JP5181648B2 - 半導体圧力センサの特性調整方法および特性調整装置 - Google Patents

半導体圧力センサの特性調整方法および特性調整装置 Download PDF

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本発明は半導体圧力センサの特性調整方法の改良および特性調整装置の改良にかかり、さらには半導体圧力センサの圧力測定方式が異なる場合でも同じ装置を使って特性調整を共通にできる半導体圧力センサの特性調整方法および特性調整装置に関する。
従来の半導体圧力センサの構成について説明する。図8は従来の相対圧測定用半導体圧力センサの特性調整をするために用いられる特性調整用治具の断面図である。図9は従来の相対圧測定用半導体圧力センサの断面図であり、図10は前記相対圧測定用半導体圧力センサの内部に組み込まれるリード端子一体型樹脂組立セル100の断面図である。図11は前記リード端子一体型樹脂組立セル100の平面図である。
半導体圧力センサチップ1は、シリコン半導体基板を基に作成される。この半導体圧力センサチップ1は、基板中央部の裏面をエッチング等により凹型の円形状(図11の点線)に形成され、凹部の底(図10では半導体圧力センサチップ1の最上部)を薄肉とした振動板状のダイアフラム2を備えている。半導体圧力センサチップ1のダイアフラム2の表面部分には、図示しない圧力検出回路が一般的な半導体プロセスを用いて一体的に形成されている。具体的には、この圧力検出回路は、ダイアフラム2上に形成された4個の拡散抵抗を利用したピエゾ抵抗素子(図示せず)をアルミニウム薄膜導線でホイーストンブリッジ回路に配線してなる歪ゲージにより構成される。この歪ゲージは外部圧力(または相対圧)によりダイアフラム2に発生した応力歪を検出して電気信号に変換する機能を有する。
また、半導体圧力センサチップ1のダイアフラム2を取り巻く周辺部表面には、図示しない特性補償回路、信号増幅回路、保護回路などが半導体プロセスにより一体的に形成されている。特性補償回路は、圧力と出力の関係を所定の伝達関数に調整するデジ・アナ混成回路である。デジ・アナ混成回路は、特性調整信号を記憶・保持するEPROMを有するデジタル部と、信号増幅をするアナログ部を主要部として構成される。特性調整信号とは、ゼロ−スパン調整、感度調整、温度、特性調整時に得られたこれらの各特性を調整するための係数等の調整値である。保護回路は、外部と接続される入出力段に設けられた入出力信号に対する保護を行う回路である。これらの特性調整回路、保護回路は前記圧力検出回路とそれぞれアルミニウム薄膜配線等で電気的に接続されている。
半導体圧力センサチップ1はガラス台座3に周知の技術である静電接合等で接合されてチップユニットを構成する。ガラス台座3は、相対圧センサの場合、その中央に圧力を導入する圧力導入孔4となる貫通孔を有している。
樹脂ケース6は樹脂剛体部6Aと樹脂変形部6B1、6B2からなる。さらに、樹脂ケース6はリード端子7と、前記ガラス台座3が載置されることになる金属板からなる補強板8とを予めインサートモールドにより一体化して固着している。さらに、この補強板8上に前記チップユニットのガラス台座3を固着させることによりリード端子一体型樹脂組立セル100を構成する。樹脂ケース6と補強板8とガラス台座3の中央には、圧力導入孔15、9、4がそれぞれ連通するように形成されている。リード端子7は、図11の平面図に示すように、一端が半導体圧力センサチップ1の出力用電極部(図示せず)近傍に位置し、他端は樹脂ケース6の外部となるような配置で樹脂ケース6に固定されている。半導体圧力センサチップ1の出力用電極部とリード端子7の一端はアルミワイヤ17によるボンデイングにより電気的に接続されている。
樹脂ケース6は表面側の円形溝13(図10、図11)と裏面側の円形溝14(図10)を備えている。円形溝13は、図11の平面図に示すリード端子一体型樹脂組立セル100の表面側に示すように、円形状である。円形溝14も円形溝13とリード端子7を挟んで裏面側に同様な形状で形成されている。円形溝13、14の半径は共に等しく、リード端子7の板面で構成される平面に対して、上下対称的な形状で設けられている。樹脂ケース6の外形は、図11に示すように平面形状が正方形状の部分を有し、その内側の表面、裏面側にそれぞれ前述の円形溝13および14を有する。図10に示す補強板8としては樹脂剛体部6Aの剛性をさらに高めるために金属板などが埋設される。樹脂変形部6B1、6B2はリード端子7を挟んで、上部樹脂変形部6B1、下部樹脂変形部6B2からなり、上部樹脂変形部6B1の上面には気密封止するための上端面6C1を、また、下部樹脂変形部6B2の下面には気密封止するための下端面6C2を備えている。
