JP5170870B2 - 冷却装置 - Google Patents

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この発明は、発熱素子と熱的に接続した伝熱手段によって冷媒循環手段の温度を高めつつ、基板などに設けられた微細な流路に冷媒を流すことにより発熱素子などの被冷却素子を冷却する冷却装置に関する。
CPU、素子等の発熱量の増加、また特にプロセスの微細化によって発熱密度は高まる傾向にあるため、放熱効率に優れた高性能のヒートシンクが求められている。更に、使用される環境に対応できるように小型化が進められ、しかも低コストで製造することができるヒートシンクが求められている。従来、ヒートシンクの性能を向上させるためには、例えば、一方の面に発熱素子が熱的に接続される受熱プレートの他方の面に放熱フィンを接合して形成されたヒートシンクに対して、放熱フィン間を冷却風が通るようにヒートシンクの側面または上面に、遠心ファンを備えた電動ファンを取り付けて、ファンの回転によって放熱フィン間に強制的に冷却風を送り込んで、発熱素子から伝わった熱を大気中に放散していた。
更に、一方の端部が受熱プレートに熱的に接続され、他方の端部に放熱フィンが取り付けられるヒートパイプによって、発熱素子が熱的に接続される受熱プレートから離れた位置に熱を移動し、そこで放熱フィンに強制冷却用の電動ファンを取り付けて、ファンの回転によって放熱フィン間に強制的に冷却風を送り込んで、発熱素子から伝わった熱を大気中に放散していた。
上述した方法によっても、発熱密度が高くなっている発熱素子が発生する熱を効果的に放熱することが難しくなってきている。
発熱量の増加に対応するために、流路を設けて、冷媒を循環させて放熱する方法が提案されている。特開2004−134742号公報には、発熱素子内部にマイクロチャンネル(即ち、微細流路)を設けて、流路内に冷媒を流して放熱する技術が開示されている。更に、特開2005−33162号公報には、実装基板の絶縁層などに流路をもうけて、流路内に冷媒を流して放熱する技術が開示されている。
特開2004−134742号公報 特開2005−33162号公報
特開2004−134742号公報に開示された技術によると、素子内に冷却用のマイクロチャンネル(微細流路)が設けられているために、素子内で電気信号をやりとりするための電気的な配線をするとともに、冷媒の流路を外部の放熱デバイスと接続する必要があるが、これらを満たすためには特殊な技術が必要とされ、容易ではなかった。また、特に素子のサイズが小さい場合には、冷媒の流路と放熱デバイスの接続が困難であった。
特開2005−33162号公報に開示された技術によると、基板内部にマイクロチャンネルが設けられており、発熱素子とマイクロチャンネルの間には絶縁層が存在するために、発熱素子からの熱を効率よく発熱素子からマイクロチャンネルに伝達することが困難であった。更に、一般に絶縁層に利用される材料は、熱伝達率の悪いエポキシやベークライトなどが利用されるために、発熱素子と冷却流路の良好な熱接触が困難であった。
更に、冷媒の循環に圧電素子ポンプが利用される場合には、冷媒温度を低く保つために圧電素子ポンプが熱源から離れたところに設置されるのが一般的であるが、この場合には、圧電素子ポンプの動作温度が低くなるので、圧電素子の誘電率が小さくなり、大量の冷媒を流すために必要な消費電力を得るためには、高い電圧が必要となり、電源装置が大型化し、従ってシステム全体が大型化するという問題がある。
従って、この発明の目的は、使用する圧電素子ポンプを低い電圧で駆動させながら冷媒を循環させて、発熱素子の熱を効率的に放熱することができる冷却装置を提供することにある。
発明者は上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、熱源の熱を利用して圧電素子ポンプを形成する圧電素子材料の温度を高くすると、誘電率が上がるので、低い電圧で大きな消費電力が得られ、循環冷媒の流量を増加させることが可能となり、放熱能力を促進させることが判明した。
