JP5185813B2 - 癌免疫治療のための組成物および方法 - Google Patents

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Description

(発明の分野)
本発明は、癌免疫治療のための組成物および方法を提供する。
(発明の背景)
癌免疫治療は、癌性細胞、または癌に罹患しやすくする感染に対する個体自身の免疫系を誘発および増強するための組成物の使用および方法を含む。癌ワクチンは、免疫系の引き金を引いて、抗原(例えば、典型的に、タンパク質、ペプチド、または炭水化物)に対する反応を惹起させることにより、機能する。この抗原は、非発癌性形態で体内に導入され、そして体に免疫を付与するかまたは長期間維持される「記憶」免疫反応を獲得させる。例えば、非特許文献1;非特許文献2を参照のこと。いったん、上記免疫系反応が確立されると、(例えば、癌性腫瘍の形態の)この抗原に対する免疫系の曝露は、迅速な、かつ、強い免疫反応をもたらす。
ワクチンを有効にする(すなわち、免疫を付与する)ために十分な程度まで免疫系を刺激するために、免疫ワクチンに存在する抗原に対する免疫反応を増強することが、しばしば必要である。単独で投与される多くのタンパク質抗原、ペプチド抗原および炭水化物抗原は、免疫を付与するために十分な反応を生じない。その理由は、癌反応性免疫反応により認識される抗原が、癌と同じ組織学的型の正常組織において発現されるタンパク質に由来し、その結果、免疫学的寛容が、この抗原に対する有効な免疫反応を妨げ得ることであり得る。このような抗原は、これらが免疫反応をもたらすような方法で、免疫系に提示される必要がある。この目的のために、抗原を固定化し、そして免疫反応を増強するアジュバントが、発明されている。最も知られたアジュバントである完全フロイントアジュバントは、油/水エマルジョンにおけるマイコバクテリアの混合物からなる。フロイントアジュバントは、(i)細胞性免疫および体液性免疫を増大させることにより、ならびに(ii)抗原チャレンジの迅速な拡散を妨げること(蓄積効果)により、作用する。フロイントアジュバントは、動物において免疫系を刺激するのを助けるために実験的治療で主に用いられ、マイコバクテリアの調製物であるカルメット−ゲラン桿菌(BCG)は、ヒトにおいて、膀胱癌のための処置として承認された免疫治療である。
免疫刺激活性またはアジュバント活性を有することが示されている別の分子は、リポ多糖(LPS)としても公知の、エンドトキシンである。LPSはまた、自己抗原に対する寛容を克服し得るモデルアジュバントである。非特許文献3。LPSは非常に毒性があるので実現性のあるアジュバントでないが、エンドトキシンと構造的に関係する分子(例えば、モノホスホリルリピッドA(「MPL」)は、臨床試験において、アジュバントとして試験されている。唯一FDAにより承認された、ヒトにおける使用のためのアジュバントは、アルミニウム塩のミョウバンである。
Kast,Peptide−Based Cancer Vaccines,Landes Bioscience,2000年 Sternら,Cancer Vaccines and Immunotherapy,Cambridge University Press,2000年 Waldnerら,J.Clin.Invest,2004年、113,p.990−997
当該分野において、癌免疫治療として免疫系を刺激し得る、安全な、かつ、有効な組成物に対する需要が、存在する。本発明は、この需要、および他の重要な目的に向けられる。
(発明の要旨)
本発明は、(i)1つ以上の癌抗原、癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原;1つ以上の抗癌抗体;および抗癌抗体に対する抗イディオタイプ抗体であり得る、少なくとも1つの免疫治療剤;ならびに、(ii)式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)の1つ以上の化合物ならびに/またはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、もしくはその任意の組み合わせを有する、組成物に関する。
本発明の化合物は、癌を発症する危険に瀕している被験個体、癌と診断された被験個体、癌のための処置を受けている被験個体、または治療後の癌からの回復中の被験個体に投与され得、あるいは、本発明の化合物は、癌の発症を予防するためまたは癌の発症を遅らせるために、予防薬として、被験個体に投与され得る。
本発明はさらに、(a)1つ以上の癌抗原;癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原;1つ以上の抗癌抗体;および抗癌抗体に対する1つ以上の抗イディオタイプ抗体から選択される少なくとも1つの免疫治療剤を被験個体に投与すること;ならびに、(b)式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される1つ以上の化合物ならびに/またはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、もしくはその任意の組み合わせをこの個体に投与することにより、この個体における免疫反応を刺激するための方法に関する。
本発明のこれらの他の局面は、本明細書中に、より詳細に記載されている。
(発明の詳細な説明)
本発明は、(i)1つ以上の癌抗原、癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原、1つ以上の抗癌抗体、および抗癌抗体に対する抗イディオタイプ抗体から選択される、少なくとも1つの免疫治療剤、ならびに、(ii)式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される1つ以上の化合物、ならびに/またはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、もしくはその任意の組み合わせを含む、組成物を提供する。これらの化合物は、下に詳細に説明されている。上記組成物は、治療用であり得、すなわち、上記化合物は、存在する癌を処置するため、または癌の再発を防ぐために投与され、あるいは、上記組成物は、予防用であり得、すなわち、上記化合物は、癌の発症を予防するため、または癌の発症を遅らせるために投与される。上記組成物は、治療上用いられる場合、癌患者に投与され、そして、存在する癌の増殖を防ぐことまたは遅らせることによって腫瘍を安定化させるため、腫瘍の広がりまたは転移を防ぐため、その腫瘍サイズを縮小するため、処置された癌の再発を防ぐため、または早期の処置によって殺傷されていない癌細胞を除去するために、免疫反応を誘発するように設計される。予防上の処置として用いられる組成物は、癌を有しない個体に投与され、そして、潜在的な癌細胞を標的とするためまたは癌関連ウイルスに由来する抗原を標的とするために免疫反応を誘発するように設計される。
本発明の組成物は、別の免疫治療剤を含む1つより多い免疫治療剤(例えば、癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原と組み合わせた癌抗原、1つ以上の抗癌抗体、および抗癌抗体に対する1つ以上の抗イディオタイプ抗体)を含み得る。上記組成物の別の実施形態は、1つ以上の癌抗原および抗癌抗体および/または抗癌抗体に対する抗イディオタイプ抗体を含み得る。上記組成物の他の実施形態は、抗癌抗体および抗癌抗体に対する抗イディオタイプ抗体を含み得る。別の実施形態は、癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原および抗癌抗体ならびに/または抗癌抗体に対する抗イディオタイプ抗体を含み得る。
4.1 癌抗原
上記薬学的組成物の1つの免疫治療剤は、1つ以上の癌抗原であり得る。癌抗原は、(a)悪性細胞上に見出され得る細胞表面抗原、(b)悪性細胞内に見出され得る抗原または(c)腫瘍細胞増殖のメディエーターである。
用語「癌抗原」は、(i)腫瘍特異的抗原、(ii)腫瘍関連抗原、(iii)腫瘍特異的抗原を発現する細胞、(iv)腫瘍関連抗原を発現する細胞、(v)腫瘍における胚性抗原、(vi)自己腫瘍細胞、(vii)腫瘍特異的膜抗原、(viii)腫瘍関連膜抗原、(ix)増殖因子レセプター、(x)増殖因子リガンド、および(xi)任意の他の型の抗原または抗原提示細胞または癌関連物質を指す。
上記癌抗原は、当該分野において公知の任意の型の癌抗原であり得る。上記癌抗原は、上皮癌抗原(例えば、乳房、胃腸、肺)、前立腺特異癌抗原(PSA)または前立腺特異的膜抗原(PSMA)、膀胱癌抗原、肺(例えば、小細胞肺)癌抗原、結腸癌抗原、卵巣癌抗原、脳の癌の抗原、胃癌抗原、腎細胞癌抗原、膵臓癌抗原、肝臓癌抗原、食道癌抗原、頭部および頸部の癌の抗原、または結腸直腸癌抗原であり得る。
別の実施形態において、上記癌抗原は、リンパ腫抗原(例えば、非ホジキンリンパ腫またはホジキンリンパ腫)、B細胞リンパ腫癌抗原、白血病抗原、骨髄腫(すなわち、多発性骨髄腫またはプラスマ細胞骨髄腫)抗原、急性リンパ芽球性白血病抗原、慢性骨髄性白血病抗原、または急性骨髄性白血病抗原である。
別の実施形態において、上記癌抗原は、全てのヒト腺癌(膵臓腺癌、結腸腺癌、乳房腺癌、卵巣腺癌、肺腺癌、前立腺腺癌、頭部および頸部の腺癌、多発性骨髄腫およびいくつかのB細胞リンパ腫を含む)において見出される、ムチン−1タンパク質またはペプチド(MUC−I)である。炎症性腸疾患(クローン病かまたは潰瘍性大腸炎のいずれか)を有する患者は、結腸直腸癌を発症する危険が増大する。MUC−1は、I型膜貫通糖タンパク質である。MUC−1の主要な細胞外部分は、免疫原性エピトープを含む20アミノ酸からなる多数のタンデムリピートを有する。いくつかの癌において、MUC−1の主要な細胞外部分は、免疫系により認識されるグリコシル化されていない形態で曝露されている。Gendler,S.J.,ら,J.Biol.Chem.265:15286−15293(1990)を参照のこと。
別の実施形態において、上記癌抗原は、メラノーマおよび結腸癌に関連する、変異型B−Raf抗原である。これらの変異の大部分は、B−Rafの活性化セグメント内の599残基でバリンからグルタミン酸への変化をもたらす、ヌクレオチド1796位のT−Aに対する単一のヌクレオチド変化を表す。Rafタンパク質はまた、全てのヒト癌の約3分の1に存在する腫瘍形成形態である、活性化型Rasタンパク質のエフェクターとして、間接的に癌と関連している。正常な変異していないB−Rafは、細胞膜から核へシグナルを伝達する(relaying)細胞シグナリングに関係している。このタンパク質は通常、シグナルを伝達することが必要とされる場合にのみ活性である。対照的に、変異体B−Rafは、恒常的に活性であり、そのシグナリング伝達を妨害すると報告されてきた。MercerおよびPritchard,Biochim Biophys Acta.(2003);1653(l):25−40;Sharkey,ら,Cancer Res.(2004);64(5):1595−9。
一実施形態において、上記癌抗原は、ヒト上皮増殖因子レセプター−2(HER−2/neu)抗原である。HER−2/neuを過剰発現する細胞を有する癌は、HER−2/neu癌と呼ばれる。典型的なHER−2/neu癌としては、前立腺癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、肝臓癌(例えば、肝細胞腺腫)、腸管癌、および膀胱癌が挙げられる。
HER−2/neuは、上皮増殖因子レセプター(EGFR)に対する40%の相同性を有する約645aaの細胞外結合ドメイン(ECD)、高度に疎水性の膜貫通アンカードメイン(TMD)、およびEGFRに対する80%の相同性を有する約580aaのカルボキシ末端の細胞内ドメイン(ICD)を有する。HER−2/neuのヌクレオチド配列は、GENBANK(登録商標)受託番号AH002823(ヒトHER−2遺伝子、プロモーター領域およびエキソン1);M16792(ヒトHER−2遺伝子、エキソン4):M16791(ヒトHER−2遺伝子、エキソン3);M16790(ヒトHER−2遺伝子、エキソン2);ならびにM16789(ヒトHER−2遺伝子、プロモーター領域およびエキソン1)で得られる。HER−2/neuタンパク質のアミノ酸配列は、GENBANK(登録商標)受託番号AAA58637で得られる。これらの配列に基づいて、当業者は、効果的な免疫反応を生じる適切なエピトープを見出すための公知のアッセイを用いて、HER−2/neu抗原を開発し得る。典型的なHER−2/neu抗原としては、p369〜377(HLA−A2ペプチド由来のHER−2/neu);dHER2(Corixa Corporation);li−Key MHC クラスIIエピトープハイブリッド(Generex Biotechnology Corporation);ペプチドP4(アミノ酸378〜398);ペプチドP7(アミノ酸610〜623);ペプチドP6(アミノ酸544〜560)およびP7の混合物;ペプチドP4、P6およびP7の混合物;HER2[9754]などが挙げられる。
