JP5184400B2 - ハニカム構造体成形用口金 - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカム構造体成形用口金に関し、更に詳しくは、押し出し成形時の押し出し方向の抵抗を低減するとともに、押し出し成形時の、成形原料を導入する側の面の外周部における外側に向かう流れの抵抗を低減することを可能にするハニカム構造体成形用口金に関する。
セラミック質のハニカム構造体の製造方法としては、従来、成形原料(坏土)を導入する裏孔と、この裏孔に連通する格子状等のスリットとが形成されたハニカム構造体成形用口金を用いて押出成形する方法が広く行われている。この口金は、通常、一方の面(導入面)側に、複数の裏孔が大きな面積で開口して形成された導入部を有し、その反対側の面(他方の面)に、ハニカム構造体の隔壁厚さに対応する幅のスリットが格子状等に設けられた成形部を有する。そして、裏孔は、通常、格子状等のスリットが交差する位置に対応して設けられ、両者は、口金内部で連通している。従って、裏孔から導入されたセラミック原料等の成形原料は、比較的内径の大きな裏孔から、幅の狭いスリットへと移行して、このスリットの開口部からハニカム構造の成形体として押出される。
このようなハニカム構造体成形用口金としては、例えば、ステンレス合金や超硬合金等の一種類の合金から構成された板状の部材や、異なる二種類の板状の部材を接合して形成された板状の部材が用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、ハニカム構造体成形用口金は、その導入面に凹凸を有し、導入面上においてこれらの凹凸にばらつきがあることにより、坏土の流動性にばらつきが生じ、それにより成形性、特に外壁の成形性に問題が生じていた。また、摩耗により、凹凸形状が変化し、流動性のばらつきも変化する問題も生じていた。これに対し、導入部の裏孔と連通する複数の流通孔が形成されたバックプレートが、導入側の面に、着脱自在に配設され、バックプレートが、その表面にダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜)を有するハニカム構造体成形用口金が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2000−326318号公報 特開2003−285308号公報 特開平10−315213号公報 特開2008−149595号公報
上記特許文献4に記載のハニカム構造体成形用口金は、ハニカム構造体の成形性及び耐摩耗性に優れたものであるが、押し出し成形時の抵抗という観点からは、更に検討の余地があるものであった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、押し出し成形時の押し出し方向の抵抗を低減するとともに、押し出し成形時の、成形原料を導入する側の面の外周部における外側に向かう流れの抵抗を低減することを可能にするハニカム構造体成形用口金を提供することを特徴とする。
上記課題を達成するため、本発明によって以下のハニカム構造体成形用口金が提供される。
[1] 成形原料を導入するための厚さ方向に延びる複数の裏孔を有し、一方の面側に設けられた導入部と、成形原料をハニカム形状に成形するための前記裏孔に連通するスリットが形成され、他方の面側に設けられた成形部とを有する板状の口金本体を備え、前記導入部の表面に着脱自在に配設され、前記導入部の裏孔と連通する複数の流通孔が形成されたバックプレートを更に備え、前記バックプレートに形成された前記流通孔の前記一方の面側に開口する流通孔開口部が、前記一方の面に近づくに従って拡開する拡開形状であるハニカム構造体成形用口金。
[2] 隣接する前記流通孔のそれぞれの前記流通孔開口部の最外周部が、互いに接触している[1]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[3] 前記拡開形状の流通孔開口部の、拡開した部分の表面粗さが、0.005〜5μmRaである[1]又は[2]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[4] 前記口金本体に接していない側の前記バックプレートの表面から、隣接する前記流通孔のそれぞれの流通孔開口部の最外周部が接触している部分の中央部までの、深さが20〜150μmである[1]〜[3]のいずれかに記載のハニカム構造体成形用口金。
[5] 前記バックプレートが、その表面にダイヤモンドライクカーボン膜を有する[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカム構造体成形用口金。
