JP5185747B2 - ヒータ通電制御装置及びヒータ通電制御方法 - Google Patents

ヒータ通電制御装置及びヒータ通電制御方法 Download PDF

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本発明は、通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御装置及びヒータ通電制御方法に関する。
従来より、通電によって発熱するヒータ(例えばグロープラグやホットプレートなど)への通電を制御するヒータ通電制御装置が知られている。例えば、グロープラグへの通電を制御する従来のグロープラグ通電制御装置では、キースイッチがオン位置とされると、グロープラグがエンジンを始動させるのに十分な温度(例えば1000℃)まで上昇するように、グロープラグへの通電を制御する。グロープラグがその温度に達した後は、所定期間中(例えば180秒間)、グロープラグが所定温度(例えば900℃)を維持するように、グロープラグへの通電を制御する。
グロープラグを所定期間中、所定温度に維持する方法としては、例えば、特許文献1に開示されているように、グロープラグに印加する電圧値に基づいて、グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比を算出し、このデューティ比によりグロープラグへの通電を制御する方法がある。また例えば、グロープラグの熱間時(加熱時)の熱間抵抗値に基づいて、グロープラグに印加する電圧波形のデューティ比を算出し、このデューティ比により グロープラグへの通電を制御することもできる。
特開2004−232907号公報
しかしながら、グロープラグを所定温度に維持する際に、グロープラグに印加する電圧値やグロープラグの熱間抵抗値に基づいてグロープラグへの通電を制御すると、つまり、電圧値または熱間抵抗値が所定の値となるようにグロープラグへの通電を制御すると、グロープラグの実際の温度が、目標とする所定温度に対してズレた温度に維持されることがある。この温度のズレは、グロープラグの特性の個体差による影響や、グロープラグを取り付けた内燃機関の座面温度の影響などによるものと考えられる。このような温度のズレを小さくするためには、温度のズレを補正するための補正回路が別途必要となり、制御回路全体が複雑になってしまう。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、ヒータを第1温度に維持する場合や、ヒータを所定時間で第2温度から第3温度に昇温させる場合など、ヒータ温度を制御する場合に、温度のズレを補正するための補正回路を別途設けなくても、ヒータの特性の個体差やヒータの周囲に存在する部材の温度等による影響を小さくでき、温度のズレを小さくできるヒータ通電制御装置及びヒータ通電制御方法を提供することを目的とする。
その解決手段は、通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御装置であって、前記ヒータを第1温度T1に維持するにあたり、前記ヒータに印加している電圧値をV〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI〔A〕とし、所定の第1係数をk1〔V/A〕(但し、k1=0を含まない)とし、所定の第3係数をk3(但し、k3=0を含まない)としたとき、CV1=k3・V+k1・Iで与えられる第1制御値CV1が、前記第1温度T1に対応して与えられた所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する第1通電制御手段を備えるヒータ通電制御装置である。
或いは、その解決手段は、通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法であって、前記ヒータを第1温度T1に維持するにあたり、前記ヒータに印加している電圧値をV〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI〔A〕とし、所定の第1係数をk1〔V/A〕(但し、k1=0を含まない)とし、所定の第3係数をk3(但し、k3=0を含まない)としたとき、CV1=k3・V+k1・Iで与えられる第1制御値CV1が、前記第1温度T1に対応して与えられた所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法である。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、ヒータを第1温度T1に維持するにあたり、電圧値Vの他、電流値Iも加味したCV1=k3・V+k1・Iで与えられる第1制御値CV1が、第1目標制御値CVM1と等しくなるように、ヒータへの通電を制御する。本件発明者は、このようにしてヒータへの通電を制御すれば、温度のズレを補正するための補正回路を別途設けなくても、ヒータの特性の個体差やヒータの周囲に存在する部材の温度等による影響を小さくできることを見出した。従って、本発明によれば、目標とする第1温度T1に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、ヒータ温度を第1温度T1に維持できる。
更に、上記のヒータ通電制御装置であって、前記第1係数k1及び前記第3係数k3は、第1試験用サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第1試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値Vz〔V〕及び当該ヒータに流している電流値Iz〔A〕を取得した場合に、複数の前記ヒータ間の電圧値Vzのバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MMz=k3・Vz+k1・Izで与えられる第1試験確認値MMzのバラツキの大きさの方が小さくなる特性を満たす値であるヒータ通電制御装置とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置では、次のような特性を満たす第1係数k1及び第3係数k3を用いている。即ち、第1試験用サンプルとしてヒータを複数用意し、この第1試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に第1温度T1に維持して、そのときの電圧値Vz及び電流値Izを取得する。そうすると、各電圧値Vzのバラツキの大きさに比して、MMz=k3・Vz+k1・Izで与えられる各第1試験確認値MMzのバラツキの大きさの方が小さくなる。このような第1係数k1及び第3係数k3を用いたヒータ通電制御装置では、ヒータの通電制御を従来技術で説明したような電圧値Vに基づいた単純な制御(電圧値制御)とする場合よりも、目標とする第1温度T1に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、ヒータ温度を第1温度T1に維持できる。
なお、電圧値Vzや第1試験確認値MMzの「バラツキの大きさ」は、例えば、(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると良い。或いは、分散や標準偏差により算出するのが好ましい。
更に、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、予め第1サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第1サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V1〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I1〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V1のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM1=k3・V1+k1・I1で与えられる第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、上記のヒータ通電制御方法であって、前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、予め第1サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第1サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V1〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I1〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V1のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM1=k3・V1+k1・I1で与えられる第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、次のようにして求めた第1係数k1及び第3係数k3を用いている。即ち、第1サンプルとしてヒータを複数用意し、この第1サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に第1温度T1に維持したときの電圧値V1及び電流値I1を取得する。そして、各電圧値V1のバラツキの大きさに比して、MM1=k3・V1+k1・I1で与えられる各第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第1係数k1及び第3係数k3を求める。このようにして、適切に第1係数k1及び第3係数k3を求めることで、目標とする第1温度T1に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、ヒータ温度を第1温度T1に維持できる。
なお、第1サンプルとするヒータには、その特性が大きくバラついたものを選択するのが好ましい。サンプルの特性がバラついているほど、実際のヒータの特性が大きくズレている場合でも、これに適合する適切な第1係数k1及び第3係数k3を得やすいからである。
各電圧値V1のバラツキの大きさに比して、各第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第1係数k1及び第3係数k3を求める方法としては、次のような方法が挙げられる。
例えば、後述するように、第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得する。その後、各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求める。また、各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求める。そして、第1回帰直線の傾きaと第2回帰直線の傾きcに基づいて、各電圧値V1のバラツキの大きさに比して、各第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなる第1係数k1及び第3係数k3、好ましくはバラツキの大きさが最小となる第1係数k1及び第3係数k3を求める。更に具体的には、第1係数k1=−a/c,第3係数k3=1、或いは、第1係数k1=1,第3係数k3=−c/aとするのが好ましい。
また例えば、第1係数k1として仮に定めた仮定第1係数k1h(ここでは、例えば第3係数k3=1に固定する)を用いて、第1サンプルの各ヒータにつき、第1確認値MM1(=V1+k1h・I1)を算出する。そして、各第1確認値MM1から、この場合の第1確認値MM1のバラツキの大きさを求める。次に、第1係数k1として別の仮定第1係数k1hを用いて、同様に、この場合の第1確認値MM1のバラツキの大きさを求める。更に必要に応じて複数回、これらとは別の仮定第1係数k1hを用いた場合の第1確認値MM1のバラツキの大きさを求める。そして、これらの仮定第1係数k1hの中から、各電圧値V1のバラツキの大きさに比して、各第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなる第1係数k1、好ましくはバラツキの大きさが最小となる第1係数k1を求める。なお、この方法において、例えば第1係数k1=1に固定して、第3係数k3を求めるようにしてもよい。
更に、上記のヒータ通電制御装置であって、前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、前記第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得し、各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求めると共に、各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求め、前記第1回帰直線の傾きaと前記第2回帰直線の傾きcに基づいて、予め求めた値を用いてなるヒータ通電制御装置とすると良い。、
