JP5174993B2 - 移動状況検出システム - Google Patents

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Description

本発明は、交通機関を利用する人又は物が交通機関施設で移動する際の状況を検出する移動状況検出システムに関する。
航空機又は列車等の交通機関を利用する旅行者は、空港又は駅等の交通機関施設において交通機関への乗り降りを行う。交通機関施設では、交通機関に乗り降りをするために旅行者が移動すべき移動経路が柵又は改札ゲート等で構築されていることがある。大規模な交通機関施設では、移動経路が複雑となり、また交通機関別に移動経路が異なっていることもある。旅行者は移動経路を熟知していないことがあり、移動経路を間違う等の原因によって移動が遅延することがある。交通機関の出発地で移動が遅延した場合は、旅行者が交通機関に乗り遅れることもある。また、交通機関の到着地で旅行者が他者と待ち合わせをしている場合、移動の遅延によって待ち合わせ人に負担がかかり、待ち合わせが失敗することもある。交通機関施設では、案内板を設置し、また作業者によって旅行者の誘導又は呼びだし等の案内を行っているもの、移動の遅延を未然に防止することは困難である。
また、交通機関を利用して荷物が輸送される場合、荷物に付された送り先住所等の送り先情報に基づいて、適切な交通機関に積み込まれ、輸送される。交通機関施設では、荷物は、利用する交通機関に応じた移動経路を作業者又は搬送機械によって搬送される。しかし、交通機関施設への荷物の到着が遅れた場合等、荷物の移動が予定よりも遅延することがある。交通機関の出発地で移動が遅延した場合は、交通機関への積み込みができない又は間違った交通機関に積み込まれる等の原因によって、荷物が正しく送達されないことがある。
また、交通機関施設では、危険物の持ち込み又は危険人物の乗り込み等を防止して交通機関の安全性を確保するために、旅行者又は荷物の検査が行われることがある。検査には手間がかかるので、移動の遅延等の原因になることもある。
特許文献1には、旅行者に固有の情報を記録するIC(Integrated Circuit)カードを用いて、旅行者が通過ポイントを通過したことをチェックし、出発ゲートに現れないチェックイン済みの旅行者の情報を抽出するシステムが開示されている。また、交通機関施設に案内用の端末を設けておき、ICカードに記録された情報に応じて、移動経路の案内図を端末に表示する技術が開示されている。
特開平10−188056広報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、通過ポイントで旅行者又は荷物の通過をチェックできるものの、移動が遅延しているのか否かを知るすべが無いので、移動の遅延の発生を防止することは困難である。また、待ち合わせ人には旅行者が通過ポイントを通過したこと等の旅行者の移動状況がわからないので、待ち合わせの状況を改善することはできない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、交通機関施設での人又は物の移動の状況を検出して通知することによって、移動の遅延を低減し、待ち合わせ人に旅行者の移動状況を把握させて待ち合わせの状況を改善する等、人または物の移動中又は移動後に行われるサービスを改善する移動状況検出システムを提供することにある。
本発明に係る移動状況検出システムは、繰り返し運行される交通機関を利用する人又は物が交通機関施設で移動するときの状況を検出するシステムにおいて、交通機関施設で人又は物が通過する経路にある複数の通過点の夫々を人又は物が通過する通過時刻を特定する通過時刻特定手段と、交通機関を特定する情報、交通機関施設の設備に関する情報、個々の人若しくは物に関する個別情報、交通機関を予約したときの予約内容を示す情報、気象情報、又は交通機関の利用時に発生したエラーを示すエラー情報により特定される若しくは物が交通機関を利用したときの利用条件及び通過点の夫々に関連付けて、前記通過時刻特定手段が特定した通過時刻を蓄積する手段と、該手段が前記利用条件及び通過点の夫々に関連付けて蓄積した通過時刻の統計的代表値、又は前記通過点を含む二つの通過点の間の通過時間の統計的代表値を個別に計算する手段と、該手段が計算した通過時刻又は前記通過時間の統計的代表値を前記利用条件及び通過点に関連付けて記憶する記憶手段と、人又は物が一の通過点を通過する通過時刻を前記通過時刻特定手段が特定した場合に、前記人若しくは前記物の交通機関の利用条件と同一の利用条件及び前記一の通過点に関連付けて前記記憶手段で記憶している通過時刻の統計的代表値を読み出した値、及び特定された通過時刻を出力するか、又は、前記利用条件及び前記一の通過点に関連付けて前記記憶手段で記憶している他の通過点から前記一の通過点までの間の通過時間の統計的代表値を読み出した値と前記通過時刻から計算される前記他の通過点から前記一の通過点までの間の通過時間とを出力する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、繰り返し運行される交通機関を利用する人又は物が交通機関施設で移動するときの状況を検出するシステムにおいて、交通機関施設で人又は物が通過する経路にある一又は複数の通過点を人又は物が通過する通過時刻を特定する通過時刻特定手段と、交通機関を特定する情報、交通機関施設の設備に関する情報、個々の人若しくは物に関する個別情報、交通機関を予約したときの予約内容を示す情報、気象情報、又は交通機関の利用時に発生したエラーを示すエラー情報により特定される若しくは物が交通機関を利用したときの利用条件、及び通過点に関連付けて、前記通過時刻特定手段が特定した通過時刻を蓄積する手段と、該手段が前記利用条件及び前記通過点に関連付けて蓄積した通過時刻の統計的代表値を計算する手段と、該手段が計算した通過時刻の統計的代表値を前記利用条件及び前記通過点に関連付けて記憶する記憶手段と、人又は物が一の通過点を通過する通過時刻を前記通過時刻特定手段が特定した場合に、前記人又は前記物の交通機関の利用条件と同一の利用条件及び前記一の通過点に関連付けて前記記憶手段で記憶している通過時刻の統計的代表値を読み出した値及び特定された通過時刻を出力する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、繰り返し運行される交通機関を利用する人又は物が交通機関施設で移動するときの状況を検出するシステムにおいて、交通機関施設で人又は物が通過する経路にある一又は複数の通過点に設けてあり、該通過点を人又は物が通過した通過時刻を特定する通過時刻特定装置と、一又は複数の出力装置と、前記出力装置及び前記通過時刻特定装置が接続された移動状況検出装置とを備え、前記通過時刻特定装置は、前記通過点を通過する人又は物を識別するための識別情報を取得する手段を有し、前記移動状況検出装置は、交通機関を特定する情報、交通機関施設の設備に関する情報、個々の人若しくは物に関する個別情報、交通機関を予約したときの予約内容を示す情報、気象情報、又は交通機関の利用時に発生したエラーを示すエラー情報からなる若しくは物が交通機関を利用したときの利用条件を特定する利用条件特定情報を、前記人又は前記物の識別情報に関連付けて記憶している利用条件特定情報記憶手段と、前記通過時刻特定装置が特定した通過時刻を、前記通過時刻特定装置で取得した識別情報に関連付けて前記利用条件特定情報記憶手段で記憶している利用条件特定情報、及び前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を示す情報に関連付けて記憶する手段と、該手段が利用条件特定情報及び通過点を示す情報に関連付けて記憶した通過時刻の統計的代表値を計算する手段と、該手段が計算した通過時刻の統計的代表値を利用条件特定情報及び通過点を示す情報に関連付けて記憶する統計的代表値記憶手段と、前記通過時刻特定装置が通過時刻を特定した場合に、前記通過時刻特定装置で取得した識別情報に関連付けて前記利用条件特定情報記憶手段で記憶している利用条件特定情報と同一の利用条件特定情報及び前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を示す情報に関連付けて前記統計的代表値記憶手段で記憶している通過時刻の統計的代表値を読み出し、読み出した統計的代表値と特定された通過時刻とを比較する手段と、該手段による比較結果を前記出力装置に出力させる手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、前記移動状況検出装置は、識別情報に関連付けて、特定の出力装置を示す出力装置情報を記憶している手段と、前記通過時刻特定装置が特定した通過時刻、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を示す情報及び前記比較結果を、前記通過時刻特定装置で取得した識別情報に関連付けて記憶している出力装置情報が示す特定の出力装置に出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、前記移動状況検出装置は、人又は物の識別情報に関連付けて、前記人又は前記物が交通機関施設で移動すべき移動経路を示す経路情報を記憶している手段と、前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて記憶している経路情報に基づいて、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点が前記移動経路にあるか否かを判定する手段と、前記通過点が前記移動経路に無い場合に、移動経路が間違っていることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、前記経路情報は、移動経路にある通過点の通過順序を示す情報を含んでおり、前記移動状況検出装置は、前記人又は前記物が通過した複数の通過点での通過時刻に対応した通過順序と前記経路情報が示す通過順序とが一致するか否かを判定する手段と、通過順序が一致しない場合に、移動経路が間違っていることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、前記通過時刻特定装置は、交通機関施設内の所定の設備までの案内の要求を受け付ける手段と、前記所定の設備までの経路を表した情報を出力する手段とを更に有し、前記移動状況検出装置は、前記通過時刻特定装置が前記要求を受け付けた場合に、前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて記憶している経路情報を、前記通過時刻特定装置から前記所定の設備までの経路を加えた新たな移動経路を示す情報に更新する手段と、前記通過時刻特定装置に、前記所定の設備までの経路を表した情報を出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、前記移動状況検出装置は、人の識別情報に関連付けて、前記人と一緒に移動すべき他の人又は物の識別情報を記憶している手段を更に有し、前記通過時刻特定装置は、一の人の識別情報を取得した場合に、前記一の人と一緒の他の人又は物の識別情報を取得する手段を更に有し、前記移動状況検出装置は、更に、前記他の人若しくは前記物の識別情報が、前記一の人の識別情報に関連付けて記憶している識別情報と異なる場合、前記他の人若しくは前記物の識別情報が、前記一の人の識別情報に関連付けて記憶されていない場合、又は、前記一の人の識別情報に関連付けて記憶している他の人若しくは物の識別情報が前記通過時刻特定装置で取得されない場合に、異常を示す情報を前記出力装置に出力させる手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、前記移動状況検出装置は、物品の引き渡し又は回収が必要な人の識別情報に関連付けて、物品の引き渡し又は回収が必要であることを示す情報を記憶している手段と、前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて前記情報が記憶されているか否かを判定する手段と、前記識別情報に関連付けて前記情報が記憶されている場合に、物品の引き渡し又は回収が必要であることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、人又は物が通過点を通過することを妨害する妨害手段を更に備え、前記移動状況検出装置は、検査すべき人又は物に関する検査情報を記憶している手段と、個々の人又は物に関する個別情報を、前記人又は前記物の識別情報に関連付けて記憶している手段と、前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて記憶している個別情報の少なくとも一部が、記憶している検査情報と一致するか否かを判定する手段と、前記個別情報の少なくとも一部が前記検査情報と一致する場合に、前記妨害手段に、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を人又は物が通過することを妨害させる手段と、検査が必要であることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、通過点を通過する物の透過写真の撮影又は重量の測定を行う測定手段を更に備え、前記移動状況検出装置は、前記測定手段が撮影した物の透過写真又は測定した物の重量を、前記通過時刻特定装置で取得した前記物の識別情報に関連付けて記憶する手段と、前記測定手段が撮影した透過写真又は測定した重量と前記物の識別情報に関連付けて既に記憶している透過写真又は重量とが所定の許容範囲内で一致するか否かを判定する手段と、前記測定手段が撮影した透過写真又は測定した重量と前記物の識別情報に関連付けて記憶している透過写真又は重量とが所定の許容範囲内で一致していない場合に、前記妨害手段に、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を前記物が通過することを妨害させる手段と、前記物の中身が一致していないことを示す情報を前記出力装置に出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る移動状況検出システムは、前記通過時刻特定装置は、人又は物を識別するための複数種類の識別情報を取得する手段を更に有し、前記移動状況検出装置は、複数種類の識別情報の組み合わせを記憶している手段と、前記通過時刻特定装置が複数種類の識別情報を取得した場合に、取得された複数種類の識別情報の組み合わせが記憶されているか否かを判定する手段と、取得された複数種類の識別情報の組み合わせが記憶されていない場合に、前記妨害手段に、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を前記人又は前記物が通過することを妨害させる手段と、識別情報の組み合わせが存在しないことを示す情報を前記出力装置に出力させる手段とを更に有することを特徴とする。
本発明においては、人又は物が交通機関施設で移動する際の状況を検出する移動状況検出システムは、人又は物が交通機関施設の通過点を通過した通過時刻又は二つの通過点間の通過時間を特定し、通過時刻又は通過時間とその平均値等の統計的代表値とを比較した結果を出力する。人又は物の通過の進み具合又は遅れ具合が本人、又は作業者、待ち合わせ人若しくは商店事業者等の他者に明らかとなる。
また本発明においては、移動状況検出システムは、通過点の位置、通過時刻又は通過時間、並びに通過時刻又は通過時間と統計的代表値との比較結果を、予め定めてある特定の出力装置に出力する。特定の出力装置によって、人又は物の移動状況が明らかとなる。