このような構成を有するリード端子一体型樹脂組立セル100は、さらに、図9に示すような半導体圧力センサの内部に組み込まれて完成する。このリード端子一体型樹脂組立セル100は、経済的、効率的に特性調整するために、図8に示すような特性調整治具を用いて、半導体圧力センサに組み込まれる前のリード端子一体型樹脂組立セル100の状態で特性調整が行なわれる。この特性調整の際には、固定治具26と可動治具22およびプローブ25などからなる特性調整用治具によって、応力が樹脂ケース6の樹脂変形部6B1、6B2に加わっても、樹脂変形部6B1、6B2だけが変形することにより応力は吸収され、樹脂剛体部6Aには応力がほとんど及ばなくなる。その結果、補強板8の上に取り付けられたガラス台座3および半導体圧力センサチップ1には特性調整用治具による応力の影響を極めて少ない状態で、適正に特性調整をすることができる。
前述の相対圧半導体圧力センサの特性調整をリード端子一体型樹脂組立セルで行う従来の特性調整方法について、図8を参照して説明する。特性調整用治具43は、固定治具26と、可動治具22およびプローブ25などから構成される。固定治具26は、シール材としてのOリング20と圧力導入孔21とを主要部として有している。可動治具22は、シール材としてのOリング23と、圧力制御孔44と、プローブ25とを、主要部として有する。
リード端子一体型樹脂組立セル100は、固定治具26に、下部樹脂変形部6B2の下端面6C2とOリング20が合致するよう搭載され、次に、可動治具22のOリング23と上部樹脂変形部6B1の上端面6C1が合致し、且つ、リード端子7とプローブ25をそれぞれ合致させ、リード端子一体型樹脂組立セル100を固定治具26と可動治具22で挟み込むように図8に示した状態でセットする。
図8に示した状態で、たとえば、固定治具26に大気圧PAを印加し、可動治具22に被測定圧力PMを印加することで、半導体圧力センサチップ1には大気圧を基準とした相対圧(PA−PM)が印加される。この相対圧力によって、半導体圧力センサチップ1のダイアフラム2が変形すると、シリコンのピエゾ抵抗効果で拡散抵抗値が変化し、圧力検出回路のブリッジ電圧変化として、出力信号に変換することができる。
特性調整治具43とリード端子一体型樹脂組立セル100に所定の温度と圧力を与えながら、センサ出力が所定値となるように調整し、この調整値をプローブ25を介して、半導体圧力センサチップ1に内在するEPROMに記憶・保持させるることで、センサの特性調整作業が行われる。
ここで、リード端子一体型樹脂組立セル100を固定治具26と可動治具22とにより挟み込む際、樹脂ケース6の上下樹脂変形部6B1、6B2の上下端面6C1、6C2に応力が加えられるが、樹脂変形部6B1、6B2と樹脂剛体部6Aの間には円形溝13、14が配置されているため、樹脂変形部6B1、6B2で受けた応力は樹脂変形部6B1、6B2内で吸収される。さらに、補強板8の剛性によって、補強板8上に配設されたガラス台座3及びその上に固定された半導体圧力センサチップ1には応力による歪が伝達されることは極めて少なくなり、安定した状態で調整作業が行える。したがって、半導体圧力センサにリード端子一体型樹脂組立セル100を組み込む前に、セルだけの状態で特性調整作業が行えるため、高温や低温状態に曝してセンサの温度特性を測定する際等でも、調整装置を小型化することができる。また、不良品が発生した場合でも、リード端子一体型樹脂組立セル100を廃棄するだけですみ、経済的損失を小さくすることができる(特許文献1)。
特開2002−286566号公報(図3、段落0021〜段落0026)
しかしながら、前記特許文献1に記載のように、半導体相対圧センサに必要な特性調整を、リード端子一体型樹脂組立セル100の段階で行う方法では、特性調整の際、組立セル100の樹脂変形部6Bを押さえる応力に対して、ダイアフラムのゲージセンサへの影響の回避または緩和の程度に不十分の場合があることが分かった。特に高精度な測定を求められる半導体圧力センサでは、樹脂ケース6を通して緩和しきれずに伝達される応力の影響により半導体圧力センサの出力が変動してしまうことがあって適正な圧力の測定には問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、相対圧または絶対圧測定用の半導体圧力センサの特性調整の際にゲージセンサが物理的に受ける応力の影響を小さくして特性調整をより適正に行うことのできる半導体圧力センサの特性調整方法および特性調整装置を提供することである。
特許請求の範囲の請求項1記載の発明によれば、半導体基板に設けられたダイアフラムで受ける測定圧力を前記ダイアフラム表面に形成された歪ゲージを介して電気信号に変換する半導体圧力センサチップと、該半導体圧力センサチップをガラス台座を介して保持する凹部を備えると共に、前記半導体圧力センサチップからの電気信号を外部に出力するためのリード端子を一体成型により組み込む樹脂ケースとからなり、前記半導体圧力センサチップと前記リード端子とを電気的に接続してなるリード端子一体型樹脂組立セルを内部に組み込んでなる半導体圧力センサを前記リード端子一体型樹脂組立セルの状態で、特性調整を行う半導体圧力センサの特性調整方法において、前記リード端子一体型樹脂組立セルのリード端子の板面の一方の面側の樹脂ケース部分を収納する凹部を有する固定治具に、該凹部に前記樹脂ケース部分を収納した状態で、前記リード端子の板面の他方の面に電気信号を入出力するためのプローブを接触させると共に、任意の圧力を印加するための圧力制御孔を壁面に備える可動治具の開口端面を前記固定治具にシール材を介して気密封止し、前記半導体圧力センサチップの一方の主面に前記圧力制御孔を介して所要の圧力を導入して所要の圧力基準室を形成して特性調整を行う半導体圧力センサの特性調整方法とする。
特許請求の範囲の請求項2記載の発明によれば、前記半導体圧力センサが絶対圧測定用である特許請求の範囲の請求項1記載の半導体圧力センサの特性調整方法とする。
特許請求の範囲の請求項3記載の発明によれば、半導体基板に設けられたダイアフラムで受ける測定圧力を前記ダイアフラム表面に形成された歪ゲージを介して電気信号に変換する半導体圧力センサチップと、該半導体圧力センサチップをガラス台座を介して保持する凹部を備えると共に、前記半導体圧力センサチップからの電気信号を外部に出力するためのリード端子を一体成型により組み込む樹脂ケースとからなり、前記ガラス台座と前記樹脂ケースの凹部の底部とにそれぞれ連通する圧力導入孔を備え、前記半導体圧力センサチップと前記リード端子とを電気的に接続してなるリード端子一体型樹脂組立セルを内部に組み込んでなる相対圧測定用の半導体圧力センサを前記リード端子一体型樹脂組立セルの状態で、特性調整を行う半導体圧力センサの特性調整方法において、前記リード端子一体型樹脂組立セルのリード端子の板面の一方の面側の樹脂ケース部分を収納し底部に圧力導入孔を備える凹部を有する固定治具に、該凹部に前記凹部の前記圧力導入孔の周りに配置される第1のシール材を介して前記樹脂ケース部分を収納した状態で、前記リード端子の板面の他方の面に電気信号を入出力するためのプローブを接触させると共に、任意の圧力を印加するための圧力制御孔を壁面に備える可動治具の開口端面を前記固定治具に第2のシール材を介して気密封止し、前記半導体圧力センサチップの一方の主面に前記圧力制御孔を介して所要の圧力を導入して所要の圧力基準室を形成して特性調整を行う半導体圧力センサの特性調整方法とする。
特許請求の範囲の請求項4記載の発明によれば、前記請求項1または3に記載の半導体圧力センサの特性調整方法に用いられる特性調整装置であって、前記固定治具が、複数個の前記リード端子一体型樹脂組立セルの特性調整をするために、前記リード端子の板面の一方の面側の樹脂ケース部分を収納する凹部を複数個有する半導体圧力センサの特性調整装置とする。
特許請求の範囲の請求項5記載の発明によれば、前記リード端子一体型樹脂組立セルのリード端子に電気信号を入出力するためのプローブに接続された信号処理回路と、信号処理回路に半導体圧力センサの特性を示す少なくとも1つのパラメータを入力するための制御回路とを備える特許請求の範囲の請求項4記載の半導体圧力センサの特性調整装置とする。
特許請求の範囲の請求項6記載の発明によれば、半導体圧力センサのリード端子に電気信号を入出力するためのプローブと、前記プローブに接続された信号処理回路との間に、接続したプローブの動作を切り替えるリレー回路を備える特許請求の範囲の請求項5記載の半導体圧力センサの特性調整装置とする。
