JP5172737B2 - 水硬性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化前には高い流動性を有しかつ硬化後には高い機械的強度を発現しうる水硬性組成物に関する。
近年、モルタルやコンクリート等の用途の多様化などに伴い、複雑な形状を有するセメント質硬化体を作製することが多くなっている。
このような複雑な形状を有するセメント質硬化体を作製するためには、硬化前には高い流動性を有しかつ硬化後には高い機械的強度を発現しうる水硬性組成物を調製することが求められる。
このような高流動性及び高強度の水硬性組成物の一例として、ポルトランドセメントを50〜100℃の温度で水蒸気処理して、該セメントの強熱減量を0.5〜2.5質量%増加させてなる高流動性セメント組成物が、提案されている(特許文献1)。
このセメント組成物は、極めて流動性が優れ、高強度で、減水剤の使用量も低減することができる。
高流動性及び高強度のセメント組成物の他の例として、セメント100質量部、シリカフューム等のポゾラン質微粉末5〜50質量部、細骨材(粒径:2mm以下)50〜250質量部、分散剤0.5〜4.0質量部(固形分換算)、水硬性組成物中の体積比で0.1〜4.0%の金属繊維、水10〜35質量部、セメント及びポゾラン質微粉末の合計量に対して体積比で4.5%以下の針状粒子又は薄片状粒子(平均粒度:1mm以下)を含む水硬性組成物が、提案されている(特許文献2)。
この水硬性組成物は、硬化前には、流動性及び材料分離抵抗性に優れ、自己充填性を有するとともに、硬化後には、150N/mm2以上の圧縮強度と25N/mm2以上の曲げ強度を有する。
特開平8−183636号公報 特開2002−137952号公報
上述の特許文献1の技術は、セメントの水蒸気処理を必須とするものである。この点、水蒸気処理等の特殊な操作を行なわずに、流動性等を向上させることができれば、好都合である。
また、上述の特許文献2にも記載されているように、現在、100N/mm2以上の圧縮強度及び高い流動性を有するセメント質硬化体を作製するために、混和材としてBET比表面積が10m2/g以上のシリカフューム等の微粉末を用いることが、一般に行われている。しかし、シリカフュームは、諸外国からの輸入物であり、品質やコストの変動が生じ易いという問題がある。そのため、シリカフュームを用いずに、100N/mm2程度以上の圧縮強度及び高い流動性を発現しうる水硬性組成物を調製することができれば、高強度の水硬性組成物の安定的な供給という点で望ましい。
そこで、本発明は、シリカフューム等の微粉末を用いずに、硬化前には高い流動性を有しかつ硬化後には高い機械的強度を発現しうる水硬性組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、水硬性組成物の粒度構成及び成分組成を調整することによって、圧縮強度等の機械的強度を高く維持しつつ、流動性を大幅に向上させうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[2]を提供するものである。
[1](A)CaO/SiO2(モル比)が0.8〜1.5、Al2O3含有量が1.0〜12.0質量%で、主に非晶質からなる粉末組成物と、(B)ポルトランドセメント、石膏、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物から選ばれる一種以上の刺激材、を含む水硬性組成物であって、前記水硬性組成物の粒度構成が、5μm未満の粒子の割合が8〜20質量%、5μm以上、10μm未満の粒子の割合が13〜28質量%、10μm以上、15μm未満の粒子の割合が4〜13質量%、15μm以上、30μm未満の粒子の割合が20〜28質量%、30μm以上、45μm未満の粒子の割合が9〜25質量%、45μm以上、100μm未満の粒子の割合が7〜28質量%、100μm以上の粒子の割合が5質量%以下であることを特徴とする水硬性組成物。
[2]粉末組成物100質量部に対して、刺激材を0.1〜40質量部含む上記[1]記載の水硬性組成物。
本発明の水硬性組成物は、特定の粒度構成及び特定の成分組成を有するため、シリカフューム等の微粉末を含まないにもかかわらず、硬化前には高い流動性を有し、かつ、硬化後には高い機械的強度(例えば、材齢28日における高い圧縮強度)を発現することができる。
また、本発明の水硬性組成物は、減水剤の配合量が少量であっても、水量の削減による高い機械的強度と、高い流動性を両立させることができる。
