)、(d)の場合に、SOTの書き込みは解像度毎であると判断し、ステップS19で、管理情報出力手段15が、解像度毎にSOTを書き込む。
ステップS20〜21では、サーバ1は、符号化条件に応じて、コードストリームにおいてPsotの書き込みを行う。ここでは、制御手段10は、符号化条件が上述の(d)の場合に、Psotの書込みが必要であると判断し、管理情報出力手段15は、Psotの書き込みを行う。
ステップS22では、2値画像符号化手段13が、処理対象のタイルパートを符号化して、作成符号出力手段14がこれをコードストリームにおいて書き込み記憶装置16へ出力する。そして、制御手段10は、記憶装置16への出力終了後にメモリ解放を行い、ステップS15に戻る。以上のようにしてタイルパート毎にステップS16〜S22の処理を行い、全てのタイルパートについて処理が終了すると(ステップS15:YES)、ステップS23で、管理情報出力手段15がコードストリームにおいてEOCを書き込み記憶装置16へ出力した後、処理を終了する。この結果、各符号化条件(a)〜(e)に応じて、図6(a)〜(e)に示すコードストリームが各々作成されてサーバ1に記憶される。
以上のようにして、同一の2値画像に対して、1つのコードストリーム内に複数のデータ表現を有するようにコードストリームを2値マスクとして作成し、各データ表現に独立にランダムアクセスできるように構成する。この結果、2値マスクを解像度や時刻に応じてスケーラブルにすることができる。このため、クライアント端末20において画像に対してパンやズームなどのインタラクティブな操作がなされて当該画像に対するアクセス要求がなされたとき、サーバ1は、当該アクセス要求に応じて、当該画像に対応するコードストリームに含まれるいずれかのデータ表現にランダムアクセスして、必要な符号データのみを得ることができる。そして、サーバ1は、当該アクセス要求に応じた符号データのみをクライアント端末20に送信すれば良いため、クライアント端末20とサーバ1間のネットワーク転送量をクライアント端末20の表示要求に必要十分なまでに削減することができる。また構造化文書でこのように2値マスクをスケーラブルにすることにより、この2値マスクを復号化するクライアント端末20における表示領域への応答時間を短縮化することができる。
また、本実施の形態における2値画像符号化方式を適用することにより、多値画像を対象とした従来の符号化/復号化方式を2値画像に適用すべく、符号化の際に2値画像を多値画像に変換したり、復号化の際に多値画像を2値画像に変換したり、空間変換を行ったりする必要がない。このため、処理の高速化や、メモリ資源の消費の低減を実現することができる。また、本実施の形態によれば、最高解像度での可逆符号化を実現させるために各階層段階でguard bitを持たせる必要がない優れた符号化方式を提供することができる。
また、本実施の形態においては、複数のデータ表現と管理情報とを有するファイルフォーマットにより、高速なアクセスを実現することができると共に、メモリ資源の消費の低減を実現することができる。また、クライアント端末20とサーバ1間のネットワーク転送量をクライアント端末20における表示要求に必要十分なまでに削減することができる。
また、ファイルに含ませる複数のデータ表現を解像度毎や時刻毎にすることにより、クライアント端末からのズーム要求に対して、高速なアクセスを実現することができると共に、メモリ資源の消費の低減を実現することができる。また、クライアント端末20とサーバ1間のネットワーク転送量をクライアント端末20における表示要求に必要十分なまでに削減することができる。
特に、クライアント端末20における表示領域に比べて画像サイズが大きい2値画像について、ネットワーク転送量の低減、処理の高速化及びメモリ資源の消費量の低減の各効果が顕著に現れうる。
図8は、従来技術と比べた本実施の形態におけるネットワーク転送量の低減効果の比率を具体的に示す図である。尚、符号化する前の2値画像のアスペクト比に変化は無いとする。同図に示されるように、従来技術では、2値画像の縮小率、即ち、縦又は横の解像度が小さくなっても、サーバ1から送信する2値マスクのデータ量に相違はなかったが、本実施の形態においては、サーバ1から送信する2値マスクのデータ量を、縮小率のべき乗に比例するデータ量に低減することができる。即ち、縮小率に応じた2値マスクをサーバ1から送信することにより、当該縮小率に応じてネットワーク転送量を低減することができる。
[変形例]
また、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
<変形例1>
上述の実施の形態のサーバ1で実行される各種プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でサーバ1にダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
<変形例2:対象画像の入力形態>
上述の実施の形態においては、ステップS1では、上述した2値画像符号化方式を適用する対象の構造化文書として、スキャナにより読み取られた画像を記憶装置16から読み出すように構成した。しかし、その画像の種類は様々なものであっても良く、例えば、デジタルカメラで撮影した画像や、ネットワーク9を介して受信されて記憶装置16に予め記憶された画像であっても良い。また、構造化文書から予め分離された2値マスクを記憶装置16から読み出すようにしても良い。
このように、様々な種類の画像を適用対象とすることにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
<変形例3:対象画像のデータ形式>