本発明によれば、相対圧または絶対圧測定用の半導体圧力センサの特性調整の際にゲージセンサが物理的に受ける応力の影響を小さくして特性調整をより適正に行うことのできる半導体圧力センサの特性調整方法および特性調整装置を提供することができる。
以下、本発明にかかる半導体圧力センサの特性調整方法および特性調整装置について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。
図1、図3は、それぞれ本発明にかかる絶対圧測定用および相対圧測定用半導体圧力センサの特性調整用治具(図面には治具以外のリード端子一体型樹脂組立セルをも示す)の概略断面図である。図2、図4は、それぞれ本発明にかかる絶対圧測定用および相対圧測定用半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セルの断面図である。図5は本発明にかかる複数個測定用特性調整装置の固定治具の平面図(a)と断面図(b)である。図6は本発明にかかる特性調整装置の概略構成図である。図7は本発明にかかる半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セルの平面図である。図9は相対圧測定用半導体圧力センサの断面図である。
シリコン半導体基板を主要部材として用いる半導体圧力センサチップ1は図2、4の断面図に示すように、エッチングなどで中央裏面が円形状の凹部5に加工され、薄肉のダイアフラム2が形成されている。この半導体圧力センサチップ1の前記凹部5とは反対側のダイアフラム2の表面には、図示しない4個の拡散抵抗からなるピエゾ抵抗素子をホイーストンブリッジに構成した圧力検出回路が形成されている。また、この半導体圧力センサチップ1のダイアフラム2表面の周辺部の肉厚部には、図示しない特性補償回路および特性データ保持回路などが半導体プロセスにより一体的に形成されている。さらに、この半導体圧力センサチップ1は、図2、図4に示すようにガラス台座3a、3bに静電接合等でそれぞれ接合され、センサユニットを構成している。このセンサユニットは絶対圧測定用の場合(図2)は、前記半導体圧力センサチップ1の裏面凹部5とガラス台座3aとから形成される空間を真空にして測定基準室としている。相対圧測定用のセンサユニット(図4)では、ガラス台座3bに半導体圧力センサチップ1の裏面側凹部5に通じる圧力導入孔4となる貫通孔が設けられる。これらのセンサユニットは、絶対圧測定用では図2に示す樹脂ケース6aの凹部6dの底面にシリコーン系接着材により接着固定され、相対圧測定用では図4に示す圧力導入孔4となる貫通孔を有する樹脂ケース6bの凹部6eの底面にガラス台座3bの圧力導入孔4が連通するように接着固定される。
樹脂ケース6a、6bは、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂から成形されてよいが、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂が好ましい。図2、図4、図7に示すように、樹脂ケース6a、6bはリード端子7をインサートモールドして成形される。リード端子7はリン青銅からなる。半導体圧力センサチップ1の表面に形成されている、検出した圧力信号の出力用の電極1a(図7)はアルミワイヤ17によってリード端子7の一端7a(図7)とワイヤボンデイングにより電気的に接続されている。図7の半導体圧力センサチップ1の中央の円形状の点線はダイアフラム2を示す。樹脂ケース6a、6bには円形溝13a、13bおよび堰堤状の凸部6cが形成されることにより、半導体圧力センサチップ1の表面を覆うコートゲル18が円形溝13の内側の凹部に注形される時に周囲に溢れないようにされている。樹脂ケース6a、6bの外形形状は、リード端子7が樹脂内部から外部へ導出する側壁面の形状を半導体圧力センサチップ1の上方からみると、おおよそ正方形状となっている(図7)。半導体圧力センサチップ1を覆うコートゲル18は、半導体圧力センサチップ1に加わる測定圧力を伝達するとともに、半導体圧力センサチップ1に腐食性の媒体が接触することを防ぐ保護膜の機能を果たしている。以上説明した半導体圧力センサチップ1とガラス台座3a、3bからなるセンサユニットと、リード端子7を一体成型した樹脂ケース6a、6bとによって、図2、図4に示すリード端子一体型樹脂組立セル10、11が構成される。
次に、図9の断面図を用いて、前記図4に示す相対圧測定用リード端子一体型樹脂組立セル11を組み込んだ半導体相対圧センサの構成の一例について説明する。
図4に示したリード端子一体型樹脂組立セル11を、同セル11の樹脂ケース6bの堰堤状の凸部6cを下にした状態で、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなる外装ケース32の溝に、接着剤33により固定する。リード端子7と、コネクタ端子34をアルミワイヤ35で接続する。リード端子7やコネクタ端子34を覆うように、シリコーンゲル36を充填する。大気導入孔37を有するカバー38を外装ケース32に被せて接着する。
外装ケース32の圧力導入管31から導入された被測定圧力は、半導体圧力センサチップ1のゲージセンサが形成されている側の表面で受圧し、カバー38の大気導入孔37からチップ裏面の凹部側に大気圧を受圧することで、大気圧基準の相対圧が測定される。
以上の説明では、図4に示した相対圧測定用リード端子一体型樹脂組立セル11を用いているが、図2に示した絶対圧測定用リード端子一体型樹脂組立セル10を同様に実装して絶対圧測定用半導体圧力センサとすることもできる。この場合は、図9に示す大気導入孔37は無くてもよい。
次に、図1に示す絶対圧測定用特性調整用治具の模式的断面図を用いて、本発明にかかる絶対圧測定用半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セル10(図2)を用いた特性調整方法について説明する。絶対圧測定用半導体圧力センサの特性調整用治具27は、固定治具26aと可動治具22とを備える。可動治具22は固定治具26aとの接合端面に気密封止を目的に設けられるシール材としてのOリング23と、リード端子を介して電気信号を入出力させるためのプローブ25aとを主要部として構成される。リード端子一体型樹脂組立セル10を固定治具26aに設けられる凹部にダイアフラム2の表面側を上にして(図2の断面図に示す上下関係のままで)搭載する。続いて、可動治具22を固定治具26aに対して、シール材としてのOリング23を介して気密に合わさり、且つリード端子7とプローブ25aが接触するようにセットする。図1に示す状態で、たとえば、可動治具22側に、可動治具22に設けられている圧力制御孔(図示せず)を通して被測定圧力PMを印加することで、半導体圧力センサチップ1表面のダイアフラム2が歪を受けると、シリコン半導体基板のピエゾ抵抗効果で拡散抵抗値が変化し、圧力検出回路のブリッジ電圧の変化として、出力信号に変換される。ここで、リード端子一体型樹脂組立セル10をリード端子7をプローブ25aで押さえて固定する際に樹脂ケース6aを介して半導体圧力センサチップ1に加わる応力は、前記図10に示す従来のリード端子一体型樹脂組立セル100の樹脂変形部6Bを可動治具22で押さえて固定する際に樹脂ケース6を介して半導体圧力センサチップ1に加わる応力に対してはるかに小さいので、適正な特性調整作業が行える。
次に、図3および図4を用いて、本発明にかかる相対圧半導体センサのリード端子一体型樹脂組立セル11を用いた構成について説明する。図4に示す相対圧測定用半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セル11が、前記図2に示す絶対圧測定用半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セル10と相違する点は、図4のガラス台座3bに圧力導入孔4となる貫通孔が設けられている点である。これにより、半導体圧力センサチップ1の上面から被測定圧力PMと、半導体圧力センサチップ1の下面から圧力導入孔4により基準圧力、たとえば、大気圧PAとを印加することで、相対圧力(PM−PA)を測定可能としたリード端子一体型樹脂組立セル11が得られる。
