JP5185077B2 - 画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置に関する。
従来、画像処理方法としては、2次元画像をスキャナで読み込みベクトルデータへ変換し、3次元データへ変換し、この3次元CADデータにより表現される3次元形状を所定ピッチでスライスした2次元画像を生成し、2次元画像を積層して3次元モデルを作成するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−182541号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された画像処理方法では、部品などが配設された2次元データである場合には、その部品の部分の処理が容易ではなく、部品が配設された3次元データを作成するのは容易ではなかった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、部品を配置した3次元画像をより容易に作成することができる画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の目的の少なくとも一つを達成するために以下の手段を採った。
本発明の画像処理方法は、
部品種別と部品画像とを対応付けて記憶部に記憶されたデータベースを利用して3次元画像をコンピュータにより作成する画像処理方法であって、
(a)2次元画像の情報に基づいて部品種別と座標とを共に又は別々に取得するステップと、
(b)前記ステップ(a)で取得した部品種別に適合する部品画像を前記データベースから検索して読み出すステップと、
(c)前記ステップ(b)で読み出した部品画像を前記ステップ(a)で取得した座標に3次元的に配置するステップと、
を含むものである。
この画像処理方法は、2次元画像の情報に基づいて部品種別と座標とを共に又は別々に取得し、取得した部品種別に適合する部品画像を、部品種別と部品画像とを対応付けたデータベースから検索して読み出し、読み出した部品画像を取得した座標に3次元的に配置する。このように、データベースを用いて部品画像を3次元的に配置する。したがって、部品を配置した3次元画像をより容易に作成することができる。
本発明の画像処理方法において、前記データベースは、原子力発電所における、パイプ及びバルブを含む部品種別と材質と利用系統と部品画像とを対応付けて記憶しており、前記ステップ(c)では、原子力発電施設に前記ステップ(b)で読み出した部品画像を3次元的に配置するものとしてもよい。こうすれば、原子力発電所の3次元画像をより容易に作成することができる。このとき、前記ステップ(a)では、前記データベースを利用して部品種別及び利用系統の情報を読み出し、画像を表示可能である表示部に該読み出した情報を表示させ、該表示させた部品種別及び利用系統が選択されたときに該選択された部品種別及び利用系統を取得し、前記ステップ(b)では、前記ステップ(a)で取得した部品種別及び利用系統に適合する部品画像を前記データベースから検索して読み出すものとしてもよい。こうすれば、部品種別及び利用系統をより容易に選択することができる。また、前記ステップ(a)では、前記部品種別及び座標を表示する入力欄と、前記2次元画像と座標値とを表示する2次元画像表示欄と、前記データベースを利用して読み出した部品種別及び利用系統を選択候補として表示する検索条件表示欄とを含む入力表示画面を前記表示部に表示させるものとしてもよい。こうすれば、入力欄と2次元画像表示欄と検索条件表示欄とが1画面に表示されるため、入力した内容をより確認しやすい。また、前記ステップ(a)では、前記2次元画像を読み取る画像読取部で読み取った画像に含まれる部品の形状、位置及び色の少なくとも1つの情報に基づいて部品種別及び利用系統を取得するものとしてもよい。こうすれば、部品種別及び利用系統を2次元画像の読み取りにより入力可能であるから、部品を配置した3次元画像をより容易に作成することができる。
本発明のプログラムは、上述したいずれか1つに記載の画像処理方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるものである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述した画像処理方法の各ステップが実行されるため、部品を配置した3次元画像をより容易に作成することができる。
本発明の画像処理装置は、
部品種別と部品画像とを対応付けたデータベースを記憶する記憶部と、
2次元画像の情報に基づいて部品種別と座標とを共に又は別々に取得する取得部と、
前記取得した部品種別に適合する部品画像を前記データベースから読み出す読出部と、
前記読み出した部品画像を前記取得部で取得した座標に3次元的に配置する画像作成部と、
を備えたものである。
