実施の形態1
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す照明装置の概略組立斜視図である。本発明に係る照明装置は、天井や壁などの所要の箇所に固定される取付用部材としての取付金具100、保持金具10、さらに、保持金具10が緩装されたシャーシ20、シャーシ20に固定され発光素子としての発光ダイオードが実装された基板30、反射板40、発光ダイオードを覆うカバー(拡散板)50などで構成される照明装置本体200などを備えている。照明装置本体200は、保持金具10により、取付金具100から離隔して保持される。反射板40には、発光ダイオードを挿通する孔41を設けている。
照明装置本体200を保持金具10で保持することにより、例えば、天井面と照明装置本体200との間に隙間を設けることができる。そして、照明装置本体200の上側(発光面と反対側)に配線作業などの取り付け作業に必要な部品を設けるようにすれば、照明装置本体200を保持金具10で保持した状態で取り付け作業に必要な隙間が確保でき、取り付け作業を容易に行うことができる。また、発光面側での作業が不要となり、取り付け作業に必要な部品を発光面側に設ける必要がなく広い発光面を確保することができる。以下、各構成について説明する。
図2は基板30の一例を示す平面図である。図2に示すように、基板30は、例えば、矩形状をなし、色温度の異なる発光素子としての発光ダイオード1、2を離隔距離d(例えば、0.5mm、1mmなど)で隣接して配置した組を、横方向(x方向)に離隔寸法xで、縦方向(y方向)に離隔寸法yで、格子状に複数配置している。この場合、1つの組を構成する発光ダイオード1と発光ダイオード2との離隔寸法dは、組の離隔寸法x、y(例えば、10mm、20mm程度)に比べて短くしている。逆に言えば、1つの組を構成する発光ダイオード1と発光ダイオード2との離隔寸法dよりも組の離隔寸法x、yを長くしている。この場合、xとyは同じ寸法でもよく、あるいは異なる寸法でもよい。また、図2の例では、各組を結ぶ直線が90度になるように各組を配置しているが、90度でない格子状の配置でもよい。これにより、発光面が任意の形状であっても、均一に発光する発光面を実現することができる。なお、xとyが同じ寸法になるようにして、組を等間隔に配置することにより、より均一に発光する発光面を実現することができる。
基板30の最外郭に配置された発光ダイオード1、2の組は、他の基板30を隣接して配置した場合、最外郭の組同士の離隔寸法が、横方向(x方向)であれば、xになるようにしてあり、縦方向(y方向)であれば、yになるように、最外郭の組の基板30上の位置、基板30同士の離隔距離などを予め決定している。これにより、基板30を複数枚配置して、発光面を広くする場合でも、基板30内の組の離隔寸法が、基板30を跨った組の離隔寸法と同じ寸法にすることができ、広く発光面であっても発光面を均一にすることができる。
発光ダイオード1は、例えば、電球色の発光ダイオードであり、色温度が2800K程度とすることができる。なお、電球色の発光ダイオードは、例えば、青色の発光ダイオード、黄色蛍光体及び赤色蛍光体から白色の発光ダイオードである。また、発光ダイオード2は、色温度が4000K程度の高演色の白色の発光ダイオードであり、例えば、青色発光ダイオード、緑色蛍光体及び赤色蛍光体からなる白色の発光ダイオードである。なお、上記電球色の発光ダイオードと高演色の発光ダイオードに含まれる蛍光体の構成は一例であり、限定されるものでない。組の一方の発光ダイオードに高演色の白色の発光ダイオードを用いることにより、他方の発光ダイオードの演色性を補完することができる。また、高演色の白色であれば、発光スペクトルは、どのようなものでもよい。なお、発光ダイオードに代えて、EL(Electro-Luminescence)等の他の光源を用いてもよい。
また、基板30の外周部には、発光ダイオード1、2に所要の電圧を印加するための配線用のコネクタ31を設けている。コネクタ31を基板30の外周部に設けることにより、発光ダイオード1、2から発せられる光が配線等により遮蔽され、発光面に影などを生じて発光面が不均一になることを防止できる。
離隔寸法dよりも離隔寸法x、yを長くすることにより、色温度が異なる発光素子それぞれから発せられる光の色が混ざり、単一色の光源として見えるため、違和感がなく美観を損ねることもない。また、1つの組内の発光素子同士の離隔寸法を小さくことにより、それぞれの発光素子から発せられる光の色が混ざるのに必要な距離を短くすることができ、発光素子を覆う拡散板などのカバーを発光素子に近づけて配置することができ、薄型の照明装置を実現することができる。特に、複数の組を等間隔(xとyが等しい)に配置した場合、発光素子と拡散板の間隔を組同士の間隔よりも長くすることで、色温度の異なる発光素子の光の色を均一に混ぜつつ、光源がカバーを通して見えなくすることができるので、単一色で均一に発光しているように見せることができる。
また、発光ダイオード単体として通常の色温度の異なる発光ダイオード同士を隣接配置(例えば、短い離隔距離dで隣接配置)するだけなので、改めて特殊な発光ダイオードを準備する必要がなく、照明装置全体としての製造コストを低く抑えることができる。また、2つの発光ダイオードを隣接配置しているので、発光ダイオードから発生する熱も個々のパッケージとして分離され、放熱効果も良くなる。
図3はシャーシ20の外観斜視図である。シャーシ20は、基板30が隣接して縦横2枚ずつ合計4枚固定することができる程度の寸法を有する。シャーシ20は、アルミニウムなどの金属製であり、発光ダイオードで生じる熱を放熱する放熱板としても機能する。シャーシ20の外周部近傍には、基板30のコネクタ31に接続される配線を収容するための溝21を周設してあり、また、中心部を横方向にも配線を収容するための溝21を設けている。また、基板30を固定する固定面22には、基板30をネジ止めするためのネジ穴23を所定の間隔で設けている。また、溝21の所要の位置に基板30装着面側(発光面側)から照明装置本体200の上面側(基板30と反対側)に配線を通すための孔24を設けている。
シャーシ20の基板30装着面側に溝21を設けることにより、配線により発光ダイオード1、2から発せられる光が遮られることを防止でき、発光面に配線による影が生じることを防止でき、発光面が不均一になることを防止することができる。
図4はシャーシ20に基板30を配置した一例を示す平面図である。図4の例では、基板30を4枚配置する例であるが、基板30の数や配置はこれに限定されるものではない。また、上述したように、基板30の最外郭に配置された発光ダイオード1、2の組は、他の基板30を隣接して配置した場合、最外郭の組同士の離隔寸法が、横方向(x方向)であれば、xになるようにしてあり、縦方向(y方向)であれば、yになるように、最外郭の組の基板30上の位置、基板30同士の離隔距離などを予め決定している。これにより、基板30を複数枚配置して、発光面を広くする場合でも、基板30内の組の離隔寸法が、基板30を跨った組の離隔寸法と同じ寸法にすることができ、広く発光面であっても発光面を均一にすることができる。
また、図4中、右側の2枚の基板30の配置は、左側の2枚の基板30の配置に比べて180度回転した状態になっている。これにより、コネクタ31の位置を発光面の外周部に設けることができ、全面発光が可能になるとともに、4枚の同一の基板30を使用することができ、基板30を共通化してコスト低減を実現することができる。
図5は照明装置本体200を保持金具10で保持した状態を示す外観斜視図である。なお、取付金具100は、天井や壁などに固定されているが、図5では、簡略化のため天井等を省略している。
取付金具100は、金属製の平面視が矩形状の枠であり、外周部は断面が略コの字状に屈曲してある。取付金具100の中央付近には、電源線を通すための開口部107を備えた固定部108を設けてあり、固定部108を天井や壁の所要に箇所にねじ止めすることにより取付金具100を天井等に固定することができる。なお、取付金具100は、金属製でなくてもよく、所要の保持強度を確保することができるのであれば、合成樹脂製など他の材料を用いてもよい。
取付金具100の長手側の外周部には、照明装置本体200が取り付けられる方向に向かって直線状に立設された立上がり部103、…を備えている。立上がり部103の一方側(取付金具100の短手側の外周部に近い方)には、所要の寸法の挿通孔101を設けてあり、挿通孔101から延設され、立上がり部103に沿って直線状に設けられ、挿通孔101より幅寸法の小さい案内孔102を設けている。
