JP5169974B2 - 内燃機関の可変圧縮比システム - Google Patents

内燃機関の可変圧縮比システム Download PDF

Info

Publication number
JP5169974B2
JP5169974B2 JP2009103762A JP2009103762A JP5169974B2 JP 5169974 B2 JP5169974 B2 JP 5169974B2 JP 2009103762 A JP2009103762 A JP 2009103762A JP 2009103762 A JP2009103762 A JP 2009103762A JP 5169974 B2 JP5169974 B2 JP 5169974B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression ratio
internal combustion
eccentric shaft
crankcase
cylinder block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009103762A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010255460A (ja
Inventor
敏雄 伊藤
孝志 羽島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009103762A priority Critical patent/JP5169974B2/ja
Publication of JP2010255460A publication Critical patent/JP2010255460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5169974B2 publication Critical patent/JP5169974B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比システムに関する。
シリンダブロックとクランクケースとの間に配置された偏心軸と、ウォームギアを介して偏心軸を回転させるアクチュエータと、を備えた可変圧縮比システムが知られている。このような可変圧縮比システムにおいて、偏心軸とウォームホイールとの間にクラッチを介在させた機構も提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−169660号公報
ところで、前述したような可変圧縮比システムにおいては、偏心軸の軸受部分において油膜が形成されない、いわゆる油膜切れが発生する可能性がある。このため、偏心軸の軸受部分が固着する可能性があった。
偏心軸の軸受部分が固着した場合は、偏心軸とウォームホイールとの間のクラッチが開放されても、シリンダブロックとクランクケースとが自在に相対変位することができないため、圧縮比の過剰な上昇によるノッキングの発生を回避しきれない可能性がある。
本発明は、上記したような種々の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリンダブロックとクランクケースとの間に配置された偏心軸を回転させることにより内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比システムにおいて、フェイル発生時のノッキングを好適に回避することにある。
本発明は、上記した課題を解決するために、シリンダブロックとクランクケースとの間に配置された偏心軸を回転させることにより内燃機関の機械圧縮比を変更する内燃機関の可変圧縮比システムであって、偏心軸においてシリンダブロック側の部材に接触しつつ動作する部位とクランクケース側の部材に接触しつつ動作する部位との間にクラッチ機構を設けるようにした。
詳細には、本発明にかかる内燃機関の可変圧縮比システムは、
クランクケースとシリンダブロックとの間に配置された偏心軸と、
前記偏心軸の回転位置を変更することによりシリンダブロックとクランクケースとの相対位置を変更するアクチュエータと、
前記偏心軸においてシリンダブロック側の部材に接触しつつ動作する第1部位とクランクケース側の部材に接触しつつ動作する第2部位との連結/切離を切り替えるクラッチ機構と、
を備えるようにした。
かかる発明によると、クラッチ機構が第1部位と第2部位とを連結させた場合は、シリンダブロックとクランクケースとの相対位置は偏心軸の回転位置に応じて決まる。また、クラッチ機構が第1部位と第2部位とを切り離した場合は、シリンダブロックとクランク
ケースとは偏心軸の回転位置にかかわらず自在に相対変位可能となる。
例えば、偏心軸やアクチュエータを含む駆動系にフェイルが発生した場合、特に偏心軸の軸受部分(例えば、シリンダブロック側部材と第1部位との接触部分や、クランクケース側部材と第2部位との接触部分など)が油膜切れによって固着した場合に、クラッチ機構が第1部位と第2部位とを切り離すことにより、シリンダブロックとクランクケースとが自在に相対変位可能となる。
