JP5184224B2 - 燃料電池車両の制御装置書換システム - Google Patents
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Description
また、燃料電池車両の停止期間中であっても、所定のタイマにより自動的にコンプレッサを起動し、燃料電池を掃気するものも提案されている(特許文献2参照)。
また、これに加えて、燃料電池の掃気が実行される場合にも、掃気関連制御装置に記憶された制御プログラムの書き換えが禁止される。これにより、制御プログラムを書き換えている最中に掃気関連制御装置が動作してしまうことで、燃料電池やコンプレッサが破損してしまうのを防止できる。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池車両1の制御装置書換システムの構成を示すブロック図である。
燃料電池車両1は、車輪を駆動する駆動モータ4と、燃料電池10と、この燃料電池10にアノードガスやカソードガスを供給する供給装置20と、燃料電池10で発電した電力を蓄電するバッテリ3と、これらを制御する制御装置40と、を備える。
水素排出路35には、この水素排出路35を開閉する水素排出弁351が設けられている。後述の掃気処理を実行する際には、この水素排出弁351を開き、水素還流路34を流通するガスを希釈器50に導入する。
また、カソード流路14、エア供給路22、エア排出路23、及びアノード掃気導入路24により、カソードガス及び燃料電池10から排出されたカソードオフガスが流通するカソードガス系が構成される。また、この図1では、アノードガス系を白抜きの矢印で示し、カソードガス系を実線の矢印で示す。
イグニッションスイッチ41をオフ状態からオン状態に切り替える操作を、以下では「第1起動操作」という。
また、この第1起動操作を行った後、イグニッションスイッチ41をオン状態にしたままスタートボタン42を押圧する操作を、以下では「第2起動操作」という。
また、この第2起動操作を行った後、イグニッションスイッチ41をオン状態からオフ状態に切り替える操作を、以下では「停止操作」という。
すなわち、水素タンク31から、水素供給路33を介して、燃料電池10のアノード流路13に水素ガスを供給する。また、エアコンプレッサ21を駆動することにより、エア供給路22を介して、燃料電池10のカソード流路14にエアを供給する。
燃料電池10に供給された水素ガス及びエアは、発電に供された後、燃料電池10からアノード側の生成水等の残留水とともに、水素排出路35及びエア排出路23を介して希釈器50に流入し、この希釈器50で希釈された後、大気へ排出される。
また、掃気処理は、アノード掃気導入弁241を閉じてカソードガス系内のみを掃気するカソード掃気処理と、アノード掃気導入弁241を開いてアノードガス系内を掃気するアノード掃気処理との2つの処理を含んで構成される。
アノード掃気処理は、アノード掃気導入弁241を開き、さらに水素排出弁351を開いた状態でエアコンプレッサ21を駆動し、アノードガス系内に所定の時間に亘って掃気ガスを供給し続けることで、アノードガス系内を掃気する。
より具体的には、RTC44は、燃料電池車両1の停止期間中に、燃料電池10の内部温度が所定の温度以下まで低下するか否かを予測し、低下すると予測された場合には、後述の統括ECU46及び掃気関連制御装置45(図3参照)を起動し、掃気処理を実行させる。また、燃料電池車両1の停止期間中において掃気処理を実行する場合、この掃気処理の実行に係る電力は、バッテリ3に蓄電された電力によりまかなわれる。
また、後述の掃気関連制御装置45(図3参照)に記憶された制御プログラムを書き換えている間はこの掃気処理実行部43による掃気処理の実行は禁止される。また、この制御プログラムを書き換えた後であっても、所定の時間にわたって掃気処理の実行は禁止される。
図2は、燃料電池車両の運転状態の変化を示すタイムチャートである。
先ず、燃料電池車両の停止期間中に上述の第1起動操作を行うと、運転状態は「起動待ちの状態」となる。この起動待ちの状態では、バッテリからの電力により制御装置が起動する。
次に、燃料電池車両が停止した後、上述のRTCに基づいて起動されると、運転状態は「掃気状態」となり、掃気処理が実行される。
制御装置40は、上述の掃気処理の実行に係る複数の装置を直接的に制御する掃気関連制御装置45と、この掃気関連制御装置45を含む燃料電池車両のシステム全体を統括して制御する統括ECU46と、を含んで構成される。
以下では、この書換ツール9を用いて、掃気関連制御装置45のうちコンプレッサECU451の制御プログラムを書き換える構成について詳細に説明する。
書換ツール9は、制御プログラムの書き換えを許可する後述の書換許可信号を受信したことに応じて、コンプレッサECU451に記憶された制御プログラムの書換処理を実行する。すなわち、書換ツール9をコンプレッサECU451に接続しても、書換実行許可信号を受信するまでは、制御プログラムの書き換えは禁止される。
ここで、状態判定部461に入力される運転者操作情報は、例えば、運転者によるイグニッションスイッチ及びスタートボタンの操作に関する情報を含む。また、運転情報は、例えば、エアコンプレッサの回転数、燃料電池車両が走行中であるか否か、及びRTCにより起動されたか否か、等の燃料電池車両の運転状態を判定するために必要な情報を含む。
ステップS1では、第2起動操作が実行されたか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS4に移り、NOの場合には、ステップS2に移る。
ステップS2では、RTCによる起動であるか否かを判別する。この判別がYESの場合には、ステップS4に移り、NOの場合には、ステップS3に移る。
ステップS4では、燃料電池車両の運転状態は、「燃料電池起動状態」、「燃料電池発電状態」、「燃料電池停止状態」、及び「掃気状態」の何れかであると判定して、この判定した運転状態に関する情報を書換実行判断部に送信し、運転状態判定処理を終了する。