また本発明においては、移動状況検出システムは、人又は物が経路を間違った場合に、経路が間違っていることを出力する。人又は物が経路を間違ったことが容易に明らかとなる。
また本発明においては、移動状況検出システムは、人からの要求に応じて洗面所等の所定の設備までの経路を案内する。人は交通機関施設内で洗面所等の設備までの経路を容易に知ることができる。
また本発明においては、移動状況検出システムは、人と一緒に移動すべき他の人又は物の識別情報を、人の識別情報に関連付けて記憶しておく。移動状況検出システムは、間違った人又は物が人と一緒である場合、一緒であるべき他の人又は物がいない場合、一緒であるべき他の人又は物がない人に他の人又は物が一緒である場合に、異常を通知する。荷物の取り違え、又は人が同行者とはぐれること等が防止される。
また本発明においては、移動状況検出システムは、物品の引き渡し又は回収が必要な人の識別情報に、物品の引き渡し又は回収が必要であることを示す情報を関連付けて記憶しておく。移動状況検出システムは、人が特定の通過点を通過する際に、物品の引き渡し又は回収が必要であることを通知する。通知に応じて作業者が作業を行うことにより、人が購入した商品等の物品の引き渡し、又は入国カード等の物品の回収が行われる。
また本発明においては、移動状況検出システムは、人又は物に関する情報を記憶し、検査すべき人又は物に関する検査情報を記憶しておく。移動状況検出システムは、人又は物が通過すべき通過点で人又は物の識別情報を取得し、識別情報で識別される人又は物に関する情報の一部が検査情報に一致した場合に、人又は物の通過を妨害する。通過を妨害された人又は物は、作業者によって検査される。
また本発明においては、移動状況検出システムは、物の透過写真の撮影又は重量の測定を行い、以前に撮影した透過写真又は測定した重量と比較し、一致しない場合に物の通過を妨害する。荷物のすり替わり等の物の変化が検出される。
また本発明においては、移動状況検出システムは、複数種類の識別情報を取得することが可能であり、取得した複数種類の識別情報の組み合わせが予め記憶してある組み合わせと一致しない場合に、人又は物の通過を妨害する。複数種類の識別情報を用いることで、人又は物の確認が厳格に行われる。
本発明にあっては、移動状況が出力されることで移動を早めることの動機付けが人と物を運ぶ作業者とに与えられ、結果として、移動の遅延が抑制される。また、出力された移動状況を待ち合わせ人が確認することで、待ち合わせの状況が改善される等、人または物の移動中又は移動後に行われるサービスが改善され、本発明は優れた効果を奏する。
移動状況検出システムの全体構成を示す概念図である。 移動状況検出装置の内部構成を示すブロック図である。 移動状況検出装置が通過時刻の平均値及び標準偏差を計算する処理の手順を示すフローチャートである。 移動状況検出システムが最初の通過地点で実行する処理の手順を示すフローチャートである。 検査処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。 移動状況検出システムが最初の通過地点で旅行者の通過をチェックする処理の手順を示すフローチャートである。 移動状況検出システムが2番目以降の通過地点で旅行者の通過をチェックする処理の手順を示すフローチャートである。 荷物を検査する処理の手順を示すフローチャートである。 洗面所を案内する処理の手順を示すフローチャートである。 移動状況検出装置が到着地で実行する追加の処理の手順を示すフローチャートである。 移動状況検出装置が出発地で実行する追加の処理の手順を示すフローチャートである。 移動状況検出装置が実行する待ち合わせ案内の処理の手順を示すフローチャートである。 移動状況検出装置が移動状況を端末機又は携帯端末機へ通知する処理の手順を示すフローチャートである。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態においては、交通機関として航空機を利用する旅行者又は荷物の例を主に用いて本発明を説明する。また、本実施の形態においては、統計的代表値として平均値を用いる。また、本発明における利用条件特定情報として、旅行者又は荷物が利用する航空便を特定する航空便特定情報を用いる。図1は、移動状況検出システムの全体構成を示す概念図である。旅行者又は荷物が移動する際の状況を検出する移動状況検出装置1は、インターネット等の通信ネットワークN1に接続されている。移動状況検出装置1は、複数の空港の夫々に一台以上設けられている。複数の移動状況検出装置1の夫々は、通信ネットワークN1を介して互いの間で通信を行う。
航空機を利用する旅行者は、チケット31を所持しており、搬送される荷物には、荷札32が付けられている。チケット31には、旅行者を識別するための識別情報であるIDが記録されている。例えば、チケット31は、IDを示す文字列若しくはバーコードが印刷されたチケット、又はIDを示す電子データを記憶するICカードである。同様に、荷物の識別情報であるIDが荷札32に記録されている。
交通機関施設である空港には、搭乗手続き窓口、荷物預かり窓口、保安検査所、搭乗口、荷物搬出口、荷物搬入口、航空機からの降り口、到着手続き窓口、荷物受取所及び到着口等、旅行者又は荷物が通過すべき複数の通過地点(通過点)が存在する。各通過地点には、チケット31又は荷札32からIDを読み取り、旅行者又は荷物が通過するときの通過時刻を特定するチェック機(通過時刻特定装置)21,21,…が設けられている。チェック機21は、チケット31若しくは荷札32を発券する発券装置、又は、コンピュータに接続されてチケット31若しくは荷札32に印刷されているバーコードを読み取るバーコードリーダである。又は、チェック機21は、チケット31に記録されたIDを読み取り、必要な情報を表示し、必要な情報を記録できる改札機である。又は、チェック機21は、作業者が操作を行うことにより、チケット31のID等の情報を入力するための入力装置である。なお、チェック機21は、通過時刻に加えて、日付等の日時に関する情報を取得してもよい。チェック機21,21,…の中には、必要に応じて旅行者又は荷物の移動を妨害するゲートが設けられているものがある。ゲートが設けられたチェック機21は、本発明における妨害手段を兼ねている。なお、旅行者又は荷物の移動を妨害するゲートはチェック機21とは別に設けられていてもよい。
チェック機21は、作業者の操作により情報の入力を行う入力部と、ディスプレイ又はスピーカ等の情報を出力する出力部を備えている。チェック機21は、本発明における出力装置を兼ねている。また、チェック機21には、旅行者が押下することで手助け又は案内を求めるためのヘルプ用ボタンが備えられているものがある。また、チェック機21は、旅行者又は荷物が通過する経路の全ての分岐点に配置されていてもよく、経路上で作業員が待機している全ての待機場所に配置されていてもよい。また、空港内では、旅行者又は荷物が夫々の経路上で通過すべき全てのチェック機21を必ず通過するように、柵又はゲート等で経路を構成してあってもよい。
空港内に設けられた複数のチェック機21,21,…は、空港内に設けられた通信ネットワークN2を介して移動状況検出装置1に接続されている。移動状況検出装置1は、チェック機21を用いて、チェック機21が設けられている通過地点を通過する旅行者又は荷物の移動状況を検出する。各チェック機21は、検査時に取得した情報及び生成した情報を移動状況検出装置1へ送信し、移動状況検出装置1は、受信した情報を記憶する。なお、移動状況検出装置1は、各チェック機21に含まれた形態であってもよい。この形態では、チェック機21と移動状況検出装置1との間の通信がネットワークN2を介さずに行われ、通信時間が短縮され処理速度が向上する。
また、移動状況検出装置1には、空港又は航空機内で作業を行う作業者が使用する複数の端末機22,22,…が、通信ネットワークN2を介して接続されている。端末機22は本発明における出力装置である。通信ネットワークN2には、無線通信ネットワークが含まれていてもよい。端末機22は、ディスプレイ等の情報を出力する出力部を備えている。端末機22は、作業者が携帯できる形態であってもよく、事務所等の作業者が待機する場所に設置された形態であってもよい。また、端末機22は、キーボード等の入力部を備えていても良い。後述するように、端末機22は、チェック機21で特定の処理が行われた場合に、処理に応じた情報を出力部で出力する処理を行う。
また、移動状況検出装置1は、通信ネットワークN1を介して、携帯電話機等の携帯端末機23と通信を行うことが可能である。携帯端末機23は本発明における出力装置である。携帯端末機23は、例えば個人が所有する携帯電話機である。移動状況検出装置1には、メールアドレス等の携帯端末機23を示す出力装置情報が登録されており、移動状況検出装置1は、登録された出力装置情報に基づいて携帯端末機23へ情報を送信し、携帯端末機23は情報を出力する。なお、移動状況検出装置1は、通信ネットワークN2を介して携帯端末機23へ情報を送信してもよい。
また、通信ネットワークN1には、航空機の運航に関する情報を記憶する交通機関情報記憶装置4が接続されている。交通機関情報記憶装置4は、航空会社別に設けられている。交通機関情報記憶装置4は、図示しない通信ネットワークを介して航空機の運航を管理するデータベースに接続されており、このデータベースから送信される最新の情報を記憶する。なお、交通機関情報記憶装置4はこのデータベースから構成されていてもよい。交通機関情報記憶装置4は、運航されている航空便別に、夫々の航空便を特定する航空便特定情報を記憶している。例えば、航空便特定情報として、航空会社名を含む航空便名、定期便若しくはチャータ便等の便形式、出発地名、到着地名、出発予定日時及び到着予定日時等が記憶されている。また例えば、後述する予約情報に通常は含まれる航空機型式、乗客定員数及び空席率が航空便特定情報に含まれていてもよい。
また交通機関情報記憶装置4は、航空便並びに旅行者若しくは荷物に関連する空港の設備に関する情報を、航空便特定情報に関連付けて記憶する。航空便に関係する空港の設備に関する情報は、航空便が直接又は間接的に利用する空港内の設備に関する情報である。航空便に関係する空港の設備に関する情報としては、ターミナル番号、搭乗口の番号、作業者の数、及び発着日時等を示す情報がある。また作業者等の空港での作業者を識別する作業者ID、及び作業者数を示す情報も含まれる。旅行者又は荷物に関係する空港の設備に関する情報は、旅行者又は荷物が直接又は間接的に利用する空港内の設備に関する情報である。旅行者又は荷物に関係する空港の設備に関する情報としては、発券カウンターの番号、保安検査所の番号、出国審査所の番号、検疫所の番号、及び入国審査所の番号が含まれる。また、旅行者移動径路又は荷物搬送経路の番号、荷物受取所の番号、移動経路にあるその他の各設備の番号、作業者数及び夫々の設備の通過順序等を示す情報、並びに作業者IDが含まれる。なお、空港設備、保安、検疫、出入国、及び税関検査に関する情報は、夫々、特定の団体に管理されている図示しないデータベースから直接取得してもよい。また、航空会社では、通常、気象情報を図示しないデータベースに航空機の発着する空港毎に記憶しておき、パイロット又は空港の作業者等に気象情報を提供している。交通機関情報記憶装置4は、このデータベースに接続されており、航空便の発着する空港別の気象情報を、空港の設備に関する情報の一部として取得する形態であってもよい。
また、交通機関情報記憶装置4は、特定の旅行者が特定の航空便の利用を予約した予約内容を示す予約情報を、旅行者別に記憶している。予約情報は、旅行者の識別情報であるIDを含み、また旅行者の氏名、年齢、性別、電子メールアドレス及び国籍等の旅行者の個人情報を含む。旅行者の個人情報は個別情報に相当する。また予約情報は、出発地名、到着地名、利用する航空便名、及び出発予定年月日等、旅行者が利用する航空便を特定する航空便特定情報の少なくとも一部を含み、互いに関連付けられている。航空便特定情報は、交通機関特定情報に相当する。また予約情報は、エコノミーシート若しくはビジネスシート等の座席の種類、座席番号、又は荷物の数等、旅行者が航空機を利用するときの利用条件を示す情報を含む。また、予約情報は、IDで識別される旅行者が空港内で通過すべき通過地点の場所、通過すべき通過地点の順序、及び各通過地点にあるチェック21のID等、旅行者が空港内で移動すべき移動経路を示す経路情報を含んでいる。また、予約情報は、旅行者の同行者の有無を示す情報を含み、同行者が存在する場合は同行者のIDを含む。また、移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23の情報、移動状況と共に通知すべき旅行者の通知用個人情報、通知すべき移動状況を取得するチェック機21の情報、移動状況を通知する期間及びタイミングに関する情報が含まれていてもよい。予約情報は、予約が行われた時点で交通機関情報記憶装置4に記憶される。経路情報等、予約情報に含まれる情報の内で予約が行われた時点でまだ定まっていない情報がある場合は、情報が決定される都度、決定された情報が予約情報に追加して記憶される。
更に、通信ネットワークN1には、検査すべき旅行者又は荷物に関する検査情報を記憶する検査情報記憶装置5が接続されている。検査情報記憶装置5は、各国の行政機関、司法機関、又は企業等が管理している図示しないデータベースから、図示しない通信ネットワークを介して検査情報を取得して記憶する。検査情報には、米国のTSA(Transportation Security Administration)の持つ「No Fly List」又はFBI(Federal Bureau of Investigation)の持つ容疑者リスト等が含まれる。検査情報には、容疑者等の要注意人物の氏名、国籍、住所又は信教等の個人情報が含まれており、要注意人物のIDがある場合にはこのIDも検査情報に含まれる。また、検査情報記憶装置5は、検査情報の取得元のデータベースのID、情報更新日、又は情報更新者のID等の情報と検査情報とを関連付けて記憶している。検査情報記憶装置5が記憶すべき情報の通信には格別のセキュリティが必要である。例えば、専用の通信ネットワークを用いた通信を行ってもよい。また例えば、通信ネットワークを利用することなく、光ディスク等の記録媒体を用いて情報の取得が行われてもよい。また、検査情報記憶装置5は、各国の行政機関等が管理しているデータベース自体で構成されていてもよい。
また、通信ネットワークN1には、旅行者に対して販売された商品に関する商品情報を記憶する商品情報記憶装置6が接続されている。商品情報には、販売された商品のID、この商品を検査したチェック機21のID、この商品を購入した旅行者のID、販売者のID、商品名、内容量、価格、販売日時、及び産地等が含まれており、互いに関連付けられている。商品のIDは、荷物のIDであってもよい。商品情報は、空港又は航空機内で販売者が使用する図示しない端末装置で取得され、図示しない通信ネットワークを介して商品情報記憶装置6へ送信される。商品情報記憶装置6は、所定の頻度で又は商品情報が更新される都度、通信ネットワークN1を介して移動状況検出装置1へ商品情報を送信する。移動状況検出システムには、複数の商品情報記憶装置6が含まれていてもよい。例えば、商品情報記憶装置6は、地域別、空港別、又は航空会社別に設けられていてもよい。また、商品情報記憶装置6は、販売者が使用するコンピュータで構成されていてもよい。また、商品情報記憶装置6は、検査情報記憶装置5に含まれた形態であってもよい。
