JP5169110B2 - 回転加工中心算出方法、回転加工中心算出プログラム、および回転加工中心算出装置、ならびに切削加工システム - Google Patents

回転加工中心算出方法、回転加工中心算出プログラム、および回転加工中心算出装置、ならびに切削加工システム Download PDF

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Description

本発明は、回転加工するワークの回転中心位置を求める転加工中心算出方法、回転加工中心算出プログラム、および回転加工中心算出装置ならびに切削加工システムに関する。
たとえば、クランクシャフトなどの複雑な形状の物体の回転加工には、まず、被加工物体であるワークの回転中心を求めてから位置決めして、回転加工することが必要である。回転中心を求めずに回転加工を行うと、仕上げ加工後さらに物体のバランスを取るための加工が追加で必要となる。
そこで、従来このような追加の加工を省くために、ワーク、たとえば鍛造後のクランクシャフトなどの場合、そのワークの代表的な部分を計測して、あらかじめ回転中心を予測するための変換式に測定値を入れることで回転中心を求めていた(たとえば特許文献1参照)。
特開平09−174382号公報
しかしながら、従来の方法では、回転加工するための中心位置を求めることはできても、その中心位置にこれから加工するワークを正確に位置決めするための手法が考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、回転加工を行うワークの回転中心を正確に位置決めするための回転加工中心算出方法、回転加工中心算出プログラム、および回転加工中心算出装置、ならびにこの回転加工中心算出装置に接続されてワークの回転中心を正確に位置決めして切削加工を行うことのできる切削加工システムを提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、回転加工するワークの回転中心位置を求める回転加工中心算出方法であって、前記回転加工するワークの回転軸方向をZ軸、当該Z軸に直交する方向をX軸およびY軸とするX−Y座標系を定義し、加工前のワークの中心位置を前記Z軸方向両端のそれぞれにおいて前記X−Y座標系の任意の位置に決めて初期位置として設定する段階(a)と、前記加工前のワーク3次元形状を測定することにより3次元測定結果形状を得る段階(b)と、ワークの回転加工後の出来上がり形状をシミュレーションにより作成する段階(c)と、前記3次元測定結果形状から前記シミュレーションによる出来上がり形状を引き算し、この引き算の結果得られる余分な部分を前記3次元測定結果形状から取り除いた出来上がり予測形状を作成する段階(d)と、前記出来上がり予測形状を用いて、前記初期位置での前記ワークの重量バランスの値を求める段階(e)と、前記X−Y座標系内における前記Z軸方向両端の中心位置を前記初期位置から任意の移動量で移動させて、前記ワークの重量バランスの値を求める段階(f)と、前記初期位置での重量バランスの値、前記移動後の重量バランスの値、および前記移動量から中心位置の移動による重量バランスの値の変化量を示す関数を求める段階(g)と、あらかじめ決められた狙い目の重量バランスの値と前記初期位置での重量バランスの値を前記関数に代入して前記回転加工後のワークの重量バランスが前記狙い目の重量バランスの値となるようにするために前記加工前のワークにおける前記中心位置を前記初期位置から移動させる中心位置の移動量を求める段階(h)と、を有し、前記段階(e)および段階(f)におけるワークの重量バランスの値は、前記ワークを構成する複数の部位ごとに、前記ワークの前記Z軸方向の一端から他端までの長さをL、前記一端からの前記部位までの位置をa、他端からの前記部位までの位置をb、現在設定している一端および他端の中心位置を結ぶ線Cから前記部位の重心位置までの距離をWRで表したとき、一端側をWR×a/L、他端側をWR×b/Lとすることで、前記部位のそれぞれのモーメントを前記ワークの重量バランスの値とすることを特徴とする回転加工中心算出方法である。
また上記目的を達成するための本発明は、回転加工するワークの回転中心位置を求める回転加工中心算出プログラムであって、前記回転加工するワークの回転軸方向をZ軸、当該Z軸に直交する方向をX軸およびY軸とするX−Y座標系を定義し、加工前のワークの中心位置を前記Z軸方向両端のそれぞれにおいて前記X−Y座標系の任意の位置に決めて初期位置として設定する段階(a)と、前記加工前のワークの3次元形状を測定した結果である3次元測定結果形状を取り込んで、コンピュータの記憶手段に記憶する段階(b)と、ワークの回転加工後の出来上がり形状をシミュレーションにより作成する段階(c)と、前記3次元測定結果形状から前記シミュレーションによる出来上がり形状を引き算し、この引き算の結果得られる余分な部分を前記3次元測定結果形状から取り除いた出来上がり予測形状を作成する段階(d)と、前記出来上がり予測形状を用いて、初期位置での前記ワークの重量バランスの値を求める段階(e)と、前記X