JP5172294B2 - 濁水浄化装置 - Google Patents

濁水浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5172294B2
JP5172294B2 JP2007305146A JP2007305146A JP5172294B2 JP 5172294 B2 JP5172294 B2 JP 5172294B2 JP 2007305146 A JP2007305146 A JP 2007305146A JP 2007305146 A JP2007305146 A JP 2007305146A JP 5172294 B2 JP5172294 B2 JP 5172294B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
tank
muddy water
water
flocculant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007305146A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009125695A (ja
Inventor
佳和 福井
Original Assignee
佳和 福井
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 佳和 福井 filed Critical 佳和 福井
Priority to JP2007305146A priority Critical patent/JP5172294B2/ja
Publication of JP2009125695A publication Critical patent/JP2009125695A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5172294B2 publication Critical patent/JP5172294B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Description

本発明は、土木工事現場や製造現場から排出される汚泥濁水を浄化して排水する濁水浄化装置に関する。特に、汲み上げた汚泥濁水に対して凝集剤を添加し、短時間に汚泥から生じたフロックを凝集・沈殿させることにより汚泥を分離し、浄水を形成して排水する濁水浄化装置に関する。また、残渣となるフロックが産業廃棄物ではなく土木建築資材や肥料などの有用資材として活用できるものとなる濁水浄化装置に関する。
土木、建設工事では地盤を掘削するときに地中から水が流出し、大量の濁水が発生する。特に、湖や川の近隣で行う場合には濁水処理は必要不可欠となる。掘削工事は、掘削処理と並行して湧き出す濁水をポンプなどで排水処理しながら行われるが、排水される濁水には、大量の土砂が含まれており、法令や条例などの規制もありそのまま排出することは環境保全の面から許されず、現場で浄化処理を施し、土などの固形物と水とに分離した上、浄水のみを下水路などに排出する必要がある。
従来技術として、濁水の固形分を取り除く技術が様々開発され実用化されている。
例えば、特に凝集剤を用いずに大型の沈殿槽を用いて濁水から固形分を分離する技術がある。下水処理場でも基本的には一次処理としてこの技術が用いられる。濁水中の固形成分をゆっくりと沈殿させ、上澄み水とフロックを分離するものである。
しかし、この方式では固形分を沈殿させるために長時間を要し、また、濁水中の固形成分が帯電して懸濁状態あると時間をかけても容易には凝集・沈殿しないため、濁水を浄化できない場合も多い。また、このような設備は処理能力を増やすためには沈殿槽を大型化せざるを得ず、コストが高く、また、用地の確保が難しい場合が多い。
そこで、濁水の固形分をすみやかに取り除くため凝集剤を用いる技術が開発されている。
濁水中に懸濁している固形浮遊を凝集剤により凝集させてフロック化し、大きくなったフロックを沈殿させ、上澄み水を排水し、溜まった汚泥を廃棄するものである。
凝集剤を用いた濁水処理では、いかに素早く濁水中に浮遊している固形物を凝集して大きな粒径とし、重力で沈殿させることがポイントである。凝集が速やかに行われれば処理効率が向上する。
従来技術の凝集剤としては、例えば、PAC(ポリ塩化アルミニウム)剤や高分子凝集剤などが広く用いられている。
凝集剤による凝集は、粉末状の凝集剤を濁水に単に投入するのみならず、濁水と凝集剤をよく混合することが必要である。
従来技術では、電気エネルギーを使い、モーターにより濁水と凝集剤を機械的に混合することが行われている。例えばミキサー装置などを配管の途中に設ける。
しかし近年、省エネルギー化が叫ばれ、濁水処理装置においてもできるだけ電気エネルギーを使わない形が好ましい。そのため、濁水と凝集剤を機械的に混合する方法に代え、配管を通過するうえで自然に混合されてゆく方法が求められている。
その従来技術として、例えば、特開2007−069179号公報、特開2003−012151号公報、特開平08−047317号公報に記載されているものを例として挙げることができる。
特開2007−069179号公報に開示された技術は、パイプを螺旋状に曲げてその中を濁水と凝集剤の混合水を流すことにより混合水が螺旋状のパイプ内を流れる際の遠心力を用いてかき混ぜることを開示している。
特開2003−012151号公報および特開平08−047317号公報に開示された技術は、パイプ内にねじられた板状体を設けてパイプ内の流路を螺旋状にし、その中を濁水と凝集剤の混合水を流すことによりパイプ内の中心軸を回転中心として回転させながらかき混ぜることを開示している。
なお、凝集剤が濁水に浮遊する固形分と反応して凝集が進展するにはある程度の時間が必要となる。凝集剤と濁水の取り合わせもあるが、フロックが凝集する時間が短いものでも20秒程度は必要とされる。
特開2007−069179号公報 特開2003−012151号公報 特開平08−047317号公報
上記従来の技術では濁水と凝集剤の混合がまだ十分ではなく、また、沈殿槽に入るまでの凝集反応時間が十分には採れない。
特開2007−069179号公報に開示された技術は、パイプを螺旋状に曲げてその中を濁水と凝集剤の混合水を流すことにより混合水が螺旋状のパイプ内を流れる際の遠心力を用いてかき混ぜるとされている。直線状のパイプに比べて濁水と凝集剤の混合が進むことは確かである。
