JP2003189109A - 画像処理装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

画像処理装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラム

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JP2003189109A
JP2003189109A JP2002025960A JP2002025960A JP2003189109A JP 2003189109 A JP2003189109 A JP 2003189109A JP 2002025960 A JP2002025960 A JP 2002025960A JP 2002025960 A JP2002025960 A JP 2002025960A JP 2003189109 A JP2003189109 A JP 2003189109A
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Mamoru Tanaka
守 田中
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 JPEG方式の複数の圧縮パケットからなる1ペ
ージ分の圧縮画像データのデータ配置を、伸長すること
なく圧縮された状態で変更する。 【解決手段】 図4(A)に示すM(横方向)xN(縦
方向)個の圧縮パケットからなる1ページ分の圧縮画像
データを、個々の圧縮パケットを構成する横方向4個の
MCUの各ライン(行)をハフマン符号化したビットス
トリームのブロック(ECS、エントロピコーデッドセ
グメント)にリスタートマーカまたはEOIマーカが付
加された「MCUグループG(n)」をM個配置したデ
ータブロックを一単位として、1つのMCUの縦画素数
(8画素)を1ラインとして4Nライン分連続して配列
することにより、JPEG方式による画像圧縮がされた
ままの状態で、1ページの圧縮画像データ(図4
(C))にデータ配列を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データの圧縮
・伸長を行なう画像処理の分野に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリンタやデジタル複写機な
どの画像処理装置が広く普及しており、それに伴い、印
刷等の画像処理の高速化、高解像度化が益々要求されつ
つある。更に、ファクシミリ、イメージスキャナ等の機
能を加えた複合機としての画像処理装置も数多く市場に
供給されており、係る複合機においても、大容量のデジ
タル画像データを高速に処理する必要性が大きくなって
きている。
【0003】このような画像処理装置において行われる
各種の画像処理は、一般に、数多くの演算をできるだけ
高速に行う必要があり、処理速度の高速化の方法として
は、一般に、個々の演算処理を並列に実行することによ
り、全体としてのスループットを向上させる方法が有効
であり、従来より数多くの装置や方法が提案されてい
る。
【0004】そして、このような画像処理装置の一例と
して、特開平05-143552号公報には、画像をパケット
(画像小区画と属性等とを含むデータ列)として生成
し、各パケットを、複数のデータフロー型画像処理部を
用いて並列処理する技術が提案されている。
【0005】また他の従来例として、例えば特開平11-1
70657号公報には、描画オブジェクト(図形、テキス
ト、画像など)毎に複数の処理ユニットに処理を並列実
行させる画像処理装置が提案されている。
【0006】そして、この他にも、大量の画像データの
高速処理に有効な方法として、処理ユニットを並列化し
て実行する方法がいくつか提案されている。これらの方
法によれば、複数の画像パケットが個々の画像パケット
毎に画像圧縮されるので、生成された個々の圧縮画像パ
ケット(圧縮パケット)は、データ量が小さく、且つ独
立して処理可能な1つの処理単位(画像単位)として扱
うことが可能である。従って、圧縮画像パケットのデー
タ量が小さい場合には、プリンタ等の画像処理装置にお
ける利用や格納、或いは、通信ネットワークを介した転
送等において利便性が高い。
【0007】また、画像パケットを圧縮する方法には、
各種のアルゴリズムが存在するが、近年においては周知
の通り、JPEG(Joint Photographic Experts Group)が広
く普及している。
【0008】画像処理装置にJPEG方式の画像圧縮を採用
する大きな利点としては、市場において標準的に広く使
われている方法であり、ハードウェア回路等の利用に際
しても、従来より行われてきた設計開発の過程で改善さ
れたものを採用することができるので、信頼性や安定性
が高く、装置内部でのデータ転送においてもフォーマッ
トが確定しているので、ハードウェア/ソフトウェアの
双方共に、設計信頼性/拡張性/再利用性が高いことが
挙げられる。
【0009】このように、元画像の画像データを複数の
画像パケットに分割すると共に、個々の画像パケット毎
にJPEG方式による画像圧縮(以下、「JPEG圧縮」と略称
する)を施すことによって得られる圧縮画像パケットを
用いて、並列処理を行う画像処理装置を用いれば、高速
なデータ転送/処理を行うことができ、且つ高効率な容
量で扱うことができる。
【0010】<JPEG圧縮概説>ところで、本願はJPEG圧
縮の原理および仕様と深く関連しているので、後述する
本願実施形態の理解を容易にするためにも、ここでJPEG
圧縮の原理および仕様に関して概説する。
【0011】JPEG仕様には各種の分類があるが、ここで
は、最も広く利用され、且つ各種の画像処理装置への応
用性に優れたベースライン方式のJPEG圧縮について概説
する。
【0012】JPEGでは、MCU(Minimun Coded Unit)と
呼ばれる8x8画素のブロックを処理単位として画像圧
縮が行われる。この8x8画素のまとまり(ブロック)
は、各種の色空間(RGB,YUV等)のチャンネルのカラー情
報を含み、画像圧縮処理に際して1単位として扱われ
る。
【0013】そして、JPEGでは、MCUに関して、以下
の3つのステップに従って画像圧縮処理が行われる。
【0014】JPEG圧縮における第1ステップとしては、
まず、1つのMCUを、通常の座標空間から周波数空間
に変換する。この変換処理は、DCT(Discrete Cosine
Transformation、離散コサイン変換)と呼ばれる。DC
Tの結果、1つのMCUを構成する8x8個の画素デー
タは、低周波から高周波までの8x8個の周波数成分に
変換される。
【0015】次に、第2ステップにおいては、周波数が
高い程、成分の差異が知覚されにくいという人間の視覚
特性(例えば太い線ならば灰色の線と黒い線との明るさ
の差が見分けやすいが、細い線の場合は見分けにくいと
いう特性)が利用される。つまり、高周波の成分を、例
えば8ビット256値を64で除することによって2ビ
ット4値で表す、というように、元のデータ量と比較し
て少ないデータ量で表すことでデータ量の圧縮(量子
化)を行う。
【0016】次に、第3ステップでは、量子化後のデー
タの偏りを利用する。上述した第2ステップにおける量
子化によって情報量を減らされたMCUのデータは、多
くの場合、数値のとる範囲として偏りを持っている。す
なわち、第2ステップでは、人間の視覚特性に基づい
て、高周波のデータ量を少なくする量子化が行われてい
るので、MCUのデータは、小さい数値(少ないビット
数)で表されている場合が殆どである。
【0017】そこで、例えば殆どのデータが1ビットか
ら3ビットの小さいデータで表されているのならば、各
数値を全て1バイトで表すのではなく、ビット単位で区
切りが可能な符号語と、それに続くビット単位のデータ
とで表すように取り決めておき、小さいデータには短い
符号語を割り当てる。このような構成にすると、例え
ば、2ビットのデータ(xx)を示すためには、3ビットの
符号語(011)とデータ(xx)を並べて(011xx)とすること
で、合計5ビットで表すことになる。
【0018】従って、すべて1バイト=8ビットで表す
場合と比較してデータ量を圧縮することが可能になり、
この方法を第3ステップに採用することにより、高周波
成分を量子化した後のデータ全体は、少ないビット数で
表されるもののほうが多いので、1ページ分の画像全体
としてはデータ量が圧縮される。
【0019】このような、出現頻度の高い数値(この場
合は少ないビット数で表すことのできる数値、即ち、M
CUの周波数成分に含まれる高周波成分の情報)に短い
符号表現を割り当てることにより、データ全体の偏りを
用いて圧縮する方法はエントロピ符号化と呼ばれ、JPEG
ベースライン方式ではその1方式であるハフマン符号化
が用いられている。
【0020】このハフマン符号化の処理においては、全
体として、各MCUごとにDCT、量子化、並びにハフ
マン符号化を行ない、それらMCUの処理結果を並べる
並列処理により、可変長ビットの並びであるビットスト
リームの形で圧縮データが形成される。そして、各MC
Uの処理結果を並べる際には、DCT係数の一部(DC