本発明の水硬性組成物は、(A)CaO/SiO2(モル比)が0.8〜1.5、Al2O3含有量が1.0〜12.0質量%で、主に非晶質からなる粉末組成物と、(B)ポルトランドセメント、石膏、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物から選ばれる一種以上の刺激材、を含むものである。なお、本発明の水硬性組成物は、シリカフューム等のBET比表面積が10m2/g以上である微粉末は含まない。
[粉末組成物]
本発明で用いる粉末組成物は、主に非晶質の粉末からなり、CaO/SiO2(モル比)が0.8〜1.5、Al2O3含有量が1.0〜12.0質量%のものである。
粉末組成物に含まれる非晶質の割合(以下、ガラス化率と言う)は、60%以上、好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上である。ガラス化率が60%未満では、強度発現性が低下する虞がある。
非晶質以外の部分には各種の鉱物が含まれている。その鉱物は、使用された原料中の不純物あるいは製造条件(溶融条件や冷却速度など)のバラツキにより生成したものである。主な鉱物はワラストナイト(CaO・SiO2)、ランキナイト(3CaO・2SiO2)、けい酸二石灰(2CaO・SiO2)、ゲーレナイト(2CaO・Al2O3・SiO2)などである。
なお、ガラス化率は、偏光顕微鏡を用いて、粉末組成物の非晶質部分と結晶質部分を測定することによって評価することができる。
上記粉末組成物は実質的にCaO、SiO2及びAl2O3からなり、その他は後述する原料、製造工程などから不可避的に混入した不純物である。
CaO/SiO2(モル比)が1.5を超えると、溶融温度が高くなると共に、原料溶融物を氷水中に投入する等で急冷しても結晶質の割合が多くなり、強度発現性が低くなる虞がある。一方0.8未満にすると、溶融温度および非晶質化条件への影響はほとんどないが、水硬性組成物の水和反応が極端に遅くなり、圧縮強度も殆ど発現しなくなるので好ましくない。好ましい範囲は0.8〜1.4、より好ましくは0.9〜1.3である。
Al2O3含有量が1.0質量%未満では、初期強度が低下する傾向があり、長期間型枠が脱型できなくなる虞がある。一方、Al2O3含有量が12.0質量%を超えると、強度発現性が極端に低下する虞がある。好ましいAl2O3含有量は2.0〜10.0質量%、特に好ましいのは3.0〜8.0質量%である。
粉末組成物の製造方法を説明する。
CaO用原料(例えば、石灰石、石灰質岩石、生石灰等)、SiO2用原料(例えば、珪石、珪岩、石英等)及びAl2O3用原料(例えば、アルミナ等)の各原料を前述した化学的比率・組成になるように混合する。この場合、Al2O3用原料は、CaO用原料及びSiO2用原料に十分な量のAl2O3が含有されていれば、必ずしも用いなくてもよい。得られた混合原料を慣用の溶融炉(例えば、電気炉等)に投入し、十分に溶融(1350℃以上)したのち、溶融物を急冷し(例えば、溶融物を氷水中に投入する等)、引き続き常用の粉砕手段(例えば、ボールミル等)で粉砕することにより、粉末組成物を製造することができる。
また、高炉から排出された高炉スラグ溶融物に、石灰石、石灰質岩石、生石灰等のCaO源、又は珪石、珪岩、石英等のSiO2の一種又はこれらの二種以上から選ばれるAl2O3成分調整材を添加して、前述した化学的比率・組成になるように混合し、得られた混合原料を慣用の溶融炉(例えば、電気炉等)に投入し、十分に溶融(1350℃以上)したのち、溶融物を急冷し(例えば、溶融物を氷水中に投入する等)、引き続き常用の粉砕手段(例えば、ボールミル等)で粉砕することによっても粉末組成物を製造することができる。
なお、本発明においては、後述するように、粉末組成物は、ブレーン比表面積が1000〜2000cm2/g(好ましくは1000〜1500cm2/g)である粉砕物と、ブレーン比表面積が5000〜7000cm2/g(好ましくは5000〜6000cm2/g)である粉砕物の混合物とすることが好ましい。
[刺激材]
刺激材としては、ポルトランドセメント、石膏、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物に属するものの中から1種又は2種以上を併用することができる。
具体的には、ポルトランドセメントとして普通・早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩ポルトランドセメントおよびポルトランドセメントクリンカー粉砕物などが、石膏として二水・半水・無水石膏が、アルカリ金属化合物として水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなどが、アルカリ土類金属化合物として水酸化カルシウム、酸化カルシウムなどが挙げられる。好ましい刺激材はポルトランドセメントである。
粉末組成物と刺激材との混合割合は、粉末組成物100質量部に対して刺激材0.1〜40質量部が好ましく、0.2〜30質量部がより好ましく、0.3〜20質量部が特に好ましい。なお、刺激材として石膏を用いる場合の混合割合は、粉末組成物100質量部に対してSO3換算で0.1〜5.0質量部が好ましい。
刺激材の割合が、前記範囲外では、流動性や強度発現性が低下するので好ましくない。
本発明の水硬性組成物は、流動性の向上の観点から、好ましくは、以下の粒度構成を有するものである。
5μm未満の粒子の割合は、好ましくは8〜20質量%、より好ましくは9〜18質量%である。
5μm以上、10μm未満の粒子の割合は、13〜28質量%、より好ましくは15〜26質量%である。
10μm以上、15μm未満の粒子の割合は、好ましくは4〜13質量%、より好ましくは5〜12質量%である。
15μm以上、30μm未満の粒子の割合は、好ましくは20〜28質量%、より好ましくは21〜27質量%である。
30μm以上、45μm未満の粒子の割合は、好ましくは9〜25質量%、より好ましくは10〜24質量%である。
45μm以上、100μm未満の粒子の割合は、好ましくは7〜28質量%、より好ましくは8〜26質量%である。
100μm以上の粒子の割合は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。
なお、本発明において、粒度構成(粒度分布)は、例えば、日機装社製9320−X100(粒度分布測定装置)を用いて測定することができる。測定に際しては、100mlビーカー内に収容した分散媒エタノール20mlに対して試料0.06gを加えるものとし、アズワン社製の超音波洗浄機(VS−100 周波数50kHz)を用いて3分間超音波分散後に測定を行う。測定は、試料の屈折率が1.46の条件で行うものとする。
上記の好ましい粒度構成は、例えば、ブレーン比表面積が1000〜2000cm2/g(好ましくは1000〜1500cm2/g)である粉末(P1)と、ブレーン比表面積が5000〜7000cm2/g(好ましくは5000〜6000cm2/g)である粉末(P2)を、質量比(P1/P2)が4/6〜6/4となるように併用することによって、得ることができる。
具体的には、例えば、
(1)ブレーン比表面積が1000〜2000cm2/g(好ましくは1000〜1500cm2/g)である粉末組成物(P1)と、ブレーン比表面積が5000〜7000cm2/g(好ましくは5000〜6000cm2/g)である粉末組成物と刺激材の混合物(P2)とを、質量比(P1/P2)が4/6〜6/4となるように混合する方法(なお、この場合、P2は溶融物の急冷物と刺激材を混合粉砕等することにより調整できる)、
(2)ブレーン比表面積が1000〜2000cm2/g(好ましくは1000〜1500cm2/g)である粉末組成物と刺激材の混合物(P1)と、ブレーン比表面積が5000〜7000cm2/g(好ましくは5000〜6000cm2/g)である粉末組成物と刺激材の混合物(P2)とを、質量比(P1/P2)が4/6〜6/4となるように混合する方法(なお、この場合、P1・P2は溶融物の急冷物と刺激材を混合粉砕等することにより調整できる)
等が挙げられる。
本発明の水硬性組成物を使用して硬化体を製造する場合、細骨材としては、強度発現性の観点から、粒径が2mm以下の細骨材を使用することが好ましい。ここで、細骨材の「粒径」とは、85%質量累積粒径である。本発明においては、最大粒径が2mm以下の細骨材を使用することがより好ましく、最大粒径が1.5mm以下の細骨材を使用することが特に好ましい。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、又はこれらの混合物を使用することができる。
硬化体の製造において、細骨材と水硬性組成物との質量比(細骨材/水硬性組成物)は、好ましくは0.6〜1.4、より好ましくは0.7〜1.3、特に好ましくは0.8〜1.2である。該質量比が0.6未満では、硬化初期(凝結段階)の自己収縮が大きくなるうえ、水和熱も大きくなるので、好ましくない。該質量比が1.4を超えると、硬化後の機械的特性(特に、曲げ強度)が低下するので、好ましくない。
硬化体の製造においては、細骨材に加えて、粗骨材を配合することができる。粗骨材の配合量は、水硬性組成物100質量部に対して、流動性の観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。
本発明の水硬性組成物を使用して硬化体を製造する場合、減水剤を使用することが好ましい。減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、またはポリカルボン酸系等の、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、または高性能AE減水剤を使用することができる。中でも、ポリカルボン酸系の高性能減水剤または高性能AE減水剤は、機械的強度及び流動性の観点から、好ましく用いられる。
減水剤の配合量は、水硬性組成物100質量部に対して、固形分換算で、好ましくは0.1〜3.0質量部、より好ましくは0.3〜2.0質量部、特に好ましくは0.3〜1.0質量部である。該配合量が0.1質量部未満では、混練が困難になるとともに、流動性が低下する。該配合量が3.0質量部を超えると、硬化後の機械的強度(例えば、圧縮強度)が低下する。 なお、減水剤は、液状と粉末状のいずれでもよい。
本発明の水硬性組成物を使用して硬化体を製造する場合の水量は、水/水硬性組成物の質量比で、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.10〜0.28、さらに好ましくは0.12〜0.27、特に好ましくは0.13〜0.26である。該質量比が0.30を超えると、硬化後の機械的強度(例えば、圧縮強度)が低下する。なお、該質量比が0.10未満では、良好な流動性が得られないことがある。
本発明の水硬性組成物を使用して得られる混練物及び硬化体は、好ましくは以下の物性を有するものである。
混練物:「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定したフロー値(以下、0打ちフローともいう。)が、210mm以上、好ましくは230mm以上、さらに好ましくは260mm以上、特に好ましくは290mm以上である。
硬化体:材齢28日の圧縮強度(温度:20℃)は、90N/mm2以上、好ましくは100N/mm2以上、さらに好ましくは110N/mm2以上、特に好ましくは120N/mm2以上である。
本発明の水硬性組成物を使用して得られる混練物及び硬化体の調製方法は、特に限定されるものではない。
混練方法としては、例えば、各材料を個別にミキサに投入し混練する方法等が挙げられる。混練に用いるミキサは、通常のコンクリートの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例えば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ等が用いられる。
混練物の成形方法は、特に限定されるものではなく、流し込み成形等の任意の方法を採用することができる。また、養生方法も、特に限定されるものではなく、気中養生、蒸気養生、オートクレーブ養生等を行なうことができる。
[使用材料]
1.溶融物の冷却物の製造
溶融物の原料として、白辰化学研究所製「炭酸カルシウム」(純度99.8質量%)、日窒工業社製「ハイシリカFS−1」(純度99.6重量%)及び昭和電工社製「細粒アルミナAL−45−H」(純度99.9質量%)を使用して、下記の(1)〜(4)の溶融物の冷却物を製造した。
(1)急冷物1:各原料を、CaO/SiO2(モル比)が1.2で、Al2O3含有量が8.0質量%となるように混合した。該混合物を造粒・乾燥後、電気炉で1750℃で30分溶融後、溶融物を氷水中に投入して急冷し、急冷物1を調製した。なお、該急冷物1のガラス化率は99%であった。
(2)徐冷物1:上記(1)において、溶融物を空気中で放冷して、徐冷物1を調製した。なお、該徐冷物1のガラス化率は51%であった。
(3)急冷物2:各原料を、CaO/SiO2(モル比)が0.9で、Al2O3含有量が5.0質量%となるように混合した。該混合物を造粒・乾燥後、電気炉で1750℃で30分溶融後、溶融物を氷水中に投入して急冷し、急冷物2を調製した。なお、該急冷物2のガラス化率は99%であった。
(4)急冷物3:各原料を、CaO/SiO2(モル比)が0.85で、Al2O3含有量が3.0質量%となるように混合した。該混合物を造粒・乾燥後、電気炉で1750℃で30分溶融後、溶融物を氷水中に投入して急冷し、急冷物3を調製した。なお、該急冷物3のガラス化率は99%であった。
2.水硬性組成物の製造
下記の(1)〜(7)の水硬性組成物を製造した。各水硬性組成物の粒度構成を表1に示す。
(1)水硬性組成物A:急冷物1を使用
急冷物1をブレーン比表面積1200cm2/gに粉砕したものと、急冷物1と刺激材の混合物をブレーン比表面積5600cm2/gに混合粉砕したものを、質量比が1:1となるように混合して、ブレーン比表面積が3000cm2/gの水硬性組成物Aを得た。
(2)水硬性組成物B:急冷物2を使用