従って、シリンダブロックとクランクケースとは、気筒内の圧縮圧力や燃焼圧力を受けて相対変位することになる。このため、機械圧縮比が高い状態で偏心軸が固着しても、内燃機関の機械圧縮比を低下させることができる。その結果、ノッキングの発生をより確実に回避可能となる。
本発明に係わる内燃機関の可変圧縮比システムは、偏心軸及びアクチュエータを含む駆動系にフェイルが発生したときにクラッチ機構を切り離す制御手段を更に備えるようにしてもよい。
なお、制御手段は、前記した駆動系のフェイルが発生したときの圧縮比が上限値を超えている場合に、クラッチ機構を切り離すようにしてもよい。ここでいう上限値は、内燃機関が高負荷運転された場合であってもノッキングを回避可能な圧縮比の最高値である。
かかる構成によると、フェイル発生時の圧縮比が上限値以下であるときは、クラッチ機構が連結状態になるため、内燃機関の圧縮比が不要に低下させられることがない。よって、フェイル発生時のドライバビリティの低下を可及的に抑制することできる。
本発明によれば、シリンダブロックとクランクケースとの間に配置された偏心軸を回転させることにより内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比システムにおいて、フェイル発生時のノッキングを回避することができる。
本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。 変位機構の構成を示す図である。 変位機構の動作を説明する図である。 偏心軸の構成を示す図である。 クラッチ機構の構成を示す図である。 第1筒部と第2筒部とが切り離された状態を示す図である。 クラッチ機構の制御ルーチンを示すフローチャートである。 クラッチ機構の他の構成例を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、複数の気筒を有する4ストローク・サイクルの内燃機関である。なお、図1においては、複数の気筒のうち一気筒のみが示されている。
内燃機関1は、シリンダブロック2とクランクケース3とシリンダヘッド4を備えてい
る。シリンダブロック2は、クランクケース3に対してシリンダ20の軸方向へ変位自在に取り付けられている。シリンダブロック2とクランクケース3の接続部には、シリンダブロック2を変位させるための変位機構5と、変位機構5を駆動するためのアクチュエータ50が設けられている。
図2は、変位機構5とアクチュエータ50の構成を示す図である。シリンダブロック2の両側下部に複数の隆起部が形成されており、この各隆起部にカム収納孔6が形成されている。これらのカム収納孔6は、シリンダ配列方向に平行に且つ同一軸線上に形成されている。なお、カム収納孔6は、本発明にかかるシリンダブロック側部材に相当する。
クランクケース3には、上述したカム収納孔6が形成された複数の隆起部の間に位置するように、立壁部が形成されている。各立壁部のクランクケース3外側に向けられた表面には、半円形の凹部が形成されている。各立壁部には、半円形の凹部を有するキャップ7がボルトによって固定される。立壁部とキャップ7が固定されると、双方の凹部によって円形の軸受収納孔8が形成される。軸受収納孔8の内径はカム収納孔6と同径である。なお、軸受収納孔8又は可動軸受部5cは、本発明にかかるクランクケース側部材に相当する。
このように構成されたシリンダブロック2とクランクケース3が連結されると、シリンダブロック2及びクランクケース3の両側面の各々にはカム収納孔6と軸受収納孔8が交互に配置された連通孔が形成される。これらの各連通孔には、偏心軸500が挿通される。
各偏心軸500は、一本の軸部5aと、複数のカム部5b及び可動軸受部5cを備えている。カム部5bは、正円形のカムプロフィールを有し、軸部5aに偏心固定される。可動軸受部5cは、カム部5bと同一形状を有し、軸部5aに対して回転自在に取り付けられる。
なお、カム部5bと可動軸受部5cは、カム部5bが前記カム収納孔6に収容され且つ可動軸受部5cが前記軸受収納孔8に収容されるように交互に配置されるものとする。
このように構成された偏心軸500の一端にはアクチュエータ50が設けられている。アクチュエータ50は、各偏心軸500の軸部5aの一端に固定されるウォームホイール51a、51bと、各ウォームホイール51a、51bに噛み合うウォーム52a、52bと、ウォーム52a、52bを回転駆動するモータ53を備えている。
なお、ウォームホイール51a、51bの中心は、軸部5aの中心からオフセットされ、且つカム部5bの中心と一致している。また、ウォーム52a、52bの螺旋溝は互いに逆方向に形成され、モータ53の回転により2本の偏心軸500が互いに逆回転するようになっている。
ここで図1に戻り、変位機構5には、軸部5aの回転角度を検出する回転角センサ9が取り付けられている。回転角センサ9は、ECU10と電気的に接続されている。
ECU10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等から構成される電子制御ユニットであり、上記した回転角センサ9の出力信号や内燃機関1の運転状態に基づいてモータ53を制御する。
ここで、モータ53の基本的な制御方法について図3に基づいて説明する。図3において、a、b、及びcは、軸部5aの中心、カム部5bの中心、及び可動軸受部5cの中心
を各々表している。
図3中の(a)は、圧縮比が最も高くなる状態、言い換えればシリンダブロック2が下死点側へ最も変位した状態を示している。この場合、全てのカム部5b及び可動軸受部5cの中心b、cが同一軸線上に位置するとともに、それらカム部5b及び可動軸受部5cの外周面が軸方向において一致する。これに対応して、カム収納孔6及び軸受収納孔8の中心も互いに一致している。
ECU10は、図3(a)の状態から圧縮比を低下させる場合には、2本の偏心軸500が図中の矢印方向へ回転するようにモータ53を制御する。図3(b)は偏心軸500が図3(a)の状態から凡そ45°回転した状態を示している。この場合、カム部5bの中心bが可動軸受部5cの中心cに対して上死点側へオフセットされ、それに応じてカム部5bの外周面も可動軸受部5cの外周面に対して上死点側へオフセットされる。
カム部5bが可動軸受部5cに対して上死点側へオフセットされると、カム収納孔6も軸受収納孔8に対して上死点側へオフセットされるため、シリンダブロック2がクランクケース3に対して上死点側へ変位する。その結果、燃焼室容積が拡大し、内燃機関1の機械圧縮比が低くなる。
ECU10が2本の偏心軸500を図中の矢印方向へ更に回転させるようモータ53を制御すると、カム部5bと可動軸受部5cのオフセット量が更に増加し、それに応じて圧縮比が一層低くなる。図3(c)は、偏心軸500が図3(a)の状態から90°回転した状態を示している。
このとき、軸部5aの中心aとカム部5bの中心bと可動軸受部5cの中心cとがシリンダ軸方向に一列に並び、カム部5bと可動軸受部5cのオフセット量が最大となる。すなわち、偏心軸500が図3(a)の状態から90°回転したときに、シリンダブロック2の上死点側への変位量が最大となる。その結果、内燃機関1の機械圧縮比が最も低くなる。
なお、図3(b)、(c)の状態から圧縮比を低下させる場合には、ECU10はモータ53を逆回転させて2本の偏心軸500が図3中の矢印方向と逆方向へ回転するようにすればよい。
上述したような変位機構5及びアクチュエータ50によれば、シリンダブロック2がシリンダ軸方向へ変位自在となり、それに応じて内燃機関1の機械圧縮比が自在に変更されることとなる。
ところで、上記したような変位機構5では、偏心軸500の軸部5aと可動軸受部5cとの接触部分や、可動軸受部5cと軸受収納孔8との接触部分などにおいて、油膜切れが発生する場合がある。そのような場合は、軸部5aと可動軸受部5cとが固着し、又は可動軸受部5cと軸受収納孔8とが固着する可能性もある。特に、内燃機関1の機械圧縮比が高いときに上記した固着が発生すると、高負荷運転領域においてノッキングが発生する可能性がある。
そこで、本実施例の内燃機関の可変圧縮比システムは、図4に示すように、偏心軸500において、カム部5bが取り付けられる部位(第1部位)と可動軸受部5cが取り付けられる部位(第2部位)との間にクラッチ機構5dを設けるようにした。
図5は、偏心軸500の軸部5aの断面図である。軸部5aは、軸芯部500aの外周
に筒状の外筒501が取り付けられた二重構造となっている。外筒501は、カム部5bが取り付けられる第1筒部501aと、可動軸受部5cが取り付けられる第2筒部501bと、に分離されている。なお、第1筒部501aは軸芯部500aに固定され、第2筒部501bは軸芯部500aに対して周方向へ回転自在である。
第1筒部501aにおいて、第2筒部501bと対向する面には、環状凹部502aが形成されている。これに対し、第2筒部501bにおいて、第1筒部501aと対向する端面には、前記した環状凹部502aに挿入される環状凸部502bが形成されている。
環状凹部502aの内周面の一部には、第1筒部501aの径方向に延在する第1収納孔503aが形成されている。第1収納孔503aには、ピン504が進退自在に収納されるとともに、該ピン504を軸芯部500aに向かって付勢するバネ505が収納されている。
一方、環状凸部502bの外周面の一部には、第2筒部501bの径方向に延在する第2収納孔503bが形成されている。なお、軸部5aの軸方向における第2収納孔503bの位置は、前記した第1収納孔503aの位置に一致するように定められる。さらに、第2収納孔503bの深さとピン504の長さは、ピン504の先端部が第2収納孔503bの底部に接触したとき(すなわち、ピン504が第1収納孔503aから最も突出したとき)に、ピン504の基端が第1収納孔503a内に位置するように定められる。
また、前記した第2収納孔503bには、オイル通路506が連通している。オイル通路506は、オイルコントロールバルブ(OCV)507に接続されている。オイルコントロールバルブ507は、図示しないオイルポンプから吐出されたオイルを前記第2収納孔503bへ供給する状態と、前記第2収納孔503b内のオイルを図示しないオイルパンへリターンさせる状態と、を切り替えるバルブであり、ECU10によって制御される。
なお、環状凹部502aと環状凸部502bとの間隙には、前記第2収納孔503bへ供給されたオイルが前記した間隙から外部へ漏れないように環状のオイルシール508,509が取り付けられている。
次に、クラッチ機構5dの動作について述べる。先ず、オイルコントロールバルブ507がリターン状態にあるときは、図5に示したように、ピン504がバネ505の付勢力を受けて第1収納孔503aから突出するとともに、ピン504の突出部分が第2収納孔503bに挿入される。この場合、第1筒部501aと第2筒部501bとは、ピン504によって連結された状態となる。すなわち、第1筒部501a及び第2筒部501bは、軸芯部500aと一体的に回転する。
一方、オイルコントロールバルブ507がオイル供給状態にあるときは、オイルの圧力がバネ505の付勢力に抗してピン504を第1収納孔503a側へ押圧する。その結果、図6に示すように、ピン504の先端が第2収納孔503bから抜けだした状態(好ましくは、ピン504全体が第1収納孔503aに収容された状態)となる。その場合、第1筒部501aと第2筒部501bとは分離した状態になる。すなわち、第1筒部501aと第2筒部501bとは、互いに独立して回転することができる。そのため、可動軸受部5cと軸部5a(第2筒部501b)とが固着した場合、又は可動軸受部5cと軸受収納孔8とが固着した場合であっても、シリンダブロック2とクランクケース3とが自在に相対変位可能となる。
このように、第1収納孔503a、第2収納孔503b、ピン504、バネ505、オ
イル通路506、及びオイルコントロールバルブ507は、クラッチ機構5dを構成する。なお、図5,6に示した例では、ピン504が一つのみであるが、複数設けられるようにしてもよい。その場合、一つ当たりのピン504にかかる負荷が小さくなるため、ピン504の耐久性や信頼性を高めることができる。
以下、クラッチ機構5dの制御例について図7に沿って説明する。図7は、変位機構5又はアクチュエータ50にフェイルが発生した場合にECU10が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンは、ECU10のROMなどに予め記憶されているルーチンであり、ECU10によって周期的に実行される。
ECU10は、先ずS101において、偏心軸500が回転不能な状態に陥っているか否かを判別する。この判別方法としては、モータ53に対して駆動電流を印加しているにもかかわらず回転角センサ9の出力信号値が変化していない場合に、偏心軸500が回転不能な状態に陥っていると判別する方法を例示することができる。
なお、クランクケース3に対するシリンダブロック2のリフト量を検出するリフトセンサが内燃機関1に取り付けられている場合は、回転角センサ9の出力信号値の代わりにリフトセンサの出力信号値を用いることもできる。また、内燃機関1が回転角センサ9に加えてリフトセンサも備えている場合は、双方の出力信号が変化しないことを条件に偏心軸500が回転不能な状態に陥っていると判別するようにしてもよい。
ここで図7に戻り、ECU10は、前記S101において肯定判定すると、S102へ進む。S102では、ECU10は、現時点における内燃機関1の圧縮比を取得する。例えば、ECU10は、回転角センサ9の出力信号値を圧縮比に換算してもよく、或いは回転角センサ9の出力信号値を圧縮比の相関値として用いてもよい。
S103では、ECU10は、前記S102で取得された圧縮比が上限値を超えているか否かを判別する。上限値は、内燃機関1が高負荷運転されたときにノッキングを回避し得る圧縮比の最高値、又は最高値より若干低い値である。
前記S103において肯定判定された場合は、ECU10は、S104へ進む。S104では、ECU10は、クラッチ機構5dを切り離すべくオイルコントロールバルブ507を制御する。具体的には、ECU10は、オイルコントロールバルブ507をオイル供給状態に制御する。
この場合、第1筒部501aと第2筒部501bとが切り離されるため、第2筒部501bと可動軸受部5cとの固着や、可動軸受部5cと軸受収納孔8との固着が発生していても、シリンダブロック2とクランクケース3とが相対変位自在になる。その結果、シリンダブロック2が燃焼圧や圧縮圧力を受けて低圧縮比方向(上死点側)へ変位するため、ノッキングの発生を回避することが可能になる。
なお、前記したS101又はS103において否定判定された場合は、ECU10は、S105へ進み、クラッチ機構5dを連結状態に維持すべくオイルコントロールバルブ507を制御する。すなわち、ECU10は、オイルコントロールバルブ507がリターン状態となるように制御する。
以上述べたようにECU10が図7の制御ルーチンを実行することにより、本発明にかかる制御手段が実現される。
なお、本実施例では、本発明のクラッチ機構として、第1筒部501aと第2筒部50
1bとをピン504により連結/切離する構成を例に挙げたが、第1筒部501aと第2筒部501bとの連結/切離を切り替えられる構成であれば如何なる構成であってもよい。
また、本実施例では、偏心軸500を複数の部材で構成するとともに、それらの部材をクラッチ機構5dにより連結/切離する例について述べたが、図8に示すように、偏心軸500の軸部5aとウォームホイール51a,51bとを相互に独立して回転自在に組み付けるとともに、それら軸部5aとウォームホイール51a,51bとをクラッチ機構により連結/切離することもできる。
図8に示す例では、バネ601の付勢力とオイル通路602からの油圧とによって進退駆動されるピン600を軸部5aに配置するとともに、前記ピン600が進出したときに該ピン600の先端部を収納する収納孔603をウォームホイール51a,51bに配置することによりクラッチ機構が構成される。その際、ピン600の先端部と収納孔603とがテーパー状に形成すれば、軸部5aとウォームホイール51a,51bとが結合されたときのガタツキを少なくすることができるとともに、ピン600を収納孔603から抜けやすくすることもできる。
なお、軸部5aとウォームホイール51a,51bとにスプラインを設け、それらスプラインと噛合するスプラインスリーブを前記したピン600の代わりに進退させるようにしてもよい。その際、軸部5aとウォームホイール51a,51bとの何れか一方のスプラインを直歯スプラインで形成し、他方のスプラインを僅かな捻れ角をもったヘリカルスプラインで形成すれば、軸部5aとウォームホイール51a,51bとが結合されたときのガタツキを少なくすることができる。
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 クランクケース
4 シリンダヘッド
5 変位機構
5a 軸部
5b カム部
5c 可動軸受部
5d クラッチ機構
6 カム収納孔
7 キャップ
8 軸受収納孔
9 回転角センサ
10 ECU
50 アクチュエータ
51a ウォームホイール
51b ウォームホイール
52a ウォーム
53 モータ
500 偏心軸
500a 軸芯部
501 外筒
501a 第1筒部
501b 第2筒部
502a 環状凹部
502b 環状凸部
503a 第1収納孔
503b 第2収納孔
504 ピン
505 バネ
506 オイル通路
507 オイルコントロールバルブ
508,509 オイルシール
600 ピン
601 バネ
602 オイル通路
603 収納孔

Claims (3)

  1. クランクケースとシリンダブロックとの間に配置された偏心軸と、
    前記偏心軸の回転位置を変更することによりシリンダブロックとクランクケースとの相対位置を変更するアクチュエータと、
    前記偏心軸においてシリンダブロック側の部材に接触しつつ動作する第1部位とクランクケース側の部材に接触しつつ動作する第2部位との連結/切離を切り替えるクラッチ機構と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比システム。
  2. 請求項1において、前記偏心軸及び前記アクチュエータを含む駆動系のフェイルが検出されたときに、前記クラッチ機構を切り離す制御手段を更に備えることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比システム。
  3. 請求項2において、前記制御手段は、フェイル発生時の圧縮比がノッキングを回避可能な圧縮比の上限値以下である場合はクラッチ機構の連結状態を維持し、フェイル発生時の圧縮比がノッキングを回避可能な圧縮比の上限値より高い場合は前記クラッチ機構を切り離すことを特徴とする内燃機関の可変圧縮比システム。
JP2009103762A 2009-04-22 2009-04-22 内燃機関の可変圧縮比システム Expired - Fee Related JP5169974B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009103762A JP5169974B2 (ja) 2009-04-22 2009-04-22 内燃機関の可変圧縮比システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009103762A JP5169974B2 (ja) 2009-04-22 2009-04-22 内燃機関の可変圧縮比システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010255460A JP2010255460A (ja) 2010-11-11