取付金具100の短手側の外周部には、適長離隔した矩形状の開口部106を設けている。開口部106は、図5の例に限定されるものではなく、穴、孔、切欠部などであってもよい。
シャーシ20の裏面(基板30装着面の反対側、発光面の反対側)には、上述の開口部106の位置に合わせた位置に断面形状が略S字状の引掛け部26を設けている。引掛け部26の先端部が上述の開口部106に引掛けられることにより、照明装置本体200は取付金具200に取り付けられる。なお、開口部106の寸法は、引掛け部26の先端部よりも大きくしてあり、引掛け部26の先端部を開口部106に引掛けることにより、照明装置本体の取り外しを容易に行うことができる。
例えば、照明装置本体200を取り付ける場合には、引掛け部26の先端部を開口部106に引掛けることにより、照明装置本体200の自重により照明装置本体200が取付金具100に取り付けられる。また、照明装置本体200を取り外す場合には、照明装置本体200を若干持ち上げることにより、引掛け部26の先端部を開口部106から外すことができる。なお、取り付け状態でのガタや照明装置本体が誤って外れることを防止するためロック機構などを設けることもできる。
保持金具10は、棒状をなし、一端側11は、シャーシ20に緩装してある。例えば、図5に示すように、一端側11を引掛け部26に緩装してもよい。一端側11を緩装する箇所は適宜決定することができる。保持金具10の他端側には、取付金具100の挿通孔101に挿通することができる係止部12を設けている。係止部12は、例えば、棒状の端を所定の径でコイル状に巻回して形成することができる。係止部12の寸法は挿通孔101より小さく、案内孔102の幅寸法より大きい。
保持金具10は、シャーシ20に緩装された一端側11を中心として、シャーシ20の長手方向に沿った上下方向の仮想平面上で回動することができる。
また、シャーシ20の裏面には、商用電源などの外部電源からの電源線を接続するための端子台70、電源ユニット60、端子台70から電源ユニット60までの配線71、電源ユニット60から基板30までの配線72などの配線に要する部品を設けている。
シャーシ20の長手側の外周部の略中央部には、カバー50を固定するための固定金具25、25を設けている。
上述のような構成により、照明装置本体200の配線作業を行う場合、照明装置本体200に緩装された保持金具10の係止部12を取付金具100の挿通孔101に挿通して保持金具10を取付金具100に係止させることで照明装置本体200を取付金具100から離隔して保持する。なお、保持金具10は、棒状であり若干の可撓性を有するので、係止部12を容易に挿通孔101に挿通させることができる。また、保持金具10は、棒状をなしているので、取り付け作業の邪魔になることもない。また、照明装置本体200は、発光ダイオード1、2などの発光素子が多数実装され、重量が重い場合でも、簡便な構造で簡単に照明装置本体200を保持することができ、照明装置本体200の取り付け作業を1人で容易に行うことができ作業性が向上する。
また、図5に示すように、照明装置本体200を保持した状態で配線作業などの取り付け作業が終了した場合、照明装置本体200を下側から天井に固定された取付金具100の方へ押し上げることで、保持金具10の係止部12側が案内孔103に沿って摺動し、照明装置本体200を取付金具100の方へ近づけることができる。そして、照明装置本体200が取付金具100に取り付けられた状態で、保持金具10は取付金具100と照明装置本体200との間で案内孔103に沿って収容することができる。
また、図5に示すように、照明装置本体200を保持した状態で、保持金具10と案内孔103とのなす角度θが90度より大きい。これにより、照明装置本体200を下側から天井に固定された取付金具100の方へ押し上げた場合、保持金具10を案内孔103に沿って摺動する方向に力が作用し、照明装置本体200を下側から押し上げるだけで簡単に保持金具10を案内孔103に沿って摺動させ、保持金具10を取付金具100と照明装置本体200との間に収容することができる。
図6は照明装置本体200を取付金具100に取り付けた状態を示す外観斜視図である。図6に示すように、この状態では、引掛け部26の先端部を開口部106に引掛けることにより、照明装置本体200の自重により照明装置本体200が取付金具100に取り付けられる。また、係止部12は、案内孔102の挿通孔101と反対側に移動した状態になっている。この状態で、仮に引掛け部26の先端部が開口部106から外れたとしても、保持金具10により照明装置本体200は保持されるので、天井から照明装置本体200が誤って落下するという事態を防止することができる。
上述したように、照明装置本体200を天井面等から離隔して保持することができるので、配線作業に要する部品をシャーシ20の裏側に設けても配線作業を行うことができる。これにより、基板30装着面には配線用の部品を設ける必要がないため、照明装置の平面形状とほぼ同等の大きさの全面発光を実現することができ、広い発光面を確保することができる。
また、照明装置本体200は、保持金具10が緩装されたシャーシ20と、シャーシ20に固定され、発光素子が実装された基板30と、基板30を覆うカバー50とを備える。これにより、発光素子が実装された発光面側での取り付け作業は不要となる。また、照明装置本体の重量が大きい場合でも取り付け作業を容易に行うことができる。
図5の例では、電源ユニット60をシャーシ20の裏面に取り付ける構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、天井裏などに設ける構成でもよい。特に電源ユニットの形状が大きい場合には、外部に設置する構成にすることで、天井面から発光面までの間隔を短くすることができ薄型の照明装置を実現することができる。また、電源ユニット60を小型化することができれば、シャーシ20の裏面に固定するようにしても薄型の照明装置を実現することができる。
また、端子台70をシャーシ20の裏面に取り付ける構成であったが、端子台70に代えて、ローゼットで天井面に配線する構成でもよい。端子台70を用いる構成でもローゼットを用いる構成でも、シャーシ20の裏側(照明装置本体200の上側)に設けられるので、全面発光を実現することができる。
図5の例では、保持金具10を4個設ける構成であったが、保持金具10の数はこれに限定されるものではなく、1個でもよく、あるいは、長手側の外周部にそれぞれ1個合計2個設ける構成でもよく、短手側の外周部にそれぞれ1個合計2個設ける構成でもよい。
図7は電源ユニット60の構成の一例を示すブロック図である。電源ユニット60は、壁スイッチ(不図示)のオン/オフ状態を検知するための入力部61、リモコン(不図示)からの信号(例えば、赤外線光など)を受信する受光部62、電源ユニット60全体を制御するとともにタイマ等を内蔵したCPU63、所定の情報を記憶するためのメモリ64、定電流回路などを備える電源回路65、66、PWM制御により電球色の発光ダイオード(LED)1に所要の電圧を印加するためのPWM制御部67、PWM制御により高演色の白色の発光ダイオード(LED)2に所要の電圧を印加するためのPWM制御部68などを備えている。
色温度制御手段は、CPU63、PWM制御部67、68により構成することができる。なお、入力部61と受光部62とは、両方備える構成でもよく、いずれか一方のみを備える構成でもよい。また、電源回路65、66は、1つに統合してもよい。
次に、電源ユニット60の動作について説明する。図8は本実施の形態の照明装置の照度と光源の色温度との関係の一例を示す説明図であり、図9は本実施の形態の照明装置の制御状態の一例を示す図表である。図8に示すように、横軸は照明装置による照明の明るさの一例である照度であり、縦軸は発光面から得られる光源(発光ダイオード1、2)の色温度を示すとともに、発光ダイオード1(電球色のLED)、発光ダイオード2(白色のLED)に印加する電圧のデューティ比を示す。図8中、Aで示すグラフは、照明装置の光源の色温度と照度との関係を示す。
図8に示すように、照明が明るい場合、すなわち、高照度側(照度がE4より高い場合)は、発光ダイオード1(電球色のLED)、発光ダイオード2(白色のLED)の両者が点灯している状態である。また、照明が暗い場合、すなわち、低照度側(照度がE4より低い場合)は、発光ダイオード1(電球色のLED)のみが点灯し、発光ダイオード2(白色のLED)は消灯している状態である。
図8及び図9に示すように、照明の明るさ(照度)は、段階的に制御される。例えば、図9に示すように、制御状態がS1(全灯)では、照度はE1で最も高く、この状態では、発光ダイオード1(電球色のLED)、発光ダイオード2(白色のLED)に印加する電圧のデューティ比は100%である。
制御状態がS2では、照度がE2(<E1)であり、発光ダイオード1(電球色のLED)に印加する電圧のデューティ比は100%であり、発光ダイオード2(白色のLED)に印加する電圧のデューティ比は60%となる。
制御状態がS3では、照度がE3(<E2)であり、発光ダイオード1(電球色のLED)に印加する電圧のデューティ比は100%であり、発光ダイオード2(白色のLED)に印加する電圧のデューティ比は30%となる。
制御状態がS4では、照度がE4(<E3)であり、発光ダイオード1(電球色のLED)に印加する電圧のデューティ比は100%であり、発光ダイオード2(白色のLED)に印加する電圧のデューティ比は0%、すなわち消灯となる。
制御状態がS5では、照度がE5(<E4)であり、発光ダイオード1(電球色のLED)に印加する電圧のデューティ比は30%であり、発光ダイオード2(白色のLED)は消灯である。また、制御状態S6は消灯である。
上述のとおり、色温度制御手段としてのCPU63、PWM制御部67、68は、照明が暗い場合(例えば、低照度時)には発光ダイオード1、2による光源の色温度を低温度へ変化させ、照明が明るい場合(例えば、高照度時)には光源の色温度を高温度へ変化させる。例えば、室内の照度を下げて暗くしたときには、電球色となるように変化させ、室内の照度を上げたい場合には、高演色白色となるように変化させることにより、時間帯や生活に応じて適切な色温度の照明を得ることができる。
また、照明が明るい場合、明るさに応じて色温度を変化するようにしてあり、照明が暗い場合、所定の色温度にするように構成してある。例えば、室内の明るさをある程度明るくしたい高照度側では、照度が高くなるほど色温度を高くし、照度が低いほど色温度を低くする。また、室内の明るさを暗くしたい低照度側では、所定の色温度(例えば、色温度が2800K、電球色)にする。これにより、時間帯や生活に応じて適切な色温度の照明を得ることができる。なお、図8の例では、所定の色温度として2800Kを用いているが、色温度はこれに限定されるものではない。
また、照明が明るい場合(例えば、高照度側)、電球色の発光ダイオード1に所定のデューティ比(例えば、100%)の電圧を印加するようにしてあり、高演色の白色の発光ダイオード2に明るさに応じたデューティ比(100〜0%)の電圧を印加する。これにより、照明が明るい場合、照明装置としての色温度を照度に応じて変化させることができ、時間帯や生活に応じて適切な色温度の照明を得ることができる。
また、照明が暗い場合(例えば、低照度側)、電球色の発光ダイオード1に明るさに応じたデューティ比(100〜0%)の電圧を印加し、高演色の白色の発光ダイオード2を消灯する。これにより、照明が暗い場合、照明装置としての色温度を一定にしつつ照度を下げることができ、時間帯や生活に応じて適切な色温度の照明を得ることができる。
なお、不図示のリモコンには、「全灯」、「順送り」、「消灯」、「照度増調整」、「照度減調整」などの操作ボタンを設けておき、例えば、「順送り」の操作を行う都度、制御状態がS1からS5までの間を順番に遷移する。また、「照度増調整」の操作を行った場合には、発光ダイオード1、2に印加する電圧のデューティ比を所定値だけ増加させ、「照度減調整」の操作を行った場合には、発光ダイオード1、2に印加する電圧のデューティ比を所定値だけ減少させる。これにより、照明の明るさを微調整することができる。
また、不図示の壁スイッチのオン/オフ操作を行うことにより、制御状態を変更することもできる。例えば、壁スイッチをオフにした後、2秒以下にオンにした場合、制御状態がS1からS5までの間を順番に遷移する。なお、時間経過は、CPU63に内蔵のタイマにより計時することができる。また、2秒は一例であって、これに限定されるものではない。
また、壁スイッチをオフにして2秒経過後にオンした場合には、全灯(S1)状態で点灯させる。なお、直近に点灯していた状態で点灯させることもできる。
図10及び図11は本実施の形態の照明装置のリモコンを用いた場合の処理手順を示すフローチャートである。CPU63は、制御状態などの情報の初期設定などを施す初期化を行い(S11)、リモコンから信号を受信したか否かを判定し(S12)、リモコンから信号を受信していない場合(S12でNO)、ステップS12の処理を続ける。
リモコンから信号を受信した場合(S12でYES)、CPU63は、全灯操作であるか否かを判定し(S13)、全灯操作である場合(S13でYES)、制御状態を全灯にし(S14)、制御状態に応じてLEDを駆動する(S15)。
全灯操作でない場合(S13でNO)、CPU63は、順送り操作であるか否かを判定し(S16)、順送り操作である場合(S16でYES)、制御状態を次状態に遷移し(S17)、ステップS15の処理を行う。
順送り操作でない場合(S16でNO)、CPU63は、照度増調整操作であるか否かを判定し(S18)、照度増調整操作である場合(S18でYES)、LED(白色)のデューティ比が0%であるか否かを判定する(S19)。LED(白色)のデューティ比が0%である場合(S19でYES)、CPU63は、LED(電球色)のデューティ比を所定値だけ増加させ(S20)、ステップS15の処理を行う。LED(白色)のデューティ比が0%でない場合(S19でNO)、CPU63は、LED(白色)のデューティ比を所定値だけ増加させ(S21)、ステップS15の処理を行う。
照度増調整操作でない場合(S18でNO)、CPU63は、照度減調整操作であるか否かを判定し(S22)、照度減調整操作である場合(S22でYES)、LED(白色)のデューティ比が0%であるか否かを判定する(S23)。LED(白色)のデューティ比が0%である場合(S23でYES)、CPU63は、LED(電球色)のデューティ比を所定値だけ減少させ(S24)、ステップS15の処理を行う。LED(白色)のデューティ比が0%でない場合(S23でNO)、CPU63は、LED(白色)のデューティ比を所定値だけ減少させ(S25)、ステップS15の処理を行う。
照度減調整操作でない場合(S22でNO)、CPU63は、消灯操作であるか否かを判定し(S26)、消灯操作でない場合(S26でNO)、ステップS12以降の処理を続ける。消灯操作である場合(S26でYES)、CPU63は、LEDを消灯し(S27)、処理を終了する。なお、ステップS27でLEDを消灯した後、処理を終了させずに、再度ステップS12に戻るようにして、リモコンから信号を受信するまで、ステップS12の処理を継続させてもよい。
図12は本実施の形態の照明装置の壁スイッチを用いた場合の処理手順を示すフローチャートである。CPU63は、制御状態などの情報の初期設定などを施す初期化を行い(S41)、壁スイッチのオン操作の有無を判定し(S42)、オン操作がない場合(S42でNO)、ステップS42の処理を続ける。
壁スイッチのオン操作があった場合(S42でYES)、CPU63は、直近のオフ操作から2秒以上経過したか否かを判定し(S43)、2秒以上経過している場合(S43でYES)、制御状態に応じてLEDを駆動する(S44)。
直近のオフ操作から2秒以上経過していない場合(S43でNO)、CPU63は、制御状態を次状態に遷移し(S45)、ステップS44の処理を行う。CPU63は、壁スイッチのオフ操作の有無を判定し(S46)、オフ操作がない場合(S46でNO)、ステップS46の処理を続ける。
壁スイッチのオフ操作があった場合(S46でYES)、CPU63は、LEDを消灯し(S47)、オフ操作から2秒以内にオン操作があったか否かを判定し(S48)、2秒以内にオン操作があった場合(S48でYES)、ステップS45以降の処理を続ける。オフ操作から2秒以内にオン操作がなかった場合(S48でNO)、CPU63は、制御状態を全灯に設定し(S49)、処理を終了する。なお、ステップS49で制御状態を全灯に設定した後、処理を終了させずに、再度ステップS42に戻るようにして、壁スイッチオン操作があるまで、ステップS42の処理を継続させてもよい。
