JP5169136B2 - レーザビーム照射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、距離測定等に利用可能な半導体レーザを用いたレーザビーム照射装置に関する。
レーザビーム照射装置及びこれを用いた物体認識システムや距離測定装置が、例えば、特開昭62−8119号公報(特許文献1)、特開平1−152683号公報(特許文献2)及び特開平7−253460号公報(特許文献3)に開示されている。
図15は、特許文献1に開示された物体認識システムを示す図である。
図15に示す物体認識システムでは、レーザ光源4からのレーザ光5が、ビームエキスパンダ6により径が拡大されると共に、平行光とされる。ビームスプリッタ7を通過したレーザ光は、角度の異なる反射面を持ちモータ3によって回転されるポリゴンミラー1の各反射面2で反射される。このように、図15の物体認識システムでは、1つのレーザ光源4から出射されたレーザビームが、ポリゴンミラー1で機械的に偏向される。ポリゴンミラー1の各反射面2で反射されたレーザ光は、紙面に垂直な方向と共に、5a乃至5cの方向に投射される。視野内に物体9が存在すると、レーザ光はこの物体9により5dのように反射され、続いてポリゴンミラー1の反射面2により反射され、更にビームスプリッタ7により反射され、受光素子8に至って信号として検知される。
図16は、特許文献2に開示された半導体レーザビームスキャナを示す図である。
図16に示す半導体レーザビームスキャナは、半導体レーザアレイ10と1個の凸レンズ20からなる。半導体レーザアレイは、多数の半導体レーザ構造が一列状に配列されたもので、図16の半導体レーザアレイ10は、一基板上に多数の半導体レーザ構造を集積して作製されたものである。半導体レーザアレイ10において、個々のストライプ(発光点)はエッチング等により形成された溝で分離されており、各ストライプの電流を独立に制御できる。凸レンズ20は、その口径(直径)が半導体レーザアレイ10のすべての発光点を含むようにして、半導体レーザアレイ10の前方に置かれている。図16の半導体レーザビームスキャナにおいては、半導体レーザアレイ10における発光点を順次動かすことにより、レーザビームのスポットも図のように順次方向を変えて動かすことができる。言い換えれば、図16の半導体レーザビームスキャナは、半導体レーザアレイ10の各発光点の位置とレンズの焦点距離によって決まる角度に各発光点のレーザビームを偏向させて、レーザビームスキャナとして機能させる。
図17は、特許文献3に開示された自動車用の距離測定装置を示す図である。
図17に示す距離測定装置では、パルス発生器21が、パルス増幅器22を介し、光源駆動用パルス信号S1を光源23に送出する。光源23は、光源駆動用パルス信号S1に応じて、パルス状のレーザ光を出射する。光源23は、送信レンズ26の焦点位置に配置され、送信レンズ26は、光源23からのレーザ光を平行光束に変換する。送信レンズ26の前方には、分割光学素子を構成する送信プリズム24が配置され、送信プリズム24は、送信レンズ26からの平行光束を三つの異なった方向の光束28,29,30に分割する。これによって、3方向のレーザビームのスポットを得ることができ、これを障害物までの距離測定に利用することができる。すなわち、図17の距離測定装置におけるレーザビーム照射方式は、1つの発光点(光源23)からのレーザ光を、送信プリズム24で複数に分割してレーザビームを偏向させる方法がとられている。
特開昭62−8119号公報 特開平1−152683号公報 特開平7−253460号公報
図15の物体認識システムにおけるレーザビーム照射方式では、1個のレーザ光源4と回転する1個のポリゴンミラー1のみで、二次元走査を行い、物体の有無を検知することが可能である。しかしながら、図15のレーザビーム照射方式では、機械的にポリゴンミラー1を回転させる必要があるため、必然的に装置が大型化する。これに対して、図16や図17のレーザビーム照射方式では、機械的な動作を伴わずにレーザビームを走査するため、小型のレーザビーム照射装置とすることができる。
一方、図16のレーザビームスキャナにおけるレーザビーム照射方式では、半導体レーザアレイ10の発光点の数が、走査方向(図16の水平方向)の分解能となる。図16のレーザビーム照射方式では、走査範囲を広げると分解能が下がるため、同じ分解能を維持して走査範囲を広げるには、半導体レーザアレイ10の発光点の数を増大する必要がある。また、図16のレーザビーム照射方式では、レーザビームを特定範囲のみ高分解能で走査させるといったことが困難であり、レーザビーム走査設計の自由度が低い。