上述の実施の形態においては、前景、背景及び前景と背景とを切り替えるマスクとして1つのレイアウトオブジェクトを構成する中で、マスク、すなわち構造化文書(JPM(JPEG2000 Multi Page))の1つのオブジェクトを、複数のデータ表現を有するスケーラブルな2値画像とする2値画像符号化方式について説明した。構造化文書として、現在代表的な構造化文書のファイルフォーマットとしては下記のようなものが有り、これらのいずれに上述の2値画像符号化方式を適用しても良いし、これら以外の各社独自の構造化文書に対しても同様に適用しても良い。
a.Adobe社のTIFF(Tagged Image File Format)
b.Adobe社のPDF(Portable Document Format)
c.JPM(JPEG2000 Multi Page)
d.Adobe社のPS(Postscript)
これにより、TIFF、PDF文書、JPM文書又はPS文書に対して適用していた従来のアプリケーションに本実施の形態の2値画像符号化方式を適用することができる。従って、アプリケーションを大幅に変更することなく、各種の構造化文書にマッチした、高速なアクセスを実現することができると共に、メモリ資源の消費の低減を実現することができる。また、クライアント端末20とサーバ1間のネットワーク転送量をクライアント端末20における表示要求に必要十分なまでに削減することができる。
<変形例4:冗長性>
上述の実施の形態においては、複数のデータ表現のうち、クライアント端末20で動作するアプリケーションにおいて当面使用されないと考えられるスケーラビリティのデータ表現のデータは削減しても良いし、そのまま保存しておいても良い。画像ログでのコードストリームのサイズを削減するためには、アプリケーションで使用されない冗長なデータ表現は削減するのが一般的である一方、ネットワークで1つのコードストリームに対してパンやズームによりアクセスする用途では各動作の瞬間では冗長なデータ表現があるかもしれないが、その後再利用する可能性が高いのでそのまま保存しておくのが一般的である。
複数のデータ表現のうち、アプリケーションで使用されないデータ表現を削除した場合、メモリ資源の消費の低減をより効果的に実現することができると共に、クライアントとサーバ間のネットワーク転送量をクライアント端末20における表示要求に必要十分なまでに削減することができる。また、複数のデータ表現のうち、アプリケーションで使用されないデータ表現も削除せずに保持した場合、クライアント端末20からの様々なアクセス要求に対応したデータ表現を取得することができ、より高速なアクセスを実現することができる。また、クライアント端末20とサーバ1間のネットワーク転送量をクライアント端末20における表示要求に必要十分なまでに削減することができる。
<変形例5:実装形態>
また、上述の第1の実施の形態においては、上述した2値画像符号処理を行う機能を、他のアプリケーションからの要求に対応して応答を返すサーバ1が有するように構成し、サーバアプリケーションとして機能するように構成したが、これに限らない。例えば、単独に動作するスタンドアロンアプリケーション、サーバに対して要求を発行するクライアント、又はコードストリームに対して各種処理を行うフィルタやユーティリティが当該機能を有するように構成しても良い。
これにより、高速なアクセスを実現することができると共に、メモリ資源の消費の低減を実現することができる。また、クライアント端末20とサーバ1間のネットワーク転送量をクライアント端末20における表示要求に必要十分なまでに削減することができる。また、構造化文書における変換を高速に行うことができる。
<変形例6:出力用途>
上述の実施の形態においては、2値画像符号化手段13は、例えば2値画像の出力用途に応じた符号データを作成するようにしても良い。具体的には、スケーラビリティが解像度の場合、例えば、以下の出力用途がある。
a.サムネイル用(サムネイル形式による表示)
b.表示用
c.印刷用
また、管理情報出力手段15は、ステップS5で2値画像符号化手段13が符号化した符号データのうち特定の符号データを必要に応じて、デフォルトとして指し示すよう管理情報に記録するようにしても良い。
このように、複数のデータ表現のうち1つを、サムネイル用、表示用及び印刷用のうち少なくとも1つの用途に適合する解像度に応じた符号データにより、各用途における画像サイズにマッチした、高速なアクセスを実現することができると共に、メモリ資源の消費の低減を実現することができる。また、クライアント端末20とサーバ1間のネットワーク転送量をクライアント端末20における表示要求に必要十分なまでに削減することができる。
<変形例7:可逆/非可逆>
上述の実施の形態における2値画像符号化手段13が行う符号化の程度は、以下のいずれであっても良い。
a.符号の最後まで符号化する可逆符号化
b.途中までを符号化する非可逆符号化
a.の場合、各データ表現レベルで可逆符号化することにより可逆に伸長することができる。また、b.の場合、各データ表現レベルで非可逆符号化することにより、高速なアクセスをすることができる。また、ポスト量子化を行う場合に役立つ。その例としては画像ログと呼ばれる動作がある。コピー機などで複写した原稿のログを取った後、経年につれてディスク領域を圧迫するため、一定期間内(例えば1年前、1ヶ月前等)に取られたログを低解像度化する用途や、解像度を落としてコードストリームサイズを削減するような用途が挙げられる。
<変形例8:利用可能開始時期>