本発明のハニカム構造体成形用口金によれば、バックプレートに形成された流通孔の流通孔開口部が拡開形状であるため、成形原料が流通孔に流入するときの抵抗が小さくなり、押し出し成形時の押し出し方向の抵抗を低減することができる。また、バックプレートの外周部に形成された流通孔の流通孔開口部が拡開形状であるため、バックプレートの外周部の表面を外側に向かって移動する成形原料の抵抗(バックプレートの表面に沿って流れるときの抵抗)が小さくなり、押し出し成形時の、バックプレート表面の外周部における成形原料の外側に向かう流れの抵抗を低減することができる。
本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態を模式的に示した、裏孔の伸びる方向に並行な断面図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態を、押出成形機の先端部分のマスキングプレートで固定した状態を模式的に示した、裏孔の伸びる方向に並行な断面図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形体を構成するバックプレートの一部を、バックプレート導入面側からみた平面図である。 図3のX−X’断面を示す模式図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態を構成するバックプレートを模式的に示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
図1は、本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態を模式的に示した、裏孔の伸びる方向(成形原料の流れ方向)に並行な断面図である。図1において、矢印Aは成形原料の流れ方向である。図1に示すように、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、厚さ方向に延びる成形原料を導入するための複数の裏孔7を有し、一方の面(導入側の面8)側に設けられた導入部3と、成形原料をハニカム形状に成形するための、裏孔7に連通するスリット6が形成され、他方の面側に設けられた成形部2とを有する板状の口金本体4を備え、導入部3の表面(導入側の面8)に着脱自在に配設され、導入部3の裏孔7と連通する複数の流通孔9が形成されたバックプレート5を更に備え、バックプレート5に形成された流通孔9の一方の面(バックプレート導入面10)側に開口する流通孔開口部12が、一方の面(バックプレート導入面10)に近づくに従って拡開する拡開形状となっている。そして、本実施形体のハニカム構造体成形用口金1は、バックプレート5が、その表面にダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜11)を有している。本実施の形態のハニカム構造体成形用口金1によれば、バックプレート導入面10から流通孔9を通り、導入部3の裏孔7から導入された成形原料を、成形部2のスリット6を通してハニカム形状に成形することができる。得られるハニカム構造体は、中心軸方向に伸びる複数のセルを区画形成するように形成された隔壁と、隔壁全体を囲むように配設される外周壁とを備えるものである。ここで、バックプレート導入面10は、バックプレート5の、口金本体4に接していない側の表面である。
スリット6は、成形原料の流れ方向に垂直な面において格子状に形成されることが好ましく、裏孔7は、格子状等のスリット6が交差する位置に対応して設けられることが好ましい。尚、スリット6が成形部2から導入部3の一部にまで延びるように設けられ、そのスリット6に連通するように導入部3に裏孔7が形成されてもよいし、逆に、裏孔7が導入部3から成形部2の一部にまで延びるように設けられ、その裏孔7に連通するようにスリット6が形成されてもよい。また、図1においては、口金本体4とバックプレート5とを離した状態で記載しているが、使用時には、口金本体4とバックプレート5とは接触した状態で使用する。
このように、バックプレート5に形成された流通孔9の流通孔開口部12が拡開形状であるため、成形原料が流通孔9に流入するときの抵抗が小さくなり、押し出し成形時の押し出し方向の抵抗を低減することができる。つまり、成形原料の押出しに伴う圧力損失を考えた場合、圧力損失は流通孔開口部12の形状に依存する入口損失、裏孔7と成形部2による摩擦損失、及び成形部2の形状に依存する出口損失から成り、裏孔7と成形部2の寸法・形状が固定された場合には、流通孔開口部12の形状の影響を受ける。一般に拡開形状となっていない場合の損失係数を1.0とすると、理想的なベルマウス形状の場合は0.5となることが知られており、流通孔開口部12の形状は理想的なベルマウス形状の効果を低コストで得ることができる。また表面が平坦であれば、そこに成形原料が停滞する。その結果、停滞した成形原料と新たに流動して来る成形原料との間において流動界面が形成され、通常それは金属と成形原料の抵抗より高くなるため抵抗は高くなる。また、バックプレート5の外周部に形成された流通孔9の流通孔開口部12が拡開形状であるため、バックプレート5の外周部の表面を外側に向かって移動する成形原料の抵抗(バックプレート5の表面に沿って流れるときの抵抗)が小さくなり、押し出し成形時の、バックプレート5の外周部における成形原料の外側に向かう流れの抵抗を低減することができる。