この画像処理装置では、上述した画像処理方法と同様に、データベースを用いて部品画像を3次元的に配置するため、部品を配置した3次元画像をより容易に作成することができる。なお、この画像処理装置において、上述した画像処理方法の種々の態様を実行する手段を備えるものとしてもよい。例えば、前記記憶部は、原子力発電所における、パイプ及びバルブを含む部品種別と材質と利用系統と部品画像とを対応付けたデータベースを記憶しており、前記画像作成部は、原子力発電施設に前記読出部で読み出した部品画像を3次元的に配置するものとしてもよい。このとき、本発明の画像処理装置は、画像を表示可能である表示部、を備え、前記取得部は、前記データベースを利用して部品種別及び利用系統を前記表示部に表示させ、該表示させた部品種別及び利用系統が選択されたときに該選択された部品種別及び利用系統を取得し、前記読出部は、前記取得部が取得した部品種別及び利用系統に適合する部品画像を前記データベースから読み出すものとしてもよい。前記取得部は、前記部品種別及び座標を表示する入力欄と、前記2次元画像と座標値とを表示する2次元画像表示欄と、前記データベースを利用して読み出した部品種別及び利用系統を選択候補として表示する検索条件表示欄とを含む入力表示画面を前記表示部に表示させて前記部品種別と座標とを取得するものとしてもよい。このとき、本発明の画像処理装置は、前記2次元画像を読み取る画像読取部、を備え、前記取得部は、前記画像読取部で読み取った画像に含まれる部品の形状、位置及び色の少なくとも1つの情報に基づいて部品種別及び利用系統を取得するものとしてもよい。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である画像処理装置としてのシミュレーション装置20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、コントローラ21の機能構成の一例を示すブロック図であり、図3は、原子力発電施設10の構成の概略を表す説明図である。シミュレーション装置20は、例えば、図3に示す原子力発電施設10内での線量率分布を計算により求め、表示する機能を備えている。原子力発電施設10は、図3に示すように、放射性物質の核分裂反応を安定に持続する装置である原子炉12や、この原子炉12に接続されタービンを回転させる蒸気や冷却水などが循環する複数のパイプ16、図示しない循環ポンプ類などが配設されている。このシミュレーション装置20は、原子力発電施設10を3次元画像として表示可能であり、この3次元画像を用いてシミュレーションを実行するシミュレーションプログラムがインストールされており、経年使用された状態における各場所での線量率(準位数値)を計算により求める機能を有する。このシミュレーション装置20は、例えば、定期点検などにおける作業場所での線量率を予め把握するのに利用され、配置人員数や作業時間の設定など点検作業工程管理を容易にするものである。
シミュレーション装置20は、図1に示すように、画像処理装置として構成された周知の汎用パソコンであり、装置全体の制御を司るコントローラ21と、各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶する大容量メモリである記憶装置25と、を備えている。コントローラ21は、CPU22を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、情報を記憶消去可能であり各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶するフラッシュROM23と、一時的にデータを記憶するRAM24とを備えている。RAM24には、CPU22が計算したデータを一時的に格納するバッファが設けられている。記憶装置25には、原子力発電所10の原子炉12の各種データが格納された構造物データベース25aや原子力発電施設10の3次元画像を作成する3次元画像作成プログラム25b、原子炉12の各部での線量率を計算により求めるシミュレーション実行プログラム25cなどが格納されている。構造物データベース25aには、その部品がどの系統(1次冷却パイプやタービン用パイプなど)で用いられているかを表す系統番号や、パイプであるかバルブであるかなどの部品種別、その材質、形状や色情報を含む画像データなどが対応付けられて格納されている。また、シミュレーション装置20は、ユーザが各種指令を入力するキーボード及びマウス等の入力装置27や、各種情報を画面表示するディスプレイ28などを備え、ディスプレイ28に表示されたカーソル等をユーザが入力装置27を介して入力操作するとその入力操作に応じた動作を実行する機能を有している。コントローラ21や記憶装置25、入力装置27及びディスプレイ28は、バス26によって電気的に接続され、各種制御信号やデータのやり取りができるよう構成されている。なお、記憶装置25は、HDD、フラッシュメモリ、NASなど、情報を記憶可能なものであればよく、ここでは、HDDとした。