上述の実施の形態においては、符号化または復号化の処理において、その処理結果を待っているアプリケーションに対してコードストリームを利用可能にする時期(利用可能開始時期という)を以下のようにしても良い。一般的に考えられる利用可能開始時期は、1つのコードストリーム内に含まれる全てのデータ表現の符号化が完了し、その管理情報を記録して当該コードストリームをファイルクローズした後である。しかし近年のスキャナやデジタルカメラの高解像度化に伴い、画像のサイズが大きくなる一方、表示領域のサイズはそれほど大きくならない、あるいは逆にPDAや携帯電話の普及に伴って表示領域が狭いデバイスもサポートするようになると、画像全体に対応する全体符号データのサイズに対してその時にアクセスしたいスケーラビリティに対応するデータ表現に含まれる符号データのサイズの比率が増大するため、画像全体の符号化が完了してから復号化のアクセス要求に答える様に構成すると復号化をしたいアプリケーション(復号化アプリケーション)が極度に待たされ非常に使いづらいコードストリームになってしまう。そこで復号化ではアクセスしたいデータ表現に含まれる符号データを書き換えないことに着目し、復号化アプリケーションを待たせないために、全てのデータ表現の符号化が完了する前であっても、データ表現のうち、復号化アプリケーションが使用したいデータ表現に含まれる符号データの符号化の完了後を利用可能開始時期としても良い。また、復号化または符号化の途中を利用可能開始時期としても良い。符号化の途中を利用開始時期とした場合、例えばサムネイル及び表示サイズの符号を即時に確認することができ、その後夜中に昼夜運転で続きの符号化を継続する熟成符号化の用途がある。
このように、複数のデータ表現を有するコードストリームをアプリケーションに対して利用可能にする時期(利用可能開始時期)を符号化がすべて完了した後にした場合、アプリケーションの動作を複雑にすることがないため、アプリケーションを開発しやすくすることができる。また、利用可能開始時期を符号化の途中にした場合、アプリケーションにより様々な動作を行わせることが可能になる。
本発明は、構造化文書に含まれる高解像度の2値画像を、復号化装置における低解像度のディスプレイで表示する場合に有用である。また、復号化装置におけるディスプレイとして、CRTやLCDなど表示能力が異なる表示装置を用いる場合に、ネットワーク転送量を低減させたり、処理を高速化したり、メモリ資源の消費を低減させたりする場合に有用である。また、構造化文書以外でも、単独に符号化されたコードストリームを符号化装置から復号化装置に送信する場合に、ネットワーク転送量を低減させる場合に有用である。
本発明の一実施の形態にかかる符号化装置及び復号化装置を含むシステムの構成を示すブロック図である。 同実施の形態にかかる2値マスクをスケーラブルに符号化する機能に係るサーバ1の詳細な機能的構成を例示するブロック図である。 同実施の形態にかかる2値画像符号化方式によるマスクのファイルフォーマットを模式的に示すブロック図である。 同実施の形態にかかるサーバ1が行う2値画像符号化処理の基本的な手順を示すフローチャートである。 同実施の形態にかかるビットマップイメージを例示する図である。 同実施の形態にかかるサーバ1がビットマップイメージに対して2値画像符号化処理を行って作成するコードストリームを各々例示する図である。 同実施の形態にかかるサーバ1が行う2値画像符号化処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 従来技術と比べた同実施の形態におけるネットワーク転送量の低減効果の比率を具体的に示す図である。 従来の2値画像符号化方式を示す模式図である。
符号の説明
1 サーバ
9 ネットワーク
10 制御手段
11 原データ入力手段
12 加工手段
13 2値画像符号化手段
14 作成符号出力手段
15 管理情報出力手段
16 記憶装置
20 クライアント端末

Claims (15)

  1. 符号化された構造化文書を格納し、復号化装置からのアクセス要求に応じて前記構造化文書の一部又は全部を送信する符号化装置において、
    前記構造化文書に含まれる1つの2値画像から、複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する複数の符号データを生成して記憶手段に出力する符号化手段と、
    前記複数の符号データのそれぞれを独立に取得するための管理情報を生成して前記記憶手段に出力する管理情報出力手段と、を備え、
    前記記憶手段は、前記管理情報と前記複数の符号データとを含む全体符号データを保持することを特徴とする符号化装置。
  2. 前記符号化手段は、
    前記構造化文書に含まれる前記2値画像の入力を受け付ける原データ入力手段と、
    前記原データ入力手段が入力を受け付けた1つの前記2値画像に対して、前記スケーラビリティの種類に応じた所定の加工処理を行って、複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する複数の部分データを生成する加工手段と、
    前記加工手段が生成した前記複数の部分データを各々符号化して前記複数の符号データに変換する2値画像符号化手段と、
    前記2値画像符号化手段が符号化した前記複数の符号データを前記記憶手段に出力する作成符号出力手段とを有し、
    前記管理情報出力手段は、前記2値画像符号化手段が符号化した前記複数の符号データのそれぞれを独立に取得するための管理情報を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  3. 前記スケーラビリティの種類と前記複数の符号データを識別する識別方式とを含む符号化条件を設定する符号化条件設定手段をさらに備え、
    前記符号化手段は、前記符号化条件に含まれる前記スケーラビリティの種類に応じて生成した前記複数の符号データを所定のデータ形式のコードストリームの構成要素として前記記憶手段に出力し、
    前記管理情報出力手段は、前記管理情報として、前記符号化条件に含まれる前記識別方式に応じたマーカセグメントを、前記符号化条件に含まれる前記スケーラビリティの種類に応じて前記コードストリームに付加し、
    前記記憶手段は、前記全体符号データを前記コードストリームとして保持することを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  4. 前記符号化手段は、前記構造化文書に含まれる1つの前記2値画像から、解像度及び毎時刻のうち少なくとも一方について複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する前記複数の符号データを生成して前記記憶手段に出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  5. 前記2値画像符号化手段は、MH(Modified Huffmann)方式、MR(Modified Read)方式、MMR(Modified Modified Read)方式、JBIG(Joint Binary Image Coding Experts Group)方式及びJBIG2(Joint Binary Image Coding Experts Group 2)方式のうち少なくとも1つの方式により、前記加工手段が生成した前記複数の部分データを各々符号化して前記複数の符号データに変換する
    ことを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
  6. 前記2値画像符号化手段は、可逆符号化方式又は非可逆符号化方式により、前記加工手段が生成した前記複数の部分データを各々符号化して前記複数の符号データに変換する
    ことを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
  7. 前記符号化手段は、前記構造化文書に含まれる1つの前記2値画像から、当該構造化文書の出力用途に適合する解像度に応じた符号データを含む前記複数の符号データを生成して前記記憶手段に出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  8. 前記構造化文書の出力用途は、前記復号化装置における表示、前記復号化装置におけるサムネイル形式による表示及び印刷のうち少なくとも1つである
    ことを特徴とする請求項7に記載の符号化装置。
  9. 前記作成符号出力手段は、前記2値画像符号化手段が符号化した複数の前記符号データのうち、前記復号化装置において使用されない符号データを除く符号データを前記記憶手段に出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
  10. 前記全体符号データに含まれる符号データへのアクセスを制御する制御手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記符号化手段が生成する前記複数の符号データ全ての出力が完了した後にアクセス可能とする又は前記符号化手段が生成する前記複数の符号データの一部の出力が完了した後にアクセス可能とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  11. 前記原データ入力手段は、画像読取手段により読み取られた画像、画像撮像手段により撮像された画像、TIFF(Tagged Image File Format)形式の画像、PDF(Portable Document Format)形式の画像、IS15444−6(JPEG2000 Part6)形式の画像及びPS(PostScript)形式の画像のうち少なくとも1つに含まれる2値画像の入力を受け付ける
    ことを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
  12. 前記原データ入力手段は、前記2値画像として、前記構造化文書に含まれる1つのオブジェクトの入力を受け付ける
    ことを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
  13. 符号化された構造化文書を格納し、復号化装置からのアクセス要求に応じて前記構造化文書の一部又は全部を送信する符号化方法において、
    前記構造化文書に含まれる1つの2値画像から、複数の異なるスケーラビリティのそれぞれに対応する複数の符号データを生成して記憶手段に出力する符号化ステップと、
    前記複数の符号データのそれぞれを独立に取得するための管理情報を生成して前記記憶手段に出力する管理情報出力ステップと、を含み、
    前記記憶手段は、前記管理情報と前記複数の符号データとを含む全体符号データを保持することを特徴とする符号化方法。
  14. 請求項13に記載された符号化方法を、
    単独で動作するスタンドアロンアプリケーション、他のアプリケーションからの要求に応じて応答を返すサーバアプリケーション、サーバに対して要求を発行するクライアントアプリケーション、及び、前記全体符号データの一部又は全部に対して各種処理を行うフィルタ又はユーティリティのうち少なくとも1つにより実現させる
    ことを特徴とする符号化方法。
  15. 請求項13に記載された符号化方法をコンピュータで実行させることを特徴とする符号化プログラム。
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