成分)を、前に位置するMCUの値(処理結果)との差
分値で表すことにより、データ量の減少が図られる。
【0021】一方、圧縮画像の復元(再生)に際して
は、上述した圧縮時とは逆の手順として、ハフマン復号
化を行なうことにより、MCU単位(8x8画素)の成
分を取り出した後、逆量子化、逆DCTの順で処理を施
すことにより、原画像を復元する。
【0022】また、JPEGフォーマット全体は、バイト区
切りの階層構造のデータ集合となっており、JPEGフォー
マット内での数値データや圧縮画像データとは別に、JP
EGにおける各種機能を示すマーカという2バイトの記号
が規定されている。
【0023】JPEGフォーマット全体は、マーカによって
区切られたセグメントと呼ばれる各種データの集まりに
よって構成される。上記圧縮画像データ自体もECS(Entr
opyCoded Segment)と呼ばれる種類のセグメントであ
る。このように、JPEGフォーマットは、そのデータフォ
ーマット内に、マーカを利用することにより、圧縮画像
データ本体の他に、量子化の数表や画像サイズ等の様々
な種類の情報(付加情報)を含めることができる。
【0024】ここで、JPEG仕様の一機能として、リスタ
ートマーカがある。上述したJPEG圧縮の原理からも判る
通り、JPEGはビット誤りに対する耐性が弱く、1ビット
でも誤った場合には、ハフマン符号化されたデータの切
れ目が誤ってしまうため、画像全体が復号不可能になっ
てしまう。このような状況を低減するために、リスター
トマーカというバイト区切りを表す符号が採用されてい
る。
【0025】係るリスタートマーカを採用すれば、上記
ハフマン符号化されたデータの終端にビット値1を補充
することによってバイト境界に合わせた後、リスタート
マーカを配置することにより、リスタートマーカ以降の
圧縮されたデータを、それ以前の圧縮データに依存せず
に構成することができる。従って、適当な間隔でリスタ
ートマーカを挿入することにより、仮に一部画像データ
が誤った場合であっても、それ以降の画像データは再現
することができる。
【0026】リスタートマーカは、MCUの整数倍単位
で、MCUの終わりに挿入することができる。但し、リ
スタートマーカの挿入は、それを挿入しない場合と比較
してデータ量の増加を招き、更にリスタートマーカの後
では、MCU間の差分値を利用しないためデータ圧縮率
はやや低下する。
【0027】そして、JPEG圧縮の原理に起因して、ハフ
マン符号化によって圧縮した画像データは、データとデ
ータの間の切れ目がビット単位のビットストリームとな
る。そして、並列するMCUと次のMCUもビット単位
で連続しており、それらのMCUに順次復号処理を行う
ことで次のデータ開始ビット位置が決められる。このた
め、JPEG圧縮がなされた画像データにおいて画素間の切
れ目を判別するためには、圧縮画像データを復号化しな
ければならない、という構造的な制約がある。即ち、JP
EG圧縮後の圧縮画像データを伸張することなく、元画像
を構成する画素に関する座標情報を得ることは困難であ
る。
【0028】以上、JPEG方式における画像圧縮処理につ
いて概説したが、理解を容易にすべく説明を省略した部
分(例えばゼロランレングス、サブサンプリングの項目
等)もあるので、JPEGのより詳細な仕様に関しては、公
知の標準化勧告(ISO/IEC標準10918 ) 等の資料を参照さ
れたい。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のJPEG圧縮技術においては、元画像から複数の画像パ
ケットへの分割処理、分割処理によって得られた個々の
画像パケットのJPEG圧縮処理、並びにJPEG圧縮処理によ
って得られた個々の圧縮画像パケットの並列処理を行な
う画像処理装置を利用して、画像データ転送/処理時間
および保持容量の低減を達成するという観点において、
以下のような課題がある。
【0030】即ち、JPEG圧縮を行なう画像処理装置にお
いては、外部の汎用機器と接続した状態で、データ転送
を行う機能が求められる場合がある。この場合、分割さ
れた圧縮画像パケットは、そのままでは小さい多数個の
画像(部分画像)である。このため、係る画像処理装置
を、外部の不特定の製造者の一般機器に接続した状態で
使用可能とするためには、1ページ分の元画像を表わす
JPEG画像データとして送出しなければならない。
【0031】1ページ分のJPEG画像データの転送処理
は、人間の感覚的な理解からは単に複数の画像パケット
を縦横に並べて一枚(1ページ分)の画像を生成するだ
けであるが、実際には、上述したJPEG圧縮の概説で述べ
た通り、JPEG圧縮された状態の圧縮画像パケットからは
元画像の画素の座標情報を得ることができない。このた
め、圧縮画像パケットを伸張せずに1ページの元画像を
再構成することは困難である。
【0032】従って、JPEG圧縮を行なう従来の画像処理
装置においては、外部装置への画像データの転送に先立
って、複数の圧縮画像パケットを一旦伸張することによ
って1ページに相当する非圧縮画像を構成したあと、再
度ページ画像全体を処理対象としてJPEG圧縮を行うとい
う手順が必要となり、単純な形状の変換であるにもかか
わらず、伸張と圧縮を繰り返す必要が生じ、処理に多大
な時間を要してしまうという問題がある。
【0033】そこで本発明は、JPEG方式の複数の圧縮パ
ケットからなる1ページ分の圧縮画像データのデータ配
置を、伸長することなく圧縮された状態で変更する画像
処理装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラムの
提供を目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る画像処理装置は、以下の構成を特徴と
する。
【0035】即ち、1ページの元画像を分割して得られ
た複数の画像パケットに、JPEG方式による画像圧縮
を個別に施すことによって得られたところの、縦×横の
画素サイズが最小符号化単位の整数倍に設定された複数
の圧縮パケットに対して、その圧縮パケット毎に並列画
像処理を施す画像処理手段を備える画像処理装置であっ
て、前記圧縮パケットには、前記最小符号化単位の個数
を横方向a個 × 縦方向b個と表した際のa個毎にリス
タートマーカが挿入されており、前記画像処理手段は、
横方向に前記a個並んだ前記最小符号化単位と、前記リ
スタートマーカとによって構成されるグループを一単位
として、前記JPEG方式による画像圧縮がされたまま
の状態で、前記縦方向b個の画素を1ラインとして、b
ライン分だけ配置変更する処理を、前記複数の圧縮パケ
ットのうち縦方向に並ぶ個数分だけ順次行なう配置変更
手段を含むことを特徴とする。
【0036】好適な実施形態において、前記複数の圧縮
パケットのヘッダには、更に、その圧縮パケットの圧縮
画像データサイズが記録されており、前記配置変更手段
は、前記配置変更した圧縮画像データを一次元配置の記
憶媒体に格納するに際して、前記圧縮画像データサイズ
に基づいて算出した縦方向の先頭アドレスに従って、前
記グループ単位で並列動作によって格納すると良い。
【0037】或いは、好適な他の実施形態において、前
記複数の圧縮パケットのヘッダには、更に、リスタート
マーカで区切られた前記最小符号化単位毎の圧縮画像デ
ータサイズが記録されており、前記配置変更手段は、前
記配置変更した圧縮画像データを一次元配置の記憶媒体
に格納するに際して、前記最小符号化単位毎の圧縮画像
データサイズに基づいて算出した縦方向の先頭アドレス
に従って、前記グループ単位で並列動作によって格納す
ると良い。
【0038】また、例えば前記画像処理装置は、前記複
数の圧縮パケットからなる1ページ分の画像データを外
部より入手するだけでなく、前記1ページの元画像を分
割することによって前記複数の画像パケットを生成する
と共に、生成した複数の画像パケットに基づいて前記複
数の圧縮パケットを生成する画像圧縮手段を更に備えて
も良い。
【0039】また、好適な実施形態において、前記画像
処理手段は、更に、前記複数の圧縮パケットを前記JP
EG方式に基づいて伸張後に合成することにより、前記
1ページの元画像に対応するところの、1ページの非圧
縮画像データを生成すると共に、その非圧縮画像データ
全体に対して前記JPEG方式に基づく画像圧縮を施す
ことにより、該1ページの圧縮画像データを生成する圧
縮画像生成手段と、前記1ページの元画像に対応すると
ころの、1ページの圧縮画像データを生成するに際し
て、前記配置変更手段及び前記圧縮画像生成手段の何れ
かを選択する選択手段とを含み、この装置構成におい
て、前記画像処理手段は、高速出力用途の場合に前記配
置変更手段を選択し、高圧縮率用途の場合に前記圧縮画
像生成手段を選択すると良い。
【0040】尚、同目的は、上記の各構成を備える画像
処理装置に対応する画像処理方法によっても達成され
る。
【0041】また、同目的は、上記の各構成を備える画
像処理装置を、コンピュータによって実現するプログラ
ムコード、及びそのプログラムコードが格納されてい
る、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によっても達
