JP5185747B2 - ヒータ通電制御装置及びヒータ通電制御方法 - Google Patents
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例えば、後述するように、第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得する。その後、各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求める。また、各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求める。そして、第1回帰直線の傾きaと第2回帰直線の傾きcに基づいて、各電圧値V1のバラツキの大きさに比して、各第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなる第1係数k1及び第3係数k3、好ましくはバラツキの大きさが最小となる第1係数k1及び第3係数k3を求める。更に具体的には、第1係数k1=−a/c,第3係数k3=1、或いは、第1係数k1=1,第3係数k3=−c/aとするのが好ましい。
第1回帰直線の傾きaと第2回帰直線の傾きcに基づいて第1係数k1及び第3係数k3を求める方法としては、例えば第3係数k3=1に固定して、傾きaと傾きcの比から第1係数k1を求めるのが好ましい方法である。特に、第1係数k1=−a/cとするのが好ましい。このようにして第1係数k1及び第3係数k3を求めることで、各第1確認値MM1のバラツキの大きさを最も小さくでき、実際の制御時に、第1温度T1に対するヒータ温度のズレを最も小さくできるからである。なお、例えば第1係数k1=1に固定して、傾きaと傾きcの比から第3係数k3を求めてもよい。
例えば、第2サンプルの各ヒータについて、第2確認値MM2=k3・V2+k1・I2を求める。そして、各第2確認値MM2の平均値を求めて、この平均値を第1目標制御値CVM1とする。或いは、各第2確認値MM2の中央値を求めて、この中央値を第1目標制御値CVM1とする。このような平均値及び中央値を用いれば、各電圧値V2のバラツキの大きさに比して、各第2確認値MM2のバラツキの大きさを小さくできる。
或いは、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第3係数k3=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
或いは、前記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第1係数k1=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
例えば、後述するように、第3サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得する。その後、各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求める。また、各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求める。そして、第3回帰直線の傾きeと第4回帰直線の傾きfに基づいて、各電圧値V3のバラツキの大きさに比して、各第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなる第2係数k2及び第4係数k4、好ましくはバラツキの大きさが最小となる第2係数k2及び第4係数k4を求める。更に具体的には、第2係数k2=−e/g,第4係数k4=1、或いは、第2係数k2=1,第4係数k4=−g/eとするのが好ましい。
例えば、第4サンプルの各ヒータについて、第4確認値MM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)を求める。そして、各通電時間tにおける各第4確認値MM4(t)の平均値を求めて、これを第2目標制御値CVM2(t)とする。また例えば、各通電時間tにおける各第4確認値MM4(t)の中央値を求めて、これを第2目標制御値CVM2(t)とする。また例えば、各ヒータの通電時間tと第4確認値MM4(t)との関係から、近似式を求め、これを第2目標制御値CVM2(t)とすることもできる。
或いは、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第4係数k4=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
或いは、前記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第2係数k2=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態1に係るグロープラグ通電制御装置(ヒータ通電制御装置)100を示す。また、図2に、このグロープラグ通電制御装置100によって通電制御されるグロープラグ(ヒータ)200を示す。また、図3に、グロープラグ200のうちのセラミックヒータ201を示す。
絶縁支持体203に埋設された発熱抵抗体205は、発熱部205hと、これに繋がる一対のリード部205r1,205r2と、このリード部205r1,205r2に繋がる一対の電極部205d1,205d2とから一体的に構成されている。この発熱抵抗体205は、導電性セラミック(具体的には炭化タングステン)から形成されている。
一対のリード部205r1,205r2は、発熱部205hよりも太い(断面積の大きい)棒状をなしている。このリード部205r1,205r2は、発熱部205hの両端部205hk1,205hk2にぞれぞれ繋がっており、絶縁支持体203の基端部203kまで延設されている。
一対の電極部205d1,205d2は、概略直方体形状をなしている。このうち一方の電極部205d1は、絶縁支持体203の基端部203kに配置され、一方のリード部205r1に接続すると共に、セラミックヒータ201の外部に露出している。また、他方の電極部205d2は、絶縁支持体203の基端部203kよりもやや先端側の所定位置に配置され、もう一方のリード部205r2に接続すると共に、セラミックヒータ201の外部に露出している。
このうち主体金具本体221は、軸線AX方向に基端部221kから先端部221sまで延びる筒状をなしている。主体金具本体221の基端部221kには、このグロープラグ200をディーゼルエンジンに取り付けるに際して、トルクレンチ等の工具を係合させるための六角断面形状の工具係合部221eが形成されている。また、主体金具本体221のうち、工具係合部221eよりも先端側の外周には、取付用のねじ部221fが形成されている。
一方、金属端子軸225の先端部225sは、筒状の接続リング235に挿入されて、これに溶接されている。また、この接続リング235には、他方でセラミックヒータ201の基端部201kが圧入され、基端部201kに設けられた一方の電極部205rd1(図2では不図示)が、接続リング235に電気的に接続されている。これにより、セラミックヒータ201の一方の電極部205rd1と、金属端子軸225とが電気的に接続されている。なお、セラミックヒータ201のもう一方の電極部205rd2(図2では不図示)は、セラミックヒータ201を保持するヒータ保持部材223、従って、主体金具220に電気的に接続されている。
この通電制御では以下の動作を行う。即ち、操作者がキースイッチKSWをオン位置にすると、まず昇温ステップに入り、主制御部111により実現される昇温手段(本発明の第2通電制御手段に相当する)によりグロープラグGP1〜GPnへの通電を制御して、グロープラグGP1〜GPn(セラミックヒータ201)を所定時間Y(本実施形態1ではY=2〔sec〕)で、第2温度T2(本実施形態1ではT2=20〔℃〕)から第3温度T3(本実施形態1ではT3=1000〔℃〕)まで急速昇温させる。