急冷物2をブレーン比表面積1200cm2/gに粉砕したものと、急冷物2と刺激材の混合物をブレーン比表面積5600cm2/gに混合粉砕したものを、質量比が1:1となるように混合して、ブレーン比表面積が3030cm2/gの水硬性組成物Bを得た。
(3)水硬性組成物C:急冷物3を使用
急冷物3をブレーン比表面積1200cm2/gに粉砕したものと、急冷物3と刺激材の混合物をブレーン比表面積5600cm2/gに混合粉砕したものを、質量比が1:1となるように混合して、ブレーン比表面積が3050cm2/gの水硬性組成物Cを得た。
(4)水硬性組成物D:徐冷物1を使用
徐冷物1をブレーン比表面積1200cm2/gに粉砕したものと、徐冷物1と刺激材の混合物をブレーン比表面積5600cm2/gに混合粉砕したものを、質量比が1:1となるように混合して、ブレーン比表面積が3010cm2/gの水硬性組成物Dを得た。
(5)水硬性組成物E:急冷物1を使用
急冷物1と刺激材の混合物をブレーン比表面積3200cm2/gに混合粉砕して水硬性組成物Eを得た。
(6)水硬性組成物F
普通ポルトランドセメントクリンカーをブレーン比表面積1200cm2/gに粉砕したものと、普通ポルトランドセメントクリンカーをブレーン比表面積5600cm2/gに粉砕したものと、ブレーン比表面積4000cm2/gの二水石膏を、質量比が1:1:0.04となるように混合して、ブレーン比表面積が3200cm2/gの水硬性組成物Fを得た。
(7)水硬性組成物G
市販普通ポルトランドセメント(太平洋セメント製(ブレーン比表面積3200cm2/g))を用いた。
なお、水硬性組成物A〜Eにおいては、刺激材としては市販普通ポルトランドセメント(太平洋セメント製(ブレーン比表面積3200cm2/g))を用いた。刺激材の添加量は、水硬性組成物A、D、Eでは、水硬性組成物の内割で10質量%とし、水硬性組成物B、Cでは、水硬性組成物の内割で1質量%とした。
Figure 0005172737
3.モルタル用材料と配合割合
(1)細骨材
水硬性組成物100質量部に対して100質量部の珪砂(最大粒径:0.6mm)を用いた。
(2)水
下記の表2に示す水(W)と水硬性組成物(C)との質量比(W/C)となるように、水を配合した。
(3)減水剤
水硬性組成物100質量部に対して、下記の表2に示す配合量のポリカルボン酸系高性能AE減水剤(製品名:レオビルド「SP8HU」、製造元:BASF pozzolith社)を用いた。
(4)消泡剤
水硬性組成物100質量部に対して0.04質量部の配合量の消泡剤(製品名:マイクロエア 404、製造元:BASF pozzolith社)を用いた。
4.物性評価
表2に示す配合量で各材料を一括してホバートミキサーに投入して混練した後、以下のようにして物性を評価した。
(1)0打ちフロー
「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないでフロー値を測定した。
(2)圧縮強度
セメント組成物を直径50mm、長さ100mmの内部空間を有する型枠内に流し込み、20℃で24時間、湿空養生した後、20℃で水中養生して、水硬性組成物からなる硬化体を得た。材齢28日の圧縮強度を、「JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)」に準じて測定した。
結果を表2に示す。
Figure 0005172737
表2から、本発明に該当する実施例1〜6の水硬性組成物は、本発明に該当しない比較例1〜4の水硬性組成物に比べて、高い圧縮強度を確保しつつ、流動性を大幅に向上させていることがわかる。

Claims (2)

  1. (A)CaO/SiO2(モル比)が0.8〜1.5、Al2O3含有量が1.0〜12.0質量%で、主に非晶質からなる粉末組成物と、
    (B)ポルトランドセメント、石膏、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物から選ばれる一種以上の刺激材、を含む水硬性組成物であって、
    前記水硬性組成物の粒度構成が、5μm未満の粒子の割合が8〜20質量%、5μm以上、10μm未満の粒子の割合が13〜28質量%、10μm以上、15μm未満の粒子の割合が4〜13質量%、15μm以上、30μm未満の粒子の割合が20〜28質量%、30μm以上、45μm未満の粒子の割合が9〜25質量%、45μm以上、100μm未満の粒子の割合が7〜28質量%、100μm以上の粒子の割合が5質量%以下であることを特徴とする水硬性組成物。
  2. 粉末組成物100質量部に対して、刺激材を0.1〜40質量部含む請求項1記載の水硬性組成物。
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