或いは、上記のヒータ通電制御方法であって、前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、前記第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得し、各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求めると共に、各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求め、前記第1回帰直線の傾きaと前記第2回帰直線の傾きcに基づいて、予め求めた値を用いるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、次のようにして求めた第1係数k1及び第3係数k3を用いている。即ち、第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得する。その後、各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求める。また、各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求める。そして、第1回帰直線の傾きaと第2回帰直線の傾きcに基づいて、第1係数k1及び第3係数k3を求める。このようにして、適切に第1係数k1及び第3係数k3を求めることで、目標とする第1温度T1に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、ヒータ温度を第1温度T1に維持できる。
なお、「基準温度」は、適宜選択すればよく、例えば、0℃や20℃などを基準温度とすることができる。
第1回帰直線の傾きaと第2回帰直線の傾きcに基づいて第1係数k1及び第3係数k3を求める方法としては、例えば第3係数k3=1に固定して、傾きaと傾きcの比から第1係数k1を求めるのが好ましい方法である。特に、第1係数k1=−a/cとするのが好ましい。このようにして第1係数k1及び第3係数k3を求めることで、各第1確認値MM1のバラツキの大きさを最も小さくでき、実際の制御時に、第1温度T1に対するヒータ温度のズレを最も小さくできるからである。なお、例えば第1係数k1=1に固定して、傾きaと傾きcの比から第3係数k3を求めてもよい。
更に、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第1目標制御値CVM1として、予め第2サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第2サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V2〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I2〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V2のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第1係数k1及び前記第3係数k3を用いたMM2=k3・V2+k1・I2で与えられる第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第1目標制御値CVM1として、予め第2サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第2サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V2〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I2〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V2のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第1係数k1及び前記第3係数k3を用いたMM2=k3・V2+k1・I2で与えられる第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、次のようにして求めた第1目標制御値CVM1を用いている。即ち、第2サンプルとしてヒータを複数用意し、この第2サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に第1温度T1に維持したときの電圧値V2及び電流値I2を取得する。そして、各電圧値V2のバラツキの大きさに比して、前記第1係数k1及び第3係数k3を用いたMM2=k3・V2+k1・I2で与えられる各第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第1目標制御値CVM1を求める。このようにして、適切な第1目標制御値CVM1を求めることで、目標の第1温度T1に対する実際のヒータ温度のズレを更に小さくして、ヒータ温度を第1温度T1に維持できる。
なお、各電圧値V2のバラツキの大きさに比して、各第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第1目標制御値CVM1を求める方法としては、次のような方法が挙げられる。
例えば、第2サンプルの各ヒータについて、第2確認値MM2=k3・V2+k1・I2を求める。そして、各第2確認値MM2の平均値を求めて、この平均値を第1目標制御値CVM1とする。或いは、各第2確認値MM2の中央値を求めて、この中央値を第1目標制御値CVM1とする。このような平均値及び中央値を用いれば、各電圧値V2のバラツキの大きさに比して、各第2確認値MM2のバラツキの大きさを小さくできる。
第2サンプルとするヒータには、その特性が大きくバラついたものを選択するのが好ましい。サンプルの特性がバラついているほど、実際のヒータの特性が大きくズレている場合でも、これに適合する適切な第1目標制御値CVM1を得やすいからである。なお、この第2サンプルは、前述の第1サンプルと同じサンプルとしてもよいし、一部または全部が異なるサンプルを選択してもよい。
更に、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第3係数k3=1としてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第3係数k3=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、第3係数k3=1として固定してるので、第1係数k1の値を考慮するだけで足りる。
更に、前記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第1係数k1=1としてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、前記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第1係数k1=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、第1係数k1=1として固定してるので、第3係数k3の値を考慮するだけで足りる。
また、他の解決手段は、通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御装置であって、前記ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させるにあたり、昇温開始からの通電時間をt〔sec〕とし、各通電時間tにおいて、前記ヒータに印加している電圧値をV(t)〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI(t)〔A〕とし、所定の第2係数をk2〔V/A〕(但し、k2=0を含まない)とし、所定の第4係数をk4(但し、k4=0を含まない)としたとき、CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)で与えられる第2制御値CV2(t)が、各通電時間tに対応して与えられた第2目標制御値CVM2(t)と、各通電時間tにおいて等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する第2通電制御手段を備えるヒータ通電制御装置である。
或いは、他の解決手段は、通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法であって、前記ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させるにあたり、昇温開始からの通電時間をt〔sec〕とし、各通電時間tにおいて、前記ヒータに印加している電圧値をV(t)〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI(t)〔A〕とし、所定の第2係数をk2〔V/A〕(但し、k2=0を含まない)とし、所定の第4係数をk4(但し、k4=0を含まない)としたとき、CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)で与えられる第2制御値CV2(t)が、各通電時間tに対応して与えられた第2目標制御値CVM2(t)と、各通電時間tにおいて等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法である。
ヒータを第2温度T2から第3温度T3まで昇温させる方法としては、例えば、前述の特許文献1に開示されているように、ヒータ(グロープラグ)へ投入した積算電力量が所定の値となるまで、ヒータへの通電を行う方法がある。しかしながら、このような通電制御では、グロープラグの特性の個体差やグロープラグを取り付ける内燃機関の座面温度などによる影響により、グロープラグの実際の温度が目標とする第3温度T3に対してズレやすくなる。
これに対し、本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させるにあたり、CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)で与えられる第2制御値CV2(t)が、第2目標制御値CVM2(t)と、各通電時間tにおいて等しくなるように、ヒータへの通電を制御する。このようにヒータへの通電を制御すれば、従来の方法に比して、ヒータの特性の個体差やヒータの周囲に存在する部材の温度等による影響を小さくできる。従って、目標とする第3温度T3に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、ヒータ温度を第3温度T3に昇温させることができる。
更に、上記のヒータ通電制御装置であって、前記第2係数k2及び前記第4係数をk4は、第2試験用サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第2試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値Vy〔V〕及び当該ヒータに流している電流値Iy〔A〕を取得した場合に、複数の前記ヒータ間の電圧値Vyのバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MMy=k4・Vy+k2・Iyで与えられる第2試験確認値MMyのバラツキの大きさの方が小さくなる特性を満たす値であるヒータ通電制御装置とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置では、次のような特性を満たす第2係数k2及び第4係数k4を用いている。即ち、第2試験用サンプルとしてヒータを複数用意し、この第2試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させて、所定時間経過時における電圧値V3及び電流値I3を取得する。そうすると、各電圧値Vyのバラツキの大きさに比して、MMy=k4・Vy+k2・Iyで与えられる各第2試験確認値MMyのバラツキの大きさの方が小さくなる。このような第2係数k2及び第4係数k4を用いたヒータ通電制御装置では、ヒータの通電制御を電圧値Vに基づいた単純な制御(電圧値制御)とする場合よりも、目標とする第3温度T3に対する実際のヒータ温度のズレを更に小さくして、ヒータ温度を第3温度T3に昇温させることができる。