しかし、螺旋状となったパイプ内を落下するのみでは十分な遠心力を発生させることは難しく、濁水と凝集剤の混合が十分に行われるとは言えない。
また、特開2007−069179号公報に開示された技術では配管を流れる時間の中で凝集反応時間を十分に確保するためにはパイプを何重にも螺旋状に成形しなければならず、コストが高くなるという問題である。
特開2003−012151号公報および特開平08−047317号公報に開示された技術は、パイプ内にねじられた板状体を設けてパイプ内の流路を螺旋状にし、その中を濁水と凝集剤の混合水を流すことによりパイプ内の中心軸を回転中心として回転させながらかき混ぜることを開示している。この方法であれば直線状のパイプに比べて濁水と凝集剤の混合が進むことは確かである。
しかし、パイプ内の中心軸を回転中心として回転させるのみではまだ十分な乱流を発生させるには至らず改善の余地がある。
また、パイプの内部に螺旋状にねじった板状体を設けるように製作するのは難しいため、製作コストの向上を招いてしまう。
また、特開2003−012151号公報および特開平08−047317号公報に開示された技術では配管を流れる時間の中で凝集反応時間を十分に確保するためにはパイプの長さを長くせざるを得ず、コストが高くなるという問題である。
上記問題点に鑑み、本発明は、濁水と凝集剤を電気エネルギーを用いて機械的に混合する方式に代え、濁水と凝集剤が配管を通過するうえで電気エネルギーを用いることなく自然に十分な乱流を発生することができ、製作が比較的容易である濁水浄化装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、配管を流れる凝集剤と濁水との凝集反応時間を十分に確保できる濁水浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の濁水浄化装置は、
濁水中の浮遊固形分を凝集剤によりフロックとして水分と分離し、濁水を浄化させる濁水浄化装置であって、
前記濁水の取水口から沈殿処理部につながる排水口まで導通する配管と、
前記配管の途中に設けられた前記凝集剤の投入部と、
前記配管を沿わせるガイド管と、
前記濁水を前記配管の中に流し込む水圧を与えるポンプ装置を備え、
前記ガイド管を螺旋形状に曲げて螺旋状のガイドを形成するとともに、前記螺旋形状に曲げられた前記ガイド管に対して前記配管をさらに螺旋状に巻き付けて形成したことを特徴とする。
上記構成により、螺旋形状に曲げられたガイド管に対して配管をさらに螺旋状に巻き付けて形成したことにより濁水が流れる配管が大きな螺旋形のガイドに沿ってマクロに大きく螺旋回転しつつガイドの進行方向に対してさらに小さくミクロにも螺旋回転しつつ凝集剤と濁水が交じり合うため、混合時間を長く確保することができるとともに細かい乱流が発生するために凝集剤と濁水の十分な混合を行うことができる。
上記構成において、前記濁水の取水口が前記配管に対して斜めに取り付けられ、前記濁水の取水口から噴出された前記濁水の水流の勢いと角度により前記配管の内部に渦流を発生させることを特徴とする。
上記構成により、配管にポンプにより加圧注入された濁水が配管の壁面に沿うように回転しながら配管を進むことができ、凝集剤と濁水の混合をすみやかに開始することができる。
なお、前記ガイド管の螺旋形状は10から30度の勾配角度で下降する螺旋形状となっていることが好ましい。
次に、上記構成において、内部を通過する前記濁水に対して渦巻状の回転を与える回転羽根体を備えた短管を前記配管の途中の任意の複数箇所に設けることが好ましい。
上記構成により、配管中を流れる濁水と凝集剤に対して適宜な箇所においてさらに渦巻状の回転を与えることができる。
次に、上記構成において、前記沈殿処理部が、円筒形の沈殿タンク槽と、濾過槽とを備え、前記配管の排水口が前記沈殿タンク槽に対して斜めに取り付けられ、前記配管の排水口から噴出された前記濁水の水流の勢いと角度により前記沈殿タンク槽の内部に渦流を発生させるとともに、前記沈殿タンク槽の中央下面付近に前記渦流により沈降した前記フロックを取り出すフロック排出孔を設けることが好ましい。
上記構成により、凝集剤と濁水の混合の結果により生じている比重の大きなフロック塊を沈殿タンク槽内の渦流により沈殿タンク槽の中央下面付近に効率的に集めることができ、外部に排出することができる。
次に、上記構成において、前記沈殿タンク槽の上面付近に取水パイプが斜め上方に向けて取り付けられ、前記取水パイプを斜め上方に上昇する前記濁水中に含まれる微細フロックを前記取水パイプ内で沈降させ、前記取水パイプの底面を斜め下方に落として前記沈殿タンク槽に戻す構成となっていることが好ましい。
また、斜め上方に取り付けられた前記取水パイプの横断面において底面側に窪みを設けておき、前記取水パイプ内で沈降した前記微細フロックを前記窪みによる溝をつたわせて斜め下方に移動させ、前記沈殿タンク槽に戻す構成となっていることが好ましい。
上記構成により、大きなフロック塊が沈降した後の上澄み水が取水パイプ内を斜め上方にゆっくりと移動し、その際に小さなフロックは沈降して取水パイプ内の底面の溝をつたわって沈殿タンク槽内に回収することができる。
次に、上記構成において、 前記取水パイプの排水口が前記濾過槽の取水口につながり、
前記濾過槽が、第1の濾過槽と、前記第1の濾過槽に連結された第2の濾過槽と、前記第2の濾過槽に連結された浄水排水口とを備え、
前記第1の濾過槽と前記第2の濾過槽の間の連結部に前記微細フロックを濾す第1のフィルターと、前記第2の濾過槽と前記浄水排水口の間の連結部に前記微細フロックを濾す第2のフィルターを備え、
前記取水パイプの排水口から取り入れられた前記濁水が、前記第1の濾過槽に滞留させることにより前記微細フロックを底部に蓄積させつつその上澄み水のみを前記第1のフィルターに通し入れて微細フロックを濾し取った後前記第2の濾過槽に注入し、前記第2の濾過槽に滞留させることにより前記微細フロックを底部に蓄積させつつその上澄み水のみを前記第2のフィルターに通し入れて微細フロックを濾し取った後の浄水を排水する構造とすることが好ましい。
上記構成により、大きなフロック塊が取り除かれた後の上澄み水が、第1の濾過槽および第2の濾過槽に滞留することにより微細フロックを沈降させるとともにその上澄み水を第1のフィルターと第2のフィルターの2つのフィルターを通すことにより微細フロックを濾し取り、浄水のみを排水することができる。
次に、本発明の第2の濁水浄化装置は、
濁水中の浮遊固形分を凝集剤によりフロックとして水分と分離し、濁水を浄化させる濁水浄化装置であって、
前記濁水の取水口から沈殿処理部につながる排水口まで導通する配管と、
前記配管の途中に設けられた前記凝集剤の投入部と、
前記濁水を前記配管の中に流し込む水圧を与えるポンプ装置を備え、
前記濁水の取水口から前記沈殿処理部への排水口に至るまでの前記配管において、その流路が垂直下方に設けられているポイントにおいて、前記配管の流路を2つに分岐させる分岐管と前記分岐管のそれぞれの枝出口につながる枝の配管からなる分岐ポイントを備え、前記分岐ポイントの前記枝の配管の下流にさらに流路を分岐する前記分岐ポイントを設け、前記濁水の流路を少なくとも2回分岐させること特徴とするものである。
上記構成により、流路を分岐する分岐ポイントに対して垂直に落下した濁水が分岐管に当たってから左右に分かれ、さらに分岐したそれぞれの配管の下流でもさらなる分岐ポイントがあり、その分岐管に当たってから左右に分かれるので、分岐管への衝突と左右への分岐という流路の変化により、凝集剤と濁水が交じり合い、混合時間を長く確保することができるとともに細かい乱流が発生するために凝集剤と濁水の十分な混合を行うことができる。
また、前記沈殿処理部の濾過槽に対して前記濁水を送出する手前に混合槽となる沈殿タンク槽を設け、前記分岐ポイントを経た前記枝の配管の出口が前記沈殿タンク槽の内部に導かれる構成とし、前記枝の配管の出口から噴出した前記濁水によって前記沈殿タンク槽内で渦流が形成されるよう、前記枝の配管の出口を設けることも好ましい。沈殿タンク槽内の渦流の中でさらに混合攪拌が進む。
次に、凝集剤としては、PAC(ポリ塩化アルミニウム)剤と有機高分子凝集剤を含むものとすることができる。
また、凝集剤としては、PAC(ポリ塩化アルミニウム)剤と無機凝集剤を含むものとすることができる。
本発明の第1の濁水浄化装置は、マクロな大きな螺旋運動に加え、小さな螺旋運動が組み合わされて細かい乱流が多数発生させることができ、濁水と凝集剤を十分混合することができる。また、ダミーとなる筒体の長さに比べてその外周を螺旋状に流れるので流路そのものが長くなるので配管を流れる時間を調整することができ、凝集反応時間を十分に確保することができる。さらに、本発明の濁水浄化装置は沈殿タンク槽、取水パイプ、第1の濾過槽、第2の濾過槽、第1のフィルター、第2のフィルターの各要素を通じてフロック塊、微細フロックを丁寧に除去することができ、濁水から浄水のみを分離して排水することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の濁水浄化装置の実施例を説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例に示した具体的な用途、形状、個数などには限定されないことは言うまでもない。
実施例1にかかる本発明の第1の濁水浄化装置の例を示す。
本発明の濁水浄化装置100は、濁水中の浮遊固形分を凝集剤によりフロックとして水分と分離し、濁水を浄化させる濁水浄化装置である。
図1から図3は本発明の濁水浄化装置100の構成例のうち、ポンプからの濁水の取水からフロックの凝集までに関する構成要素を説明する図である。なお、凝集したフロックの沈殿および濾過工程は後述する。
図1は、ポンプ装置、凝集剤投入部、配管、ガイド管の一部を側面から示した図である。図2は同構成要素の一部を平面から示した図である。図3はポンプと配管の連結部分を分かりやすく示した拡大図である。
図1および図2に示すように、濁水浄化装置100は、ポンプ装置10、凝集剤投入部20、配管30、ガイド管40を備えている。
ポンプ装置10は、工事現場の濁水や工場廃水など浄化処理を行う濁水を汲み上げて本発明の濁水浄化装置に取り入れる要素である。濁水を汲み上げて配管30の中に流し込む水圧を与えられるものであれば広く適用することができる。ポンプ装置10は濁水の取水口を持つ直管31に対して汲み上げた濁水を所定の水圧で投入する。
凝集剤投入部20は、配管の途中に設けられた凝集剤を投入する装置であり、凝集剤を配管30の直管31に対して投入する。投入する凝集剤は粉末状のものでも良く液体状のものでも良い。凝集剤投入部20の直管31に対して投入する装置部分はいわゆるレジューサー21となっている。
投入する凝集剤としては特に限定されないが、本発明の濁水浄化装置100では例えば以下のものを用いることができる。
第1の凝集剤の例は、PAC(ポリ塩化アルミニウム)と高分子有機凝集剤を配合したものが挙げられる。
第2の凝集剤の例は、PAC(ポリ塩化アルミニウム)と無機凝集剤を配合したものが挙げられる。
PACは、ポリ塩化アルミニウムを主成分とするがその他様々な成分を配合したものが各凝集剤メーカーから市場に提供されている。
高分子有機凝集剤としては、例えば、ポリアミン系やポリDADMAC系などの有機凝集剤が挙げられる。
無機凝集剤としては、例えば、アルミナ・けい酸塩を主体とする天然鉱物と硫酸カルシウムを主成分とする無機凝集剤などが挙げられる。この無機凝集剤に関しては、特開平10−165825号公報に詳しい。特開平10−165825号公報開示の無機凝集剤は濁水中の固形不要成分を素早くフロックとして凝集する性質に優れており、本発明の濁水浄化装置100の濁水の浄化処理能力が高く発揮される。
配管30は、ポンプ10につながる濁水の取水口から後述する沈殿タンク槽50につながる排水口まで導通する濁水の流路となる配管である。配管30の素材は、ステンレスや鉄などの金属管、丈夫な塩化ビニル製のプラスチック管、可撓性あるプラスチックやゴム製のホース管など、濁水の流路が確保でき、ポンプ10により与えられる水圧に耐えうる構造的強度があれば適用することができる。
配管30は、直管31、エルボ管32、継手短管33、スネーク管34を備えている。
直管31は、ポンプ10につながる濁水の取水口と凝集剤投入部20からの凝集剤の取り入れ口を備えている。
本実施例1では、直管31に導入された濁水が直管31内部で渦流を形成して回転するように工夫を施している。ポンプ装置10からの濁水の取水口が直管31に対して斜めに取り付けられ、濁水の取水口から噴出された濁水の水流の勢いと角度により直管31の内部に螺旋状の渦流を発生させる構造となっている。