図17の距離測定装置におけるレーザビーム照射方式では、1個の発光点(光源23)で、3方向のレーザビームを得ることができる。しかしながら、光源23から照射されるレーザ光の強度は、図中に示したようにガウス分布している。このため、送信プリズム24で偏向された中央の光束29と左右の光束28,30とでは、一般的にビーム強度が異なってしまう。3方向の光束28,29,30の強度を一様にするためにはビーム幅を変える必要があり、この場合には、中央の光束29と左右に偏向された光束28,30とで検出エリアの差異が生じる。また、図17のレーザビーム照射方式では、ビーム数が数本に限られ、このままでは小さな物体の検知に利用することができない。走査方向の分解能を上げるために光源23,送信レンズ26および送信プリズム24からなるユニットを複数ユニット並べると、装置が大型化してしまう。
そこで、本発明の目的は、距離測定等に利用可能な半導体レーザを用いたレーザビーム照射装置であって、レーザビーム走査設計の自由度が高く、小型で高い分解能を有するレーザビーム照射装置を提供することにある。
請求項1に記載のレーザビーム照射装置は、複数の発光点が1列で一方向に並んで配置された半導体レーザアレイと、前記半導体レーザアレイの各発光点から出射されるレーザビームの出射方向の前方で、前記複数の発光点の並び方向と前記レーザビームの出射方向とで構成されるビーム出射面に交わるようにして配置されるレンズと、前記半導体レーザアレイと前記レンズの間で、前記各発光点に1対1で対応したプリズムが前記ビーム出射面に交わるようにして一方向に並んで配置されてなるプリズムアレイと、を有してなるレーザビーム照射装置であって、前記プリズムが、それぞれ、前記ビーム出射面の上方にある上段プリズムと下方にある下段プリズムの2段で構成されてなり、前記各発光点から出射されるレーザビームが、前記ビーム出射面を挟んだ上下方向にガウス分布して、それぞれ、前記上段プリズムと下段プリズムにより、等しい強度の2つのレーザビームに分割され、異なる2方向に偏向されてなることを特徴としている。
上記レーザビーム照射装置においては、半導体レーザアレイの1列で一方向に並んで配置された各発光点を個々にスイッチングすることにより、レーザビームのスポットを順次方向を変えて動かすことができる。このように、上記レーザビーム照射装置は、機械的な動作を伴わずにレーザビームを走査するため、小型のレーザビーム照射装置とすることができる。
また、プリズムアレイの一方向に並んで配置された各プリズムを所定の偏向角を持つように適宜設定することによって、各発光点から出射されるレーザビームの出射方向を該プリズムで任意の方向に偏向させることができる。これによって、例えば、全体として広角範囲をレーザビームで走査し、特定範囲のみを高分解能で走査するといったレーザビーム走査設計も可能となり、設計した偏向角内で所望する物体の位置検出が可能となる。尚、上記プリズムアレイは、レーザビームが広げられる前の半導体レーザアレイとレンズの間に配置されるため、レンズの後方に配置する場合に較べて小型化が可能である。
さらに、上記レーザビーム照射装置においては、前記プリズムが、それぞれ、前記ビーム出射面の上方にある上段プリズムと下方にある下段プリズムの2段で構成されてなり、前記各発光点から出射されるレーザビームが、前記ビーム出射面を挟んだ上下方向にガウス分布して、それぞれ、前記上段プリズムと下段プリズムにより、等しい強度の2つのレーザビームに分割され、異なる2方向に偏向される構成となっている。
これによって、上記レーザビーム照射装置においては、分解能を発光点数の2倍に高めることができる。
以上のようにして、上記レーザビーム照射装置は、距離測定等に利用可能な半導体レーザを用いたレーザビーム照射装置であって、レーザビーム走査設計の自由度が高く、小型で高い分解能を有するレーザビーム照射装置とすることができる。
上記レーザビーム照射装置は、請求項2に記載のように、前記ビーム出射面を挟んだ前記上段プリズムと下段プリズムからなるプリズムの上下方向の両端に、遮光部が形成されてなり、前記発光点から出射されるレーザビームの前記ビーム出射面を挟んだ上下方向のビーム径が、前記遮光部により制限されてなる構成とすることができる。
この場合には、半導体レーザアレイの1つの発光点から出射したレーザビームのビーム径を該遮光部により制限して、上下方向にガウス分布するビーム強度の端部の弱い強度部分をカットすることができる。これによって、例えば、該レーザビーム照射装置を距離測定等に利用した場合にはより高精度な測定が可能となる。
上記レーザビーム照射装置において、前記上段プリズムと下段プリズムによる等しい強度の2つのレーザビームの偏向方向は、例えば請求項に記載のように、いずれも、前記ビーム出射面の面内にある構成とすることができる。
すなわち、半導体レーザアレイの1つの発光点から出射したビーム出射面(例えば水平面)内にあるレーザビームを、該水平面に対して入射面が直立した上段プリズムと下段プリズムによって、該水平面内で異なる偏向角の2つの等しい強度のレーザビームに分割する。このようにして、当該レーザビーム照射装置においては、ビーム出射面(例えば水平面)の面内にある任意の方向において、分解能を発光点数の2倍に高めることができる。