更に、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第2係数k2及び前記第4係数をk4として、予め第3サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第3サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値V3〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I3〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V3のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM3=k4・V3+k2・I3で与えられる第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、上記のヒータ通電制御方法であって、前記第2係数k2及び前記第4係数k4として、予め第3サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第3サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値V3〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I3〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V3のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM3=k4・V3+k2・I3で与えられる第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、次のようにして求めた第2係数k2及び第4係数k4を用いている。即ち、第3サンプルとしてヒータを複数用意し、この第3サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させて、所定時間経過時における電圧値V3及び電流値I3を取得する。そして、各電圧値V3のバラツキの大きさに比して、MM3=k4・V3+k2・I3で与えられる各第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第2係数k2及び第4係数k4を求める。このようにして、適切な第2係数k2及び第4係数k4を求めることで、目標とする第3温度T3に対する実際のヒータ温度のズレを更に小さくして、ヒータ温度を第3温度T3に昇温させることができる。
なお、第3サンプルとするヒータには、その特性が大きくバラついたものを選択するのが好ましい。サンプルの特性がバラついているほど、実際のヒータ特性が大きくズレている場合でも、これに適合する適切な第2係数k2及び第4係数k4を得やすいからである。
各電圧値V3のバラツキの大きさに比して、各第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第2係数k2及び第4係数k4を求める方法としては、次のような方法が挙げられる。
例えば、後述するように、第3サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得する。その後、各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求める。また、各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求める。そして、第3回帰直線の傾きeと第4回帰直線の傾きfに基づいて、各電圧値V3のバラツキの大きさに比して、各第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなる第2係数k2及び第4係数k4、好ましくはバラツキの大きさが最小となる第2係数k2及び第4係数k4を求める。更に具体的には、第2係数k2=−e/g,第4係数k4=1、或いは、第2係数k2=1,第4係数k4=−g/eとするのが好ましい。
また例えば、第2係数k2として仮に定めた仮定第2係数k2h(ここでは、例えば第4係数k4=1に固定する)を用いて、第3サンプルの各ヒータにつき、第3確認値MM3(=V3+k2h・I3)を算出する。そして、各第3確認値MM3から、この場合の第3確認値MM3のバラツキの大きさを求める。次に、第2係数k2として別の仮定第2係数k2hを用いて、同様に、この場合の第3確認値MM3のバラツキの大きさを求める。更に必要に応じて複数回、これらとは別の仮定第2係数k2hを用いた場合の第3確認値MM3のバラツキの大きさを求める。そして、これらの仮定第2係数k2hの中から、各電圧値V3のバラツキの大きさに比して、各第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなる第2係数k2、好ましくはバラツキの大きさが最小となる第2係数k2を求める。なお、この方法において、例えば第2係数k2=1に固定して、第4係数k4を求めるようにしてもよい。
更に、上記のヒータ通電制御装置であって、前記第2係数k2及び前記第4係数をk4として、前記第3サンプルの前記ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得し、各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求めると共に、各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求め、前記第3回帰直線の傾きeと前記第4回帰直線の傾きgに基づいて、予め求めた値を用いてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、上記のヒータ通電制御方法であって、前記第2係数k2及び前記第4係数k4として、前記第3サンプルの前記ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得し、各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求めると共に、各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求め、前記第3回帰直線の傾きeと前記第4回帰直線の傾きgに基づいて、予め求めた値を用いるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、次のようにして求めた第2係数k2及び第4係数k4を用いている。即ち、第3サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得する。その後、各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求める。また、各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求める。そして、第3回帰直線の傾きeと第4回帰直線の傾きgに基づいて、第2係数k2及び第4係数k4を求める。このようにして、適切な第2係数k2及び第4係数k4を求めることで、目標とする第3温度T3に対する実際のヒータ温度のズレを更に小さくできる。
なお、第3回帰直線の傾きeと第4回帰直線の傾きgに基づいて、第2係数k2及び第4係数k4を求める方法としては、例えば第4係数k4=1に固定して、傾きeと傾きgとの比から第2係数k2を決定するのが好ましい方法である。特に、第2係数k2=−e/gとするのが好ましい。このようにして第2係数k2及び第4係数k4を求めることで、各第3確認値MM3のバラツキの大きさを最も小さくでき、実際の制御時に、第3温度T3に対するヒータ温度のズレを最も小さくできるからである。なお、例えば第2係数k2=1に固定して、傾きeと傾きgの比から第4係数k4を求めてもよい。
更に、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第2目標制御値CVM2(t)として、予め第4サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第4サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させたときに、各通電時間tにおいて当該ヒータに印加した電圧値V4(t)〔V〕及び当該ヒータに流した電流値I4(t)〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V4(t)のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第2係数k2及び前記第4係数をk4を用いたMM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)で与えられる第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第2目標制御値CVM2(t)として、予め第4サンプルとして前記ヒータを複数用意し、この第4サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、各通電時間tにおいて当該ヒータに印加した電圧値V4(t)〔V〕及び当該ヒータに流した電流値I4(t)〔A〕を取得し、複数の前記ヒータ間の電圧値V4のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第2係数k2及び前記第4係数k4を用いたMM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)で与えられる第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、次のようにして求めた第2目標制御値CVM2(t)を用いている。即ち、第4サンプルとしてヒータを複数用意し、この第4サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させて、各通電時間tにおける電圧値V4(t)及び電流値I4(t)を取得する。そして、各電圧値V4のバラツキの大きさに比して、前述の第2係数k2及び第4係数k4を用いたMM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)で与えられる各第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第2目標制御値CVM2(t)を求める。このようにして、適切な第2目標制御値CVM2(t)を求めることで、目標とする第3温度T3に対する実際のヒータ温度のズレを更に小さくできる。
なお、各電圧値V4のバラツキの大きさに比して、各第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、第2目標制御値CVM2(t)を求める方法としては、次のような方法が挙げられる。
例えば、第4サンプルの各ヒータについて、第4確認値MM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)を求める。そして、各通電時間tにおける各第4確認値MM4(t)の平均値を求めて、これを第2目標制御値CVM2(t)とする。また例えば、各通電時間tにおける各第4確認値MM4(t)の中央値を求めて、これを第2目標制御値CVM2(t)とする。また例えば、各ヒータの通電時間tと第4確認値MM4(t)との関係から、近似式を求め、これを第2目標制御値CVM2(t)とすることもできる。
第4サンプルとするヒータには、その特性が大きくバラついたものを選択するのが好ましい。サンプルの特性がバラついているほど、実際のヒータ特性が大きくズレている場合でも、これに適合する適切な第2目標制御値CVM2(t)を得やすいからである。なお、この第4サンプルは、前述の第3サンプルと同じサンプルとしてもよいし、一部または全部が異なるサンプルを選択してもよい。
更に、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第4係数k4=1としてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、上記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第4係数k4=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、第4係数k4=1として固定してるので、第2係数k2の値を考慮するだけで足りる。
更に、前記のいずれかに記載のヒータ通電制御装置であって、前記第2係数k2=1としてなるヒータ通電制御装置とすると良い。
或いは、前記のいずれかに記載のヒータ通電制御方法であって、前記第2係数k2=1としてなるヒータ通電制御方法とすると良い。
本発明のヒータ通電制御装置或いはヒータ通電制御方法では、第2係数k2=1として固定してるので、第4係数k4の値を考慮するだけで足りる。
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係るグロープラグ通電制御装置(ヒータ通電制御装置)100を示す。また、図2に、このグロープラグ通電制御装置100によって通電制御されるグロープラグ(ヒータ)200を示す。また、図3に、グロープラグ200のうちのセラミックヒータ201を示す。
まず先に、グロープラグ通電制御装置100により通電制御されるグロープラグ200について説明する。このグロープラグ200は、先端部201sが発熱するセラミックヒータ201を有する。このセラミックヒータ201は、図3に示すように、軸線AX方向に基端部201k(図3中、上方)から先端部201s(図3中、下方)まで延びる円柱状をなす。このセラミックヒータ201は、円柱状をなす絶縁支持体203の中に、通電によって発熱する発熱抵抗体205が埋設されたものである。
絶縁支持体203は、絶縁性セラミック(具体的には窒化珪素質セラミック)からなる。この絶縁支持体203は、軸線AX方向に基端部203k(図3中、上方)から先端部203s(図3中、下方)まで延びる円柱状をなし、先端部203sは半球状とされている。