また、コントローラ21は、図2に示すように、機能構成として、入力装置27などからの指令を入力する指令取得部30と、構造物データベース25aの情報の読み出しや書き込み処理を行うデータベース制御部33と、データベース制御部33を介して読み出された情報に基づいて2次元画像や3次元画像を作成する画像作成部36と、作成された表示画像をディスプレイ28へ表示出力する処理を実行する表示出力部38とを備えている。シミュレーション装置20では、3次元画像作成指令や表示選択指令を受けると、指令取得部30が、系統番号や部品種別に基づいて部品情報をデータベース制御部33に検索させ、検索した部品の画像を加工して画像作成部36が画面データを作成して出力し、これを受けた表示出力部38がディスプレイ28に表示出力するという一連の処理を行う。
このシミュレーション装置20には、例えば原子力発電施設10の設計図面などの2次元画像を読み取って入力することができるように、スキャナ装置29が接続されている。このスキャナ装置29は、ガラス面に載置された原稿に向かって発光した後の反射光をラインイメージセンサにより読み取り、読み取った信号からスキャンデータを生成する、いわゆるフラットベッド型のスキャナとして構成されている。
次に、こうして構成された本実施形態のシミュレーション装置20の動作、特に原子力発電施設10の設計図面から3次元画像を生成する処理について説明する。図4は、コントローラ21のCPU22により実行される3次元画像作成処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、記憶装置25に記憶され、使用者による図示しない実行開始画面での3次元画像作成指令の入力に基づいてCPU22により実行される。なお、以降に説明する処理は、CPU22の指令等により指令取得部30、データベース制御部33、画像作成部36、表示出力部38などが具体的処理を適宜行うものとした。また、3次元画像作成指令の入力に伴い、スキャナ装置29での原稿(ここでは原子力発電施設10の設計図面)の読み取りを実行し、その後、読み取った画像データを指令取得部30が取得するものとした。
図4の3次元画像作成処理ルーチンが開始されると、CPU22は、まず、表示出力部38を用いて入力表示画面40を表示し(ステップS100)、指令取得部30を用いて2次元画像のスキャナ装置29からの取り込みを実行する(ステップS110)。図5は、入力表示画面40の一例を表す説明図であり、図6は、入力表示画面50の一例を表す説明図である。この入力表示画面40は、画面上の入力欄などの指定を行うカーソル41と、系統番号や部品種別などを入力可能な入力欄42と、構造物データベース25aの情報を利用して系統番号や部品種別などを使用者による選択が可能な態様で表示する検索条件表示欄43と、読み取って入力した原子力発電施設10の2次元設計図面画像を表示する2次元画像表示欄45と、表示されている2次元画像の階層やX,Y座標の位置を表示する位置表示欄46とを含んでいる。入力欄42は、入力表示画面40の上半分に配置されており、系統番号、部屋番号、部品種別、その識別子、部品番号、座標系及びX,Y,Z座標の始点及び終点などの入力欄がマトリックス状に配列されている。系統番号は、例えば2次冷却水や1次冷却水などの配管系を表す識別子であり、これにより材質や表示時の色などが決定される。部品種別は、例えばパイプやバルブ、ポンプなどの部品の種別を表すものであり、これと部品識別子とによりバルブやポンプなどの3次元画像の形状、大きさなどが確定する。また、X,Y,Z座標の始点及び終点により、パイプなどの長さが確定する。検索条件表示欄43は、入力表示画面40の右下に配置されており、図7に示すように、表示モードや系統番号、部屋番号、部品種別、部品識別子、部品番号、座標系などの入力をプルダウンメニューにより実行可能になっている。図7は、検索条件表示欄43のプルダウンメニューの説明図である。この検索条件表示欄43は、構造物データベース25aとリンクしており、構造物データベース25aに格納された上記各情報をプルダウンメニューとして読み出して表示する部分である。また、この検索条件表示欄43のプルダウンメニューで選択された内容は、入力欄42の空欄にそのまま入力されるようになっている。2次元画像表示欄45は、入力表示画面40の左下に配置され、取り込んだ2次元画像を表示する部分である。この2次元画像表示欄45は、その上部に設けられたタブをクリックすることにより3次元画像表示欄55に切り替わるようになっている。位置表示欄46は、入力表示画面40の下中央に配置され、2次元画像表示欄45に表示された画像のフロア名、フロア半径、及びX,Y座標を表示する欄が設けられている。