つまり、成形原料が外側に向かって流れる際は、図2に記載のスペーサ23の厚み分が流れる領域であるが、開口部が拡開していることで、実際にはスペーサ以上の厚みとなり、流動抵抗が下がる。このように、成形原料の流れの抵抗を低減することにより、成形されるハニカム構造体の表面に「ささくれ」が発生したり、ハニカム構造体の隔壁や外周壁に小穴が発生したりすることを抑制することができる。特に、成形原料の流れの抵抗が突発的に大きくなったときに、「ささくれ」や小穴が発生し易くなるが、本実施形態のハニカム構造体成形用口金によれば、このような突発的な流れ抵抗の変動を少なくすることができる。成形原料の流れの抵抗が大きくなると、成形原料の流動の圧力損失が大きくなるため、本実施形体のハニカム構造体成形用口金によれば、成形原料の流動の圧力損失を小さくすることができるということもできる。ここで、押し出し成形時の押し出し方向の抵抗、及びバックプレート5の表面を外周方向に移動するときの成形原料の抵抗を総称して「成形原料の流動抵抗」ということがある。また、「ささくれ」とは、外周壁が切れた状態なっていることをいい、小穴とは、外周壁に、開口径100〜800μm、深さ200〜800μm程度の穴が開いた状態になっていることをいう。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1を構成するバックプレート5は、所定の厚さの板状の部材であり、表面に垂直方向に貫通する複数の流通孔9が形成されている。そして、その表面にダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜11)が配設されている。
本実施形体のハニカム構造体成形用口金1は、バックプレート5に形成された拡開形状の流通孔開口部12の拡開した部分の表面粗さが、0.005〜5μmRaであることが好ましく、0.1〜2.5μmRaであることが更に好ましい。流通孔開口部12の拡開した部分の表面粗さがこのような範囲であることにより、成形原料の流動の抵抗を小さくすることができる。流通孔開口部12の拡開した部分の表面粗さは小さいほど好ましいが、0.005μmRaより小さくすることは現在の生産技術(量産技術)においては困難である。また、流通孔開口部12の拡開した部分の表面粗さが5μmRaより大きいと、成形原料の流動の抵抗を十分に小さくし難いことがある。流通開口部の拡開した部分の表面粗さは、JIS B601の方法で測定した値である。また、バックプレート導入面10全体の表面粗さが、0.01〜5μmRaであることが更に好ましい。ここで、流通孔開口部12は、図3及び図4に示される、流通孔9のバックプレート導入面10付近の角度θで傾斜している部分(流通孔開口面14の部分)である。また、流通孔開口部12の拡開した部分の表面を「流通孔開口面」14と称すことがある。流通孔開口部12の拡開した部分の表面粗さは、流通孔開口面14の表面粗さということになる。
本実施形体のハニカム構造体成形用口金1は、バックプレート5が、その表面(流通孔開口部12を含む)にダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜11)を有しているが、DLC膜11を有していなくてもよい。バックプレート5の表面にDLC膜11を形成すると、バックプレート5の耐摩耗性が高いため長期にわたって使用することができるため好ましい。バックプレート5の表面にDLC膜11が形成されていなくても、めっきやCVD等の方法により表面粗さを低減することが可能である。また、DLC膜をバックプレート5の表面だけにコーティングすればよく、口金本体4にコーティングする必要がないため、コーティングを容易に行うことが可能である。更には、バックプレート5が、口金本体4の導入側の面8に着脱自在に配設されているため、一つのバックプレートを複数の口金に用いることが可能となる。
ダイヤモンドライクカーボン(ダイヤモンド状炭素)は、ダイヤモンド状炭素、硬質炭素、又はアモルファス炭素とも呼ばれ、天然ダイヤモンドと同様の炭素原子同士のSP結合と、グラファイトと同様の炭素原子同士のSP結合とを有し、部分的に水素との結合を有する、炭素を主成分とするアモルファス構造の物質である。ダイヤモンドライクカーボン膜は、高硬度性、低摩耗性、低摩擦性、表面平滑性に優れるものである。
DLC膜11の厚さは、0.01〜10μmが好ましく、0.1〜5μmが更に好ましく、1〜3μmが特に好ましい。0.01μmより薄いと、平滑性及び耐摩耗性を発揮し難くなることがあり、10μmより厚いと、DLCを無駄に使用することになる。