絶縁支持体203に埋設された発熱抵抗体205は、発熱部205hと、これに繋がる一対のリード部205r1,205r2と、このリード部205r1,205r2に繋がる一対の電極部205d1,205d2とから一体的に構成されている。この発熱抵抗体205は、導電性セラミック(具体的には炭化タングステン)から形成されている。
このうち発熱部205hは、U字状をなし、その凸部205hsを先端側に向け、両端部205hk1,205hk2を基端側に向けた状態で、絶縁支持体203の先端部203sに配置されている。
一対のリード部205r1,205r2は、発熱部205hよりも太い(断面積の大きい)棒状をなしている。このリード部205r1,205r2は、発熱部205hの両端部205hk1,205hk2にぞれぞれ繋がっており、絶縁支持体203の基端部203kまで延設されている。
一対の電極部205d1,205d2は、概略直方体形状をなしている。このうち一方の電極部205d1は、絶縁支持体203の基端部203kに配置され、一方のリード部205r1に接続すると共に、セラミックヒータ201の外部に露出している。また、他方の電極部205d2は、絶縁支持体203の基端部203kよりもやや先端側の所定位置に配置され、もう一方のリード部205r2に接続すると共に、セラミックヒータ201の外部に露出している。
次に、グロープラグ200のその他の部分について説明する(図2参照)。グロープラグ200は、上述のセラミックヒータ201の基端側部分を保持する筒状の主体金具220を有する。この主体金具220は、先端側に位置し、セラミックヒータ201を保持するヒータ保持部材223と、このヒータ保持部材223の基端側に位置する主体金具本体221とから構成されている。
このうち主体金具本体221は、軸線AX方向に基端部221kから先端部221sまで延びる筒状をなしている。主体金具本体221の基端部221kには、このグロープラグ200をディーゼルエンジンに取り付けるに際して、トルクレンチ等の工具を係合させるための六角断面形状の工具係合部221eが形成されている。また、主体金具本体221のうち、工具係合部221eよりも先端側の外周には、取付用のねじ部221fが形成されている。
この主体金具本体221の内側には、その基端側から、セラミックヒータ201に電力を供給するための棒状の金属端子軸225が、主体金具本体221と電気的に絶縁した状態で配置されている。主体金具本体221と金属端子軸225との間には、主体金具本体221の内周に形成された棚部221gの基端側に、気密封止及び水密封止のためのOリング227が配置されている。また、主体金具本体221と金属端子軸225との間のうち、Oリング227の基端側には、通電端子軸225が挿通する筒状の絶縁ブッシュ229が配置されている。この絶縁ブッシュ229は、後述する端子金具233によって先端側に押圧され、Oリング227を棚部221gとの間で圧縮している。
ヒータ保持部材223は、筒状をなし、その基端部223kが主体金具本体221の先端部221sに溶接されている。このヒータ保持部材223には、前述のセラミックヒータ201の基端側部分が挿入され固定されている。具体的には、セラミックヒータ201は、先端部201s及び基端部201kがそれぞれ突出するようにして、ヒータ保持部材223内に圧入されて、これに保持されている。
主体金具本体221に挿通された金属端子軸225の基端部225kは、主体金具本体221よりも基端側に突出している。そして、この基端部225kには、上記の絶縁ブッシュ229を介して端子金具233が取り付けられている。
一方、金属端子軸225の先端部225sは、筒状の接続リング235に挿入されて、これに溶接されている。また、この接続リング235には、他方でセラミックヒータ201の基端部201kが圧入され、基端部201kに設けられた一方の電極部205rd1(図2では不図示)が、接続リング235に電気的に接続されている。これにより、セラミックヒータ201の一方の電極部205rd1と、金属端子軸225とが電気的に接続されている。なお、セラミックヒータ201のもう一方の電極部205rd2(図2では不図示)は、セラミックヒータ201を保持するヒータ保持部材223、従って、主体金具220に電気的に接続されている。
次いで、このグロープラグ200を通電制御する本実施形態1のグロープラグ通電制御装置100について説明する(図1参照)。このグロープラグ通電制御装置100は、主制御部111を有する。この主制御部111は、電源回路103を介して、信号処理のための安定した動作電圧を受電する。また、電源回路103は、バッテリBTからキースイッチKSW及び端子100Bを介して受電する。従って、キースイッチKSWをオン位置またはスタート位置にすると、電源回路103に電力が供給され、主制御部111が動作する。一方、キースイッチKSWをOFFにすると、電源回路103への電力供給が途絶え、主制御部111は動作を停止する。
また、バッテリBTの電力は、端子100Fを介して、n個存在するスイッチング素子1051〜105nにそれぞれ供給されている。各スイッチング素子1051〜105nはFETから構成され、バッテリBTの電圧はFETのドレインに供給される。各FETのソースは、各端子100G1〜100Gnを介して、複数(n個)のグロープラグGP1〜GPnに接続されている。また、各FETのゲートには、主制御部111からのスイッチング信号が入力され、各グロープラグGP1〜GPnへの通電がON/OFFされる。また、各スイッチング素子1051〜105nを構成するFETは、本実施例では電流検知機能付きFETから構成されており、これらから主制御部111へ電流信号が出力される。
主制御部111には、バッテリBTから各グロープラグGP1〜GPnへの印加電圧、各グロープラグGP1〜GPnへの通電電流が入力される。主制御部111に入力されたグロープラグGP1〜GPnへの印加電圧とグロープラグGP1〜GPnへの通電電流の大きさは、図示しないA/Dコンバータによりデジタル化される。また、主制御部111は、インターフェースを介して、マイクロコンピュータにより構成されたエンジン制御ユニット150(Engine Control Unit)と通信可能とされている。また、主制御部111は、オルタネータ160の駆動信号を入力可能に構成されている。
次いで、このグロープラグ通電制御装置100によるグロープラグ200の通電制御について、図4〜図7に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
この通電制御では以下の動作を行う。即ち、操作者がキースイッチKSWをオン位置にすると、まず昇温ステップに入り、主制御部111により実現される昇温手段(本発明の第2通電制御手段に相当する)によりグロープラグGP1〜GPnへの通電を制御して、グロープラグGP1〜GPn(セラミックヒータ201)を所定時間Y(本実施形態1ではY=2〔sec〕)で、第2温度T2(本実施形態1ではT2=20〔℃〕)から第3温度T3(本実施形態1ではT3=1000〔℃〕)まで急速昇温させる。
その後は、一定温度維持ステップに移行して、主制御部111により実現される一定温度維持手段(本発明の第1通電制御手段に相当する)によりグロープラグGP1〜GPnへの通電を制御して、グロープラグGP1〜GPn(セラミックヒータ201)を所定時間Y11(本実施形態1ではY11=180〔sec〕)、第1温度T1(本実施形態1ではT1=1200〔℃〕)に維持する。
具体的には、操作者がキースイッチKSWをオン位置にすると、主制御部111に電源が投入され、詳細には、バッテリBTから、キースイッチKSW、端子100B、電源回路103を介して、主制御部111に駆動電圧が印加され、主制御部111が所定の手順で作動し始める。
そして、図4のメインルーチンに示すように、まずステップS1において、主制御部111のプログラムの初期化を行う。ここで、昇温中フラグ(昇温ステップ中であることを意味するフラグ)がセットされて、グロープラグGP1〜GPnを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで急速昇温させる昇温ステップに入る。一方、一定温度維持中フラグ(一定温度維持ステップ中であることを意味するフラグ)はクリアされる。
次に、ステップS2において、この時点におけるバッテリBTからグロープラグGP1〜GPnに印加されている電圧値V〔V〕と、各スイッチング素子1051〜105nを通じてグロープラグGP1〜GPnに流れている電流値I〔A〕を取り込む。ここで取得した電圧値Vと電流値Iは、後に第1制御値CV1や第2制御値CV2(t)を算出するために用いられる。
次に、ステップS3において、スタート信号の入力処理を行う。即ち、図5に示すスタート信号入力処理のサブルーチンに進む。具体的には、まずステップS31において、一定温度維持中ステップ中が否か、即ち、一定温度維持中フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、昇温ステップ中は、一定温度維持中フラグがクリアされているので、NOと判断され、そのままメインルーチンに戻る。
一方、昇温ステップが終了して一定温度維持ステップに移行している場合には、一定温度維持中フラグがセットされているので、YESと判断され、ステップS32に進む。そして、ステップS32において、スタート信号を取り込み、キースイッチKSWがスタート位置とされているかを判断する。その後、メインルーチンに戻る。
このようなスタート信号入力処理により、昇温ステップ中は、グロープラグGP1〜GPnの温度がまだ十分に高くなっていないので、スタート信号を取り込まないようにして、エンジンのクランキングを開始できないようにする。一方、一定温度維持ステップ中は、グロープラグGP1〜GPnの温度が十分に高くなっているので、スタート信号を取り込んで、エンジンのクランキングを開始できるようにする。
次に、図4のメインルーチンのステップS4の昇温処理に進む。即ち、図6に示すサブルーチンに進む。ここでは、まずステップS41において、昇温ステップ中であるか否か、即ち、昇温中フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、YES、即ち、昇温ステップ中である場合には、ステップS42に進み、グロープラグGP1〜GPnの昇温開始時からカウントした第2通電時間t〔sec〕を求める。この第2通電時間tが、本発明における、ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させる際の昇温開始からの通電時間tに相当する。
一方、NO、即ち、昇温ステップ中でない場合(例えば一定温度維持ステップに移行している場合など)には、そのままメインルーチンに戻る。
次に、ステップS43に進んだ場合には、ステップS42で得た第2通電時間tが予め定められた所定の第2通電完了時間Y(本実施形態1ではY=2〔sec〕)内か否かを判断する。ここで、YES、即ち、第2通電時間tが第2通電完了時間Y内である場合には、ステップS44に進む。
次に、ステップS44においては、グロープラグGP1〜GPnへの通電を制御するための第2制御値CV2(t)〔V〕を算出する。具体的には、ステップS2で取り込んだ、この第2通電時間tにおける電圧値V(t)〔V〕及び電流値I(t)〔A〕と、予め定められた所定の第2係数k2〔V/A〕及び第4係数k4に基づいて、CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)を計算することにより、第2制御値CV2(t)を算出する。なお、本実施形態1では、第2係数k2=0.54、第4係数k4=1としている。この第2係数k2及び第4係数k4の求め方については後述する。
次に、ステップS46に進み、この第2制御値CV2(t)が、この第2通電時間tにおける第2目標制御値CVM2(t)以下か否かを判断する。具体的には、第2通電時間tと第2目標制御値CVM2(t)との関係を関係式で予め用意しておき、これによりステップS42で得た第2通電時間tに応じた第2目標制御値CVM2(t)を求める。本実施形態では、CVM2(t)=−1.28Ln(t)+12.8から、この第2通電時間tにおける第2目標制御値CVM2(t)を求める。なお、第2通電時間tと第2目標制御値CVM2(t)との関係式の求め方については後述する。そして、ステップS44で得た第2制御値CV2(t)と第2目標制御値CMV2(t)とを比較する。
なお、第2通電時間tと第2目標制御値CVM2(t)との関係をテーブルの形で用意しておき、これを参照して、この第2通電時間tにおける第2目標制御値CVM2(t)を求めるようにしてもよい。
ここで、YES、即ち、第2制御値CV2(t)が第2目標制御値CVM2(t)以下の場合には、ステップS47に進み、グロープラグGP1〜GPnに印加する電圧波形のデューティ比を所定量上げて、グロープラグGP1〜GPnへの通電を行う。その後、メインルーチンに戻る。一方、NO、即ち、第2制御値CV2(t)が第2目標制御値CVM2(t)を超えている場合には、ステップS48に進み、グロープラグGP1〜GPnに印加する電圧波形のデューティ比を所定量下げて、グロープラグGP1〜GPnへの通電を行う。その後、メインルーチンに戻る。このようにすることにより、第2制御値CV2(t)が、各第2通電時間tに対応して与えられた第2目標制御値CVM2(t)と、各第2通電時間tにおいて等しくなるように、グロープラグGP1〜GPnへの通電を制御できる。