この場合には請求項に記載のように、前記レーザビーム照射装置が、前記各発光点に対して前記ビーム出射面の面内で2つの受光点が配置されてなる、前記発光点の2倍数の受光点を有する受光素子アレイと共に用いられることが好ましい。該受光素子アレイは、該レーザビーム照射装置の各発光点についての水平面内で異なる偏向角の2つのレーザビーム反射光を受光することができ、発光点数の2倍の分解能に対応できるとともに、小型化が可能である。
また、上記レーザビーム照射装置においては、請求項に記載のように、前記上段プリズムと下段プリズムによる等しい強度の2つのレーザビームの偏向方向の少なくとも一方が、前記ビーム出射面の面外にある構成とすることもできる。
すなわち、半導体レーザアレイの1つの発光点から出射したビーム出射面(例えば水平面)内にあるレーザビームを、該水平面に対して入射面が傾いた上段プリズムと下段プリズムによって、該水平面の面外に偏向方向を持つ2つの等しい強度のレーザビームに分割する。以上のようにして、当該レーザビーム照射装置においては、半導体レーザアレイの各発光点について上下2段のレーザビームスポットを得ることができ、これによって分解能を発光点数の2倍に高めることができる。
この場合には請求項に記載のように、前記レーザビーム照射装置が、前記各発光点に対して前記複数の発光点の並び方向に交わる方向に上段と下段の2つの受光点が配置されてなる、前記発光点の2倍数の受光点を有する受光素子アレイと共に用いられることが好ましい。該受光素子アレイは、該レーザビーム照射装置の各発光点についての上下2段のレーザビーム反射光を受光することができ、発光点数の2倍の分解能に対応できるとともに、小型化が可能である。
上記レーザビーム照射装置においては、請求項7に記載のように、前記レーザビームの出射方向に対して、前記上段プリズムおよび下段プリズムの入射面が直交しないことが好ましい。すなわち、半導体レーザアレイの各発光点から出射されるレーザビームに対して、上段プリズムと下段プリズムからなる各プリズムの入射面を斜め(直交状態から傾いた配置)の状態に設定することで、各プリズムの入射面で反射した表面反射レーザ光の各発光点への戻りを防止することができる。従って、これによれば、戻りレーザ光による半導体レーザアレイのダメージをなくすことが可能である。
上記レーザビーム照射装置におけるプリズムアレイは、請求項に記載のように、前記上段プリズムからなる上段プリズムアレイと前記下段プリズムからなる下段プリズムアレイとを貼り合わせて形成されることが好ましい。これによって、半導体レーザアレイの各発光点に対応した複数のプリズムを備え、該プリズムが上段プリズムと下段プリズムからなる上記プリズムアレイの製造が容易になると共に、上段プリズムと下段プリズムの位置決め精度等が向上して、安価で高精度のレーザビーム照射装置とすることができる。
また、この場合には請求項に記載のように、前記上段プリズムと下段プリズムが、それぞれ、酸化シリコンからなり、前記上段プリズムアレイと前記下段プリズムアレイが、それぞれ、シリコン基板加工後に熱酸化して形成されることが好ましい。
上記レーザビーム照射装置におけるプリズムアレイは、半導体レーザアレイの各発光点に対応させるためにマイクロ光学素子とする必要がある。上記構成のように、シリコン基板を用いて一般的な半導体加工技術により上段プリズムと下段プリズムからなる各プリズムの素子形状を集積化して作りこみ、所定部分を熱酸化して酸化シリコンからなるプリズムとする。これによって、複雑形状のマイクロ光学素子からなるプリズムアレイを容易に製造することができ、安価なレーザビーム照射装置とすることができる。
また、請求項1に記載のように、前記遮光部は、シリコンからなる構成とすることができる。これによれば、前述したように、一般的な半導体加工技術を利用することができ、該遮光部の形成に伴う製造コストの増加を防止することができる。
以上のように、上記レーザビーム照射装置は、距離測定等に利用可能な半導体レーザを用いたレーザビーム照射装置であって、レーザビーム走査設計の自由度が高く、小型で高い分解能を有する安価なレーザビーム照射装置となっている。
従って、上記レーザビーム照射装置は、請求項1に記載のように、高精度であると共に小型かつ低コストが要求される、車載用のレーザビーム照射装置として好適である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
図1は、本発明ではないが基礎とするレーザビーム照射装置100の構成と図中に細い実線矢印で示したレーザビームの照射の様子を模式的に示した図で、図1(a)は上面図であり、図1(b)は側面図である。図2(a)は、レーザビーム照射装置100の構成要素である半導体レーザアレイ11を模式的に示した斜視図であり、図2(b)は、レーザビーム照射装置100の構成要素であるプリズムアレイ40を模式的に示した斜視図である。また、図3は、半導体レーザアレイ11とプリズムアレイ40の周りにおいて、レーザビームの照射の様子を示した斜視図である。