すなわち、このステップS11では、燃料電池車両の運転状態が起動待ちの状態である場合にのみ、掃気処理が実行されることもなく、かつ、掃気処理が実行中でもないと判定して、制御プログラムの書き換えを許可する。一方、燃料電池車両の運転状態が起動待ちの状態以外である場合には、掃気処理が実行されるか又は掃気処理が実行中であると判定して、制御プログラムの書き換えを禁止する。
(1)書換実行判断部462により、燃料電池10の掃気処理が実行されるか、又は掃気処理が実行中であると判定された場合には、掃気関連制御装置45に記憶された制御プログラムの書き換えが禁止される。これにより、掃気関連制御装置45が動作している最中に制御プログラムを書き換えることで、エアコンプレッサ21が誤作動を起こしてしまい、エアコンプレッサ21や燃料電池10が破損するのを防止できる。ここで、エアコンプレッサ21の誤作動としては、例えば、エアコンプレッサ21の回転数が急激に変化することが想定される。このようなエアコンプレッサ21の誤作動により、エアコンプレッサ21が破損したり、燃料電池10の内部の掃気ガス圧が急激に変化して燃料電池10が破損したりするおそれがある。
また、これに加えて、燃料電池10の掃気が実行される場合にも、掃気関連制御装置45に記憶された制御プログラムの書き換えが禁止される。これにより、制御プログラムを書き換えている最中に掃気関連制御装置45が動作してしまうことで、燃料電池10やエアコンプレッサ21が破損してしまうのを防止できる。
本発明の第2実施形態について、図6を参照して説明する。
以下の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
本実施形態の燃料電池車両の制御装置書換システムによれば、第1実施形態の燃料電池車両1の制御装置書換システムと同様の作用効果に加えて、以下の作用効果がある。
本発明の第3実施形態について、図7を参照して説明する。
以下の第3実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
本実施形態の燃料電池車両の制御装置書換システムによれば、第2実施形態の燃料電池車両1の制御装置書換システムと同様の作用効果がある。
10…燃料電池
21…エアコンプレッサ(コンプレッサ)
40…制御装置
43…掃気処理実行部(発電停止後掃気実行手段、異常時掃気実行手段、自動起動手段)
44…RTC(自動起動手段)
46,46A,46B…統括ECU(統括制御装置)
461,461B…状態判定部
462,462A,462B…書換実行判断部(書換禁止手段)
45,45B…掃気関連制御装置
451,451B…コンプレッサECU(コンプレッサ制御装置)
452…燃料電池ECU(燃料電池制御装置)
453…バッテリECU
9,9A,9B…書換ツール(書換実行手段)
Claims (7)
- 反応ガスを供給することで発電する燃料電池と、
前記燃料電池に掃気ガスを供給するコンプレッサと、
前記燃料電池の発電停止後に、前記コンプレッサにより前記燃料電池に掃気ガスを供給し、残存する反応ガスを掃気する発電停止後掃気実行手段と、
掃気の実行に関する制御プログラムが書き換え可能に記憶されるとともに、当該制御プログラムに基づいて前記コンプレッサ及び前記燃料電池を含む掃気関連装置を制御する掃気関連制御装置と、を備える燃料電池車両の制御装置書換システムであって、
前記燃料電池の掃気が実行されるか又は実行中であるかを判定し、実行されるか又は実行中であると判定した場合には、前記掃気関連制御装置に記憶された制御プログラムの書き換えを禁止する書換禁止手段を備えることを特徴とする燃料電池車両の制御装置書換システム。 - 前記燃料電池車両の起動期間中に、当該燃料電池が発電不可状態になると掃気を実行する異常時掃気実行手段をさらに備え、
前記書換禁止手段は、前記燃料電池車両の起動期間中であって前記燃料電池の起動開始以降には前記燃料電池の掃気が実行されると判定し、前記掃気関連制御装置に記憶された制御プログラムの書き換えを禁止することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両の制御装置書換システム。 - 前記燃料電池車両の停止期間中に、前記燃料電池の内部温度が所定の温度以下まで低下すると予測される場合には、前記掃気関連制御装置を自動的に起動し、掃気を実行させる自動起動手段をさらに備え、
前記書換禁止手段は、前記自動起動手段による前記掃気関連制御装置の起動に基づいて前記燃料電池の掃気が実行されると判定し、前記掃気関連制御装置に記憶された制御プログラムの書き換えを禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池車両の制御装置書換システム。 - 前記掃気関連制御装置は、前記燃料電池を制御する燃料電池制御装置と、前記コンプレッサを制御するコンプレッサ制御装置と、を含み、
前記書換禁止手段は、前記燃料電池制御装置及び前記コンプレッサ制御装置を統括して制御する統括制御装置に含まれることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の燃料電池車両の制御装置書換システム。 - 前記燃料電池車両とは別体で設けられ、前記掃気関連制御装置に接続され当該掃気関連装置に記憶された制御プログラムの書き換えを実行する書換実行手段をさらに備え、
前記書換禁止手段は、前記書換実行手段に含まれることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の燃料電池車両の制御装置書換システム。 - 前記掃気関連制御装置に記憶された制御プログラムを書き換えている間は前記燃料電池の掃気を禁止することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の燃料電池車両の制御装置書換システム。
- 前記掃気関連制御装置に記憶された制御プログラムを書き換えた後は、前記燃料電池の掃気を禁止することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の燃料電池車両の制御装置書換システム。
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