なお、移動状況検出システムは、検査情報記憶装置5又は商品情報記憶装置6を含んでいない形態であってもよい。この形態では、作業者が図示しない入力装置を用いて検査情報又は商品情報を移動状況検出装置1へ入力し、移動状況検出装置1は入力された情報を記憶してもよい。
図2は、移動状況検出装置1の内部構成を示すブロック図である。移動状況検出装置1は、サーバ装置等の汎用コンピュータを用いて構成されている。移動状況検出装置1は、演算を行うCPU(Central Processing Unit )11と、演算に伴って発生する一時的なデータを記憶するRAM(Random Access Memory)12と、光ディスク等の記録媒体10から情報を読み取るドライブ部13と、ハードディスク等の不揮発性の記憶部14とを備えている。また移動状況検出装置1は、日時を計測する時計部15と、空港内の通信ネットワークN2に接続されたインタフェース部16と、通信ネットワークN1に接続された通信部17とを備えている。CPU11は、記録媒体10に記録されたコンピュータプログラム18をドライブ部13に読み取らせ、読み取ったコンピュータプログラム18を記憶部14に記憶させる。コンピュータプログラム18は必要に応じて記憶部14からRAM12へロードされ、CPU11は、ロードされたコンピュータプログラム18に基づいて移動状況検出装置1に必要な処理を実行する。なお、コンピュータプログラム18は、通信ネットワークN1に接続された図示しない他のサーバ装置からダウンロードされてもよい。また、時計部15は、チェック機21内に設けられていてもよい。
記憶部14は、空港内の各通過地点に設けられた複数のチェック機21,21,…に関する情報を記録した通過地点データを記憶している。例えば、通過地点データには、チェック機21のID、チェック機21の名称、通過地点の場所、及び所定の基準点から通過地点までの経路上の距離等が通過地点別に記録されている。記憶部14は、各チェック機21でエラー処理が行われたことを示すエラー情報を記録したエラー履歴データを記憶している。エラー履歴データでは、エラー情報が、チェック機21のID、チェックされた旅行者又は荷物のID、及び航空便特定情報に関連付けられて記録されている。エラー情報には、チェック機21で行った処理の内容、エラーの内容、及びエラー処理が行われた日時等が含まれる。
また記憶部14は、旅行者に関する旅行者データを記憶している。旅行者データには、旅行者のID、旅行者の個人情報、同行者の有無を示す情報、及び同行者のID等が含まれている。旅行者の個人情報は個別情報に相当する。また、旅行者データには、旅行者が各通過地点を通過した日時を記録した移動経過データが含まれている。また、旅行者データには、旅行者が利用する航空便を特定する航空便特定情報、及び旅行者の空港内での経路を示す経路情報等が含まれている。また、移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23の情報、移動状況と共に通知すべき旅行者の通知用個人情報、通知すべき移動状況を取得するチェック機21の情報、移動状況を通知する期間及びタイミングに関する情報も含まれている。これらの旅行者に関する情報は互いに関連付けられている。同様に、記憶部14は、荷物に関する荷物データを記憶している。荷物データには、荷物のIDが含まれており、また、荷物の所有者の個人情報、並びに荷物の送付元及び送付先を示す情報等の個別情報が含まれている。また、同様に、荷物データには、移動経過データ、航空便特定情報、及び経路情報等が含まれている。また、荷物の移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23の情報、移動状況と共に通知すべき荷物の送り主の通知用個人情報、通知すべき移動状況を取得するチェック機21の情報、移動状況を通知する期間及びタイミングに関する情報も含まれている。これらの荷物に関する情報は互いに関連付けられている。
また、記憶部14は、検査情報を記録した検査データを記憶している。所定の頻度で、又は検査情報記憶装置5で記憶する情報が更新される都度、検査情報記憶装置5から移動状況検出装置1へ通信ネットワークN1を介して検査情報が送信され、検査データに記録される。なお、移動状況検出装置1は、通信ネットワークN1を利用することなく、光ディスク等の記録媒体を用いて検査情報を取得してもよい。
また、記憶部14は、商品情報を記録した商品データを記憶している。移動状況検出装置1は、商品情報記憶装置6から通信ネットワークN1を介して送信された商品情報を取得し、商品データに記録する。また、商品情報は、商品情報記憶装置6以外からでも取得可能である。例えば、作業者がチェック機21を用いて商品情報を商品情報記憶装置6へ入力してもよい。また、商品の販売者が使用する図示しない端末装置から図示しない通信ネットワークを介して移動状況検出装置1へ入力してもよい。
また、記憶部14は、チェック機21でエラー処理を行った場合にエラー情報の送信先となる特定の端末機22を示すエラー通知先データを記憶している。エラー通知先データには、エラーの種別、チェック機21のID、及びエラー情報の送信先の端末機22のIDが含まれており、互いに関連付けて記録されている。
また、記憶部14は、各通過地点を旅行者又は荷物が通過した通過時刻の平均値及び標準偏差を記録した平均値データを記憶している。移動状況検出装置1は、定期的に、各通過地点を旅行者又は荷物が通過した通過時刻の平均値及び標準偏差を通過地点別及び航空便別に計算する処理を行う。図3は、移動状況検出装置1が通過時刻の平均値及び標準偏差を計算する処理の手順を示すフローチャートである。CPU11は、毎日、午前1:00等の所定の時刻に、各通過地点を旅行者又は荷物が通過した通過時刻を旅行者データ及び荷物データから読み出す(S11)。このとき、CPU11は、通過時刻に関連付けられた航空便特定情報も読み出す。CPU11は、次に、同じ通過地点での通過時刻の内で同じ航空便特定情報に関連付けられた通過時刻の平均値及び標準偏差を計算することにより、各通過地点における航空便特定情報別の通過時刻の平均値及び標準偏差を計算する(S12)。このとき、CPU11は、読み出した通過時刻に日付変更前後の時刻が含まれている場合、通過時刻の前後関係が正しく保たれるように計算を行う。例えば、CPU11は、通過時刻と共に日付の情報も読み出し、日付の情報に基づいて、日付変更後の通過時刻に24:00を加えた上で平均値及び標準偏差を計算する。また、得られた平均値が24:00を越えている場合は、CPU11は、得られた平均値から24:00を減算する。
CPU11は、計算した通過時刻の平均値及び標準偏差を、チェック機21のID等の各通過地点を示す情報及び航空便特定情報に関連付けて平均値データに記録し(S13)、処理を終了する。記憶部14が記憶する平均値データには、最新の平均値及び標準偏差が記録されている。なお、移動状況検出装置1は、平均値及び標準偏差を計算する周期を、1日よりも短くするか、又は1日よりも長くしてもよい。なお、移動状況検出装置1は、複数のコンピュータを用いて構成した形態であってもよい。なお、平均値及び標準偏差等の統計的代表値を計算及び記録する際に用いた航空便特定情報は、旅行者又は荷物が交通機関を利用したときの利用条件を特定する利用条件特定情報の一つに相当する。利用条件特定情報には、チェック機21及び移動状況検出装置1が取得した情報の内、旅行者ID又は荷物ID、平均値データ及びコンピュータプログラムを除く情報が含まれる。
次に、移動状況検出システムが実行する処理を説明する。チケット31に記録されたIDのない旅行者は、搭乗手続き窓口等の最初の通過地点で、まずIDを発行してもらう必要がある。図4は、移動状況検出システムが最初の通過地点で実行する処理の手順を示すフローチャートである。発券装置等のチェック機21は、新規のIDが記録されたチケット31を発券する等の方法で、旅行者を識別するIDを発行する(S21)。チェック機21及び移動状況検出装置1は、次に、旅行者が航空機を利用するために必要な情報、及び移動状況検出装置1での処理に必要な情報を取得する処理を行う(S22)。なお、チェック機21は、ステップS21及びS22の処理を逆の順番で行ってもよい。
ステップS22では、例えば、航空便の予約がなされている場合は、移動状況検出装置1は、通信ネットワークN1を介して交通機関情報記憶装置4から予約情報を取得する処理を行う。より具体的には、CPU11は、予約番号等に基づいた予約情報の検索指示を通信部17に交通機関情報記憶装置4へ送信させ、交通機関情報記憶装置4は検索指示に従って検索した予約情報を移動状況検出装置1へ送信し、移動状況検出装置1は、予約情報を通信部17で受信する。予約がなされていない場合は、作業者又は旅行者自身が発券装置等のチェック機21を操作することにより、チェック機21は、航空便特定情報、及び旅行者に関する情報を受け付ける。旅行者に関する情報には、氏名、年齢及び使用言語等の旅行者の個人情報が含まれており、また席番号等、旅行者が航空便を利用するときの利用条件を示す情報が含まれている。また、移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23の情報が含まれている。この情報は、例えば、旅行者が移動状況の通知を希望する待ち合わせ人が所有する携帯端末機23の情報である。また、旅行者に関する情報には、移動状況と共に通知すべき旅行者の通知用個人情報、通知すべき移動状況を取得するチェック機21の情報、移動状況を通知する期間及びタイミングに関する情報が含まれている。チェック機21の情報は、例えば、複数のチェック機21の内で特定のチェック機21で取得した移動状況を特定の端末機22又は携帯端末機23へ通知する場合に、旅行者が通知を希望する移動状況を取得するチェック機21を特定する情報である。なお、CPU11は、航空便特定情報の一部を受け付けた後、航空便特定情報の残りを、通信ネットワークN1を介して交通機関情報記憶装置4から取得する処理を行ってもよい。またCPU11は、取得した航空便特定情報に関連付けられた残りの情報も交通機関情報記憶装置4から取得する。交通機関情報記憶装置4から取得した情報には、旅行者の経路を示す経路情報が含まれる。なお、CPU11が交通機関情報記憶装置4から取得する情報は最新情報の複製である。
ステップS22では、CPU11は、チェック機21の出力部に予約情報等の取得した情報を出力させ、旅行者に情報の確認をさせる処理を行ってもよい。このとき、CPU11は、取得した情報に含まれる旅行者の使用言語と一致する言語を用いてチェック機21に情報を出力させる。また、チェック機21は、作業者又は旅行者の操作によって情報の変更指示を受け付けることが可能である。例えば、旅行者は、旅程を変更することが可能である。CPU11は、チェック機21で変更指示を受け付けた場合に、変更された情報を取得し、取得した情報が変更されたことを示すエラー情報をエラー履歴データに記録する。また、チェック機21は、作業者又は旅行者の操作によって情報の承認を受け付けることが可能である。CPU11は、チェック機21で情報の承認を受け付けた場合に、変更が無いことを示す情報を取得する。なお、予約情報等の情報の変更又は承認の処理は、最初の通過地点でのチェック機21だけでなくその他のチェック機21でも行ってもよい。旅程の変更を受付けた場合、CPU11は、予約番号等の旅行者の個人情報に関連付けて変更内容を示す変更情報を交通機関情報記憶装置4へ送信する。交通機関情報記憶装置4は、受信した個人情報と同じ個人情報に関連付けて記憶してある情報を更新する。
ステップS22で情報を取得した移動状況検出装置1は、取得した情報を通信ネットワークN1を介して他の移動状況検出装置1へ送信し、他の移動状況検出装置1は、送信された情報を取得する。即ち、ステップS22では、全ての移動状況検出装置1が同一の情報を取得する。なお、移動状況検出システムは、一の移動状況検出装置1が情報を取得した後、旅行者又は荷物の出発地、経由地及び到着地にある他の移動状況検出装置1へ、取得した情報を送信する形態であってもよい。この形態では、旅行者又は荷物の移動経路に関係する複数の移動状況検出装置1が同一の情報を取得する。また、移動状況検出システムは、ステップS22では単一の移動状況検出装置1が情報を取得する処理を行う形態であってもよい。この形態では、必要に応じて、一の移動状況検出装置1が取得して記憶している情報を、通信ネットワークN1を通じて他の移動状況検出装置1が共有することが可能である。
CPU11は、次に、旅行者の中から要注意人物を区別して検査するための検査処理を行う(S23)。図5は、検査処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。CPU11は、記憶部14に記憶された検査データに含まれる検査情報と旅行者に関する情報とを比較し、一致する情報があるか否かを判定する(S31)。例えば、CPU11は、取得した情報、又は記憶部14が記憶する旅行者データに含まれる旅行者のIDに関連付けられた個人情報に、要注意人物の個人情報と一致する情報があるか否かを判定する。旅行者に関する情報に検査情報と一致する情報が含まれる場合に(S31:YES)、CPU11は、チェック機21のゲートを閉じた状態を保つことにより、旅行者の経路を遮断する(S32)。なお、移動状況検出システムは、ステップS32で、通常の経路を遮断するとともに、検査を行うための専用の経路への誘導を行う形態であってもよい。また、移動状況検出システムは、チェック機21とは別に設けたゲートを用いて経路を遮断してもよい。CPU11は、次に、旅行者の検査が必要であることを作業者に通知する処理を行う(S33)。ステップS33では、CPU11は、作業者が操作する予め設定されたチェック機21に、「検査員を派遣願います」等の検査のために作業者の派遣を要請するメッセージを出力させ、判定を行ったチェック機21のID又は設置場所、並びに旅行者の個人情報を出力させる。なお、CPU11は、同様の情報を、判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ送信してもよい。
通知を受けた作業者は、旅行者に対して、ボディチェック又は事情聴取等の検査を行い、チェック機21を操作して検査結果を入力する(S34)。CPU11は、次に、入力された検査結果が旅行者の通過を許可するものであるか否かを判定する(S35)。作業者による検査結果が旅行者の通過を許可するものでない場合は(S35:NO)、CPU11は、ステップS31での判定結果及び作業者による検査結果を含むエラー情報をエラー履歴データに記録し(S36)、処理を終了する。チェック機21のゲートは開放されることはなく、旅行者は通過地点を通過できない。
ステップS35で作業者による検査結果が旅行者の通過を許可するものである場合は(S35:YES)、CPU11は、ステップS31での判定結果及び作業者による検査結果を含むエラー情報をエラー履歴データに記録する(S37)。ステップS37が終了した後、又はステップS31で検査情報と一致する情報が含まれていない場合に(S31:NO)、CPU11は、検査処理のサブルーチンを終了し、処理をメインの処理へ戻す。
CPU11は、次に、時計部15が計測する日時に応じて、旅行者が搭乗手続き窓口等の最初の通過地点を通過した通過時刻を特定する(S24)。CPU11は、次に、旅行者及び当該チェック機21のID、エラーになっていないことを示す判定内容、並びに通過時刻を含む取得した情報を、旅行者データに記録することにより、互いに関連付けて記憶部14に記憶する(S25)。CPU11は、次に、チェック機21にゲートを開放させることにより、旅行者の経路を開放する(S26)。旅行者は通過地点を通過できるようになる。チェック機21は、光センサ等を用いて旅行者の通過を確認した後、ゲートを閉鎖する。なお、チェック機21は、ゲートを開放しておき、通過地点を通過しようとする旅行者を検知してゲートを閉鎖する形態であってもよい。また、移動状況検出システムは、チェック機21とは別に設けたゲートを用いて経路を開放してもよい。更に、発券装置等のチェック機21は、必要に応じて、取得した情報の一部又は全部をチケット31に記録する。移動状況検出装置1及びチェック機21は、以上で最初の通過地点で実行する処理を終了する。