この発明は、上述した研究成果に基づいてなされたものである。
この発明の冷却装置の第1の態様は、少なくとも1つの発熱素子が熱的に接続される実装基板と、
前記実装基板に設けられて、冷媒が循環する流路と、
前記流路を通って冷媒を循環させる圧電素子ポンプと、
前記冷媒が循環する流路とは別体で構成され、前記発熱素子の熱を前記圧電素子ポンプに伝える伝熱手段と
前記流路に熱的に接続されて、前記流路内の冷媒の循環によって伝えられた熱を放散する放熱器とを備えた冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、前記伝熱手段がヒートパイプからなっていることを特徴とする冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、前記伝熱手段が熱伝導グリースからなり、前記圧電素子ポンプが、前記熱伝導グリースを介して前記発熱素子に直接取り付けられていることを特徴とする冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、少なくとも前記発熱素子が取り付けられる流路部分が微細流路であり、発熱素子と微細流路を熱的に接続する熱伝導ピンを更に備えている冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、前記流路および前記微細流路の全体が前記実装基板の内部に形成されている冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、前記微細流路の主部が前記実装基板の内部に形成され、前記流路の一部が前記実装基板の外部に形成され、前記放熱器が前記微細流路の前記一部に熱的に接続されている冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、前記実装基板の厚さ方向に重畳して形成された少なくとも1つの別の微細流路を備え、前記微細流路と、前記別の微細流路とが相互に連絡している冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、前記実装基板と前記微細流路を一部分に持つ前記流路とが別体からなり、前記実装基板の一方の面に前記微細流路が熱的に接続されている冷却装置である。
この発明の冷却装置の第の態様は、前記圧電素子ポンプの内部の流路に前記微細流路が設けられている冷却装置である。
この発明の冷却装置によると、圧電素子ポンプを形成する圧電素子材料の温度を高くすることによって、低い電圧で大きな消費電力が得られる。その結果、圧電素子ポンプの流量が増加するので、放熱効率が向上する。また、圧電素子ポンプを駆動させるための電圧を低くすることができるので、電源の小型化および低コストが可能になる。
微細流路、または、別の冷却流路の一部に微細流路を設けるので、微細流路と発熱素子の熱的な接続が容易になる。また、微細流路を利用した冷却デバイスを容易に構成することができる。
実装基板の内部を利用した冷却方法のため、冷却水を循環させるポンプなどの機構のためのスペースを別途必要としないので、冷却部品の省スペース化が可能となった。
発熱素子にヒートシンクを実装させる場合でも、従来の基板に実装された発熱素子に利用するヒートシンクよりも、小型の冷却装置が利用できるようになった。
この発明の冷却装置を、図面を参照しながら説明する。
この発明の冷却装置の1つの態様は、少なくとも1つの発熱素子が熱的に接続される実装基板と、実装基板に設けられて、冷媒が循環する流路と、冷媒を流路を通って循環させる冷媒循環手段と、発熱素子の熱を冷媒循環手段に移動して、冷媒循環手段の温度を高める伝熱手段と、微細流路に熱的に接続されて微細流路に移動した熱を放散する放熱器とを備えた冷却装置である。