JP5169974B2 true JP5169974B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=43316643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009103762A Expired - Fee Related JP5169974B2 (ja) 2009-04-22 2009-04-22 内燃機関の可変圧縮比システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5169974B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6259332B2 (ja) * 2014-03-20 2018-01-10 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関の制御装置
CN110966090B (zh) * 2018-09-30 2021-10-15 长城汽车股份有限公司 偏心轴驱动机构及可变压缩比机构

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01125528A (ja) * 1987-11-10 1989-05-18 Toyota Motor Corp 可変圧縮比内燃機関の制御装置
JP3959017B2 (ja) * 2002-10-29 2007-08-15 本田技研工業株式会社 圧縮比可変エンジン
JP2007056835A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Toyota Motor Corp 可変圧縮比内燃機関
JP4930295B2 (ja) * 2007-09-06 2012-05-16 トヨタ自動車株式会社 可変圧縮比内燃機関
JP2009062926A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Toyota Motor Corp 可変圧縮比内燃機関

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010255460A (ja) 2010-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7290995B2 (en) Tandem type trochoid pump and method of assembling the same
US7066118B2 (en) Compression ratio variable device in internal combustion engine
US6435149B2 (en) Variable performance valve train having three-dimensional cam
JP5136366B2 (ja) 内燃機関の可変圧縮比機構の制御装置
JP2007332780A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2010151088A (ja) 内燃機関の可変圧縮比装置
US20050056239A1 (en) Internal combustion engine variable compression ratio system
CN103038458A (zh) 内燃机的可变气门装置
JP4075730B2 (ja) 可変圧縮比機構
JP5169974B2 (ja) 内燃機関の可変圧縮比システム
JP2007198370A (ja) 内燃機関の圧縮比可変装置
JP2008019712A (ja) 内燃機関の圧縮比可変装置
US10641141B2 (en) Valve gear for engine
JP4470984B2 (ja) 可変圧縮比機構
JP4207974B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP2004044512A (ja) 内燃機関の圧縮比可変装置
JP2009092023A (ja) 可変容量形ポンプ
JP5288035B2 (ja) 内燃機関の可変圧縮比機構の制御装置
JP4007350B2 (ja) 可変圧縮比機構の制御方法
JP2008261343A (ja) 可変動弁装置のアクチュエータ
JP4207975B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP4714610B2 (ja) 内燃機関の可変圧縮比装置
JP5766094B2 (ja) 可変動弁機構
JP2011202577A (ja) エンジンの可変動弁装置
JP6728715B2 (ja) カムシャフト及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121217

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5169974

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160111

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees