JP5178137B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、温度で電気抵抗が変化する負荷と、この負荷に電力を供給する充電できる電池を内蔵する電子機器に関する。
電池を電源とするアンカなどの電子機器は、加温するためのヒーターと、このヒーターに電力を供給する電池を内蔵している。この電子機器は、外部電力が接続されていない状態にあっては、内蔵電池より供給される電力によってヒーターを加温する。また、電池を充電するための外部電力が接続されている状態においては、電池を充電するために供給される電力をヒーターに供給して、外部電力でヒーターを加温して、電池の消耗を少なくできる。ただ、ヒーターは、温度が低くなると電気抵抗が小さくなる。たとえば、アンカに使用されるPTCヒーターは、温度が低い状態で電気抵抗が極めて小さくなって電流が8〜10Aと極めて大きくなり、所定の温度まで加温された後は、平均電流が1〜2Aに減少する。PTCヒーターは、加温されるまでの電流は大きいが、この大電流によって速やかに加温される特徴がある。ヒーターの発熱が電流の二乗に比例して大きくなるからである。したがって、PTCヒーターは、加温されない状態で、電気抵抗の小さい特性によって、速やかに短時間で設定温度に加温される特徴がある。電池は一時的な大電流に強く、PTCヒーターに通電して速やかに加温する。ただ、電池を充電する電源は、一時的にも大電流を許容するように設計するとコストが著しく高価になる。このため、電池を充電するための電源回路は、電池を最適な状態で充電できる出力電流に設計される。このため、この電源回路からヒーターに電力を供給しながら電池を充電すると、ヒーターに供給される電力が相当に小さくなる。ヒーターは、供給電力が小さいと、所定の温度に上昇するのに極めて時間がかかる欠点がある。それは、常に放熱しながら加温されることから、発熱量から放熱量を減算した熱エネルギーで温度が上昇するからである。
したがって、温度で電気抵抗が変化する負荷に電源から電力を供給しながら電池を充電すると、負荷の電力供給量が制限されて、負荷を正常に動作できない欠点がある。この欠点は、たとえば、負荷の電力消費を制限しながら電池を充電して解消できる。負荷の電力消費を電池の残容量で制限する技術は、種々の電子機器に利用される。(特許文献1ないし3参照)。
特開平7−281798号公報 特開2001−245195号公報 特開2006−285651号公報
しかしながら、電池の残容量で負荷の消費電力をコントロールする技術は、負荷の種類によっては、種々の弊害が発生する。たとえば、前述したPTCヒーターにあっては、温度上昇に時間がかかって速やかに使用状態にできない欠点がある。
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、電池を充電しながら負荷を速やかに使用状態にできる電子機器を提供することにある。
本発明の電子機器は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
電子機器は、温度が低下すると電気抵抗が小さくなる負荷2と、この負荷2に電力を供給する充電できる電池1と、この電池1の充電回路3とを備える。充電回路3は、電池1の入力側に接続されて、電源回路5からの電池1の充電を制御する充電スイッチ6と、電池1と負荷2との間に接続されて、電池1の電力を負荷2に供給する状態を制御する放電スイッチ7と、電池1の残容量を検出して充電スイッチ6と放電スイッチ7を制御する制御回路8とを備える。制御回路8は、電池1の残容量を設定残容量に比較して、設定残容量よりも小さいことを検出すると、放電スイッチ7をオフにして充電スイッチ6をオンにして電池1を充電し、電池1が設定残容量まで充電されたことを検出すると、充電スイッチ6をオンにした状態で放電スイッチ7をオンに切り換えて電池1から負荷2に電力を供給するように制御する。
本発明の請求項2の電子機器は、負荷2がヒーター4で、電子機器がアンカである。本発明の請求項3の電子機器は、負荷2がPTCヒーター4Aで、電子機器がアンカである。
本発明の請求項4の電子機器は、制御回路8が、電池1の電圧と電流と充放電時間のいずれかから残容量を検出する。さらに、本発明の請求項5の電子機器は、電池1を充電する電源回路5をACアダプタ9としている。
本発明の請求項6の電子機器は、負荷2の電気抵抗が大きくなるまで、負荷2には電池1と電源回路5の両方から電力が供給される。
本発明の請求項7の電子機器は、負荷2の電気抵抗が大きくなって電流が減少し、電池1からの放電はなくなって電源回路5から供給される電流は、電池1と負荷2の両方に供給される。
本発明の電子機器は、電池を充電しながら負荷を速やかに使用状態にできる特徴がある。それは、本発明の電子機器が、制御回路でもって、電池の残容量が小さいことを検出すると、放電スイッチをオフにして充電スイッチをオンにして電池を充電し、電池を設定残容量まで充電した状態で、放電スイッチをオンに切り換えて電池から負荷に電力を供給するからである。すなわち、本発明は、一時的な大電流放電を許容する電池の特性を巧妙に利用することで、電池を電源回路で所定の残容量まで充電して、電池から負荷に電力を供給して負荷を速やかに動作状態にする。このため、電源の出力電流を大きくすることなく、負荷に大電流を供給して速やかに動作状態にできる特徴がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電子機器を例示するものであって、本発明は電子機器を以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1の電子機器は、温度が低下すると電気抵抗が小さくなる負荷2と、この負荷2に電力を供給する充電できる電池1と、この電池1の充電回路3とを備える。以下、電子機器をアンカとする実施例を記載する。アンカは、電池1から電力を供給して発熱するヒーター4を負荷2として内蔵している。ヒーター4は、PTCヒーター4Aである。ただ、ヒーターには、ニクロム線ヒーターなども使用できる。ヒーター4は、低温で電気抵抗が小さく、温度が上昇するにしたがって電気抵抗が大きくなる特性がある。とくに、PTCヒーター4Aは、低温と高温とで電気抵抗が大幅に変化する。したがって、負荷2をPTCヒーター4Aとする電子機器において、本発明はとくに有効である。ただし、本発明は、負荷をヒーターに特定せず、また、電子機器をアンカに特定しない。温度が低い状態で電気抵抗の小さくなる負荷と、この負荷に電力を供給する電池と、電池の充電回路とを内蔵する全ての電子機器とすることができる。
電池1は、充電できるリチウムイオン電池である。ただし、電池には、リチウムイオン二次電池に代わってニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池などの充電できる全ての電池を使用できる。電池1は、所定の時間、アンカにあっては6〜10時間、ヒーター4に電力を供給できる電圧と容量を有する。したがって、アンカにあっては、複数の素電池が直列又は並列に接続される。
充電回路3は、電池1の入力側に接続されて電源回路5からの電池1の充電を制御する充電スイッチ6と、電池1と負荷2との間に接続されて電池1の電力を負荷2に供給する状態を制御する放電スイッチ7と、電池1の残容量を検出して充電スイッチ6と放電スイッチ7を制御する制御回路8とを備える。
充電スイッチ6と放電スイッチ7は、制御回路8でオンオフに制御されるFETである。ただ、充電スイッチと放電スイッチには、FET以外の半導体スイッチング素子が使用でき、またリレーも使用できる。充電スイッチ6は、オンの状態で電池1を充電し、オフの状態で電池1の充電を停止する。放電スイッチ7は、オンの状態で負荷2のPTCヒーター4Aに電力を供給し、オフ状態で負荷2への電力供給を停止する。
制御手段、あるいは制御部として機能する制御回路8は、電池1の残容量を検出して、電池1の充電を制御する。電池の残容量は、電池の電圧を検出し、あるいは充放電する電流の積算値から検出される。電池は残容量によって電圧が変化するので、電圧から残容量を検出できる。この制御回路は、電圧に対する残容量を関数として、あるいはテーブルとして記憶しており、電圧を検出して関数やテーブルから残容量を検出する。また、残容量は、充放電する電流の積算値で変化するので、電流の積算値から検出することもできる。この制御回路は、充電電流の積算値から充電容量を検出して、放電電流の積算値から放電容量を検出し、充電容量を加算して放電容量を減算して残容量を検出する。また、負荷の電流が特定される状態にあっては、放電電流を検出せずとも、規定の放電電流値と放電時間の積から放電容量を検出でき、また、充電電流が特定される状態にあっては、充電電流を検出せずとも、規定の充電電流値と充電時間の積から充電容量を検出できる。検出される放電容量を残容量から減算し、充電容量を加算して残容量が検出される。PTCヒーターは、温度により電気抵抗が特定される。電気抵抗が特定されると電流を特定できる。電流が電圧/電気抵抗で特定されるからである。したがって、PTCヒーターは、温度を検出して電流を検出できるので、放電時間から放電容量を検出できる。また、電池の充電電流は特定されることから、充電時間から充電容量が検出できる。とくに、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池は定電流充電されるので、充電電流が常に一定となり、充電時間から充電容量を検出できる。
制御回路8は、電池1を充電する電源回路5が接続されて、電池1を充電する状態において、充電スイッチ6と放電スイッチ7の両方を制御する。電源回路5は、電池1に充電電力を供給するACアダプタ9である。ただし、電池を充電する電源回路は、必ずしもACアダプタを使用する必要はなく、たとえば、電子機器に内蔵されて商用電源を電池の充電電圧の直流に変換する電源回路とすることもできる。
制御回路8は、電源回路5が接続されて電池1が充電される状態で、電池1の残容量をあらかじめ記憶している設定残容量に比較する。設定残容量は、負荷2のPTCヒーター4Aに電力を供給してPTCヒーター4Aを所定の温度に加温できる容量に特定している。たとえば、常温から所定の温度に加温されるまでの時間が1分で、この間の平均電流が8AであるPTCヒーター4Aに電力を供給する電池1にあっては、この間に、8(A)×1/60(時間)Ahの電力を消費するので、設定残容量をこの値とする。また、このような設定残容量は、電池容量の5〜30%の範囲であって、例えば、10%に設定される。電池1の残容量がこの設定残容量よりも大きいと、電池1はPTCヒーター4Aを所定の温度まで加温できるので、制御回路8は、放電スイッチ7と充電スイッチ6の両方をオンにする。オン状態の放電スイッチ7は、負荷2に電力を供給する。
電池1の残容量が設定残容量よりも大きく、放電スイッチ7と充電スイッチ6の両方をオンに制御する状態における電池の残容量の変化と、充電電流及び負荷電流の変化を図2に示す。なお、この図において、実線Aは電池の残容量を、破線Bは電池の充電電流を、一点鎖線Cは負荷電流をそれぞれ示している。なお、図2、後述する図3において、充電電流がゼロ以下の負を示すときは、電池1より負荷2へ放電していることになる。このとき、電源回路5から供給される電流よりも負荷電流が大きいので、電池1は充電されることなく負荷2に電力を供給する。すなわち、負荷2には電池1と電源回路5の両方から電力が供給される。負荷2のPTCヒーター4Aは、電力が供給されるにしたがって温度が上昇して電気抵抗が大きくなる。PTCヒーター4Aの電気抵抗が大きくなるまでの電力は電池1が蓄えているので、電池1は過放電されることなく、PTCヒーター4Aを所定の温度まで上昇させる。すなわち、負荷2のPTCヒーター4Aが所定の温度まで上昇される状態で、電池1の残容量は0とはならず残存している。PTCヒーター4Aが所定の温度になると、電気抵抗が大きくなって電流が減少するので、電池1からの放電はなくなって電源回路5から供給される電流は、電池1と負荷2の両方に供給される。この状態で電池1が満充電されると、制御回路8はこのことを検出して、充電スイッチ6をオフに切り換える。
以上は、電池1の残容量が設定残容量よりも大きい状態で電池1の充電がスタートされる場合であるが、電池1の充電を開始するときに、電池1の残容量が設定残容量よりも小さいこともある。この状態における電池の残容量の変化と、充電電流及び負荷電流の変化を図3に示す。なお、この図において、実線Aは電池の残容量を、破線Bは電池の充電電流を、一点鎖線Cは負荷電流をそれぞれ示している。
図3に示すように、制御回路8は、電池1の残容量が設定残容量よりも小さいことを検出すると、放電スイッチ7をオフにして充電スイッチ6をオンにして電池1を充電する。負荷2のPTCヒーター4Aに放電されないので、電源回路5から供給される電流は、全て電池1の充電に使用される。したがって、電池1は速やかに充電されて残容量が増加する。制御回路8は、残容量が設定残容量まで充電されたことを検出すると、放電スイッチ7をオンに切り換えて電池1から負荷2に電力を供給する。放電スイッチ7がオンに切り換えられると、電池1と電源回路5から負荷2のPTCヒーター4Aに電力が供給される。この状態で、負荷2のPTCヒーター4Aは電気抵抗が小さく、電源回路5から供給される電流よりも大きな電流が流れる。負荷2の大電流は、電池1と電源回路5の両方から供給される。したがって、放電スイッチ7をオンに切り換えた直後は、電池1は充電されずに放電される。放電される電池1は、負荷2であるPTCヒーター4Aに電力を供給する。PTCヒーター4Aは大電流で速やかに温度が上昇する。負荷2のPTCヒーター4Aは、温度が上昇するまで電気抵抗が小さく大電流が流れるが、所定の温度まで加温されると電気抵抗が大きくなって電流が減少する。電池1は負荷2のPTCヒーター4Aを所定の温度まで加温できる残容量まで充電されている。したがって、電源回路5からの充電電流よりも負荷2に供給する放電電流が大きく、実質的に充電されない状態にあっても、負荷2のPTCヒーター4Aが所定の温度になるまで放電されて過放電されることはない。負荷2のPTCヒーター4Aが所定の温度になると、電気抵抗が大きくなって放電電流が減少する。この状態になると、電池1は放電電流よりも充電電流が大きくなって充電される状態となる。電池1の充電電流は、電源回路5から供給される電流から放電電流を減算した電流値となる。充電される電池1が満充電されると、制御回路8は充電スイッチ6をオフにして充電を停止する。
電池1が満充電されると、制御回路8は満充電をLED(図示せず)などのパイロットランプで表示する。ユーザーは、満充電の表示を確認して電源回路5のACアダプタ9を外す。また、電源回路を内蔵する電子機器にあっては、電子機器に接続して商用電源を供給しているACコードを外す。このように、内蔵する電池1が満充電されて、電源回路5のACアダプタ9から外され、あるいはACコードが外された電子機器は、商用電源からの電力供給の制限を受けることなく、たとえば、持ち運びしながら便利に使用できる。
さらに、電子機器は、電池電圧が、下限の所定の電池残容量に対応した下限所定電圧以下になると、制御回路8が放電スイッチ7をオフとして、放電を停止する。これにより、電池1の過放電を確実に防止することができる。また、本実施例において、電子機器は、電池電圧が、下限の電池残容量よりも残容量が大きい所定の電池残容量に対応した第2所定電圧以下になると、制御回路8が放電スイッチ7をオンオフ制御することで、パルス放電を行い、放電電流を小さくすることもできる。これにより、PTCヒーター4Aの発熱温度は若干低くなるが、負荷2のPTCヒーター4Aへの電力供給を抑制しつつ、放電により下限所定電圧に至るまでの持続時間を延長することができる。ここで、パルス放電は、電池電圧が第2所定電圧を下回り、下限所定電圧に近くなるほど、パルスのデューティーを小さくすることもできる。
さらに、電子機器は、電池1が満充電された後においても、電源回路5のACアダプタ9を外すことなく、あるいは、商用電源を供給しているACコードを外すことなく使用することもある。このとき、電子機器は、制御回路8が充電スイッチ6をオフにしているので、電池1の充電は停止されるが、放電スイッチ7はオンに保持されているので、負荷2への放電は継続されて電池1の残容量が減少する。したがって、この電子機器は、電池1の満充電後に、所定の残容量まで放電されると、電池1の充電を再開して、電池1を再充電することもできる。この電子機器は、充電停止後、電池1が放電される状態で、すなわち、充電スイッチ6をオフ、放電スイッチ7をオンとする状態で、電池1の残容量をあらかじめ記憶している充電再開残容量に比較する。充電再開残容量は、たとえば、満充電容量の約80%とすることができる。ただ、充電再開残容量は、電池の満充電容量の60〜90%とすることもできる。電池1の残容量が充電再開残容量より小さくなると、制御回路8は、充電スイッチ6をオンに切り換えて電池1の充電を再開する。この状態で、電池1は放電電流よりも充電電流が大きくなって充電される状態となる。充電される電池1が満充電されると、制御回路8は充電スイッチ6をオフにして充電を停止する。
以上の電子機器は、以下に示すフローチャートで、電池1を充電しながら負荷2を速やかに使用状態にする。
[n=1のステップ]
電子機器に、電源回路5であるACアダプタ9が接続されたかどうかを判定する。
[n=2のステップ]
電子機器に、電源回路5のACアダプタ9が接続されると、制御回路8は、電池1の残容量を検出する。
[n=3のステップ]
制御回路8は、検出した残容量をあらかじめ記憶している設定残容量に比較する。
[n=4のステップ]
電池1の残容量が設定残容量よりも小さいと、制御回路8は、放電スイッチ7をオフ、充電スイッチ6をオンにして電池1を充電する。その後、電池1の残容量が設定残容量以上となるまでn=2〜4のステップをループする。
[n=5のステップ]
電池1の残容量が設定残容量以上であると、制御回路8は、放電スイッチ7と充電スイッチ6の両方をオンにして、負荷2に電力を供給する。放電スイッチ7と充電スイッチ6がオンに切り換えられると、電池1と電源回路5の両方から負荷2に電力が供給される。負荷2であるPTCヒーター4Aの電気抵抗が小さく、電源回路5から供給される電流よりも大きな電流が流れるからである。したがって、放電スイッチ7をオンに切り換えた直後は、電池1は充電されずに放電される。その後、PTCヒーター4Aが所定の温度まで加温されると、電気抵抗が大きくなって放電電流が減少する。この後、PTCヒーター4Aに流れる電流が、電源回路5から供給される電流よりも小さくなり、電池1は放電せず、充電される。このとき、負荷2への電力供給は、電源回路5よりなされる。
[n=6のステップ]
電池1が満充電されたかどうかを判定する。電池1が満充電されるまで、n=5と6のステップをループする。
[n=7のステップ]
電池1が満充電されると、制御回路8は充電スイッチ6をオフにして充電を停止する。制御回路8は、満充電をLED(図示せず)などのパイロットランプで外部に表示する。
[n=8、9のステップ]
電池1が満充電された後、電源回路5であるACアダプタ9が外されたかどうかを判定する。電源回路5であるACアダプタ9が電子機器から外されると、n=9のステップに進んで充電終了する。
[n=10のステップ]
電子機器に、電源回路5のACアダプタ9が接続されていると、制御回路8は、電池1の残容量を検出する。
[n=11のステップ]
制御回路8は、検出した残容量をあらかじめ記憶している充電再開残容量に比較する。電池1の残容量が充電再開残容量以上であると、n=8のステップに戻り、その後、電源回路5のACアダプタ9が電子機器から外されるか、または、電池1の残容量が充電再開残容量より小さくなるまで、n=8〜11のステップをループする。
電池1の残容量が充電再開残容量よりも小さいと、n=5のステップに戻って、充電スイッチ6をオンに切り換えて電池1の充電を再開する。
本発明の一実施例にかかる電子機器の概略構成図である。 電池の残容量が設定残容量よりも大きい状態での制御における電池の残容量、充電電流、及び負荷電流の変化を示すグラフである。 電池の残容量が設定残容量よりも小さい状態での制御における電池の残容量、充電電流、及び負荷電流の変化を示すグラフである。 本発明の一実施例にかかる電子機器が電池を充電しながら負荷を使用状態にするフローチャートである。
符号の説明
1…電池
2…負荷
3…充電回路
4…ヒーター 4A…PTCヒーター
5…電源回路
6…充電スイッチ
7…放電スイッチ
8…制御回路
9…ACアダプタ

Claims (7)

  1. 温度が低下すると電気抵抗が小さくなる負荷(2)と、この負荷(2)に電力を供給する充電できる電池(1)と、この電池(1)の充電回路(3)とを備える電子機器であって、
    充電回路(3)が、電池(1)の入力側に接続されて電源回路(5)からの電池(1)の充電を制御する充電スイッチ(6)と、電池(1)と負荷(2)との間に接続されて電池(1)の電力を負荷(2)に供給する状態を制御する放電スイッチ(7)と、電池(1)の残容量を検出して充電スイッチ(6)と放電スイッチ(7)を制御する制御回路(8)とを備え、
    制御回路(8)が、電池(1)の残容量を設定残容量に比較して、設定残容量よりも小さいことを検出すると、放電スイッチ(7)をオフにして充電スイッチ(6)をオンにして電池(1)を充電し、電池(1)が設定残容量まで充電されたことを検出すると、充電スイッチ(6)をオンにした状態で放電スイッチ(7)をオンに切り換えて電池(1)から負荷(2)に電力を供給するように制御することを特徴とする電子機器。
  2. 前記負荷(2)がヒーター(4)で、電子機器がアンカである請求項1に記載される電子機器。
  3. 前記負荷(2)がPTCヒーター(4A)で、電子機器がアンカである請求項2に記載される電子機器。
  4. 前記制御回路(8)が、電池(1)の電圧と電流と充放電時間のいずれかから残容量を検出する請求項1に記載される電子機器。
  5. 前記電池(1)を充電する電源回路(5)がACアダプタ(9)である請求項1に記載される電子機器。
  6. 前記負荷(2)の電気抵抗が大きくなるまで、負荷(2)には電池(1)と電源回路(5)の両方から電力が供給される請求項1に記載される電子機器。
  7. 前記負荷(2)の電気抵抗が大きくなって電流が減少し、電池(1)からの放電はなくなって
    電源回路(5)から供給される電流は、電池(1)と負荷(2)の両方に供給される請求項1に記載される電子機器。
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