JP5168118B2 - 空調システム - Google Patents

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本発明は、加湿機能を有する空調手段と直膨式の冷凍サイクルを行う空調手段を備え同一室内の空調を行う空調システムに関するものである。
従来より、同一室内の複数領域を空気調和する複数の空調手段を備えた空調システムが知られている。例えば特許文献1の空調システムは、室内のペリメータゾーンを加湿する第1調湿装置と、室内のインテリアゾーンを加湿する第2調湿装置と、室内のペリメータゾーンを冷暖房する第1空調機と、室内のインテリアゾーンを冷暖房する第2空調機とを備えているものである。
特開2006−329600号公報
ところで、上述したような空調システムでは、ペリメータゾーンを冷暖房する空調機として蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒が直接空気と熱交換して空気を冷却または加熱するもの、いわゆる直膨式のものが用いられることが多い。そして、このようなシステムにおいて、インテリアゾーンでは加湿運転をペリメータゾーンでは冷房運転を単に行うと、ペリメータゾーンでは冷房による除湿作用によって相対湿度が低下し、その分、インテリアゾーンの加湿負荷(潜熱負荷)が増大してしまうという問題があった。その結果、インテリアゾーンの空調手段の省エネ性が悪くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1ゾーンを第1空調機で加湿し、第1ゾーンと同一室内の第2ゾーンを直膨式の空調機で冷房する場合に、第1空調機の省エネ性を向上させることができる空調システムを提供することにある。
第1の発明は、空気の加湿機能を備えた第1空調手段(5)と、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路の冷媒と空気が熱交換して冷媒が蒸発し空気を冷却する第2空調手段(6)とを備え、上記第1空調手段(5)および第2空調手段(6)がそれぞれ同一室内における第1ゾーンおよび第2ゾーンの空調を行う空調システムを前提としている。そして、本発明の空調システムは、上記第1空調手段(5)が加湿運転を行い且つ上記第2空調手段(6)が冷房運転を行う場合、上記第1空調手段(5)の加湿負荷に応じて、上記第2空調手段(6)における冷媒の蒸発温度の設定値を変更する変更手段(50)を備えているものである。
上記第1の発明では、第1空調手段(5)で第1ゾーンを加湿し、且つ、第2空調手段(6)が第2ゾーンを冷房する場合、第1空調手段(5)(第1ゾーン)の加湿負荷(潜熱負荷)に応じて第2空調手段(6)の蒸発温度設定値が変更される。例えば、第1空調手段(5)の加湿負荷が増大すると、第2空調手段(6)の蒸発温度設定値が増大される。これにより、第2ゾーンでは相対湿度がそれほど低下しないため、第1ゾーンの加湿負荷が増大するのを抑制できる。つまり、本発明では、第1ゾーンの加湿負荷(潜熱負荷)の変動に連動して第2空調手段(6)の蒸発温度設定値が変更される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記第1空調手段(5)は、加湿用水が供給され、空気を加湿する加湿器(24)と、該加湿器(24)によって加湿された空気の湿度が所定値となるように上記加湿器(24)への加湿用水の供給量を調節する流量調整弁(28)とを備えている。そして、上記変更手段(50)は、上記流量調整弁(28)の開度に応じて上記第2空調手段(6)における冷媒の蒸発温度の設定値を変更するものである。
上記第2の発明では、第1ゾーンの加湿負荷が増大すると、加湿器(24)で加湿された空気の湿度が所定値よりも低い値となる。そうすると、加湿器(24)で加湿された空気の湿度を所定値まで上昇させるように、流量調整弁(28)の開度が増大されて加湿器(24)への加湿用水の供給量が増大される。そして、増大後の流量調整弁(28)の開度に応じて第2空調手段(6)の蒸発温度設定値が所定量だけ増大される。
本発明によれば、第1空調手段(5)が加湿運転を行い、直膨式の第2空調手段(6)が冷房運転を行う場合、第1空調手段(5)の加湿負荷(潜熱負荷)に応じて第2空調手段(6)の蒸発温度設定値を変更するようにした。したがって、第1空調手段(5)の加湿負荷が増大した場合、蒸発温度設定値を増大させることができる。これにより、第2ゾーンでは供給空気温度が上昇して除湿作用が低減される。そのため、第1ゾーンにおける加湿負荷が第2空調手段(6)の冷房運転によって増大することを防止できる。さらには、第2空調手段(6)では蒸発温度が増大するのでCOP(成績係数)が向上する。これらの結果、システムの省エネを図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態の空調システム(1)は、例えばオフィスの室内を空調するものである。この空調システム(1)は、インテリア空調系統(5)と、ペリメータ空調系統(6)と、コントローラ(50)とを備えている。インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)は、それぞれ室内におけるインテリアゾーンおよびペリメータゾーンの空調を行う。つまり、本実施形態の空調システム(1)は、同一空間において異なる領域を空調する複数の空調系統を備えている。なお、インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)は、それぞれ本発明に係る第1空調手段および第2空調手段を構成している。
上記インテリア空調系統(5)は、インテリアゾーンに調和空気を供給するための給気系統(10)と、インテリアゾーンの室内空気を循環するための還気系統(30)を備えている。
上記給気系統(10)は、給気流路(11)と空調機(20)を備えている。給気流路(11)は、流入端である一端から室外空気が取り込まれ流出端である他端から室内のインテリアゾーンに供給される。また、給気流路(11)の他端側は複数(本実施形態では2つ)に分岐して室内へ接続されている。
上記給気流路(11)の一端側には、外気ダンパ(12)が設けられている。また、他端側の分岐した各給気流路(11)には、本発明に係る風量調節手段としての可変風量装置(14)が設けられている。この可変風量装置(14)は、図示しないが、ダンパと風速センサを備えた給気量調節手段である。つまり、この可変風量装置(14)は、各給気流路(11)の空気流量(風量)が設定値になるように、風速センサの計測値に基づいてダンパの開度が調節される。
上記空調機(20)は、給気流路(11)における外気ダンパ(12)の下流に設けられている。空調機(20)は、上流側から順に、フィルタ(21)、冷水コイル(22)、温水コイル(23)、加湿器(24)および給気ファン(25)が配設されている。フィルタ(21)は通過する空気中の塵埃等を除去するものである。冷水コイル(22)は、冷水が供給され空気と熱交換し該空気を冷却するもので、本発明に係る冷却手段を構成している。温水コイル(23)は、温水が供給され空気と熱交換し、該空気を加熱するものである。加湿器(24)は、加湿用水が供給され空気を設定湿度に加湿するものである。そして、冷水コイル(22)、温水コイル(23)および加湿器(24)では、それぞれ水の供給量が流量調整弁(26,27,28)の開度変更によって調節される。給気ファン(25)は、インバータ制御によって風量可変に構成されている。
また、上記給気系統(10)は、温湿度センサ(13)と室温センサ(15)を備えている。温湿度センサ(13)は、空気の温度と湿度を検出するためのもので、給気流路(11)における空調機(20)の下流側に設けられている。室温センサ(15)は、室内のペリメータゾーンの空気温度を検出するためのものである。
また、本実施形態のインテリア空調系統(5)では、チラー等の熱源機によって冷却または加熱された所定温度の水が上記冷水コイル(22)や温水コイル(23)に供給される。そして、上述した流量調整弁(26,27)の開度変更によって、冷水コイル(22)等での冷却能力や加熱能力が調節される。なお、加湿器(24)には加湿用蒸気などが供給される。
このように、本実施形態のインテリア空調系統(5)は、熱源機によって冷却または加熱された熱媒体(水)が空気と熱交換して該空気を冷却または加熱するものである。つまり、インテリア空調系統(5)はいわゆる間膨式の空調装置で構成されている。
上記還気系統(30)は、還気流路(31)を備えている。還気流路(31)は、流入端である一端が室内のインテリアゾーンに接続され、流出端である他端が空調機(20)の上流側に接続されている。つまり、本実施形態の還気系統(30)では、排出されたインテリアゾーンの空気が空調機(20)で調和された後、再びインテリアゾーンへ供給される。
上記還気流路(31)には、可変風量装置(33)と温度センサ(32)が設けられている。可変風量装置(33)は、給気系統(10)のものと同様、還気流路(31)の空気流量(風量)が一定となるように、風速センサの計測値に基づいてバルブの開度が調節される。温度センサ(32)は、空気温度を検出するためのもので、可変風量装置(33)の上流側に設けられている。
一方、上記ペリメータ空調系統(6)は、室外機(41)と室内機(42)を備えている。室外機(41)と室内機(42)とは、いわゆる直膨式の冷凍装置を構成している。
図示しないが、室外機(41)には圧縮機や膨張機構、室外熱交換器、室外ファンが設けられ、室内機(42)には室内熱交換器や室内ファンが設けられている。そして、これら圧縮機、室外熱交換器、膨張機構および室内熱交換器が配管接続されて冷媒回路を構成している。冷媒回路では、冷媒が可逆に循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
上記室外熱交換器では室外ファンによって取り込まれた室外空気が冷媒と熱交換し、室内熱交換器では室内ファンによって取り込まれたペリメータゾーンの室内空気が冷媒と熱交換する。そして、ペリメータ空調系統(6)では、冷媒回路の冷媒循環方向を切り換えることにより、冷房運転と暖房運転とが切り換わる。冷房運転では、室外熱交換器が凝縮器として機能し且つ室内熱交換器が蒸発器として機能し、室内熱交換器で冷却された空気がペリメータゾーンに供給される。暖房運転では、室外熱交換器が蒸発器として機能し且つ室内熱交換器が凝縮器として機能し、室内熱交換器で加熱された空気がペリメータゾーンに供給される。
上記コントローラ(50)は、インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)を制御するもので、本発明に係る変更手段である。コントローラ(50)には、温湿度センサ(13)および温度センサ(32)の検出信号や、流量調整弁(26,27,28)の開度信号が入力される。また、コントローラ(50)は、給気ファン(25)の制御を行ったり、可変風量装置(14,33)に対し設定風量の信号を出力する。また、コントローラ(50)は、運転状態に基づいて室内熱交換器における冷媒の蒸発温度設定値または凝縮温度設定値を変更するように構成されている。コントローラ(50)の詳細な制御動作については後述する。
−運転動作−
次に、この空調システム(1)の運転動作について説明する。インテリア空調系統(5)では、冷房運転と暖房運転と加湿運転とが切換可能に構成されている。ペリメータ空調系統(6)では、冷房運転と暖房運転とが切換可能に構成されている。ここでは、代表して、インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)の双方とも冷房運転を行う「第1運転パターン」と、インテリア空調系統(5)が加湿運転を行い且つペリメータ空調系統(6)が冷房運転を行う「第2運転パターン」と、インテリア空調系統(5)が冷房運転を行い且つペリメータ空調系統(6)が暖房運転を行う「第3運転パターン」の3つの運転パターンにおけるコントローラ(50)の制御動作について順に説明する。
〈第1運転パターンの制御〉
この第1運転パターンは、インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)の双方において冷房運転が行われる。この運転パターンは特に夏場に行われる。
インテリア空調系統(5)の冷房運転では、室外空気が空調機(20)へ流入する。空調機(20)では、室外空気がフィルタ(21)を通過した後、冷水コイル(22)で冷却される。冷却された空気は、温水コイル(23)および加湿器(24)を順に通過して空調機(20)から流出し、室内のインテリアゾーンに供給される。これにより、インテリアゾーンの冷房が行われる。また、インテリアゾーンの室内空気は、還気流路(31)を通じて空調機(20)に流入し、室外空気と合流する。合流した空気は上述したように冷水コイル(22)で冷却された後、インテリアゾーンに供給される。なお、温水コイル(23)および加湿器(24)の各流量調整弁(27,28)は全閉状態である。
一方、ペリメータ空調系統(6)の冷房運転では、ペリメータゾーンの室内空気が室内機(42)に取り込まれ、室内熱交換器で冷媒と熱交換して冷却され、その後ペリメータゾーンに供給される。これにより、ペリメータゾーンの冷房が行われる。室内熱交換器では、冷媒が室内空気と熱交換して蒸発温度設定値で蒸発する。なお、室外機(41)では、取り込まれた室外空気が室外熱交換器で冷媒と熱交換し、冷媒が凝縮する。
この第1運転パターンにおいて、コントローラ(50)は図2に示すような制御動作を行う。コントローラ(50)は、給気系統(10)の可変風量装置(14)の制御を行う(ステップST1)。具体的に、可変風量装置(14)は、インテリアゾーンの室温設定値と室温センサ(15)の検出温度との温度差に応じて予め定められた風量となるようにダンパ開度が制御される。可変風量装置(14)の風量は温度差が大きいほど増大するように定められている。
次いで、コントローラ(50)は、給気ファン(25)の風量制御を行う(ステップST2)。具体的に、給気ファン(25)は、可変風量装置(14)の風量に基づいて風量制御される。給気ファン(25)の風量は、可変風量装置(14)の風量が多いほど多くなる。
次いで、コントローラ(50)は、冷水コイル(22)用の流量調整弁(26)の開度制御を行う(ステップST3)。具体的に、流量調整弁(26)は、温湿度センサ(13)の検出温度が所定値となるように開度が制御される。つまり、給気ファン(25)の吹出温度が所定値となるように流量調整弁(26)の開度が調節される。例えば、温湿度センサ(13)の検出温度が所定値よりも低いときは流量調整弁(26)の開度が減少され、冷水コイル(22)における冷水の供給量が減少される。逆に、温湿度センサ(13)の検出温度が所定値よりも高いときは流量調整弁(26)の開度が増加され、冷水コイル(22)における冷水の供給量が増加される。
ここで、インテリアゾーンの冷房負荷が減少した場合を考える。インテリアゾーンの冷房負荷が減少すると、室温設定値と室温センサ(15)の検出温度との温度差が小さくなる。そうすると、可変風量装置(14)の風量が減少され、それに伴い給気ファン(25)の風量も減少される。給気ファン(25)の風量が減少すると、温湿度センサ(13)の検出温度が低下する。つまり、給気ファン(25)の風量が減少すると、冷水コイル(22)において空気量が減少し、その減少した分だけ空気に対する冷却度が増大する。温湿度センサ(13)の検出温度が低下すると、その検出温度が所定値まで上昇するように流量調整弁(26)の開度が減少される。そうすると、コントローラ(50)は、減少した流量調整弁(26)の開度に基づいてペリメータ空調系統(6)の冷媒の蒸発温度設定値を変更する(ステップST4)。具体的には、減少後の流量調整弁(26)の開度に相当する所定量だけ蒸発温度設定値が増大される。蒸発温度設定値が増大すると、室内機(42)からの空気の供給温度が上昇する。つまり、ペリメータ空調系統(6)の冷房能力が低下する。
逆に、インテリアゾーンの冷房負荷が増大すると、室温設定値と室温センサ(15)の検出温度との温度差が大きくなり、可変風量装置(14)の風量が増大され、それに伴い給気ファン(25)の風量も増大される。給気ファン(25)の風量が増大すると、温湿度センサ(13)の検出温度が上昇し、流量調整弁(26)の開度が増加される。そうすると、増加後の流量調整弁(26)の開度に相当する所定量だけ蒸発温度設定値が減少され、室内機(42)からの空気の供給温度が低下し、ペリメータ空調系統(6)の冷房能力が増大する。
このように、コントローラ(50)は、流量調整弁(26)の開度をもってインテリアゾーンにおける冷房負荷の減少または増大を判断し、それに基づいてペリメータゾーンにおける冷房負荷を推定しペリメータ空調系統(6)の蒸発温度設定値を増減させる。つまり、第1運転パターンでは、インテリア空調系統(5)の冷房負荷の増減に伴い、ペリメータ空調系統(6)の蒸発温度設定値を増減させてペリメータ空調系統(6)の冷房能力を増減させるようにした。これにより、ペリメータ空調系統(6)を冷房負荷に応じて能力を変更することができるので、システム全体の省エネ化を図ることができる。
〈第2運転パターンの制御〉
この第2運転パターンは、インテリア空調系統(5)において加湿運転が行われ、ペリメータ空調系統(6)において冷房運転が行われる。この運転パターンは特に秋から冬場にかけて行われる。
インテリア空調系統(5)の加湿運転では、空調機(20)に流入した室外空気がフィルタ(21)、冷水コイル(22)および温水コイル(23)を順に通過した後、加湿器(24)で加湿される。加湿された空気は、空調機(20)から流出して室内のインテリアゾーンに供給される。これにより、インテリアゾーンの加湿が行われる。また、インテリアゾーンの室内空気が還気流路(31)を通じて空調機(20)に流入し室外空気と合流する点は上述した第1運転パターンと同様である。なお、冷水コイル(22)および温水コイル(23)の各流量調整弁(26,27)は室内負荷に応じて何れかが開放状態となっている。
一方、ペリメータ空調系統(6)の冷房運転は、上述した第1運転パターンと同様である。
この第2運転パターンにおいて、コントローラ(50)は図3に示すような制御動作を行う。コントローラ(50)は、加湿器(24)用の流量調整弁(28)の開度制御を行う(ステップST21)。具体的に、流量調整弁(28)は、温湿度センサ(13)の検出湿度が所定値となるように開度が制御される。つまり、給気ファン(25)の吹出空気の湿度が所定値となるように流量調整弁(28)の開度が調節される。例えば、温湿度センサ(13)の検出湿度が所定値よりも低いときは流量調整弁(28)の開度が増加され、加湿器(24)における加湿用蒸気の供給量が増大される。逆に、温湿度センサ(13)の検出湿度が所定値よりも高いときは流量調整弁(28)の開度が減少され、加湿器(24)における加湿用蒸気の供給量が減少される。なお、可変風量装置(14)や給気ファン(25)の風量は一定である。
次いで、コントローラ(50)は、流量調整弁(28)の開度に応じてペリメータ空調系統(6)の蒸発温度設定値を変更する(ステップST22)。具体的に、流量調整弁(28)の開度が大きいほど、蒸発温度設定値は増大される。即ち、インテリアゾーンにおける加湿負荷が大きいほど、蒸発温度設定値は増大される。この第2運転パターンにおける蒸発温度設定値は、上述した第1運転パターンにおける蒸発温度設定値よりも比較的高い値に設定される。蒸発温度設定値が高くなると、室内機(42)の吹出空気温度が上昇する。これにより、ペリメータゾーンにおいて冷房運転による相対湿度の低下が抑制される。そのため、インテリアゾーンにおける加湿負荷が低減され、インテリア空調系統(5)およびシステム全体の省エネ化を図ることができる。
〈第3運転パターンの制御〉
この第3運転パターンは、インテリア空調系統(5)において冷房運転が行われ、ペリメータ空調系統(6)において暖房運転が行われる。この運転パターンは特に冬場に行われる。
インテリア空調系統(5)の冷房運転は、上述した第1運転パターンと同様である。
ペリメータ空調系統(6)の暖房運転では、ペリメータゾーンの室内空気が室内機(42)に取り込まれ、室内熱交換器で冷媒と熱交換して加熱され、その後ペリメータゾーンに供給される。これにより、ペリメータゾーンの暖房が行われる。室内熱交換器では、冷媒が室内空気と熱交換して凝縮温度設定値で凝縮する。なお、室外機(41)では、取り込まれた室外空気が室外熱交換器で冷媒と熱交換し、冷媒が蒸発する。
この第3運転パターンにおいて、コントローラ(50)は図4に示すような制御動作を行う。コントローラ(50)は、上述した第1運転パターンと同様に、給気系統(10)の可変風量装置(14)の制御(ステップST11)、給気ファン(25)の風量制御(ステップST12)をそれぞれ行う。
次いで、コントローラ(50)は、冷水コイル(22)用の流量調整弁(26)の開度制御を行う(ステップST13)。具体的に、流量調整弁(26)は、温湿度センサ(13)の検出温度が所定値となるように開度が制御される。つまり、給気ファン(25)の吹出温度が所定値となるように流量調整弁(26)の開度が調節される。例えば、温湿度センサ(13)の検出温度が所定値よりも低いときは流量調整弁(26)の開度が増加され、冷水コイル(22)における冷水の供給量が増大される。逆に、温湿度センサ(13)の検出温度が所定値よりも高いときは流量調整弁(26)の開度が減少され、冷水コイル(22)における冷水の供給量が減少される。
次いで、コントローラ(50)は、ペリメータ空調系統(6)の凝縮温度設定値を変更する(ステップST14)。コントローラ(50)は、冷水コイル(22)用の流量調整弁(26)が開放していること、且つ、ペリメータ空調系統(6)の冷媒回路において冷媒が暖房サイクルで循環していることを条件として、ペリメータ空調系統(6)の凝縮温度設定値を減少させる。つまり、コントローラ(50)は、インテリア空調系統(5)が冷房運転を行い且つペリメータ空調系統(6)が暖房運転を行うと、ペリメータ空調系統(6)の凝縮温度設定値を減少変更させる。例えば、インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)の双方が暖房運転を行う場合ではペリメータ空調系統(6)の凝縮温度設定値が一定のα℃で定められている場合、そのα℃から所定のβ℃(<α℃)に減少される。
凝縮温度設定値が減少されると、室内機(42)からの吹出空気温度が低下する。そうすると、ペリメータゾーンにおいて暖房運転を行いつつもそのペリメータゾーンの温度とインテリアゾーンの温度との差が比較的小さくなる。これにより、インテリアゾーンの空気とペリメータゾーンの空気とが混合することによって生じる熱ロス(即ち、ミキシングロス)を低減することができる。よって、インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)の省エネ化を図ることができる。
なお、上記βの値は、一定であってもよいが、冷水コイル(22)用の流量調整弁(26)の開度に応じて変更するようにしてもよい。例えば、流量調整弁(26)の開度が大きくなるに従ってβの値が小さくなるように設定してもよい。つまり、インテリア空調系統(5)の冷房能力(冷房負荷)が大きくなるに従って、より低い凝縮温度設定値に減少させるようにしてもよい。これにより、インテリアゾーンの温度に合わせて室内機(42)からの吹出空気温度を低下させることができ、ペリメータゾーンの温度とインテリアゾーンの温度との差を的確に小さくすることができる。その結果、両ゾーンの空気が混合することによる熱ロスを効果的に低減することができる。
−実施形態の効果−
本実施形態では、インテリア空調系統(5)が加湿運転を行い、ペリメータ空調系統(6)が冷房運転を行う場合、インテリア空調系統(5)の加湿負荷(潜熱負荷)に応じてペリメータ空調系統(6)の蒸発温度設定値を変更するようにした。したがって、インテリア空調系統(5)の加湿負荷が増大した場合、蒸発温度設定値を増大させることができる。これにより、ペリメータゾーンでは供給空気温度が上昇するため除湿作用が減少する。そのため、インテリアゾーンにおける加湿負荷がペリメータ空調系統(6)の冷房運転によって増大することを防止できる。さらには、ペリメータ空調系統(6)では蒸発温度が増大するのでCOP(成績係数)が向上する。これらの結果、システムの省エネを図ることができる。