移動状況検出装置1は、旅行者の個人情報と検査情報との比較をすることで、要注意人物を一般の旅行者と区別することが可能となる。区別した要注意人物を作業者によって重点的に検査する一方で、一般の旅行者に対しては、金属探知機を通過させる等の簡易的な検査を適用することが可能である。旅行者の大部分は要注意人物ではないので、大部分の旅行者の検査時間を短縮することができ、結果的に移動時間が短縮する。また、厳重な検査による不快感を旅行者に与えることが少なくなる。また、空港の入り口等、最初の通過地点で要注意人物の区別を行うことにより、空港内でのテロ等のトラブルを未然に防止することができる。また、空港の税関検査場の直前にある通過地点で要注意人物を区別すれば、密輸又は申告漏れ等の前歴のある旅行者を他の旅行者と区別し、検査の厳重さを分けることにより、効率的な税関検査が可能となる。本発明のように要注意人物を他の旅行者から区別して重点的に検査する方法が普及した場合は、要注意人物は強制的に厳重な検査を受けさせられることが世間に認識され、犯罪の抑止効果が得られる。
荷物の場合においても、移動状況検出装置1及びチェック機21は同様の処理を実行する。荷物預かり窓口等の最初の通過地点で、発券装置等のチェック機21は、ステップS21で、新規のIDが記録された荷札32を発券することにより、荷物を識別するIDを発行する。またステップS22で、移動状況検出装置1及びチェック機21は、荷物の所有者である旅行者に係る情報を旅行者のIDに基づいて読み出す等の方法により、航空便特定情報、及び当該航空機特定情報に関連付けられた情報を取得する。また、作業者又は旅行者が必要な機器を操作することにより、荷物の大きさ、重さ、内容、及び透視写真等の他の必要な情報を取得し、チェック機21に入力する。なお、チェック機21はこれらの情報を自動で取得する機器を備えた形態であってもよい。
CPU11は、次に、ステップS23の検査処理を行う。CPU11は、ステップS31で、取得した情報に、記憶部14に記憶された検査データに含まれる検査情報と一致する情報があるか否かを判定する。例えば、CPU11は、荷物の所有者の個人情報に、要注意人物の個人情報と一致する情報があるか否かを判定する。また例えば、CPU11は、荷物の送付元又は送付先を示す情報に検査情報と一致する情報があるか否かを判定する。取得した情報に検査情報と一致する情報が含まれない場合は、CPU11は、処理をメインの処理へ戻す。取得した情報に検査情報と一致する情報が含まれる場合に、CPU11は、ステップS32で、荷物の搬送装置を停止した状態にして、荷物の経路を遮断する。なお、移動状況検出システムは、ステップS32で、通常の経路を遮断するとともに、検査を行うための専用の経路へ荷物を搬送する形態であってもよい。CPU11は、次に、ステップS33で、荷物の検査が必要であることを通知するための情報を、作業者の操作するチェック機21の出力部に出力させる。又は、CPU11は、判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ、荷物の検査が必要であることを示す情報を送信する。この情報には、荷物検査が必要である旨のメッセージ、判定を行ったチェック機21のID又は設置場所、並びに荷物のIDが含まれる。
通知を受けた作業者は、荷物に対して、荷物を開封して内容物を確認する等の重点的な検査を行い、ステップS34で、チェック機21を操作して検査結果を入力する。CPU11は、ステップS35で、検査結果が荷物の通過を許可するものであるか否かを判定する。検査結果が荷物の通過を許可するものでない場合は、CPU11は、ステップS36で、ステップS31での判定結果及び検査結果を含むエラー情報をエラー履歴データに記録し、処理を終了する。搬送装置は荷物を搬送せず、荷物は通過地点を通過できない。検査結果が荷物の通過を許可するものである場合は、CPU11は、ステップS37で、ステップS31での判定結果及び作業者による検査結果を含むエラー情報をエラー履歴データに記録し、処理をメインの処理へ戻す。
CPU11は、ステップS24で荷物の通過時刻を特定し、ステップS25で荷物及び当該チェック機21のID、エラーになっていないことを示す判定内容、並びに通過時刻を含む取得した情報を、互いに関連付けて記憶部14の荷物データに記録する。CPU11は、次に、ステップS26で、荷物の搬送装置を動作させる等の方法により、荷物の経路を開放する。なお、チェック機21は、必要に応じて、取得した情報の一部又は全部を荷札32に記録する。
既にIDを記録されたチケット31を旅行者が所有している場合等、既にIDを発行された状態で旅行者が最初の通過地点を通過する場合は、移動状況検出装置1及びチェック機21は、IDを用いて通過をチェックする処理を行う。図6は、移動状況検出システムが最初の通過地点で旅行者の通過をチェックする処理の手順を示すフローチャートである。搭乗手続き窓口の端末装置等のチェック機21は、チケット31に記録されたIDを読み取る処理を行うことにより、IDを読み取ったか否かを判定する(S401)。IDを読み取ることができなかった場合(S401:NO)、CPU11は、エラー処理を行う(S402)。ステップS402のエラー処理では、CPU11は、例えば、チェック機21のスピーカ又はディスプレイ等を用いて「IDが読み取れません」等のエラーメッセージを出力し、IDを読み取る処理を再度実行する。またCPU11は、IDを再発行する処理を行ってもよい。CPU11は、次に、エラー情報をエラー履歴データに記録し(S403)、処理を終了する。ステップS403では、エラー情報は、再発行されたID、又はIDが読み取れなかったことを示す所定のIDに関連付けて記録される。
ステップS401でIDを読み取ることができた場合は(S401:YES)、CPU11は、読み取ったIDが予約済のIDとして交通機関情報記憶装置4に記憶されているか否かを判定する(S404)。読み取ったIDが予約済のIDとして交通機関情報記憶装置4に記憶されていない場合は(S404:NO)、CPU11は、処理をステップS402へ進める。このときCPU11は、「このIDによる予約はありません」等のメッセージをチェック機21又は端末機22を用いて出力し、ステップS32と同様に経路を遮断する処理を行ってもよい。読み取ったIDが予約済のIDとして交通機関情報記憶装置4に記憶されている場合は(S404:YES)、CPU11は、IDに関連付けられた情報を、通信ネットワークN1を介して交通機関情報記憶装置4から取得する処理を行う(S405)。取得する情報には、航空便特定情報等が含まれる。
CPU11は、次に、旅行者が航空機を利用するために必要な情報の内で予約時に取得していない情報を取得する処理を行う(S406)。即ち、CPU11は、チェック機21で、航空便特定情報、旅行者及び荷物に関する情報、及び航空便の利用条件を示す情報等の必要な情報の内、不足している情報を受け付ける。またCPU11は、使用される空港の設備及び作業者を特定する情報、並びに旅行者が通過すべき又は通過することができる通過地点及び通過順序を特定する情報を取得する。またCPU11は、必要に応じて、移動の途中又は到着先で待ち合わせる待ち合わせ人等の移動状況を通知すべき相手の情報、通知すべき移動状況を取得するチェック機21に関する情報、移動状況を通知する期間及びタイミングに関する情報、及び移動状況と共に通知すべき旅行者の通知用個人情報を取得する。またCPU11は、必要に応じて、旅行履歴に関する情報、旅行者の信教に関する情報、又は旅行者が入国カードを付与された旅行者であるか否かを示す情報を取得する。また、CPU11は、必要に応じて、商品情報記憶装置6から、旅行者のIDに関連付けられた商品情報を取得する。
CPU11は、次に、検査処理を行う(S407)。ステップS407の検査処理の内容は、図5のフローチャートを用いて説明した処理の内容と同様である。ステップS407の検査処理が終了した後は、CPU11は、時計部15が計測する日時に応じて、旅行者が最初の通過地点を通過した通過時刻を特定する(S408)。CPU11は、次に、旅行者及び当該チェック機21のID、エラー処理とならない判定項目名及び判定前後の結果、並びに通過時刻を含む取得した情報を、旅行者データに記録することにより、互いに関連付けて記憶部14に記憶する(S409)。CPU11は、次に、チェック機21にゲートを開放させることにより、旅行者の経路を開放する(S410)。旅行者は通過地点を通過できるようになる。移動状況検出装置1及びチェック機21は、以上で最初の通過地点で旅行者の通過をチェックする処理を終了する。更に、発券装置等のチェック機21は、必要に応じて、取得した情報の一部又は全部をチケット31に記録する。
2番目以降の通過地点では、移動状況検出装置1及びチェック機21は、旅行者又は荷物の通過をチェックする処理を行う。図7は、移動状況検出システムが2番目以降の通過地点で旅行者の通過をチェックする処理の手順を示すフローチャートである。チェック機21は、チケット31又は荷札32に記録されたIDを読み取る処理を行うことにより、IDを読み取ったか否かを判定する(S501)。IDを読み取ることができなかった場合(S501:NO)、CPU11は、エラー処理を行う(S502)。ステップS502のエラー処理では、CPU11は、例えば、チェック機21の出力部に「IDが読み取れません」等のエラーメッセージを出力させ、IDを読み取る処理を再度実行する。またCPU11は、ステップS502の処理に付随して、旅行者又は荷物の通過を強制的に禁止するための処理を実行してもよい。例えば、チェック機21が改札機である場合、CPU11は、改札機に通路を閉鎖させる処理を行う。また例えば、CPU11は、荷物が搬送される搬送路の途中でIDを読み取れない場合、荷物の搬送を停止させる処理を行う。また、CPU11は、作業者の使用する他のチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22に、エラーを示す情報を出力させる処理を行ってもよい。CPU11は、次に、エラー情報をエラー履歴データに記録し(S503)、処理を終了する。ステップS503では、エラー情報は、IDが読み取れなかったことを示す所定のIDに関連付けて記録される。
ステップS501でIDを読み取ることができた場合は(S501:YES)、CPU11は、読み取ったIDが記憶部14で記憶する旅行者データ又は荷物データに記録されているか否かを判定する(S504)。ステップS504では、CPU11は、他の移動状況検出装置1が記憶部14に記憶してある旅行者データ又は荷物データを通信ネットワークN1を介して検索してもよい。読み取ったIDが記録されていない場合は(S504:NO)、CPU11は、処理をステップS502へ進める。このとき、CPU11は、チェック機21の出力部に「このIDは正しくありません」等のメッセージを出力させる。また、CPU11は、作業者の使用する他のチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22に、エラーを示す情報を出力させる処理を行ってもよい。
読み取ったIDが旅行者データ又は荷物データに記録されている場合は(S504:YES)、CPU11は、旅行者データ又は荷物データから、IDに関連付けられた情報を読み出す(S505)。CPU11は、読み出した情報を、通信ネットワークN1を介して交通機関情報記憶装置4の最新情報と比較し、情報が更新されているか否かを判定する。情報が更新されている場合は、CPU11は、エラー処理を行い、変更された情報の項目名、変更前後の情報の内容、変更日時及び変更回数を含むエラー情報を、少なくとも航空便名及び出発日を含む航空便特定情報に関連付けて記憶部14のエラー履歴データに記録する。CPU11は、次に、検査処理を行う(S506)。ステップS506の検査処理の内容は、図5のフローチャートを用いて説明した処理の内容と同様である。
CPU11は、次に、変更された情報を含むIDに関連付けられた情報に含まれる経路情報に基づいて、現在の通過地点は旅行者又は荷物が通過することができる正しい通過地点であるか否かを判定する(S507)。例えば、CPU11は、IDに関連付けられた最新の経路情報が示す移動経路に含まれる通過地点の中に、チェック機21の存在する現在の通過地点が含まれるか否かを判定する。最新の経路情報が示す移動経路に現在の通過地点が含まれない場合に、CPU11は現在の通過地点は正しい通過地点ではないと判定する。また、CPU11は、更に、最新の経路情報が特定する通過順序と実際の通過時刻から計算した通過順序が一致しているか否かを判定してもよい。現在の通過地点が正しい通過地点ではない場合は(S507:NO)、CPU11は、移動経路が間違っていることを通知する処理を行う(S508)。ステップS508では、CPU11は、例えば、チェック機21の出力部に「航空便が違います」、「搭乗口が違います」、「荷物受取所が違います」又は「順路が違います」等のメッセージを出力させる。またCPU11は、チェック機21の出力部に、正しい通過地点を案内するメッセージを出力する処理を行ってもよい。例えば、「OOに設置された番号XXのゲートに向かって下さい」、又は「通路を戻って右折してください」等のメッセージを出力する。またCPU11は、通過地点の間違いを示す情報を、作業者の使用する他のチェック機21又は端末機22に出力させる処理を行ってもよい。このとき、CPU11は、ゲートを封鎖するか又は搬送装置を停止する等の処理を行ってもよい。CPU11は、次に、エラー情報をエラー履歴データに記録し(S509)、処理を終了する。なお、ステップS507〜S509の処理は、最初の通過地点にあるチェック機21でも行ってもよい。
一般の旅行者は航空機を利用する頻度は少なく、旅行者は空港内の経路を明確に把握していない事が多い。また、空港内には沢山の経路があり複雑な構造をしている。更に外国の空港では案内表示が他国語で記載されていることが多く、案内を行う作業者も他国語を話すことが多い。このため、旅行者が空港内で正しい経路を移動することは困難なことであり、個々の旅行者の状況に応じた正確な案内は大変有用である。従って、旅行者に関して取得された情報に基づいて、チェック機21が通過地点に関する判定を行い、旅行者が通過地点を間違っている場合に現状の通知又は正しい経路の案内を移動状況検出装置1が行うことにより、旅行者の移動がより容易となる。旅行者が空港内の移動に必要な時間が短縮され、到着時間の遅れが縮小する。