−Y座標系内における前記Z軸方向両端の中心位置を前記初期位置から任意の移動量で移動させて、前記ワークの重量バランスの値を求める段階(f)と、前記初期位置での重量バランスの値、前記移動後の重量バランスの値、および前記移動量から中心位置の移動による重量バランスの値の変化量を示す関数を求める段階(g)と、あらかじめ決められた狙い目の重量バランスの値と前記初期位置での重量バランスの値を前記関数に代入して前記回転加工後のワークの重量バランスが前記狙い目の重量バランスの値となるようにするために前記加工前のワークにおける前記中心位置を前記初期位置から移動させる中心位置の移動量を求める段階(h)と、を有し、前記段階(e)および段階(f)におけるワークの重量バランスの値は、前記ワークを構成する複数の部位ごとに、前記ワークの前記Z軸方向の一端から他端までの長さをL、前記一端からの前記部位までの位置をa、他端からの前記部位までの位置をb、現在設定している一端および他端の中心位置を結ぶ線Cから前記部位の重心位置までの距離をWRで表したとき、一端側をWR×a/L、他端側をWR×b/Lとすることで、前記部位のそれぞれのモーメントを前記ワークの重量バランスの値とする、各段階をコンピュータに実行させるための回転加工中心算出プログラムである。
また上記目的を達成するための本発明は、回転加工するワークの回転中心位置を求める回転加工中心算出装置であって、加工前のワークの3次元形状を測定して3次元測定結果形状を得る3次元形状測定手段と、ワークの回転加工後の出来上がり形状をシミュレーションし、前記3次元測定結果形状から前記シミュレーションによる出来上がり形状を引き算し、この引き算の結果得られる余分な部分を前記3次元測定結果形状から取り除いた出来上がり予測形状を作成し、前記出来上がり予測形状から回転中心を算出する回転中心算出手段と、を有し、前記回転中心算出手段は、前記回転加工するワークの回転軸方向をZ軸、当該Z軸に直交する方向をX軸およびY軸とするX−Y座標系を定義し、加工前のワークの中心位置を前記Z軸方向両端のそれぞれにおいて前記X−Y座標系の任意の位置に決めて初期位置として設定して、前記出来上がり予測形状を用いて、初期位置での前記ワークの重量バランスの値を求め、前記X−Y座標系内における前記Z軸方向両端の中心位置を前記初期位置から任意の移動量で移動させて、前記ワークの重量バランスの値を求め、前記初期位置での重量バランスの値、前記移動後の重量バランスの値、および前記移動量から中心位置の移動による重量バランスの値の変化量を示す関数を求め、あらかじめ決められた狙い目の重量バランスの値と前記初期位置での重量バランスの値を前記関数に代入して前記回転加工後のワークの重量バランスが前記狙い目の重量バランスの値となるようにするために前記加工前のワークにおける前記中心位置を前記初期位置から移動させる中心位置の移動量を求めて、当該移動量だけ移動させた位置を前記加工前のワークの回転中心として算出するものであり、前記ワークの重量バランスの値を求める際には、前記ワークを構成する複数の部位ごとに、前記ワークの前記Z軸方向の一端から他端までの長さをL、前記一端からの前記部位までの位置をa、他端からの前記部位までの位置をb、現在設定している一端および他端の中心位置を結ぶ線Cから前記部位の重心位置までの距離をWRで表したとき、一端側をWR×a/L、他端側をWR×b/Lとすることで、前記部位のそれぞれのモーメントを前記ワークの重量バランスの値とする、ことを特徴とする回転加工中心算出装置である。
さらに上記目的を達成するための本発明は、前記の回転加工中心算出装置に接続され、加工前のワークを載置し、前記回転加工中心算出装置によって求められた回転中心となるように、前記加工前のワークの回転中心位置を移動させる冶具を備えた切削加工機械を有することを特徴とする切削加工システムである。
本発明によれば、精度よく回転中心を得ることができる。このため加工後におけるバランスの再調整が不要となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した回転体の回転中心を算出するためのシステムを説明するためのブロック図である。
このシステムは、ワークである粗材(加工前ワーク)を3次元計測するための3次元測定機1と、測定された3次元形状とワークの仕上げ加工後の出来上がり形状から、回転中心を予測するコンピュータ2と、ワークを固定して切削加工を行う切削加工機械3とからなる。
3次元測定機1は3次元形状測定手段であり、市販されている3次元測定機1を用いることができ、特に限定されない。たとえば、CTスキャナ、レーザ式や超音波式の非接触デジタイザなど、ワークを一定間隔でくまなく計測できるものが好ましい。計測間隔はワークの大きさにもよるが、たとえば長さ50cm程度最大径10cm程度のクランクシャフトの場合、0.1mm間隔程度で計測できるものがよい。もちろんさらに大きなワークの場合には、測定間隔は適宜大きくてもよい。
コンピュータ2は、回転加工中心算出装置となるものであり、後述する処理手順によってワークの回転中心を求める。このようなコンピュータは、たとえばパソコンやワークステーションなどを用いることができる。ここでコンピュータ2は回転中心算出手段となり、このコンピュータ2が後述する手順に基づいて作成されたプログラムを実行することで回転体加工中心である回転中心が算出されることになる。
そして、3次元測定機1とコンピュータ2によって回転加工中心算出装置が構成される。
切削加工機械3は、ワーク(ここでは鍛造後のクランクシャフト)100を、軸方向の両端であるフロントF側とリアR側で保持し、それぞれの側を左右(X方向)、上下(Y方向)に移動させることで、ワークの回転中心位置を移動可能な取り付け冶具31が備えられている。そして、この冶具31により軸支した状態でワーク100を回転させて切削加工を行う工作機械である。
図2は、本発明を適用して、このコンピュータ2により回転中心を求めるための処理手順を示すフローチャートである。
ここでは、ワークとして鍛造後のクランクシャフトを例に説明する。図3は、ワーク100であるクランクシャフトを示す斜視図である。
図示するクランクシャフト100は、ジャーナル1J〜4Jまでの4つのジャーナル構成のものである。このようなクランクシャフトは様々な方向にカウンタウェイトやバランスウェイトが設けられているため、バランスのとれた回転中心がどこにあるかわからない。また、鍛造後の粗材(加工前ワーク)は、鍛造だけでは形成しきれない肉付きがあるため、そのような部分を、回転中心を位置決めした状態で回転加工することで仕上げている。ここでは図中のZ軸を回転中心となる位置とする。この回転中心は、本実施形態の方法によって加工後の出来上がり回転体としてのバランスのとれた位置として求める必要がある。
以下この回転中心を求めるための処理手順を説明する。
まず、回転加工を行う切削加工機械3にワークを固定する(S0)。ワークの固定は、切削加工機械3に、とりあえず見た目で回転中心と思われるところをクランクシャフトのフロント側とリア側を固定する。固定の際、回転中心(Z軸方向)を図3に示したフロントF側とリアR側のそれぞれにおいてX−Y座標上の原点(0点)とする。
次に、ワーク全体を所定間隔で3次元測定する(S1)。測定結果はコンピュータ2に取り込み、さらに面付けを行ってコンピュータ2の記憶手段に記憶させる(S2)。ここで記憶手段は、たとえばコンピュータ2内のハードディスクである。
その後、切削工具の切削軌跡をコンピュータ2によりシミュレーションして、回転加工後の仮想の出来上がり形状を求める(S3)。切削工具は、被加工物体(ここではクランクシャフトのワーク)を回転させながら、その回転に合わせて切削深さを調整することで、被加工物体を加工して最終的な形状に仕上げてゆく。切削深さは被加工物体の回転中心に対して、被加工物体の設計形状からあらかじめ決められている。したがって、切削工具の軌跡をシミュレーションすることにより出来上がり形状がわかるのである。
なお、ここで、切削工具の軌跡をシミュレーションすることにより出来上がり形状を作成しているのは、精度として実際に切削された後の形状と同様のものが仮想的に得られるためである。もちろん、同程度の精度の出来上がり形状が得られるのであれば、設計図などから比較対象とする出来上がり形状を作成してもよい。
続いてコンピュータ2は、3次元計測結果の形状からシミュレーション出来上がり形状を引き算し、この引き算の結果得られる余分な部分を3次元計測結果の形状から取り除いた出来上がり予測形状を作成する(S4)。これにより得られた形状を出来上がり予測形状と称する。この形状の引き算によりシミュレーションによる出来上がり形状に対して測定により得られた3次元形状の余分な部分が取り除かれて実際に加工された後の形状が予測されることになる。
その後、余分な部分を取り除いた出来上がり予測形状から回転体としての回転中心を求める。
回転中心を求めるためには、まず、出来上がり予測形状の現在位置(初期位置)のバランス値(重量バランスの値)を求める(S5)。
バランス値を求める際(バランス計算)は、全体のバランスに影響のある部分のみを抜き出して計算すればよい。
図4は、クランクシャフトにおけるバランス計算に必要な部分を抜き出したモデル形状を示す図面である。
クランクシャフトの場合、回転中心から一定距離で円柱形状に加工する部分はバランス計算に影響しないので省くことになる。したがって、図に示すように、クランクシャフトのカウンタウェイトやバランスウェイトなどの部分のみを抜き出した形状があればよいことになる。
バランス計算は、クランクシャフトの複数のカウンタウェイトやバランスウェイトなどの重心位置をモーメントとして前後のバランス位置に振り分けることとした。
図5は、ワークのモーメントを前後のバランス位置に振り分ける方法を説明するための説明図である。
図示するように、カウンタウェイトやバランスウェイトの重心位置を中心位置C(図で
は線分C)からのベクトルW1で表し、その長さWR1とすると、振り分け量は、フロントF側がWR1×a1/L、リアR側がWR1×b1/Lとなる。実際には、後述するように、回転中心を求める際にX−Y座標を用いるため、フロントF側、リアR側ともに、XおよびY方向の座標値からWRxおよびWRyを求めておいて、それぞれフロントF側がWR1x×a1/L、WR1y×a1/LとリアR側がWR1x×b1/L、WR1y×b1/Lを求めることになる。なお、本実施形態では、これらの値をバランス値と称する。これはベクトルW2についても同様である。
図においてW1はジャーナル1Jに対応した位置でのベクトルであり、これをフロント側バランス値、W2はジャーナル4Jに対応した位置でのベクトルであり、これをリア側バランス値とする。なお、図5はW1およびW2の2つを示したが、さらに複数の位置で、たとえばジャーナルの位置だけ、あるいはカウンタウェイトやバランスウェイトの数だけぞれぞれモーメントを振り分けてもよい。
このようにして複数のモーメントを振り分けたフロント側、リア側のそれぞれのバランス値が、目標となる狙い目の値に近づくように、クランクシャフトの中心位置Cを移動することになる。ここで狙い目の値(目標値)は、設計値などクランクシャフトの理想的な前後のモーメントの配分値である。
したがって、コンピュータによる処理は、S5に続いてバランス値が狙い目となるように回転中心位置Cの移動量を算出することになる。
図6は、バランス値を回転軸方向に串刺した方向から見たバランス値をx−y座標系で示した図面である。図において、フロント側バランス値Fr、リア側バランス値Rrである。また、図中Fs,Rsはクランクシャフトの設計形状におけるバランス値の狙い目を示す。なお、ここではバランス値の狙い目を一つの点として示したが実際の運用に当たってはある程度の許容範囲を持つようにしてもよい。また、図において不定形の外形線はバランス修正可能な範囲(バランス修正可能範囲200)を示す。バランス修正可能範囲200はたとえば、切削装置の中心位置移動可能範囲や切削可能範囲などによって規定される値である。したがって、用いる切削装置の機能、性能によって異なる。
そして、この図に示したFrがFsに、RrがRsとなるように、クランクシャフトの中心位置Fc、Rcの移動量を求める。
なお、S5で求めたクランクシャフトの中心位置Fc、Rcの初期位置でのバランス値は、フロント側X軸方向バランス値Frx0、フロント側Y軸方向バランス値Fry0、リア側X軸方向バランス値Rrx0、リア側Y軸方向バランス値Rry0とする。
次に、コンピュータは、クランクシャフトの中心位置Fc、Rcを任意の量だけ移動させて、移動後のバランス値を求める(S6)。ここでクランクシャフト全体を一度に、任意の方向へ動かしてもよい。しかし、それでは計算が難しくなるので、ここではクランクシャフトの一方の端のジャーナル部分を固定して他方側端のジャーナル部分を、図3の3次元座標系におけるX軸方向、Y軸方向にそれぞれ分解して移動させることとしている。そして、バランス位置に振り分ける方法として説明したものと同様にして、X方向、Y方向についてそれぞれのバランス値を求める。
すなわち、ジャーナル4J固定で1J側をX軸方向に移動量Δ#1xで移動、ジャーナル4J固定で1J側をY軸方向に移動量Δ#1yで移動、ジャーナル4J固定で1J側をY軸方向に移動量Δ#4xで移動、ジャーナル4J固定で1J側をY軸方向に移動量Δ#4yで移動させることになる。そして、それぞれの移動におけるバランス値をX方向とY方向のそれぞれに求めることになる。
ここで、移動後のバランス値は、(a)フロント側をX軸方向に移動させた場合に、フロント側X軸方向バランス値Frx1、フロント側Y軸方向バランス値Fry1、リア側X軸方向バランス値Rrx1、リア側Y軸方向バランス値Rry1の4つのバランス値が求められる。
同様に(b)フロント側をY軸方向に移動させた場合に、フロント側X軸方向バランス値Frx1、フロント側Y軸方向バランス値Fry1、リア側X軸方向バランス値Rrx1、リア側Y軸方向バランス値Rry1の4つのバランス値が求められる。
同様に(c)リア側をX軸方向に移動させた場合に、フロント側X軸方向バランス値Frx1、フロント側Y軸方向バランス値Fry1、リア側X軸方向バランス値Rrx1、リア側Y軸方向バランス値Rry1の4つのバランス値が求められる。
同様に(d)リア側をY軸方向に移動させた場合に、フロント側X軸方向バランス値Frx1、フロント側Y軸方向バランス値Fry1、リア側X軸方向バランス値Rrx1、リア側Y軸方向バランス値Rry1の4つのバランス値が求められる。
つまり全部で16個のバランス値を求めることになる。
なお、ここで任意の移動量は、切削加工における取り代分の1/100〜1/10程度の大きさとすることが好ましい。これは、移動量を任意にするといっても、実際に移動できる範囲は、切削加工における取り代分を超えて移動することはできないため、この取り代分を超えないような値として上記のように切削加工における取り代分の1/100〜1/10程度としたものである。もちろん、このような値に限定されるものではなく、取り代分を超えるような移動量を設定した場合でも最終的に得られる移動量が切削加工可能な位置におさまるのであれば差し支えない(これは、たとえば最終的に切削加工不可能となった場合に警告するなどとしてもよい)。
次に、それぞれの移動量と、初期位置でのバランス値、移動後のバランス値から、移動量をx、バランス値をyとした1次式と、その傾きを求める(S7)。
図7は、この1次式の一例を示したグラフである。図においては、(a)はジャーナル4J側を固定して1J側をX軸方向に移動した場合のX方向のバランス値の変化を示すグラフであり、(b)はジャーナル4J側を固定して1J側をY軸方向に移動した場合のY方向のバランス値の変化を示すグラフである。なお、図は模式的に示したものであるので移動量やバランス値の値は省略した。実際には、設計者などがわかるようにSI単位系で示してもよいし、人が介在しない場合にはコンピュータ内で扱われる数値のままであってもよい。
図示するように、クランクシャフトの回転中心位置を移動させることで、バランス値が変化する。そして、この変化によって得られる1次式(y=ax+c)を、移動後のバランス値=傾きa×移動量+初期位置でのバランス値、となるように求める。図7に示したものの場合のこの1次式は、下記(1)式、(2)式のとおりとなる。
Frx1=a1×Δ#1x+Frx0 …(1)
Fry1=a2×Δ#1y+Fry0 …(2)
これを、傾きに付いて解けば、
a1=(Frx1−Frx0)/Δ#1x …(3)
a2=(Fry1−Fry0)/Δ#1y …(4)
となる。
これら1次式は、初期位置でのバランス値、移動後のバランス値、および移動量から中心位置の移動によるバランス値の変化量を示す関数となる。つまり、これら1次式はバランス値の変化量と中心位置の移動量との関係を傾きを係数としあらわした関数ということができる。したがって、この関数が完成すれば、バランス値の変化量から中心位置の移動量を求められるのである。具体的には上記(3)、(4)式のように、1次式の傾きがわかればよい。
これらの1次式は、上述した上述した16個の移動後のバランス値の数だけ求める。
図8は移動ごとに求めた傾きの組み合わせを示す図表である。この図表において、Frはフロント側を示しその下の欄のX値はX軸方向バランス値から求めたものであることを示し、Y値はY軸方向バランス値から求めたものであることを示す。同様に、Rrはリア側を示しその下の欄のX値、Y値も同様である。傾きはa1〜a4、b1〜b4c1〜c4、d1〜d4である。
傾きa1は4J固定で1JをY方向移動させたときのフロント側のX軸方向のバランス値の変化から求めた1次式の傾きである。傾きa2は4J固定で1JをY方向移動させたときのフロント側のY軸方向のバランス値の変化から求めた1次式の傾きである。傾きa3は4J固定で1JをY方向移動させたときのリア側のX軸方向のバランス値の変化から求めた1次式の傾きである。傾きa4は4J固定で1JをY方向移動させたときのリア側のY軸方向のバランス値の変化から求めた1次式の傾きである。そのほか同様に、傾きb1〜b4は4J固定で1JをX方向移動させたとき、c1〜c4は1J固定で4JをY方向移動させたとき、d1〜d4は1J固定で4JをX方向移動させたときである。
このようにして各1次式が成り立つので、次にコンピュータは、この1次式を用いて、初期位置バランス値が狙い目のバランス値となるシャフト中心位置の移動量を求める(S8)。
具体的には、上記各1次式から下記(5)に示す行列式が成り立つので、これを移動量について解くことで下記(6)のように傾きの項を逆行列とした式ができる。
Figure 0005169110
各式中、Δ#1x、Δ#1y、Δ#4x、Δ#4yは移動量、ΔFrx=Frx1−Frx0、ΔFry=Fry1−Fry0、ΔRrx=Rrx1−Rrx0、ΔRry=Fry1−Rry0である。
この(6)式において、逆行列式項の中の傾きの値は、S7において求められている。したがって、(6)に先に求めた傾きの値と、(△Frx △Fry △Rrx △Rry)の項として、初期位置バランス値−狙い目のバランス値を入れれば、バランス値を狙い目通りにすることのできるシャフト中心位置の移動量(△#1Y △#1Z △#4Y △4Z)を求めることができる。
そして、以上のようにしてクランクシャフトの中心位置の移動量が求まれば、最後に、3次元計測で得られた予測形状を、求めた中心位置となるように移動して、その中心位置により回転させて切削工具の切削軌跡と重ね合わせて、切削可能か否かを判断する(S9)。ここでの判断は、3次元計測で得られた形状の方が切削工具の切削軌跡の形状より少なくなっている部分があれば切削不能と判断することになる。なお、切削不能となった場合にはその旨をコンピュータのディスプレイなどに表示する(S11)。
S9において、異常がなければ、求めた中心位置となるように、ワークを固定している切削加工機械3のフロント側とリア側の位置を最終的に得られた中心位置となるように調整する(S10)。これにより、切削加工機械3によって実際に加工された後の出来上がり形状がバランスのとれたものとなる。
ここで、S10の処理は、コンピュータからの指令によって行われる。このとき、中止に値の移動は、原理的にはフロント側とリア側のどちら側から移動させてもよい。しかし、実際のワークにおいては重量バランスの違いから、一方の側を移動させると他方の側が微小にではあるが移動してしまうことがある。
そこで、本実施形態では、S7で求めた傾きの値を利用して、実際のワークで移動させる側の優先順位を決めている。
S7で求めた傾きの値は、それが大きいほど、移動量が同じであればバランス値が大きく変化することを示している。したがって、実際のワークの位置移動のときにこの値を参照して、傾きの値の小さい方を先に移動させれば、あとから傾きの値の大きい側の移動した際に、先に移動した側がわずかに動いたとしてもそれによるバランス値の変化は少なくなる。
具体的には、図8に示した図表において、もっとも傾きの値が小さくなっているジャーナル側の移動方向での移動を最初に行い、以後、傾きの値が小さいものから順に移動させるようにする。また、フロント側とリア側の傾きを対比して、いずれか小さな傾きを有する項目の移動方向から先に移動するようにしてもよい。
これによリ、実際にワークの中心位置をフロント側とリア側とでそれぞれ移動させたときに、固定している側が動いて、固定している側のバランスが再び崩れてしまうことを抑えることができる。
なお、以上説明した本実施形態では、3次元形状の測定を切削加工機械にセットした後に行っているが、この3次元形状の測定は、切削加工機械にセットする前に実施してもよい。
以上説明した本実施形態によれば、3次元形状を測定して得られた形状に基づいて、コンピュータ内において仮想的に作成した切削加工後の形状の中心位置を移動させ、初期位置でのバランス値と移動後のバランス値を求める。そして、求めた二つのバランス値と移動量から中心位置の移動に伴うバランス値の変化を1次式として求める。そして求めた1次式を用いて、狙い目の重量バランスが得られる中心位置への移動量を逆算する。これにより回転加工の際の回転中心を精度よく得ることができ、実際の加工後においてもバランスの再調整を行うことなく使用することが可能となる。
特に、バランス値と移動量の関係を1次式として求めたので、簡単な逆算によって、根良愛眼のバランス値となるような移動量を求めることができる。
また、この1次式を組み合わせて行列式として扱うことにより、フロント側とリア側のそれぞれの座標方向への移動量を一度に求めることができるようになる。
さらに本実施形態では、求めた移動量による回転中心で回転させて、切削可能可否かを判断することとしたので、3次元測定機で読み取ったワークが実際に回転中心で回転させて加工可能かどうか、コンピュータシミュレーションにより判定することができる。
本発明は、鍛造品、プレス加工品など様々なワークを仕上げ加工する際の中心位置出しに好適である。
本発明を適用した回転体加工中心を算出するためのシステムを説明するためのブロック図である。 本発明を適用して、このコンピュータにより回転中心を求めるための処理手順を示すフローチャートである。 クランクシャフトを示す斜視図である。 クランクシャフトにおけるバランス計算に必要な部分を抜き出したモデル形状を示す図面である。 ワークのモーメントを前後のバランス位置に振り分ける方法を説明するための説明図である。 バランス値を回転軸方向に串刺した方向から見たバランス値をx−y座標系で示した図面である。 1次式の一例を示したグラフである。 移動ごとに求めた傾きの組み合わせを示す図表である。
符号の説明
1…3次元測定機、
2…コンピュータ、
3…切削加工機械。

Claims (17)

  1. 回転加工するワークの回転中心位置を求める回転加工中心算出方法であって、
    前記回転加工するワークの回転軸方向をZ軸、当該Z軸に直交する方向をX軸およびY軸とするX−Y座標系を定義し、加工前のワークの中心位置を前記Z軸方向両端のそれぞれにおいて前記X−Y座標系の任意の位置に決めて初期位置として設定する段階(a)と、
    前記加工前のワーク3次元形状を測定することにより3次元測定結果形状を得る段階(b)と、
    ワークの回転加工後の出来上がり形状をシミュレーションにより作成する段階(c)と、
    前記3次元測定結果形状から前記シミュレーションによる出来上がり形状を引き算し、この引き算の結果得られる余分な部分を前記3次元測定結果形状から取り除いた出来上がり予測形状を作成する段階(d)と、
    前記出来上がり予測形状を用いて、前記初期位置での前記ワークの重量バランスの値を求める段階(e)と、
    前記X−Y座標系内における前記Z軸方向両端の中心位置を前記初期位置から任意の移動量で移動させて、前記ワークの重量バランスの値を求める段階(f)と、
    前記初期位置での重量バランスの値、前記移動後の重量バランスの値、および前記移動量から中心位置の移動による重量バランスの値の変化量を示す関数を求める段階(g)と、
    あらかじめ決められた狙い目の重量バランスの値と前記初期位置での重量バランスの値を前記関数に代入して前記回転加工後のワークの重量バランスが前記狙い目の重量バランスの値となるようにするために前記加工前のワークにおける前記中心位置を前記初期位置から移動させる中心位置の移動量を求める段階(h)と、
    を有し、
    前記段階(e)および段階(f)におけるワークの重量バランスの値は、前記ワークを構成する複数の部位ごとに、前記ワークの前記Z軸方向の一端から他端までの長さをL、前記一端からの前記部位までの位置をa、他端からの前記部位までの位置をb、現在設定している一端および他端の中心位置を結ぶ線Cから前記部位の重心位置までの距離をWRで表したとき、一端側をWR×a/L、他端側をWR×b/Lとすることで、前記部位のそれぞれのモーメントを前記ワークの重量バランスの値とすることを特徴とする回転加工中心算出方法。
  2. 前記段階(e)における前記移動は、X−Y座標系においてX方向およびY方向のそれぞれに対して個別に移動させて、前記重量バランスの値をX−Y座標系のX方向およびY方向のそれぞれの値として求め、前記関数は各座標方向ごとに1次式として求め、
    前記中心位置の移動量を求める段階(h)は、前記1次式を用いて、各座標方向ごとに前記中心位置の移動量を求めることを特徴とする請求項1記載の回転加工中心算出方法。
  3. 前記関数は、前記1次式を組み合わせた行列式であり、
    前記中心位置の移動量を求める段階(h)は、前記行列式を用いて、全ての座標方向についての前記中心位置の移動量を求めることを特徴とする請求項記載の回転加工中心算出方法。
  4. 前記中心位置の移動量を求める段階(h)の後、
    さらに、算出した移動量だけ前記ワークの回転中心を移動させて前記ワークを回転させて前記回転加工が可能か否かを判定する段階を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転加工中心算出方法。
  5. 前記ワークの回転加工後の出来上がり形状を前記シミュレーションにより作成する段階(c)は、
    前記ワークを回転加工する切削工具の切削軌跡を前記シミュレーションすることにより作成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の回転加工中心算出方法。
  6. 回転加工するワークの回転中心位置を求める回転加工中心算出プログラムであって、
    前記回転加工するワークの回転軸方向をZ軸、当該Z軸に直交する方向をX軸およびY軸とするX−Y座標系を定義し、加工前のワークの中心位置を前記Z軸方向両端のそれぞれにおいて前記X−Y座標系の任意の位置に決めて初期位置として設定する段階(a)と、
    前記加工前のワークの3次元形状を測定した結果である3次元測定結果形状を取り込んで、コンピュータの記憶手段に記憶する段階(b)と、
    ワークの回転加工後の出来上がり形状をシミュレーションにより作成する段階(c)と、
    前記3次元測定結果形状から前記シミュレーションによる出来上がり形状を引き算し、この引き算の結果得られる余分な部分を前記3次元測定結果形状から取り除いた出来上がり予測形状を作成する段階(d)と、
    前記出来上がり予測形状を用いて、初期位置での前記ワークの重量バランスの値を求める段階(e)と、
    前記X−Y座標系内における前記Z軸方向両端の中心位置を前記初期位置から任意の移動量で移動させて、前記ワークの重量バランスの値を求める段階(f)と、
    前記初期位置での重量バランスの値、前記移動後の重量バランスの値、および前記移動量から中心位置の移動による重量バランスの値の変化量を示す関数を求める段階(g)と、
    あらかじめ決められた狙い目の重量バランスの値と前記初期位置での重量バランスの値を前記関数に代入して前記回転加工後のワークの重量バランスが前記狙い目の重量バランスの値となるようにするために前記加工前のワークにおける前記中心位置を前記初期位置から移動させる中心位置の移動量を求める段階(h)と、
    を有し、
    前記段階(e)および段階(f)におけるワークの重量バランスの値は、前記ワークを構成する複数の部位ごとに、前記ワークの前記Z軸方向の一端から他端までの長さをL、前記一端からの前記部位までの位置をa、他端からの前記部位までの位置をb、現在設定している一端および他端の中心位置を結ぶ線Cから前記部位の重心位置までの距離をWRで表したとき、一端側をWR×a/L、他端側をWR×b/Lとすることで、前記部位のそれぞれのモーメントを前記ワークの重量バランスの値とする、
    各段階をコンピュータに実行させるための回転加工中心算出プログラム。
  7. 前記段階(e)における前記移動は、X−Y座標系においてX方向およびY方向のそれぞれに対して個別に移動させて、前記重量バランスの値をX−Y座標系のX方向およびY方向のそれぞれの値として求め、前記関数は各座標方向ごとに1次式として求め、
    前記中心位置の移動量を求める段階(h)は、前記1次式を用いて、各座標方向ごとに前記中心位置の移動量を求めることをコンピュータに実行させるための請求項6記載の回転加工中心算出プログラム。
  8. 前記関数は、前記1次式を組み合わせた行列式であり、
    前記中心位置の移動量を求める段階(h)は、前記行列式を用いて、全ての座標方向の前記中心位置の移動量を求めることをコンピュータに実行させるための請求項7記載の回転加工中心算出プログラム。
  9. 前記中心位置の移動量を求める段階(h)の後、
    さらに、算出した移動量だけ前記ワークの回転中心を移動させて前記ワークを回転させて前記回転加工が可能か否かを判定する段階をコンピュータに実行させるための請求項6〜8のいずれか一つに記載の回転加工中心算出プログラム。
  10. 前記ワークの回転加工後の出来上がり形状を前記シミュレーションにより作成する段階(c)は、
    前記ワークを回転加工する切削工具の切削軌跡を前記シミュレーションすることにより作成することを特徴とする請求項6〜9のいずれか一つに記載の回転加工中心算出プログラム。
  11. 回転加工するワークの回転中心位置を求める回転加工中心算出装置であって、
    加工前のワークの3次元形状を測定して3次元測定結果形状を得る3次元形状測定手段と、
    ワークの回転加工後の出来上がり形状をシミュレーションし、前記3次元測定結果形状から前記シミュレーションによる出来上がり形状を引き算し、この引き算の結果得られる余分な部分を前記3次元測定結果形状から取り除いた出来上がり予測形状を作成し、前記出来上がり予測形状から回転中心を算出する回転中心算出手段と、を有し、
    前記回転中心算出手段は、
    前記回転加工するワークの回転軸方向をZ軸、当該Z軸に直交する方向をX軸およびY軸とするX−Y座標系を定義し、加工前のワークの中心位置を前記Z軸方向両端のそれぞれにおいて前記X−Y座標系の任意の位置に決めて初期位置として設定して、
    前記出来上がり予測形状を用いて、初期位置での前記ワークの重量バランスの値を求め、
    前記X−Y座標系内における前記Z軸方向両端の中心位置を前記初期位置から任意の移動量で移動させて、前記ワークの重量バランスの値を求め、
    前記初期位置での重量バランスの値、前記移動後の重量バランスの値、および前記移動量から中心位置の移動による重量バランスの値の変化量を示す関数を求め、
    あらかじめ決められた狙い目の重量バランスの値と前記初期位置での重量バランスの値を前記関数に代入して前記回転加工後のワークの重量バランスが前記狙い目の重量バランスの値となるようにするために前記加工前のワークにおける前記中心位置を前記初期位置から移動させる中心位置の移動量を求めて、当該移動量だけ移動させた位置を前記加工前のワークの回転中心として算出するものであり、
    前記ワークの重量バランスの値を求める際には、前記ワークを構成する複数の部位ごとに、前記ワークの前記Z軸方向の一端から他端までの長さをL、前記一端からの前記部位までの位置をa、他端からの前記部位までの位置をb、現在設定している一端および他端の中心位置を結ぶ線Cから前記部位の重心位置までの距離をWRで表したとき、一端側をWR×a/L、他端側をWR×b/Lとすることで、前記部位のそれぞれのモーメントを前記ワークの重量バランスの値とする、ことを特徴とする回転加工中心算出装置。
  12. 前記回転中心算出手段は、
    前記出来上がり予測形状の中心位置を任意の移動量での移動においては、X−Y座標系においてX方向およびY方向のそれぞれに対して個別に移動させて、前記重量バランスの値をX−Y座標系のX方向およびY方向のそれぞれの値として求め、前記関数は各座標方向ごとに1次式として求め、
    前記中心位置の移動量は、前記1次式を用いて、各座標方向ごとに求めることを特徴とする請求項11記載の回転加工中心算出装置。
  13. 前記関数は、前記1次式を組み合わせた行列式であり、
    前記中心位置の移動量は、前記行列式を用いて、全ての座標方向について求めることを特徴とする請求項12記載の回転加工中心算出装置。
  14. 前記回転中心算出手段は、
    さらに、算出した回転中心により前記加工前のワークを回転させて前記回転加工が可能か否かを判定することを特徴とする請求項11〜13のいずれか一つに記載の回転加工中心算出装置。
  15. 前記回転中心算出手段は、前記シミュレーションによる出来上がり形状を、前記ワークを回転加工する切削工具の切削軌跡を前記シミュレーションすることにより作成することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一つに記載の回転加工中心算出装置。
  16. 請求項11〜15のいずれか一つに記載の回転加工中心算出装置に接続され、
    加工前のワークを載置し、前記回転加工中心算出装置によって求められた回転中心となるように、前記加工前のワークの回転中心位置を移動させる冶具を備えた切削加工機械を有することを特徴とする切削加工システム。
  17. 請求項12〜15のいずれか一つに記載の回転加工中心算出装置に接続され、
    加工前のワークを載置し、前記回転加工中心算出装置によって求められた回転中心となるように、前記加工前のワークの回転中心位置を移動させる冶具を備えた切削加工機械を有し、
    前記冶具は、前記1次式の傾きの値が小さな方向の移動から順に移動させて前記加工前のワークの回転中心位置を移動させることを特徴とする切削加工システム。
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