JP5177783B2 - 自動車用の排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents

自動車用の排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用の排気ガス浄化用触媒及びその製造方法に係り、更に詳細には、触媒成分層を形成し、複数のセルを備えた下地層付きメタル担体を用いた自動車用の排気ガス浄化用触媒及びその製造方法に関する。
従来用いられているメタル担体は、メタル箔が触媒スラリーとのコート性(密着性)が悪く、備えるセルの断面形状が三角形状であるため、そのコーナー部位に触媒成分層の偏りが生じ易く、セルのフラット部位の触媒成分層が薄くなることが知られている。そのため、触媒成分層が有効に機能せずに触媒の浄化性能の向上が図れなかった。
そこで、現在においてはメタル箔とのコート性(密着性)改善のために、メタル箔と触媒成分層との間にプリコート層を設けるプリコート処理を施している。
具体的には、プリコート層を形成する際に用いる材料は、アルミナと、ベーマイトアルミナを主成分とするアルミナ(バインダー)と、を含むものであり、触媒成分層を形成するスラリーと殆んど変らないため、コート性の改善効果は極めて少なく、フラット部位に触媒成分層を均一に形成できるようにするには、多量のプリコート形成材料を用いて、コーナー部位において角埋めを行っている。そして、その際のコート量は触媒担体体積1L当たり100〜200gである(特許文献1参照。)。
一方、メタル担体にウィスカ処理を施すことも行われている(特許文献2参照。)。
特開平10−5603号公報 特開平8−332394号公報
しかしながら、上記特許文献1の触媒においては、プリコート層を形成したため、触媒の熱容量の増加を招き、低温時の触媒性能が低下し、且つ高コストであるという問題点がある。
また、上記特許文献2の触媒においては、形成されたウィスカの凹凸構造により密着性が若干向上したが、密着性向上効果においては未だ不十分であった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、角埋めを行うことなく、触媒の性能向上に繋がる触媒成分層の均一な形成を実現し得る自動車用の排気ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、メタル担体に所定の下地層形成剤を用いて下地層を形成することなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の自動車用の排気ガス浄化用触媒は、触媒成分層を形成し、複数のセルを備えた下地層付きメタル担体を用いた自動車用の排気ガス浄化用触媒であって、該下地層が、所定の下地層形成剤を用いて形成され、且つ凹凸表面を有し、該下地層が、下地層形成剤としてアルミナ及びリン酸アルミニウムと、ナトリウム、硫黄、ケイ素、カルシウム、塩素、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム及びニオブから成る群より選ばれた少なくとも1種の元素及びリン酸を含むバインダーとを含有する耐熱性接着剤を塗布し、乾燥焼成した後に触媒成分層を形成して得られたものであることを特徴とする。
また、本発明の自動車用の排気ガス浄化用触媒の第1の製造方法は、既製メタル担体の表面に下地層形成剤を塗布し、次いで、乾燥し、焼成した後に触媒成分層を形成することを特徴とする。
更に、本発明の自動車用の排気ガス浄化用触媒の第2の製造方法は、メタル箔の表面に下地層形成剤を塗布し、次いで、メタル箔を巻き取りメタル担体を成形し、しかる後、乾燥し、焼成した後に触媒成分層を形成することを特徴とする。
更にまた、本発明の自動車用の排気ガス浄化用触媒の第3の製造方法は、メタル箔を巻き取りメタル担体を成形し、次いで、成形メタル担体に下地層形成剤を塗布し、しかる後、乾燥し、焼成した後に触媒成分層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、メタル担体に所定の下地層形成剤を用いて下地層を形成することなどとしたため、角埋めを行うことなく、触媒の性能向上に繋がる触媒成分層の均一な形成を実現し得る自動車用の排気ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明に用いる下地層付きメタル担体について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明に用いる下地層付きメタル担体は、触媒成分層を形成して用い、複数のセルを備えた下地層付きメタル担体であって、該下地層が、所定の下地層形成剤を用いて形成され、且つ凹凸表面を有するものである。