ステップS507で現在の通過地点が正しい通過地点である場合は(S507:YES)、CPU11は、時計部15が計測する日時に応じて、旅行者又は荷物が現在の通過地点を通過した通過時刻を特定する(S510)。CPU11は、次に、通過地点での通過時刻が実績に比べて早いか、遅いか、又は平均並みであるかを判定する処理を行う(S511)。具体的には、CPU11は、記憶部14が記憶する平均値データから、現在の通過地点を示す情報と旅行者データ又は荷物データ中で取得した旅行者又は荷物のIDに関連付けられている航空便特定情報とに関連付けられた通過時刻の平均値及び標準偏差を読み出し、読み出した平均値及び標準偏差に基づいて判定を行う。例えば、CPU11は、標準偏差をσとして、通過時刻が(平均値−4σ)より小さい場合に早いと判定し、通過時刻が(平均値+4σ)より大きい場合に遅いと判定する。またCPU11は、通過時刻が(平均値−4σ)以上(平均値+4σ)以下の場合に平均並みと判定する。なお、CPU11は、ステップS511では、(平均値−σ)及び(平均値+σ)を基準にして判定を行ってもよく、(平均値−3σ)及び(平均値+3σ)を基準にして判定を行ってもよい。また、CPU11は、(平均値−0σ)及び(平均値+0σ)を基準にして判定を行ってもよい。通過時刻が実績に比べて早い又は遅い場合は(S511:NO)、CPU11は、通過時刻が平均並みではないことを旅行者及び作業者に通知する処理を行う(S512)。なお、ステップS511で関連付けに用いた航空便特定情報は、利用条件特定情報の一つである。
ステップS512では、CPU11は、チェック機21の出力部に、「通常より早すぎます」又は「通常より遅れています」等のメッセージを出力させる。又、CPU11は、平均値と通過時刻との差を計算し、計算した差を「○分遅れています」等と出力してもよい。この他に、CPU11は、チェック機21の出力部に、判定に用いた平均値、標準偏差及び通過時刻を出力させてもよい。また、CPU11は、作業者が使用する他のチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ、判定結果に関する情報を送信する。送信される情報には、チェック機21の出力部に出力される情報に加えて、旅行者のID、旅行者の個人情報、荷物のID、荷物の所有者の個人情報、判定を行ったチェック機21のID及び設置場所、旅行者又は荷物が最後に通過した通過地点のチェック機21のID及び設置場所、判定日時、並びに旅行者又は荷物が最後に通過地点を通過した日時等の情報が含まれる。判定結果に関する情報を受信したチェック機21又は端末機22は、受信した情報を出力部で出力する。また、同一の航空便特定情報が関連付けられた複数の荷物が同一の通過地点を通過した通過時刻の平均値及び標準偏差が移動状況検出装置1で集計され、通過地点別に通過時刻の平均値又は標準偏差が端末機22で出力されてもよい。この場合では、例えば、ある通過地点を通過する100個の荷物の内の最初の10個の荷物の平均通過時刻が出力され、別に出力された過去の通過時刻の平均値及び標準偏差と比較すると、10個の荷物の平均通過時刻が過去の平均値−σより大きければ搬送作業が遅れていると判断する事ができる。搬送作業にほぼ毎日従事している熟練の作業者は、ある通過地点を通過する荷物の量を航空便毎におおよそ把握しているので、この様な見積を行うことができる。また、このとき、各通過地点で集計時に荷物の搬送作業を行っている作業者の名前も出力されてもよい。なお、CPU11は、判定結果が「通常並」である場合も同様の方法でチェック機21又は端末機22に各情報を出力させてもよい。また、ステップS512で関連付けに用いた航空便特定情報は、利用条件特定情報の一つである。
通過時刻の判定結果を旅行者に通知する事は、旅行者に対して、その後の移動スピードを意識的に速める又は遅らせるための動機付けを与える。また、経由空港での乗り換え時間又は到着空港での待ち合わせ時刻等のスケジュールが気になる旅行者にとって、通過時刻の判定結果は有用である。
また、通過時刻の判定結果を作業者へ通知することにより、航空機への乗り込み期限に遅れる虞のある旅行者を作業者が案内することが容易になる。例えば、旅行者の通過時刻を判定したチェック機21の位置が明らかになるので、チェックインを済ませたものの搭乗口に現れない旅行者の位置を作業者が推測することが容易となり、旅行者を容易に発見して案内することが可能となる。同様に、作業者は、航空機の乗り換えに遅れる虞のある旅行者を容易に案内することができる。これにより、旅行者は移動の遅延を減らす事ができる。
また、荷物の通過時刻の判定結果は、搬送作業の進捗状況を示しており、平均的でない場合は作業者に進捗状況を平均に近づける努力を促すための情報となる。搬送作業を行う作業者の待機場所にある端末機22に、荷物の通過時刻の判定結果が出力されることにより、搬送作業の進捗状況が一覧でき、搬送が遅れている場合に応援を派遣する等、搬送作業の質を向上させるための処置を状況に応じて行うことができる。例えば、ある通過地点の荷物の搬送作業が始まり、過去の通過時刻の平均値−σと比較して「早い」と出力されない場合は、作業者は、搬送が遅れて始まっていると理解できる。一方、平均値−4σと比較して「早い」と出力される場合は、作業者は、搬送作業は早く始まっていると考えてよい。また、平均値+4σと比較して「遅い」と出力された場合は、作業者は、搬送作業の遅れが最後まで取り戻せなかった事が理解できる。また、荷物の搬送作業の進捗状況に関する情報により、作業者の作業状況が可視化される。作業者は予め定められた標準の作業の繰りかえしを余儀なくされ、荷物の破損につながる誤った取り扱い又は盗難等の不正規の作業を行うことが困難となり、搬送作業の品質の向上が期待される。また、これらの不正規な作業が原因で引き起こされる旅行者又は荷物の移動の遅延を低減する効果も期待できる。通過時刻の判定及び判定結果の端末機22への出力は、チェックインカウンター、保安検査所、入国審査所、出国審査所、又は税関検査所等のその他の通過地点でも行われる。これらの通過地点での作業者による作業についても、同様に、作業の品質の向上が期待される。
CPU11は、次に、通過時刻が平均並でないことを含むエラー情報をエラー履歴データに記録する(S513)。なお、ステップS511〜S513の処理は、最初の通過地点にあるチェック機21でも行ってもよい。ステップS513が終了した場合、又はステップS511で通過時刻が実績に比べて平均並みである場合は(S511:YES)、CPU11は、旅行者又は荷物のID、当該チェック機21のID、最新の経路情報、エラー処理とならない判定項目名及び判定前後の結果、並びに通過時刻を含む情報を、旅行者データ又は荷物データに記録することにより、互いに関連付けて記憶部14に記憶する(S514)。このとき、チェック機21は、必要に応じて、取得した情報の一部又は全部をチケット31又は荷札32に記録する。CPU11は、次に、チェック機21にゲートを開放させるか又は荷物の搬送装置を動作状態に保つことにより、旅行者又は荷物の経路を開放する(S515)。旅行者は通過地点を通過できるようになる。ステップS515では、CPU11は、旅行者のIDに関連付けられた情報に基づいて、経路を案内するための情報をチェック機21の出力部に出力させてもよい。例えば、旅行者が次に通過すべき通過地点にあるチェック機21の番号、次の通過地点の場所名、又は直進・左折・右折等の進行方向の指示等がチェック機21の出力部に出力される。また、複数の経路につながる複数のゲートがチェック機21に設けられている場合に、CPU11は、旅行者が進むべき経路につながるゲートのみを開放させる処理を行ってもよい。
移動状況検出装置1及びチェック機21は、以上で2番目以降の通過地点で旅行者の通過をチェックする処理を終了する。ステップS501〜S515の処理は、2番目以降の各通過地点で、旅行者又は荷物が通過する都度実行される。なお、移動状況検出装置1は、ステップS506の検査処理を一部の通過地点でのみ実行する形態であってもよい。
また、移動状況検出装置1は、荷物が通過する複数の通過地点の内で、出発地及び到着地の夫々の少なくとも一箇所ずつの通過地点で、荷物を検査する処理を行う。図8は、荷物を検査する処理の手順を示すフローチャートである。荷物を検査する処理を行う通過地点に設けられたチェック機21は、X線を利用して荷物の透過写真を撮影する機能と、荷物の重量を測定する機能を備えている。即ち、チェック機21は、測定手段を兼ねている。なお、移動状況検出システムは、チェック機21とは別に測定手段を備える形態であってもよい。CPU11は、チェック機21に、X線を利用して、通過地点に到達した荷物の透過写真を撮影させ(S611)、荷物の重量を測定させる(S612)。CPU11は、次に、記憶部14で記憶する荷物データに、当該荷物のIDに関連付けて透過写真及び重量を示す情報が記録されているか否かを判定する(S613)。透過写真及び重量を示す情報が記録されている場合は(S613:YES)、CPU11は、記録されている情報が示す透過写真及び重量が、撮影した透過写真及び測定した重量と一致するか否かを判定する(S614)。ステップS614では、CPU11は、透過写真の面積の内で80%等の所定の割合以上が一致した場合に、透過写真が一致したと判定する。また、CPU11は、重量差が記録済の重量の20%以内である等、重量差が所定の許容範囲内である場合に、重量が一致したと判定する。なお、記憶部14で記憶する荷物のIDに関連付けられた透過写真及び重量を示す情報が夫々複数記録されてある場合は、CPU11は、最も古い情報と夫々比較して許容範囲外にある場合に不一致と判定すればよい。
ステップS613で透過写真及び重量を示す情報の記録が無い場合(S613:NO)、又はステップS614で透過写真及び重量が一致した場合は(S614:YES)、CPU11は、撮影した透過写真及び測定した重量を示す情報を荷物データに記録する(S615)。ステップS615では、CPU11は、記憶部14で記憶する荷物データに、荷物のID並びに撮影及び重量測定を行ったチェック機21のIDに関連付けて透過写真及び重量を示す情報を記録する。ステップS615が終了した後は、CPU11は、処理を終了する。
ステップS614で透過写真又は重量が一致しない場合は(S614:NO)、CPU11は、エラー処理を行う(S616)。ステップS616のエラー処理では、CPU11は、判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22又は作業者が使用する他のチェック機21へ、判定結果に関する情報を送信する。送信される情報には、透過写真又は重量が一致しないことを示す情報に加えて、荷物のID、荷物の所有者の個人情報、判定を行ったチェック機21のID及び設置場所等の情報が含まれる。判定結果に関する情報を受信した端末機22は、「荷物の中身が変化しています」等のエラーメッセージを含む判定結果に関する情報を出力部で出力する。また、CPU11は、荷物の搬送を停止させるか、又は荷物を調査専用の搬送経路へ導く処理を行う。通知を受けた作業者は、荷物を開封して内容物を確認する等の調査、エラーの原因究明、修復、荷物の所有者に宛てたメモを荷物に添付する等の作業を行う。その後作業者は、調査が終了したことを示す情報を、チェック機21を操作して入力する。CPU11は、入力された情報に基づいて、荷物の搬送を再開させるか、又は荷物を元の搬送経路へ戻す。CPU11は、次に、エラー情報をエラー履歴データに記録し(S617)、処理を終了する。
CPU11は、ステップS501〜S515の処理に加えて、以上のステップS611〜S617の処理を実行する。なお、移動状況検出装置1は、透過写真の撮影又は重量の測定の一方の処理のみを実行してもよい。また、移動状況検出装置1は、ステップS611〜S617の処理を、出発地及び到着地の夫々の一箇所の通過地点に限らず、より多くの通過地点でも実行してもよい。また移動状況検出装置1は、ステップS611〜S617の処理を検査処理の際に実行してもよい。
また、移動状況検出装置1は、ヘルプ用ボタンが設けられているチェック機21を用いて、旅行者によってヘルプ用ボタンが押下された場合に、旅行者に対して必要な案内を行う。CPU11は、何れかのチェック機21のヘルプ用ボタンが押下された場合に、ヘルプ用ボタンが押下されたチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ、チェック機21のID又は設置場所、旅行者のID及び個人情報、案内が必要であることを示す情報、並びにヘルプ用ボタンが押下された日時を含む情報を送信する。このとき、CPU11は、エラー情報をエラー履歴データに記録する。案内が必要であることを端末機22で通知された作業者は、ヘルプ用ボタンが押下されたチェック機21へ派遣され、旅行者に対して案内を行う。
また、移動状況検出装置1は、チェック機21のヘルプ用ボタンが押下された場合に、チェック機21を用いて自動で案内を行う処理を実行してもよい。例えば、チェック機21は、洗面所案内用のボタンを設けておき、CPU11は、洗面所を案内する処理を行ってもよい。図9は、洗面所を案内する処理の手順を示すフローチャートである。チェック機21は、旅行者の操作による洗面所案内用のボタンの押下を待ち受ける処理を行う(S621)。ボタンの押下がない場合は(S621:NO)、チェック機21は待ち受けを続行する。洗面所案内用のボタンが押下された場合は(S621:YES)、CPU11は、交通機関情報記憶装置4から、通信ネットワークN1を介して空港の設備に関する情報を読み出し、最寄りの洗面所の位置を特定する(S622)。CPU11は、次に、空港の設備に関する情報に基づき、現在位置から最寄りの洗面所までの往復の経路を特定する(S623)。CPU11は、次に、旅行者データ中の旅行者のIDに関連付けられた経路情報に、特定した洗面所までの経路を示す情報を追加することにより、旅行者の経路情報を更新する(S624)。CPU11は、次に、洗面所までの移動経路をチェック機21の出力部に出力させ(S625)、案内を行ったことを示すエラー情報をエラー履歴データに記録し(S626)、処理を終了する。旅行者は、迷わずに洗面所を利用することができ、時間を無駄にせずに移動することができる。従って、旅行者の移動の遅延の発生を抑制することができる。なお、経路情報の変更を行った場合、CPU11は、予約番号等の旅行者の個人情報に関連付けて変更内容を示す変更情報を交通機関情報記憶装置4へ送信する。交通機関情報記憶装置4は、受信した個人情報と同じ個人情報に関連付けて記憶してある情報を更新する。
旅行者は、空港において、荷物の受け取り又は待ち合わせ等、航空機の利用に伴う二次的なサービスを受けることがある。例えば、到着空港では、国際線で入国した旅行者に付与した入国カードをチェックして入国カードの一部を旅券に添付するサービス、又は航空機内若しくは出発空港で旅行者に販売された商品を引き渡すサービスが行われている。また、国際線の出発空港では、旅券に添付された入国カードの一部を回収するサービス、又は出発空港若しくは往路の機内で販売された商品を引渡すサービスが行われている。移動状況検出装置1は、空港の何れかの通過地点において、ステップS501〜S515の処理に加えて、これらのサービスが迅速かつ正確に行われるための処理を実行する。
図10は、移動状況検出装置1が到着地で実行する追加の処理の手順を示すフローチャートである。例えば、到着空港の荷物受取所出口では、作業者又はチェック機21が旅行者に荷物のIDを要求する。CPU11は、チェック機21が荷札32に記録されたIDを読み取る処理を行うことにより、荷物のIDを読み取ったか否かを判定する(S701)。チェック機21が荷物のIDを読み取った場合は(S701:YES)、CPU11は、荷物が正しく旅行者の荷物であるか否かを判定する(S702)。ステップS702では、CPU11は、記憶部14で記憶する旅行者データに記録された旅行者のIDに、読み取った荷物のIDが関連付けられているか否かを判定する。旅行者のIDに荷物のIDが関連付けられている場合は、荷物は旅行者の荷物であり、旅行者のIDに荷物のIDが関連付けられていない場合は、荷物は旅行者の荷物ではない。