図3は本実施例1における濁水の取水口を直管31に対して斜めに取り付けた構成例を模式的に説明する図である。図3(a)は当該部分の横断面図であり、ポンプ装置10から押し出された濁水が直管31の内部に対して側壁に沿うように斜め下方に向けて勢い良く噴出するようになっている。矢印で書いたような水流が勢い良く形成される。
エルボ管32は直管31から導入した濁水の流路をスネーク管34へ導入しやすい角度に曲げる部分である。
継手短管33はエルボ管32からの濁水をスネーク管34へと導く継手である。
スネーク管34は、継手短管33から後述する沈殿タンク槽50まで濁水の流路を形成するものである。スネーク管34はガイド管40の周囲にグルグルと螺旋状に巻きつけられて流路が形成されている。
ガイド管40は配管30を沿わせるためのガイドとなるものである。このガイド管40も螺旋形状に曲げられ螺旋状のガイドが形成されている。
本発明の濁水浄化装置100では、スネーク管30とガイド管40による特徴的な螺旋構造が採用されている。
まず、図1の側面図および図2の平面図に示すように、ガイド管40が大きな螺旋形状を形成している。本実施例1の構成では図2の平面図に分かりやすいように、ガイド管40は円周の螺旋形状ではなく概ね四角形を描くように周回して行き、図1の側面図に分かりやすいように、10度から30度程度の勾配を持って下りつつ螺旋状に進んでいる。このようにガイド管40が螺旋形状に曲げられて螺旋状のガイドが形成されている。
なお、図1の側面図におけるガイド管40の経路のつながりを分かりやすく説明しておく。エルボ管32または継手短管33の付近において紙面上右上から左下にかけて10度から30度程度の勾配を持って進み、左角に至ると紙面手前から奥に向けて再び10度から30度程度の勾配を持って下って行く。次に、紙面奥側において左上から右下にかけて再び10度から30度程度の勾配を持って下って行く。次に、紙面奥側の右下から紙面手前に向けて再び10度から30度程度の勾配を持って下って行く。次に、再び、紙面上右上から左下にかけて再び10度から30度程度の勾配を持って下って行く。上記の流れを繰り返しつつ、設計された螺旋回数分、螺旋回転しつつ形成されている。
次に、配管30のスネーク管34であるが、螺旋形状に曲げられたガイド管40に対してスネーク管34がさらに螺旋状に巻き付けられて形成されている。図1の側面図、図2の平面図に分かりやすいようにガイド管40の周りにスネーク管34が螺旋状に周回しつつグルグルと巻き付けられて形成されている。図1および図2に示した構成ではスネーク管34はガイド管40に対して左巻きに螺旋状に巻き付けられている。
なお、図1、図2においては、配管30に発生する濁水自体の螺旋状の渦流については直管31の部分にしか図示しておらず、スネーク管34の部分では図示を省略している。スネーク管34内ではスネーク管34内の進む方向しか矢印を描いていないが、スネーク管34の内部でも直管31内に図示したような濁水自体の螺旋状の渦流は直管31に引き続き発生している。スネーク管34はガイド管40に螺旋状に巻かれた流路を形成し、ガイド管40により形成される経路も螺旋状に形成されているので、結局、濁水は3つの螺旋状の回転が兼ね合わされた流路にて凝集剤と混合されつつ流されてゆくこととなる。
このようにスネーク管34により流路をグルグルと回転させることにより少なくとも2つの効果がある。
第1の効果は、スネーク管34内部を流れる濁水と凝集剤の混合液を良く攪拌混合して十分に凝集反応を起こさせる効果である。つまり、スネーク管34内部で濁水と凝集剤が回転することにより良く攪拌混合される。
第2の効果は、濁水浄化装置100の装置筐体が小さいものであっても、スネーク管34内部を流れる濁水と凝集剤の混合液を沈殿タンク槽50に導入するまでの時間を確保する効果である。螺旋状に長い経路が確保されたガイド管40の周囲をさらに螺旋状に巻かれたスネーク管34が流路となっているためスネーク管34の長さが長く確保され、スネーク管34内部を流れる濁水と凝集剤の混合液がスネーク管34を通過する時間が長く確保される。例えば、20秒程度を要するようにガイド管40の螺旋径と螺旋回数、スネーク管34の螺旋回数を設計して製造する。
凝集剤と濁水中の浮遊固形成分の組み合わせや混合液の攪拌混合の具合いにもよるが、例えば、PAC(ポリ塩化アルミニウム)剤と無機凝集剤を用い、本発明のスネーク管34を通過させれば20秒程度の凝集剤と濁水の攪拌混合時間が確保され、濁水中の浮遊固形成分が凝集を開始し、フロックが形成される。
次に、本発明の濁水浄化装置100におけるフロックの沈殿処理および濾過処理について説明する。
図4は、本発明の濁水浄化装置100は、沈殿処理部の各構成を模式的に示す図である。
図4に示すように、本発明の濁水浄化装置100は、沈殿処理部として、沈殿タンク槽50、フロック排出孔51、取水パイプ60、第1の濾過槽71、第2の濾過槽72、第1のフィルター81、第2のフィルター82を備えている。
沈殿タンク槽50は、円筒形のタンク形状をもっており、配管30の排水口と連結され、配管30内で濁水と凝集剤が十分に攪拌混合されてフロックが多数生じている状態の濁水が投入される。沈殿タンク槽50は配管30から投入される濁水の量に対して大きな容量を持つため、一時的に沈殿タンク槽50内に滞留することとなる。この滞留時間の中で、重くなったフロック塊は沈降してゆき、沈殿タンク槽50の底面に沈殿堆積してゆくこととなる。
ここで、沈殿タンク槽50内に大きな渦流が生じるように工夫することができる。
図5は、配管30の排水口が設けられている沈殿タンク槽50の横断面を模式的に示す図である。配管30の排水口が沈殿タンク槽50に対して斜めに取り付けられ、配管30の排水口から噴出された濁水は沈殿タンク槽50の側壁に沿うように回るため、図4および図5に示すように濁水の勢いと角度により沈殿タンク槽50内部に大きな渦巻きが形成される。渦巻きが形成されると重くなったフロック塊は渦の中心に沈んで行き効率的に沈殿タンク槽50の底面に堆積してゆく。
沈殿タンク槽50の中央下面付近には渦流により沈降したフロックを取り出すフロック排出孔51が設けられている。
なお、このフロック排出孔51から取り出されるフロック塊は、凝集剤により濁水中の固形浮遊物が凝集して形成されたものであるが、例えば、無機凝集剤を用いて形成したフロックは有機成分がないため産業廃棄物とはならず、そのまま土中に埋めることが可能である。