図3、図4に示すように、本実施形体のハニカム構造体成形用口金を構成するバックプレート5は、隣接する流通孔9のそれぞれの流通孔開口部12の最外周部13が、互いに接触していることが好ましい。隣接する流通孔9のそれぞれの流通孔開口部12の最外周部13が互いに接触することにより、バックプレート5の流通孔9に成形原料が流入するときの抵抗を低減することができ、バックプレート5のバックプレート導入面10上を移動する成形原料の抵抗を低減することができる。図3は、本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形体を構成するバックプレート5の一部を、バックプレート導入面10側からみた平面図である。図4は、図3のX−X’断面を示す模式図である。尚、図3及び図4で示されるバックプレートにはDLC膜は配設されていない。
また、図4に示される、流通孔開口部12の流通孔開口面14と、バックプレート導入面10に平行な平面とにより形成される鋭角側の角度θは、15〜60°が好ましく、20〜45°が更に好ましい。角度θをこのような角度にすることにより、成形原料の流動抵抗を低減するとともに、バックプレートの摩耗を低減することが可能となる。角度θが15°より小さいと、成形原料の流動抵抗の低減効果が小さくなることがあり、角度θが60°より大きいと、バックプレートの摩耗が大きくなることがある。図4に示すように、流通孔開口部12の流通孔開口面14は、流通孔の延びる方向(成形原料の流通方向)に平行な断面において、直線状であることが好ましいが、これに限定されることはなく、外側に凸の円弧状や内側に窪んだ円弧状であってもよい。
また、図4に示される、拡開形状の流通孔開口部12の深さDが、50〜1,300μmであることが好ましく、100〜1,200μmであることが更に好ましい。深さDが、このような範囲であることより、成形圧力損失低減の効果がある。深さDが、50μmより浅いと成形原料の流動抵抗の低減効果が小さくなることがあり、1,300μmより深いと構造上脆弱となり耐久性が低下することがある。また、バックプレート導入面(バックプレートの表面)から、隣接する流通孔9のそれぞれの流通孔開口部12の最外周部13が(最外周部13同士が)、接触している部分15の中央部までの深さTが、20〜150μmであることが好ましく、30〜100μmであることが更に好ましい。深さTが、このような範囲であることより、成形体外壁欠陥低減の効果がある。深さTが、20μmより浅いと成形原料の流動抵抗の低減効果が小さくなることがあり、150μmより深いと外側に流れる原料の抵抗が著しく低下し、ハニカム構造体の隔壁と外壁の成形速度のバランスが崩れ、隔壁の変形を招くことがある。「最外周部13が、接触している部分15の中央部」とは、最外周部13同士が接触している位置に形成されている稜線の中央の点を意味する。尚、深さD及び深さTは、バックプレートにDLC膜が配設されている場合は、DLC膜の表面がバックプレートの表面であるとして、計測した値である。
図2は、本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態を、押出成形機の先端部分のマスキングプレートで固定した状態を模式的に示した、裏孔の伸びる方向に並行な断面図である。図2においては、押出成形機の他の部分は省略してある。図2において、ハニカム構造体成形用口金1は、成形部2が下流側を向く(導入部3が上流側を向く)ように配置され、上流側に位置するリング状の調整リング22と下流側に位置するリング状のマスキングプレート21とにより、スペーサ23を介して挟まれることにより固定されている。ここで、上流側というときは、成形原料の流れ方向(押出方向)における上流側をいい、下流側というときは、成形原料の流れ方向(押出方向)における下流側をいう。
図2に示すように、成形原料を流れ方向Aに流し、ハニカム構造体成形用口金1に導入すると、成形原料の多くは、そのまま導入部3の裏孔7に導入され、幅の狭いスリット6へと移行して、このスリットの開口部からハニカム構造の成形体として押出される。そして、成形原料の一部は、ハニカム構造体成形用口金1と調整リング22との隙間に、成形原料の流れ(横方向の流れ)A1で示すように入り込み、その隙間を通って裏孔7に導入され、マスキングプレート21と成形部2との間から外部に押し出される。このとき、マスキングプレート21と成形部2との間から押し出される成形原料がハニカム構造体の外周壁を形成する。
図2に示す成形原料の流れA1が、バックプレートの表面の外周部を外側に向かって移動する流れであり、この成形原料の流れA1の抵抗(バックプレートの表面に沿って流れるときの抵抗)が大きいと、外周壁に「ささくれ」や小孔が形成されることがあるため好ましくない。本実施形体のハニカム構造体成形用口金は、バックプレートの流通孔開口部が、表面(バックプレート導入面)に近づくに従って拡開する拡開形状であるため、成形原料の流れA1の抵抗を低減することができる。ここで、バックプレートの外周部とは、図2に示すように調整リング22と重なる範囲である。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、成形原料が導入される面がバックプレート導入面10になるため、DLC膜の耐摩耗性の高さより、耐摩耗性の高いものである。例えば、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1を図2に示すように配置した場合には、通常、押出成形時に、特に横方向の流れA1によりバックプレート導入面10が摩耗し安い状態となる。すなわち、バックプレート導入面10の中で、調整リング22と重なる部分が大きく摩耗し易い傾向にある。仮に、この部分に摩耗が生じると、バックプレート導入面10と調整リング22との間の隙間が不均一、且つ大きくなるため、横方向の流れA1の流量、すなわち、上記ハニカム構造体の外周壁を形成する成形原料の供給量が不均一、且つ多くなり、ハニカム構造体が変形することになる。しかし、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、バックプレートの流通孔開口部が、表面(バックプレート導入面)に近づくに従って拡開する拡開形状であるため、成形原料の流れA1の抵抗が小さくなり、このような摩耗を抑制することが可能となる。また、仮に、従来のハニカム構造体成形用口金を使用したとすると、摩耗してしまった口金全体を交換したり、摩耗した導入面を研削加工等により平面状に加工し直す必要があったが、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、バックプレート5を交換すればよいので、低コスト且つ簡易にハニカム構造体成形用口金1の状態を良好に維持することが可能となる。
バックプレート5は、その厚さが0.5〜5mmであることが好ましく、1〜3mmであることが更に好ましい。0.5mmより薄いと、バックプレート5が、押出成形時に変形したり、割れたりすることがあり、5mmより厚いと、ハニカム構造体成形用口金が厚くなりすぎることがあり、また、それにより押出成形時に圧力損失が大きくなることがある。
バックプレート5の外周形状及びその大きさは、特に限定されないが、口金本体4の外周形状及びその大きさと同じとすることが好ましい。例えば、図5に示すように、円形であることが好ましい。ここで、図5は、本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態を構成するバックプレートを模式的に示す平面図である。
バックプレート5の材質は、特に限定されないが、ステンレススチール、工具鋼、超硬合金等を用いることが好ましい。
バックプレート5に形成された複数の流通孔9は、いずれも略同じ孔径(流通孔開口部を除く)であることが好ましい。ここで、「略同じ孔径」というときは、複数の流通孔の孔径が、その平均値に対して±10%の範囲にあることをいう。また、「孔径」というときは、その流通孔の、バックプレートの表面に平行な断面形状において、最長となる径をいう。例えば、円形の場合は直径であり、楕円形の場合は長径であり、正方形、長方形等の多角形の場合は対角線(最長となるもの)である。但し、外周壁を形成する成形原料を導入する位置に当たる流通孔9の孔径を小さくしてもよく、これにより、極端に流動性がよい成形原料の場合も、所望の外周壁厚さ及び隔壁厚さを有するハニカム構造体を成形することが可能となる。また、流通孔9は、導入部3のそれぞれ対応する(連通する)裏孔7と同じ孔径、もしくは20〜100μmだけ大きく形成されていることが好ましい。
バックプレート5に形成された複数の流通孔9の配置される領域(配設領域)は、特に限定されず、導入部3の裏孔7に合わせて適宜決定することができる。例えば、流通孔9の配設領域の形状は、図5に示すような円形の領域や、四角形等の多角形の領域であることが好ましい。また、裏孔7は口金本体4の裏孔位置と一致していれば良く、図5においては、裏孔7は直線状に整列されているが、この配置に限られたものではなく、例えば千鳥状や同心円状に配置することもできる。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1を構成する口金本体4は、成形部2と導入部3とが一体的に形成されたものであってもよいし、成形部2と導入部3とがそれぞれ異なった部材から形成され、これら2種の部材(同種の2つの部材であってもよい)を、結合材を用いて張り合わせたものであってもよい。また、バックプレート5は、導入部3に、ボルト締め、ピン嵌め合い等により着脱自在に配設されていることが好ましい。ボルト締めを行う場合、図5に示すように、バックプレート5の外縁部分にボルトを通すための孔31を形成することが好ましい。
口金本体4は板状であるが、その外周形状は特に限定されず、装着する押出成形機の先端の形状に合わせて適宜決定することができる。例えば、円形、楕円形、四角形等を挙げることができる。この外周形状は、成形部2及び導入部3の外周形状である。