そして、図4のメインルーチンに示すように、まずステップS1において、主制御部111のプログラムの初期化を行う。ここで、昇温中フラグ(昇温ステップ中であることを意味するフラグ)がセットされて、グロープラグGP1〜GPnを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで急速昇温させる昇温ステップに入る。一方、一定温度維持中フラグ(一定温度維持ステップ中であることを意味するフラグ)はクリアされる。
一方、昇温ステップが終了して一定温度維持ステップに移行している場合には、一定温度維持中フラグがセットされているので、YESと判断され、ステップS32に進む。そして、ステップS32において、スタート信号を取り込み、キースイッチKSWがスタート位置とされているかを判断する。その後、メインルーチンに戻る。
一方、NO、即ち、昇温ステップ中でない場合(例えば一定温度維持ステップに移行している場合など)には、そのままメインルーチンに戻る。
なお、第2通電時間tと第2目標制御値CVM2(t)との関係をテーブルの形で用意しておき、これを参照して、この第2通電時間tにおける第2目標制御値CVM2(t)を求めるようにしてもよい。
次に、ステップS54においては、グロープラグGP1〜GPnへの通電を制御するための第1制御値CV1〔V〕を算出する。具体的には、ステップS2で取り込んだ電圧値V〔V〕及び電流値I〔A〕と、予め定められた所定の第1係数k1〔V/A〕及び第3係数k3とに基づいて、CV1=k3・V+k1・Iを計算することにより、第1制御値CV1を算出する。なお、本実施形態1では、第1係数k1=0.81、第3係数k3=1としている。この第1係数k1及び第3係数k3の求め方については後述する。
特に、本実施形態1では、第1係数k1、第3係数k3及び第1目標制御値CVM1として、後述するように最も好適な値を選択しているので、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレをより小さくできる。
特に、本実施形態1では、第2係数k2、第4係数k4及び第2目標制御値CVM2(t)として、後述するように最も好適な値を選択しているので、グロープラグ200の第3温度T3に対する温度のズレをより小さくできる。
次いで、第2の実施形態について説明する。本実施形態2では、グロープラグ通電制御装置100によるグロープラグ200の通電制御において、第1係数k1、第3係数k3及び第1目標制御値CVM1、並びに、第2係数k2、第4係数k4及び第2目標制御値CVM2(t)が、それぞれ上記実施形態1と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1と同様であるので、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
また、本実施形態2では、ステップS56(図7参照)で用いる、第1目標制御値CVM1を、CVM1=13.1〔V〕としている。この第1目標制御値CVM1の求め方については後述する。
(試験1)
前述のグロープラグ200を多数(15個)用意した。これらのサンプルは、本発明の第1サンプルに相当すると共に第2サンプルにも相当する。また、これらのサンプルは、本発明の第1試験用サンプルにも相当する。
そして、各グロープラグ200について、基準温度(この試験1では20℃)における基準抵抗値R1を測定した。なお、この基準抵抗値R1は、本発明の基準抵抗値R1に相当する。下記表1に示すように、サンプル1〜5は、基準抵抗値R1が比較的大きい(R1=0.285Ω〜0.289Ω)。また、サンプル6〜10は、基準抵抗値R1が平均的である(R1=0.272〜0.273Ω)。また、サンプル11〜15は、基準抵抗値R1が比較的小さい(R1=0.253〜0.261Ω)。また、サンプル16〜22は、基準抵抗値R1が0.310Ωを超えるものである(R1=0.312〜0.344Ω)。
更に、取得された電圧値V及び電流値Iから、第1係数k1=0.81,第3係数k3=1とした場合の、MM=k3・V+k1・Iの式で与えられる確認値MM(=V+0.81×I)を算出した。この確認値MMは、前述の実施形態1で用いたものである。また、第1係数k1=1,第3係数k3=1.24とした場合の、MM=k3・V+k1・Iの式で与えられる確認値MM(=1.24×V+I)も算出した。この確認値MMは、前述の実施形態2で用いたものである。なお、これらの確認値MMは、本発明の第1確認値MM1に相当すると共に第2確認値MM2にも相当する。また、この確認値MMは、本発明の第1試験確認値MMzにも相当する。その結果をまとめて表1に示す。
また、グロープラグ200を第1温度T1(1200℃)を維持する場合にグロープラグ200に印加した電圧値Vは、最も大きいサンプル22でV=6.36V、最も小さいサンプル11と15でV=5.55Vであるので、電圧値Vのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、114.7%になる。
また、グロープラグ200を1200℃を維持する場合にグロープラグ200に通電した電流値Iは、最も大きいサンプル13でI=6.33A、最も小さいサンプル22でI=5.21Aであるので、電流値Iのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、121.5%となる。
また、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した熱間抵抗値は、最も大きいサンプル22が1.22Ω、最も小さいサンプル13が0.88Ωであるので、熱間抵抗値のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、138.8%になる。
また、第1係数k1=1,第3係数k3=1.24として、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態2に係る確認値MM(=1.24×V+I)は、最も大きいサンプル19で13.3、最も小さいサンプル16で12.8であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、104.0%となる。
或いは、各サンプル1〜22の実施形態2に係る確認値MMからその平均値(13.1)を求め、この値を第1目標制御値CVM1とする。或いは、各サンプル1〜22の確認値MMから中央値を求め、この値を第1目標制御値CVM1としてもよい。そして、この第1目標制御値CVM1に、第1制御値CV1(=1.24×V+I)が等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御する。
このようにすれば、電圧値Vや電流値I、消費電力、熱間抵抗値に基づいて通電を制御する場合に比して、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレを小さくできる。
各サンプル1〜22の基準抵抗値R1と電圧値Vとの関係から、V=a・R1+bで表される第1回帰直線を求める。この第1回帰直線は、V=10.1×R1+2.9となる。また、各サンプル1〜22の基準抵抗値R1と電流値Iとの関係から、I=c・R1+dで表される第2回帰直線を求める。この第2回帰直線は、I=−12.5×R1+9.5となる。
また、第1係数の方をk1=1と固定したときには、第3係数k3を、第1回帰直線の傾きa=10.1と第2回帰直線の傾きc=−12.5の比に基づいて、第3係数k3=−c/aとすればよい。即ち、第3係数k3=1/0.81=1.24となる。