図8の例では、照明の明るさに応じてLEDに印加する電圧のデューティ比を段階的に変化させたが、光源の色温度の制御方法はこれに限定されるものではない。図13は本実施の形態の照明装置の照度と光源の色温度との関係の他の例を示す説明図である。図13に示すように、横軸は照明装置による照明の明るさの一例である照度であり、縦軸は発光面から得られる光源(発光ダイオード1、2)の色温度を示すとともに、発光ダイオード1(電球色のLED)、発光ダイオード2(白色のLED)に印加する電圧のデューティ比を示す。図13中、Aで示すグラフは、照明装置の光源の色温度と照度との関係を示す。図8との相違点は、照明の明るさに応じてLEDに印加する電圧のデューティ比を段階的ではなく、リニアに変化させた点である。
実施の形態2
上述の実施の形態1では、照明装置の平面視の形状が矩形状であったが、矩形状に限定されるものではなく円形状であってもよい。この場合、シャーシ20は円形状をなし、取付金具100の長手方向の寸法は、円形状のシャーシ20の直径と同程度の寸法となる。取付金具100の構造や保持金具10の構成は上述の実施の形態1と同様である。
図14は実施の形態2の基板30の平面図である。図14に示すように、基板30は4分の1円状をなし、4枚の基板30を隣接して配置することにより、円形状の発光面を実現することができる。また、実施の形態1と同様に、色温度の異なる発光素子としての発光ダイオード1、2を離隔距離d(例えば、0.5mm、1mmなど)で隣接して配置した組を、横方向(x方向)に離隔寸法xで、縦方向(y方向)に離隔寸法yで、格子状に複数配置している。この場合、1つの組を構成する発光ダイオード1と発光ダイオード2との離隔寸法dは、組の離隔寸法x、y(例えば、10mm、20mm程度)に比べて短くしている。逆に言えば、1つの組を構成する発光ダイオード1と発光ダイオード2との離隔寸法dよりも組の離隔寸法x、yを長くしている。この場合、xとyは同じ寸法でもよく、あるいは異なる寸法でもよい。また、図2の例では、各組を結ぶ直線が90度になるように各組を配置しているが、90度でない格子状の配置でもよい。これにより、発光面が任意の形状であっても、均一に発光する発光面を実現することができる。なお、xとyが同じ寸法になるようにして、組を等間隔に配置することにより、より均一に発光する発光面を実現することができる。また、複数の組を放射状に配置してもよい。これにより、発光面が円形状であっても均一な発光面を実現することができる。
実施の形態3
図15は実施の形態3の基板30の平面図である。実施の形態1との相違点は、各組の色温度の異なる発光素子としての発光ダイオード1、2を千鳥状に配置した点である。すなわち、図15に示すように基板30を配置して見た場合に、左上の組は、上側が発光ダイオード1であり、下側が発光ダイオード2であるように、隣り合う組の間で、色温度の異なる発光素子の配置を順に異なるようにしてある。そして、右側で隣接する組では、上側が発光ダイオード2であり、下側が発光ダイオード1である。同様に、横方向、縦方向に隣接する組の発光ダイオード1、2の配置は、千鳥状になっている。この配置の仕方は、実施の形態2の円状の基板であっても採用することができる。
これにより、各組を構成する発光ダイオード1、2が隣接することにより、お互いの発光ダイオードのパッケージにより発光部分が影になり、発光面を斜め方向から見たときに、その方向によっては光色が微妙に異なって見えるという事態を防止することができる。すなわち、発光面をいずれの方向から見ても均一の発光色を得ることができ、発光色の指向性が生じない。
上述したいずれの実施の形態において、組を構成する色温度の異なる発光ダイオードとして、2800K程度の電球色の発光ダイオードと4000K程度の高演色の白色の発光ダイオードを用いているが、これに限定されない。つまり、2つの発光ダイオードは、色温度に高低の差があればよい。従って、高演色の白色の発光ダイオードの代わりに昼白色や昼光色の発光ダイオードを用いてもよい。
また、組を構成する色温度の異なる発光ダイオードは、2種類に限定されず、3種類以上の複数種類の色温度の異なる発光ダイオードでもよい。3種類以上の複数種類であっても、それぞれを隣接させた組を構成することによって、発光ダイオードと拡散板までの間隔を小さくしても、色を均一に混ぜることができ、発光面を均一にすることができる。また、3種類の発光ダイオードを、隣り合う組の間で、色温度の異なる発光素子の配置が順に異なるようにすることによって、発光面をいずれの方向から見ても均一の発光色を得ることができ、発光色の指向性が生じない。