なお、前述のステップS43において、NO、即ち、第2通電時間tが第2通電完了時間Yを経過している場合には、ステップS45に進む。そして、昇温中フラグをクリアして、昇温ステップを終了すると共に、一定温度維持中フラグをセットして、一定温度維持ステップに移行する。その後、メインルーチンに戻る。なお、第2通電時間tが第2通電完了時間Yを経過して昇温ステップを終了する際には、グロープラグGP1〜GPnの温度は第3温度T3(1000℃)まで昇温されている。
次に、図4のメインルーチンのステップS5の一定温度維持処理に進む。即ち、図7に示すサブルーチンに進む。ここでは、まずステップS51において、一定温度維持ステップ中であるか否か、即ち、一定温度維持ステップ中フラグがセットされているか否かを判断する。ここで、YES、即ち、一定温度維持ステップ中である場合には、ステップS52に進み、一定温度維持ステップの開始時からカウントした第1通電時間t11〔sec〕を求める。一方、NO、即ち、一定温度維持ステップ中でない場合(例えば昇温ステップ中である場合など)には、そのままメインルーチンに戻る。
次に、ステップS53において、ステップS52で得た第1通電時間t11が予め定められた所定の第1通電完了時間Y11(本実施形態1ではT11=180〔sec〕)内か否かを判断する。ここで、YES、即ち、第1通電時間t11が第1通電完了時間Y11内である場合には、ステップS54に進む。
次に、ステップS54においては、グロープラグGP1〜GPnへの通電を制御するための第1制御値CV1〔V〕を算出する。具体的には、ステップS2で取り込んだ電圧値V〔V〕及び電流値I〔A〕と、予め定められた所定の第1係数k1〔V/A〕及び第3係数k3とに基づいて、CV1=k3・V+k1・Iを計算することにより、第1制御値CV1を算出する。なお、本実施形態1では、第1係数k1=0.81、第3係数k3=1としている。この第1係数k1及び第3係数k3の求め方については後述する。
次に、ステップS56に進み、この第1制御値CV1が、第1温度T1に対応して予め定められた所定の第1目標制御値CVM1以下か否かを判断する。本実施形態1では、第1目標制御値CVM1=10.5〔V〕としている。この第1目標制御値CVM1の求め方については後述する。
ここで、YES、即ち、第1制御値CV1が第1目標制御値CVM1以下の場合には、ステップS57に進み、グロープラグGP1〜GPnに印加する電圧波形のデューティ比を所定量上げて、グロープラグGP1〜GPnへの通電を行う。その後、メインルーチンに戻る。一方、NO、即ち、第1制御値CV1が第1目標制御値CVM1を超えている場合には、ステップS58に進み、グロープラグGP1〜GPnに印加する電圧波形のデューティ比を所定量下げて、グロープラグGP1〜GPnへの通電を行う。その後、メインルーチンに戻る。このようにすることにより、第1制御値CV1が、第1温度T1に対応した所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、グロープラグGP1〜GPnへの通電を制御できる。
なお、前述のステップS53において、NO、即ち、第1通電時間t11が第1通電完了時間Y11を経過している場合には、ステップS55に進む。そして、一定温度維持中フラグをクリアして、一定温度維持ステップを終了する。その後、メインルーチンに戻る。
ステップS5を経た後は、ステップS6に進む(図4参照)。そして、ステップS6において、所定時間が経過したか否かを判断する。ここで、YES、即ち、所定時間が経過した場合には、ステップS2に返る。一方、NO、即ち、所定時間が経過していない場合には、所定時間が経過するまでこのステップS6を繰り返す。
以上で説明したように、本実施形態1のヒータ通電制御装置100による通電制御では、グロープラグ200を第1温度T1(1200℃)に維持する一定温度維持ステップにおいて、予め与えられた所定の第1係数k1及び第3係数k3を用いて算出する第1制御値CV1(=k3・V+k1・I)が、第1温度T1に対応して予め与えられた所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御する。このようにグロープラグ200への通電を制御すれば、温度のズレを補正するための複雑な補正を伴う制御をしなくても、グロープラグ200の特性の個体差やグロープラグ200を取り付けるディーゼルエンジンの座面温度等による影響を小さくできる。従って、一定温度維持ステップ中、目標とする第1温度T1に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、グロープラグ200の温度を第1温度T1に維持できる。
特に、本実施形態1では、第1係数k1、第3係数k3及び第1目標制御値CVM1として、後述するように最も好適な値を選択しているので、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレをより小さくできる。
また、本実施形態1のヒータ通電制御装置100による通電制御では、グロープラグ200を所定時間Y(2sec)で第2温度T2(20℃)から第3温度(1000℃)まで昇温させる昇温ステップを行う。その際、予め与えられた所定の所定の第2係数k2及び第4係数k4を用いて算出する第2制御値CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)が、各第2通電時間tにおいて、第2通電時間tに対応する第2目標制御値CVM2(t)と等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御する。このようにグロープラグ200への通電を制御すれば、従来の方法に比して、グロープラグ200の特性の個体差やグロープラグ200を取り付けるディーゼルエンジンの座面温度等による影響を小さくできる。従って、目標とする第3温度T3に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、グロープラグ200の温度を第3温度T3に昇温させることができる。
特に、本実施形態1では、第2係数k2、第4係数k4及び第2目標制御値CVM2(t)として、後述するように最も好適な値を選択しているので、グロープラグ200の第3温度T3に対する温度のズレをより小さくできる。
(実施形態2)
次いで、第2の実施形態について説明する。本実施形態2では、グロープラグ通電制御装置100によるグロープラグ200の通電制御において、第1係数k1、第3係数k3及び第1目標制御値CVM1、並びに、第2係数k2、第4係数k4及び第2目標制御値CVM2(t)が、それぞれ上記実施形態1と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1と同様であるので、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。
グロープラグ200の通電制御のうち、ステップS44(図6参照)では、ステップS2で取り込んだ、第2通電時間tにおける電圧値V(t)〔V〕及び電流値I(t)〔A〕と、予め定められた所定の第2係数k2〔V/A〕及び第4係数k4に基づいて、CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)を計算する。その際、本実施形態2では、第2係数をk2=1として、第4係数はk4=1.87としている。この第2係数k2及び第4係数k4の求め方については後述する。
また、本実施形態2では、ステップS46(図6参照)で用いる、各第2通電時間tにおける第2目標制御値CVM2(t)は、CVM2(t)=−2.37Ln(t)+23.7から求める。この第2通電時間tと第2目標制御値CVM2(t)との関係式の求め方については後述する。なお、第2通電時間tと第2目標制御値CVM2(t)との関係をテーブルの形で用意しておき、これを参照して、この第2通電時間tにおける第2目標制御値CVM2(t)を求めるようにしてもよい。
このような第2係数k2、第4係数k4及び第2目標制御値CVM2(t)を用いても、上記実施形態1と同様に、従来の方法に比して、グロープラグ200の特性の個体差やグロープラグ200を取り付けるディーゼルエンジンの座面温度等による影響を小さくできる。従って、目標とする第3温度T3に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、グロープラグ200の温度を第3温度T3に昇温させることができる。
また、グロープラグ200の通電制御のうち、ステップS54(図7参照)では、ステップS2で取り込んだ電圧値V〔V〕及び電流値I〔A〕と、予め定められた所定の第1係数k1〔V/A〕及び第3係数k3に基づいて、CV1=k3・V+k1・Iを計算する。その際、本実施形態2では、第1係数をk1=1として、第3係数はk3=1.24としている。この第1係数k1及び第3係数k3の求め方については後述する。
また、本実施形態2では、ステップS56(図7参照)で用いる、第1目標制御値CVM1を、CVM1=13.1〔V〕としている。この第1目標制御値CVM1の求め方については後述する。
このような第1係数k1、第3係数k3及び第1目標制御値CVM1を用いても、上記実施形態1と同様に、温度のズレを補正するための複雑な補正を伴う制御をしなくても、グロープラグ200の特性の個体差やグロープラグ200を取り付けるディーゼルエンジンの座面温度等による影響を小さくできる。従って、一定温度維持ステップ中、目標とする第1温度T1に対する実際のヒータ温度のズレを小さくして、グロープラグ200の温度を第1温度T1に維持できる。
次いで、本発明の通電制御で用いる第1係数k1、第2係数k2、第3係数k3、第4係数k4、第1目標制御値CVM1及び第2目標制御値CVM2(t)として最適な値をそれぞれ求めると共に、本発明の効果を検証するために行った様々な試験について説明する。
(試験1)
前述のグロープラグ200を多数(15個)用意した。これらのサンプルは、本発明の第1サンプルに相当すると共に第2サンプルにも相当する。また、これらのサンプルは、本発明の第1試験用サンプルにも相当する。
そして、各グロープラグ200について、基準温度(この試験1では20℃)における基準抵抗値R1を測定した。なお、この基準抵抗値R1は、本発明の基準抵抗値R1に相当する。下記表1に示すように、サンプル1〜5は、基準抵抗値R1が比較的大きい(R1=0.285Ω〜0.289Ω)。また、サンプル6〜10は、基準抵抗値R1が平均的である(R1=0.272〜0.273Ω)。また、サンプル11〜15は、基準抵抗値R1が比較的小さい(R1=0.253〜0.261Ω)。また、サンプル16〜22は、基準抵抗値R1が0.310Ωを超えるものである(R1=0.312〜0.344Ω)。
次に、各サンプル1〜22のグロープラグ200について、その温度を実際に第1温度T1(1200℃)に維持する通電制御を行って、そのときの電圧値V〔V〕及び電流値I〔A〕を測定した。なお、この電圧値Vは、本発明の電圧値V1に相当すると共に電圧値V2にも相当する。この電圧値Vは、本発明の電圧値Vzにも相当する。また、この電流値Iは、本発明の電流値I1に相当すると共に電流値I2にも相当する。この電流値Iは、本発明の電流値Izにも相当する。
具体的には、これらのグロープラグ200を、図8に概略を示す試験装置300にセットした。この試験装置300は、固定治具301と、直流電源303と、カメラ307及び本体308からなる放射温度計309と、オシロスコープ305と有する。このうち固定治具301は、グロープラグ200を固定する治具であり、ディーゼルエンジンのグロープラグ取付部に相当する。また、直流電源303は、グロープラグ200に印加する電圧値V〔V〕を制御できる。また、放射温度計309は、グロープラグ200の先端部分(セラミックヒータ201の先端部201s)の温度を測定できる(放射率0.935)。また、オシロスコープ305は、直流電源303と放射温度計309に接続されている。このオシロスコープ305は、直流電源303からグロープラグ200に印加される電圧値V〔V〕とグロープラグ200に通電される電流値I〔A〕をモニターできると共に、放射温度計309によるグロープラグ200の先端部分の測定温度をモニターできる。
この試験1では、放射温度計309の指示値でグロープラグ200が第1温度T1(1200℃)を維持するように、直流電源303を制御してグロープラグ200に印加する電圧を制御した。また、測定された電圧値V及び電流値Iから、消費電力及び1200℃における熱間抵抗値を算出した。
更に、取得された電圧値V及び電流値Iから、第1係数k1=0.81,第3係数k3=1とした場合の、MM=k3・V+k1・Iの式で与えられる確認値MM(=V+0.81×I)を算出した。この確認値MMは、前述の実施形態1で用いたものである。また、第1係数k1=1,第3係数k3=1.24とした場合の、MM=k3・V+k1・Iの式で与えられる確認値MM(=1.24×V+I)も算出した。この確認値MMは、前述の実施形態2で用いたものである。なお、これらの確認値MMは、本発明の第1確認値MM1に相当すると共に第2確認値MM2にも相当する。また、この確認値MMは、本発明の第1試験確認値MMzにも相当する。その結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005185747