X,Y座標の表示欄には、2次元画像表示欄45上に配置されたカーソル41の先端部のX,Y座標が表示される。したがって、2次元画像表示欄45上のパイプなどの画像位置にカーソル41の先端を合わせれば、そのフロアのX,Y座標が視認できるようになっている。入力表示画面50は、入力表示画面40の2次元画像表示欄45及び位置表示欄46がその上部のタブにより3次元画像表示欄55及び移動入力欄56に切り替わっている以外は入力表示画面40と同じである。3次元画像表示欄55は、入力欄42に入力された部品の画像を3次元的に配置した画像を表示する欄である。3次元画像表示欄55では、各部品画像は、その系統番号ごとに色分けされて表示されるものとした。移動入力欄56は、上下左右、手前、奥などのいずれかのボタンがクリックされると3次元画像表示欄55の画像をそれに応じてスクロールさせるボタンが配置された欄である。また、移動入力欄56の右側には、各系統のチェックボックスが設けられており、これにチェックを入れると3次元画像表示欄55に該当する画像が表示されるものとした。
次に、CPU22は、系統番号の入力指令がされたか否かを検索条件表示欄43のプルダウンメニューがクリックされたか否かに基づいて判定し(ステップS120)、系統番号の入力指令がされたときには、構造物データベース25aに格納された系統番号をデータベース制御部33を用いて抽出して検索条件表示欄43のプルダウンメニューに表示する(ステップS130)。次に、系統番号が確定したか否かをプルダウンメニューのいずれかが右クリックされたか否かに基づいて判定し(ステップS140)、確定したときには、その系統番号を入力欄42の入力済みのセルの下のセルに書き込む(ステップS150)。
ステップS150のあと、ステップS140で系統番号が確定していないとき、またはステップS120で系統番号の入力指令がされていないときには、CPU22は、部品種別及びその識別子の入力指令がされたか否かを検索条件表示欄43の該当するプルダウンメニューがクリックされたか否かに基づいて判定し(ステップS160)、その指令がされたときには、構造物データベース25aに格納された部品種別及びその識別子をデータベース制御部33を用いて抽出して検索条件表示欄43のプルダウンメニューに表示する(ステップS170)。次に、部品種別及びその識別子が確定したか否かをプルダウンメニューのいずれかが左クリックされたか否かに基づいて判定し(ステップS180)、確定したときには、その部品種別及びその識別子を入力欄42の入力済みのセルの下の空欄セルに書き込む(ステップS190)。
ステップS190のあと、ステップS180で部品種別及びその識別子が確定していないとき、またはステップS160で部品種別及びその識別子の入力指令がされていないときには、CPU22は、始点及び終点の座標が入力されたか否かを判定する(ステップS200)。座標が入力されたときには、CPU22は、画像作成部36を用い、先に入力された系統番号、部品種別及びその識別子に対応づけられた画像データを検索して読み出し、この画像データを入力された始点と終点の座標に合わせるよう加工して入力座標に3次元的に配置した画像を作成し、記憶装置25に保存する(ステップS210)。
ステップS210のあと、またはステップS200で座標が入力されていないときには、CPU22は、入力が終了したか否かを判定し(ステップS220)、入力が終了していないときには、ステップS120以降の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS220で入力が終了したときには、そのままこのルーチンを終了する。このように、入力表示画面50の3次元画像表示欄55に表示する画像が作成されると共に、原子力発電施設10の各階において、どの構成物がどの位置に配置されているかを示す表が作成される。そして、作成された画像はシミュレーション時の画像表示に用い、作成された表は線量率分布のシミュレーションを実行する際にも利用することができる。また、このように作成された入力表示画面50では、3次元画像と各構成物の具体データを含む表の値が1つの画面に表示されるため、構成物の配置忘れや入力ミスなどをより確認しやすい。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の記憶装置25が本発明の記憶部に相当し、指令取得部30が取得部に相当し、データベース制御部33が読出部に相当し、画像作成部36が画像作成部に相当し、ディスプレイ28が表示部に相当し、スキャナ装置29が画像読取部に相当する。