次に、上記試験装置300を用いて、グロープラグ200を固定する固定治具301の温度を変更した場合の影響について調べた。この試験2では、上記のサンプル1を用いて、上記試験1と同様にグロープラグ200の通電を制御して、グロープラグ200を第1温度T1(1200℃)に維持した。なお、固定治具301の温度(座面温度)は、20℃、50℃、100℃、150℃とした。
また、測定された電流値Iは、最大でI=5.88A、最小でI=5.73Aであるので、電流値Iのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、102.6%になる。
また、測定された電圧値Vと電流値Iにより算出される熱間抵抗値は、最大で1.05Ω、最小で0.98Ωであるので、熱間抵抗値のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、107.2%になる。
また、第1係数k1=1及び第3係数k3=1.24として、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態2に係る確認値MM(=1.24×V+I)は、最大で13.2、最小で13.0であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、101.3%となる。
次に、上記試験装置300を用いて、グロープラグ200の温度を所定時間Y(2sec)で第2温度T2(20℃)から第3温度T3(1000℃)まで昇温した場合について調べた。
サンプルとして、上記表1に記載のサンプル17〜22を用意した。これらのサンプル17〜22は、本発明の第3サンプルに相当すると共に第4サンプルにも相当する。これらのサンプル17〜22は、本発明の第2試験用サンプルにも相当する。そして、各グロープラグ200について、基準温度(この試験3では20℃)における基準抵抗値R2を測定した。なお、この基準抵抗値R2は、本発明の基準抵抗値R2に相当する。
更に、測定された電圧値V(t)及び電流値I(t)から、各通電時間tにおいて、第2係数k2=0.54及び第4係数k4=1とした場合の、MM(t)=k4・V(t)+k2・I(t)の式で与えられる確認値MM(t)を算出した。この確認値MM(t)は、前述の実施形態1で用いたものである。また、第2係数k2=1及び第4係数k4=1.87とした場合の、MM(t)=k4・V(t)+k2・I(t)の式で与えられる確認値MM(t)も算出した。この確認値MM(t)は、前述の実施形態2で用いたものである。なお、これらの確認値MM(t)は、本発明の第4確認値MM4(t)に相当する。また、所定時間経過時(2sec後)における確認値MMは、本発明の第3確認値MM3及び第2試験確認値MMyに相当する。
これらの結果をまとめて表3に示す。なお、この表3には、所定時間(2sec)経過時(1000℃昇温時)において測定された電圧値V、電流値I、消費電力、熱間抵抗値、確認値MMをそれぞれ示してある。
また、グロープラグ200を第3温度T3(1000℃)まで昇温させた時点における、グロープラグ200に印加した電圧値Vは、最も大きいサンプル22でV=7.59V、最も小さいサンプル19でV=7.25Vであるので、電圧値Vのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、104.6%になる。
また、グロープラグ200を第3温度T3(1000℃)まで昇温させた時点における、グロープラグ200に通電した電流値Iは、最も大きいサンプル18でI=8.83A、最も小さいサンプル20でI=8.10Aであるので、電流値Iのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、109.0%となる。
また、上記電圧値V及び電流値Iから算出した熱間抵抗値は、最も大きいサンプル22が0.94Ωで、最も小さいサンプル18が0.83あるので、熱間抵抗値のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、112.6%になる。
また、第2係数k2=1及び第4係数k4=1.87として、上記電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態2に係る確認値MM(=1.87×V+I)は、最も大きいサンプル17,18で22.5、最も小さいサンプル19,20で22.0であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、102.5%となる。
また、第2係数の方をk2=1と固定したときには、第4係数k4を、第1回帰直線の傾きe=11.2と第2回帰直線の傾きg=−20.9の比に基づいて、第4係数k3=−g/eとすればよい。即ち、第4係数k3=1/0.54=1.87となる。
例えば、上記実施形態1,2では、セラミックヒータ201を有するグロープラグ200を通電制御する通電制御装置100と通電制御方法について説明したが、金属製シーズ内に絶縁粉末を充填し発熱用コイルを埋設したシーズヒータを有するグロープラグに、上記実施形態1,2の通電制御装置100や通電制御方法を適用することもできる。
103 電源回路
1051〜105n スイッチング素子
111 主制御部(第1通電制御手段,第2通電制御手段)
150 エンジン制御ユニット
160 オルタネータ
200,GP1〜GPn グロープラグ(ヒータ)
201 セラミックヒータ
220 主体金具
BT バッテリ
KSW キースイッチ
Claims (26)
- 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御装置であって、
前記ヒータを第1温度T1に維持するにあたり、
前記ヒータに印加している電圧値をV〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI〔A〕とし、
所定の第1係数をk1〔V/A〕(但し、k1=0を含まない)とし、所定の第3係数をk3(但し、k3=0を含まない)としたとき、
CV1=k3・V+k1・Iで与えられる第1制御値CV1が、前記第1温度T1に対応して与えられた所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する第1通電制御手段を備える
ヒータ通電制御装置。 - 請求項1に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第1係数k1及び前記第3係数k3は、
第1試験用サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第1試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値Vz〔V〕及び当該ヒータに流している電流値Iz〔A〕を取得した場合に、
複数の前記ヒータ間の電圧値Vzのバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MMz=k3・Vz+k1・Izで与えられる第1試験確認値MMzのバラツキの大きさの方が小さくなる特性を満たす値である
ヒータ通電制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
予め第1サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第1サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V1〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I1〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V1のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM1=k3・V1+k1・I1で与えられる第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項3に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
前記第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得し、
各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求めると共に、
各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求め、
前記第1回帰直線の傾きaと前記第2回帰直線の傾きcに基づいて、予め求めた値を用いてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第1目標制御値CVM1として、
予め第2サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第2サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V2〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I2〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V2のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第1係数k1及び前記第3係数k3を用いたMM2=k3・V2+k1・I2で与えられる第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第3係数k3=1としてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第1係数k1=1としてなる
ヒータ通電制御装置。 - 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御装置であって、
前記ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させるにあたり、
昇温開始からの通電時間をt〔sec〕とし、
各通電時間tにおいて、前記ヒータに印加している電圧値をV(t)〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI(t)〔A〕とし、
所定の第2係数をk2〔V/A〕(但し、k2=0を含まない)とし、所定の第4係数をk4(但し、k4=0を含まない)としたとき、
CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)で与えられる第2制御値CV2(t)が、各通電時間tに対応して与えられた第2目標制御値CVM2(t)と、各通電時間tにおいて等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する第2通電制御手段を備える
ヒータ通電制御装置。 - 請求項8に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第2係数k2及び前記第4係数をk4は、
第2試験用サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第2試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値Vy〔V〕及び当該ヒータに流している電流値Iy〔A〕を取得した場合に、
複数の前記ヒータ間の電圧値Vyのバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MMy=k4・Vy+k2・Iyで与えられる第2試験確認値MMyのバラツキの大きさの方が小さくなる特性を満たす値である
ヒータ通電制御装置。 - 請求項8または請求項9に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第2係数k2及び前記第4係数をk4として、
予め第3サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第3サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値V3〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I3〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V3のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM3=k4・V3+k2・I3で与えられる第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項10に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第2係数k2及び前記第4係数をk4として、
前記第3サンプルの前記ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得し、
各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求めると共に、
各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求め、
前記第3回帰直線の傾きeと前記第4回帰直線の傾きgに基づいて、予め求めた値を用いてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項8〜請求項11のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第2目標制御値CVM2(t)として、
予め第4サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第4サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させたときに、各通電時間tにおいて当該ヒータに印加した電圧値V4(t)〔V〕及び当該ヒータに流した電流値I4(t)〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V4(t)のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第2係数k2及び前記第4係数をk4を用いたMM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)で与えられる第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第4係数k4=1としてなる
ヒータ通電制御装置。 - 請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
前記第2係数k2=1としてなる
ヒータ通電制御装置。 - 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法であって、
前記ヒータを第1温度T1に維持するにあたり、
前記ヒータに印加している電圧値をV〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI〔A〕とし、
所定の第1係数をk1〔V/A〕(但し、k1=0を含まない)とし、所定の第3係数をk3(但し、k3=0を含まない)としたとき、
CV1=k3・V+k1・Iで与えられる第1制御値CV1が、前記第1温度T1に対応して与えられた所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する
ヒータ通電制御方法。 - 請求項15に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
予め第1サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第1サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V1〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I1〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V1のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM1=k3・V1+k1・I1で与えられる第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項16に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
前記第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得し、
各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求めると共に、
各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求め、
前記第1回帰直線の傾きaと前記第2回帰直線の傾きcに基づいて、予め求めた値を用いる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項15〜請求項17のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第1目標制御値CVM1として、
予め第2サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第2サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V2〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I2〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V2のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第1係数k1及び前記第3係数k3を用いたMM2=k3・V2+k1・I2で与えられる第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項15〜請求項18のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第3係数k3=1としてなる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項15〜請求項18のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第1係数k1=1としてなる
ヒータ通電制御方法。 - 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法であって、
前記ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させるにあたり、
昇温開始からの通電時間をt〔sec〕とし、
各通電時間tにおいて、前記ヒータに印加している電圧値をV(t)〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI(t)〔A〕とし、
所定の第2係数をk2〔V/A〕(但し、k2=0を含まない)とし、所定の第4係数をk4(但し、k4=0を含まない)としたとき、
CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)で与えられる第2制御値CV2(t)が、各通電時間tに対応して与えられた第2目標制御値CVM2(t)と、各通電時間tにおいて等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する
ヒータ通電制御方法。 - 請求項21に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第2係数k2及び前記第4係数k4として、
予め第3サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第3サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値V3〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I3〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V3のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM3=k4・V3+k2・I3で与えられる第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項22に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第2係数k2及び前記第4係数k4として、
前記第3サンプルの前記ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得し、
各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求めると共に、
各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求め、
前記第3回帰直線の傾きeと前記第4回帰直線の傾きgに基づいて、予め求めた値を用いる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項21〜請求項23のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第2目標制御値CVM2(t)として、
予め第4サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
この第4サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、各通電時間tにおいて当該ヒータに印加した電圧値V4(t)〔V〕及び当該ヒータに流した電流値I4(t)〔A〕を取得し、
複数の前記ヒータ間の電圧値V4のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第2係数k2及び前記第4係数k4を用いたMM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)で与えられる第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項21〜請求項24のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第4係数k4=1としてなる
ヒータ通電制御方法。 - 請求項21〜請求項24のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
前記第2係数k2=1としてなる
ヒータ通電制御方法。
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