サンプルとした22個のグロープラグ200のうち、基準抵抗値R1が最も大きいサンプル22はR1=0.344Ωで、基準抵抗値R1が最も小さいサンプル13はR1=0.253Ωであるので、基準抵抗値R1のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、135.9%になる。
また、グロープラグ200を第1温度T1(1200℃)を維持する場合にグロープラグ200に印加した電圧値Vは、最も大きいサンプル22でV=6.36V、最も小さいサンプル11と15でV=5.55Vであるので、電圧値Vのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、114.7%になる。
また、グロープラグ200を1200℃を維持する場合にグロープラグ200に通電した電流値Iは、最も大きいサンプル13でI=6.33A、最も小さいサンプル22でI=5.21Aであるので、電流値Iのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、121.5%となる。
また、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した消費電力は、最も大きいサンプル13で35.3W、最も小さいサンプル5で33.0Wであるので、消費電力のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、110.6%となる。
また、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した熱間抵抗値は、最も大きいサンプル22が1.22Ω、最も小さいサンプル13が0.88Ωであるので、熱間抵抗値のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、138.8%になる。
また、第1係数k1=0.81,第3係数k3=1として、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態1に係る確認値MM(=V+0.81×I)は、最も大きいサンプル6,13,17,19,21で10.7、最も小さいサンプル16で10.3であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、104.0%となる。
また、第1係数k1=1,第3係数k3=1.24として、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態2に係る確認値MM(=1.24×V+I)は、最も大きいサンプル19で13.3、最も小さいサンプル16で12.8であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、104.0%となる。
ここで、各サンプルのグロープラグ200を実際に第1温度T1(1200℃)に維持した場合にバラツキが大きくなるということは、仮にその項目に基づいてグロープラグ200への通電を制御した場合(その項目が所定値となるように通電を制御した場合)には、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレが大きくなることを意味する。逆に、各サンプルのグロープラグ200を実際に第1温度T1(1200℃)に維持した場合にバラツキが小さくなるということは、仮にその項目に基づいてグロープラグ200への通電を制御した場合(その項目が所定値となるように通電を制御した場合)には、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレが小さくなることを意味する。
表1の結果から、各項目のバラツキの大きさを比較すると、実施形態1に係る確認値MMと実施形態2に係る確認値MMのバラツキの大きさが共に104.0%と最も小さいことが判る。従って、これらの確認値MMに基づいてグロープラグ200への通電を制御すれば、電圧値Vや電流値I、消費電力、熱間抵抗値に基づいて通電を制御する場合に比して、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレを小さくできることが判る。
例えば、各サンプル1〜22の実施形態1に係る確認値MMからその平均値(10.5)を求め、この値を第1目標制御値CVM1とする。或いは、各サンプル1〜22の確認値MMから中央値を求め、この値を第1目標制御値CVM1としてもよい。そして、この第1目標制御値CVM1に、第1制御値CV1(=V+0.81×I)が等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御する。
或いは、各サンプル1〜22の実施形態2に係る確認値MMからその平均値(13.1)を求め、この値を第1目標制御値CVM1とする。或いは、各サンプル1〜22の確認値MMから中央値を求め、この値を第1目標制御値CVM1としてもよい。そして、この第1目標制御値CVM1に、第1制御値CV1(=1.24×V+I)が等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御する。
このようにすれば、電圧値Vや電流値I、消費電力、熱間抵抗値に基づいて通電を制御する場合に比して、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレを小さくできる。
次に、上記実施形態1で採用した第1係数k1=0.81及び第3係数k3=1と、上記実施形態2で採用した第1係数k1=1及び第3係数k3=1.24の求め方について説明する。図9に、この試験1における各サンプル1〜22の基準抵抗値R1と電圧値V及び電流値Iとの関係をそれぞれ示す。
各サンプル1〜22の基準抵抗値R1と電圧値Vとの関係から、V=a・R1+bで表される第1回帰直線を求める。この第1回帰直線は、V=10.1×R1+2.9となる。また、各サンプル1〜22の基準抵抗値R1と電流値Iとの関係から、I=c・R1+dで表される第2回帰直線を求める。この第2回帰直線は、I=−12.5×R1+9.5となる。
確認値MM(=k3・V+k1・I)が、基準抵抗値R1の値に関わらず一定の値をとるためには、第3係数をk3=1と固定したとき、第1係数k1を、第1回帰直線の傾きa=10.1と第2回帰直線の傾きc=−12.5の比に基づいて、第1係数k1=−a/cとすればよい。即ち、第1係数k1=−10.1/(−12.5)=0.81となる。
また、第1係数の方をk1=1と固定したときには、第3係数k3を、第1回帰直線の傾きa=10.1と第2回帰直線の傾きc=−12.5の比に基づいて、第3係数k3=−c/aとすればよい。即ち、第3係数k3=1/0.81=1.24となる。
このような第1係数k1=0.81及び第3係数k3=1、または、第1係数k1=1及び第3係数k3=1.24を用いれば、各サンプル1〜22によって基準抵抗値R1が大きくバラついても、確認値MM(=V+0.81×I)または確認値MM(=1.24×V+I)はほぼ一定となる。従って、前述したように、第1制御値CV1(=V+0.81×I)または第1制御値CV1(=1.24×V+I)が、それらに対応する前述の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御すれば、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレを最も小さくできる。
(試験2)
次に、上記試験装置300を用いて、グロープラグ200を固定する固定治具301の温度を変更した場合の影響について調べた。この試験2では、上記のサンプル1を用いて、上記試験1と同様にグロープラグ200の通電を制御して、グロープラグ200を第1温度T1(1200℃)に維持した。なお、固定治具301の温度(座面温度)は、20℃、50℃、100℃、150℃とした。
Figure 0005185747
この結果によると、測定された電圧値Vは、最大でV=6.02V、最小でV=5.76Vであるので、電圧値Vのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、104.5%になる。
また、測定された電流値Iは、最大でI=5.88A、最小でI=5.73Aであるので、電流値Iのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、102.6%になる。
また、測定された電圧値Vと電流値Iにより算出される熱間抵抗値は、最大で1.05Ω、最小で0.98Ωであるので、熱間抵抗値のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、107.2%になる。
また、第1係数k1=0.81及び第3係数k3=1として、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態1に係る確認値MM(=V+0.81×I)は、最大で10.7、最小で10.5であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、101.3%となる。
また、第1係数k1=1及び第3係数k3=1.24として、測定された電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態2に係る確認値MM(=1.24×V+I)は、最大で13.2、最小で13.0であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、101.3%となる。
表2の結果から、各項目のバラツキの大きさを比較すると、実施形態1に係る確認値MMと実施形態2に係る確認値MMのバラツキが共に101.3%と最も小さいことが判る。従って、固定治具301の座面温度が異なる場合であっても、これらの確認値MMに基づいてグロープラグ200への通電を制御すれば、電圧値Vや電流値I、熱間抵抗値に基づいて通電を制御する場合に比して、グロープラグ200の第1温度T1に対する温度のズレを小さくできることが判る。
(試験3)
次に、上記試験装置300を用いて、グロープラグ200の温度を所定時間Y(2sec)で第2温度T2(20℃)から第3温度T3(1000℃)まで昇温した場合について調べた。
サンプルとして、上記表1に記載のサンプル17〜22を用意した。これらのサンプル17〜22は、本発明の第3サンプルに相当すると共に第4サンプルにも相当する。これらのサンプル17〜22は、本発明の第2試験用サンプルにも相当する。そして、各グロープラグ200について、基準温度(この試験3では20℃)における基準抵抗値R2を測定した。なお、この基準抵抗値R2は、本発明の基準抵抗値R2に相当する。
次に、各サンプル17〜22のグロープラグ200について、その温度を実際に所定時間Y(2sec)で第2温度T2(20℃)から第3温度T3(1000℃)まで昇温させる通電制御を行って、各通電時間tにおける電圧値V(t)〔V〕及び電流値I(t)〔A〕を測定した。なお、この電圧値V(t)が本発明の電圧値V4(t)に相当し、この電流値I(t)が本発明の電流値I4(t)に相当する。また、このうち、所定時間経過時(2sec後)における電圧値Vが本発明の電圧値V3に相当し、所定時間経過時における電流値Iが本発明の電流値I3に相当する。また、所定時間経過時(2sec後)における電圧値Vは本発明の電圧値Vyにも相当し、所定時間経過時における電流値Iは本発明の電流値Iyにも相当する。
また、測定された電圧値V(t)及び電流値I(t)から、各通電時間tにおける消費電力及び熱間抵抗値を算出した。
更に、測定された電圧値V(t)及び電流値I(t)から、各通電時間tにおいて、第2係数k2=0.54及び第4係数k4=1とした場合の、MM(t)=k4・V(t)+k2・I(t)の式で与えられる確認値MM(t)を算出した。この確認値MM(t)は、前述の実施形態1で用いたものである。また、第2係数k2=1及び第4係数k4=1.87とした場合の、MM(t)=k4・V(t)+k2・I(t)の式で与えられる確認値MM(t)も算出した。この確認値MM(t)は、前述の実施形態2で用いたものである。なお、これらの確認値MM(t)は、本発明の第4確認値MM4(t)に相当する。また、所定時間経過時(2sec後)における確認値MMは、本発明の第3確認値MM3及び第2試験確認値MMyに相当する。
これらの結果をまとめて表3に示す。なお、この表3には、所定時間(2sec)経過時(1000℃昇温時)において測定された電圧値V、電流値I、消費電力、熱間抵抗値、確認値MMをそれぞれ示してある。
Figure 0005185747
サンプルとした6個のグロープラグ200のうち、基準抵抗値R2が最も大きいサンプル22はR=0.344Ωで、基準抵抗値R2が最も小さいサンプル17はR=0.317Ωであるので、基準抵抗値R2のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、108.3%になる。
また、グロープラグ200を第3温度T3(1000℃)まで昇温させた時点における、グロープラグ200に印加した電圧値Vは、最も大きいサンプル22でV=7.59V、最も小さいサンプル19でV=7.25Vであるので、電圧値Vのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、104.6%になる。