図1に示すレーザビーム照射装置100は、半導体レーザアレイ11、レンズ25およびプリズムアレイ40で構成されている。
半導体レーザアレイ11には、図2(a)に示すように、複数(例えば図のように5個)の発光点L1〜L5が、一方向(X方向)に並んで配置されている。レンズ25は、図1に示すように、半導体レーザアレイ11の各発光点から出射されるレーザビームの出射方向の前方で、複数の発光点の並び方向(X方向)とレーザビームの出射方向(Y方向)とで構成されるビーム出射面(XY面)に交わるようにして配置されている。また、半導体レーザアレイ11とレンズ25の間に配置されたプリズムアレイ40には、図2(b)および図3に示すように、半導体レーザアレイ11の各発光点L1〜L5に対応したプリズムP1〜P5が、ビーム出射面(XY面)に交わるようにして一方向(X方向)に並んで配置されている。プリズムP1〜P5は、酸化シリコン(SiO)からなる。尚、プリズムアレイ40における符号40aの部分は、シリコン(Si)からなるベース部である。
例えば、車載用レーザレーダ等のスキャニングに使用する図2(a)に示した半導体レーザアレイ11の各発光点(エミッタ)L1〜L5のサイズは、数十μm〜数百μmであり、図中に示したピッチWLも同程度のサイズになる。従って、対応する図2(b)に示したプリズムアレイ40のプリズムP1〜P5のサイズも、数十μm〜数百μm程度にする必要がある。
このため、プリズムP1〜P5は、後述するように、例えばシリコン(Si)基板上にマイクロ光学素子を集積化して作り込む技術(例えば特開2004−271756号公報に開示されている技術)を利用し、
計算により求めた所定角度のプリズムP1〜P5を酸化シリコン(SiO)で形成する。
図1に示すレーザビーム照射装置100においては、半導体レーザアレイ11の一方向(X方向)に並んで配置された各発光点L1〜L5を個々にスイッチングすることにより、レーザビームのスポットを順次方向を変えて動かすことができる。このように、レーザビーム照射装置100は、機械的な動作を伴わずにレーザビームを走査するため、小型のレーザビーム照射装置とすることができる。
さらに、図1のレーザビーム照射装置100においては、所定の偏向角を持つようにプリズムアレイ40の各プリズムP1〜P5を適宜設定することによって、半導体レーザアレイ11の各発光点L1〜L5から出射されるレーザビームの出射方向を該プリズムP1〜P5で任意の方向に偏向させることができる。これによって、例えば、全体として広角範囲をレーザビームで走査し、特定範囲のみを高分解能で走査するといったレーザビーム走査設計も可能となり、設計した偏向角内で所望する物体の位置検出が可能となる。尚、プリズムアレイ40は、レーザビームが広げられる前の半導体レーザアレイ11とレンズ25の間に配置されるため、レンズ25の後方に配置する場合に較べて小型化が可能である。
以上のようにして、図1に示すレーザビーム照射装置100は、距離測定等に利用可能な半導体レーザを用いたレーザビーム照射装置であって、レーザビーム走査設計の自由度が高く、小型で高い分解能を有するレーザビーム照射装置とすることができる。
次に、図1に示すレーザビーム照射装置100の細部について、より好ましい設計例を説明する。
図4(a),(b)は、それぞれ、半導体レーザアレイの発光点LとプリズムPa,Pbの周りにおいて、レーザビームの照射の様子を模式的に示した上面図である。
図4(a),(b)のプリズムPa,Pbは、いずれも、発光点Lから出射されたレーザビームに対して、同じ偏向角φで偏向するプリズムとなっている。一方、レーザビームの出射方向(Y方向)に対して、図4(a)のプリズムPaは入射面Paiが直交しているのに対し、図4(b)のプリズムPbは入射面Pbiが直交していない。このため、図中に矢印で示したように、図4(a)のプリズムPaでは、入射面Paiで反射したレーザ光が発光点Lに戻ってしまうのに対し、図4(b)のプリズムPbでは、入射面Pbiで反射した表面反射レーザ光を発光点Lに戻さないようにすることができる。
この図4(b)のプリズムPbのように、図1に示すレーザビーム照射装置100では、半導体レーザアレイ11の各発光点L1〜L5から出射されるレーザビームに対して、各プリズムP1〜P5の入射面を斜め(直交状態から傾いた配置)の状態に設定することで、各プリズムP1〜P5の入射面で反射した表面反射レーザ光の各発光点L1〜L5への戻りを防止することができる。従って、これによれば、戻りレーザ光による半導体レーザアレイ11のダメージをなくすことが可能である。
図5(a)〜(c)は、レーザビーム照射装置100の構成要素であるプリズムアレイ40の製造方法の一例を説明する図で、分かり易くするため図を簡略化して、1個のプリズムPcについての製造工程別の斜視図を示したものである。