荷物が旅行者の荷物ではない場合は(S702:NO)、CPU11は、荷物の受け取り間違いが発生したことを旅行者及び作業者に通知する処理を行う(S703)。ステップS703では、CPU11は、チェック機21の出力部に、「荷物が間違っています」等のメッセージを出力させる。また、CPU11は、作業者が使用する他のチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ、判定結果に関する情報を送信する。送信される情報には、荷物の受け取り間違いが発生したことを示す情報に加えて、旅行者のID、旅行者の個人情報、荷物のID、荷物の所有者の個人情報、判定を行ったチェック機21のID及び設置場所等の情報が含まれる。判定結果に関する情報を受信したチェック機21又は端末機22は、受信した情報を出力部で出力する。CPU11は、荷物の受け取り間違いが発生したことを示す情報を含むエラー情報をエラー履歴データに記録し(S704)、追加の処理を終了する。このとき、CPU11は、チェック機21のゲートを閉じる等の処理により、旅行者の経路を遮断しておくことが望ましい。
ステップS701で荷物のIDの読み取りが無い場合(S701:NO)、CPU11は、記憶部14に記録された旅行者データに、チェック機21で読取った旅行者のIDに関連付けられた荷物のIDが記録されているか否かを判定する(S705)。荷物のIDが記録されている場合は(S705:YES)、荷物の受け取り忘れが発生したことを旅行者及び作業者に通知する処理を行う(S706)。ステップS706では、CPU11は、チェック機21の出力部に、「荷物の受け取りを忘れています」等のメッセージを出力させる。また、CPU11は、作業者が使用する他のチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ、判定結果に関する情報を送信する。送信される情報には、荷物の受け取り忘れが発生したことを示す情報に加えて、旅行者のID、旅行者の個人情報、受け取るべき荷物のID、判定を行ったチェック機21のID及び設置場所等の情報が含まれる。判定結果に関する情報を受信したチェック機21又は端末機22は、受信した情報を出力部で出力する。CPU11は、荷物の受け取り忘れが発生したことを示す情報を含むエラー情報をエラー履歴データに記録し(S707)、追加の処理を終了する。このとき、CPU11は、チェック機21のゲートを閉じる等の処理により、旅行者の経路を遮断しておくことが望ましい。
ステップS705で荷物のIDが記録されていない場合(S705:NO)、又はステップS702で荷物が正しく旅行者の荷物である場合(S702:YES)は、CPU11は、旅行者に同行者がいるか否かを判定する(S708)。ステップS708では、CPU11は、記憶部14で記憶する旅行者データに記録された旅行者のIDに、同行者がいることを示す情報が関連付けられているか否かを判定する。同行者がいることを示す情報が旅行者のIDに関連付けられている場合は旅行者に同行者がおり、同行者がいることを示す情報が関連付けられていない場合は同行者はいない。同行者がいる場合(S708:YES)、作業者又はチェック機21が同行者のIDを要求し、CPU11は、チェック機21が同行者のチケット31に記録されたIDを読み取る処理を行うことにより、IDを読み取ったか否かを判定する(S709)。チェック機21が同行者のIDを読み取った場合は(S709:YES)、CPU11は、同行者が正しい同行者であるか否かを判定する(S710)。ステップS710では、CPU11は、記憶部14で記憶する旅行者データに記録された旅行者のIDに、読み取った同行者のIDが関連付けられているか否かを判定する。旅行者のIDに同行者のIDが関連付けられている場合は、同行者は正しい同行者であり、旅行者のIDに同行者のIDが関連付けられていない場合は、正しい同行者ではない。
ステップS709で同行者のIDの読み取りが無い場合(S709:NO)、又はステップS710で同行者が正しい同行者ではない場合は(S710:NO)、CPU11は、同行者がいないことを旅行者及び作業者に通知する処理を行う(S711)。ステップS711では、CPU11は、チェック機21の出力部に、「同行者がいません」等のメッセージを出力させる。また、CPU11は、作業者が使用する他のチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ、判定結果に関する情報を送信する。送信される情報には、同行者がいないことを示す情報に加えて、旅行者のID、旅行者の個人情報、同行者のID、同行者の個人情報、判定を行ったチェック機21のID及び設置場所等の情報が含まれる。判定結果に関する情報を受信したチェック機21又は端末機22は、受信した情報を出力部で出力する。CPU11は、同行者がいないことを示す情報を含むエラー情報をエラー履歴データに記録し(S712)、追加の処理を終了する。このとき、CPU11は、チェック機21のゲートを閉じる等の処理により、旅行者の経路を遮断しておくことが望ましい。ステップS708で同行者がいない場合(S708:NO)、又はステップS710で同行者が正しい同行者である場合(S710:YES)は、CPU11は、追加の処理を終了する。
図11は、移動状況検出装置1が出発地で実行する追加の処理の手順を示すフローチャートである。空港の国際線出発ゲート等の特定通過地点を旅行者が通過する際に、CPU11は、旅行者が入国カードを付与された者であるか否かを判定する(S721)。外国人の旅行者は、入国時に入国審査で入国カードの一部が付与されている。移動状況検出装置1は、入国カードを付与された旅行者のIDに関連付けて、付与された入国カードの番号を旅行者データに予め記録している。例えば、旅行者に付与した入国カードの番号を、旅行者の個人情報等の情報と関連付けて図示しないデータベースに記録しておき、移動状況検出装置1は、このデータベースからデータを読み出し、データベースに記録された旅行者の情報と同一の情報に関連付けられている旅行者のIDに関連付けて入国カードの番号を旅行者データに記録する。ステップS721では、CPU11は、記憶部14で記憶する旅行者データに記録された旅行者のIDに、入国カードの番号が関連付けられているか否かを判定する。旅行者のIDに入国カードの番号が関連付けられている場合は、旅行者は入国カードを付与されており、旅行者のIDに入国カードの番号が関連付けられていない場合は、旅行者は入国カードを付与されていない。なお、旅行者データには、旅行者に入国カードを付与したか否かを示す情報を記録してあってもよい。
旅行者が入国カードを付与された者である場合は(S721:YES)、CPU11は、旅行者が入国カードを付与された者であることを作業者に通知する処理を行う(S722)。ステップS722では、CPU11は、作業者が使用するチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22に、判定結果を示す情報を出力させる。このとき、CPU11は、チェック機21のゲートを閉じる等の処理により、旅行者の経路を遮断しておくことが望ましい。通知を受けた作業者は、旅行者から入国カードを回収し、チェック機21又は端末機22を操作して入国カードを回収したことを入力する。CPU11は、旅行者から入国カードを回収したことを示す情報を旅行者データに記録する(S723)。このとき、CPU11は、旅行者の経路を開放する。ここで、CPU11は、入国カードを回収した事を示す情報を含むエラー情報をエラー履歴データに記録してもよい。なお、別の形態として、検査情報記憶装置5が入国カードの一部を付与した旅行者に関するデータベースから情報を取得する事も可能である。この場合、CPU11は、ステップS506の検査処理で、入国カードの一部を付与された旅行者を検出する処理を行う。
ステップS723が終了した後、又はステップS721で旅行者が入国カードを付与された者でない場合は(S721:NO)、CPU11は、旅行者に引き渡すべき商品があるか否かを判定する(S724)。ステップS724では、CPU11は、例えば、記憶部14で記憶する商品データに、読み取った旅行者のIDを含む商品情報が記録されているか否かを判定する。商品データに旅行者のIDを含む商品情報が記録されている場合は、旅行者に引き渡すべき商品があり、商品データに旅行者のIDを含む商品情報が記録されていない場合は商品は無い。旅行者に引き渡すべき商品がある場合は(S724:YES)、CPU11は、旅行者に引き渡すべき商品があることを旅行者及び作業者に通知する処理を行う(S725)。ステップS725では、CPU11は、チェック機21の出力部に、「お渡しする商品があります」等のメッセージを出力させる。このとき、CPU11は、チェック機21のゲートを閉じる等の処理により、旅行者の経路を遮断しておくことが望ましい。また、CPU11は、作業者が使用する他のチェック機21、又は判定を行ったチェック機21にエラー通知先データで関連付けられている端末機22へ、判定結果に関する情報を送信する。送信される情報には、商品があることを示す情報に加えて、旅行者のID、旅行者の個人情報、商品のID、商品名、判定を行ったチェック機21のID及び設置場所等の情報が含まれる。判定結果に関する情報を受信したチェック機21又は端末機22は、受信した情報を出力部で出力する。通知を受けた作業者は、商品を旅行者に引き渡し、チェック機21又は端末機22を操作して商品を引き渡したことを入力する。CPU11は、旅行者に商品を引き渡したことを示す情報を商品データに記録する(S726)。このとき、CPU11は、旅行者の経路を開放する。なお、CPU11は、ステップS726で、商品のIDを旅行者の個人情報及び最新の経路情報等と関連付けて記憶部14の荷物データに記録してもよい。また、CPU11は、商品の引き渡しを行った事を示す情報を含むエラー情報をエラー履歴データに記録してもよい。
ステップS726が終了した後、又はステップS724で旅行者に引き渡すべき商品が無い場合は(S724:NO)、CPU11は、追加の処理を終了する。CPU11は、ステップS501〜S515の処理に加えて、以上のステップS701〜S712の処理、又はステップS721〜S726の処理を実行する。なお、ステップS701〜S707の処理と、ステップS708〜S712の処理とは、同一の通過地点ではなく夫々に別の通過地点で実行されてもよい。同様に、ステップS721〜S723の処理と、ステップS724〜S726の処理との処理は、夫々に別の通過地点で実行されてもよい。
ステップS701〜S707の処理により、旅行者は荷物の受け取り間違いをしても即座に正すことができ、また荷物の盗難も防止できる。また、荷物の受け取り忘れも即座に検出される。荷物の再受け取りに必要な時間が短縮され、旅行者の移動の遅延が抑制される。なお、ステップS701〜S707の処理は、到着地の一箇所で行われるだけではなく、出発地の通過地点を含む複数の通過地点で実行されてもよく、旅行者が所持する手荷物に対しても同様の処理を行ってもよい。複数の通過地点でステップS701〜S707の処理が実行される場合は、通過地点で挟まれたエリア内で荷物の盗難があった場合でも、通過地点で荷物が発見される。また、旅行者が手荷物を紛失した場合でも、手荷物を紛失した場所が通過地点で挟まれたエリア内に限定されるので、紛失物の発見が容易となる。旅行者が無暗に紛失物を探す必要が無くなり、旅行者の移動の遅延が抑制される。
ステップS708〜S712の処理により、旅行者は、確実に同行者と一緒になって通過地点を通ることになる。保護者と離れて経路上にある商店に頻繁に立寄ろうとする子供を連れた団体旅行者等、同行者が離れがちな旅行者においては移動時間の短縮が図られる。同行者のいない旅行者は通過地点で検知されるので、同行者が旅行者とはぐれた場合でも、はぐれた同行者は容易に発見される。旅行者が無暗に同行者を探す必要が無くなり、旅行者の移動の遅延が抑制される。なお、ステップS708〜S712の処理は、到着地の一箇所で行われるだけではなく、出発地の通過地点を含む複数の通過地点で実行されてもよい。同行者が迷子になった場合でも、同行者の居場所は通過地点で挟まれたエリア内に限定されるので、同行者の発見が容易となり、移動時間の遅れを最小限に止めることができる。
ステップS721〜S723の処理により、旅行者から確実かつ速やかに入国カードを回収することが可能となる。また、ステップS724〜S726の処理により、販売した商品を確実にかつ速やかに旅行者に手渡すことが可能となる。入国カードを回収すべき旅行者又は商品を手渡すべき旅行者を作業者が探す手間が省け、入国カードの回収又は商品の手渡しに起因する旅行者の移動の遅延が抑制される。例えば、国際線出発ゲートで商品を手渡す旅行者を発見できず、機内呼出し等によって旅行者を発見して商品の手渡しをすると、手渡しに時間がかかり出発時間が遅れるので、このような遅れを本発明によって防止することができる。更に、手渡した商品はその後の経路にあるチェック機21で所有者に関する判定を受けるので、紛失した場合でも容易に発見が可能であり、受け取った商品に起因する移動時間の遅延も抑制される。
また、移動状況検出装置1は、空港で、旅行者と待ち合い人との待ち合わせを案内する処理を行う。空港の待ち合い人がいる待合室等の特定の箇所には、ディスプレイを出力部とした特定の端末機22が設置されており、この端末機22に出力された情報を待ち合い人が見ることができる。図12は、移動状況検出装置1が実行する待ち合わせ案内の処理の手順を示すフローチャートである。CPU11は、各チェック機21を用いた処理が終了した後、通過地点を通過した旅行者に待ち合わせ人がいるか否かを判定する(S811)。ステップS811では、CPU11は、記憶部14で記憶する旅行者データに、チェック機21で読み取った旅行者のIDに関連付けられた待ち合わせ人の情報が記録されているか否かを判定する。待ち合わせ人がいる場合は(S811:YES)、CPU11は、旅行者の個人情報、旅行者が通過する通過地点の位置、通過時刻、ステップS511で読み出された通過時刻の平均値及び標準偏差、並びに判定された通過時刻と平均値との比較結果を、特定の端末機22の出力部に出力させる(S812)。ステップS812が終了した後、又はステップS811で待ち合わせ人がいない場合は(S811:NO)、CPU11は処理を終了する。CPU11は、空港で各チェック機21を用いた処理が終了する都度、ステップS811〜S812の処理を実行する。
また、移動状況検出装置1は、待ち合わせ人が持つ携帯端末機23、又は商店若しくはホテル等の事業者が使用する端末機22若しくは携帯端末機23等、予め指定された端末機22又は携帯端末機23に移動状況を通知する処理を行うことも可能である。この場合、記憶部14で記憶する旅行者データには、旅行者のIDに関連付けて、移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23を示す出力装置情報が記録されている。図13は、移動状況検出装置1が移動状況を端末機22又は携帯端末機23へ通知する処理の手順を示すフローチャートである。各チェック機21を用いた処理が終了した後、CPU11は、記憶部14で記憶する旅行者データに、移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23を示す出力装置情報が、チェック機21で読み取った旅行者のIDに関連付けられて記録されているか否かを判定する(S821)。出力装置情報が記録されている場合は(S821:YES)、CPU11は、旅行者の個人情報、旅行者が通過する通過地点の位置、通過時刻、ステップS511で読み出された通過時刻の平均値及び標準偏差、並びに判定された通過時刻と平均値との比較結果を、出力装置情報が示す端末機22又は携帯端末機23へ送信する(S822)。情報を送信された端末機22又は携帯端末機23は、受信した情報を出力部で出力する。ステップS822が終了した後、又はステップS821で出力装置情報が記録されていない場合は(S821:NO)、CPU11は処理を終了する。CPU11は、到着地の空港で各チェック機21を用いた処理が終了する都度、ステップS821〜S822の処理を実行する。なお、移動状況検出装置1は、ステップS811〜S812の処理とステップS821〜S822の処理との両方を実行してもよい。