つまり、PAC(ポリ塩化アルミニウム)や高分子凝集剤などの凝集剤を用いて凝集させたフロックには高分子有機物が含まれているため、産業廃棄物となり環境問題からそのまま土中などに廃棄することができず産業廃棄物処理コストがかかってしまう。土木工事などでは大量のフロックが発生するため、このフロックを産業廃棄物処理することはコスト高を招くこととなってしまう。しかし、無機凝集剤を用いることとすれば、形成したフロックは有機成分がないため産業廃棄物とはならず、そのまま土中に埋めることが可能であり、土嚢に封入する残土として利用できればコスト高を招くことがなく好ましい。
沈殿タンク槽50内に沈殿したフロック塊は沈殿タンク槽50の底面に設けられているフロック排出孔51から取り出すが、水分は沈殿タンク槽50の上面から上澄み水として取り出す。ここで、沈殿タンク槽50の上面に取水パイプ60を設ける工夫について説明する。
本実施例1では、図4に示すように、沈殿タンク槽50の上面付近に取水パイプ60が斜め上方に向けて取り付けられている。取水パイプ60を斜め上方にゆっくりと上昇する濁水中に含まれる微細フロックは取水パイプ60内でゆっくり沈降し、取水パイプ60の底面を斜め下方に落ちて沈殿タンク槽50内に戻る。濁水は取水パイプ60をゆっくり上昇するが微細フロックは取水パイプ60の底面をつたって落ちてゆく。
ここで、取水パイプ60の内部の水流自体はゆっくりと斜め上方に上昇してゆくので、微細フロックが逆に底面をつたわって沈降しやすいように、取水パイプ60の横断面において底面側に窪みを設けておくことが好ましい。取水パイプ60内で沈降した微細フロックがこの窪みによる溝をつたって斜め下方に移動しやすくなり沈殿タンク槽50に戻りやすくなるという効果が得られる。このように、取水パイプ60は沈殿タンク槽50の通常の滞留では沈降しなかった微細フロックを上澄み水から沈降させる効果を持つ。
次に、濾過槽について説明する。
取水パイプ60の排水口が濾過槽の取水口につながり、沈殿タンク槽50の上澄み水が濾過槽に投入される。濾過槽は、第1の濾過槽71と第2の濾過槽72を備えており、第1の濾過槽71から第2の濾過槽72に連結され、第2の濾過槽72からさらに浄水排水口90に連結されている。第1の濾過槽71と第2の濾過槽72の間の連結部に微細フロックを濾す第1のフィルター81が設けられ、第2の濾過槽72と浄水排水口90の間の連結部に微細フロックを濾す第2のフィルター81が設けられている。
第1の濾過槽71は左右の空間を備えており、左室の上から投入された濁水が沈降して右室に入り、上澄み水のみが右室を上昇してゆく。第1の濾過槽71の右室の上部には第1のフィルター81が設けられており、この第1のフィルター81により濾過された水分のみが第2の濾過槽72に流れてゆく。
濾過槽の働きは以下のようになる。
まず、取水パイプ60の排水口から投入される水量に対して第1の濾過槽71の容量が大きいので、取水パイプ60の排水口から取り入れられた濁水が第1の濾過槽71の左室から右室にかけてしばらく滞留され、微細フロックが底部に蓄積される。第1の濾過槽71を上昇する上澄み水は第1のフィルター81を通過し、ほとんどの微細フロックが濾し取られる。第1のフィルター81で濾過され微細フロックを濾し取られた上澄み水のみが第2の濾過槽72に流入する。再び、第2の濾過槽の左室から右室にかけてしばらく滞留され、微細フロックが底部に蓄積される。第2の濾過槽72を上昇する上澄み水は第2のフィルター82を通過し、さらに残存していた微細フロックが濾し取られる。
濾過槽を通過した水分は浄化されており、浄水のみが浄水排水口90から排出される。
以上、本発明の濁水浄化装置100によれば、ポンプ装置10で汲み上げられた濁水の浮遊固形成分を凝集剤で凝集し、生じたフロックを取り除いて浄水のみを排水することができる。
実施例2にかかる濁水浄化装置について説明する。
実施例2にかかる濁水浄化装置は、配管内部を通過する濁水の回転をさらにアシストするための回転羽根体を設けた構成例である。
実施例2にかかる濁水浄化装置は、渦巻状の回転を与える回転羽根体を備えた短管を配管の途中の任意の複数箇所に設けたことを特徴とする。
図6は、実施例2にかかる濁水浄化装置100bの構成のうち、回転羽根体を備えた短管を含む配管の一部を示す図である。図6(a)は側面図、図6(b)は回転羽根体が分かりやすいように手前側は図6のA−A断面で示している。
図6に示すように、濁水浄化装置100bの配管30の途中の任意の複数箇所に継手短管33を設け、その内部に回転羽根体331が設けられている。回転羽根体331は継手短管33の内部で濁水に対して回転を与えるようにねじられて形成されており、この回転羽根体331を通過する濁水がねじられて螺旋回転力が与えられるようになっている。
この継手短管33を配管30の途中の任意の複数箇所に設けておくことにより濁水が配管30内部で螺旋回転する。
本実施例2にかかる濁水浄化装置100bでは、濁水は継手短管33およびスネーク管34を流れることにより、ガイド管40の大きな螺旋径路に沿った大きな螺旋運動、ガイド管40に螺旋状に巻き付いたスネーク管34によるガイド管40の周囲に螺旋回転する小さな螺旋運動、さらには、継手短管33で加えられるスネーク管34内部での螺旋回転運動という3つの螺旋運動が複合的に加えられたものとなり、濁水と凝集剤との攪拌混合がより一層促進されている。
以上、本実施例2の濁水浄化装置100bによれば、実施例1の濁水浄化装置100に比べて、さらに、継手短管33でスネーク管34を流れる濁水に対して螺旋回転運動がアシストされ、濁水と凝集剤との攪拌混合がより一層促進される。
実施例3にかかる濁水浄化装置について説明する。
実施例3にかかる濁水浄化装置は、配管の流路が垂直下方に設けられているポイントにおいて、前記配管の流路を左右2つに分岐させる分岐管と分岐管のそれぞれの枝出口につながる枝の配管からなる分岐ポイントを備え、分岐ポイントの枝の配管が下流において垂直下方に曲げられ、配管の流路が垂直下方に設けられているポイントにおいてさらに流路を左右2つに分岐させる前記分岐ポイントを設けた構成例である。
実施例3は、一例として濁水の流路を少なくとも2段階で分岐させた構成例である。
図7は、実施例3にかかる濁水浄化装置100cの構成のうち配管部分を模式的に示した図である。実施例1と同様、沈殿槽50など沈殿処理部分については図示していない。