上記レーザビーム照射装置100におけるプリズムアレイ40は、半導体レーザアレイ11の各発光点L1〜L5に対応させるために、マイクロ光学素子とする必要がある。そこで、シリコン(Si)基板を準備し、一般的な半導体加工技術を用いて、該シリコン基板を以下のように加工して、プリズムアレイ40を形成する。
最初に、図5(a)に示すシリコン基板40a上に、図の右に示した露光マスクを用いてエッチングのためのレジストパターンを形成する。次に、エッチングにより、図5(b)に示すプリズム形状Pcsと薄肉コラムPccの列を一括形成する。最後に全体を熱酸化すると、シリコン(Si)からなる薄肉コラムPccが酸化シリコン(SiO)に変わると共に体積膨張して、図5(c)に示すように、酸化シリコン(SiO)からなるプリズムPcが形成される。
このように、図1のレーザビーム照射装置100においては、プリズムP1〜P5が、酸化シリコンからなり、プリズムアレイ40が、シリコン基板加工後に所定部分を熱酸化して形成されることが好ましい。これによって、複雑形状のマイクロ光学素子からなるプリズムアレイ40を容易に製造することができ、安価なレーザビーム照射装置とすることができる。
図6は、図1に示したレーザビーム照射装置100の変形例で、本発明に係るレーザビーム照射装置を示す図である。図6(a)はレーザビーム照射装置101の上面図であり、図6(b)は側面図である。図7は、レーザビーム照射装置101の構成要素であるプリズムアレイ41を模式的に示した斜視図である。図8(a)〜(c)は、プリズムアレイ41の製造方法の一例を説明する図で、製造工程別の斜視図を示したものである。また、図9は、半導体レーザアレイ11とプリズムアレイ41の周りにおいて、レーザビームの照射の様子を示した斜視図である。尚、図を見やすくするために、図9では、プリズムアレイ41のベース部41a,41bの図示を省略している。
図6に示すレーザビーム照射装置101は、半導体レーザアレイ11、レンズ25およびプリズムアレイ41で構成されている。図6のレーザビーム照射装置101においては、図1のレーザビーム照射装置100と同じ半導体レーザアレイ11とレンズ2が用いられており、プリズムアレイ41のみが異なっている。
レーザビーム照射装置101におけるプリズムアレイ41は、図7に示すように、半導体レーザアレイ11の各発光点L1〜L5に対応したプリズムが、それぞれ、ビーム出射面(XY面)の上方にある上段プリズムP1u〜P5uと下方にある下段プリズムP1d〜P5dの2段で構成されている。尚、図7において、符号41a,41bで示した部分は、それぞれ、上段プリズムアレイ41uと下段プリズムアレイ41dのベース部であり、上段プリズムアレイ41uのベース部41aは点線で透過して示した。また、符号Cu,Cdで示した部分は、後述する遮光部である。
図7に示すプリズムアレイ41は、図8(c)に示すように、上段プリズムP1u〜P5uからなる上段プリズムアレイ41uと下段プリズムP1d〜P5dからなる下段プリズムアレイ41dとを貼り合わせて形成したものである。図8(a)に示す上段プリズムアレイ41uと図8(b)に示す下段プリズムアレイ41dは、それぞれ、図5(a)〜(c)で説明した方法により準備することができる。上段プリズムアレイ41uのベース部41aと下段プリズムアレイ41dのベース部41bには、それぞれ、嵌め合わせ部K1u,K1dが形成されており、この嵌め合わせ部K1u,K1dで位置決めして、上段プリズムアレイ41uと下段プリズムアレイ41dを貼り合わせる。
図8(a)〜(c)に示す製造方法により、上段プリズムP1u〜P5uと下段プリズムP1d〜P5dからなる複雑構造のプリズムアレイ41の製造が容易になると共に、上段プリズムP1u〜P5uと下段プリズムP1d〜P5dの位置決め精度等が向上して、安価で高精度のレーザビーム照射装置とすることができる。
図9に示すように、レーザビーム照射装置101においては、半導体レーザアレイ11の各発光点L1〜L5から出射されるレーザビームが、それぞれ、上段プリズムP1u〜P5uと下段プリズムP1d〜P5dにより2方向に偏向される構成となっている。このため、図6に示すように、レーザビーム照射装置101では、半導体レーザアレイ11の1つの発光点Li(i=1〜5)から出射したレーザビームを、上記上段プリズムPiu(i=1〜5)と下段プリズムPid(i=1〜5)で等しい強度の2つのレーザビームに分割し、それぞれ異なる偏向角を持たせることが可能となる。従って、図6のレーザビーム照射装置101においては、後述するように、分解能を発光点数の2倍に高めることができる。
尚、図4(a),(b)において説明したように、表面反射レーザ光の発光点への戻りを防止するため、上段プリズムP1u〜P5uおよび下段プリズムP1d〜P5dの各入射面は、レーザビームの出射方向(Y方向)に対して直交しないことが好ましい。
図10(a),(b)は、それぞれ、一つの発光点Lから出射したレーザビームが、上段プリズムPau,Pbuと下段プリズムPad,Pbdによって分割される様子を模式的に示した斜視図である。