図1は、この発明の冷却装置の1つの態様を説明する摸式図である。図1に示すように、実装基板2の上に発熱素子(例えばCPU)5が搭載されて熱的に接続されている。実装基板2の例えば内部には、冷媒が循環する流路(例えばループ状の流路)3が設けられている。流路3の一部に接続されて、流路3を通って冷媒(例えば純水)を循環させる冷媒循環手段(例えば、圧電素子ポンプ)7が設けられている。なお流路3の一部(発熱素子5取り付け部)には微細流路が設けられている。熱源である発熱素子5と冷媒循環手段7とを熱的に接続して発熱素子の熱の一部を冷媒循環手段7に移動して、冷媒循環手段の温度を高める伝熱手段(例えば、熱伝導性に優れた金属材料)6が設けられている。冷媒が循環する微細流路3の一部に熱的に接続されて微細流路3に移動した熱を放散する放熱器(例えば、放熱フィン)8が設けている。なお、上述した微細流路は、流路の断面の細い流路であって、断面における縦、横の一辺の大きさが約0.5mm以下のものをいう。
図1に示す冷却装置においては、圧電ポンプ7によって冷媒である純水を基板内部に設けられた微細流路3内で循環させ、熱源である発熱素子5の熱が微細流路3を循環する冷媒に移動し、放熱フィン8によって放熱され、冷たくなった冷媒が発熱素子5の位置に戻り、上述した吸熱・放熱を繰り返す。このとき圧電素子ポンプ7は発熱素子の一部の熱で温度が高められる。即ち、熱源5と圧電素子ポンプ7は熱伝導性の良い金属または非金属材料、ヒートパイプなどで形成された伝熱手段6により熱的に接続されている。この伝熱手段6によって、熱源5の熱の一部が圧電素子ポンプ7に伝えられ、圧電素子ポンプ7の圧電素子の温度を高める。これによって、圧電素子の誘電率を大きくすることが可能で、低い電圧でも高い駆動電力を得ることができる。その結果、圧電素子ポンプ7の流量が増加して、冷却装置の熱性能が向上する。
圧電素子ポンプの温度が高くなった場合の圧電素子ポンプの機能について説明する。
図2(a)は圧電素子の駆動電圧と周波数を一定にした場合の、圧電素子の温度と冷却装置の実際の評価結果を示すグラフである。即ち、圧電素子の駆動電圧を75V、周波数を50Hzに一定にしたときの、圧電素子の温度(即ち、冷却水槽温度)と冷却装置の熱抵抗(k/W)との関係を示している。縦軸に熱抵抗(k/W)、横軸に冷却水槽温度(℃)をそれぞれ表している。図2(a)から明らかなように、冷却水槽の温度が高くなるに従って、熱抵抗が小さくなっている。即ち、冷却水槽の温度が25〜30℃の間では、熱抵抗が0.195から0.2の間であるのに対して、冷却水槽の温度が35℃を超えてくると、熱抵抗が0.185まで低下している。従って、圧電素子の温度の上昇とともに、冷却装置の熱性能が改善されていることがわかる。
図2(b)は、冷却水槽の温度と圧電素子ポンプの流量との関係を示すグラフである。圧電素子の温度が上昇すると、駆動電圧および駆動周波数が一定の場合でも、圧電素子プンプ流量が増加する。即ち、冷却水槽の温度が25〜30℃の間では、圧電素子ポンプの流量が177〜184g/minの間であるのに対して、冷却水槽の温度が35℃を超えると、圧電素子ポンプの流量が190g/minを超え、冷却水槽の温度が37℃のとき、圧電素子ポンプの流量が193g/minに達している。従って、圧電素子の温度の上昇とともに、圧電素子ポンプの流量が増加し、熱性能が向上していることがわかる。
図3は、この発明の冷却装置の1つの態様を説明する摸式断面図である。図3に示すように、この発明の冷却装置1は、一方の面に発熱素子5が熱的に接続される実装基板2と、冷媒循環手段(圧電素子ポンプ)7を備え、実装基板2に熱的に接続されて、冷媒が循環する微細流路3と、実装基板2に熱的に接続されて微細流路3に移動した熱を放散する放熱器6と、発熱素子5と圧電素子ポンプ7とを熱的に接続する伝熱手段6を備えている。この態様では、微細流路を含む流路の全体が実装基板の内部に形成されている。図示しないが、発熱素子5と微細流路3とを熱的に接続し、発熱素子の熱を効率的に微細流路の冷媒に移動するための熱伝導ピンを備えてもよい。
