JP5175926B2 - エンドボスおよびコンポジット圧力容器 - Google Patents

Description

発明の詳細な説明

［発明の分野］
本発明は、圧縮天然ガスおよびその他の流体を貯蔵するためのコンポジット圧力容器に関する。より正確には、本発明は、このような種類の容器において用いられる終端部としてのエンドボス、およびそのようなエンドボスを備えたコンポジット圧力容器に関する。
［発明の背景および従来技術］
近年、高圧下で炭化水素を管理するためにコンポジット圧力容器を使用することがより一般的になってきている。こうした容器は、乾燥した圧縮天然ガス、いわゆるＣＮＧから、石油生産による未処理の油井流体まで、幅広い範囲の炭化水素に使用できることが好ましい。油井流体は、一般的に、圧縮ガスと、水、砂、Ｈ₂Ｓ、ＣＯ₂等の形を取る汚染物質とを含む、圧力のかかった油性の液体である。圧力容器用の貯蔵設備を最適に使用するため、乾燥ガスはガスの圧縮性を増大させるために低温で貯蔵される。それに対し、油井流体は通常リザーバによって高温に保持される。圧力容器および接続パイプシステム内における水和物の形成に伴う問題を回避するため、油井流体については高温を維持することが有利である。容器内の貯蔵容積を最適に利用するためには、大型の容器、一般的には直径が２メートルを超え、高さすなわち長さが１０メートルを超える円筒形の容器を使用することが有利である。

コンポジット圧力容器は、例えば高密度ポリエチレン、ＨＤＰＥなどの熱可塑性プラスチック、あるいは例えばエポキシ系の硬化ポリマ材料から製造された内側ライナを備える。内側ライナは、容器内で気体／流体障壁としての役割を果たす。内側ライナからみて外側には、容器内の圧力を維持するコンポジット層があり、この層は一般的に、例えばエポキシ系のポリマ材料に埋め込まれたグラスファイバあるいはカーボンファイバの繊維から作られ、容器の内側ライナ上にプレテンション(ｐｒｅ−ｔｅｎｓｉｏｎ)をかけて巻かれて作られる。コンポジット圧力容器の一端あるいは両端には、一般的に金属製であり、コンポジット構造体によって所定の位置に保持されるエンドボスがある。この金属製エンドボスは、容器の充填および排出用の給排通路を配設することを簡単にし、容器内への入口を提供する。上記のような幅広い用途を有する容器について、エンドボスの構造および接続は重要な課題を提起する。金属製エンドボスは、ポリマ材料およびコンポジット材料に比べて熱膨張性がかなり低いため、温度および圧力の大きな変化を伴う長期間の使用において問題が生じる。高温時に、内側のプラスチックライナが金属製エンドボスより膨張するため、内側ライナとエンドボスとの間の接触面に張力が発生する。ポリマ材料の粘弾性特性のため、高温での長期間の使用の結果、時間の経過とともに張力の低下が生じる。その後、圧力および温度が低下すると、内側ライナがエンドボスより大きく収縮するため、時間の経過とともに内側のポリマ製ライナとエンドボスとの間の接触面に隙間が形成される。

特許公報ＷＯ２００５／０９３３１３、ＵＳ５９３８２０９、ＷＯ９４／２３２４０およびＵＳ５２８７９８８は、様々なエンドボス構造、およびエンドボスとコンポジット圧力容器との間におけるシール配設について記載している。弾性ポリマ材料製のシールリング、シール用のエラストマ製Ｏ−リングを備えた構造、および内側ポリマライナが、粗面を有するエンドボスの周囲に沿って形成されている構造が記載されている。内側ポリマライナの外側に配設されたプレテンション装置により、内側ライナが内部の金属製対向圧保持部に対して押し付けられる構造は記載されていない。また、長期間の使用後に必要となった場合、容易に調節が可能なプレテンション装置も記載されていない。

これまでに実現可能であった品質よりも有利な品質を有するコンポジット圧力容器のためのエンドボス、およびそのようなエンドボスを備えた圧力容器が必要とされている。
［発明の概要］
本発明は、エンドボスおよびコンポジット圧力容器を提供する点において、上記の必要性を満たす。

より正確には、内側流体密封ライナおよび外側強化ポリマ層を備えるコンポジット圧力容器の開口部に配設されるエンドボスが提供され、エンドボスは、短パイプ部と蓋部とを備え、蓋部は、容器から外側に延出するパイプ部の上端に配設され、パイプ部は、容器の開口部を通って配設され、下端部であってパイプ部よりも外向きに延びるフランジが容器の外側強化ポリマ層と内側ライナとの間に配設されている下端部まで延びている。このエンドボスは、以下の点に特徴がある。