口金本体4の大きさは、特に限定されず、成形するハニカム構造体の大きさに合わせて適宜決定することができる。例えば、円板状である場合、直径150〜600mm、厚さ10〜100mmのものを好適に使用することができる。
口金本体4を構成する成形部2の厚さ(成形原料の流れ方向の長さ)は、特に限定されるものではないが、ハニカム構造体の成形性等の面から、1〜7mmであることが好ましい。
成形部2の材質としては、ステンレススチール、工具鋼、超硬合金等を挙げることができる。
成形部2に形成されるスリット6は、格子状に形成されることが好ましく、格子の形状としては、四角形、六角形、その他の多角形等が好ましい。スリット6の幅及び隣接するスリット6間の間隔は、特に限定されず、成形するハニカム構造体の隔壁厚さ及びセルの大きさに合わせて適宜決定することができる。例えば、スリットの幅は、0.05〜0.4mm程度が好ましく、隣接するスリット間の間隔は、0.6〜2.5mm程度が好ましい。
成形部2の表面における、スリット6の配設領域の形状は、特に限定されず、成形するハニカム構造体の形状に合わせて適宜決定することができる。例えば、円形、楕円形、四角形、六角形、その他の多角形等を挙げることができる。
また、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1を構成する導入部3の厚さは、特に限定されるものではないが、強度、圧力損失の面から、10〜100mmであることが好ましい。
導入部3の材質としては、ステンレススチール、工具鋼、超硬合金等を挙げることができる。
導入部3に形成される裏孔7の、導入側の面8に平行な断面の形状は、特に限定されず、加工のし易さ、成形原料の流れ易さ等により適宜決定することができる。例えば、円形、楕円形、四角形等の多角形等を挙げることができる。
また、裏孔7の配置位置は、特に限定されないが、格子状に形成されたスリット6の交差位置に連通するように形成することが好ましく、スリット6の交差位置に裏孔7の中心が配置されるようにすることが更に好ましい。裏孔7の孔径(導入面8に平行な断面の径)及び隣接する裏孔7間の距離は、特に限定されず、スリット6の幅や形成位置等により適宜決定することができる。例えば、裏孔の断面形状が円形の場合、その孔径は、0.50〜2.50mm程度が好ましい。また、導入部3に形成される裏孔7の配設領域の形状(領域の外周形状)は、特に限定されないが、スリット6の配設領域と同様の形状であることが好ましい。
次に、本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態の製造方法について説明する。まず、二つの面を有する板状部材の一方の面に、ハニカム構造体を成形するための成形原料を導入する裏孔を形成するとともに、この口金基体の他方の面に、裏孔と連通するスリットを形成してスリット形成口金基体を得る。次に、得られたスリット形成口金基体上の、裏孔及びスリットを形成した部位の少なくとも一部に、無電解めっきやCVD法を含む工程により耐磨耗表層を形成して本実施形体のハニカム構造体成形用口金を構成する口金本体を得る。
スリット及び裏孔の形状、大きさ等は、上記本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態におけるスリット及び裏孔の形状、大きさ等と同様とすることが好ましい。
また、口金本体の成形部側の外縁部分を、研削等により窪ませてもよい。この場合、ハニカム構造体成形用口金の形状が、成形部の外縁部分が研削等されることにより、その外縁部分が薄くなった形状となる。これにより、図2に示すように、ハニカム構造体成形用口金を押出成形機に装着し成形するときに、マスキングプレート21の開口径により成形体の寸法を調整でき、外周形状の変形が少ないハニカム構造体を容易に得ることが可能になる。
次に、バックプレートを作製する。バックプレートは、まず、板状の部材(バックプレート用板状部材)に、上記導入部に形成した裏孔と、同じ位置及び大きさ(孔径)の流通孔を形成する。バックプレート用板状部材の厚さ、外周形状等は、上記本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態におけるバックプレートと同様とすることが好ましい。流通孔の形成は、レーザー加工、ドリル加工、電解加工等により行うことができる。
次に、図3、図4に示すように、流通孔9の、バックプレート導入面10側の開口部(流通孔開口部12)を、拡開形状に加工する。加工は機械加工や電解加工で行うことができる。拡開形状としては、上記本実施形態のハニカム構造体成形用口金を構成するバックプレートの流通孔の好ましい拡開形状と同じになるようにすることが好ましい。流通孔9をドリル加工にて形成する場合には、ドリル加工前のセンタドリルによる「もみつけ加工」を通常よりも深く行うことにより、好ましい拡開形状の流通孔開口部12を形成し、その後に、流通孔9を形成してもよい。バックプレートの表面は、研削加工することにより表面粗さを小さくすることが好ましい。また、研削加工後にサンドブラスト処理などを行うことにより表面粗さを調整することが可能である。
次に、バックプレートの一方の面(バックプレート導入面)に、DLC膜を製膜する。DLC膜の膜厚は、上記本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態におけるDLC膜の好ましい膜厚とすることが好ましい。成膜方法としては、プラズマCVD法やスパッタ法を用いることができる。プラズマCVD法は、真空容器中で高周波電力や直流電力、直流パルス電力等を用いて発生させたプラズマのエネルギーを利用して、低圧環境下で原料ガスの分解及び結合等の化学反応を起こさせることにより、100〜300℃に加熱したバックプレートの表面に薄膜を形成させる方法である。スパッタ法は、真空容器中で電場等を利用して低圧環境下でアルゴン等の不活性ガスの電離を行い、その電離されたイオンを加速しターゲット材に打ち込み、それによりはじき出された原子が対向するバックプレートの表面に堆積し薄膜が形成される方法である。この時、水素やアルキル化合物等のガスを混在しながらスパッタリングしてもよい。プラズマCVD法においては、原料ガスとして、アルキル化合物等を用いることができる。また、スパッタ法においては、ターゲット材として、カーボン等を用いることができる。
次に、得られた口金本体の導入部側に、バックプレートをネジ留め、ピン嵌め合い等により着脱自在に取付けることにより、本実施形態のハニカム構造体成形用口金を得ることができる。このとき、図1に示すように、バックプレート5に形成された裏孔7と、導入部3に形成された裏孔7とが同じ位置になるように、バックプレート5を装着すること好ましい。また、バックプレート5のDLC膜11が配設された面(バックプレート導入面10)が成形原料が導入される側を向き、DLC膜11が配設されていない面を導入部3側を向くように、バックプレート5を口金本体に取付ける。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
まず、二つの面を有する板状部材の一方の面に、ハニカム構造体を成形するための成形原料を導入する断面円形の裏孔を形成するとともに、この口金基体の他方の面に、裏孔と連通するスリットを格子状に形成してスリット形成口金基体を得た。得られたスリット形成口金基体上の、裏孔及びスリットを形成した部位に、無電解めっきとCVD法により耐磨耗表層を形成して口金本体を得た。最表面の耐摩耗表層の材質はWC膜とした。裏孔を形成した導入部の厚さを15mmとし、スリットが形成された成形部の厚さを3mmとした。また、裏孔の直径は1.3mmとし、裏孔のピッチを1.4mmとした。また、スリットの幅は0.12mmとし、格子形状の交点に裏孔が位置するように格子状のスリットを形成した。スリットは研削加工で形成した。裏孔はドリル加工で形成した。
次に、バックプレートを作製した。バックプレートは、まず、板状の部材(バックプレート用板状部材)に、上記導入部に形成した裏孔と、同じ位置及び大きさ(孔径)の流通孔を形成した。流通孔は、ドリル加工で形成した。バックプレート用板状部材の厚さは2mmとし、外周形状は円形とした。
次に、図3、図4に示すように、流通孔の、バックプレート導入面側の開口部(流通孔開口部)を、拡開形状に加工した。加工は、センタドリルを用いた機械加工で行った。拡開形状としては、流通孔開口部12の流通孔開口面14と、バックプレート導入面10に平行な平面とにより形成される鋭角側の角度θを30°とし、拡開形状の流通孔開口部12の深さDを290μmとし、バックプレート導入面から、隣接する流通孔9のそれぞれの流通孔開口部12の最外周部13が、接触している部分15の中央部までの深さTを50μmとした。また、流通孔開口部12の流通孔開口面14は、流通孔の延びる方向(成形原料の流通方向)に平行な断面において、直線状とした。
バックプレートの表面を研削加工し、研削加工後にサンドブラスト処理を行った。
次に、バックプレートの一方の面(バックプレート導入面)に、DLC膜を製膜した。DLC膜は、直流パルスプラズマCVD法を用いて、アセチレン原料を用いて製膜した。DLC膜の膜厚は2.5μmとした。
次に、得られた口金本体の導入部側に、バックプレートをピン嵌め合いにより取り付けてハニカム構造体成形用口金を得た。このとき、バックプレートに形成された裏孔と、導入部に形成された裏孔とが同じ位置になるように、バックプレートを装着した。流通開口部の拡開した部分の表面粗さ(μmRa)を、JIS B601の方法で測定した。結果を表1に示す。
得られたハニカム構造体成形用口金について、下記の方法により、ハニカム構造体成形試験及び成形圧力の測定を行った。結果を表1に示す。表1において、「ささくれ」及び小穴の欄は、2,000個のハニカム構造体の中で、「ささくれ」及び小穴が生じたものの比率を示している。
(ハニカム構造体成形試験)