直管31は実施例1で説明したものと同様である。本実施例3でもポンプ装置10が噴出口が直管31に対して斜めに取り付けられているため、図3に示したように噴出された濁水が直管31の内部で渦流を形成しながら垂直下方に下ってゆく。
本実施例3では直管31の流路の下方に分岐ポイントとなる分岐管35aが設けられており、直管31の流路が左右2つに分岐される。分岐管35aのそれぞれの枝出口には配管30aL,30aRが設けられている。図中、分岐管35aから左側に分岐するものが配管30aL、右側に分岐するものが配管30aRである。左側の配管30aLは再び垂直下方に曲がり、その先で第2段階目の分岐ポイントとなる分岐管35bが設けられており、流路が左右2つに分岐されている。分岐管35bから左側に分岐するものが配管30bL、右側に分岐するものが配管30bRである。一方、右側の配管30aRは再び垂直下方に曲がり、その先で第2段階目の分岐ポイントとなる分岐管35cが設けられており、流路が左右2つに分岐されている。分岐管35cから左側に分岐するものが配管30cL、右側に分岐するものが配管30cRである。
このように、本実施例3では、濁水の流路が少なくとも2回分岐され、垂直に落下した濁水が分岐管に当たってから左右に分かれるので、分岐管への衝突と左右への分岐という流路の変化により、凝集剤と濁水が交じり合い、混合時間を長く確保することができるとともに細かい乱流が発生するために凝集剤と濁水の十分な混合を行うことができる。
また、本実施例3の構成例では、2回分岐された後の配管30bL,配管30bR,配管30cL,配管30cRは、混合槽36につながっている。この混合槽36は沈殿槽50へ送出する前に混合攪拌を行う部分であり、4つの配管30bL,配管30bR,配管30cL,配管30cRの出口がそれぞれ導かれ、この中で混合攪拌が行われ、沈殿槽50へ送出する。図7の構成例では4つの配管30bL,配管30bR,配管30cL,配管30cRの出口がいわゆる巴に組まれており、混合槽36の中で渦流が形成されるように工夫されている。この混合槽36による混合攪拌の後、凝集剤と濁水の混合水は、図4の沈殿槽50に送出され、沈澱処理・濾過処理が行われる。沈殿処理・濾過処理については実施例1と同様で良く、ここでの説明は省略する。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明の濁水浄化装置は、湖や川の近隣など土木工事中に濁水が湧き出る箇所での濁水処理、窯業での製造工程における工場廃水処理、一般の下水処理など濁水を浄化し、湖、池、下水などに直接排水できるレベルまで濁水中の浮遊固形分を除去する用途に広く適用することができる。
本発明の濁水浄化装置100のポンプ装置、凝集剤投入部、配管、ガイド管の一部を側面から示した側面図 本発明の濁水浄化装置100のポンプ装置、凝集剤投入部、配管、ガイド管の一部を上面から示した平面図 ポンプと配管の連結部分を分かりやすく示した拡大図 本発明の濁水浄化装置100は、沈殿処理部の各構成を模式的に示す図 配管30の排水口が設けられている沈殿タンク槽50の横断面を模式的に示す図 実施例2にかかる濁水浄化装置100bの構成のうち、回転羽根体を備えた短管を含む配管の一部を示す図 実施例3にかかる濁水浄化装置100cの構成のうち、濁水の流路を少なくとも2段階で分岐させる配管の一部を示す図
符号の説明
10 ポンプ装置
20 凝集剤投入部
21 レジューサー
30 配管
31 直管
32 エルボ管
33 継手短管
331 回転羽根体
34 スネーク管
40 ガイド管
50 沈殿タンク槽
51 フロック排出孔
60 取水パイプ
71 第1の濾過槽
72 第2の濾過槽
81 第1のフィルター
82 第2のフィルター82
90 浄水排水口

Claims (12)

  1. 濁水中の浮遊固形分を凝集剤によりフロックとして水分と分離し、濁水を浄化させる濁水浄化装置であって、
    前記濁水の取水口から沈殿処理部につながる排水口まで導通する配管と、
    前記配管の途中に設けられた前記凝集剤の投入部と、
    前記配管を沿わせるガイド管と、
    前記濁水を前記配管の中に流し込む水圧を与えるポンプ装置を備え、
    前記ガイド管を螺旋形状に曲げて螺旋状のガイドを形成するとともに、前記螺旋形状に曲げられた前記ガイド管に対して前記配管をさらに螺旋状に巻き付けて形成したことを特徴とする濁水浄化装置。
  2. 前記濁水の取水口が前記配管に対して斜めに取り付けられ、前記濁水の取水口から噴出された前記濁水の水流の勢いと角度により前記配管の内部に渦流を発生させることを特徴とする請求項1に記載の濁水浄化装置。
  3. 前記ガイド管の螺旋形状が10から30度の勾配角度で下降する螺旋形状となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の濁水浄化装置。
  4. 内部を通過する前記濁水に対して渦巻状の回転を与える回転羽根体を備えた短管を前記配管の途中の任意の複数箇所に設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の濁水浄化装置。
  5. 前記沈殿処理部が、円筒形の沈殿タンク槽と、濾過槽とを備え、
    前記配管の排水口が前記沈殿タンク槽に対して斜めに取り付けられ、前記配管の排水口から噴出された前記濁水の水流の勢いと角度により前記沈殿タンク槽の内部に渦流を発生させるとともに、前記沈殿タンク槽の中央下面付近に前記渦流により沈降した前記フロックを取り出すフロック排出孔を設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の濁水浄化装置。
  6. 前記沈殿タンク槽の上面付近に取水パイプが斜め上方に向けて取り付けられ、前記取水パイプを斜め上方に上昇する前記濁水中に含まれる微細フロックを前記取水パイプ内で沈降させ、前記取水パイプの底面を斜め下方に落として前記沈殿タンク槽に戻すことを特徴とする請求項5に記載の濁水浄化装置。
  7. 斜め上方に取り付けられた前記取水パイプの横断面において底面側に窪みを設けておき、前記取水パイプ内で沈降した前記微細フロックを前記窪みによる溝をつたわせて斜め下方に移動させ、前記沈殿タンク槽に戻すことを特徴とする請求項6に記載の濁水浄化装置。
  8. 前記取水パイプの排水口が前記濾過槽の取水口につながり、
    前記濾過槽が、第1の濾過槽と、前記第1の濾過槽に連結された第2の濾過槽と、前記第2の濾過槽に連結された浄水排水口とを備え、