冷却装置1の発熱素子5等を実装する実装基板2の内部には、純水などの冷媒を循環させるための流路3が設置されている。流路3は、例えば、実装基板2の所定の部位(発熱素子の配置によってきまる)を流れるように閉ループ状の通路が形成されて、実装基板2の全体に熱を拡散する機能を備え、冷媒循環手段としての圧電素子ポンプ7によってその中を冷媒が循環する。流路3は、使用する冷媒に応じて銅、アルミニウムなどの熱伝導率の良い金属で形成されている。実装基板2の一方の面には半導体素子等の発熱素子5が実装されている。発熱素子5と圧電素子ポンプ7とは、熱伝導性の良い金属部材で形成された伝熱手段6でその上面を熱的に接続して、発熱素子の熱の一部で圧電素子ポンプの温度を高めている。
発熱素子5には電気信号を基板と伝達するための(図示しない)ピンが取り付けられている。これらのピンのうちで電気信号用として使用されない例えばダミーのピン、または、グランド(電気的な接地)ピンを熱伝導(図示しない)ピンとして利用し、熱伝導ピンによって発熱素子5と微細流路3とが(例えばソケットなどを通じて)熱的に接続されて、発熱素子からの熱を微細流路に効率よく移動することができる。
実装基板2の一部分には放熱フィン8が、微細流路と熱的に接続するように取り付けられている。この際、上述した機能を果たす(図示しない)熱伝導ピンを放熱フィンと微細流路の間に配置して、微細流路の熱を効率的に放熱フィンに移動してもよい。
上述したように、実装基板の上面に搭載されたCPU等の発熱素子の熱が、発熱素子に取り付けられた電気信号の伝達用に設けられたピンのうちで、ダミーのピンを伝わって、実装基板の内部に設けられた微細流路に伝わる。微細流路は閉ループ状の通路が形成されて、冷媒循環手段によって、内部を水等の冷媒が循環する。その際、発熱素子5と圧電素子ポンプ7とは、熱伝導性の良い金属部材で形成された伝熱手段6でその上面を熱的に接続して、発熱素子の熱の一部で圧電素子ポンプの温度を高めている。微細流路に伝わった熱は、微細流路と熱的に接続して設けられた放熱フィンに伝わり、外部に放熱される。
このように、実装基板に、微細流路、放熱フィン、好ましくは熱伝導ピンを設け、更に、発熱素子5と圧電素子ポンプ7との間を、熱伝導性の良い金属部材で形成された伝熱手段6で熱的に接続して、発熱素子の熱の一部で圧電素子ポンプの温度を高めることによって、発熱素子からの熱を効率よく微細流路に伝えることができ、温度が高まった圧電素子ポンプによって、発熱素子の熱を効果的に放熱することができる。伝熱手段としては、ヒートパイプを使用してもよい。ヒートパイプを使用することによって、圧電素子ポンプに熱を効率的に移動することができる。
また、スペースの関係上、実装基板に取り付けられた放熱フィンによる発熱素子の放熱が十分にできない場合には、発熱素子の上面に、従来のヒートシンクを熱的に接続させて、十分な冷却性能を得てもよい。この場合には、発熱素子の上面に取り付けられるヒートシンクは、小型でよいので、省スペース化が可能になる。
図4は、この発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式断面図である。図4に示すように、この態様においても、微細流路を含む流路の全体が実装基板の内部に形成されている。即ち、実装基板の中に微細流路が設けられ、冷媒循環手段も実装基板の中に設けられている。冷媒循環手段は、圧電素子ポンプからなっている。この態様によると、流路と冷媒循環手段7が一体化されて実装基板の内部に配置される。圧電素子ポンプ7と発熱素子5とを熱的に接続させるために、実装基板の内部に配置された圧電素子ポンプ7の一部に、熱伝導性の良い金属部材で形成された伝熱手段6の一部を直接接続して、発熱素子の熱の一部で圧電素子ポンプの温度を高めている。
圧電素子7は圧電体(誘電体)を2枚の電極で挟んだ素子である。圧電素子7の電極に交流電流を流すと、圧電素子7が所定の周波数で振動する。この振動を利用して、ポンプとして機能し、冷却水等の冷媒を、微細流路を含む流路内に循環することができる。