内側ライナが、パイプ部の開口部を通って蓋部まで上方に延びており、
内側ライナからみて内側において、蓋部に最も近い位置にシール面が設けられ、シール面は、内側ライナに接触する位置にあり、シール面が蓋部と一体化されているか、または蓋部にシール状態で固定されているスリーブあるいはパイプ部の面であるため、シール面は、内側ライナと相互作用する少なくとも１つの気密シールを有しており、
内側ライナにおいて外側において、蓋部およびパイプ部に最も近い溝部内のパイプ部の上端の周囲に、プレテンション手段が配設され、プレテンション手段が、容器内の圧力にかかわらず、内側ライナを前記のシール面および少なくとも１つの気密シールに押し付ける。

本発明はまた、上記の様式のエンドボスが配設されたコンポジット圧力容器を提供し、そのコンポジット圧力容器は請求項９に記載された構造および特徴を有する。
流体密封ライナという用語は、気体や液体などの流体に対する障壁を示し、例えばポリエチレン製あるいは他を主とする流体密封材料製の障壁を示す。

パイプ部およびスリーブという用語は、円筒状の要素だけでなく、円錐状の要素、徐々に細くなる要素、または目的に応じて調整された形状を有する他の方法による非円筒状の要素をも示す。

プレテンション手段のための溝部は、容器が使用される圧力および温度に関しその全範囲について、内側ライナがシール面とプレテンション手段との間に常にシール状態で配設されるのに十分な深さを有する。したがって、内側ライナが少なくとも１つの気密シールおよび蓋部の範囲内にあってまだ十分延び得る以上に収縮することはないため、内側ライナは、常に内側ライナからみて内側にあるシール面と内側ライナからみて外側にあるプレテンション手段との間で、圧迫される。内側ライナは、通常、エンドボスにも外側繊維強化ポリマ層にも接着されず、自由に収縮および膨張するため、内側ライナの端部は常に蓋部と少なくとも１つの気密シールとの間にある。

この金属製ボスは、有利なことに調整可能なプレテンション（張力）を有するプレテンション手段を備えており、このプレテンションは非常に有利なことに、容器の外側から調整することができる。プレテンション手段は、好適には、蓋部と向き合う楔形を有して配設された外側の楔状金属製リングと、その外側の金属製リングと内側ライナとの間に配設された、内側へ逆方向に向いた楔状のポリマ製リングとを備えており、ボルトを締めることによりプレテンションが調整可能であるように外側の金属製リングが蓋部を貫通して引き出されたボルトに固定されているため、外側の金属製リングが蓋部に引き寄せられ、ポリマ製リングを内側ライナに押し付ける。好適な一実施形態においては、プレテンション手段がポリマ製リングを備え、このポリマ製リングが溝部より高さが高いため、蓋部がしっかりと締められた場合、ポリマ製リングが内側ライナに押し付けられる。このポリマ製リングの材質は、多くのポリマおよびエラストマから選択することができ、好適な一実施形態においては、高い破断点伸び、すなわち２０％を超える破断点伸びを有する内側ライナに非常に好適な、例えばＨＤＰＥなどの内側ライナと同じ材質である。低い破断点伸び、すなわち２０％を下回る破断点伸びを有する内側ライナには、楔形を有するプレテンション手段が最もよく機能する。

プレテンション手段は、多くの様々な構造を有し得る。プレテンション手段の機能が維持されることを前提に、多くの様々な構成、構造および材質の楔状のリング、ばね、エラストマおよび調整手段を用いることが可能である。一実施形態においては、内側の楔状のポリマ製リングが内側ライナからみて外側にしっかりと固定され、内側のポリマ製リングと外側の金属製リングとの間にエラストマ層が配設されている。別の方法としては、プレテンション手段内の２つの楔状のリングが上記に関連して逆向きになっており、そのため、プレテンションを調整するために、調整ねじを用いて外側のリングを蓋部から下方に押し付けることが可能である。他の実施形態において、プレテンションは１つあるいは複数のばねを備え、そのばね効果はねじを調整することにより直接的に、あるいは楔状の外側のリングを用いて間接的に調整することができる。他の実施形態においては、大型のエラストマ製Ｏ−リング、あるいは外側の楔状のリング内のＶ−リング、もしくはリング状のばねが用いられる。