また、本実施形態によれば、インテリア空調系統(5)およびペリメータ空調系統(6)の双方が冷房運転を行う場合、インテリア空調系統(5)の冷房負荷に応じてペリメータ空調系統(6)の蒸発温度設定値を変更するようにした。したがって、インテリア空調系統(5)の冷房負荷が減少した場合、蒸発温度設定値を増大させることができる。ペリメータ空調系統(6)の冷凍サイクルにおいて蒸発温度が増大すると、COP(成績係数)が向上する。よって、システムの省エネを図ることができる。
また、蒸発温度が増大変更されないとペリメータゾーンでは比較的低い温度の空気が供給される。そうすると、その低温の空気がインテリアゾーンへ流れ込み、インテリアゾーンではドラフトによって快適性が損なわれる。ところが、本実施形態では、蒸発温度が増大変更されるため、ペリメータゾーンにおける供給空気温度が上昇する。これにより、ペリメータゾーンからインテリアゾーンへの空気の流れ込みを防止でき、快適性を向上させることができる。
また、本実施形態では、インテリア空調系統(5)が冷房運転を行い、ペリメータ空調系統(6)が暖房運転を行う場合、ペリメータ空調系統(6)の凝縮温度設定値を両空調系統(5,6)が暖房運転を行う場合に設定される凝縮温度よりも減少させるようにした。したがって、ペリメータゾーンでは供給空気温度が低くなり、ペリメータゾーンの温度とインテリアゾーンの温度との差が比較的小さくなる。よって、インテリアゾーンの空気とペリメータゾーンの空気とが混合することによって生じる熱ロス(即ち、ミキシングロス)を低減することができる。よって、システムの省エネを図ることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態の第2運転パターンにおいて、流量調整弁(28)の開度ではなく温湿度センサ(13)の検出湿度とその所定値との差に応じて蒸発温度設定値を変更するようにしてもよい。つまり、インテリアゾーンの加湿負荷を判断し得るものであれば如何なる手段を用いてもよい。
以上説明したように、本発明は、同一室内の空調を行う複数の空調手段を備えた空調システムについて有用である。
図1は、実施形態に係る空調システムの全体構成を示す配管系統図である。 図2は、第1運転パターンの制御動作を示すフローチャートである。 図3は、第2運転パターンの制御動作を示すフローチャートである。 図4は、第3運転パターンの制御動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 空調システム
5 インテリア空調系統(第1空調手段)
6 ペリメータ空調系統(第2空調手段)
24 加湿器
28 流量調整弁
50 コントローラ(変更手段)

Claims (2)

  1. 空気の加湿機能を備えた第1空調手段(5)と、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路の冷媒と空気が熱交換して冷媒が蒸発し空気を冷却する第2空調手段(6)とを備え、上記第1空調手段(5)および第2空調手段(6)がそれぞれ同一室内における第1ゾーンおよび第2ゾーンの空調を行う空調システムであって、
    上記第1空調手段(5)が加湿運転を行い且つ上記第2空調手段(6)が冷房運転を行う場合、上記第1空調手段(5)の加湿負荷に応じて、上記第2空調手段(6)における冷媒の蒸発温度の設定値を変更する変更手段(50)を備えている
    ことを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    上記第1空調手段(5)は、加湿用水が供給され、空気を加湿する加湿器(24)と、該加湿器(24)によって加湿された空気の湿度が所定値となるように上記加湿器(24)への加湿用水の供給量を調節する流量調整弁(28)とを備え、
    上記変更手段(50)は、上記流量調整弁(28)の開度に応じて上記第2空調手段(6)における冷媒の蒸発温度の設定値を変更する
    ことを特徴とする空調システム。
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