成される。
【0042】更に、同目的は、上記の各構成を備える画
像処理装置に対応する画像処理方法の動作指示をなすプ
ログラムコード、及びそのプログラムコードが格納され
ている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によって
も達成される。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像処理装置
の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0044】[第1の実施形態]図6は、第1の実施形
態における画像処理装置の全体構成を示すブロック図で
ある。
【0045】同図において、Controller Unit(2000)
は、画像入力デバイスであるScanner(2070)や画像出力
デバイスであるPrinter(2095)と接続され、一方ではLAN
(2011)や公衆回線(WAN)(2051)等の通信ネットワークに
接続されることにより、画像情報やデバイス情報の入出
力、PDL(ページ記述言語)データのイメージ展開を行
うコントローラである。
【0046】尚、Scanner(2070)及びPrinter(2095)の構
成については、現在では一般的なものを採用するものと
し、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0047】CPU(2001)は、本実施形態における画像処
理装置のシステム全体を制御するプロセッサである。本
実施形態において、画像処理装置1001,1020には、2つ
のCPUが用いられており、これら2つのCPUは、共通のCP
Uバス(2126)に接続され、更に、システムバスブリッジ
(2007)に接続される。
【0048】システムバスブリッジ(2007)は、バススイ
ッチであり、CPUバス(2126)、RAMコントローラ(2124)、
ROMコントローラ(2125)、IOバス1(2127)、サブバススイ
ッチ(2128)、IOバス2(2129)、画像リングインターフェ
ース1(2147)、並びに画像リングインターフェース2(2
148)が接続される。
【0049】サブバススイッチ(2128)は、第2のバスス
イッチであり、画像DMA1(2130)、画像DMA2(2132)、フ
ォント伸張部(3134)、ソート回路(2135)、並びにビット
マップトレース部(2136)が接続され、これらのDMAから
出力されるメモリアクセス要求を調停しながら、システ
ムバスブリッジへの接続を行う。
【0050】RAM(2002)は、RAMコントローラ(2124)によ
って制御されるところの、CPU(2001)が動作するための
システムワークメモリであり、画像データを一時記憶す
るための画像メモリでもある。本実施形態において、RA
M(2002)には、一例としてダイレクトRDRAMが採用されて
いる。
【0051】ROM(2003)は、ROMコントローラ(2125)によ
り制御されるところの、ブートROMであり、システムの
ブートプログラムが格納されている。
【0052】画像DMA1(2130)は、画像圧縮部(2131)に
接続されており、レジスタアクセスリング(2137)を介し
て設定された情報に基づいて画像圧縮部(2131)を制御す
ることにより、RAM(2002)上に一時記憶されている非圧
縮データの読み出し処理、読み出した非圧縮データの圧
縮処理、圧縮後データの書き戻し(格納)処理を行う。
本実施形態では、画像圧縮のアルゴリズムの一例とし
て、JPEG(Joint Photographic Experts Group)を採用す
る。
【0053】画像DMA2(2132)は、画像伸張部(2133)に
接続されており、レジスタアクセスリング(2137)を介し
て設定された情報に基づいて画像伸張部(2133)を制御す
ることにより、RAM(2002)上に一時記憶されている圧縮
データの読み出し、伸張、伸張後データの書き戻しを行
う。本実施形態では、画像伸張のアルゴリズムの一例と
して、JPEGを採用する。
【0054】フォント伸張部(2134)は、LANインターフ
ェース(2010)等のネットワークを介して外部より転送さ
れるPDLデータに含まれるフォントコードに基づいて、R
OM(2003)もしくは、RAM(2002)内に格納されたところ
の、圧縮フォントデータの伸張を行う。本実施形態で
は、FBEアルゴリズムを採用した例を示す。
【0055】ソート回路(2135)は、PDLデータを展開す
る段階で生成されるディスプレイリストのオブジェクト
の順番を並び替える回路である。
【0056】ビットマップトレース回路(2136)は、ビッ
トマップデータの中からエッジ情報を抽出する回路であ
る。
【0057】IOバス1(2127)は、内部IOバスの一種であ
り、標準バスであるUSBバスのコントローラ、USBインタ
ーフェース(2138)、汎用シリアルポート(2139)、インタ
ラプトコントローラ(2140)、並びにGPIOインターフェー
ス(2141)が接続される。IOバス2には、バスアービタ
(不図示)が含まれる。
【0058】操作部I/F(2006)は、操作部(UI)(2012)の
インターフェースであり、操作部(2012)に表示すべき画
像データを操作部(2012)に対して出力する。また、操作
部(2012)から本システム使用者が入力した情報を、CPU
(2001)に伝える機能を有する。
【0059】IOバス2(2129)は、内部IOバスの一種であ
り、汎用バスインターフェース1及び2(2142)と、LAN
コントローラ(2010)が接続される。本実施形態におい
て、IOバス2には、バスアービタ(図示せず)が含まれ
る。
【0060】汎用バスインターフェース(2142)は、2つ
の同一のバスインターフェースによって構成されてお
り、標準IOバスをサポートするバスブリッジである。本
実施形態では、PCIバス(2143)を採用した例を示す。
【0061】HDD(2004)は、システムソフトウェア、画
像データ等を格納するハードディスクドライブであり、
ディスクコントローラ(2144)を介して、一方のPCIバス
(2143)に接続される。
【0062】LANコントローラ(2010)は、MAC回路(214
5)、PHY/PMD回路(2146)を介してLAN(2011)に接続するこ
とにより、情報の入出力を行う。Modem(2050)は、公衆
回線(2051)に接続することにより、情報の入出力を行
う。
【0063】本実施形態において、画像リングインター
フェース1(2147)及び画像リングインターフェース2(2
148)は、システムバスブリッジ(2007)と、画像データを
高速で転送する画像リング(2008)とを接続することによ
り、タイル化後に圧縮されたデータを、RAM(2002)とタ
イル画像処理部(2149)との間で転送するDMAコントロー
ラである。
【0064】画像リング(2008)は、一対の単方向接続経
路の組み合わせにより構成される(画像リング1及び画
像リング2)。画像リング(2008)は、タイル画像処理部
(2149)内で、画像リングインターフェース3(2101)及び
タイル画像インターフェース4(2102)を介して、タイル
伸張部(2103)、コマンド処理部(2104)、ステータス処理
部(2105)、タイル圧縮部(2106)に接続される。本実施形
態では、タイル伸張部(2103)が2組、タイル圧縮部が3
組実装される例を示す。
【0065】タイル伸張部(2103)は、画像リングインタ
ーフェース3及び4への接続に加え、タイルバス(2107)
に接続され、画像リングより入力された圧縮後の画像デ
ータを伸張し、伸張した画像データをタイルバス(2107)
へ転送するバスブリッジである。本実施形態では、JPEG
及びパックビッツ方式による伸張アルゴリズムを採用し
た例を示す。
【0066】タイル圧縮部(2106)は、画像リングインタ
ーフェース3及び4への接続に加え、タイルバス(2107)
に接続され、このタイルバスより入力された圧縮前の画
像データを圧縮し、圧縮した画像データを画像リング(2
008)へ転送するバスブリッジである。本実施形態では、
タイル伸張部と同じ様にJPEG及びパックビッツ方式によ
る圧縮アルゴリズムを採用した例を示す。
【0067】コマンド処理部(2104)は、画像リングイン
ターフェース3及び4への接続に加え、レジスタ設定バ
ス(2109)に接続され、画像リング2008を介して入力
されるところの、CPU(2001)より発行されたレジスタ設
定要求を、レジスタ設定バス(2109)に接続される該当ブ
ロックへ書き込む。また、CPU(2001)より発行されたレ
ジスタ読み出し要求に基づいて、レジスタ設定バスを介
して、該当レジスタより情報を読み出し、読み出した情
報を画像リングインターフェース4(2102)に転送する。
【0068】ステータス処理部(2105)は、画像処理部(2
149)内部の情報を監視し、必要に応じて、CPU(2001)に
対してインタラプトを発行するためのインタラプトバケ
ットを生成する。生成されたインタラプトバケットは、
画像リングインターフェース4に出力される。
【0069】タイルバス(2107)には、上述したブロック
に加え、レンダリング部インターフェース(2110)、画像
入力インターフェース(2112)、画像出力インターフェー
ス(2113)、多値化部(2119)、2値化部(2118)、色空間変
換部(2117)、画像回転部(2030)、並びに解像度変換部(2
116)の各機能ブロックが接続されている。
【0070】レンダリング部インターフェース(2110)
は、後述するレンダリング部(2060)により生成されたビ
ットマップイメージを入力するインターフェースであ
る。レンダリング部(2060)とレンダリング部インターフ
ェース(2110)は、一般的なビデオ信号(2111)によって接
続される。
【0071】レンダリング部インターフェース(2110)
は、タイルバス(2107)に加え、メモリバス(2108)、レジ
スタ設定バス(2109)への接続機能を有する。レンダリン
グ部インターフェース(2110)は、入力されたラスタ画像
を、レジスタ設定バス(2109)を介して設定された所定の
方法に従って、タイル画像への構造変換を行なうと同時
にクロックの同期化を行い、同期化されたタイル画像
を、タイルバス(2107)に対し出力を行う。
【0072】画像入力インターフェース(2112)は、レジ
スタ設定バス(2109)を介して設定された所定の方法に従
って、後述するスキャナ用画像処理部(2114)によって補
正画像処理されたラスタイメージデータを、タイル画像
に構造変換すると共にクロックの同期化を行い、同期化
したタイル画像を、タイルバス(2107)に対して出力す
る。
【0073】画像出力インターフェース(2113)は、タイ
ルバス(2107)から入力されたタイル画像データを、ラス
タ画像に構造変換すると共にクロックレートの変更を行
い、変更後のラスタ画像を、プリンタ用画像処理部(211
5)に出力する。
【0074】画像回転部(2030)は、画像データの回転を
行う。また、解像度変換部(2116)は画像の解像度の変更
を行う。
【0075】色空間変換部(2117)は、カラー及びグレー
スケール画像の色空間の変換を行う。2値化部(2118)
は、多値(カラー、グレースケール)画像を2値化する。
また、多値化部(2119)は、2値画像を多値データへ変換
する。
【0076】外部バスインターフェース部(2120)は、画
像リングインターフェース1乃至4、コマンド処理部(2
104)、並びにレジスタ設定バス(2109)を介して、CPU(20
01)により発行された書き込み、読み出し要求を、外部
バス3(2121)に変換出力するバスブリッジである。本実
施形態において、外部バス3(2121)は、プリンタ用画像
処理部(2115)と、スキャナ用画像処理部(2114)とに接続
されている。
【0077】メモリ制御部(2122)は、メモリバス(2108)
に接続されており、プリンタ用画像処理部(2115)及びス
キャナ用画像処理部(2114)の要求に従って、あらかじめ
設定されたアドレス分割により、画像メモリ1及び画像
メモリ2(2123)に対して、画像データの書き込み、読み
出し、必要に応じてリフレッシュ等の動作を行う。本実
施形態では、画像メモリ(2123)にSDRAMを用いた例を示
す。
【0078】スキャナ用画像処理部(2114)では、画像入
力デバイスであるスキャナ(2070)による元画像のスキャ
ンによって生成された画像データを補正画像処理する。
プリンタ用画像処理部(2115)では、プリンタ出力のため
の補正画像処理を行い、その処理結果をPrinter(2095)
へ出力する。
【0079】そして、レンダリング部(2060)は、PDLコ
ード、或いは中間ディスプレイリストを、ビットマップ
イメージに展開する。
【0080】次に、上述した画像処理装置(図6)の本
実施形態における特徴的な機能とその効果について、図
1乃至図5を参照して説明する。
【0081】以下の説明において、1ページ分の画像デ
ータの複数の画像パケットへの分割処理、並びに各画像
パケットの圧縮画像の生成処理は、図6に示す画像処理
部2149内のタイル圧縮部2106にて行われる。
【0082】また、パケット圧縮画像の圧縮復号化(伸
張)は、システム制御部2150内の画像伸張部213
3で行うこともでき、1ページ圧縮画像生成は、システ
ム制御部2150内の画像圧縮部2131で行うことも
できる。
【0083】本実施形態において、全てのデータ転送
は、CPU2001を用いてCPUBUS2126等を
介してRAM2002内で行うことができ、またパケッ
ト転送は、画像リング2008等を介して画像処理部2
149の各機能部を通過してRAM2002内で行うこ
とができる。
【0084】図1は、第1の実施形態における1ページ
の元画像、その分割された複数の画像パケット、並びに
画像圧縮処理単位の概念を説明する図であり、画像(元
画像)全体と複数の画像パケットとの関係を示してい
る。
【0085】本実施形態において、1つの画像パケット
は、図1(C)に示すように、32x32画素の部分画
像であって、JPEG圧縮する際の処理単位である。そし
て、この場合、1ページ分の画像データは、図1(A)
に示す如く複数の画像パケットによって構成される。一
般的なJPEG仕様において、最小符号化単位(Minimun Co
ded Unit:以下、MCUと称する)は8x8画素である
ので、図1(B)に示す例では、16個のMCUで1つ
の圧縮画像パケット(以下、「圧縮パケット」と称する
場合がある)を構成することになる。
【0086】圧縮パケットを生成する際、通常は、画像
パケットを一枚の画像とみなして全てのMCUを連続し
て圧縮する。このような手順で圧縮することにより、JP
EG圧縮のDCT係数のDC(直流)成分に関して、前に
位置するMCUのデータの差分を使って表すことがで
き、またマーカによるデータ増加も無いことが知られて
いる。
【0087】2次元の画像パケットを圧縮することによ
って得られる圧縮パケットは、実際には、1次元のアド
レス空間のメモリ内に格納される。ここで、圧縮パケッ
トのメモリ内における1次元配置の状態について説明す
る。
【0088】図2は、メモリ内における画像パケットの
一次元配置の状態を示す図である。
【0089】同図において、図2(A)で示したブロッ
ク(ECS)は、図1(B)に示すMCU0からMCU
15までを、ビットストリームとして全て連続して圧縮
したことを示しており、この場合、バイト単位で分割し
た画像として扱うことはできない。本実施形態では、こ
の16個のMCUを圧縮したECSと、画像最後のマー
カであるEOIとをまとめて、便宜上、「MCUグルー
プALL 」と呼ぶ。
【0090】図2(B)は、4個のMCU毎にリスター
トマーカ(RSTm)を挿入した状態を示す。係る圧縮
方式では、16個のMCUによって構成される1つの圧
縮パケットのうち、X方向に一列に並んだ4個のMCU
の端部までに対してハフマン符号化が行われ、その後端
にリスタートマーカが付加される。
【0091】図2(B)に示すように、本実施形態で
は、4個のMCUの各ラインをハフマン符号化したビッ
トストリームのブロック(ECS、エントロピコーデッ
ドセグメント)にリスタートマーカまたはEOI(End
of Image、JPEG画像の終端)マーカを付加したデータの
ブロック単位を、便宜上、各々「MCUグループ0、
1、2、3」と呼ぶ。
【0092】図2(B)に示す各グループのブロック
は、各々画像パケットのMCUの横方向へのラインを圧
縮したものとして意味を持つが、1つのブロック内に
は、4個のMCUのビットストリームが並ぶため、これ
らをバイト単位に分割して画像として扱うことはできな
い。
【0093】尚、図2(C)は、非圧縮の画像パケット
を、そのままメモリ内に1次元配置した様子を示してお
り、図2(A)及び(B)に示した各配置方法との対比
のために示した。
【0094】図3は、図2に示したメモリ内の各一次元
配置をモデル化した図であり、上述した図2(A)、
(B)、(C)に示した各パケットのメモリ内の状態
を、1ページの画像内でのパケットの空間配置と対応付
けて説明すべく、モデル図で模式的に表している。
【0095】図3(A)、(B)、(C)にそれぞれ示
す正方形は、圧縮パケットの空間配置を概念的に示して
おり、非圧縮パケットの場合(図3(C))は、1ペー
ジ分の画像データ量と一致している。これに対して、図
2(A)に示す「MCUグループALL 」、或いは図2
(B)に示す「MCUグループ0、1、2、3」の如く
圧縮された場合は、図3(A)、図3(B)に示す如く
それぞれデータ量が、図3(C)に示す非圧縮パケット
と比較して削減されていることを表現することができ、
図3(B)は、各MCUグループの行の位置が、空間配
置の行の位置と対応している状態を模式的に表してい
る。
【0096】尚、図3(A)及び(B)にモデル化した
示した各MCUグループは、実際の1次元メモリ空間内
では、図2(A)及び(B)に示す如くすきま無く配置
される。また、各MCUグループを圧縮したまま更に分
割して画像として扱うことはできない。
【0097】ここで、処理単位として画像パケット(3
2x32画素)ごとにJPEG圧縮され、それぞれ独立に扱
われるパケットデータから、1ページ全体のJPEG圧縮画
像を生成する場合について検討する。
【0098】図2(A)及び図3(A)に示す如く通常
の方法で、圧縮パケットを1つの画像として扱った場
合、その圧縮パケット内においては、MCU単位でx方
向とy方向とを分離することはできない。このため、上
述したように、外部装置への画像データの転送に先立っ
て、個々の圧縮パケットを一旦復号し、復元された1ペ
ージ分の画像データを処理対象として、JPEG圧縮しなけ
ればならない。
【0099】これに対して、本実施形態において特徴的
な図2(B)及び図3(B)に示す方式の場合は、圧縮
パケット内の4つのMCUにより構成される1ラインの
終端で一区切りされる。
【0100】即ち、1ページの画像内で、横方向の1列
の各パケットにおいて、MCUグループ0を取り出し、
一列に配列を変更(再配置)する。図1(A)に示す例
では、1ページの画像を構成する各パケット(x、y)
に関し、パケット(0、0)のMCUグループ0、パケ
ット(0、1)のMCUグループ0、パケット(0、
2)のMCUグループ0、...パケット(0、M−
1)のMCUグループ0という順にパケットを分解して
再配置する。
【0101】次に、1列のM個のパケットに関して、M
CUグループ0を並べた後、続けてパケット(0、0)
のMCUグループ1、パケット(0、1)のMCUグル
ープ1、パケット(0、2)のMCUグループ
1、...パケット(0、M−1)のMCUグループ1
という順に再配置する。同様にしてMCUグループ2、
3を続けて後ろに再配置し、1ページの画像の一列のM
個のパケットについての処理を完了する。
【0102】以上の処理を1ページの画像の下端までの
N行の全てのパケット列(0、...)、...、(N
−1、...)に関して行う。このような配置を行なえ
ば、JPEG圧縮され独立に扱われる圧縮パケットを利用し
て1ページの画像全体のJPEG圧縮画像を生成するに際し
て、図2(A)及び図3(A)に示す従来の場合のよう
に復元及び再圧縮することなく、高速に1ページ分のJP
EG圧縮画像を生成することができる。
【0103】図4は、第1の実施形態における圧縮パケ
ットの特徴を視覚的に説明する図である。
【0104】同図において、図4(A)は、図3(B)
のモデル図を用いて1ページの画像を表したもので、1
つの圧縮パケットは、MCUグループ0、1、2、3に
より構成する。図4(A)では1ページの画像をパケッ
ト(0、0)のMCUグループをG[0]・・・G
[3]、パケット(0、1)のMCUグループをG
[4]・・・G[7]と連続した番号で表して示してい
る。
【0105】図4(B)は、1ページの画像が圧縮パケ
ット単位でメモリ上に並んでいる状態を例示する図であ
る。各パケットや、1パケット自体は、連続してメモリ
上に配置されていなくとも良いが、特別な必要性がない
限り、このように配置されていることで、転送処理を追
加する必要が無くなり処理が容易になる。
【0106】図4(C)は、MCUグループを並べ替え
た後のメモリ上の画像配置である。この場合は、1ペー
ジの画像(図4(A))において行(横)の方向になら
んだM個の各パケットにおいて、まず、それぞれのパケ
ット内で最上段に位置するMCUグループを全て、G
[0]、G[4]、G[8]、...、G[4x(M−
1)]の順で、メモリ内に並べる。こうして、縦x横=
1MCUx(4MCUxM)の圧縮画像列が生成され
る。ここでは、これを「ライン0」と呼ぶ。
【0107】次に、ライン0に続けて、各パケットの2
段目のMCUグループを全て、G[1]、G[5]、G
[9]、...、G[4x(M−1)+1]の順に並べ
る。(ライン0+ライン1)。
【0108】このようにして、各パケットの3段目、4
段目のMCUグループを続けてメモリ内に配置すること
により、1ページの画像において注目する1行のM個の
パケットに関しての処理が終了する。この一連の処理
を、列(縦)方向N段のパケットに関して行うことで、
図4(A)に示したM(横方向)xN(縦方向)個のパ
ケットの圧縮画像から、MCU単位で連続した1ページ
の圧縮画像データが生成される。
【0109】尚、1ページの画像内でのリスタートマー
カは、JPEG仕様に従い、順次、8の剰余のマーカ(RST
0,RST1,RST2,...,RST7)に循環して置き換え、最後のパ
ケットの最後のMCUグループの終端のみEОIにす
る。
【0110】図5は、1ページの圧縮画像データの生成
処理のフローチャートであり、図6に示す画像処理部2
149内のタイル圧縮部2106にて行われる処理手順
を示す。
【0111】同図において、ステップS1では、M×N
個のJPEG圧縮パケットからなる1ページの圧縮画像デー
タ(図4(A))において、MCUの縦画素数(8画
素)を1ラインとして、今回の制御周期にて注目してい
るライン上において、新たに読み込むべきMCUグルー
プがまだ有るかを判断し、読み込むべき場合は、左端の
パケット(0, 0)内の最上段の高さにあるMCUグルー
プを読みに行き、リスタートマーカまでのデータをメモ
リ内に転送する(ステップS2)。
【0112】一方、ステップS1において、注目してい
る1ライン上において、読み込むべきMCUグループが
無いと判断された場合は、左端のパケット(y, 0)内の
一段下の高さにあるMCUグループを読みに行き、リス
タートマーカ(またはEOI)までのデータをメモリに
転送する(ステップS3)。
【0113】次に、ステップS4では、右隣の圧縮パケ
ット内の現在注目している1ライン上のMCUグループ
を読みに行き、リスタートマーカ(またはEOI)まで
のデータをメモリに転送する。そして、現在注目してい
る1ライン上の右端の圧縮パケット(y, M-1)が、処理
対象としてステップS5にて検出されるまで、ステップ
S4の処理が繰り返される。
【0114】ステップS6では、現在注目している1ラ
インが、圧縮パケット内での最下段のMCUグループか
を判断し、この判断がNOの場合(未だ最下段ではない
場合)はステップS3に戻り、YESの場合(最下段の
場合)には、現在の処理対象が、最下段の圧縮パケット
(N-1, M-1)かを判断する(ステップS7)。
【0115】そして、ステップS7の判断においてNO
の場合(最下段の圧縮パケット(N-1, M-1)ではない場
合)には、ステップS8において、左端の一段下のパケ
ット(y+1, 0)内の最上段の高さにあるMCUグループ
を読みに行き、リスタートマーカまでのデータをメモリ
に転送する。一方、ステップS7の判断においてYES
の場合(最下段の圧縮パケット(N-1, M-1)の場合)に
は、図4(A)に示す1ページ分のM×N個のJPEG圧縮
パケットの再編成が完了したことを表し、メモリ内に
は、図4(C)に示す1次元配置が完了する。
【0116】即ち、上述した生成処理(図5)によれ
ば、図4(A)に示すM(横方向)xN(縦方向)個の
圧縮パケットからなる1ページ分の圧縮画像データを、
個々の圧縮パケットを構成する横方向4個のMCUの各
ライン(行)をハフマン符号化したビットストリームの
ブロック(ECS、エントロピコーデッドセグメント)
にリスタートマーカまたはEOIマーカが付加された
「MCUグループG(n)」をM個配置したデータブロ
ックを一単位として、1つのMCUの縦画素数(8画
素)を1ラインとして4Nライン分連続して配列するこ
とにより、1ページの圧縮画像データ図4(C)にデー
タ配列を変更(再配置)することができる。
【0117】このことを換言すれば、1ページの元画像
を分割して得られた複数の画像パケットに、JPEG方式に
よる画像圧縮を個別に施すことによって得られたところ
の、縦×横の画素サイズがMCUの整数倍に設定された
複数の圧縮パケットに対して、MCU個数を横方向a個
× 縦方向b個と表した際のa個毎にリスタートマーカ
が挿入しておいき、横方向に前記a個並んだMCUと、
前記リスタートマーカとによって構成されるMCUグル
ープを一単位として扱えば、JPEG方式による画像圧縮が
されたままの状態で、縦方向に前記bライン分だけ配置
変更する処理を、複数の圧縮パケットのうち縦方向に並
ぶ個数分だけ順次行なうことにより、1ページの圧縮画
像データ図4(C)にデータ配列を変更(再配置)する
ことができる。この処理において、「ライン」は、上述
したように、MCUの縦画素数(本実施形態では、8画
素)である。
【0118】このように、上述した本実施形態によれ
ば、JPEG圧縮処理によって得られた圧縮画像パケットの
並列処理を行なう画像処理装置において、一般の外部装
置に対し送信等が可能な汎用の1ページ(1ページ分)
のJPEG画像を生成するに際して、従来のように圧縮復元
して再圧縮することなしに高速に1ページの圧縮画像を
再構成することができるため、印刷、転送等の処理時間
を短縮することができる。
【0119】また、本実施形態によれば、データの再配
置に際して、伸長処理は行われないため、画質の面から
も、非可逆圧縮であるJPEGの再圧縮実行による再生画像
の劣化を懸念する必要がなく好適である。
【0120】<第1の実施形態の変形例>また、上記第
1の実施形態の変形例としては、圧縮画像パケットに関
してJPEG圧縮したEOIまでのデータ量を表わす値を、
その圧縮画像パケットのヘッダに付加しておき、これを
利用する方法がある。この値は、JPEG圧縮を実行する際
にカウントすれば良い。この場合、1ページの画像を再
構成するに際しては、圧縮画像パケットのパケットヘッ
ダから係るデータ量を表わす値を読み出し、上述した実
施形態における縦(Y)方向1パケットx横(X)方向
Mパケットの総データ量を算出することで、次のY方向
の書き込み先頭アドレスを求めることができる。
【0121】このように、本変形例では、1ページの画
像に関してX方向パケット列に書き込む先頭アドレス
を、各々の行に対してあらかじめ認識することができる
ので、これらの処理について並列動作を行なえば、MC
Uグループをメモリ内に並列に書き込むことが可能とな
り、さらなる高速化を行うことができる。好適な実施形
態において、係る並列実行をバッファメモリ領域を使用
して行う場合には、X方向パケット列の個数(M個)分
のバッファを並列実行数だけ用意すると良い。
【0122】また、上記第1の実施形態の他の変形例と
しては、圧縮画像パケットのヘッダに各リスタートマー
カまでの画像データ量(上述した実施形態の場合は4個
の値)を付加する方法がある。この場合、上述した実施
形態に当てはめると、M個のパケットからなるX方向パ
ケット列の中から、更にライン0、1、2、3の書き込
み先頭アドレスをあらかじめ求めることができ、これら
の処理について並列動作を行なえば、MCUグループを
メモリ内に並列に書き込むことが可能である。
【0123】特に、この場合、パケットのMCUグルー
プの読み込みに関してアドレスが近接しているため、C
PUのキャッシュメモリを用いる等の場合にはより高速
化の効果が得られる。また、この並列実行をバッファメ
モリ領域を使用して行う場合には、各ライン(高さ1M
CU x 幅X方向パケット列)に相当するバッファ(平
均してM÷4個のパケット相当)のX方向ライン列を並
列実行数だけ用意すればよく、バッファ容量をより小さ
くすることができる。
【0124】尚、上述した第1の実施形態及びその各変
形例において示した特定の個数は、本発明の説明のため
の一例であって、特にこの値に制限されるものではな
い。
【0125】[第2の実施形態]次に、上述した第1の
実施形態に係る画像処理装置を基本とする第2の実施形
態を説明する。以下の説明においては、第1の実施形態
と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施
形態における特徴的な部分を中心に説明する。図7は、
第1の実施形態における1ページ分の圧縮画像データの
生成処理の特徴を説明する図であり、上述した第1の実
施形態によれば、JPEG圧縮処理によって得られた圧縮画
像パケットの並列処理を行なう画像処理装置において、
一般の外部装置に対し送信等が可能な汎用の1ページの
JPEG画像を生成するに際して、従来のように圧縮復元し
て再圧縮すること無く、1ページの圧縮画像を高速に再
構成することができるため、印刷、転送等の処理時間を
短縮することができる。
【0126】本実施形態において説明する画像処理装置
は、上述した第1の実施形態において説明した機能を
「機構1」として備えると共に、以下に説明する「機構
2」を更に備え、これら2つの機構を適宜切り替え可能
に構成されている。
【0127】図8は、第2の実施形態に係る画像処理装
置において機構2が選択された場合における1ページ分
の圧縮画像データの生成処理の特徴を説明する図であ
る。
【0128】圧縮画像パケットに基づいて1ページの圧
縮画像を生成するための他の処理構成としては、上述し
た機構1(第1の実施形態:図7)に対して、図8に示
すように、各圧縮画像パケットをJPEG方式に基づいて伸
張した後に合成することによって1ページの非圧縮画像
を生成し、その後、当該1ページの非圧縮画像に対して
再度JPEG圧縮する手順が考えられ、係る処理構成を、本
実施形態では機構2として採用する。
【0129】そして、本実施形態において、機構1は、
高速出力用途のある場合に選択されて好適であり、機構
2は、高圧縮率用途のある場合に選択されて好適であ
る。以下、本実施形態における機構1と機構2の切り替
え(選択)機能を中心に説明する。
【0130】<機構1と機構2の切り替え機能>本実施
形態において、機構1は、本実施形態に係る画像処理装
置の主要な機能であって、圧縮画像パケットに基づいて
1ページの圧縮画像を生成するまでの一連の処理に対し
てユーザが高速性を求める場合に、高い頻度で選択され
る機構である。
【0131】本実施形態において、機構1が実行された
場合におけるリスタートマーカの挿入頻度の増加に伴う
画像データ増加量は、機構2が実行された場合における
1ページの圧縮画像データのデータ量と比較して、約5
%に留まるという参考値が得られており、その一方で、
機構1の実行速度は、機構2に対して約10倍高速とい
う参考値が得られている。このように、機構1によれ
ば、わずかなデータ量の増大と引き換えに極めて高速な
処理を実現することができる。
【0132】しかしながら、一般的なユーザは、機構1
による処理の高速性を常に求めている訳ではなく、例え
ば、本実施形態に係る画像処理装置に外部から画像を取
り込んだ後、その画像を当該画像処理装置が備える大容
量記憶装置(主としてハードディスク)に保管してお
き、後日必要に応じて取り出す、という使い方をする場
合がある。この場合、高速出力のための一連の処理は要
求されなが、その代わりに、大容量記憶装置に一定期間
大量の画像を格納可能とすべく、個々の画像のデータは
わずかでも圧縮率が高いほうが望ましい。
【0133】また、各圧縮画像パケットから1ページの
圧縮画像データを生成するまでの一連の処理に高速性が
要求されない場合の他の例としては、電子メールに貼付
して画像を送信する場合が挙げられる。この場合におい
て、例えば、従来より普及している一般的なアナログ電
話回線を利用する場合、対象となる画像のメール伝送に
要する処理時間のオーダは、同じ画像の記録紙等への印
刷時間のオーダと比較して相対的に大きいので、一連の
処理に対して高速性が常に要求される訳ではないが、そ
の一方で、伝送を効率的に行うべく、伝送対象の画像の
データはわずかでも圧縮率が高いことが望ましい。
【0134】このように、1ページ分の圧縮画像データ
を生成するに当たっては、ユーザの利用条件によって、
係る一連の処理に高速性が要求される場合と、高圧縮率
が要求される場合とがある。そこで、本実施形態では、
ユーザが指示した用途に応じて、高速処理用途のための
機構1と、高圧縮率用途のための機構2とを切り替え可
能に構成する。
【0135】そして、本実施形態における画像処理装置
には、ユーザの希望に応じて、当該画像処理装置上のユ
ーザインターフェース(図6に示す操作部(2012))に対
する設定操作またはネットワークを介した外部装置から
の指示に応じて、様々な機能の異なるシナリオ(処理手
順)が割り当てられるものとする。以下の説明では、係
るシナリオの具体例として、下記の機能を挙げる(但
し、シナリオは以下に例示する機能に限られるものでは
ない)。
【0136】・シナリオA:伝送対象の画像をスキャナ
2070で読み込み後、高速LAN(ローカルエリアネット
ワーク)で接続された同一建物内のコンピュータ(外部
装置)に高速伝送する。
【0137】・シナリオB:印刷対象の画像をスキャナ
(2070)で読み込み後、大容量記憶装置(HDD2004)に保
管しておき、後日、ユーザが指定した時点でプリンタ(2
095)によって印刷する。
【0138】・シナリオC:伝送対象の画像をスキャナ
(2070)で読み込み後、大容量記憶装置(HDD2004)に保
管しておき、インターネットで接続された遠隔地等のコ
ンピュータ(外部装置)に対して電子メールに貼付した
画像として送る。
【0139】ここで、上記の各シナリオにおいて、本実
施形態に係る画像処理装置は、スキャナ(2070)を利用し
て元画像を読み込むと同時に、その元画像の圧縮画像パ
ケットを生成する。
【0140】シナリオAがユーザによって選択された場
合には、当該画像処理装置において、高速性が優先する
と判定され、機構1を選択するための制御信号が発生す
る。そして、この場合、第1の実施形態において説明し
た手順に従って、MCU個数を横方向a個 × 縦方向b
個と表した際のa個毎にリスタートマーカが挿入された
圧縮画像パケットに基づく1ページの圧縮画像データが
生成された後、その圧縮画像データは、同一建物内のコ
ンピュータに直ちに伝送される。
【0141】また、ユーザによってシナリオBやシナリ
オCが選択された場合には、当該画像処理装置におい
て、高圧縮性が優先すると判定され、機構2を選択する
ための制御信号を発生する。そして、この場合、印刷ま
たは伝送対象の元画像は、スキャナ(2070)を利用して読
み込まれた後に複数の圧縮画像パケットに変換され、圧
縮画像パケットの状態でHDD(2004)に一旦保管される。
そして、本実施形態に係る画像処理装置は、その稼動負
荷が小さい時を利用して、HDD(2004)から読み出した各
圧縮画像パケットをJPEG方式に基づいて伸張した後に合
成することによって1ページの非圧縮画像を生成し、そ