図5はこの発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式断面図である。
この態様の冷却装置においては、微細流路の主部(部品実装用エリア)が実装基板の内部に形成され、微細流路の一部(放熱用エリア)が実装基板の外部に形成され、放熱器が微細流路の上述した一部に熱的に接続されている。即ち、実装基板の長軸方向の長さよりも流路の長手方向の長さの方が大きく、流路の一部が実装基板外に突き出た状態に形成されている。
図5に示すように、この態様の冷却装置1は、上面に発熱素子5が熱的に接続される実装基板2と、冷媒が循環する流路3と、冷媒を循環させる冷媒循環手段7と、発熱素子と冷媒循環手段とを熱的に接続する伝熱手段6と、実装基板2から突き出た微細流路3の部分(放熱用エリア)に熱的に接続されて、微細流路3に移動した熱を放散する放熱器6とを備えている。更に、好ましくは、発熱素子5と微細流路3とを熱的に接続する(図示しない)熱伝導ピンを備えている。
図5から明らかなように、発熱素子の下方には(図示しない)電気信号層が形成され、発熱素子に取り付けられた電気信号用ピンが下方に延びて電気信号層と接続して、電気信号の伝達を行う。電気信号用のピンのうちダミーのピン(熱伝導性に優れた金属製のピンであればよい)が熱伝導ピンとして利用され、実装基板の電気信号層の下方に形成された微細流路(部品実装用エリア)に延びて熱的に接続している。
この態様においても、圧電素子ポンプ7が、微細流路と一体化して実装基板の内部に設けられている。実装基板から外部に突き出した微細流路の部分(放熱用エリア)には、放熱フィン8が熱的に接続されている。この態様では、実装基板から外部に突き出した微細流路の部分(放熱用エリア)の上下両面に放熱フィン8が熱的に接続されている。微細流路は、銅、アルミニウムなどの熱伝導率の良い金属で形成されているので、放熱フィンによって効果的に放熱される。
実装基板2の上面に搭載されたCPU等の発熱素子5の熱が、発熱素子に取り付けられた電気信号の伝達用に設けられたピンのうちで、熱伝導性に優れた使用されないダミーの(図示しない)ピン(金属ピンであればよい)を伝わって、実装基板2の内部に設けられた微細流路3(部品実装用エリア)に伝わる。流路は閉ループ状の通路が形成されて、冷媒循環手段としての圧電素子7によって、微細流路の内部を水等の冷媒が循環する。微細流路に伝わった熱は、実装基板から突き出した微細流路の部分(放熱用エリア)と熱的に接続して設けられた放熱フィンに伝わり、外部に放熱される。この際、発熱素子5と圧電素子ポンプ7との間を、熱伝導性の良い金属部材で形成された伝熱手段6で熱的に接続して、発熱素子の熱の一部で圧電素子ポンプの温度を高めることによって、発熱素子からの熱を効率よく微細流路に伝えることができ、温度が高まった圧電素子ポンプによって、発熱素子の熱を効果的に放熱することができる。
図6は、この発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式断面図である。この態様では、冷却装置1は、実装基板2の厚さ方向に重畳して形成された少なくとも1つの別の微細流路3Bを備え、微細流路3Aと、別の微細流路3Bとが相互に連絡している。この態様の冷却装置1は、複数の発熱素子5−1、5−2、5−3が熱的に接続される実装基板2と、冷媒循環手段7A、7Bと、冷媒が循環する、実装基板2の厚さ方向に重畳して形成された微細流路3A、と少なくとも1つの別の微細流路3Bと、発熱素子5−1、5−2と冷媒循環手段7A、7Bとを熱的に接続して冷媒循環手段の温度を高める伝熱手段6−1、6−2と、微細流路3に移動した熱を放散する放熱器6とを備えている。更に、発熱素子5と微細流路3とを熱的に接続する(図示しない)熱伝導ピンを備えていてもよい。