このような構成とすることにより、触媒成分層を形成した際に、均一に形成することができ、触媒の性能向上を図ることができる。
より具体的には、従来からメタル担体で用いているメタル箔は、触媒成分層形成スラリーとの密着性がセラミック担体と比較して劣るため、メタル担体に触媒成分層を形成した際には、例えば代表的なセル断面形状が三角形状の場合に、フラット部位にはつき難く、コーナー部位に偏りをもった状態となっていた。
その結果、触媒成分層を有効に使用することができなくなり、触媒の性能が十分に発揮されていなかったが、上述のような下地層を形成することにより、触媒成分層形成スラリーとの密着性が向上し、よって、触媒の性能向上が図られる。
また、本発明においては、上記セルの触媒成分層形成前後における円形度変化率が40%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、円形度変化率が20%以下であることが更に好ましい。
なお、プリコート層を形成した従来の場合には、円形度変化率は35%程度である。
ここで、「円形度変化率」とは、次式(1)
Figure 0005177783
で表される。また、上記「円形度」とは、次式(2)
Figure 0005177783
で表される。
更に、上記の式(1)及び(2)において記載される用語の意味について、図面を用いて説明する。
図1は、代表的な下地層付きメタル担体のセル断面形状(三角形状)を示す概念的な説明図である。
同図(a)は触媒成分層形成前の状態を示すものであり、メタル担体に下地層Gが形成されている。また、同図(b)は触媒成分層形成後の状態を示すものであり、更に触媒成分層Cが形成されている。
同図(a)において、セル断面積はAで示される面積であり、周長はLで示される長さである。一方、同図(b)において、セル断面積はAで示される面積であり、周長はLで示される長さである。
このような関係から算出される円形度変化率は小さいほど触媒成分層が均一に形成されていることを示す指標となる。
また、現行のセル断面形状(三角形状)であっても、所定の下地層形成剤を用いて下地層を形成したことにより、上記の円形度変化率を小さくすることができるが、本発明においては、セル断面形状を高波形状や四角形状とする、又はこれらを適宜組合わせることなどにより、コーナー部位における触媒成分層の偏った形成を更に抑制ないし防止することができる。
ここで、上述の各種セル断面形状を図面を用いて説明する。
図2は、高波形状のセル断面形状の説明図である。同図(a)に示す現行のセルと、同図(b)に示す高波形状としたセルとを破線で囲んだコーナー部位において比較すると、触媒溜まり(偏り)を小さくすることができることが分かる。
なお、高波形状とは、従来は図中のセル高さ(H)とセルピッチ(P)の比(H/P)は0.5〜1.0程度であったが、高波形状とは、その比を1.5以上としたものである。
図3は、四角形状のセル断面形状の説明図である。同図(a)に示す現行のセルと、同図(b)に示す四角形状としたセルとを破線で囲んだコーナー部位において比較すると、触媒溜まり(偏り)を小さくすることができることが同様に分かる。
また、本発明においては、下地層のコート量が、メタル担体体積1L当たり100g以下であることが好ましく、85g以下であることがより好ましい。
従来のプリコート層においては、触媒成分層を均一にコート形成するために100〜200g程度コートする必要があったが、本発明においては、下地層は凹凸表面を有し、均一にコート形成されているため、そのコート量は上述の如く非常に少なくて済む。
従って、担体の熱容量を低減することができ、その結果、低温時の触媒性能を向上させることができ、更に低コスト化を図ることもできる。
更に、触媒成分層を形成することが可能な領域が増えるため、積層構造の設計の自由度が増すという利点もある。
更に、本発明においては、下地層が、下地層形成剤として、アルミナ及びリン酸アルミニウムと、ナトリウム(Na)、硫黄(S)、ケイ素(Si)、カルシウム(Ca)、塩素(Cl)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ジルコニウム(Zr)又はニオブ(Nb)、及びこれらの任意の組み合わせに係る元素並びにリン酸を含むバインダーとを含有する耐熱性接着剤(無機接着剤)を塗布し、乾燥し、焼成して得られたものである。
このような下地層は、成分としてアルミナ(焼成後は主にα−アルミナである。)を含有するものとなり、触媒成分層との密着性にも優れている。また、リン酸を含むバインダーが熱により焼失する際に、下地層の表面に適度な凹凸を形成する。
このような性質を有するため、メタル担体と触媒成分層との密着性を向上させることができ、触媒性能を向上させることができる。
なお、用いる耐熱性接着剤(無機接着剤)の詳細については後述する。
更にまた、本発明においては、下地層が貴金属成分を含有することが望ましい。このような構成とすることにより、下地層にも触媒機能を付与することができ、触媒性能をより向上させることができる。
次に、本発明の触媒について詳細に説明する。
上述の如く、本発明の触媒は、上記本発明の下地層付きメタル担体に触媒成分層を形成して成るものである。
このような構成とすることにより、形成される触媒成分層は、セルのコーナー部位での偏りが抑制ないし防止され、コーナー部位やフラット部位において均一なものとなり、触媒性能がより向上したものとなる。また、触媒成分層の密着性についても優れたものとなる。
なお、本発明の触媒は、代表的には、自動車用の排気ガス浄化用触媒として利用され、その場合には、例えば三元触媒や酸化触媒、HC吸着浄化触媒、NOx吸着浄化触媒、CO除去触媒など用途についても限定されずに利用することがでる。
また、自動車用の排気ガス浄化用触媒の他にも、燃料電池用改質触媒などにも利用することができる。
次に、下地層付きメタル担体の製造方法について詳細に説明する。
上述の如く、本発明の下地層付きメタル担体の第1の製造方法は、上記本発明に用いる下地層付きメタル担体を製造するに当たり、既製メタル担体の表面に下地層形成剤を塗布し、次いで、乾燥し、焼成して、所望の下地層付きメタル担体を得る方法である。
このような方法によって、触媒成分層を均一に形成可能な下地層付きメタル担体を得ることができる。
また、下地層付きメタル担体の第2の製造方法は、上記本発明に用いる下地層付きメタル担体を製造するに当たり、メタル箔の表面に下地層形成剤を塗布し、次いで、メタル箔を巻き取りメタル担体を成形し、しかる後、乾燥し、焼成して、所望の下地層付きメタル担体を得る方法である。
このような方法によっても、触媒成分層を均一に形成可能な下地層付きメタル担体を得ることができる。また、メタル担体を成形する際に、下地層形成剤をメタル箔同士の接合(拡散接合)にも利用することができ、メタル担体の成形の一助となり、所望のメタル担体を生産性良く作製することができる。
更に、下地層付きメタル担体の第3の製造方法は、上記本発明に用いる下地層付きメタル担体を製造するに当たり、メタル箔を巻き取りメタル担体を成形し、次いで、成形メタル担体に下地層形成剤を塗布し、しかる後、乾燥し、焼成することを特徴とする。
このような方法によっても、触媒成分層を均一に形成可能な下地層付きメタル担体を得ることができる。また、上述したようにメタル担体を成形する際に、下地層形成剤をメタル箔同士の接合(拡散接合)にも利用することができ、メタル担体の成形の一助となり、所望のメタル担体を生産性良く作製することができる。
次に、下地層付きメタル担体の製造方法に用いる下地層形成剤について詳細に説明する。
上述の如く、下地層付きメタル担体の製造方法に用いる下地層形成剤は、耐熱性接着剤(無機接着剤)を含有するものである。
このような構成とすることにより、所望する下地層を形成することができる。なお、下地層形成剤が耐熱性接着剤(無機接着剤)自体であってもよい。
また、上記耐熱性接着剤(無機接着剤)は、アルミナ及びリン酸アルミニウムと、リン酸等を含むバインダーとを含有するものが望ましい。リン酸を含むバインダーの成分としては、例えばリン酸の他に、NaやS、Si、Ca、Cl、Zn、Ga、Zr、Nbなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
更に、他の成分としてシリカを含有しないものが望ましい。これは、シリカが触媒成分との相性が良好でないなどのためである。
更にまた、かかる耐熱性接着剤(無機接着剤)の具体例としては、例えばセラマボンド(登録商標)503(オーデック社製)やべタック(登録商標)1550B(ティーエーケミカル社製)などを利用することができる。
また、本発明の耐熱性接着剤(無機接着剤)は、貴金属成分を含有することが望ましい。このような耐熱性接着剤(無機接着剤)を用いて形成した下地層は、貴金属成分を含有することから、触媒機能を発揮することができ、触媒性能を向上させることができる。
更に、本発明の耐熱性接着剤(無機接着剤)は、その粘度について特に限定されるものではないが、粘度が70(Pa・s)以下であることが好ましく、30〜60(Pa・s)であることがより好ましい。
上記70(Pa・s)以下の範囲の粘度であれば、その塗布部位の形状や位置について特に限定されることなく、下地層を形成することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
R20−50SR フェライト系ステンレス鋼製のメタル箔に、セラマボンド503(オーデック社製)を塗布し、乾燥し、焼成して、下地層を形成した。
更に、触媒成分層形成スラリー(組成;Pt1.4g/L+バインダー5g/L)を塗布し、乾燥し、焼成して、触媒成分層を形成した。
(比較例1)
メタル箔に、下地層ではなく、アルミナスラリー(組成;アルミナ160g/L+バインダー40g/L)を塗布し、乾燥し、焼成して、プリコート層を形成し、更に実施例1と同様の操作を繰り返して、触媒成分層を形成した。
(比較例2)
メタル箔に、下地層及びプリコート層を形成せず、実施例1と同様の操作を繰り返して、触媒成分層を形成した。
上記各例の触媒成分層の付着量を測定した。得られた結果を図4に示す。図4は、各例の触媒成分層の付着量を示すグラフである。同図に示すように、下地層を形成したメタル箔における付着量が3つのうちで最も多く、密着性が優れていることが分かる。
なお、図5は、付着量を測定した際に用いた触媒成分層等を形成したメタル箔の様子を示す写真である。同図(a)はプリコート層を形成したもの、同図(b)は下地層を形成したものを示す。
上記各例の触媒成分層に対して、下記条件により引っかき試験を行なった。得られた結果を図6に示す。図6は、各例の触媒成分層の引っかき試験の結果を示すグラフである。同図に示すように、下地層を形成したメタル箔における引っかき荷重が3つのうちで最も大きく、密着性が優れていることが分かる。
なお、図7は、引っかき試験を行なった際に用いた触媒成分層等を形成したメタル箔の様子を示す写真である。同図(a)はプリコート層を形成したもの、同図(b)は下地層を形成したものを示す。
(引っかき試験条件)
引っかき荷重を5〜120gの範囲で変化させて行なった。
(実施例2)
カルソニックカンセイ社製のメタル担体(担体体積:1L、セル断面形状:三角形状)に、セラマボンド503(オーデック社製)を塗布し、乾燥し、焼成して、下地層を形成して、下地層付きメタル担体を得た(下地層コート量90g/L。)。
次いで、得られた下地層付きメタル担体に触媒成分層形成スラリー(組成:Pt1.4g/L+バインダー5g/L)を塗布し、乾燥し、焼成し、触媒成分層を形成して、本例の触媒を得た(触媒成分層コート量105g/L。)。
なお、図8は、各工程における走査型電子顕微鏡(SEM)写真であり、同図(a)は、得られた触媒のセル断面形状を示すもの、同図(b)は、下地層の表面状態を示すものである。
(実施例3)
メタル担体(担体体積:1L、セル断面形状:高波形状)に、セラマボンド503(オーデック社製)を塗布し、乾燥し、焼成して、下地層を形成して、下地層付きメタル担体を得た(下地層コート量90g/L。)。
次いで、得られた下地層付きメタル担体に触媒成分層形成スラリー(組成:Pt1.4g/L+バインダー5g/L)を塗布し、乾燥し、焼成し、触媒成分層を形成して、本例の触媒を得た(触媒成分層コート量105g/L。)。
(比較例3)
メタル担体(担体体積:1L、セル断面形状:三角形状)を、酸化雰囲気下で加熱処理して、メタル担体の表面にウィスカーを形成した。
次いで、得られたウィスカー形成メタル担体に触媒成分層形成スラリー(組成:Pt1.4g/L+バインダー5g/L)を塗布し、乾燥し、焼成し、触媒成分層を形成して、本例の触媒を得た(触媒成分層コート量105g/L。)。
なお、図9は、各工程におけるSEM写真であり、同図(a)は、得られた触媒のセル断面形状を示すもの、同図(b)は、ウィスカー形成後のメタル箔の表面状態を示すものである。
上記各例の触媒を用いて、下記条件下、車両を用いた北米LA4−CH評価モード中におけるBbagのNOx転化率を測定した。得られた結果を図12に示す。図12は、触媒成分層の厚みと車両を用いた北米LA4−CH評価モード中におけるBbagのNOx転化率の関係を示すグラフである。
なお、「触媒成分層の厚み」は、フラット部位の平均値である。また、上記実施例1及び比較例1及び2においても、同様にメタル担体を成形して、各例の触媒を作製した。更に、図10及び図11に比較例1及び2の各工程におけるSEM写真を示す。
(測定条件)
・耐久条件
エンジン排気量 :3000cc
燃料 :ガソリン(日石ダッシュ)
触媒入口ガス温度 :300℃
耐久時間 :300時間
・車両性能試験
エンジン排気量 :日産自動車株式会社製 直列4気筒 1.8Lエンジン
評価方法 :北米排ガス試験法のLA4−CH
図12より、本発明の範囲に属する実施例1〜3は、本発明外の比較例1〜3と比較して車両を用いた北米LA4−CH評価モード中におけるBbagのNOx転化率が低いことが分かる。これは、実施例1〜3の触媒の方が、メタル担体と触媒成分層の密着性が優れ、均一に触媒成分層が形成されているためである。
下地層付きメタル担体のセル断面形状(三角形状)を示す概念的な説明図である。 高波形状のセル断面形状の説明図である。 四角形状のセル断面形状の説明図である。 各例の触媒成分層の付着量を示すグラフである。 付着量を測定した際に用いた触媒成分層等を形成したメタル箔の様子を示す写真である。 各例の触媒成分層の引張り試験の結果を示すグラフである。 引っかき試験を行なった際に用いた触媒成分層等を形成したメタル箔の様子を示す写真である。 実施例2の各工程におけるSEM写真である。 比較例3の各工程におけるSEM写真である。 比較例1の各工程におけるSEM写真である。 比較例2の各工程におけるSEM写真である。 触媒成分層の厚みと車両を用いた北米LA4−CH評価モード中におけるBbagのNOx転化率の関係を示すグラフである。
符号の説明
、A セル断面積
、L 周長
G 下地層
C 触媒成分層

Claims (8)

  1. 触媒成分層を形成し、複数のセルを備えた下地層付きメタル担体を用いた自動車用の排気ガス浄化用触媒であって、
    上記下地層が、所定の下地層形成剤を用いて形成され、且つ凹凸表面を有し、
    上記下地層が、下地層形成剤としてアルミナ及びリン酸アルミニウムと、ナトリウム、硫黄、ケイ素、カルシウム、塩素、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム及びニオブから成る群より選ばれた少なくとも1種の元素及びリン酸を含むバインダーとを含有する耐熱性接着剤を塗布し、乾燥焼成して得られたものであることを特徴とする自動車用の排気ガス浄化用触媒。
  2. 上記セルの触媒成分層形成前後における円形度変化率が40%以下であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の排気ガス浄化用触媒。
  3. 上記セルの断面形状が三角形状であってセルピッチに対するセル高さの比が1.5以上である高波形状及び/又は四角形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用の排気ガス浄化用触媒。
  4. 上記下地層のコート量が、メタル担体体積1L当たり100g以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の自動車用の排気ガス浄化用触媒。
  5. 上記下地層が貴金属成分を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の自動車用の排気ガス浄化用触媒。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の自動車用の排気ガス浄化用触媒を製造するに当たり、
    既製メタル担体の表面に、アルミナ及びリン酸アルミニウムと、ナトリウム、硫黄、ケイ素、カルシウム、塩素、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム及びニオブから成る群より選ばれた少なくとも1種の元素及びリン酸を含むバインダーとを含有する耐熱性接着剤を含有する下地層形成剤を塗布し、次いで、乾燥し、焼成した後に触媒成分層を形成することを特徴とする自動車用の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の自動車用の排気ガス浄化用触媒を製造するに当たり、
    メタル箔の表面に、アルミナ及びリン酸アルミニウムと、ナトリウム、硫黄、ケイ素、カルシウム、塩素、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム及びニオブから成る群より選ばれた少なくとも1種の元素及びリン酸を含むバインダーとを含有する耐熱性接着剤を含有する下地層形成剤を塗布し、次いで、メタル箔を巻き取りメタル担体を成形し、しかる後、乾燥し、焼成した後に触媒成分層を形成することを特徴とする自動車用の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の自動車用の排気ガス浄化用触媒を製造するに当たり、
    メタル箔を巻き取りメタル担体を成形し、次いで、成形メタル担体に、アルミナ及びリン酸アルミニウムと、ナトリウム、硫黄、ケイ素、カルシウム、塩素、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム及びニオブから成る群より選ばれた少なくとも1種の元素及びリン酸を含むバインダーとを含有する耐熱性接着剤を含有する下地層形成剤を塗布し、しかる後、乾燥し、焼成した後に触媒成分層を形成することを特徴とする自動車用の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
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