JPH09174382A - 回転体の加工方法 - Google Patents

回転体の加工方法

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JPH09174382A
JPH09174382A JP35166695A JP35166695A JPH09174382A JP H09174382 A JPH09174382 A JP H09174382A JP 35166695 A JP35166695 A JP 35166695A JP 35166695 A JP35166695 A JP 35166695A JP H09174382 A JPH09174382 A JP H09174382A
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JP
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center hole
balance
amount
center
crankshaft
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JP35166695A
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Yukiro Kawakami
幸郎 川上
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Toyota Motor Corp
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M1/00Testing static or dynamic balance of machines or structures
    • G01M1/14Determining imbalance
    • G01M1/16Determining imbalance by oscillating or rotating the body to be tested
    • G01M1/24Performing balancing on elastic shafts, e.g. for crankshafts

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Testing Of Balance (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体のバランス精度を高めると共に、仕上
げ加工後のバランス取りに要する工数を減少させる。 【解決手段】 粗形材の寸法を測定するステップ(1)
と、該測定値と真の値との差によるアンバランス量を打
ち消すためのセンタ穴位置を決定するステップ(2)
と、該センタ穴を粗形材に形成するステップ(3)と、
該センタ穴を基準として仕上げ加工を施すステップ
(4)とを有し、回転体の真のセンタ位置を、回転体の
粗形材の形状から予測する。該センタ位置に仕上げ加工
のセンタ穴を形成して仕上げ加工を行い、回転体のバラ
ンス精度を出す。よって、バランス精度を仕上げ加工後
のバランス取りに頼る必要がなくなり、バランス取りに
要する工数を減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転中心から離れ
た位置に重量部分を有する回転体(クランクシャフト
等)の粗形材に、機械加工と同時に行う回転バランスの
修正作業を容易にする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】回転体の回転バランスを正確に取ること
は、機械の性能を高める上で必要不可欠なことであり、
従来より様々な手法で回転バランスの補正が行われてい
る。その一例としては、スクリュー圧縮機用のスクリュ
ーロータの回転バランス修正装置が、特開平1-130084号
公報に開示されている。この装置は加工装置とアンバラ
ンス測定器とを一体に有しており、外形仕上げ加工済の
スクリューロータのアンバランスを測定し、所望の回転
バランスが取れるように、肉抜き等の追加工を施すもの
である。また、特開昭59-68638号公報には、加給機やタ
ービン等に用いるロータ軸の、回転バランスを修正する
装置が開示されており、前記従来例と同様に、外形仕上
げ加工済のロータ軸のアンバランスを測定する作業と、
肉ぬき等の追加工を施す作業とを連続して施すことを可
能としている。
【0003】ここで、従来から行われているアンバラン