図6に示すように、実装基板の上面には2つの発熱素子5−1、5−3が実装され、実装基板の下面には1つの発熱素子5−2が実装されている。実装基板内の中央部には、微細流路3Aが設けられ、更に下方部には別の微細流路3Bが設けられている。微細流路3Aと別の微細流路3Bとは相互に連絡して、冷媒が全体を循環する。
微細流路3Aは、実装基板内に位置する部品実装用エリア3A−1と、実装基板の外部に突出した放熱用エリア3A−2とに区分されている。放熱用エリア3A−2では微細流路が実装基板の外部に露出し、その上下面に放熱フィン6が熱伝導グリース等のサーマルインターフェース材を介して熱的に接続されて取り付けられている。部品実装用エリア3A−1の上方には発熱素子5−1が実装されて、(図示しない)熱伝導ピンが部品実装用エリア3A−1まで延伸している。微細流路3Aの実装基板内に位置する端部には圧電素子ポンプ7Aが微細流路と一体化されて設けられている。
実装基板の下方部に設けられた別の微細流路3Bには、実装基板の上面に実装された発熱素子5−2に取り付けられた(図示しない)熱伝導ピンが延伸して、熱的に接続し、実装基板の下面に実装された発熱素子5−3に取り付けられた(図示しない)熱伝導ピンが延伸して、熱的に接続している。発熱素子5−1、5−2、5−3の電気信号ピンが実装基板内に設けられたそれぞれの電気信号層と電気的に接続している。微細流路3Bの端部には圧電素子ポンプ7Bが微細流路3Bと一体化されて設けられている。発熱素子5−1と圧電素子ポンプ7Aとの間は伝熱手段6−1によって熱的に接続されて、発熱素子の熱の一部が圧電素子ポンプ7Aに移動して圧電素子ポンプ7Aの温度を高める。同様に、発熱素子5−2と圧電素子ポンプ7Bとの間は伝熱手段6−2によって熱的に接続されて、発熱素子の熱の一部が圧電素子ポンプ7Bに移動して圧電素子ポンプ7Bの温度を高める。
実装基板2の上面に搭載されたCPU等の発熱素子5−1の熱が、発熱素子に取り付けられた(図示しない)熱伝導ピンを伝わって、実装基板2の内部に設けられた微細流路3A−1(部品実装用エリア)に伝わる。実装基板の上面に搭載されたもう一つの発熱素子5−3および実装基板の下面に搭載された発熱素子5−2の熱が、それぞれの(図示しない)熱伝導ピンを伝わって、実装基板の内部下方に設けられた別の微細流路3Bに伝わる。微細流路および別の微細流路は、それぞれ個別の閉ループ状の通路が形成され、一部で相互に連絡されて、伝熱手段によって発熱素子の熱の一部が移動して温度が高くなった圧電素子ポンプ7A、7Bによって、微細流路および別の微細流路の内部を水等の冷媒が循環する。微細流路に伝わった熱は、実装基板から突き出した微細流路の部分(放熱用エリア)と熱的に接続して設けられた放熱フィンに伝わり、外部に放熱される。
この態様によると、温度が高くなった圧電素子ポンプと接続された複数の微細流路が設けられているので、実装基板の両面に実装された発熱素子の熱をより一層効果的に放熱することができる。なお、微細流路の一部を実装基板の外側に突き出しているが、複数の微細流路の全体を実装基板の内部に設けてもよい。
図7(a)は、この発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式平面図である。図7(b)は、図7(a)に示す冷却装置の模式部分拡大断面図である。この態様においては、圧電素子ポンプが吸熱部に取り付けられて、熱源からの熱によって直接圧電素子ポンプを加熱している。即ち、基板に搭載された発熱素子の上に、熱伝導グリースを介して圧電素子ポンプが直接取り付けられている。発熱素子に熱的に接続されて基板の内部に冷媒が循環する微細流路が設けられている。微細流路の途中に微細流路を循環する冷媒と熱的に接続された放熱フィンが設けられている。発熱素子の一部の熱によって圧電素子ポンプの温度が高められる。圧電素子ポンプによって冷媒に移動した発熱素子の熱は微細流路を循環し、放熱フィンによって冷却されて、発熱素子の配置された部分に戻ってくる。