エンドボスの蓋部は、好適には金属製であり、シール面は、好適にはシール状態で蓋部に固定された金属製スリーブの外表面である。一実施形態において、蓋部およびシール面は、コンポジット材料製で一体物として製造されている。あるいは、蓋部が金属製であり、シール面がポリマ製またはコンポジット構造体である。

内側ライナとの接触面には、好ましくはリップシールの形態の少なくとも２つの気密シールが好適に配設されるが、基本的には、シールと内側ライナとの間である程度の動きが可能なあらゆるタイプの気密シール、例えばＣ−リングおよびＯ−リングなどを用いることができる。

内側ライナからみて内側にあるシール面は、好適にはリング状であり、好ましくは、例えばボルトあるいは溶接などによりシール状態で蓋部に固定された金属製リングの外表面である。金属製リングは、蓋部を容易に嵌めて締めることができるよう、シール面より下方にやや円錐状の下端部を有することが好ましい。

本発明は、２つの図により説明される。
破断点伸びの低い内側ライナのための、本発明によるエンドボスおよびコンポジット圧力容器の最も好適な実施形態を示す図である。 破断点伸びの高い内側ライナに特に有利な、本発明によるエンドボスおよびコンポジット圧力容器の別の実施形態を示す図である。

［詳細な説明］
図１に関して、内側流体密封ライナ３および外側繊維強化ポリマ層１を備えるコンポジット圧力容器の開口部に配設された、金属製エンドボス２、９（金属製ボス）が説明されている。この金属製ボスは、短パイプ部２と蓋部９とを備え、蓋部は容器の外側に延出するパイプ部２の上端に配設されている。パイプ部２は、容器の開口部を通って配設され、パイプ部よりも外向きに延びるフランジが容器の外側繊維強化ポリマ層１と内側ライナ３との間に配設されている下端部までパイプ部２が延びているため、パイプ部は容器に固定された状態になっている。内側ライナ３は、パイプ部の開口部を通って蓋部まで、上方に延出している。内側ライナからみて内側において、蓋部に最も近い位置に、内側ライナと接する金属面７の形でシール面７が配設されている。金属面７の溝内には、２つの気密シール６が内側ライナとの接触面に配設されている。金属面は、蓋部と一体化されているか、蓋部にシール状態で固定される金属製スリーブ、金属製リングあるいはパイプ部の面である。内側ライナからみて外側にて、パイプ部の上端にある溝内の蓋部に最も近い位置において、内側ライナ３のすぐ外側の周囲にプレテンション手段４、８、１０が配設され、このプレテンション手段が内側ライナ３を金属面および気密シール６に押し付けている。

このボスのパイプ部のフランジ部分は、容器の内側ライナ３と外側繊維強化ポリマ層１との間において、それ自体所定位置に保持される。パイプ部は、蓋部９により閉じられ、蓋部はボルト１１により所定位置に保持される。内側ライナ３は、コンポジット構造体１の内側に配設され、フランジ部分の外周のコンポジットリング１２は、内側ライナ３のための、コンポジット構造体１の内側からパイプ部２の内側への平坦な移行部を形成する。ライナ３は、コンポジット構造体１にもパイプ部２にも固定されていない。

容器に圧力がかかった際、ポリマ層１内に張力が集中するのを避けるために、エラストマ製のインターレイ１５がフランジ構造体の上に配設されている。容器の充填および排出のため、パイプ１３が、パイプ部２の上にある容器の蓋部９を貫通して設けられている。金属面７は、金属製リング７の形態をとっており、パイプ部の開口部内に延出して、シール状態で蓋部９に固定されている。

容器内の圧力に対する気体および流体の密封を確実にするため、内側ライナ３と金属製ボスとの間における優れたシールが必要である。このシールは、金属面７とライナ３との間に形成される。２つのばね張力のかかったリップシール６が、金属面７にある溝内に配設されている。リップシール６は、ライナ３と金属面７との間に長期にわたる持続的な気密シールを提供し、圧力容器内の圧力および温度の大きな変化を伴う作業中の、ライナ３と金属面７との間の相対移動を可能にする。

内側ライナ３と金属製リング７との間のシールは、楔状リングあるいはリングセグメントの形を取る特殊なプレテンション手段によってプレテンションがかかっている、すなわちプレテンション手段が作動されている。

楔状リングは、楔状のポリマ製リング８と楔状の金属製リング４とから成り、金属製リングは蓋部９に対する上向きの楔形を有し、ポリマ製リングは容器の内部に対する下向きの楔形を有する。これらのリングの間に、ゴム製のインターレイ５が選択的に配設されていてもよく、ボルト１０が金属製リング４に固定され、蓋部９を貫通して引き出されている。ボルト１０の締結により、シール手段が作動する。ボルトが締められると、楔状の金属製リング４が蓋部に対して押し上げられる。これにより、楔状のポリマ製リング８が内側ライナに押し付けられ、その結果、内側ライナ３が金属製リング７およびシール６に押し付けられた状態で維持される。

楔状のポリマ製リング８を用いる意図は、内側ポリマ製ライナ３と同等の温度膨張係数を有するであろうことである。したがって、楔状のポリマ製リングは内側ライナの温度変形に追随し、これは、内側ライナの温度および圧力に関する広い作動領域について有利である。

金属製の楔状リング４とポリマ材料製の楔状リング８との間に配設されたゴム製のインターレイ５は、シールにおけるばね機構として機能し、２つの楔状リングから内側ライナ３にかかる圧力が、ほぼ常に内側ライナ３に対する温度と無関係であることを確実にする。楔状リングの周囲の空間は、２つのリップシール６を介して起こり得るガス拡散によるガス圧の蓄積を避けるために、換気１４が行なわれる。

本発明によるエンドボスを備えたコンポジット圧力容器は、圧力および温度に関して広範囲な用途に適するであろう。ポリマ材料製の楔状リング８を用いることにより、ポリマ材料製の内側ライナ３に対するのと同様なリング方向への変形を伴うシールが提供される。これにより、広い温度範囲にわたって非常に効率的なシール機構が提供される。図示されたプレテンション手段は、弾性的に張力をかけられており、温度変化に晒された際に内側ライナ３が膨張および収縮することを可能にする。楔状の金属製リングと楔状のポリマ製リングとの間のゴム製のインターレイ５はこの効果をもたらすが、このような効果は、ボルトのリング状の仕組みの中にばねを有するか、またはその仕組みの中において下層のサスペンションディスクを有し、プレテンション効果の調整により締めることができるボルトを用いることによっても、実現可能である。別の方法として、または追加的に、エラストマ製のＯ−リングを、楔状リングあるいは大型のＯ−リングの溝内に配設することも可能であり、もしくは、例えば蓋部を貫通して供給されるボルトにより調整可能なプレテンションを有し得る、リング状のばねを配設することも可能である。

コンポジットリング１２は、グラスファイバ製のリングであり、金属製ボス２の内側から外側繊維強化ポリマ層１への平坦な移行部を、内側ライナ３に提供する。これにより、圧力の集中が抑制される。内側ライナからの平坦な移行部を提供することにより圧力の集中を抑制するための同等な仕組みは、グラスファイバ以外の材料から製造してもよい。本発明の重要な特徴は、内側ライナ３に対して広範囲な温度および圧力の変化を許容するプレテンション手段が、容器内の圧力と無関係なことである。蓋部９に作用する圧力は、パイプ部２にねじ止めされた大型のボルト１１により吸収される。しかし、図示されている実施形態は、ボルトが蓋部９に対して固定されているため、容器内の高い圧力によって生じ得る蓋部の変形により、さらにプレテンションを強化する結果となる点において、プレテンションに関して一定の自己調整効果を有すると考えてもよい。

図２は、特に破断点伸びの高い内側ライナに特に有利な、本発明によるエンドボスおよびコンポジット圧力容器の第二の実施形態を示している。プレテンション手段は、溝より例えば０．５〜５％高さが高いポリマ製リング１６を備えており、そのため、しっかりと固定された蓋部が、プレテンション手段を内側ライナに押し付ける。ポリマ製リング１６は、内側ライナと同じか、またはほぼ同じ温度膨張係数を有することが好適であり、ポリマ製リングと内側ライナが同じ材質であることが最も好適である。

Claims (10)