なお、端末機22又は携帯端末機23へ送信する情報を取得するチェック機21のIDに関する情報を、記憶部14の旅行者データの旅行者のIDに関連付けて予め記録しておき、CPU11は、記録されたチェック機21のみから得られた情報を端末機22又は携帯端末機23へ送信してもよい。また、旅行者のIDに関連付けて、端末機22又は携帯端末機23へ情報を送信する期間及びタイミングを予め記録しておき、CPU11は、記録された期間及びタイミングに従って端末機22又は携帯端末機23へ情報を送信してもよい。この場合、CPU11は、例えば、航空券の予約完了直後から旅行終了までの間、端末装置22又は携帯端末装置23へ情報を毎日送信する事も可能である。
端末機22又は携帯端末機23には、この他、航空便特定情報、経路情報、旅行者の現在のおおよその位置、及び特定の場所までの距離を出力してもよい。また、旅行者がまだ到着地に到着していない場合には、未到着であることを示す情報を出力してもよい。また、各通過地点で発生したエラー情報を出力してもよい。待ち合わせ人は、端末機22又は携帯端末機23の出力部に出力される情報を確認することで、エラーの発生も含めた旅行者の移動状況を確認することができ、待ち合わせまでに必要な時間をより正確に見積もることもできる。例えば、到着空港の入国審査前にあるチェック機21から得られたエラー情報に洗面所を利用した情報が含まれていた場合、当該旅行者は、その後の待ち合わせ人の待つ到着ロビーまでの経路で再び洗面所を利用する可能性は低いと考えられる。この情報を得た待ち合わせ人は、その後の経路にあるチェック機21から発信された通過時刻情報を基に、より正確な待ち合わせ時間の見積が可能となる。従来の、旅行者の状況が分からずにただ待っていた場合に比べて、待ち合わせ人の負担が軽減され、待ち合わせが確実に行われるようになり、待ち合わせ直前の準備が出来るようになる等、待ち合わせの状況が改善される。
事業者が使用する端末機22又は携帯端末機23へ旅行者の移動状況を通知する場合、土産物を販売する商店、ホテル、タクシー及びレストラン等の事業者に旅行者の移動状況が知らされる。事業者は、旅行者の移動状況に即したサービスを提供することができる。これにより、例えば、旅行者は、到着空港にある予め予約したレストランで最適な時間に調理された料理をレストランに到着して即座に食する事も可能となる。この様に、本発明の移動状況検出システムは、旅行者又は荷物の移動時間の無駄を省くだけでなく、移動中又は移動先でのサービスの質を向上させる。また、同様の方法で、荷物と荷物の待ち合わせ人との待ち合わせ案内処理を行えば、空輸荷物を扱う運送事業者が移動状況検出システムを利用することもできる。例えば、運送事業者は、到着空港で荷物に対して行われる税関検査等の手続きの進捗状況をチェック機21からの情報を基に見積り、効率的な作業スケジュールを作った上で荷物を受け取る事も可能となる。
また、端末機22又は携帯端末機23へ通知する旅行者の個人情報は、個人情報の一部であってもよい。例えば、イニシャル、ニックネーム、又は移動状況検出装置1が割り当てた整理番号を用いてもよい。旅行者のIDに関連付けて、ニックネーム等の通知用個人情報を旅行者データに予め記録しておき、CPU11は、旅行者のIDに関連付けられた通知用個人情報を端末機22又は携帯端末機23へ送信する。通知用個人情報は、個々の端末機22又は携帯端末機23を区別する情報に関連付けて記録されていてもよい。この場合、CPU11は、送信する端末機22又は携帯端末機23別に異なる通知用個人情報を送信する。この形態では、例えば出発空港の商店の端末機22には旅行者の電子メールアドレスを、到着空港の待合室の端末機22には旅行者のイニシャルを通知用個人情報として登録しておくこともできる。このとき、不特定多数の待ち合わせ人が確認する待合室の端末機22には、旅行者のイニシャルが他の情報と共に出力されるため、個人情報を悪用される心配が無い。一方、事業者が使用する端末機22又は携帯端末機23には旅行者の電子メールアドレスが他の情報と共に出力されるため、商店では旅行者への広告用電子メールを送信する等の販売促進活動を行う事ができる。例えば、端末機22は、広告のデータを記憶しておき、受信した情報に含まれる電子メールアドレス宛に広告用電子メールを送信する。
移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23の情報、旅行者の通知用個人情報、通知すべき移動状況を取得するチェック機21の情報、並びに移動状況を通知する期間及びタイミングに関する情報は、旅行者によって予め設定されている。旅行者は、興味を持った事業者が使用する端末機22又は携帯端末機23へ移動状況に関する情報を送信するように設定を行う。よって、旅行者から移動状況に関する情報を端末機22又は携帯端末機23へ送信された商店は、効率的な販売促進が可能となる。また、旅行者は、所持している携帯電話機の電子メールアドレスを通知用個人情報として設定しておけば、商店からの広告用電子メールを携帯電話機で受信し、広告から興味のある商品を見つけ、その商品についての知識を予め取得することができる。旅行者が商店に到着したときには効率良く買物ができる。旅行者は、短時間で買物を済ませることもでき、予め取得した知識を踏まえて店員に質問をした上で納得のいく買物を行うことができる。商店では、自店に興味を持っておりしかも自店の付近を通過する予定のある旅行者に対して、事前に販促活動を行うことが可能となる。この様に、移動状況検出システムは、旅行者の移動時間を短縮すると共に、移動中又移動先で旅行者が受けるサービスの質を改善する。
なお、旅行者は、航空便の予約時に、移動状況を通知すべき事業者に関する情報を予め把握しておき、移動状況を通知すべき端末機22又は携帯端末機23の情報を設定することが望ましい。例えば、図示しないデータベースに商店の位置を含む事業者の情報を予め記憶しておき、旅行者が航空便の予約を行う際に参照できるようにすればよい。より具体的には、旅行者が予約時に航空便を選択すると、選択した航空便の発着するゲートまでの移動経路に商店が存在する事業者に関する情報が出力される。旅行者は、この情報を用いて興味のある事業者の端末機22又は携帯端末機23の情報を登録する事が望ましい。別の方法としては、事業者がウェブサイトを用いて独自に広告を行うことで商店の存在を周知させてもよい。旅行者は、利用する予定の空港に存在する商店の事業者を自ら検索し、興味を持った事業者の端末機22又は携帯端末機23の情報を設定する。
(実施の形態2)
実施の形態2においては、移動状況検出システムは、旅行者又は荷物が二つの通過地点を通過する間の通過時間を用いて、旅行者又は荷物の移動状況を検出する。移動状況検出システムの構成は、実施の形態1と同様である。本実施の形態においては、CPU11は、ステップS11で、通過時刻を読み出す際に、通過時刻に関連付けられた航空便特定情報に加え、旅行者又は荷物のIDも読み出す。CPU11は、ステップS12で、同じ航空便特定情報と旅行者又は荷物のIDとに関連付けられた各通過地点の通過時刻から、二つの通過地点の通過時刻の差を求める事により、同じ旅行者又は荷物が二つの通過地点を通過する間に経過する通過時間を夫々計算する。CPU11は、次に、計算した通過時間を二つの通過地点の組み合わせ毎に集計し、通過時間の平均値及び標準偏差を計算する。ステップS13では、CPU11は、計算した通過時間の平均値及び標準偏差を、二つのチェック機21のID等の二つの通過地点を示す情報と航空便特定情報とに関連付けて平均値データに記録する。又は、CPU11は、計算した平均値及び標準偏差を二つの通過地点の内の一つを示す情報と航空便特定情報とに関連付けて記録してもよい。
また、CPU11は、ステップS510で、通過時刻を特定すると共に、特定の別の通過地点を直前に通過した通過時刻を旅行者データ又は荷物データから読み出し、通過時刻の差を計算することによって、他の通過地点から現在の通過地点までの通過時間を計算する。ステップS511で、CPU11は、二つの通過地点を示す情報又は二つの通過点の内の一つを示す情報と旅行者又は荷物のIDに関連付けられた航空便特定情報とに関連付けられた通過時間の平均値及び標準偏差を読み出し、平均値及び標準偏差に基づいて、計算した通過時間が短いか、長いか又は平均並みであるかを判定する。ステップS512では、CPU11は、適宜通知を行う。なお、全ての二つの通過地点の組み合わせについて通過時間の判定を行わなくてもよい。例えば、CPU11は、特定の基点となる通過地点と夫々の通過地点との間の通過時間に対して判定を行ってもよい。また、CPU11は、予め旅行者データに記録された、特定の端末機22又は携帯端末機23へ通知すべき移動状況を取得するチェック機21の情報を用いて、通知すべき移動状況を取得するチェック機21に関する通過時間を判定してもよい。また、CPU11は、通過時刻の判定と通過時間の判定との両方を実行してもよい。本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、移動状況検出システムは、旅行者の移動時間を短縮すると共に、移動中又移動先で旅行者が受けるサービスの質を改善することが可能である。
以上説明したように、実施の形態1又は実施の形態2に係る移動状況検出システムは、旅行者又は荷物が空港内に設けられた移動経路上の通過地点を通過する際に、通過時刻を特定し、通過時刻又は二つの通過地点間の通過時間を平均値と比較し、比較結果を旅行者又は作業者に通知する。通過時刻又は通過時間が平均値に比べて遅い場合、旅行者は移動が遅れていることを自覚し、移動を急ぐことができる。また、旅行者を案内する作業者は、旅行者の移動が遅れていることを把握し、旅行者を急がせるように案内することができる。また、荷物を搬送する作業者は、搬送の作業が遅れていることを把握し、荷物の搬送を急ぐことができる。結果として、移動時間のバラツキが縮小し、旅行者又は荷物が空港内を移動する際の遅延が抑制され、移動の遅延に起因するトラブルの発生が抑制される。また、移動状況検出システムは、旅行者又は荷物が通過した通過地点の位置及び通過時刻等の移動状況を、待ち合わせ人等の他者に通知することもできる。移動状況を待ち合わせ人に通知した場合は、待ち合わせ人は、旅行者の移動状況を把握することができるので、容易に到着時間及び到着時の状態を想像でき、待ち合わせ人の負担が軽減され、待ち合わせの状況が改善される。また、移動状況を商店へ通知した場合は、商店は、商店に興味があり商店の付近を通過する予定のある旅行者を対象に、事前の販売促進活動をする事が可能となり、旅行者は、効率良く買物をすることができる。
また、移動状況検出装置1は、重点的に検査すべき要注意人物又は荷物に関する検査情報を予め記憶しておき、通過地点を通過する旅行者又は荷物の情報と検査情報との一部が一致した場合に、旅行者又は荷物の通過を妨害する。通過を妨害された旅行者又は荷物は、作業者によって重点的に検査される。検査情報は随時外部から取得されるので、最新の検査情報に基づいて検査が行われ、交通機関の安全性が確保される。重点的な検査を受けるのは一部の旅行者又は荷物だけであり、大部分の旅行者又は荷物は検査を受けないか又は簡易的な検査のみで通過地点を通過するので、本来検査の必要の無い大部分の旅行者又は荷物の移動が遅延することが防止される。従って、交通機関の安全性を確保しながらも、旅行者又は荷物の移動の遅延の防止を図ることが可能となる。
なお、実施の形態1又は実施の形態2において、CPU11がチェック機21又は端末機22を用いて実行すると説明した処理の一部は、チェック機21又は端末機22で分散して実行してもよい。また、実施の形態1又は実施の形態2において、CPU11が実行すると説明した処理の一部は、複数の移動状況検出装置1のCPU11で分散して実行してもよい。
また、実施の形態1及び実施の形態2においては、チケット31又は荷札32に記録されたIDを取得する形態を示したが、本発明においては、IDを記録する媒体として携帯電話機、磁気カード又は無線タグ等、その他の媒体を用いてもよい。また、移動状況検出システムは、旅行者の識別情報として、指紋、虹彩又は静脈パターン等の生体情報を利用してもよい。同一の生体情報からなる識別情報を使って旅行者が複数回移動する場合は、CPU11は、各移動回毎に区別するため識別情報を新たに付与すると良い。これにより、CPU11は、前回の移動で取得された情報と今回の移動で得られる情報を区別する事ができる。又は、別の形態として、記憶部14に複数回の移動による情報が記憶されている場合、CPU11は、常に最新の情報を用いて各種の処理を実行してもよい。また、移動状況検出システムは、複数種類の識別情報を使用する形態であってもよい。この形態では、チェック機21は、複数種類の識別情報を取得する機能を有している。例えば、チェック機21は、チケット31に記録されたIDと旅行者の生体情報とを取得する機能を有し、荷札32に記録された複数種類のIDを読み取る機能を有する。また、移動状況検出装置1の記憶部14が記憶する旅行者データ又は荷物データに、複数種類の識別情報を互いに関連付けて記憶してある。この形態では、CPU11は、ステップS501で、複数種類の識別情報を取得する。また、CPU11は、ステップS504で、取得した複数種類の識別情報の組み合わせが予め旅行者データ又は荷物データに記録された組み合わせと一致するか否かを判定する。取得した複数種類の識別情報の組み合わせが予め記録された組み合わせと一致しない場合は、CPU11は、ステップS502のエラー処理を実行して、チェック機21に旅行者の通過を妨害させ、識別情報が異なることをチェック機21又は端末機22に出力させる。取得した複数種類の識別情報の組み合わせが予め記録された組み合わせと一致する場合は、CPU11は、ステップS505以降の処理を実行する。この形態では、移動状況検出システムは、旅行者の確認をより厳格に行うことができる。
また、実施の形態1及び実施の形態2においては、航空便特定情報を利用条件特定情報の一つとして用いた例を示したが、移動状況検出システムは、その他の情報を利用条件特定情報として用いる形態であってもよい。例えば、利用条件特定情報として、旅行者の個人情報に含まれる性別又は年齢を用いてもよく、気象情報を用いてもよい。但し、この場合は、航空便特定情報が含まれていないので、移動状況検出システムは、通過時間に関する判定を行うことが望ましい。また、移動状況検出システムは、利用条件特定情報として複数種類の情報を用いてもよい。例えば、航空便特定情報、性別及び年齢を利用条件特定情報として用いてもよい。移動状況検出装置1の記憶部14に移動経過データが豊富に記憶されている場合は、複数種類の情報を利用条件特定情報として用いる事で、より高精度に移動状況の検出を行うことができる。