なお、本実施形態では、シミュレーション装置20の動作を説明することにより本発明の画像処理方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した本実施形態のシミュレーション装置20によれば、原子力発電所における、パイプ及びバルブを含む部品種別と材質と利用系統と部品画像とを対応付けた構造物データベース25aを記憶しており、2次元画像(設計図面)の情報に基づいて系統番号と部品種別と座標とを取得し、取得した系統番号及び部品種別に適合する部品画像を、構造物データベース25aから検索して読み出し、読み出した部品画像を、取得した座標に3次元的に配置する。このように、データベース25aを用いて部品画像を3次元的に配置するため、部品を配置した原子力発電施設10の3次元画像をより容易に作成することができる。また、構造物データベース25aを用いて検索条件表示欄43に系統番号や部品種別などを表示し、そのうちいずれかが選択されると、対応づけられたが部品画像を読み出すため、部品種別及び利用系統をより容易に選択することができる。更に、入力欄42と、2次元画像表示欄45と、検索条件表示欄43とを含む入力表示画面をディスプレイ28に表示させるため、入力欄と2次元画像表示欄と検索条件表示欄とが1画面に表示され、入力した内容をより確認しやすい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、系統番号や部品種別、座標等を使用者が入力するものとしたが、図8に示すように、2次元画像を解析して2次元画像を読み取るスキャナ装置29で読み取った画像に含まれる部品の形状、位置及び色の少なくとも1つの情報に基づいて部品種別及び系統番号を取得するものとしてもよい。図8は、別の3次元画像作成処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。なお、上述した3次元画像作成処理ルーチンと同様の処理については同じ符号を伏してその説明を省略する。ここでは、色の種類と系統番号とを3次元画像作成プログラム25bにおいて対応づけておき、例えば、スキャナ装置29で読み取る設計図面にある各配管系統に、各々対応付けた色を塗ったあとスキャナ装置29で読み取るものとした。このルーチンを実行すると、CPU22は、ステップS100で入力表示画面40を表示させると共に、ステップS110で2次元画像の取り込みを行う。次に、取り込んだ画像データのRGB値に基づいて色が付された領域を識別し(ステップS300)、識別した色に応じた系統番号を入力する(ステップS310)。複数の色領域が認識されると、そのうちの1つの色領域を部品領域として設定する(ステップS320)。次に、設定された部品に対応する系統番号、形状に対応する部品種別、などを構造物データベース25aから読み出して入力表示画面40の検索条件表示欄43又は入力欄42に表示させ(ステップS330)、表示内容が確定されたか否かを例えば図示しない画面上の決定ボタンが押下されたか否かに基づいて判定する(ステップS340)。このとき、表示させた内容が修正されればそれを入力する処理を行う。表示内容が確定されないときにはそのまま待機し、表示内容が確定されたときには、入力された系統番号、部品種別及びその識別子に対応づけられた画像データを検索して読み出し、この画像データを入力された始点と終点の座標に合わせるよう加工して入力座標に3次元的に配置した画像を作成し、記憶装置25に保存する(ステップS350)。続いて、識別されたすべての部品について上記処理が行われたか否かを判定し(ステップS360)、すべての部品について上記処理が行われていないときには、ステップS320以降の処理を繰り返し行い、すべての部品について上記処理が行われたときには、このルーチンを終了する。こうすれば、部品種別及び利用系統を2次元画像の読み取りにより入力可能であるから、使用者の入力作業をできるだけ減らすことにより、部品を配置した3次元画像をより容易に作成することができる。なお、ここでは、画像に含まれる部品の形状、位置及び色を読み取って入力して部品種別やその部品の座標、系統番号を入力するものとしたが、使用者が系統番号を入力することにより、読み取った画像から色を識別して系統番号を入力する処理を省略してもよい。
上述した実施形態では、検索条件表示欄43から入力欄42への入力を行うものとして説明したが、直接入力欄42へ入力してもよい。こうしても、2次元画像から3次元画像を構造物データベース25aを用いて作成可能であるため、部品を配置した3次元画像をより容易に作成することができる。また、検索条件表示欄43は、プルダウンメニューとしたが、特にこれに限定されず、例えば、プルダウンメニュー以外の別の入力画面が表示されるものとしてもよい。
上述した実施形態では、入力欄42と検索条件表示欄43と2次元画像表示欄45と位置表示欄46とを含む入力表示画面40をディスプレイ28へ表示するものとしたが、特にこれに限定されず、これらのうちいずれか1以上を省略してもよい。また、これら以外の表示画像を表示するものとしてもよい。
上述した実施形態では、スキャナ装置29により設計図面を読み取りその読み取った画像を指令取得部30が取得するものとしたが、特にこれに限定されず、ネットワークやメモリカード、携帯用ディスクなどから2次元画像を取得するものとしてもよい。
上述した実施形態では、シミュレーション装置20により3次元画像作成処理ルーチンを実行するものとしたが、2次元画像から3次元画像を作成するものであれば特にこれに限定されず、例えばシミュレーションを行わないコンピュータで実行してもよい。
上述した実施形態では、原子力発電施設10の立体画像を作成するものとして説明したが、2次元から3次元を作成するものであれば特にこれに限定されずに適用することができる。
シミュレーション装置20の構成の概略を示す構成図。 コントローラ21の機能構成の一例を示すブロック図。 原子力発電施設10の構成の概略を表す説明図。 3次元画像作成処理ルーチンの一例を表すフローチャート。 入力表示画面40の一例を表す説明図。 入力表示画面50の一例を表す説明図。 検索条件表示欄43のプルダウンメニューの説明図。 別の3次元画像作成処理ルーチンの一例を表すフローチャート。
符号の説明
10 原子力発電施設、12 原子炉、16 パイプ、20 シミュレーション装置、21 コントローラ、22 CPU、23 フラッシュROM、24 RAM、25 記憶装置、25a 構造物データベース、25b 3次元画像作成プログラム、25c シミュレーション実行プログラム、26 バス、27 入力装置、28 ディスプレイ、29 スキャナ装置、30 指令取得部、33 データベース制御部、36 画像作成部、38 表示出力部、40 入力表示画面、41 カーソル、42 入力欄、43 検索条件表示欄、45 2次元画像表示欄、46 位置表示欄、50 入力表示画面、55 3次元画像表示欄、56 移動入力欄。

Claims (6)

  1. 部品種別と部品画像とを対応付けて記憶部に記憶されたデータベースを利用して3次元画像をコンピュータにより作成する画像処理方法であって、
    (a)2次元画像の情報に基づいて部品種別と座標とを共に又は別々に取得するステップと、
    (b)前記ステップ(a)で取得した部品種別に適合する部品画像を前記データベースから検索して読み出すステップと、
    (c)前記ステップ(b)で読み出した部品画像を前記ステップ(a)で取得した座標に3次元的に配置するステップと、をみ、
    前記データベースは、原子力発電所における、パイプ及びバルブを含む部品種別と材質と利用系統と部品画像とを対応付けて記憶しており、
    前記ステップ(c)では、原子力発電施設の画像に前記ステップ(b)で読み出した部品画像を3次元的に配置する、
    画像処理方法。
  2. 前記ステップ(a)では、前記データベースを利用して部品種別及び利用系統の情報を読み出し、画像を表示可能である表示部に該読み出した情報を表示させ、該表示させた部品種別及び利用系統が選択されたときに該選択された部品種別及び利用系統を取得し、
    前記ステップ(b)では、前記ステップ(a)で取得した部品種別及び利用系統に適合する部品画像を前記データベースから検索して読み出す、請求項に記載の画像処理方法。
  3. 前記ステップ(a)では、前記部品種別及び座標を表示する入力欄と、前記2次元画像と座標値とを表示する2次元画像表示欄と、前記データベースを利用して読み出した部品種別及び利用系統を選択候補として表示する検索条件表示欄とを含む入力表示画面を前記表示部に表示させる、請求項に記載の画像処理方法
  4. 前記ステップ(a)では、前記2次元画像を読み取る画像読取部で読み取った画像に含まれる部品の形状、位置及び色の少なくとも1つの情報に基づいて部品種別及び利用系統を取得する、請求項のいずれか1項に記載の画像処理方法
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の画像処理方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるプログラム。
  6. 部品種別と部品画像とを対応付けたデータベースを記憶する記憶部と、
    2次元画像の情報に基づいて部品種別と座標とを共に又は別々に取得する取得部と、
    前記取得した部品種別に適合する部品画像を前記データベースから読み出す読出部と、
    前記読み出した部品画像を前記取得部で取得した座標に3次元的に配置する画像作成部と、を備え
    前記データベースは、原子力発電所における、パイプ及びバルブを含む部品種別と材質と利用系統と部品画像とを対応付けて記憶しており、
    前記画像作成部は、原子力発電施設の画像に前記読み出した部品画像を3次元的に配置する、
    画像処理装置。
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