    前記第1の濾過槽と前記第2の濾過槽の間の連結部に前記微細フロックを濾す第1のフィルターと、前記第2の濾過槽と前記浄水排水口の間の連結部に前記微細フロックを濾す第2のフィルターを備え、
    前記取水パイプの排水口から取り入れられた前記濁水が、前記第1の濾過槽に滞留させることにより前記微細フロックを底部に蓄積させつつその上澄み水のみを前記第1のフィルターに通し入れて微細フロックを濾し取った後前記第2の濾過槽に注入し、前記第2の濾過槽に滞留させることにより前記微細フロックを底部に蓄積させつつその上澄み水のみを前記第2のフィルターに通し入れて微細フロックを濾し取った後の浄水を排水することを特徴とする請求項6または7に記載の濁水浄化装置。
  9. 前記濁水の取水口から前記沈殿処理部への排水口に至るまでの前記配管の流路において、前記配管の流路が垂直下方に設けられているポイントにおいて、前記配管の流路を左右2つに分岐させる分岐管と前記分岐管のそれぞれの枝出口につながる枝の配管からなる分岐ポイントを備え、前記分岐ポイントの前記枝の配管が下流において垂直下方に曲げられ、前記配管の流路が垂直下方に設けられているポイントにおいてさらに流路を左右2つに分岐させる前記分岐ポイントを設け、前記濁水の流路を少なくとも2段階で分岐させること特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の濁水浄化装置。
  10. 前記沈殿処理部の濾過槽に対して前記濁水を送出する前に混合攪拌する混合槽となる沈殿タンク槽を設け、前記分岐ポイントの枝の配管の出口が前記沈殿タンク槽の内部に導かれる構成とし、前記枝の配管の出口から噴出した前記濁水によって前記沈殿タンク槽内で渦流が形成されるよう、前記枝の配管の出口を設けたことを特徴とする請求項9に記載の濁水浄化装置。
  11. 前記凝集剤が、PAC(ポリ塩化アルミニウム)剤と有機高分子凝集剤を含むものである請求項1から10のいずれか1項に記載の濁水浄化装置。
  12. 前記凝集剤が、PAC(ポリ塩化アルミニウム)剤と無機凝集剤を含むものである請求項1から10のいずれか1項に記載の濁水浄化装置。
JP2007305146A 2007-11-26 2007-11-26 濁水浄化装置 Expired - Fee Related JP5172294B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007305146A JP5172294B2 (ja) 2007-11-26 2007-11-26 濁水浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007305146A JP5172294B2 (ja) 2007-11-26 2007-11-26 濁水浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009125695A JP2009125695A (ja) 2009-06-11
JP5172294B2 true JP5172294B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=40817152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007305146A Expired - Fee Related JP5172294B2 (ja) 2007-11-26 2007-11-26 濁水浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5172294B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108927023A (zh) * 2018-07-05 2018-12-04 中持水务股份有限公司 一种用于污水处理的无动力混流器

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100314325A1 (en) * 2009-06-12 2010-12-16 Palo Alto Research Center Incorporated Spiral mixer for floc conditioning
US20100314327A1 (en) * 2009-06-12 2010-12-16 Palo Alto Research Center Incorporated Platform technology for industrial separations
US8647479B2 (en) 2009-06-12 2014-02-11 Palo Alto Research Center Incorporated Stand-alone integrated water treatment system for distributed water supply to small communities
WO2011136295A1 (ja) * 2010-04-28 2011-11-03 株式会社多自然テクノワークス 微細気泡発生器及びこれを用いた微細気泡発生装置
DE102012104053B3 (de) * 2012-05-09 2013-09-26 Karlsruher Institut für Technologie Emulgiervorrichtung
KR101720367B1 (ko) * 2012-05-30 2017-03-27 주식회사 엘지화학 양극 활물질 제조용 필터링 장치
CN113666532A (zh) * 2021-08-09 2021-11-19 滁州永强汽车制造有限公司 一种絮凝沉降系统
WO2024020656A1 (pt) * 2022-07-25 2024-02-01 Fermann Marcelo Rachewsky Sistema de tratamento de esgoto industrial e sanitário através do processo de flotação e respectivo equipamento

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5110912B2 (ja) * 1973-03-05 1976-04-07