1. 内側流体密封ライナ（３）および外側強化ポリマ層（１）を備えたコンポジット圧力容器の開口部に配設されるエンドボス（２、９）であって、該エンドボスは、短パイプ部（２）と蓋部（９）とを備え、該蓋部は、前記容器から外側に延出する前記パイプ部（２）の上端に配設され、該パイプ部（２）は、前記容器の前記開口部を通って配設され、下端部であって前記パイプ部よりも外向きに延びるフランジが前記容器の外側強化ポリマ層（１）と内側ライナ（３）との間に配設されている下端部まで延びており、
   前記内側ライナ（３）は、前記パイプ部の開口部を通って前記蓋部まで上方に延びており、
   前記内側ライナからみて内側において、前記蓋部に最も近い位置にシール面が設けられ、該シール面は、前記内側ライナに接触する位置にあり、該シール面が前記蓋部と一体化されているか、または該シール面は前記蓋部にシール状態で固定されているスリーブあるいはパイプ部の面であるため、該シール面は前記内側ライナと相互作用する少なくとも１つの気密シールを有しており、
   前記内側ライナからみて外側において、前記蓋部およびパイプ部に最も近い溝部内の、前記パイプ部の前記上端の周囲に、プレテンション手段（４、８、１０、１６）が配設され、該プレテンション手段が、前記容器内の圧力にかかわらず、前記内側ライナ（３）を前記シール面および前記少なくとも１つの気密シール（６）に押し付けることを特徴とする、エンドボス。
2. 前記プレテンション手段（４、８、１０）は、調整可能な張力を有することを特徴とする、請求項１に記載のエンドボス。
3. 前記プレテンション手段（４、８、１０）の張力は、前記蓋部（９）の外側からボルト（１０）を調整することにより、前記圧力容器の外側から調整可能であることを特徴とする、請求項１に記載のエンドボス。
4. 前記プレテンション手段が、前記蓋部に対する上向きの楔形を有して配置された外側の楔状の金属製リング（４）と、該外側の金属製リング（４）と前記内側ライナ（３）との間に配置された、逆方向を向いた内側の楔状のポリマ製リング（８）とを備え、前記外側の金属製リングが前記蓋部を貫通して延びるボルト（１０）に固定されているため、該ボルト（１０）を締めることによりプレテンションが調整され得、それにより前記外側の金属製リング（４）が前記蓋部（９）により近く引き寄せられて、前記ポリマ製リング（８）が前記内側ライナに押し付けられることを特徴とする、請求項１に記載のエンドボス。
5. 前記プレテンション手段が、前記溝部より高さが高いポリマ製リング（１６）を備えているため、前記蓋部（９）がしっかりと締められた場合、前記ポリマ製リング（１６）が前記内側ライナ（３）に押し付けられることを特徴とする、請求項１に記載のエンドボス。
6. 前記ポリマ製リング（１６）が、前記内側ライナ（３）と同じ材質であることを特徴とする、請求項５に記載のエンドボス。
7. 前記蓋部（９）が金属製であり、前記シール面（７）が前記蓋部にシール状態で固定された金属製スリーブの外表面であることを特徴とする、請求項１に記載のエンドボス。
8. 前記蓋部（９）および前記シール面（７）が、一体物として製造されたコンポジット材料製品であることを特徴とする、請求項１に記載のエンドボス。
9. 内側流体密封ライナ（３）および外側強化ポリマ層（１）を備えたコンポジット圧力容器であって、
   前記圧力容器が、短パイプ部（２）と蓋部（９）とを備えるエンドボスが配設された開口部を備え、該蓋部（９）は前記容器から外側に延出する前記パイプ部（２）の上端に配設され、該パイプ部（２）は、前記容器の前記開口部を通って配設され、下端部であって前記パイプ部よりも外向きに延びるフランジが前記容器の外側繊維強化ポリマ層（１）と内側ライナ（３）との間に配設されている下端部まで延びており、
   前記内側ライナ（３）が、前記パイプ部の前記開口部を通って前記蓋部まで上方に延びており、
   前記内側ライナからみて内側において、前記蓋部に最も近い位置にシール面（７）が設けられ、該シール面は前記内側ライナに接触する位置にあり、該シール面が前記蓋部と一体化されているか、または前記蓋部にシール状態で固定されているスリーブあるいはパイプ部の面であるため、前記内側ライナと相互作用する少なくとも１つの気密シール（６）を有しており、
   前記内側ライナからみて外側において、前記蓋部およびパイプ部に最も近い溝部内の、前記パイプ部の前記上端の周囲に、プレテンション手段（４、８、１０、１６）が配設され、該プレテンション手段が、前記容器内の圧力にかかわらず、前記内側ライナ（３）を前記シール面および前記少なくとも１つの気密シール（６）に押し付けることを特徴とする、コンポジット圧力容器。
10. 前記プレテンション手段（４、１８、１０）が、調整可能な（１０）張力を有することを特徴とする、請求項９に記載のコンポジット圧力容器。

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