図10(a),(b)に示すように、上段プリズムPau,Pbuと下段プリズムPad,Pbdは、それぞれ、ビーム出射面(XY面)を挟んで上方と下方に位置している。このため、一つの発光点Lから出射した上下方向にガウス分布するレーザビームは、上段プリズムPau,Pbuと下段プリズムPad,Pbdで、強度が2分割される。
また、図10(b)に示す上段プリズムPbuと下段プリズムPbdの組み合わせでは、ビーム出射面(XY面)を挟んだプリズムの両端に遮光部Cu,Cdが形成されている。この遮光部Cu,Cdにより、発光点Lから出射されるレーザビームのビーム出射面(XY面)を挟んだ上下方向のビーム径が制限され、上段プリズムPbuと下段プリズムPbdの通過後には、上下方向にガウス分布するビーム強度の端部の弱い強度部分がカットされる。これによって、各プリズムに該遮光部Cu,Cdが形成されてなるレーザビーム照射装置を例えば距離測定等に利用した場合には、より高精度な測定が可能となる。
尚、遮光部Cu,Cdは、図7に示したように、ベース部41a,41bと同じシリコン(Si)からなる構成とすることができる。これによって、前述したように、一般的な半導体加工技術を利用することができ、該遮光部Cu,Cdの形成に伴う製造コストの増加を防止することができる。
図6(a),(b)に示したように、レーザビーム照射装置101における上段プリズムP1u〜P5uと下段プリズムP1d〜P5dによる偏向方向は、いずれも、ビーム出射面(XY面)の面内にある。すなわち、レーザビーム照射装置101では、半導体レーザアレイ11の1つの発光点Li(i=1〜5)から出射したビーム出射面(例えば水平面)内にあるレーザビームを、該水平面に対して入射面が直立した上段プリズムPiu(i=1〜5)と下段プリズムPid(i=1〜5)によって、該水平面内で異なる偏向角の2つのレーザビームに分割する。このようにして、レーザビーム照射装置101においては、ビーム出射面(例えば水平面)の面内にある任意の方向において、分解能を発光点数の2倍に高めることができる。
図11は、図6のレーザビーム照射装置101を距離測定に適用した場合の一例を示す図で、距離測定装置の全体構成を示した模式的な上面図である。
図11に示す距離測定装置においては、上記したレーザビーム照射装置101が、受光素子アレイ(例えばフォトダイオード(PD)アレイ)12および受光用のレンズ27と共に用いられている。
図11に示すフォトダイオードアレイ12は、半導体レーザアレイ11の発光点L1〜L5の2倍数の受光点を有しており、各発光点L1〜L5に対してビーム出射面(XY面)の面内で2つの受光点が配置されている。該フォトダイオードアレイ12は、該レーザビーム照射装置101の各発光点についての水平面内で異なる偏向角の2つのレーザビーム反射光を受光することができ、発光点数の2倍の分解能に対応できるとともに、小型化が可能である。
具体的に、図11では、半導体レーザアレイ11の発光点L1から出射した1本のレーザビームが、上段プリズムP1uと下段プリズムP1dにより互いの偏向角差がθの2本のレーザビームに分割されて照射される様子を模式的に図示している。また、図11では、図の右遠方にある物体で反射された上記2本のレーザビームが、同じ偏向角差θでレンズ27に入射し、レンズ27で集光されて、フォトダイオードアレイ12の受光点D1uと受光点D1dで検出される様子を模式的に図示している。
図12は、図11におけるフォトダイオード(PD)アレイ12と受光用のレンズ27の設計指針を説明するための図である。偏向角差θとレンズの焦点距離fおよび集光位置差Xには、図中に示した式1)の関係があることが知られている。集光位置差Xは、アレイ状に配列されたフォトダイオード(PD)のピッチに対応しており、使用するPDのピッチにより偏向角差θとレンズの焦点距離fを調整する必要がある。例えば、焦点距離20mmのレンズで、PDピッチが0.5mmの場合、偏向角差θはおおよそ1.44°以上必要となる。
図13は、本発明に係る別のレーザビーム照射装置102を距離測定に適用した場合の一例を示す図で、距離測定装置の全体構成を示した模式的な側面図である。また、図14(a)〜(c)は、図13のレーザビーム照射装置102におけるプリズムアレイ42の製造方法の一例を説明する図で、製造工程別の斜視図を示したものである。
図13の距離測定装置におけるレーザビーム照射装置102は、半導体レーザアレイ11、プリズムアレイ42およびレンズ31で構成されている。
図13のプリズムアレイ42は、図14(c)に示すように、上段プリズムP1v〜P5vからなる入射面が傾いた上段プリズムアレイ42vと下段プリズムP1e〜P5eからなる入射面が傾いた下段プリズムアレイ42eとを貼り合わせて形成したものである。図14(a)に示す上段プリズムアレイ42vと図14(b)に示す下段プリズムアレイ42eも、それぞれ、図5(a)〜(c)で説明した方法により準備することができる。下段プリズムアレイ42eのベース部42bには、嵌め合わせ部K1eが形成されており、この嵌め合わせ部K1eを上段プリズムアレイ42vのベース部42aにおける嵌め合わせ部K1vに嵌め合わせて、上段プリズムアレイ42vと下段プリズムアレイ42eを貼り合わせる。
図13に示すように、レーザビーム照射装置102における上段プリズムP1v〜P5vと下段プリズムP1e〜P5eによる偏向方向は、いずれも、ビーム出射面(XY面)の面外にある。すなわち、レーザビーム照射装置102では、半導体レーザアレイ11の1つの発光点Li(i=1〜5)から出射したビーム出射面(例えば水平面)内にあるレーザビームを、該水平面に対して入射面が傾いた上段プリズムPiv(i=1〜5)と下段プリズムPie(i=1〜5)によって、該水平面の面外に偏向方向を持つ2つのレーザビームに分割する。以上のようにして、当該レーザビーム照射装置102においては、半導体レーザアレイ11の各発光点L1〜L5について上下2段のレーザビームスポットを得ることができ、これによって分解能を発光点数の2倍に高めることができる。
また、図13に示す距離測定装置においては、上記したレーザビーム照射装置102が、フォトダイオード(PD)アレイ13および受光用のレンズ32と共に用いられている。
図13に示すフォトダイオードアレイ13は、半導体レーザアレイ11の発光点L1〜L5の2倍数の受光点を有しており、発光点L1〜L5の並び方向(X方向)に交わる方向(Z方向)に上段と下段の2つの受光点が配置されている。該フォトダイオードアレイ13は、該レーザビーム照射装置102の各発光点L1〜L5についての上下2段のレーザビーム反射光を受光することができ、発光点数の2倍の分解能に対応できるとともに、小型化が可能である。
具体的に、図13では、半導体レーザアレイ11の発光点L1から出射した1本のレーザビームが、上段プリズムP1vと下段プリズムP1eにより互いの偏向角差がΔの2本のレーザビームに分割されて照射される様子を模式的に図示している。また、図13では、図の右遠方にある物体で反射された上記2本のレーザビームが、同じ偏向角差Δでレンズ32に入射し、レンズ32で集光されて、フォトダイオードアレイ13の受光点D1vと受光点D1eで検出される様子を模式的に図示している。
尚、図13におけるフォトダイオード(PD)アレイ13と受光用のレンズ32についても、偏向角差Δに関する図12で説明した設計指針を考慮する必要がある。
以上のレーザビーム照射装置10〜102で例示した本発明のレーザビーム照射装置は、距離測定等に利用可能な半導体レーザを用いたレーザビーム照射装置であって、レーザビーム走査設計の自由度が高く、小型で高い分解能を有する安価なレーザビーム照射装置となっている。従って、本発明のレーザビーム照射装置は、高精度であると共に小型かつ低コストが要求される、車載用のレーザビーム照射装置として特に好適である。
本発明ではないが基礎とするレーザビーム照射装置100の構成と図中に細い実線矢印で示したレーザビームの照射の様子を模式的に示した図で、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 (a)は、レーザビーム照射装置100の構成要素である半導体レーザアレイ11を模式的に示した斜視図であり、(b)は、レーザビーム照射装置100の構成要素であるプリズムアレイ40を模式的に示した斜視図である。 半導体レーザアレイ11とプリズムアレイ40の周りにおいて、レーザビームの照射の様子を示した斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ、半導体レーザアレイの発光点LとプリズムPa,Pbの周りにおいて、レーザビームの照射の様子を模式的に示した上面図である。 (a)〜(c)は、レーザビーム照射装置100の構成要素であるプリズムアレイ40の製造方法の一例を説明する図で、分かり易くするため図を簡略化して、1個のプリズムPcについての製造工程別の斜視図を示したものである。 図1に示したレーザビーム照射装置100の変形例で、本発明に係るレーザビーム照射装置を示す図である。(a)はレーザビーム照射装置101の上面図であり、(b)は側面図である。 レーザビーム照射装置101の構成要素であるプリズムアレイ41を模式的に示した斜視図である。 (a)〜(c)は、プリズムアレイ41の製造方法の一例を説明する図で、製造工程別の斜視図を示したものである。 半導体レーザアレイ11とプリズムアレイ41の周りにおいて、レーザビームの照射の様子を示した斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ、一つの発光点Lから出射したレーザビームが、上段プリズムPau,Pbuと下段プリズムPad,Pbdによって分割される様子を模式的に示した斜視図である。 図6のレーザビーム照射装置101を距離測定に適用した場合の一例を示す図で、距離測定装置の全体構成を示した模式的な上面図である。 図11におけるフォトダイオード(PD)アレイ12と受光用のレンズ27の設計指針を説明するための図である。 本発明に係る別のレーザビーム照射装置102を距離測定に適用した場合の一例を示す図で、距離測定装置の全体構成を示した模式的な側面図である。 (a)〜(c)は、図13のレーザビーム照射装置102におけるプリズムアレイ42の製造方法の一例を説明する図で、製造工程別の斜視図を示したものである。 特許文献1に開示された物体認識システムを示す図である。 特許文献2に開示された半導体レーザビームスキャナを示す図である。 特許文献3に開示された自動車用の距離測定装置を示す図である。
符号の説明
100〜102 レーザビーム照射装置
11 半導体レーザアレイ
L1〜L5 発光点
40〜42 プリズムアレイ
P1〜P5 プリズム
P1u〜P5u,P1v〜P5v 上段プリズム
P1d〜P5d,P1e〜P5e 下段プリズム
25,27,31,32 レンズ

Claims (11)

  1. 複数の発光点が1列で一方向に並んで配置された半導体レーザアレイと、
    前記半導体レーザアレイの各発光点から出射されるレーザビームの出射方向の前方で、前記複数の発光点の並び方向と前記レーザビームの出射方向とで構成されるビーム出射面に交わるようにして配置されるレンズと、
    前記半導体レーザアレイと前記レンズの間で、前記各発光点に1対1で対応したプリズムが前記ビーム出射面に交わるようにして一方向に並んで配置されてなるプリズムアレイと、を有してなるレーザビーム照射装置であって、
    前記プリズムが、それぞれ、前記ビーム出射面の上方にある上段プリズムと下方にある下段プリズムの2段で構成されてなり、
    前記各発光点から出射されるレーザビームが、前記ビーム出射面を挟んだ上下方向にガウス分布して、それぞれ、前記上段プリズムと下段プリズムにより、等しい強度の2つのレーザビームに分割され、異なる2方向に偏向されてなることを特徴とするレーザビーム照射装置。
  2. 前記ビーム出射面を挟んだ前記上段プリズムと下段プリズムからなるプリズムの上下方向の両端に、遮光部が形成されてなり、
    前記発光点から出射されるレーザビームの前記ビーム出射面を挟んだ上下方向のビーム径が、前記遮光部により制限されてなることを特徴とする請求項1に記載のレーザビーム照射装置。
  3. 前記上段プリズムと下段プリズムによる等しい強度の2つのレーザビームの偏向方向が、いずれも、前記ビーム出射面の面内にあることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザビーム照射装置。
  4. 前記レーザビーム照射装置が、
    前記各発光点に対して前記ビーム出射面の面内で2つの受光点が配置されてなる、前記発光点の2倍数の受光点を有する受光素子アレイと共に用いられることを特徴とする請求項に記載のレーザビーム照射装置。
  5. 前記上段プリズムと下段プリズムによる等しい強度の2つのレーザビームの偏向方向の少なくとも一方が、前記ビーム出射面の面外にあることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザビーム照射装置。
  6. 前記レーザビーム照射装置が、
    前記各発光点に対して前記複数の発光点の並び方向に交わる方向に上段と下段の2つの受光点が配置されてなる、前記発光点の2倍数の受光点を有する受光素子アレイと共に用いられることを特徴とする請求項に記載のレーザビーム照射装置。
  7. 前記半導体レーザアレイの各発光点から出射される前記レーザビームの出射方向に対して、前記上段プリズムおよび下段プリズムの入射面が直交しないことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレーザビーム照射装置。
  8. 前記プリズムアレイが、
    前記上段プリズムからなる上段プリズムアレイと前記下段プリズムからなる下段プリズムアレイとを貼り合わせて形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレーザビーム照射装置。
  9. 前記上段プリズムと下段プリズムが、それぞれ、酸化シリコンからなり、
    前記上段プリズムアレイと前記下段プリズムアレイが、それぞれ、シリコン基板加工後に熱酸化して形成されることを特徴とする請求項8に記載のレーザビーム照射装置。
  10. 前記遮光部が、シリコンからなることを特徴とする請求項に記載のレーザビーム照射装置。
  11. 前記レーザビーム照射装置が、車載用であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のレーザビーム照射装置。
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