一実施形態において、上記癌抗原は、上皮増殖因子レセプター(EGFR)抗原である。このEGFR抗原は、EGFR改変体1抗原、EGFR改変体2抗原、EGFR改変体3抗原および/またはEGFR改変体4抗原であり得る。EGFRを過剰発現する細胞を有する癌は、EGFR癌と呼ばれる。典型的なEGFR癌としては、肺癌、頭部および頸部の癌、結腸癌、結腸直腸癌、乳癌、前立腺癌、胃癌、卵巣癌、脳の癌および膀胱癌が挙げられる。
EGFR改変体1のヌクレオチド配列(mRNA)は、GENBANK(登録商標)受託番号NM_005228で得られる。EGFR改変体2のヌクレオチド配列(mRNA)は、GENBANK(登録商標)受託番号NM_201282で得られる。EGFR改変体3のヌクレオチド配列(mRNA)は、GENBANK(登録商標)受託番号NM_201283で得られる。EGFR改変体4のヌクレオチド配列(mRNA)は、GENBANK(登録商標)受託番号NM_201284で得られる。典型的なEGFR抗原としては、GI−3001;ペプチドaa1168〜1181などが挙げられる。
一実施形態において、上記癌抗原は、血管内皮増殖因子レセプター(VEGFR)抗原である。上記VEGFR抗原は、VEGFR改変体1抗原またはVEGFR改変体2抗原であり得る。VEGFR改変体1は、Flt−1と同義である。VEGFR改変体2は、Flk−1およびKdr(すなわち、キナーゼインサートドメインタンパク質レセプター)と同義である。VEGFRは、癌に誘導される血管新生の調節因子であると考えられる。VEGFRを過剰発現する細胞を有する癌は、VEGFR癌と呼ばれる。典型的なVEGFR癌としては、乳癌、肺癌、小細胞肺癌、結腸癌、結腸直腸癌、腎臓癌、白血病、およびリンパ性白血病が挙げられる。
VEGFR改変体1(Flt−1)のヌクレオチド配列(DNA)は、GENBANK(登録商標)受託番号D64016(血管内皮増殖因子レセプターのヒト遺伝子、プロモーターおよびエキソン1)で得られる。VEGFR改変体2(Flk−1またはKdr)のヌクレオチド配列(mRNA)は、GENBANK(登録商標)受託番号AF063658(ヒト血管内皮増殖因子レセプター2)で得られる。
一実施形態において、上記癌抗原は、アンドロゲン依存性前立腺癌に広く発現されている前立腺特異抗原(PSA)および/または前立腺特異膜抗原(PSMA)である。
別の実施形態において、上記癌抗原は、Gp−100、糖タンパク質100(gp 100)であり、これは、メラノーマに関連する腫瘍特異抗原である。
一実施形態において、上記癌抗原は、癌胎児抗原(CEA)である。CEAを過剰発現する細胞を有する癌は、CEA癌と呼ばれる。典型的なCEA癌としては、結腸直腸癌、胃癌および膵臓癌が挙げられる。ヒト癌胎児抗原−様1のヌクレオチド配列(mRNA)は、GENBANK(登録商標)受託番号NM_020219で得られる。典型的なCEA抗原としては、CAP−1(すなわち、CEA aa571〜579)、CAP1−6D、CAP−2(すなわち、CEA aa555〜579)、CAP−3(すなわち、CEA aa87〜89)、CAP−4(CEA aa1〜11)、CAP−5(すなわち、CEA aa345〜354)、CAP−6(すなわち、CEA aa19〜28)およびCAP−7が挙げられる。
一実施形態において、上記癌抗原は、炭水化物抗原10.9(CA 19.9)である。CA 19.9は、ルイスA血液型物質に関係するオリゴ糖であり、そして結腸直腸癌に関連している。
別の実施形態において、上記癌抗原は、メラノーマ癌抗原である。メラノーマ癌抗原は、メラノーマを処置するために有用である。典型的なメラノーマ癌抗原としては、MART−1(例えば、MART−1 26〜35ペプチド、MART−1 27〜35ペプチド);MART−1/Melan A;pMel17;pMel17/gp100;gp100(例えば、gp 100 ペプチド280〜288、gp 100 ペプチド154〜162、gp 100 ペプチド457〜467);TRP−1;TRP−2;NY−ESO−1;p16;β−カテニン;mum−1などが挙げられる。
一実施形態において、上記癌抗原は、変異体または野生型のrasペプチドである。上記変異体rasペプチドは、変異体K−rasペプチド、変異体N−rasペプチドおよび/または変異体H−rasペプチドであり得る。上記rasタンパク質における変異は、典型的に、12位(例えば、グリシンを置換したアルギニンまたはバリン)、13位(例えば、グリシンを置換したアスパラギン)、61位(例えば、グルタミンからロイシンに)および/または59位で起こる。変異体rasペプチドは、肺癌抗原、胃腸癌抗原、肝臓癌抗原、骨髄性癌抗原(例えば、急性白血病、脊髄形成異常)、皮膚癌抗原(例えば、メラノーマ、基底細胞、扁平上皮細胞)、膀胱癌抗原、結腸癌抗原、結腸直腸癌抗原、および腎細胞癌抗原として有用であり得る。
本発明の別の実施形態において、上記癌抗原は、変異体および/または野生型のp53ペプチドである。上記p53ペプチドは、結腸癌抗原、肺癌抗原、乳癌抗原、肝細胞癌癌抗原、リンパ腫癌抗原、前立腺癌抗原、甲状腺癌抗原、膀胱癌抗原、膵臓癌抗原および卵巣癌抗原として用いられ得る。
上記癌抗原は、細胞、タンパク質、ペプチド、融合タンパク質、ペプチドもしくはタンパク質をコードするDNA、ペプチドもしくはタンパク質をコードするRNA、糖タンパク質、リポタンパク質、リンタンパク質、炭水化物、リポ多糖、脂質、その2つ以上の化学的に結合された組み合わせ、その2つ以上の融合物、またはその2つ以上の混合物であり得る。別の実施形態において、上記癌抗原は、約6個から約24個までのアミノ酸;約8個から約20個までのアミノ酸;約8個から約12個までのアミノ酸;約8個から約10個までのアミノ酸;または約12個から約20個までのアミノ酸を含むペプチドである。一実施形態において、上記癌抗原は、MHC クラスI結合モチーフまたはMHC クラスII結合モチーフを有するペプチドである。別の実施形態において、上記癌抗原は、1つ以上の細胞傷害性Tリンパ球(CTL)エピトープに対応するペプチドを含む。
別の実施形態において、上記癌抗原は、外来性の相同な癌抗原の形態である。外来性の相同な癌抗原およびそれらを作製するための方法は、米国特許第6,942,862号に記載されている。多くのヒト癌抗原は、自己タンパク質(すなわち、個体により正常に生成される、必ずしも癌に特有ではないタンパク質)であるので、免疫学的寛容が存在し得、そしてヒト癌抗原に対する効果的なワクチンに対する妨げとなり得る。本発明のこの局面は、外来性である(すなわち、この個体におけるタンパク質またはペプチドと同一ではない)が、それにもかかわらず、個体の自己癌抗原またはその部分に相同なタンパク質またはペプチドで患者を免疫することにより、免疫学的寛容を克服する。「外来性の」癌抗原は、例えば、ウサギ、ラット、マウスおよびブタから生成され得る。一般的に、外来性の癌抗原(例えば、タンパク質またはペプチド)は、その標的にされる癌抗原に対する少なくとも約75%の配列相同性を有し得る。配列相同性は、その配列における同じ部位での同一のアミノ酸(すなわち、配列同一性)か、またはその配列における同じ部位でのアミノ酸の保存的置換のいずれかを意味する。保存的置換は、当該分野において周知である。例は、ロイシンに対してイソロイシン、アラニンに対してバリン、アスパラギン酸に対してグルタミン酸、セリンに対してスレオニンなどである。典型的に、外来性の癌抗原(例えば、タンパク質またはペプチド)は、約80%、85%、90%、95%または99%の配列相同性を有し得る。好ましい外来性の癌抗原(例えば、タンパク質またはペプチド)は、高度に相同な外来性の癌抗原である(例えば、ほぼ100%であるが、それ未満の配列相同性を有する)。特に好ましい外来性の癌抗原(例えば、タンパク質またはペプチド)は、上記配列相同性パーセントの各々が、配列同一性パーセントを表す、外来性の癌抗原である。
4.2 癌関連ウイルスに由来するウイルス抗原
上記薬学的組成物の1つの免疫治療剤は、癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原であり得る。特定のウイルス(例えば、ヒトパピローマウイルス(HPV)、肝炎ウイルス感染、エプスタイン−バーウイルス(EBV)、ヒトヘルペスウイルス8(HHV−8)、ヒトT細胞白血病ウイルス−1(HTLV−I)およびヒトT細胞白血病ウイルス−2(HTLV−2))の感染は、種々の型の癌の発症を引き起こすことが公知である。
ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染している患者またはヒトパピローマウイルス(HPV)に感染する危険に瀕している患者は、HPV陰性患者よりも子宮頸癌になる危険性が高い。子宮頸癌の危険性は、HPV−16、HPV−18、HPV−31、HPV−33および/またはHPV−35の感染を有する患者で特に高い。本発明の薬学的組成物および方法において用いられ得るHPV抗原は、HPV−16抗原、HPV−18抗原、HPV−31抗原、HPV−33抗原および/またはHPV−35抗原であり得;そして好ましくは、HPV−16抗原および/またはHPV−18抗原である。HPV−16のゲノムは、Virology,145:181−185(1985)に記載されており、HPV−18をコードするDNA配列は、米国特許第5,840,306号に記載されており、その開示は、参考として本明細書中に全体が援用されている。HPV−16抗原(例えば、HPV−16のE1タンパク質および/またはE2タンパク質の血清反応領域)は、米国特許第6,531,127号に記載されており、HPV−18抗原(例えば、HPV−18のL1タンパク質および/またはL2タンパク質の血清反応領域)は、米国特許第5,840,306号に記載されており、その開示は、参考として本明細書中に援用されている。これらの参考文献に記載されているHPV−16およびHPV−18の配列および抗原に基づいて、当業者は、効果的な免疫反応を生じる適切なエピトープを見出すための公知のアッセイを用いて、他のHPV抗原を開発し得る。
肝炎ウイルス感染(例えば、B型肝炎ウイルス感染(HBV)および/またはC型肝炎(HCV)ウイルス感染)に感染しているかまたは感染する危険に瀕している患者は、肝炎ウイルス感染を有しない患者よりも、肝癌を発症する危険性が高い。HBV抗原およびHCV抗原は、本発明の薬学的組成物および方法において用いられ得る。HBVの完全なゲノムは、GENBANK(登録商標)受託番号NC_003977で得られ、その開示が本明細書中に援用されている。HCVのゲノムは、欧州特許出願第318 216号に記載され、その開示は、本明細書中に援用されている。参考として本明細書中に援用されているPCT/US90/01348は、HCVゲノムのクローンの配列情報、HCVウイルスタンパク質のアミノ酸配列を開示し、ならびにHCVタンパク質およびそれに由来するペプチドを含むHCVワクチンのためのこのような組成物を作製および使用する方法を開示する。これらの参考文献に記載されているHBVおよびHCVの配列および抗原に基づいて、当業者は、効果的な免疫反応を生じる適切なエピトープを見出すための公知のアッセイを用いて、他のHBV抗原および/またはHCV抗原を開発し得る。
エプスタイン−バーウイルス(EBV)に感染しているかまたは感染する危険に瀕している患者は、EBV陰性患者よりも、バーキットリンパ腫、鼻咽腔癌およびホジキン病になる危険性が高い。EBV抗原は、本発明の薬学的組成物および方法において用いられ得る。EBV DNAのヌクレオチド配列は、例えば、米国特許第4,707,358号に記載されている。EBVのこの配列に基づいて、当業者は、効果的な免疫反応を生じる適切なエピトープを見出すための公知のアッセイを用いて、EBV抗原を開発し得る。本発明の化合物、EBV抗原および免疫刺激化合物は、別々にまたは組成物の形態で、投与され得る。上記組成物は、予防用ワクチンの形態(すなわち、EBV陰性である患者のため)または治療用ワクチンの形態(すなわち、EBV陽性である患者のため)であり得る。
ヒトヘルペスウイルス 8(HHV−8)に感染しているかまたは感染する危険に瀕している患者は、HHV−8陰性患者よりも、カポジ肉腫を発症する危険性が高い。上記HHV−8抗原は、本発明の薬学的組成物および方法において用いられ得る。HHV−8のヌクレオチド配列は、例えば、Russoら,「Nucleotide sequence of the Kaposi sarcoma−associated herpes virus(HHV8)」,Proc.Natl.Acad.Sci USA,93:14862−14867(1996)により記載されている。HHV−8の公知配列に基づいて、当業者は、効果的な免疫反応を生じる適切なエピトープを見出すための公知のアッセイを用いて、HHV−8抗原を開発し得る。
ヒトT細胞白血病ウイルス−1(HTLV−I)またはヒトT細胞白血病ウイルス−2(HTLV−2)に感染しているかまたは感染する危険に瀕している患者は、HTLV−1陰性またはHTLV−2陰性の患者よりも、T細胞白血病を発症する危険性が高い。HTLV−1およびHTLV−2の配列は、当該分野において周知であり、Wong−Staal F,Gallo RC.Human T−lymphotropic retroviruses.Nature 317:395−403,1985に記載されている。
4.3 抗癌抗体
上記薬学的組成物の1つの免疫治療剤は、1つ以上の抗癌抗体、すなわち、1つ以上の癌抗原に対して生成された抗体であり得る。典型的な抗癌抗体としては、以下が挙げられる:
HER−2/neu陽性乳癌または転移性乳癌を処置するために用いられるトラスツズマブ(GenentechによるHERCEPTIN(登録商標));
結腸直腸癌、転移性結腸直腸癌、乳癌、転移性乳癌、非小細胞肺癌、または腎細胞癌を処置するために用いられるベバシズマブ(bevacizumab)(GenentechによるAVASTIN(登録商標));
非ホジキンリンパ腫または慢性リンパ球性白血病を処置するために用いられる、リツキシマブ(GenentechによるRITUXAN(登録商標));
乳癌、前立腺癌、非小細胞肺癌、または卵巣癌を処置するために用いられるペルツズマブ(pertuzumab)(GenentechによるOMNITARG(登録商標));
結腸直腸癌、転移性結腸直腸癌、肺癌、頭部および頸部の癌、結腸癌、乳癌、前立腺癌、胃癌、卵巣癌、脳の癌、膵臓癌、食道癌、腎細胞癌、前立腺癌、子宮頸癌、または膀胱癌を処置するために用いられ得る、セツキシマブ(cetuximab)(ImClone Systems IncorporatedによるERBITUX(登録商標));
結腸直腸癌、頭部および頸部の癌、ならびに他の潜在的な癌標的を処置するために用いられるIMC−1C11(ImClone Systems Incorporated);
非ホジキンリンパ腫(この非ホジキンリンパ腫は、形質転換を有しても有さなくてもよい、CD20陽性、濾胞性の非ホジキンリンパ腫であり得、リツキシマブ抵抗性であり、化学療法後に再発した非ホジキンリンパ腫である)を処置するために用いられるトシツモマブ(tositumomab)ならびにトシツモマブおよびヨウ素I131(Corixa CorporationによるBEXXAR(登録商標));
リンパ腫または非ホジキンリンパ腫(再発した濾胞性リンパ腫;再発もしくは治療抵抗性の低い等級の非ホジキンリンパ腫または再発もしくは治療抵抗性の濾胞性非ホジキンリンパ腫;または形質転換したB細胞非ホジキンリンパ腫が挙げられ得る)を処置するために用いられるIn111ibirtumomab tiuxetan;Y90 ibirtumomab tiuxetan;In111ibirtumomab tiuxetanおよびY90 ibirtumomab tiuxetan(Biogen IdecによるZEVALIN(登録商標));
癌(小細胞肺癌または子宮頸癌)を処置するために用いられるEMD 7200(EMD Pharmaceuticals);
SGN−30(Seattle Geneticsにより遺伝子操作された、CD30抗原に対して標的化されたモノクローナル抗体)(ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫);SGN−15(Seattle Geneticsにより遺伝子操作された、ドキソルビシンと結合体化された、Lewisγ関連抗原に対して標的化されたモノクローナル抗体)(非小細胞肺癌);SGN−40(Seattle Geneticsによる、CD40抗原に対して標的化されたヒト化モノクローナル抗体)(多発性骨髄腫または非ホジキンリンパ腫);SGN−35(Seattle Geneticsにより遺伝子操作された、Auristatin Eと結合体化された、CD30抗原に対して標的化されたモノクローナル抗体)(非ホジキンリンパ腫);SGN−17/19(Seattle Geneticsによる、メルファランプロドラッグと結合体化された抗体および酵素を含む融合タンパク質)(メラノーマまたは転移性メラノーマ)。
上記抗癌抗体は、抗体のフラグメント;抗体を含む複合体;または抗体を含む結合体であり得る。上記抗体は、必要に応じて、キメラ抗体であるかヒト化抗体であり得る。
多くのこれらの抗体の作用機構は、完全に明確ではないが、免疫反応(例えば、抗体依存性細胞媒介性細胞障害(ADCC))の発生はしばしば、その治療的作用の一部分であると考えられる。Fcレセプター保有細胞上のTLR4ライゲーションによるADCCの活性化は、抗体の抗腫瘍効力を高め得る。式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される1つ以上の化合物と組み合わせた抗癌抗体の使用は、この免疫反応を増大させ得る。
4.4 抗イディオタイプ抗体
抗原に対する抗体は、その抗原結合部位において血清学的に特有の構造(イディオタイプと呼ばれる)を有する。抗体は、その原型抗体に対して産生され得、抗イディオタイプ抗体の産生をもたらし得る。上記原型抗体は、Ab1と呼ばれ、上記抗イディオタイプ抗体は、Ab2と呼ばれる。上記Ab2抗体は、Ab1の抗原結合部位を認識し、従って、その元の抗原と、モチーフまたは構造類似性を共有する。Ab2における結合部位に対して惹起された抗体は、従って、その元の抗原と反応し得る。上記元の抗原が癌抗原である場合、上記抗Ab2抗体は、治療効果を有し得る。
単独で投与される場合、上記抗イディオタイプ抗体は、癌抗原に対する十分な免疫反応を起こすことができない場合がある。しかしながら、上記抗イディオタイプ抗体が、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される1つ以上の化合物と組み合わせて、本発明の薬学的組成物としてまたは本発明の投与方法において用いられる場合、免疫反応が起きる。式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)のアジュバント化合物は、上記抗イディオタイプ抗体の免疫原性を改良しても、免疫学的寛容を壊すことにより、上記抗イディオタイプ抗体に免疫反応を起こす能力を提供してもよい。さらに、本発明の薬学的組成物はまた、免疫反応を誘導するために必要とされる抗イディオタイプ抗体の量を低下させ得、および/または所望の免疫反応を誘導するために必要とされる投与の回数を減少させ得る。
抗イディオタイプ抗体は、当該分野において公知である。抗イディオタイプ抗体は、上記の癌抗原に対する反応または抗癌抗体に対する反応において産生される抗体に対する抗体である。典型的な抗イディオタイプ抗体としては、105AD7(米国特許第6,042,827号に記載され、その開示は、参考により本明細書中に全体が援用されている);BEC2(ImClone Systems Incorporated);IGN301(Igeneon,Aphton Corporationの子会社)などが挙げられる。抗イディオタイプ抗体の産生は、当該分野において周知であり、例えば、米国特許第6,926,893号に記載され、その開示は、参考として本明細書中に全体が援用されている。
4.5 薬学的組成物の投与方法
上記薬学的組成物の投与は、送達に適切であるいくつかの経路により達成され得る。典型的な送達様式としては、非経口投与(例えば、皮下注射、経皮投与(transcutaneous)、静脈内投与、腫瘍内投与、腫瘍周囲投与、鼻内投与、眼の投与、筋肉内投与、皮内投与、腹腔内投与、肺の投与)、および非経口でない投与(例えば、経粘膜投与、経皮投与(transdermal)、吸入、膣内投与、直腸投与または経口投与)が挙げられる。
4.6 処置の方法
上記薬学的組成物は、被験個体における免疫反応を刺激するか誘発するかまたは増大させるための方法を提供する。本発明は、動物種(哺乳動物または鳥類種が挙げられる)に対し獣医学の用途で適用され得るが、上記被験個体は、好ましくは、ヒトである。
上記被験個体は、癌を発症する危険に瀕していても、癌と診断されていても、癌のための処置を受けていても、治療後の癌からの回復の状態であってもよい。
用語「免疫反応」は、細胞性免疫反応と体液性免疫反応の両者(サイトカインの産生を刺激すること、免疫細胞の増殖を刺激すること、免疫細胞の活性化を刺激すること、または免疫細胞の溶解活性を刺激することが挙げられる)を含む。本発明の方法により刺激される免疫反応の例は、サイトカインの分泌、NK細胞の活性化、B細胞、T細胞、マクロファージ、単球、および他の免疫細胞の増殖、ならびに他の免疫反応である。細胞性免疫反応を検出するために、例えば、その抗原を発現する細胞に対するT細胞エフェクター活性は、標準的なアッセイ(例えば、標的細胞殺傷、マクロファージの活性化、B細胞の活性化またはリンホカインの産生)を用いて検出され得る。体液性反応は、慣用的方法(例えば、ELISA)を用いて、例えば、抗原特異的抗体の出現または力価の上昇を検出することにより測定され得る。上記抗体反応の進行は、クラススイッチング(例えば、初期IgM反応から後期IgG反応へのスイッチ)を測定することにより、決定され得る。
本明細書中に用いられている用語「免疫反応を刺激する」は、新しい免疫反応もしくは予め存在している免疫反応を刺激すること、誘発すること、上昇させること、増大させること、維持すること、および/またはこれらの刺激を改善することを含む。従って、免疫治療として「免疫反応を刺激すること」は、治療効力を高めること、生存期間を延長すること、癌性腫瘍の進行を遅らせることまたは癌性腫瘍のサイズを縮小すること、腫瘍の広がりもしくは転移を防ぐこと、処置された癌の再発を防ぐことまたは遅らせること、早期の処置によって殺傷されていない癌細胞を除去すること、あるいは潜在的な癌細胞を標的にすることまたは癌関連ウイルス由来の抗原を標的にすることを指す。本発明の方法において、上記免疫治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から選択される化合物は、被験個体における免疫反応を刺激するための有効量を、受容不可能な毒性を伴わずに効果的な免疫反応を生じるのに十分な用量で、投与される。当業者により理解されるように、上記免疫反応の規模およびこの反応の維持は、潜在的な治療的利益または予防的利益を有すると認識される、多様な程度を有し得る。
免疫反応を刺激するために、被験個体は、(i)1つ以上の癌抗原、癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原、抗癌抗体、および抗癌抗体に対する抗イディオタイプ抗体から選択される少なくとも1つの免疫治療剤、ならびに(ii)式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から選択される1つ以上の化合物、ならびに/またはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、もしくはその任意の組み合わせを投与される。典型的に、上記免疫治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から選択される化合物の投与は、ワクチンの形態であるかまたはワクチンレジメンで投与される。上記治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から選択される化合物は、ほぼ同時に、被験個体に投与され得るか、または別々におよび/もしくは連続的に投与され得る。「ほぼ同時に」は、1つ以上の免疫治療剤および式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から選択される1つ以上の化合物が投薬処置レジメン全体の一部分として投与される場合、これらを、同時に投与すること、同時であるがしかし、異なる投与様式によりまたは体の異なる部位で投与すること、同じ日の異なる時間に投与すること、または異なる日に投与することを含む。別々に、または連続的に投与される場合、上記1つ以上の免疫治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から選択される1つ以上の化合物は、処置レジメン全体(例えば、治療薬カクテルまたは組み合わせ治療)の一部分である。上記投薬計画は、当業者により慣用的に決定され得、被験個体のための適切な処置に従って、変化し得または改変され得る。例えば、上記免疫治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)の化合物は、単一用量としてほぼ同時に、または上記治療剤の用量と式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)の化合物の用量とで投与され得る。上記投薬計画は、一定の間隔(例えば、1〜4週間の期間)で続けられ、次いで、例えば、1〜3ヶ月の一定の間隔の投薬を行われ得る。別の実施形態において、上記投薬計画は、「初回」処置および「追加」処置に基づき得、ここで、上記免疫治療剤は、初回に投与されるかまたはCTLの生成を刺激し、次いで、式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)から選択される1つ以上の化合物と組み合わせた別の用量の免疫治療剤が追加投与され、中和抗体の産生および抗体依存性細胞性細胞毒性を高める。被験個体における免疫反応は、公知の方法により評価およびモニタリングされ得る。
いくつかの場合において、これらの処置は、癌または感染疾患を処置するために有用な従来の癌治療または薬学的処方物と組み合わせて用いられ得る。これらの処置としては、外科的手順、放射線治療および/または切除治療(例えば、レーザー治療、赤外線治療など)が挙げられ得る。
癌治療としては、樹状細胞療法、ケモカイン、サイトカイン、腫瘍壊死因子(例えば、TNF−α)、化学療法剤(例えば、アデノシンアナログ(例えば、クラドリビン、ペントスタチン)、スルホン酸アルキル(alkyl sulfanates)(例えば、ブスルファン))、抗腫瘍抗生物質(例えば、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、マイトマイシン)、アジリジン(aziridine)(例えば、チオテパ)、カンプトテシンアナログ(例えば、イリノテカン、トポテカン)、クリプトフィシン(cryptophycin)(例えば、クリプトフィシン 52、クリプトフィシン 1)、ドラスタチン(dolastatin)(例えば、ドラスタチン 10、ドラスタチン 15)、エネジン(enedyine)抗癌剤(例えば、エスペラミシン(esperamicin)、カリケアミシン(calicheamicin)、ジネミシン(dynemicin)、ネオカルチノスタチン(neocarzinostatin)、ネオカルチノスタチンクロモフォア、ケダルシジン(kedarcidin)、ケダルシジンクロモフォア、C−1027クロモフォアなど)、エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシド、テニポシド(teniposide))、フォレートアナログ(例えば、メトトレキサート)、マイタンシノイド(maytansinoid)(例えば、マイタンシノール(maytansinol)およびマイタンシノールアナログ)、微小管薬剤(例えば、ドセタキセル、パクリタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン)、ナイトロジェンマスタード(例えば、クロラムブシル(chlorambucil)、シクロホスファミド、エストラムスチン(estramustine)、イホスファミド、メクロレタミン、メルファラン)、ニトロソ尿素類(例えば、カルムスチン(carmustine)、ラムスチン(lamustine)、ストレプトキサシン(streptoxacin))、非古典的なアルキル化剤(例えば、アルトレタミン(altretamine)、ダカルバジン、プロカルバジン、テモゾラミド(temozolamide))、白金錯体(例えば、カルボプラチン、シスプラチン)、プリンアナログ(例えば、フルダラビン、メルカプトプリン、チオグアニン(thioguanine))、ピリミジンアナログ(例えば、カペシタビン、シタラビン、depocyt、フロクスウリジン(floxuridine)、フルオロウラシル、ゲムシタビン)、置換された尿素(例えば、ヒドロキシ尿素)];抗血管新生剤(例えば、カンスタチン(canstatin)、トロポニン I)、生物学的製剤(例えば、ZD 1839、ビルリジン(virulizin)およびインターフェロン)、抗体およびそのフラグメント(例えば、抗EGFR、抗HER−2/neu、抗KDR、IMC−C225)、制吐薬(例えば、ロラゼパム、メトロクロプラミド(metroclopramide)、およびドンペリドン)、上皮増殖因子インヒビター(例えば、トランスホーミング増殖因子β1)、抗粘膜炎薬剤(anti−mucositic agent)(例えば、ジクロニン、リグノカイン(lignocaine)、アゼラスチン、グルタミン、コルチコイドステロイドおよびアロプリノール)、抗破骨薬剤(例えば、ビホスホネート{例えば、エチドロネート、パミドロネート、イバンドロネート、およびオステオプロテジェリン(osteoprotegerin)})、ホルモン調節剤(例えば、抗アンドロゲン、LHRHアゴニスト、アナストロゾール、タモキシフェン)、造血増殖因子、抗毒性剤(例えば、アミホスチン(amifostine))ならびにその2つ以上の混合物が挙げられる。
免疫抑制機能を遮断する抗体(例えば、T細胞におけるレセプターを遮断して活性化を止める抗CTLA4抗体)もまた、上記免疫治療剤と式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)の化合物との組み合わせにおいて用いられ得る。従って、上記免疫治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)の化合物を、抗CTLA4抗体と共に投与することは、被験個体における免疫反応を増大し得る。
処置の予防方法および治療方法の両者に関して、このような処置は、薬理ゲノミクスの分野から得られた知識に基づいて、特異的にテーラーメードされ得るかまたは改変され得る。本明細書中に用いられている「薬理ゲノミクス」は、臨床開発および市場におけるゲノミクス技術の適用(例えば、薬剤に対する遺伝子配列決定、統計遺伝学、および遺伝子発現解析)を指す。より具体的に、この用語は、患者の遺伝子がどのように薬剤に対する自己の反応を決定するかについて(例えば、患者の「薬剤反応表現型」または「薬剤反応遺伝子型」)の研究を指す。従って、本発明の別の局面は、個体の薬剤反応遺伝子型に従って、個体の予防処置または治療処置をテーラーメードするための方法を提供する。薬理ゲノミクスは、臨床医または内科医が、予防処置または治療処置から最も利益を得うる患者をその処置の標的とし、そして、毒性の薬剤関連副作用を経験する患者の処置を避けることを可能にする。これにより、臨床医または内科医は、特定の患者に必要であり得る処置の型をテーラーメードし得る。
4.7 必要に応じた免疫刺激化合物
上記免疫治療の方法の一実施形態において、上記免疫反応はさらに、免疫刺激化合物として作用し得る化合物の投与により増大される。典型的な免疫刺激化合物としては、toll様レセプター(TLR)アゴニスト(例えば、TLR4、TLR7、TLR9)、N−アセチルムラミル−L−アラニン−D−イソグルタミン(MDP)、リポ多糖(LPS)、遺伝子改変されたLPSおよび/または分解されたLPS、ミョウバン、グルカン、コロニー刺激因子(例えば、EPO、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、ペグ化G−CSF、SCF、IL−3、IL6、PIXY 321)、インターフェロン(例えば、γ−インターフェロン、α−インターフェロン)、インターロイキン(例えば、IL−2、IL−7、IL−12、IL−15、IL−18)、MHC クラスII結合ペプチド、サポニン(例えば、QS21)、メチル化されていないCpG配列、1−メチルトリプトファン、アルギナーゼインヒビター、シクロホスファミド、または免疫抑制機能を遮断する抗体(例えば、抗−CTLA4抗体)、ならびにその2つ以上の混合物挙げられる。典型的なTLR4アゴニストとしては、リポ多糖(LPS);E.coli LPS;およびP.gingivalis LPSが挙げられる。典型的なTLR7アゴニストとしては、イキダゾキノリン化合物(例えば、イミキモド(imiquimod)、レシキモド(resiquimod)など);およびロキソリビン(loxoribine)挙げられる。
4.8 薬学的処方物
上記薬学的組成物は、その意図された投与経路に適合するように処方され、そして、典型的に、薬学的に受容可能なキャリアを含む。本明細書中に用いられているように、用語「薬学的に受容可能なキャリア」は、薬学的投与に適合する溶媒、分散媒質、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。補助活性化合物もまた、上記組成物に組み込まれ得る。上記薬学的組成物は、従来の薬学的実施に従って、処方され得る(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版),A.R.Gennaro編集,Lippincott Williams & Wilkins, 2000 ならびに Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,(J.Swarbrick および J.C.Boylan編集),1988−1999,Marcel Dekker,New Yorkを参照のこと)。
非経口適用、皮内適用、または皮下適用のために用いられる溶液または懸濁物は、以下の構成成分を含み得る:滅菌希釈剤(例えば、注射用水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒;抗菌剤(例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン);抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム);キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸);緩衝剤(アセテート、シトラートまたはホスフェート)および張度調整用薬剤(例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロース)。pHは、酸または塩基(例えば、塩酸または水酸化ナトリウム)で調整され得る。上記非経口調製物は、ガラスもしくはプラスチックからなるアンプル、使い捨てシリンジまたは多用量バイアルに封入され得る。
注射可能な使用に適切な薬学的組成物としては、滅菌水性溶液(水溶性)または滅菌水性分散物、および滅菌注射可能溶液または滅菌注射可能分散物の即時調製用の滅菌粉末が挙げられる。静脈内投与のために、適切なキャリアとしては、生理食塩水、静菌水、Cremophor ELTM(BASF,Parsippany,NJ)またリン酸緩衝化食塩水(PBS)が挙げられる。全ての場合において、上記組成物は、滅菌でなければならず、容易に注射され得る程度に流動的であるべきである。上記組成物は、製造および保存の条件下で安定であるべきであり、微生物(例えば、細菌および真菌)の汚染作用から保護されなければならない。上記キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、およびその適切な混合物を含む溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、コーティング(例えば、レシチン)の使用により、分散物の場合において選択された粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により、維持され得る。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤および抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなど)により達成され得る。多くの場合、等張剤(例えば、糖類、ポリアルコール(マンニトール、ソルビトール)、および塩化ナトリウム)が、上記組成物に含まれている。上記注射可能組成物の遅延型吸収は、上記組成物中に吸収遅延剤(例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン)を含めることにより、成し遂げられ得る。
滅菌注射可能溶液は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物を、特定の量で、上に列挙されている必要とされる1成分または組み合わせ成分を有する適切な溶媒に組み込むこと、次いで、濾過滅菌により、調製され得る。一般的に、分散物は、上記活性化合物を、基本分散媒質および他の成分を含む滅菌媒体に組み込むことにより、調製される。ここで、上記他の成分は、上に列挙されているものまたは当該分野において公知の他のものから選択される。滅菌注射可能溶液の調製用の滅菌粉末の場合、その調製方法は、予め滅菌濾過された溶液から上記活性成分および任意のさらなる所望の成分の粉末を得る、吸引乾燥および凍結乾燥であり得る。
4.9 共有結合、複合体および結合体
一実施形態において、1つ以上の免疫治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物のアルキル部分、アミノ部分、カルボニル部分、エーテル部分、ヒドロキシル部分、ホスフェート部分、ホスホニル部分、スルホニル部分、スルフェート部分、チオエーテル部分、またはチオール部分を通じて、一緒に共有結合で結合され得る。例えば、1つ以上の免疫治療剤は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物におけるR置換基、X置換基および/またはY置換基に、共有結合され得る。例えば、上記免疫治療剤は、本発明の1つ以上の化合物における−C(O)−基のカルボニル部分(例えば、Cカルボニル)またはR置換基の−C(O)−C1−14アルキル−C(O)−基に、共有結合され得る。別の例として、上記免疫治療剤は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物のX置換基および/またはY置換基における窒素原子を通じて、共有結合され得る。当業者は、記載されている方法(例えば、Hoffmanら,Biol.Chem.Hoppe−Sayler,370:575−582(1989);Wiesmullerら,Vaccine,7:29−33(1989);Wiesmullerら,Int.J.Peptide Protein Res.,40:255−260(1992);Defourtら,Proc.Natl.Acad.Sci.,89:3879−3883(1992);Tohokuniら,J.Am.Chem.Soc,116:395−396(1994);Reichel,Chem.Comrnun.,2087−2088(1997);Kamitakahara,Agnew.Chem.Int.Ed.37:1524−1528(1998);Dullenkopfら,Chem.Eur.J.,5:2432−2438(1999);その開示は、参考により本明細書中に全体が援用されている)に従って、1つ以上の免疫治療剤を、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物と結合することが可能である。
一実施形態において、上記免疫治療剤は、複合体の形態であり得る。上記複合体は、少なくとも1つの癌抗原(必要に応じて、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物に結合されている)および1つ以上のタンパク質、ペプチド、免疫刺激化合物および/または細胞を含み得る。典型的なタンパク質およびペプチドとしては、熱ショックタンパク質、熱ショックペプチド、MHC クラスIタンパク質、MHC クラスIペプチド、MHC クラスIIタンパク質、MHC クラスIIペプチドなどが挙げられる。典型的な細胞としては、樹状細胞、自己樹状細胞、癌抗原でパルスされた樹状細胞、癌抗原でパルスされた自己樹状細胞などが挙げられる。典型的な免疫刺激化合物としては、TLRアゴニスト(例えば、TLR4、TLR7、TLR9)、N−アセチルムラミル−L−アラニン−D−イソグルタミン(MDP)、リポ多糖(LPS)、遺伝子改変されたLPSおよび/または分解されたLPS、ミョウバン、グルカン、コロニー刺激因子(例えば、EPO、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、ペグ化G−CSF、SCF、IL−3、IL6、PIXY 321)、インターフェロン(例えば、γ−インターフェロン、α−インターフェロン)、インターロイキン(例えば、IL−2、IL−7、IL−12、IL−15、IL−18)、サポニン(例えば、QS21)、モノホスホリルリピドA、3 De−O−アセチル化モノホスホリルリピドA(3D−MPL)、メチル化されていないCpG配列、1−メチルトリプトファン、アルギナーゼインヒビター、シクロホスファミド、免疫抑制機能を遮断する抗体(例えば、抗CTLA4抗体)などが挙げられる。少なくとも1つの癌抗原(必要に応じて、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物に結合されている)とタンパク質、ペプチド、免疫刺激化合物および/または細胞との複合体は、非共有結合、イオン結合、共有結合、ファン・デル・ワールス力結合、水素結合などであり得る。
別の実施形態において、上記癌抗原(必要に応じて、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物に結合されている)は、熱ショックタンパク質または熱ショックペプチド(HSP)(特に、gp96)を含む複合体の形態である。一実施形態において、上記複合体は、インビトロで熱ショックタンパク質および/または熱ショックペプチドをペプチドパルス(peptide pulsing)することにより、形成される。上記複合体は、共有結合性または非共有結合性であり得る。別の実施形態において、上記癌抗原(必要に応じて、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物に結合されている)は、ペプチド、少なくとも1つの熱ショックタンパク質および/または熱ショックペプチド、ならびに少なくとも1つのMHC クラスIタンパク質またはペプチドおよび/あるいはMHC クラスIIタンパク質またはペプチドを含む複合体の形態である。
別の実施形態において、上記癌抗原(必要に応じて、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物に結合されている)は、ペプチドおよび樹状細胞を含む複合体の形態である。一実施形態において、上記複合体は、インビトロで樹状細胞をペプチドパルスして癌抗原搭載(cancer antigen loaded)樹状細胞を形成することにより、形成される。樹状細胞は、癌抗原および/または癌抗原を発現している生物体(例えば、組換えウイルスまたは組換え細菌)でパルスされ得る。樹状細胞は、自己由来であり得る。
別の実施形態において、上記癌抗原(必要に応じて、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物に結合されている)は、ペプチドおよびMHC クラスIタンパク質もしくはペプチドを含む;ならびに/またはペプチドおよびMHC クラスIIタンパク質もしくはペプチドを含む複合体の形態である。一実施形態において、MHC クラスIタンパク質またはペプチドは、HLA(例えば、HLA−A0201、HLA−A2、HLA−A3、HLA−A1101、HLA−A3101、HLA−A3301、HLA−A6801、HLA−A24)である。上記複合体は、共有結合性または非共有結合性であり得る。別の実施形態において、上記癌抗原(必要に応じて、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物に結合されている)は、ペプチド、MHC クラスIタンパク質もしくはペプチドおよび/またはMHC クラスIIタンパク質もしくはペプチド、ならびに少なくとも1つの熱ショックタンパク質および/もしくは熱ショックペプチドを含む複合体の形態である。
別の実施形態において、上記癌抗原は、結合体の形態である。例えば、1つ以上の癌抗原は、1つ以上のタンパク質、ペプチド、炭水化物、ポリマー、脂質および/または毒性部分に化学的に結合され得る。上記結合体は、式:A−L−Xであり得、ここで、「A」は、本明細書中に記載されている1つ以上の癌抗原であり、「L」は、1つ以上の連結基であり、そして「X」は、1つ以上のタンパク質、ペプチド、炭水化物、ポリマー、脂質および/または毒性部分である。典型的な連鎖基としては、化学的連結基およびペプチド連結基が挙げられる。「A」と「X」とを連結するための最も一般的な方法は、遊離アミノ基(α−アミノまたはLys)、スルフヒドリル(sufhydryl)基(Cys)、またはカルボン酸基(Asp、Glu、もしくはα−カルボキシル)の存在に依存する。カルボキシル末端残基またはアミノ末端残基を介して、ペプチドを、キャリアのタンパク質、ペプチド、炭水化物、脂質および/または毒性部分に連結させる連結方法が、用いられるべきである。他の一般的な連結方法としては、マレイミドカップリング化学およびカルボジイミドカップリング化学が挙げられる。上記連結基は、酵素が連結基において作用して、「A」および「X」がインビボで互いに分離するように、選択され得る。あるいは、連結基は、「A」および「X」が、インビボで連結基を介して共有結合されたままであるように、選択され得る。さらなる別の実施形態において、「L」は単に、「A」と「X」と間の共有結合であり得る。「X」は、ペプチド、タンパク質(例えば、MHC クラスIタンパク質またはMHC クラスIIタンパク質);キーホールリンペットヘモシアニン;アルブミン;ウシ血清アルブミン;オボアルブミン;ウサギ血清アルブミン、抗体などであり得る。「X」はペプチドであり得る。上記ペプチドは、「A」と同じであるかまたは異なる癌抗原であり得る。このような結合体は、多抗原ペプチド(MAP)と呼ばれ得、上記ペプチドは、連結基「L」の存在を伴っても伴わなくてもよい、融合タンパク質を形成し得る。上記ペプチドは、免疫反応を生じることを補助し得るクラスIペプチドおよび/またはクラスIIペプチドであり得る。当業者は、用語「融合タンパク質」が、2つのペプチドが一緒に連結される場合に(この場合、「L」基は、その構造から離脱し得る)、用いられ得ることを理解する。他の実施形態において、「X」は、毒性部分であり得る。典型的な毒性部分としては、ウイルス毒素、細菌毒素(例えば、ジフテリア毒素、破傷風毒素、クロストリジウム属の毒素、コレラ毒素、炭疽毒素、ボツリヌス毒素、百日咳毒素、気管の毒素)が挙げられる。
5.式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)の化合物
上記薬学的組成物は、上記免疫治療剤ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される化合物ならびに/またはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体またはその任意の組み合わせを含む。式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)の化合物は、アジュバントとしておよび/または免疫刺激化合物として、これらが用いられる用途に依存して、作用し得る。
Figure 0005185813
Figure 0005185813
Figure 0005185813
ここで:
は、以下:(a)−C(O)−;
(b)−C(O)−C1−14アルキル−C(O)−または−C(O)−C1−14アルケニル−C(O)−;
(ここで、この−C1−14アルキル−または−C1−14アルケニル−は、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルジオキシ、C1−5アルキルアミノ、カルボキシ、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6カルバモイル、C1−6アシルアミノ、および/または(アリール)C1−6アルキルから選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換され;そしてここで、この(アリール)C1−6アルキルのアリール部分は、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルアミノ、C1−6アルコキシアミノ、C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ、−O−C1−6アルキルアミノ−C1−6アルコキシ、−O−C1−6アルキルアミノ−C(O)−C1−6アルキル−C(O)OH、−O−C1−6アルキルアミノ−C(O)−C1−6アルキル−C(O)−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル−NH−C1−6アルキル−O−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル−NH−C(O)−C1−6アルキル−C(O)OH、および/または−O−C1−6アルキル−NH−C(O)−C1−6アルキル−C(O)−C1−6アルキルから選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換される);
(c)1つ以上のヒドロキシ基および/またはアルコキシ基で必要に応じて置換されるC〜C15の直鎖アルキル基または分岐鎖アルキル基;または
(d)−C(O)−C6−12アリール−C(O)−(ここで、このアリールは、1つ以上のヒドロキシ基、ハロ基(例えば、フルオロ基)、ニトロ基、アミノ基、C1−6アルキル基および/またはC1−6アルコキシ基で、必要に応じて置換される)であり;
aおよびbは、各々独立的に、0、1、2、3または4であり;(好ましくは2);
a’およびb’は、独立的に、2、3、4、5、6、7または8であり;(好ましくは2);
dおよびeは、各々独立的に、1、2、3、4、5または6であり;
d’およびe’は、各々独立的に、0、1、2、3または4であり;(好ましくは0、1または2);
d’’およびe’’は、各々独立的に、0、1、2、3または4であり;(好ましくは1、2、3または4);
Tは、酸素または硫黄であり;
、X、YおよびYは、各々独立的に、無、酸素、NH、−N(C(O)C1−4アルキル)−、または−N(C1−4アルキル)−であり;
およびWは、各々独立的に、カルボニル、メチレン、スルホンまたはスルホキシドであり;
、R、R、R、RおよびRは、各々独立的に、以下:
(a)1つ以上のオキソ基、ハロ基(好ましくはフルオロ基)、ヒドロキシ基および/またはアルコキシ基で、必要に応じて置換されるC〜C20の直鎖アルキルまたは分岐鎖アルキル;
(b)1つ以上のオキソ基、ハロ基(好ましくはフルオロ基)、ヒドロキシ基および/またはアルコキシ基で、必要に応じて置換されるC〜C20の直鎖アルケニルまたは分岐鎖アルケニル;
(c)1つ以上のオキソ基、ハロ基(例えば、フルオロ基)、ヒドロキシ基および/またはアルコキシ基で、必要に応じて置換されるC〜C20の直鎖アルコキシまたは分岐鎖アルコキシ;
(d)−NH−C2−20直鎖アルキルまたは−NH−C2−20分岐鎖アルキル(ここで、このアルキル基は、1つ以上のオキソ基、ハロ基(例えば、フルオロ基)、ヒドロキシ基および/またはアルコキシ基で、必要に応じて置換される);
(e)−C(O)−C2−20直鎖アルキルもしくはアルケニルまたは−C(O)−C2−20分岐鎖アルキルもしくはアルケニル(ここで、このアルキルもしくはアルケニルは、1つ以上のオキソ基、ハロ基(例えば、フルオロ基)、ヒドロキシ基および/またはアルコキシ基で、必要に応じて置換される);
(f)
Figure 0005185813
(Zは、OまたはNHであり;そしてMおよびNは、各々独立的に、C〜C20の直鎖アルキル、アルケニル、アルコキシ、アシルオキシ、アルキルアミノ、もしくはアシルアミノまたはC〜C20の分岐鎖アルキル、アルケニル、アルコキシ、アシルオキシ、アルキルアミノ、もしくはである);
(g)
Figure 0005185813
(Rは、C1−6の直鎖アルキルまたは分岐鎖アルキルあるいはC2−6の直鎖アルケニルもしくはアルキニルまたはC2−6の分岐鎖アルケニルもしくはアルキニルであり;
およびR10は、独立的に、
(i)C〜C20の直鎖アルキルまたは分岐鎖アルキル(ここで、このアルキルは、1つ以上のハロ、オキソ、ヒドロキシおよび/またはアルコキシで、必要に応じて置換される);そして
(ii)C〜C20の直鎖アルケニルもしくはアルキニルまたはC〜C20の分岐鎖アルケニルもしくアルキニル(ここで、このアルケニルもしくはアルキニルは、1つ以上のハロ、オキソ、ヒドロキシおよび/またはアルコキシで、必要に応じて置換される)からなる群から選択される)であり;
、G、G、GおよびGは、各々独立的に、酸素、メチレン、−NH−、チオール、−N(C1−4アルキル)−、−N[C(O)−C1−4アルキル]−、−NH−C(O)−、−NH−SO−、−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−O−C(O)−、−O−C(O)−NH−、−O−C(O)−O−、−NH−C(O)−NH−、−C(O)NH−、−C(O)N(C1−4アルキル)、アリール、および−S(O)−であり、ここで、nは、0、1、または2であり;
あるいはG、G、Gおよび/またはGは、共に水素原子またはヒドロキシルであり得;
およびZは、各々独立的に、−OP(O)(OH)、−P(O)(OH)、−OP(O)(OR)(OH){ここで、RはC1−4アルキルである}、−OS(O)OH、−S(O)OH−、−COH、−OB(OH)、−OH、−CH、−NH、および−N(R{ここで、RはC1−4アルキルである}から選択され;
12は、HまたはC1−4の直鎖アルキルもしくは分岐鎖アルキルであり;そして
Mは、独立的に、水素原子および薬学的に受容可能な陽イオン{一価の陽イオンは、1つのM変数の位置を占め得、二価の陽イオンは、2つのM変数の位置を占め得る}から選択される。
一実施形態において、式(I)〜(V)の化合物におけるRは、−C(O)−または−C(O)−C1−14アルキル−C(O)−である。別の実施形態において、式(I)〜(V)の化合物におけるRは、−C(O)−である。
本発明の一実施形態において、Tは、式(I)〜(V)の化合物において、酸素である。
別の実施形態において、式(I)〜(V)の化合物におけるG、G、GおよびGは、各々独立的に、酸素、−NH−、−NH−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−O−C(O)−、−O−C(O)−NH−、−O−C(O)−O−、−NH−C(O)−NH−、または−C(O)NH−である。別の実施形態において、式(I)〜(V)の化合物におけるG、G、GおよびGは、各々独立的に、酸素、−C(O)−O−または−O−C(O)−である。別の実施形態において、式(I)〜(V)の化合物におけるGおよびGは、−O−C(O)−である。
式(I)〜(V)の化合物{好ましくは、式(I)〜(III)の化合物}についての一実施形態において、RおよびRは、各々独立的に、本明細書中のRおよびRの定義における(a)、(b)、(c)、(d)および(f)から選択される置換基であり;RおよびRは、各々独立的に、本明細書中のRおよびRの定義における(a)および(b)から選択される置換基であり;そしてRおよびRは、各々独立的に、本明細書中のRおよびRの定義における(a)、(b)、(c)および(e)から選択される置換基である。
式(I)〜(V)の化合物{好ましくは、式(IV)または(V)の化合物}についての他の実施形態において、R、R、R、R、RおよびRは、各々独立的に、本明細書中のR、R、R、R、RおよびRの定義における(a)、(b)、(g)および(h)から選択される置換基である。
式(I)〜(III)の化合物についての他の実施形態において、以下の1つ以上が存在する:aおよびbの各々は、2であり;XおよびYの各々は、NHであり;Rは、−C(O)−または−C(O)−C1−14アルキル−C(O)−であり;d’およびe’の各々は、1であり;d’’およびe’’の各々は、1であり;Xは、OまたはNH、より好ましくはNHであり;そしてWは、C(O)であり;あるいはd’およびe’の各々は、2である。
式(I)〜(III)についての他の実施形態において、Rは、−C(O)C1−14アルキル−C(O)−であり、ここで、このC1−14アルキルは、例えば、C1−5アルコキシ基で置換される。
一実施形態において、式(I)〜(III)の化合物は、「1型」であり、ここで、aおよびbの値は、同じであり;dおよびeの値は、同じであり;d’およびe’の値は、同じであり;d’’およびe’’の値は、同じであり;XおよびYは、同じであり;XおよびYは、同じであり;WおよびWは、同じであり;RおよびRは、同じであり;GおよびGは、同じであり;RおよびRは、同じであり;GおよびGは、同じであり;そしてRおよびRは、同じである。
別の実施形態において、式(I)〜(III)の化合物は、「2型」であり、ここで、aおよびbの値は、異なり、dおよびeの値は、同じであり、d’およびe’の値は、異なり;d’’およびe’’の値は、同じであり;XおよびYは、異なり;XおよびYは、異なり;WおよびWは、異なり;RおよびRは、異なり;GおよびGは、異なり;RおよびRは、異なり;GおよびGは、異なり;またはRおよびRは、異なる。
別の実施形態において、式(I)〜(III)の化合物は、「3型」であり、ここで、aおよびbの値は、異なり、dおよびeの値は、異なり、d’およびe’の値は、異なり;d’’およびe’’の値は、異なり;XおよびYは、異なり;XおよびYは、異なり;WおよびWは、異なり;RおよびRは、異なり;GおよびGは、異なり;RおよびRは、異なり;GおよびGは、異なり;またはRおよびRは、異なる。
他の実施形態において、式(I)、(II)および/または(III)の化合物は、好ましくは:
ER 803022;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
ER 803058;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
ER 803732;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
ER 804053;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
ER 804058;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
ER 804059;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
ER 804442;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
ER 804680;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
あるいは
ER 804764;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
一実施形態において、上記好ましい化合物は、112066;その立体異性体;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、これは水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
一実施形態において、上記好ましい化合物は、ER 804057;下に示されているその薬学的に受容可能な塩(ナトリウム塩を除く)であり;および/または下に示されている1つ以上のナトリウム陽イオンは、これは水素原子で置換され得る:
Figure 0005185813
式(IV)および(V)についてのいくつかの実施形態において、以下の1つ以上の制限が存在する:aおよびbの各々は、2であり;XおよびYの各々は、NHであり;dおよびeの各々は、1または2であり;そしてd’およびe’の各々は、0、1、または2である。一定の好ましい実施形態において、dおよびeの各々は、1であり、d’およびe’の各々は、0である。一定の他の好ましい実施形態において、dおよびeの各々は、1であり、d’およびe’の各々は、1または2である。
式(IV)および(V)についてのいくつかの実施形態において、Rは、−C(O)−または−C(O)−C1−14アルキル−C(O)−であり、ここで、このC1−14アルキルは、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルジオキシ、C1−6アルキルアミノ、または(アリール)C1−6アルキルからなる群から選択される1つまたは2つの置換基で、必要に応じて置換され、ここで、この(アリール)C1−6アルキルのアリール部分は、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルコキシ)C1−6アルキルアミノ、(C1−6アルキルアミノ)C1−6アルコキシ、−O−C1−6アルキル−NH−C1−6アルキル−O−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル−NH−C(O)−C1−6アルキル−C(O)OH、または−O−C1−6アルキル−NH−C(O)−C1−6アルキル−C(O)−C1−6アルキルで、必要に応じて置換される。
式(IV)および(V)についてのいくつかの実施形態において、G、G、G、およびGは、各々独立的に、−NH−C(O)−および−O−C(O)−からなる群から選択される。
式(IV)および(V)についてのいくつかの実施形態において、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも2つは、C6−20の直鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルまたはC6−20の分岐鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルであり;そのいずれも、ハロ、オキソ、ヒドロキシおよび/またはアルコキシからなる群から選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換され得る。他の実施形態において、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも2つは、C8−15の直鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルまたはC8−15の分岐鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルであり;そのいずれも、ハロ、オキソ、ヒドロキシおよびアルコキシからなる群から選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換され得る。
式(IV)および(V)についてのいくつかの実施形態において、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも4つは、C6−20の直鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルまたはC6−20の分岐鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルであり;そのいずれも、ハロ、オキソ、ヒドロキシおよび/またはアルコキシからなる群から選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換され得る。一定の好ましい実施形態において、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも4つは、C8−15の直鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルまたはC8−15の分岐鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルであり;そのいずれも、ハロ、オキソ、ヒドロキシおよびアルコキシからなる群から選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換され得る。
式(IV)および(V)についてのいくつかの実施形態において、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも6つは、C6−20の直鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルまたはC6−20の分岐鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルであり;そのいずれも、ハロ、オキソ、ヒドロキシおよびアルコキシからなる群から選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換され得る。他の実施形態において、R、R、R、R、R、R、RおよびR10のうちの少なくとも6つは、C8−15の直鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルまたはC8−15の分岐鎖アルキル、アルケニル、もしくはアルキニルであり;そのいずれも、ハロ、オキソ、ヒドロキシおよびアルコキシからなる群から選択される1つ以上の置換基で、必要に応じて置換され得る。
他の実施形態において、本発明は、Tが硫黄である、式(I)、(II)、(III)、(IV)または(V)の化合物を提供する。他の実施形態において、本発明は、この化合物が化合物番号804678でない場合、Tが硫黄である、式(I)、(II)、(III)、(IV)または(V)の化合物を提供する。
本発明の別の実施形態において、式(I)、(II)または(III)の化合物は、
Figure 0005185813
でないという条件が、存在する。
本明細書中に用いられている、用語「アルキル」は、置換された一価もしくは二価の直鎖脂肪族炭化水素基または分岐鎖脂肪族炭化水素基あるいは置換されていない一価もしくは二価の直鎖脂肪族炭化水素基または分岐鎖脂肪族炭化水素基を含む。当業者は、任意の特定の置換基についての定義における用語「アルキル」の意味を考慮して、一価アルキル基と二価アルキル基の間の相違を理解する。アルキルが末端基である場合、アルキルは、一価(例えば、−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CHCHCHCHなど)である。アルキルが他の部分の間である(例えば、Rの定義における「−C(O)−C1−14アルキル−C(O)−」)場合、このアルキル基は、二価(例えば、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−など)である。
本明細書中に用いられている、用語「アルケニル」は、置換された一価もしくは二価の直鎖脂肪族不飽和炭化水素基または分岐鎖脂肪族不飽和炭化水素基あるいは置換されていない一価もしくは二価の直鎖脂肪族不飽和炭化水素基または分岐鎖脂肪族不飽和炭化水素基を含む。上記「アルケニル」基は、任意の数の(好ましくは、1つまたは2つの)炭素−炭素二重結合を有し得る。当業者は、任意の特定の置換基についての定義における用語「アルケニル」の意味を考慮して、一価アルケニル基と二価アルケニル基との間の相違を理解する。アルケニルが末端基である場合、アルケニルは、一価(例えば、−CH=CH、−CH=CHCHなど)である。アルケニルが他の部分の間である場合(例えば、Rの定義における「−C(O)−C1−14アルケニル−C(O)−」)、このアルケニル基は、二価(例えば、−CH=CH−、−CH=CHCH−、−CHCH=CHCH−など)である。
本明細書中に用いられている、用語「アリール」は、置換された一価もしくは二価の芳香族炭化水素基または置換されていない一価もしくは二価の芳香族炭化水素基を含む。当業者は、任意の特定の置換基についての定義における用語「アリール」の意味を考慮して、一価アリール基と二価アリール基との間の相違を理解する。アリールが末端基である場合、アリールは、一価である。アリールが他の部分の間である場合(例えば、Rの定義における「−C(O)−C6−12アリール−C(O)−」)、このアリール基は、二価である。
Bocは、t−ブチルオキシカルボニルである。
所定の置換基に関して、無は、その置換基が存在せず、そして、その置換基が間に位置するところの化学基が、共有結合により互いに直接的に結合していることを意味する。
式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)の化合物は、置換基に依存して、1つ以上の不斉炭素原子を有し得、本発明の範囲内である立体異性体を有し得る。式(I)、(II)、(III)、(IV)および/または(V)の化合物は、薬学的に受容可能な塩(例えば、ここで、式(I)、(II)、(III)、(IV)および/または(V)の化合物におけるMは、薬学的に受容可能な陽イオンである)の形態で投与され得る。式(I)、(II)、(III)、(IV)および/または(V)の化合物は、その化合物の立体異性体の薬学的に受容可能な塩の形態で投与され得る。「薬学的に受容可能な塩」は、生物学的有効性を保持する塩を指す。薬学的に受容可能な塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基から調製され得る。無機塩基由来の典型的な薬学的に受容可能な塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩が挙げられる。有機塩基由来の典型的な塩としては、第一級アミン、第二級アミンおよび第三級アミンの塩が挙げられる。薬学的に受容可能な酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製され得る。無機酸由来の典型的な塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。有機酸由来の典型的な塩としては、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。
式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)の化合物を作製するための方法は、米国公開第2004/0006242号、米国公開第2003/0153532号、米国公開第2002/0176861号、米国公開第2002/0049314号、米国特許第6,551,600号、米国特許第6,521,776号、米国特許第6,290,973号、およびWO 03/099195に記載されており、その開示は、参考として本明細書中に全体が援用されている。式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)のいくつかの化合物ならびにそれらを作製するための方法はまた、Hawkinsら、The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、300(2):655−661(2000);Lienら、The Journal of Biological Chemistry、276(3):1873−1880(2001);Przetakら、Vaccine、21:961−970(2003);およびSeydelら、Eur.J.Immunol、33:1586−1592(2003)により記載されており、その開示は、参考により本明細書中に全体が援用されている。
式(I)〜(V)の化合物の範囲内にある典型的な化合物は、下に示されている。
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(実施例1)
TLRアゴニストの腹腔内投与は、ワクチンの治療効果を高める
癌ワクチン(例えば、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)分泌腫瘍細胞)と共に腹腔内に投与する場合に、E6020の効果を決定するために、メラノーマ細胞を用いたマウスモデルを、用いた。E6020は、TLR−4(Toll様レセプター−4)アゴニストである。B6マウス(C57BL/6マウス)に、1×10個の同系B16F10マウスメラノーマ細胞を、皮下移植した。腫瘍細胞接種の3日後、これらのマウスに、(1)マウスGM−CSFを安定的に発現および分泌するように遺伝子改変されたB16F10腫瘍細胞(B16−GM−CSF細胞)1×10個を、皮下的に(s.c.)ワクチン接種したか;(2)腹腔内に(i.p.)、E6020をワクチン接種したか;または(3)s.c.のGM−CSF細胞ワクチン接種とi.p.のE6020の組み合わせで処置した(上記GM−CSF細胞ワクチン接種およびE6020ワクチン接種を、マウスの別々の部位に投与した)。これらの実験において、上記GM−CSF細胞を、接種前にγ線照射により不活性化した。これらの動物の生存を、モニタリングした。
これらの実験は、GM−CSF細胞およびi.p.E6020を用いた動物のワクチン接種が、GM−CSF細胞の治療効果を高めたことを示した(図1)。
(実施例2)
TLRアゴニストの局所的投与は、癌ワクチンの治療効果を高める
1×10個の同系B16F10マウスメラノーマ細胞を皮下移植したB6マウスの処置におけるE6020の効果を、調べた。腫瘍が触診可能であった場合、上記マウスに、GM−CSF細胞単独、またはE6020(約3〜10μg)との組み合わせを、腫瘍内に注射した。これらの動物の生存を、モニタリングした。
GM−CSF細胞とE6020の組み合わせで腫瘍内で処置された動物の集団が、処置されていないかまたはGM−CSF細胞単独で処置された動物と比べて、生存率を上昇させたことが見出された(図2)。
(実施例3)
MUC−1/E6020ワクチンの治療効果
炎症性腸疾患(EBD)および結果的な結腸腺癌の発症を処置するための、E6020アジュバントと一緒のMUC−Iワクチンの効果を試験するために、IL−10遺伝子を欠き、トランスジェニックヒトMUC1を発現する、遺伝子操作されたマウス系を、用いた。このようなマウスは、IBDに似た腸炎症およびその後の結腸腺癌を、自発的に発症する。これらのデータは、Beattyら、AACR Annual Meeting 2006、Washington D.C.、2006年4月4日において示され、そして刊行された。
これらの実験において、マウスを、30mg/鼻孔のTn MUC100mer(HGVTSAPDTRPAPGSTAPPA)×5、配列番号1)および3mgのE6020で、鼻内に免疫した。動物に、約4.5週間目にワクチン接種し、そして約6.5週間目および9週間目に追加接種した。
ワクチンおよびE6020で処置されたMUC1 IL−10−/−マウスは、IBDの発症を遅らせたかまたはこの実験期間の間にIBDを発症しなかった(図3)。ワクチンおよびE6020で処置されたマウスは、生存率を改善し、結腸癌を発症しなかった(図4および表1)。
(表1)
Figure 0005185813
このデータは、MUC−1ワクチンに対するE6020の添加が、IBD関連直腸脱出症への進行を遅らせ得、そして組織学的に検出される腫瘍の発現を抑制することを示す。
(実施例4)
アジュバントを伴ったEGFRvIIIの治療的効果
アジュバントが腫瘍学抗原(oncology antigen)(すなわち、動物にワクチン接種するために用いられ得る、癌に対する抗原)の効果を高め得るかどうかを決定するために、C57/BL6Jマウスを、皮下的に、E6020またはマウスGM−CSF(免疫反応をブーストさせるための癌ワクチン試験において用いられるサイトカイン)と一緒にまたはそれなしで、タンパク質キャリアキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)に結合体化した腫瘍関連ペプチド、LEEKKGNYVVTDHC(配列番号2)(EGFRの変異体形態に由来する、EGFRvIII)で免疫した。E6020を3μg/用量で、GM−CSFを5μg/用量で、そして上記ペプチド−KLH結合体を25μg/用量で投与した。マウスを、3週間間隔で3回、免疫した。各免疫の2週間後、血清をマウスから調製し、そして、ウシ血清アルブミンに結合体化したEGFRvIIIペプチドでコーティングしたプレートにおけるELISAを用いて、EGFRvIIIペプチド−特異的抗体について試験した。表2における結果は、個々の動物からの力価として提示されている。上記力価は、0.25 OD単位でバックグラウンドを超えて観察されたシグナルにおける、最終の血清希釈率として定義されている。
これらの実験のデータは、E6020が、抗原特異的IgG2aの高親和性のFcレセプターに結合し、抗体依存性細胞媒介性細胞障害(ADCC)に関与する平均力価を増大させたことを示す。IgG2aは、腫瘍殺傷において最も有効であることに起因して、現在市販されているヒト抗腫瘍モノクローナル抗体において用いられているヒトIgG1アイソタイプの、マウス相関物である。
EGFRvIIIペプチドでのワクチン接種における、E6020とGM−CSFの組み合わせは、いずれの物質単独よりも高い、IgG2a力価における効果を示した。これらのデータは、他の免疫促進剤とE6020の組み合わせの有用性を示す。
(表2.EGFRvIIIペプチドに対する抗体力価は、E6020により高められる)
Figure 0005185813
均等物
当業者は、慣用的な実験法以上のものを用いることなく、本明細書中に記載されている特定の物質および手順に対する多数の均等物を認識するか、またはこれらを確かめることが可能である。このような均等物は、本発明の範囲内であると考えられ、上記の特許請求の範囲により含まれている。
図1は、皮下のB16 GM−CSF(R)細胞、E6020、またはB16 GM−CSF(r)細胞およびE6020を用いた処置、または処置なしの後に生存している、腫瘍保有マウスのパーセンテージを示すグラフである。 図2は、B16 GM−CSF(R)細胞、またはB16 GM−CSF(r)細胞およびE6020を用いた腫瘍内処置、または処置なしの後に生存している、腫瘍保有マウスのパーセンテージを示すグラフである。 図3は、処置なし、またはワクチンおよびE6020を用いた処置の後に、疾患の兆候を有しない動物のパーセンテージを示すグラフである。 図4は、処置なし、ワクチンを用いた処置、またはE6020を用いた処置の後に、生存している動物のパーセンテージを示すグラフである。

Claims (13)

  1. 1つ以上の抗癌抗体;ならびに、
    式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される1つ以上の化合物ならびに/またはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、もしくはその任意の組み合わせを含
    該1つ以上の抗癌抗体は、トラスツズマブであり、
    該1つ以上の化合物は、ER804057および/もしくはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、またはそれらの任意の組み合わせである、
    組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物であって、さらに、1つ以上の癌抗原;癌関連ウイルス由来の1つ以上の抗原;および抗癌抗体に対する1つ以上の抗イディオタイプ抗体から選択される免疫治療剤を含む、組成物。
  3. 被験個体における免疫反応を刺激するための組成物であって、
    該組成物は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される1つ以上の化合物ならびに/またはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、もしくはその任意の組み合わせを含み、
    該1つ以上の抗癌抗体は、トラスツズマブであり、
    該1つ以上の化合物は、ER804057および/もしくはその薬学的に受容可能な塩、水和物、溶媒化合物、立体異性体、アモルファス固体、またはそれらの任意の組み合わせであり、
    該組成物は、1つ以上の抗癌抗体と組み合わせて投与されることを特徴とする、組成物。
  4. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記1つ以上の抗癌抗体ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される前記化合物は、ほぼ同時に投与されることを特徴とする、組成物。
  5. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記1つ以上の抗癌抗体ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される前記化合物は、別々に投与されることを特徴とする、組成物。
  6. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記1つ以上の抗癌抗体ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される前記化合物は、癌を発症する危険に瀕している被験個体、癌と診断された被験個体、癌のための処置を受けている被験個体、または治療後の癌からの回復中の被験個体に投与されることを特徴とする、組成物。
  7. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記1つ以上の抗癌抗体ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される前記化合物は、癌腫瘍を除去するかまたは癌腫瘍サイズを縮小するための外科的処置、放射線治療、化学療法、および/または切除療法と組み合わせて、治療上投与されることを特徴とする、組成物。
  8. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記1つ以上の抗癌抗体ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される前記化合物は、存在する癌の増殖を防ぐことまたは遅らせることによって腫瘍を安定化するため、腫瘍の広がりまたは転移を防ぐため、腫瘍サイズを縮小するため、処置された癌の再発を防ぐため、または早期の処置によって殺されていない癌細胞を除去するために、治療上投与されることを特徴とする、組成物。
  9. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記1つ以上の抗癌抗体ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される前記化合物は、癌治療と組み合わせて投与されることを特徴とする、組成物。
  10. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記癌治療は、樹状細胞療法、ケモカイン、サイトカイン、腫瘍壊死因子、TNF−α、化学療法剤、アデノシンアナログ、クラドリビン、ペントスタチン、スルホン酸アルキル、ブスルファン、抗腫瘍抗生物質、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、マイトマイシン、アジリジン、チオテパ、カンプトテシンアナログ、イリノテカン、トポテカン、クリプトフィシン、クリプトフィシン 52、クリプトフィシン 1、ドラスタチン、ドラスタチン 10、ドラスタチン 15、エネジン抗癌剤、エスペラミシン、カリケアミシン、ダイネミシン、ネオカルチノスタチン、ネオカルチノスタチンクロモフォア、ケダルシジン、ケダルシジンクロモフォア、C−1027クロモフォアなど、エピポドフィロトキシン、エトポシド、テニポシド、フォレートアナログ、メトトレキサート、マイタンシノイド、マイタンシノールおよびマイタンシノールアナログ、微小管薬剤、ドセタキセル、パクリタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ナイトロジェンマスタード、クロラムブシル、シクロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ニトロソ尿素類、カルムスチン、ラムスチン、ストレプトキサシン、非古典的なアルキル化剤、アルトレタミン、ダカルバジン、プロカルバジン、テモゾラミド、白金錯体、カルボプラチン、シスプラチン、プリンアナログ、フルダラビン、メルカプトプリン、チオグアニン、ピリミジンアナログ、カペシタビン、シタラビン、デポサイト(depocyt)、フロクスウリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、置換された尿素、ヒドロキシ尿素、抗血管新生剤、カンスタチン、トロポニン I、生物学的製剤、ZD 1839、ビルリジン、インターフェロン、抗体およびそのフラグメント、抗EGFR、抗HER−2/neu、抗KDR、IMC−C225、制吐薬、ロラゼパム、メトロクロプラミド、ドンペリドン、上皮増殖因子インヒビター、トランスホーミング増殖因子β1、抗粘膜炎薬剤、ジクロニン、リグノカイン、アゼラスチン、グルタミン、コルチコイドステロイド、アロプリノール、抗破骨薬剤、ビホスホネート、エチドロネート、パミドロネート、イバンドロネート、オステオプロテジェリン、ホルモン調節剤、抗アンドロゲン、LHRHアゴニスト、アナストロゾール、タモキシフェン、造血増殖因子、抗毒性剤、アミホスチンならびにその2つ以上の混合物である、組成物。
  11. 請求項に記載の組成物であって、ここで、前記1つ以上の抗癌抗体ならびに式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(V)から選択される前記化合物は、癌の発症を予防するためまたは癌の発症を遅らせるために、予防上、前記被験個体に投与されることを特徴とする、組成物。
  12. 請求項に記載の組成物であって、さらに免疫刺激化合物と組み合わせて投与されることを特徴とする、組成物。
  13. 請求項1に記載の組成物であって、前記免疫刺激化合物は、toll様レセプター(TLR)アゴニスト、TLR4、TLR7、TLR9、N−アセチルムラミル−L−アラニン−D−イソグルタミン(MDP)、リポ多糖(LPS)、遺伝子改変されたLPSおよび/または分解されたLPS、ミョウバン、グルカン、コロニー刺激因子、EPO、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、ペグ化G−CSF、SCF、IL−3、IL6、PIXY 321、インターフェロン、γ−インターフェロン、α−インターフェロン、インターロイキン、IL−2、IL−7、IL−12、IL−15、IL−18、MHC クラスII結合ペプチド、サポニン、QS21、メチル化されていないCpG配列、1−メチルトリプトファン、アルギナーゼインヒビター、シクロホスファミド、または免疫抑制機能を遮断する抗体、抗−CTLA4抗体、あるいはその2つ以上の混合物である、組成物。
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