利用条件特定情報として用いる情報は、旅行者又は荷物毎に個別に設定されてもよい。この場合は、旅行者又は荷物の送り主が予約時等に利用条件特定情報として用いる情報を選択して設定する。具体的には、例えば、航空便の予約を受付けるサーバ装置は、利用条件特定情報として用いることができる情報を記憶しておき、予約用のウェブサイト等を利用して、利用条件特定情報として用いることができる情報を表示する。旅行者又は荷物の送り主は、予約時に、表示された情報の中から、利用条件特定情報として使用することを希望する情報を選択して入力する。入力された利用条件特定情報は、予約情報の一部として交通機関情報記憶装置4が取得し、更に移動状況検出装置1が取得する。CPU11は、入力された利用条件特定情報を、旅行者データ又は荷物データに記録した他の情報と関連付けて旅行者データ又は荷物データに記録する。CPU11は、ステップS11〜S13で、旅行者データ又は荷物データに記録された各利用条件特定情報とチェック機21のID等の各通過地点を示す情報との全ての組合せについて、通過時刻又は通過時間を読み出して平均値及び標準偏差を計算する。CPU11は、次に、計算した平均値及び標準偏差を利用条件特定情報及び通過地点を示す情報毎に関連付けて平均値データに記録する。また、CPU11は、ステップS511で、チェック機21を通過した旅行者又は荷物のIDに関連付けられた利用条件特定情報と通過したチェック機21のIDとに関連付けられた平均値及び標準偏差を記憶部14の平均値データから読み出し、比較の処理を行う。
また、実施の形態1及び実施の形態2においては、統計的代表値として平均値を用いた例を示したが、移動状況検出システムは、中央値又は最頻値等の平均値以外の統計的代表値を用いる形態であってもよい。また、実施の形態1及び実施の形態2においては、主に、出発空港と到着空港での処理について説明したが、旅行者又は荷物の経由地となる空港においても同様の処理が可能である。
また、実施の形態1及び実施の形態2においては、交通機関を航空機とし、交通機関施設を空港であるとしたが、本発明は特定の時刻に繰り返し運航を行う交通機関であれば他の交通機関についても適用が可能である。例えば、交通機関は列車、バス、タクシー、自家用車、雪上車、馬車、ロープウェイ、ケーブルカー、リニアモータカー、ホバークラフト、潜水艇又は船であってもよい。また将来的にはエアロトレイン及び宇宙船も交通機関に該当する。又、交通機関として複数の異なる交通機関を利用した場合でも本発明の適用が可能である。交通機関施設は、駅、バスターミナル、駅ビル、停留所、車庫、整備場、折返し場、集配場、集合解散場所、ロータリー、連絡道又は地下道等、チェック機21を配置又は使用できるエリアをも含んでいる。
また、実施の形態1及び実施の形態2においては、人又は物は旅行者又は荷物であるとしたが、本発明における人又は物は、特定の時刻に繰り返し運航を行う交通機関を利用して移動する物体であれば、人を含むどのような物体であってもよい。また、荷物には、航空機等の交通機関の荷物室に積み込まれるものに限らず、旅行者の手荷物等、交通機関で運搬される全ての荷物が含まれる。
1 移動状況検出装置
10 記録媒体
11 CPU
12 RAM
13 ドライブ部
14 記憶部
15 時計部
16 インタフェース部
17 通信部
18 コンピュータプログラム
21 チェック機(通過時刻特定装置)
22 端末機
23 携帯端末機
31 チケット
32 荷札
4 交通機関情報記憶装置
5 検査情報記憶装置
6 商品情報記憶装置
N1、N2 通信ネットワーク

Claims (12)

  1. 繰り返し運行される交通機関を利用する人又は物が交通機関施設で移動するときの状況を検出するシステムにおいて、
    交通機関施設で人又は物が通過する経路にある複数の通過点の夫々を人又は物が通過する通過時刻を特定する通過時刻特定手段と、
    交通機関を特定する情報、交通機関施設の設備に関する情報、個々の人若しくは物に関する個別情報、交通機関を予約したときの予約内容を示す情報、気象情報、又は交通機関の利用時に発生したエラーを示すエラー情報により特定される若しくは物が交通機関を利用したときの利用条件及び通過点の夫々に関連付けて、前記通過時刻特定手段が特定した通過時刻を蓄積する手段と、
    該手段が前記利用条件及び通過点の夫々に関連付けて蓄積した通過時刻の統計的代表値、又は前記通過点を含む二つの通過点の間の通過時間の統計的代表値を個別に計算する手段と、
    該手段が計算した通過時刻又は前記通過時間の統計的代表値を前記利用条件及び通過点に関連付けて記憶する記憶手段と、
    人又は物が一の通過点を通過する通過時刻を前記通過時刻特定手段が特定した場合に、前記人若しくは前記物の交通機関の利用条件と同一の利用条件及び前記一の通過点に関連付けて前記記憶手段で記憶している通過時刻の統計的代表値を読み出した値、及び特定された通過時刻を出力するか、又は、前記利用条件及び前記一の通過点に関連付けて前記記憶手段で記憶している他の通過点から前記一の通過点までの間の通過時間の統計的代表値を読み出した値と前記通過時刻から計算される前記他の通過点から前記一の通過点までの間の通過時間とを出力する手段と
    を備えることを特徴とする移動状況検出システム。
  2. 繰り返し運行される交通機関を利用する人又は物が交通機関施設で移動するときの状況を検出するシステムにおいて、
    交通機関施設で人又は物が通過する経路にある一又は複数の通過点を人又は物が通過する通過時刻を特定する通過時刻特定手段と、
    交通機関を特定する情報、交通機関施設の設備に関する情報、個々の人若しくは物に関する個別情報、交通機関を予約したときの予約内容を示す情報、気象情報、又は交通機関の利用時に発生したエラーを示すエラー情報により特定される若しくは物が交通機関を利用したときの利用条件、及び通過点に関連付けて、前記通過時刻特定手段が特定した通過時刻を蓄積する手段と、
    該手段が前記利用条件及び前記通過点に関連付けて蓄積した通過時刻の統計的代表値を計算する手段と、
    該手段が計算した通過時刻の統計的代表値を前記利用条件及び前記通過点に関連付けて記憶する記憶手段と、
    人又は物が一の通過点を通過する通過時刻を前記通過時刻特定手段が特定した場合に、前記人又は前記物の交通機関の利用条件と同一の利用条件及び前記一の通過点に関連付けて前記記憶手段で記憶している通過時刻の統計的代表値を読み出した値及び特定された通過時刻を出力する手段と
    を備えることを特徴とする移動状況検出システム。
  3. 繰り返し運行される交通機関を利用する人又は物が交通機関施設で移動するときの状況を検出するシステムにおいて、
    交通機関施設で人又は物が通過する経路にある一又は複数の通過点に設けてあり、該通過点を人又は物が通過した通過時刻を特定する通過時刻特定装置と、
    一又は複数の出力装置と、
    前記出力装置及び前記通過時刻特定装置が接続された移動状況検出装置とを備え、
    前記通過時刻特定装置は、
    前記通過点を通過する人又は物を識別するための識別情報を取得する手段を有し、
    前記移動状況検出装置は、
    交通機関を特定する情報、交通機関施設の設備に関する情報、個々の人若しくは物に関する個別情報、交通機関を予約したときの予約内容を示す情報、気象情報、又は交通機関の利用時に発生したエラーを示すエラー情報からなる若しくは物が交通機関を利用したときの利用条件を特定する利用条件特定情報を、前記人又は前記物の識別情報に関連付けて記憶している利用条件特定情報記憶手段と、
    前記通過時刻特定装置が特定した通過時刻を、前記通過時刻特定装置で取得した識別情報に関連付けて前記利用条件特定情報記憶手段で記憶している利用条件特定情報、及び前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を示す情報に関連付けて記憶する手段と、
    該手段が利用条件特定情報及び通過点を示す情報に関連付けて記憶した通過時刻の統計的代表値を計算する手段と、
    該手段が計算した通過時刻の統計的代表値を利用条件特定情報及び通過点を示す情報に関連付けて記憶する統計的代表値記憶手段と、
    前記通過時刻特定装置が通過時刻を特定した場合に、前記通過時刻特定装置で取得した識別情報に関連付けて前記利用条件特定情報記憶手段で記憶している利用条件特定情報と同一の利用条件特定情報及び前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を示す情報に関連付けて前記統計的代表値記憶手段で記憶している通過時刻の統計的代表値を読み出し、読み出した統計的代表値と特定された通過時刻とを比較する手段と、
    該手段による比較結果を前記出力装置に出力させる手段と
    を有することを特徴とする移動状況検出システム。
  4. 前記移動状況検出装置は、
    識別情報に関連付けて、特定の出力装置を示す出力装置情報を記憶している手段と、
    前記通過時刻特定装置が特定した通過時刻、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を示す情報及び前記比較結果を、前記通過時刻特定装置で取得した識別情報に関連付けて記憶している出力装置情報が示す特定の出力装置に出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項に記載の移動状況検出システム。
  5. 前記移動状況検出装置は、
    人又は物の識別情報に関連付けて、前記人又は前記物が交通機関施設で移動すべき移動経路を示す経路情報を記憶している手段と、
    前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて記憶している経路情報に基づいて、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点が前記移動経路にあるか否かを判定する手段と、
    前記通過点が前記移動経路に無い場合に、移動経路が間違っていることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項又はに記載の移動状況検出システム。
  6. 前記経路情報は、移動経路にある通過点の通過順序を示す情報を含んでおり、
    前記移動状況検出装置は、
    前記人又は前記物が通過した複数の通過点での通過時刻に対応した通過順序と前記経路情報が示す通過順序とが一致するか否かを判定する手段と、
    通過順序が一致しない場合に、移動経路が間違っていることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項5に記載の移動状況検出システム。
  7. 前記通過時刻特定装置は、
    交通機関施設内の所定の設備までの案内の要求を受け付ける手段と、
    前記所定の設備までの経路を表した情報を出力する手段とを更に有し、
    前記移動状況検出装置は、
    前記通過時刻特定装置が前記要求を受け付けた場合に、前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて記憶している経路情報を、前記通過時刻特定装置から前記所定の設備までの経路を加えた新たな移動経路を示す情報に更新する手段と、
    前記通過時刻特定装置に、前記所定の設備までの経路を表した情報を出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項5又は6に記載の移動状況検出システム。
  8. 前記移動状況検出装置は、
    人の識別情報に関連付けて、前記人と一緒に移動すべき他の人又は物の識別情報を記憶している手段を更に有し、
    前記通過時刻特定装置は、
    一の人の識別情報を取得した場合に、前記一の人と一緒の他の人又は物の識別情報を取得する手段を更に有し、
    前記移動状況検出装置は、更に、
    前記他の人若しくは前記物の識別情報が、前記一の人の識別情報に関連付けて記憶している識別情報と異なる場合、前記他の人若しくは前記物の識別情報が、前記一の人の識別情報に関連付けて記憶されていない場合、又は、前記一の人の識別情報に関連付けて記憶している他の人若しくは物の識別情報が前記通過時刻特定装置で取得されない場合に、異常を示す情報を前記出力装置に出力させる手段と
    を有することを特徴とする請求項からまでの何れか一つに記載の移動状況検出システム。
  9. 前記移動状況検出装置は、
    物品の引き渡し又は回収が必要な人の識別情報に関連付けて、物品の引き渡し又は回収が必要であることを示す情報を記憶している手段と、
    前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて前記情報が記憶されているか否かを判定する手段と、
    前記識別情報に関連付けて前記情報が記憶されている場合に、物品の引き渡し又は回収が必要であることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項からまでの何れか一つに記載の移動状況検出システム。
  10. 人又は物が通過点を通過することを妨害する妨害手段を更に備え、
    前記移動状況検出装置は、
    検査すべき人又は物に関する検査情報を記憶している手段と、
    個々の人又は物に関する個別情報を、前記人又は前記物の識別情報に関連付けて記憶している手段と、
    前記通過時刻特定装置が取得した識別情報に関連付けて記憶している個別情報の少なくとも一部が、記憶している検査情報と一致するか否かを判定する手段と、
    前記個別情報の少なくとも一部が前記検査情報と一致する場合に、前記妨害手段に、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を人又は物が通過することを妨害させる手段と、
    検査が必要であることを示す情報を前記出力装置に出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項からまでの何れか一つに記載の移動状況検出システム。
  11. 通過点を通過する物の透過写真の撮影又は重量の測定を行う測定手段を更に備え、
    前記移動状況検出装置は、
    前記測定手段が撮影した物の透過写真又は測定した物の重量を、前記通過時刻特定装置で取得した前記物の識別情報に関連付けて記憶する手段と、
    前記測定手段が撮影した透過写真又は測定した重量と前記物の識別情報に関連付けて既に記憶している透過写真又は重量とが所定の許容範囲内で一致するか否かを判定する手段と、
    前記測定手段が撮影した透過写真又は測定した重量と前記物の識別情報に関連付けて記憶している透過写真又は重量とが所定の許容範囲内で一致していない場合に、前記妨害手段に、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を前記物が通過することを妨害させる手段と、
    前記物の中身が一致していないことを示す情報を前記出力装置に出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項10に記載の移動状況検出システム。
  12. 前記通過時刻特定装置は、
    人又は物を識別するための複数種類の識別情報を取得する手段を更に有し、
    前記移動状況検出装置は、
    複数種類の識別情報の組み合わせを記憶している手段と、
    前記通過時刻特定装置が複数種類の識別情報を取得した場合に、取得された複数種類の識別情報の組み合わせが記憶されているか否かを判定する手段と、
    取得された複数種類の識別情報の組み合わせが記憶されていない場合に、前記妨害手段に、前記通過時刻特定装置が設けられている通過点を前記人又は前記物が通過することを妨害させる手段と、
    識別情報の組み合わせが存在しないことを示す情報を前記出力装置に出力させる手段と
    を更に有することを特徴とする請求項10又は11に記載の移動状況検出システム。
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