図7(b)に示すように、圧電素子ポンプの内部の流路に微細流路を設けている。即ち、圧電素子ポンプ7が発熱素子の吸熱部に取り付けられ、発熱素子の熱によって圧電素子ポンプの温度が高められる。圧電素子ポンプの内部には微細流路が設けられ、基板の内部を循環するように設けられた微細流路と連通している。従って、圧電素子ポンプの温度を高めつつ、圧電素子ポンプの内部の微細流路を流れる冷媒に、発熱素子の熱が移動して、放熱フィンによって冷却される。
この発明によると、使用する圧電素子ポンプを低い電圧で駆動させながら冷媒を循環させて、発熱素子の熱を効率的に放熱することができる冷却装置を提供することができる。
図1は、この発明の冷却装置の1つの態様を説明する摸式図である。 図2(a)は圧電素子の駆動電圧と周波数を一定にした場合の、圧電素子の温度と冷却装置の実際の評価結果を示すグラフである。図2(b)は、冷却水槽の温度と圧電素子ポンプの流量との関係を示すグラフである。 図3は、この発明の冷却装置の1つの態様を説明する摸式断面図である。 図4は、この発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式断面図である。 図5はこの発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式断面図である。 図6は、この発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式断面図である。 図7(a)は、この発明の冷却装置の他の1つの態様を説明する摸式平面図である。図7(b)は、図7(a)に示す冷却装置の模式部分拡大断面図である。
符号の説明
1 冷却装置
2 実装基板
3 微細流路
5 発熱素子
6 伝熱手段
7 冷媒循環手段(圧電素子ポンプ)
8 放熱フィン

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの発熱素子が熱的に接続される実装基板と、
    前記実装基板に設けられて、冷媒が循環する流路と、
    前記流路を通って冷媒を循環させる圧電素子ポンプと、
    前記冷媒が循環する流路とは別体で構成され、前記発熱素子の熱を前記圧電素子ポンプに伝える伝熱手段と
    前記流路に熱的に接続されて、前記流路内の冷媒の循環によって伝えられた熱を放散する放熱器とを備えた冷却装置。
  2. 前記伝熱手段がヒートパイプからなっていることを特徴とする、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記伝熱手段が熱伝導グリースからなり、前記圧電素子ポンプが、前記熱伝導グリースを介して前記発熱素子に直接取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の冷却装置。
  4. 前記流路のうち少なくとも前記発熱素子が取り付けられる部分は微細流路であり、
    前記発熱素子と前記微細流路とを熱的に接続する熱伝導ピンを更に備えている、請求項1から3の何れか1項に記載の冷却装置。
  5. 前記流路の全体が前記実装基板の内部に形成されている、請求項4に記載の冷却装置。
  6. 前記流路の主部が前記実装基板の内部に形成され、前記流路の一部が前記実装基板の外部に形成され、前記放熱器が前記流路の前記一部に熱的に接続されている、請求項4に記載の冷却装置。
  7. 前記実装基板の厚さ方向に重畳して形成された少なくとも1つの別の微細流路を備え、
    前記微細流路と、前記別の微細流路とが相互に連絡している、請求項5または6に記載の冷却装置。
  8. 前記実装基板と前記微細流路とが別体からなり、前記実装基板の一方の面に前記微細流路が熱的に接続されている、請求項1から4、6、7の何れか1項に記載の冷却装置。
  9. 前記圧電素子ポンプの内部の流路に前記微細流路が設けられている、請求項3に記載の冷却装置。
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