また、グロープラグ200を第3温度T3(1000℃)まで昇温させた時点における、グロープラグ200に通電した電流値Iは、最も大きいサンプル18でI=8.83A、最も小さいサンプル20でI=8.10Aであるので、電流値Iのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、109.0%となる。
また、上記電圧値V及び電流値Iから算出した消費電力は、最も大きいサンプル18で64.8W、最も小さいサンプル20で60.3Wであるので、消費電力のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、107.4%となる。
また、上記電圧値V及び電流値Iから算出した熱間抵抗値は、最も大きいサンプル22が0.94Ωで、最も小さいサンプル18が0.83あるので、熱間抵抗値のバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、112.6%になる。
また、第2係数k2=0.54及び第4係数k4=1として、上記電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態1に係る確認値MM(=V+0.54×I)は、最も大きいサンプル18で12.1、最も小さいサンプル19,20で11.8であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、102.5%となる。
また、第2係数k2=1及び第4係数k4=1.87として、上記電圧値V及び電流値Iから算出した、実施形態2に係る確認値MM(=1.87×V+I)は、最も大きいサンプル17,18で22.5、最も小さいサンプル19,20で22.0であるので、この確認値MMのバラツキの大きさを(最大値)/(最小値)×100〔%〕により算出すると、102.5%となる。
表3の結果から、各項目のバラツキの大きさを比較すると、実施形態1に係る確認値MMと実施形態2に係る確認値MMのバラツキが共に102.5%と最も小さいことが判る。従って、これらの確認値MMに基づいてグロープラグ200への通電を制御すれば、電圧値Vや電流値I、消費電力、熱間抵抗値に基づいて通電を制御する場合に比して、グロープラグ200の第3温度T3に対する温度のズレを小さくできることが判る。
ここで、この試験3における通電時間tと実施形態1に係る確認値MMとの関係について説明する。図10に、各サンプル16〜22の通電時間tと、第2係数k2=0.54及び第4係数k4=1とした実施形態1の場合の確認値MM(=V+0.54×I)との関係をそれぞれ示す。電圧値Vは通電時間tに関わらず一定であるものの、電流値Iは通電時間tと共に変化(減少)するため、確認値MMも通電時間tと共に変化(減少)する。この試験3では、各通電時間tにおける確認値MM(t)は、MM(t)=−1.28Ln(t)+12.8で近似して表すことができる。従って、この関係式から、各通電時間tに対応した最適な確認値MM(t)が算出できるので、この最適な確認値MM(t)を第2目標制御値CVM2(t)とすればよい。
また、通電時間tと実施形態2に係る確認値MMとの関係も、同様にしても求めることができる(グラフ等は省略する)。第2係数k2=1及び第4係数k4=1.87とした実施形態2の場合、各通電時間tにおける確認値MM(t)は、MM(t)=−2.37Ln(t)+23.7で近似して表すことができる。従って、この関係式から、各通電時間tに対応した最適な確認値MM(t)が算出できるので、この最適な確認値MM(t)を第2目標制御値CVM2(t)とすればよい。
そして、各通電時間tにおいて、これらの第2目標制御値CVM2(t)に、これらに対応する第2制御値CV2(t)が等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御する。このようにすれば、電圧値Vや電流値I、消費電力、熱間抵抗値に基づいて通電を制御する場合に比して、グロープラグ200の第3温度T3に対する温度のズレを小さくできる。
次に、上記実施形態1で採用した第2係数k2=0.54及び第4係数k4=1と、上記実施形態2で採用した第2係数k2=1及び第4係数k4=1.87の求め方について説明する。この求め方は、前述した第1係数k1の場合と同様である。即ち、所定時間経過時(2sec後)における、各サンプル17〜22の基準抵抗値R2と電圧値Vとの関係から、V=e・R2+fで表される第3回帰直線を求める。この第3回帰直線は、V=11.2×R2+3.8となる(図11参照)。また、各サンプル16〜22の基準抵抗値R2と電流値Iとの関係から、I=g・R2+hで表される第4回帰直線を求める。この第4回帰直線は、I=−20.9×R2+15.3となる(図11参照)。
所定時間経過時の確認値MM(=k4・V+k2・I)が、基準抵抗値R2の値に関わらず一定の値をとるためには、第4係数をk4=1と固定したとき、第2係数k2を、第3回帰直線の傾きe=11.2と、第4回帰直線の傾きg=−20.9の比に基づいて、第2係数k1=−e/gとすればよい。即ち、第2係数k2=−11.2/(−20.9)= 0.54となる。
また、第2係数の方をk2=1と固定したときには、第4係数k4を、第1回帰直線の傾きe=11.2と第2回帰直線の傾きg=−20.9の比に基づいて、第4係数k3=−g/eとすればよい。即ち、第4係数k3=1/0.54=1.87となる。
このような第2係数k2=0.54及び第4係数k4=1、または、第2係数k2=1及び第4係数k4=1.87を用いれば、各サンプル17〜22によって基準抵抗値R2が大きくバラついても、確認値MM(=V+0.54×I)または確認値MM(=1.87×V+I)はほぼ一定となる。従って、前述したように、第2制御値CV2(t)が、各通電時間tにおいて、第2目標制御値CVM2(t)と等しくなるように、グロープラグ200への通電を制御すれば、グロープラグ200の第3温度T3に対する温度のズレを小さくできる。
以上において、本発明を実施形態1,2に即して説明したが、本発明は上述の実施形態1,2に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態1,2では、セラミックヒータ201を有するグロープラグ200を通電制御する通電制御装置100と通電制御方法について説明したが、金属製シーズ内に絶縁粉末を充填し発熱用コイルを埋設したシーズヒータを有するグロープラグに、上記実施形態1,2の通電制御装置100や通電制御方法を適用することもできる。
実施形態1に係るグロープラグ通電制御装置の回路図である。 実施形態1に係るグロープラグ通電制御装置によって通電制御を受けるグロープラグの断面図である。 実施形態1に係り、グロープラグのうちのセラミックヒータの断面図である。 実施形態1に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御を示すフローチャートである。 実施形態1に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、スタート信号入力処理について示すフローチャートである。 実施形態1に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、昇温処理について示すフローチャートである。 実施形態1に係るグロープラグ通電制御装置による通電制御のうち、一定温度維持処理について示すフローチャートである。 本発明の効果等を検証するための試験装置の概略を示す説明図である。 グロープラグを第1温度T1(1200℃)に維持した場合の基準抵抗値R1と電圧値V及び電流値Iとの関係を示すグラフである。 グロープラグを所定時間Y(2sec)で第3温度T3(1000℃)まで昇温させた場合の通電時間tと確認値MMとの関係を示すグラフである。 グロープラグを所定時間Y(2sec)で第3温度T3(1000℃)まで昇温させた場合の基準抵抗値R2と電圧値V及び電流値Iとの関係を示すグラフである。
符号の説明
100 グロープラグ通電制御装置(ヒータ通電制御装置)
103 電源回路
1051〜105n スイッチング素子
111 主制御部(第1通電制御手段,第2通電制御手段)
150 エンジン制御ユニット
160 オルタネータ
200,GP1〜GPn グロープラグ(ヒータ)
201 セラミックヒータ
220 主体金具
BT バッテリ
KSW キースイッチ

Claims (26)

  1. 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御装置であって、
    前記ヒータを第1温度T1に維持するにあたり、
    前記ヒータに印加している電圧値をV〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI〔A〕とし、
    所定の第1係数をk1〔V/A〕(但し、k1=0を含まない)とし、所定の第3係数をk3(但し、k3=0を含まない)としたとき、
    CV1=k3・V+k1・Iで与えられる第1制御値CV1が、前記第1温度T1に対応して与えられた所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する第1通電制御手段を備える
    ヒータ通電制御装置。
  2. 請求項1に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第1係数k1及び前記第3係数k3は、
    第1試験用サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第1試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値Vz〔V〕及び当該ヒータに流している電流値Iz〔A〕を取得した場合に、
    複数の前記ヒータ間の電圧値Vzのバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MMz=k3・Vz+k1・Izで与えられる第1試験確認値MMzのバラツキの大きさの方が小さくなる特性を満たす値である
    ヒータ通電制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
    予め第1サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第1サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V1〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I1〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V1のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM1=k3・V1+k1・I1で与えられる第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
    ヒータ通電制御装置。
  4. 請求項3に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
    前記第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得し、
    各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求めると共に、
    各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求め、
    前記第1回帰直線の傾きaと前記第2回帰直線の傾きcに基づいて、予め求めた値を用いてなる
    ヒータ通電制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第1目標制御値CVM1として、
    予め第2サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第2サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V2〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I2〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V2のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第1係数k1及び前記第3係数k3を用いたMM2=k3・V2+k1・I2で与えられる第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
    ヒータ通電制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第3係数k3=1としてなる
    ヒータ通電制御装置。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第1係数k1=1としてなる
    ヒータ通電制御装置。
  8. 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御装置であって、
    前記ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させるにあたり、
    昇温開始からの通電時間をt〔sec〕とし、
    各通電時間tにおいて、前記ヒータに印加している電圧値をV(t)〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI(t)〔A〕とし、
    所定の第2係数をk2〔V/A〕(但し、k2=0を含まない)とし、所定の第4係数をk4(但し、k4=0を含まない)としたとき、
    CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)で与えられる第2制御値CV2(t)が、各通電時間tに対応して与えられた第2目標制御値CVM2(t)と、各通電時間tにおいて等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する第2通電制御手段を備える
    ヒータ通電制御装置。
  9. 請求項8に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第2係数k2及び前記第4係数をk4は、
    第2試験用サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第2試験用サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値Vy〔V〕及び当該ヒータに流している電流値Iy〔A〕を取得した場合に、
    複数の前記ヒータ間の電圧値Vyのバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MMy=k4・Vy+k2・Iyで与えられる第2試験確認値MMyのバラツキの大きさの方が小さくなる特性を満たす値である
    ヒータ通電制御装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第2係数k2及び前記第4係数をk4として、
    予め第3サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第3サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値V3〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I3〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V3のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM3=k4・V3+k2・I3で与えられる第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
    ヒータ通電制御装置。
  11. 請求項10に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第2係数k2及び前記第4係数をk4として、
    前記第3サンプルの前記ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得し、
    各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求めると共に、
    各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求め、
    前記第3回帰直線の傾きeと前記第4回帰直線の傾きgに基づいて、予め求めた値を用いてなる
    ヒータ通電制御装置。
  12. 請求項8〜請求項11のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第2目標制御値CVM2(t)として、
    予め第4サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第4サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させたときに、各通電時間tにおいて当該ヒータに印加した電圧値V4(t)〔V〕及び当該ヒータに流した電流値I4(t)〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V4(t)のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第2係数k2及び前記第4係数をk4を用いたMM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)で与えられる第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いてなる
    ヒータ通電制御装置。
  13. 請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第4係数k4=1としてなる
    ヒータ通電制御装置。
  14. 請求項8〜請求項12のいずれか一項に記載のヒータ通電制御装置であって、
    前記第2係数k2=1としてなる
    ヒータ通電制御装置。
  15. 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法であって、
    前記ヒータを第1温度T1に維持するにあたり、
    前記ヒータに印加している電圧値をV〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI〔A〕とし、
    所定の第1係数をk1〔V/A〕(但し、k1=0を含まない)とし、所定の第3係数をk3(但し、k3=0を含まない)としたとき、
    CV1=k3・V+k1・Iで与えられる第1制御値CV1が、前記第1温度T1に対応して与えられた所定の第1目標制御値CVM1と等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する
    ヒータ通電制御方法。
  16. 請求項15に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
    予め第1サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第1サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V1〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I1〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V1のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM1=k3・V1+k1・I1で与えられる第1確認値MM1のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
    ヒータ通電制御方法。
  17. 請求項16に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第1係数k1及び前記第3係数k3として、
    前記第1サンプルの各ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R1を取得し、
    各ヒータの基準抵抗値R1と電圧値V1との関係から、V1=a・R1+bで表される第1回帰直線を求めると共に、
    各ヒータの基準抵抗値R1と電流値I1との関係から、I1=c・R1+dで表される第2回帰直線を求め、
    前記第1回帰直線の傾きaと前記第2回帰直線の傾きcに基づいて、予め求めた値を用いる
    ヒータ通電制御方法。
  18. 請求項15〜請求項17のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第1目標制御値CVM1として、
    予め第2サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第2サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記第1温度T1に維持し、当該ヒータに印加している電圧値V2〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I2〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V2のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第1係数k1及び前記第3係数k3を用いたMM2=k3・V2+k1・I2で与えられる第2確認値MM2のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
    ヒータ通電制御方法。
  19. 請求項15〜請求項18のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第3係数k3=1としてなる
    ヒータ通電制御方法。
  20. 請求項15〜請求項18のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第1係数k1=1としてなる
    ヒータ通電制御方法。
  21. 通電によって発熱するヒータへの通電を制御するヒータ通電制御方法であって、
    前記ヒータを所定時間で第2温度T2から第3温度T3まで昇温させるにあたり、
    昇温開始からの通電時間をt〔sec〕とし、
    各通電時間tにおいて、前記ヒータに印加している電圧値をV(t)〔V〕、前記ヒータに流している電流値をI(t)〔A〕とし、
    所定の第2係数をk2〔V/A〕(但し、k2=0を含まない)とし、所定の第4係数をk4(但し、k4=0を含まない)としたとき、
    CV2(t)=k4・V(t)+k2・I(t)で与えられる第2制御値CV2(t)が、各通電時間tに対応して与えられた第2目標制御値CVM2(t)と、各通電時間tにおいて等しくなるように、前記ヒータへの通電を制御する
    ヒータ通電制御方法。
  22. 請求項21に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第2係数k2及び前記第4係数k4として、
    予め第3サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第3サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、前記所定時間経過時において当該ヒータに印加している電圧値V3〔V〕及び当該ヒータに流している電流値I3〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V3のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、MM3=k4・V3+k2・I3で与えられる第3確認値MM3のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
    ヒータ通電制御方法。
  23. 請求項22に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第2係数k2及び前記第4係数k4として、
    前記第3サンプルの前記ヒータについて、基準温度における基準抵抗値R2を取得し、
    各ヒータの基準抵抗値R2と電圧値V3との関係から、V3=e・R2+fで表される第3回帰直線を求めると共に、
    各ヒータの基準抵抗値R2と電流値I3との関係から、I3=g・R2+hで表される第4回帰直線を求め、
    前記第3回帰直線の傾きeと前記第4回帰直線の傾きgに基づいて、予め求めた値を用いる
    ヒータ通電制御方法。
  24. 請求項21〜請求項23のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第2目標制御値CVM2(t)として、
    予め第4サンプルとして前記ヒータを複数用意し、
    この第4サンプルの各ヒータについて、その温度を実際に前記所定時間で前記第2温度T2から前記第3温度T3まで昇温させ、各通電時間tにおいて当該ヒータに印加した電圧値V4(t)〔V〕及び当該ヒータに流した電流値I4(t)〔A〕を取得し、
    複数の前記ヒータ間の電圧値V4のバラツキの大きさに比して、複数の前記ヒータ間の、前記第2係数k2及び前記第4係数k4を用いたMM4(t)=k4・V4(t)+k2・I4(t)で与えられる第4確認値MM4(t)のバラツキの大きさの方が小さくなるように、予め求めた値を用いる
    ヒータ通電制御方法。
  25. 請求項21〜請求項24のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第4係数k4=1としてなる
    ヒータ通電制御方法。
  26. 請求項21〜請求項24のいずれか一項に記載のヒータ通電制御方法であって、
    前記第2係数k2=1としてなる
    ヒータ通電制御方法。
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