スの測定およびその修正作業を、エンジンのクランクシ
ャフトの場合を例に説明する。図5には、このクランク
シャフトを示している。クランクシャフト1は、クラン
クジャーナル2、クランクピン3、アーム部4等からな
り、アーム部4には、ピストン等の往復運動に伴う振動
を打ち消すためのバランスウェイト5を一体形成してい
る。また、クランクシャフト1の両端部には、後述する
センタ孔6、7を設けている。このクランクシャフト1
の回転バランスを正確に取ることにより、エンジンの振
動を低減し、静粛性、耐久性等を高め性能向上を図って
いる。
【0004】一般的に、クランクシャフト1は鍛造によ
る粗形材に、機械加工による仕上げを施して完成する。
また、比較的小型のエンジンに用いるクランクシャフト
の場合には、鋳造品を採用することも多い。この鋳造に
よる粗形材も、同様に機械加工による仕上げを行ってい
る。
【0005】ところで、鍛造若しくは鋳造によるクラン
クシャフトの粗形材は、その寸法にあるばらつきを持っ
ている。よって仕上げ加工を行う際に、真の値すなわち
設計値に近づけるために、回転バランスの修正作業を行
う。しかしながら、機械加工自体もばらつきが生じ易い
ものであり、クランクシャフトの設計の時点では、これ
らのばらつきを考慮に入れて、特に回転モーメントの発
生するクランクシャフトには、理論計算上過大な修正代
(バランスウェイトを大きめに設定し、後で不要となっ
た場合に、穴明け面取り等により肉を削り取る部分)を
予めバランスウェイト5に付加しておく。そして、機械
加工がほぼ終了した完成品に近い状態で、再びアンバラ
ンス量を測定し、そのアンバランス量を解消するよう
に、バランスウェイト5に穴明け、面削り等の追加工
(以下、これらの追加工をバランス取りと言う。)を行
い、最終的に所望のバランス精度を得る手法を用いてい
た。すなわち従来の手法においては、クランクシャフト
の所望のバランス精度を得るにあたり、仕上げ加工後の
バランス取りに頼る部分が大であった。ここで、「アン
バランス量」とは、回転体の偏心質量に働く慣性モーメ
ントの大きさを表すものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとくバランス
修正を行う際の、バランス取りの能力(粗形材の穴明
け、面取り等が可能な範囲、および、工作機械の所定時
間内で加工可能な量)は、バランスウェイト5にあらか
じめ付加した修正代と、粗形材全体のばらつきおよび機
械加工のばらつきとが、アンバランス量に及ぼす影響を
理論計算で求めた上で設定していた。しかしながら、現
実的には理論計算を行った形状と実際の製品との細部形
状の違いや、熱処理あるいは機械加工によるワークの曲
がり、粗形材基準面の微妙なばらつき等が悪影響を及ぼ
し、実際の製品のアンバランス量が計算の範囲を超えて
しまうことが多く、特に鍛造あるいは鋳造ロットが異な
る粗形材では、加工ラインのバランス取り能力を超えた
製品が多発し、バランス修正不能となってライン停止を
引き起こす原因となっていた。
【0007】そこで、更なる従来例として粗形材のアン
バランス量を事前に測定し、そのアンバランス量を解消
する位置に、機械加工の軸心方向の基準となるセンタ穴
を明ける「マスセンタリング」を用いることもあった。
図6には、このマスセンタリングによる加工手順の各ス
テップを示している。まず、粗形材の外径を荒削りする
と共に、アンバランス量の測定基準である円周面を切削
形成する(step1) 。次に、粗形材をアンバランス測定器
にかけて、アンバランス量を測定する(step2)。この測
定結果を基に、センタ穴位置を決定する(step3) 。そし
てセンタ穴を加工する(step4) 。最後に、センタ穴を基
準として仕上げ加工を行う(step5) 。
【0008】この手法の問題点としては、アンバランス
量を測定するための基準として、機械加工による円周面
を形成する工程が必要となり、工程を増やすこととなる
ので、コストアップに直結していた。また、センタ穴明
け後に仕上げ加工を施す部分が多く総削りに近い状態に
なった場合には、仕上げ加工の前後でアンバランス量に
ずれが生じ、形成したセンタ穴では、結局アンバランス
が解消されないで残ってしまうということもあった。ま
た、この場合でも仕上げ加工後のアンバランス量が大き
くなったときには、やはりバランス修正不能に陥ること
となった。
【0009】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、回転体のバランス精度
を高めると共に、仕上げ加工後のバランス取り能力の設
定を必要最小限に抑えることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
の本発明に係る回転体の加工方法は、粗形材の寸法を測
定するステップと、該測定値と真の値との差によるアン
バランス量を打ち消すためのセンタ穴位置を決定するス
テップと、該センタ穴を粗形材に形成するステップと、
該センタ穴を基準として仕上げ加工を施すステップとを
有することを特徴とする。
【0011】本発明において、前記センタ穴位置を決定
する際の補正量は、複数の粗形材をサンプル抽出し、該
サンプルの寸法の測定値と真の値との差、および、セン
タ穴を加工した時の軸中心と該加工したセンタ穴位置と
の差が、仕上げ加工後のアンバランス量に与える影響を
統計的に処理することにより得ることができる。
【0012】すなわち、粗形材の形状が完成品となった
ときのアンバランス量に及ぼす影響を打ち消すためのセ
ンタ位置を予測し、そのセンタ位置に機械加工のセンタ
穴を形成して仕上げ加工を行う。また、前記センタ穴を
決定する際に用いる算出式は、複数のサンプルの寸法の
測定値と真の値との差、および、センタ穴を加工した時
の軸中心と該加工したセンタ穴位置とが、仕上げ加工後
のアンバランス量に与える影響を統計的に処理すること
により得るので、機械加工のばらつきの影響も考慮にい
れた相関の高い値を導き出すこととなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図中従来例と同一部分若しく
は相当する部分は同一符号で示し、詳しい説明は省略す
る。
【0014】図1には、本発明の実施の形態に係る、実
際のクランクシャフトの加工工程の各ステップを示して
いる。この加工工程は以下の各ステップで構成されてい
る。 (1) 粗形材の形状測定。 (2) ステップ(1) における測定値を基に、センタ穴位置
決定。 (3) センタ穴の加工。 (4) ステップ(3) で形成したセンタ穴を加工基準とし
て、仕上げ加工の実施。 (5) アンバランス測定およびバランス取り。
【0015】また、上記加工工程とは別に、ステップ
(2) のセンタ穴位置決定の際に用いるクランクシャフト
のセンタ穴補正量算出式を決定する工程があり、上記加
工工程を行う以前に実施する。
【0016】以下に、クランクシャフトのセンタ穴補正
量算出式を決定する工程を、図5に示すクランクシャフ
ト1と、図2に示すフローチャートとを基に説明する。
まず、クランクシャフトのセンタ穴補正量算出式を決定
するために加工しようとするクランクシャフトの粗形材
を、異なるロットから少なくとも30個サンプル抽出
し、回転バランスに大きな影響を及ぼす部分の形状を寸
法測定する(ステップA)。
【0017】ところで、クランクシャフト1において、
回転バランスに最も大きな影響を与える部分は、回転中
心から離れた位置に重量物を配置してなるバランスウェ
イト5である。よって、ここではバランスウェイト5の
各部の寸法を測定する。図3、図4には、その測定部分
を例示しているが、ここではショルダー部の肉厚a、回
転方向のツイスト誤差b、バランスウェイト外周面取り
c、バランスウェイト外周形状d、アーム部ショルダー
形状e、バランスウェイト半径f、バランスウェイト厚
さg等の各寸法が挙げられている。ところで、バランス
ウェイト5はクランクシャフト1に複数設けられている
が、両端部に位置する2か所について測定すれば、その
粗形材における各バランスウェイト5のアンバランス量
の傾向が把握できることが経験的にわかっており、その
他のバランスウェイトについては、寸法測定を省略する
ことができる。
【0018】次に、粗形材両端部の適切と思われる位置
を仮のセンタ位置として選び、該仮のセンタ位置にセン
タ穴6、7を形成する(ステップB)。そして、センタ
穴6、7の位置を図3に示すY方向、Z方向に分解して
測定する(ステップC)。さらに、センタ穴6、7を加
工基準として完成状態まで加工する(ステップD)。そ
して、完成状態でアンバランス量を測定する(ステップ
E)。
【0019】ところで、ステップBの時点では、センタ
位置が完成品のアンバランス量に与える影響を統計的に
求めるために、故意にセンタ位置をばらつかせており、
仮のセンタ位置は真のセンタ位置からずれることとな
る。センタ穴6、7の位置が真のセンタ位置からずれる
と、ステップDの仕上げ加工ではアンバランスが解消さ
れず、ステップEでは、クランクシャフト1の仕上げ加
工後におけるアンバランス量が必ず測定される。本工程
においては、この機械加工のばらつきの影響を受けた後
のアンバランス量を意図的に出し、その実測値を多数集
計して、後述する最終ステップにおいてセンタ穴補正量
算出式を求めるために用いる。
【0020】クランクシャフトのセンタ穴補正量算出式
を設定するための最終ステップ(ステップF)として、
すでにステップAで測定した各寸法の測定値と各寸法の
真の値との差を求め、次に、ステップBで加工したセン
タ穴位置をステップCで測定し、さらにステップEで計
測された仕上げ加工後のアンバランス量との相関を、統
計的手法により求める。この作業によって、粗形材のア
ンバランス量を、ステップAで求めた各寸法の測定値、
および、ステップCで求めたセンタ位置の関数として表
すことができる。しかも、機械加工のばらつきの影響を
考慮にいれているために、粗形材のアンバランス量を高
精度に予測することが可能となる。ここで与えられた関
係式の係数を基にセンタ穴補正量算出式を求め、後述す
るクランクシャフトの加工工程で用いることとする。
【0021】以下に、上記手法により得た関係式を示
す。 〔Fr −Y〕' =αY1'+βY2'+γY3' +……+〔FCE−Y〕' j+i (I) 〔Fr −Z〕' =α' Z1'+β' Z2'+γ' Z3' +……+〔FCE−Z〕' j' +i (II) 〔Rr −Y〕' =α" Y1'+β" Y2'+γ" Y3' +……+〔RCE−Y〕' j" +i (III) 〔Rr −Z〕' =α"'Y1'+β"'Y2'+γ"'Y3' +……+〔RCE−Z〕' j"'+i (IV) ここで、 〔Fr −Y〕' :クランクシャフトのフロントY方向
のアンバランス量 〔Fr −Z〕' :クランクシャフトのフロントZ方向
のアンバランス量 〔Rr −Y〕' :クランクシャフトのリヤY方向のア
ンバランス量 〔Rr −Z〕' :クランクシャフトのリヤZ方向のア
ンバランス量 〔FCE−Y〕' :フロントセンタ穴のY方向のずれ量 〔FCE−Z〕' :フロントセンタ穴のZ方向のずれ量 〔RCE−Y〕' :リヤセンタ穴のY方向のずれ量 〔RCE−Z〕' :リヤセンタ穴のZ方向のずれ量 Yn' :各部形状の真の値との寸法差(Y方向) Zn' :各部形状の真の値との寸法差(Z方向) α、β、γ、……:各寸法の測定値と真の値との差が、
機械加工のばらつきの影響を受けた後に測定されたアン
バランス量との相関から割り出した係数 i :定数 j :センタ穴ずれ量がアンバランスに及ぼす
影響を表す係数 を夫々表している。
【0022】上記(I) 〜(IV)式より、実際に加工を行う
粗形材毎の、真のセンタ穴位置を得るための補正量を算
出する。この補正量を求める関係式を、以下に示す。 〔FCE−Y〕={〔Fr −Y〕 −(αY1 +βY2 +γY3 +……+i)}/j (V) 〔FCE−Z〕={〔Fr −Z〕 −(α' Z1 +β' Z2 +γ' Z3 +……+i)}/j (VI) 〔RCE−Y〕={〔Rr −Y〕 −(α" Y1 +β" Y2 +γ" Y3 +……+i)}/j (VII) 〔RCE−Z〕={〔Rr −Z〕 −(α"'Z1 +β"'Z2 +γ"'Z3 +……+i)}/j (VIII)
【0023】ここで、 〔FCE−Y〕:フロントセンタ穴のY方向の補正量 〔FCE−Z〕:フロントセンタ穴のZ方向の補正量 〔RCE−Y〕:リヤセンタ穴のY方向の補正量 〔RCE−Z〕:リヤセンタ穴のZ方向の補正量 〔Fr −Y〕 :クランクシャフトのフロントY方向の
基準アンバランス量 〔Fr −Z〕 :クランクシャフトのフロントZ方向の
基準アンバランス量 〔Rr −Y〕 :クランクシャフトのリヤY方向の基準
アンバランス量 〔Rr −Z〕 :クランクシャフトのリヤZ方向の基準
アンバランス量 Yn :各部形状の真の値との寸法差(Y方向) Zn :各部形状の真の値との寸法差(Z方向) を夫々表している。
【0024】なお、基準アンバランス量は、直列4気
筒、直列6気筒エンジン用クランクの場合は略零、V型
6気筒、V型8気筒エンジン用クランクの場合には、ピ
ストン、コンロッド等の慣性偶力を打ち消すだけのアン
バランス量+ばらつきを考慮した修正代となる。
【0025】ところで、〔Fr −Y〕、〔Fr −Z〕、
〔Rr −Y〕、〔Rr −Z〕の各値は、前述のごとく機
械加工の影響を考慮にいれて求めた値であり、上記式
(V) 〜(VIII)により求めた補正量の値も、同様に信頼性
の高いものとなる。以上のようにしてセンタ穴位置の補
正量を求め、センタ穴位置を決定した後に、ステップ
(3) でセンタ穴の加工を行う。そして、ステップ(4) で
はステップ(3) で形成したセンタ穴を加工基準として、
仕上げ加工を実施する。仕上げ加工の後にステップ(5)
として、アンバランス測定器を用いて最終チェックを行
う場合もある。ここでアンバランス量が検出された場合
にはバランス取りを行う。しかしながら、本実施の形態
においては、機械加工を行う以前に、機械加工の基準と
なるセンタ位置を補正してしまうので、仕上げ加工後の
アンバランス量の発生は僅かとなり、バランス取りに要
する工数も減少する。以上の工程により、クランクシャ
フトの完成品を得ることができる。
【0026】上記構成をなす本発明の実施の形態より得
られる作用効果は、以下の通りである。すなわち、粗形
材の形状から真のセンタ位置の予測を行うことが可能と
なるので、従来のマスセンタリングのように、アンバラ
ンス量を測定するための基準として、機械加工による円
周面を形成する必要もなくなり、加工工程の削減とな
る。また、センタ位置の予測の際に機械加工のばらつき
の影響も考慮に入れているので、予測されるセンタ位置
の信頼性は高くなる。そして、そのセンタ位置に仕上げ
加工の基準となるセンタ穴を形成するので、クランクシ
ャフトのバランス精度を出すために、仕上げ加工後のバ
ランス取りに頼る度合いが小さくなり、バランス取り能
力の設定を必要最小限に抑えることができる。
【0027】さらに、バランスウェイトに穴明け、面削
り等の追加工を施す従来のバランス取りにおいては、場
合によってはバランスウェイトの突出した側と反対の側
にも穴明け加工等が実施可能であるように、設計の段階
であらゆる方向に修正代を大きく取る必要があったが、
上記実施の形態においては、機械加工を行う以前に、機
械加工の基準となるセンタ位置を補正してしまうので、
余分な修正代が不要となる。
【0028】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。回転中心から離れた位置に重量
部分を有する回転体の真のセンタ位置を、回転体の粗形
材の形状から予測し、そのセンタ位置に仕上げ加工のセ
ンタ穴を形成して仕上げ加工を行うので、回転体のバラ
ンス精度を出すために、仕上げ加工後のバランス取りに
頼る必要がなくなり、設計段階で修正代を最小限に設定
することができる。したがって、バランス取りの能力を
必要最小限とすることが可能となり、工数の削減を図る
ことができる。また、修正代を小さくすることにより、
粗材費の削減、設計ないし開発リードタイムの短縮を図
ることができる。
【0029】また、センタ位置の予測を行う際に、複数
の粗形材をサンプル抽出し、該サンプルの寸法の測定値
と真の値との差が、仕上げ加工後のアンバランス量に与
える影響を統計的に処理する手法を用いるので、粗形材
形状とセンタ位置のアンバランス量との相関をとる際
に、機械加工のばらつきの影響を考慮に入れることにな
り、予測するセンタ位置の信頼性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るクランクシャフトの
加工工程の各ステップを示すフローチャート図である。
【図2】クランクシャフトの基準アンバランス量を決定
する工程を示すフローチャート図である。
【図3】バランスウェイトの正面を示す摸式図である。
【図4】バランスウェイトの側面を示す摸式図である。
【図5】クランクシャフトを示す摸式図である。
【図6】マスセンタリングの手順を示すフローチャート
図である。
【符号の説明】
(1) 粗形材の寸法測定 (2) センタ孔位置の決定 (3) センタ孔の形成 (4) 仕上げ加工

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗形材の寸法を測定するステップと、該
    測定値と真の値との差によるアンバランス量を打ち消す
    ためのセンタ穴位置を決定するステップと、該センタ穴
    を粗形材に形成するステップと、該センタ穴を基準とし
    て仕上げ加工を施すステップとを有することを特徴とす
    る回転体の加工方法。
  2. 【請求項2】 前記センタ穴位置を決定する際の補正量
    は、複数の粗形材をサンプル抽出し、該サンプルの寸法
    の測定値と真の値との差、および、センタ穴を加工した
    時の軸中心と該加工したセンタ穴位置との差が、仕上げ
    加工後のアンバランス量に与える影響を統計的に処理す
    ることにより得ることを特徴とする請求項1に記載の回
    転体の加工方法。
JP35166695A 1995-12-26 1995-12-26 回転体の加工方法 Pending JPH09174382A (ja)

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