図3の相対圧測定用特性調整用治具の模式的断面図に示すように、相対圧測定用半導体圧力センサの特性調整用治具28が、図1に示す絶対圧測定用半導体圧力センサの特性調整用治具27と相違する点は、図3の固定治具26bにOリング24と圧力導入孔21とを設けた点である。リード端子一体型樹脂組立セル11は、固定治具26bに下面気密封止面とOリング24(シール材)が合致するよう搭載され、可動治具22のOリング23(シール材)と固定治具26bが合致し、且つリード端子7とプローブ25aがそれぞれ合致するように、リード端子一体型樹脂組立セル11を固定治具26bにプローブ25aで押さえるようにセットする。なお、前述のOリング23、24は気密に封止できればよいので、Oリングという名称のものではなくても、同様にシール機能の付与と解除を容易に繰返し行なえるものであれば、他のものでもよい。図3に示した状態で、たとえば、固定治具26b側に大気圧PAを印加し、可動治具22側に被測定圧力PMを印加することで、半導体圧力センサチップ1は大気圧PAを基準とした相対圧(PM−PA)が印加される。相対圧力によって、半導体圧力センサチップ1のダイアフラム2が変形すると、半導体圧力センサチップ1のピエゾ抵抗効果で拡散抵抗値が変化し、圧力検出回路のブリッジ電圧変化として、出力信号に変換することができる。
次に、図6および図7を用いて、本発明にかかる半導体圧力センサの特性調整方法の一例について説明する。図6に示すように、半導体圧力センサの特性調整装置は、圧力制御孔41を備えた可動治具22と、固定治具26と、可動治具22に備えられたプローブ25と、プローブ25に接続された信号処理回路29と、信号処理回路29に接続され、半導体圧力センサの特性を示すパラメータを入力・制御する制御回路30とから構成される。半導体圧力センサの特性を示すパラメータとは、たとえば、感度調整、オフセットゼロ点調整、温度特性調整時に得られる、これらの各特性を調整するための係数値などの調整値である。図6に示した状態で、たとえば、制御回路30に感度、オフセットゼロ点、温度特性など、所定の半導体圧力センサの各特性を入力し、信号処理回路29は半導体圧力センサから得られる特性データを、制御回路30から得られる各特性の所定の入力値に一致するように特性調整を行う。また、可動治具22に備えられたプローブ25と、信号処理回路29との間に設けられたリレー回路42により、信号処理回路29から入力される特性調整信号の入力先として任意のリード端子を選択することにより、リード端子一体型樹脂組立セル11のリード端子7の機能を任意に配列することが可能となる。図7に示すように、たとえば、リード端子一体型樹脂組立セル10のリード端子7の3本にそれぞれ、制御回路の電源供給端子、接地端子、出力測定端子との接続を、リレー回路42により切り替えることで、任意に割り当てることが可能となり、仕様に応じたリード端子一体型樹脂組立セル10を共通の特性調整装置で製造することが可能となる。以上のようにして、固定治具26を変更することのみで、絶対圧測定用半導体圧力センサおよび相対圧測定用半導体圧力センサの製造ライン設備を共通化でき、設備投資が削減でき、低コスト化が図れる。
さらに、図5に本発明にかかる複数個測定用特性調整装置の固定治具の平面図(a)と断面図(b)を示す。図5(a)では、固定治具26に5個のリード端子一体型樹脂組立セル10を搭載する凹部が設けられている。図5(a)の5個の凹部のうち、最右端の凹部にリード端子一体型樹脂組立セル10を搭載した状態を示す。この固定治具26を用いと特性調整が効率的に行うことができる。
本発明にかかる絶対圧測定用半導体圧力センサの特性調整用治具(リード端子一体型樹脂組立セルを含む)の概略断面図である。 本発明にかかる絶対圧測定用半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セルの断面図である。 本発明にかかる相対圧測定用半導体圧力センサの特性調整用治具(リード端子一体型樹脂組立セルを含む)の概略断面図である。 本発明にかかる相対圧測定用半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セルの断面図である。 本発明にかかる複数個測定用特性調整用治具の平面図と断面図である。 本発明にかかる特性調整装置の概略構成図である。 本発明にかかる半導体圧力センサのリード端子一体型樹脂組立セルの平面図である。 従来の相対圧測定用半導体圧力センサの特性調整用治具の断面図である。 相対圧測定用半導体圧力センサの断面図である。 従来の半導体相対圧センサの内部に組み込まれるリード端子一体型樹脂組立セルの断面図である。 従来のリード端子一体型樹脂組立セルの平面図である。
符号の説明
1 半導体圧力センサチップ
2 ダイアフラム
3、3a、3b ガラス台座
4、9、15、21 圧力導入孔
5 凹部
6、6a、6b 樹脂ケース
6c 凸部
7 リード端子
7a 一端
10 リード端子一体型樹脂組立セル
11 リード端子一体型樹脂組立セル
13、13a、13b 円形溝
17 アルミワイヤ
18 コートゲル
22 可動治具
25、25a プローブ
26、26a 固定治具
27、28 特性調整用治具
29 信号処理回路
30 制御回路
42 リレー回路
41、44 圧力制御孔。

Claims (6)

  1. 半導体基板に設けられたダイアフラムで受ける測定圧力を前記ダイアフラム表面に形成された歪ゲージを介して電気信号に変換する半導体圧力センサチップと、該半導体圧力センサチップをガラス台座を介して保持する凹部を備えると共に、前記半導体圧力センサチップからの電気信号を外部に出力するためのリード端子を一体成型により組み込む樹脂ケースとからなり、前記半導体圧力センサチップと前記リード端子とを電気的に接続してなるリード端子一体型樹脂組立セルを内部に組み込んでなる半導体圧力センサを前記リード端子一体型樹脂組立セルの状態で、特性調整を行う半導体圧力センサの特性調整方法において、前記リード端子一体型樹脂組立セルのリード端子の板面の一方の面側の樹脂ケース部分を収納する凹部を有する固定治具に、該凹部に前記樹脂ケース部分を収納した状態で、前記リード端子の板面の他方の面に電気信号を入出力するためのプローブを接触させると共に、任意の圧力を印加するための圧力制御孔を壁面に備える可動治具の開口端面を前記固定治具にシール材を介して気密封止し、前記半導体圧力センサチップの一方の主面に前記圧力制御孔を介して所要の圧力を導入して所要の圧力基準室を形成して特性調整を行うことを特徴とする半導体圧力センサの特性調整方法。
  2. 前記半導体圧力センサが絶対圧測定用であることを特徴とする請求項1記載の半導体圧力センサの特性調整方法。
  3. 半導体基板に設けられたダイアフラムで受ける測定圧力を前記ダイアフラム表面に形成された歪ゲージを介して電気信号に変換する半導体圧力センサチップと、該半導体圧力センサチップをガラス台座を介して保持する凹部を備えると共に、前記半導体圧力センサチップからの電気信号を外部に出力するためのリード端子を一体成型により組み込む樹脂ケースとからなり、前記ガラス台座と前記樹脂ケースの凹部の底部とにそれぞれ連通する圧力導入孔を備え、前記半導体圧力センサチップと前記リード端子とを電気的に接続してなるリード端子一体型樹脂組立セルを内部に組み込んでなる相対圧測定用の半導体圧力センサを前記リード端子一体型樹脂組立セルの状態で、特性調整を行う半導体圧力センサの特性調整方法において、前記リード端子一体型樹脂組立セルのリード端子の板面の一方の面側の樹脂ケース部分を収納し底部に圧力導入孔を備える凹部を有する固定治具に、該凹部に前記凹部の前記圧力導入孔の周りに配置される第1のシール材を介して前記樹脂ケース部分を収納した状態で、前記リード端子の板面の他方の面に電気信号を入出力するためのプローブを接触させると共に、任意の圧力を印加するための圧力制御孔を壁面に備える可動治具の開口端面を前記固定治具に第2のシール材を介して気密封止し、前記半導体圧力センサチップの一方の主面に前記圧力制御孔を介して所要の圧力を導入して所要の圧力基準室を形成して特性調整を行うことを特徴とする半導体圧力センサの特性調整方法。
  4. 前記請求項1または3記載の半導体圧力センサの特性調整方法に用いられる特性調整装置であって、前記固定治具が、複数個の前記リード端子一体型樹脂組立セルの特性調整をするために、前記リード端子の板面の一方の面側の樹脂ケース部分を収納する凹部を複数個有することを特徴とする半導体圧力センサの特性調整装置。
  5. 前記リード端子一体型樹脂組立セルのリード端子に電気信号を入出力するためのプローブに接続された信号処理回路と、信号処理回路に半導体圧力センサの特性を示す少なくとも1つのパラメータを入力するための制御回路とを備えることを特徴とする請求項4記載の半導体圧力センサの特性調整装置。
  6. 半導体圧力センサのリード端子に電気信号を入出力するためのプローブと、前記プローブに接続された信号処理回路との間に、接続したプローブの動作を切り替えるリレー回路を備えることを特徴とする請求項5記載の半導体圧力センサの特性調整装置。
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