セラミック原料として、アルミナ、タルク及びカオリンを用い、これに、有機バインダを混合し、水を添加して混練し、真空土練機により坏土(成形原料)を作製した。得られた坏土を、ハニカム構造体成形用口金を装着した押出成形機により成形して、円筒状のハニカム成形体を得る。成形速度を45mm/sとする。得られたハニカム成形体を、誘電乾燥機を用いて乾燥させ、その後、トンネル式焼成炉を用いて焼成して、ハニカム構造体を得る。上記方法によりハニカム構造体を2,000個作製する。得られたハニカム構造体について、外周壁の「ささくれ」及び小穴を観察する。また、その他外観不良や寸法規格外の状態になったハニカム構造体を不良品として、良品製造の歩留まりを算出した。外観は、ハニカム構造体の表面が滑らかな状態である場合を外観良好とし、凹み、スジ等が形成されて滑らかな状態ではない場合を外観不良として、外観不良の場合はハニカム構造体が不良品であるとした。表2では、作製したハニカム構造体全体に対する外観不良の個数の比率を「外観不良率」として示した。
(成形圧力の測定)
成形圧力は、射出型の押出成形機にとりつけられたプランジャー油圧計により測定した。
Figure 0005184400
(実施例2〜7)
バックプレート導入面の拡開形状の流通孔開口部の、拡開した部分の表面粗さを、表2に示すように変化させた以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を作製した。実施例1の場合と同様に、ハニカム構造体成形試験を行い、成形圧力の測定を行うと共に、ささくれ、小穴、外観不良を観察し、歩留まりを算出した。結果を表2に示す。
Figure 0005184400
(実施例8〜12)
バックプレート導入面から、隣接する流通孔9のそれぞれの流通孔開口部12の最外周部13が、接触している部分15の中央部までの深さTを表3に示すように変化させた以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を作製した。実施例1の場合と同様に、ハニカム構造体成形試験を行い、成形圧力の測定を行うと共に、ささくれ、小穴、外観不良を観察し、歩留まりを算出した。結果を表3に示す。
Figure 0005184400
(比較例1)
流通孔の、バックプレート導入面側の開口部(流通孔開口部)を、拡開形状に加工しなかった以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を作製した。実施例1の場合と同様に、ハニカム構造体成形試験を行い、成形圧力の測定を行うと共に、ささくれ、小穴、外観不良を観察し、歩留まりを算出した。結果を表1に示す。
表1より、実施例1のハニカム構造体成形用口金は、比較例1のハニカム構造体成形用口金に対して、歩留まりが良く、ささくれの発生及び小穴の発生も少ないことがわかる。また、実施例1のハニカム構造体成形用口金は、比較例1のハニカム構造体成形用口金に対して、成形圧力が低いことがわかる。
本発明のハニカム構造体成形用口金は、セラミック質のハニカム構造体の押出成形に利用することができる。
1:ハニカム構造体成形用口金、2:成形部、3:導入部、4:口金本体、5:バックプレート、6:スリット、7:裏孔、8:導入側の面、9:流通孔、10:バックプレート導入面、11:DLC膜、12:流通孔開口部、13:最外周部、14:流通孔開口面、15:最外周部が接触して入る部分、21:マスキングプレート、22:調整リング、23:スペーサ、31:ボルトを通すための孔、A:成形原料の流れ方向、A1:横方向の流れ、θ:角度、D:深さ、T:深さ。

Claims (5)

  1. 成形原料を導入するための厚さ方向に延びる複数の裏孔を有し、一方の面側に設けられた導入部と、成形原料をハニカム形状に成形するための前記裏孔に連通するスリットが形成され、他方の面側に設けられた成形部とを有する板状の口金本体を備え、
    前記導入部の表面に着脱自在に配設され、前記導入部の裏孔と連通する複数の流通孔が形成されたバックプレートを更に備え、
    前記バックプレートに形成された前記流通孔の前記一方の面側に開口する流通孔開口部が、前記一方の面に近づくに従って拡開する拡開形状であるハニカム構造体成形用口金。
  2. 隣接する前記流通孔のそれぞれの前記流通孔開口部の最外周部が、互いに接触している請求項1に記載のハニカム構造体成形用口金。
  3. 前記拡開形状の流通孔開口部の、拡開した部分の表面粗さが、0.005〜5μmRaである請求項1又は2に記載のハニカム構造体成形用口金。
  4. 前記口金本体に接していない側の前記バックプレートの表面から、隣接する前記流通孔のそれぞれの流通孔開口部の最外周部が接触している部分の中央部までの、深さが20〜150μmである請求項1〜3のいずれかに記載のハニカム構造体成形用口金。
  5. 前記バックプレートが、その表面にダイヤモンドライクカーボン膜を有する請求項1〜4のいずれかに記載のハニカム構造体成形用口金。
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