の後、当該1ページの非圧縮画像に対してJPEG圧縮する
ことによってより高圧縮の1ページの圧縮画像データを
生成し、生成した当該1ページの圧縮画像データをHDD
(2004)に保管する。
【0142】機構2が選択された場合には、当該1ペー
ジ分の圧縮画像のデータ量が当初の複数の圧縮画像パケ
ットのデータ量より少なくなるので、機構1の方法に比
べて画像の保管の観点からは有効である。
【0143】ここで、ユーザによってシナリオCが選択
され、且つ再生画像の画質の低下がユーザによって容認
された際に、より高圧縮の画像圧縮を行なう場合は、前
述した<JPEG圧縮概説>の項の説明中に示したとこ
ろの、量子化の比率変更を行なうことにより、画質低下
と引き換えではあるが、当該1ページ分の圧縮画像のデ
ータ量を更に低減することができる。この場合において
も、当該画像処理装置においては、高圧縮性が優先され
ると判定し、機構2を選択する。
【0144】また、シナリオBがユーザによって選択さ
れた場合において、HDD(2004)に空き容量が十分に残っ
ている場合には、高速性が優先されると判定できるので
機構1が選択されることによって1ページの圧縮画像の
生成が短時間で終了する。このため、当該画像処理装置
の内部において引き続いて行うべき様々な処理を迅速に
行うことも可能である。
【0145】また、上記の如く例に挙げた個々のシナリ
オが高速性と高圧縮性の何れを優先すべきかの分類につ
いては、当該画像処理装置の製品(商品)としての企画
開発段階において個々の使用事例を想定して任意に決定
すれば良い。そして、その決定事項に応じて、各シナリ
オに対して、高速性(機構1)、或いは高圧縮性(機構
2)の何れかが設定されたテーブル(LUT)を当該画
像処理装置内部に予め設定しておき、図9に示す切り替
え処理が当該画像処理装置にて実行されることにより、
ユーザによる使用に際してステップS11にて選択され
たシナリオに従って当該テーブルを参照することによ
り、実行すべき何れかの機構を選択し(ステップS1
2)、その選択結果に応じて、機構1(ステップS1
3)または機構2(ステップS14)を実行すれば良
い。
【0146】更に、当該画像処理装置において、機構1
と機構2とを、ユーザが操作部(2012)において直接切り
替え可能な構成を採用しても良い。
【0147】このように、上述した本実施形態によれ
ば、JPEG圧縮処理によって得られた圧縮画像パケットの
並列処理を行なう画像処理装置において、外部装置に対
し送信等が可能な汎用の1ページのJPEG画像を生成する
に際して、機構1が選択された場合には、第1の実施形
態において詳述したように、各圧縮パケットの1ページ
画像への復元及びその後の再圧縮が必要無いので、印
刷、転送等の処理時間を短縮することができ、一方、機
構2が選択された場合には、より高圧縮率の圧縮画像デ
ータを生成することができるので、ユーザの様々なニー
ズに適切に対応することができる。
【0148】尚、上述した第2の実施形態においても、
説明に利用した特定の個数は、本発明の説明のための一
例であって、特にこの値に制限されるものではない。
【0149】
【他の実施形態】上述した各実施形態を例に説明した本
発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用して
も良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても
良い。
【0150】また、本発明は、前述した各実施形態にお
いて説明したフローチャートの機能を実現するソフトウ
ェア・プログラムを、上述した画像処理装置として動作
するシステム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、
そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給された
プログラムコードを読み出して実行することによっても
達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を
有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0151】従って、本発明の機能処理をコンピュータ
で実現するために、該コンピュータにインストールされ
るプログラムコード自体も本発明を実現するものであ
る。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理
を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれ
る。
【0152】その場合、プログラムの機能を有していれ
ば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行され
るプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プ
ログラムの形態を問わない。
【0153】プログラムを供給するための記録媒体とし
ては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハー
ドディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD
−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発
性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,
DVD−R)などがある。
【0154】その他、プログラムの供給方法としては、
クライアントコンピュータのブラウザを用いてインター
ネットのホームページに接続し、該ホームページから本
発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮
され自動インストール機能を含むファイルをハードディ
スク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供
給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログ
ラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファ
イルを異なるホームページからダウンロードすることに
よっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理を
コンピュータで実現するためのプログラムファイルを複
数のユーザに対してダウンロードさせるWWW(World W
ide Web)サーバも、本発明のクレームに含まれるもので
ある。
【0155】また、本発明のプログラムを暗号化してC
D−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所
定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを
介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロ
ードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化され
たプログラムを実行してコンピュータにインストールさ
せて実現することも可能である。
【0156】また、コンピュータが、読み出したプログ
ラムを実行することによって、前述した実施形態の機能
が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コン
ピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一
部または全部を行ない、その処理によっても前述した実
施形態の機能が実現され得る。
【0157】さらに、記録媒体から読み出されたプログ
ラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコ
ンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモ
リに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、
その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU
などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理
によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0158】
【発明の効果】本発明によれば、JPEG方式の複数の圧縮
パケットからなる1ページ分の圧縮画像データのデータ
配置を、伸長することなく圧縮された状態で変更する画
像処理装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラム
の提供が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における1ページの元画像、そ
の分割された複数の画像パケット、並びに画像圧縮処理
単位の概念を説明する図である。
【図2】メモリ内における画像パケットの一次元配置の
状態を示す図である。
【図3】図2に示したメモリ内の各一次元配置をモデル
化した図である。
【図4】第1の実施形態における圧縮パケットの特徴を
視覚的に説明する図である。
【図5】1ページの圧縮画像データの生成処理のフロー
チャートである。
【図6】第1の実施形態における画像処理装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図7】第1の実施形態における1ページ分の圧縮画像
データの生成処理の特徴を説明する図である。
【図8】第2の実施形態に係る画像処理装置において機
構2が選択された場合における1ページ分の圧縮画像デ
ータの生成処理の特徴を説明する図である。
【図9】第2の実施形態に係る画像処理装置において1
ページの圧縮画像を生成するための機構を切り替えるた
めの切り替え処理を示すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C087 AA09 BD40 CA05 5C059 KK13 KK36 LC03 MA00 MA23 MC12 MC33 MC38 ME02 PP01 PP14 RB13 RC24 RF18 SS28 UA02 UA05 UA32 UA36 UA37 UA39 5C078 AA04 BA57 CA00 DA01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1ページの元画像を分割して得られた複
    数の画像パケットに、JPEG方式による画像圧縮を個
    別に施すことによって得られたところの、縦×横の画素
    サイズが最小符号化単位の整数倍に設定された複数の圧
    縮パケットに対して、その圧縮パケット毎に並列画像処
    理を施す画像処理手段を備える画像処理装置であって、 前記圧縮パケットには、前記最小符号化単位の個数を横
    方向a個 × 縦方向b個と表した際のa個毎にリスター
    トマーカが挿入されており、 前記画像処理手段は、横方向に前記a個並んだ前記最小
    符号化単位と、前記リスタートマーカとによって構成さ
    れるグループを一単位として、前記JPEG方式による
    画像圧縮がされたままの状態で、前記縦方向b個の画素
    を1ラインとして、bライン分だけ配置変更する処理
    を、前記複数の圧縮パケットのうち縦方向に並ぶ個数分
    だけ順次行なう配置変更手段を含むことを特徴とする画
    像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の圧縮パケットのヘッダには、
    更に、その圧縮パケットの圧縮画像データサイズが記録
    されており、 前記配置変更手段は、前記配置変更した圧縮画像データ
    を一次元配置の記憶媒体に格納するに際して、前記圧縮
    画像データサイズに基づいて算出した縦方向の先頭アド
    レスに従って、前記グループ単位で並列動作によって格
    納することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の圧縮パケットのヘッダには、
    更に、リスタートマーカで区切られた前記最小符号化単
    位毎の圧縮画像データサイズが記録されており、 前記配置変更手段は、前記配置変更した圧縮画像データ
    を一次元配置の記憶媒体に格納するに際して、前記最小
    符号化単位毎の圧縮画像データサイズに基づいて算出し
    た縦方向の先頭アドレスに従って、前記グループ単位で
    並列動作によって格納することを特徴とする請求項1記
    載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記1ページの元画像を分割することに
    よって前記複数の画像パケットを生成すると共に、生成
    した複数の画像パケットに基づいて前記複数の圧縮パケ
    ットを生成する画像圧縮手段を更に備えることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3の何れかに記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記画像処理手段は、更に、 前記複数の圧縮パケットを前記JPEG方式に基づいて
    伸張後に合成することにより、前記1ページの元画像に
    対応するところの、1ページの非圧縮画像データを生成
    すると共に、その非圧縮画像データ全体に対して前記J
    PEG方式に基づく画像圧縮を施すことにより、該1ペ
    ージの圧縮画像データを生成する圧縮画像生成手段と、 前記1ページの元画像に対応するところの、1ページの
    圧縮画像データを生成するに際して、前記配置変更手段
    及び前記圧縮画像生成手段の何れかを選択する選択手段
    と、を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何
    れかに記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記画像処理手段は、高速出力用途の場
    合に前記配置変更手段を選択し、高圧縮率用途の場合に
    前記圧縮画像生成手段を選択することを特徴とする請求
    項5記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 1ページの元画像を分割して得られた複
    数の画像パケットに、JPEG方式による画像圧縮を個
    別に施すことによって得られたところの、縦×横の画素
    サイズが前記最小符号化単位の整数倍に設定された複数
    の圧縮パケットに対して、その圧縮パケット毎に並列画
    像処理を施す画像処理方法であって、 前記圧縮パケットに、前記最小符号化単位の個数を横方
    向a個 × 縦方向b個と表した際のa個毎にリスタート
    マーカを挿入しておき、 横方向に前記a個並んだ前記最小符号化単位と、前記リ
    スタートマーカとによって構成されるグループを一単位
    として、前記JPEG方式による画像圧縮がされたまま
    の状態で、前記縦方向b個の画素を1ラインとして、b
    ライン分だけ配置変更する処理を、前記複数の圧縮パケ
    ットのうち縦方向に並ぶ個数分だけ順次行なうことを特
    徴とする画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記複数の圧縮パケットのヘッダには、
    更に、その圧縮パケットの圧縮画像データサイズを記録
    しておき、 前記配置変更を行なう工程では、前記配置変更した圧縮
    画像データを一次元配置の記憶媒体に格納するに際し
    て、前記圧縮画像データサイズに基づいて算出した縦方
    向の先頭アドレスに従って、前記グループ単位で並列動
    作によって格納することを特徴とする請求項7記載の画
    像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記複数の圧縮パケットのヘッダには、
    更に、リスタートマーカで区切られた前記最小符号化単
    位毎の圧縮画像データサイズを記録しておき、 前記配置変更を行なう工程では、前記配置変更した圧縮
    画像データを一次元配置の記憶媒体に格納するに際し
    て、前記最小符号化単位毎の圧縮画像データサイズに基
    づいて算出した縦方向の先頭アドレスに従って、前記グ
    ループ単位で並列動作によって格納することを特徴とす
    る請求項7記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記1ページの元画像に対応するとこ
    ろの、1ページの圧縮画像データを生成するに際して、 高速出力用途の場合には、請求項7乃至請求項9の何れ
    かに記載の画像処理方法を採用する一方で、 高圧縮率用途の場合には、前記複数の圧縮パケットを前
    記JPEG方式に基づいて伸張後に合成することによ
    り、前記1ページの元画像に対応するところの、1ペー
    ジの非圧縮画像データを生成すると共に、その非圧縮画
    像データ全体に対して前記JPEG方式に基づく画像圧
    縮を施すことにより、1ページの圧縮画像データを生成
    することを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項6の何れかに記載
    の画像処理装置として、コンピュータを動作させる指示
    をなすことを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  12. 【請求項12】 請求項7乃至請求項10の何れかに記
    載の画像処理方法を、コンピュータによって実現可能な
    動作指示をなすことを特徴とするコンピュータ・プログ
    ラム。
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