JPS50125556A (ja) * 1974-03-20 1975-10-02
JPS5151571U (ja) * 1974-10-18 1976-04-19
JPS5658599A (en) * 1979-10-17 1981-05-21 Agency Of Ind Science & Technol Treatment of muddy water discharged from construction work or the like
JPS5881432A (ja) * 1981-11-09 1983-05-16 Asahi Chem Ind Co Ltd 液体分集装置
JPS6031329U (ja) * 1983-08-03 1985-03-02 株式会社ワイ ケイ エス 混合器
JPS6044006A (ja) * 1983-08-19 1985-03-08 Ebara Corp 懸濁液中の微粒子分離方法
CA1257411A (en) * 1984-02-03 1989-07-11 Anton P. Pohoreski Apparatus for the clarification of sewage and other wastes
JP2512420B2 (ja) * 1985-06-09 1996-07-03 康之 桜田 水の処理方法と処理剤と処理装置
JPH1066962A (ja) * 1996-08-26 1998-03-10 Idec Izumi Corp 汚水処理装置
JP3296414B2 (ja) * 1997-05-16 2002-07-02 日立プラント建設株式会社 凝集沈殿装置
JP3336397B2 (ja) * 1998-05-29 2002-10-21 有限会社大阿久精工 液体中の異物除去方法及びその装置
JP4386496B2 (ja) * 1999-05-06 2009-12-16 浅利 公博 凝集装置およびこれを用いた汚水浄化装置
JP4247106B2 (ja) * 2003-12-24 2009-04-02 一義 冨永 混濁汚水浄化装置
JP3958301B2 (ja) * 2004-04-20 2007-08-15 株式会社丸山工務所 汚濁水処理装置
JP3107998U (ja) * 2004-09-30 2005-04-07 株式会社クリステンセン・マイカイ 濁水の撹拌処理装置
JP4516899B2 (ja) * 2005-08-04 2010-08-04 株式会社奥村組 濁水処理装置
JP2007069179A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Kyoshin Kogyo Co Ltd トルネード式凝集沈澱装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108927023A (zh) * 2018-07-05 2018-12-04 中持水务股份有限公司 一种用于污水处理的无动力混流器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009125695A (ja) 2009-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5172294B2 (ja) 濁水浄化装置
JP3315961B2 (ja) 渦巻き式汚水処理器
KR100639266B1 (ko) 2회 연속침전 처리장치 및 그 방법
CA2724864C (en) Magnetic separation apparatus and magnetic separation method, and wastewater treatment apparatus and wastewater treatment method
JP2013078715A (ja) 凝集沈殿装置
CA2689716A1 (en) A coagulant for use of water purification and a water purifying method and a water purifying apparatus with applying the same
EP2305386A2 (en) Hydrocyclone flotation system and water pollution prevention system equipped with the same
KR20120125323A (ko) 슬러지 재순환을 단순화한 밸러스트 응집 및 침강식 물 처리 시스템, 및 이를 위한 방법
JP2009000638A (ja) 濁水の浄化方法
KR101658044B1 (ko) 고도 처리 장치
KR20190027529A (ko) 침사지 내의 탁수 및 퇴적물 처리 장치
CN106219860A (zh) 河湖泊涌污染底泥处理余水再生系统
CN211311213U (zh) 一种新型磁混凝装置
JPH0999203A (ja) 雨水および/または排水の処理方法
JP2006043626A (ja) 水処理装置
JP3958301B2 (ja) 汚濁水処理装置
JP5249545B2 (ja) マイクロバブルを利用した水処理装置及び水処理方法
CN102583674B (zh) 一体化含油泥废水管束凝聚分离反应器
KR101934453B1 (ko) 합성가중응집제를 이용한 복합 상향류식 경사판 응집/침전 시스템
JP4248101B2 (ja) 汚水の浄化装置
JP4396981B2 (ja) 汚水処理装置
JP3677832B2 (ja) 磁性粉添加活性汚泥の磁気分離機
KR101120094B1 (ko) 오탁수 처리시설
KR200428076Y1 (ko) 2회 연속침전 처리장치
JP3313692B2 (ja) 濁水処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120907

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121016

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5172294

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees