JP5167010B2 - 研磨終点検知方法および研磨装置 - Google Patents

研磨終点検知方法および研磨装置 Download PDF

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本発明は、研磨終点検知方法および研磨装置に係り、特に光学的なプロセスを用いて半導体ウェハなどの基板の研磨終点を検知する研磨終点検知方法、および研磨終点検知装置を備えた研磨装置に関するものである。
半導体デバイスの製造工程では、ウェハ上に種々の材料が膜状に繰り返し形成され、積層構造を形成する。この積層構造を形成するためには、ウェハの表面を平坦にする技術が重要となっている。このようなウェハの表面を平坦化する一手段として、化学機械研磨(CMP)を行う研磨装置が広く用いられている。
この種の研磨装置は、一般に、研磨パッドが取り付けられた研磨テーブルと、ウェハを保持するトップリングと、研磨液を研磨パッド上に供給するノズルとを備えている。ノズルから研磨液を研磨パッド上に供給しながら、トップリングによりウェハを研磨パッドに押し付け、さらにトップリングと研磨テーブルとを相対移動させることにより、ウェハを研磨してその表面を平坦にする。研磨装置は、通常、研磨中にウェハ上の膜厚を監視する研磨終点検知装置を備えている。この研磨終点検知装置は、膜が所定の厚さにまで除去されたときに研磨終点に達したと判断する。
研磨終点検知装置の一つの例として、ウェハの表面に光を照射し、反射してくる光に含まれる情報に基づいて研磨終点を判断する、いわゆる光学式研磨終点検知装置が挙げられる。この光学式研磨終点検知装置は、光透過性のある膜を研磨する場合にしばしば用いられている。例えば、STI(Shallow Trench Isolation)工程では、ウェハの上に形成された絶縁膜であるSiO膜を研磨する場合に、光学式研磨終点検知装置が用いられる。
図1は、STIの一工程を示す断面図であり、Si層に形成された凹凸構造の上に絶縁膜であるSiO膜が形成された積層構造を示している。図1に示すように、Si層(通常はシリコンウェハ)の凸部には、SiN膜(Si)および熱酸化膜パッドが形成される。SiO膜は、矢印で示すように、SiN膜が露出するまでCMPにより研磨される。SiN膜はポリッシングストッパーとして機能し、CMPによってウェハWの表面がダメージを受けてしまうことを防止する。SiN膜はアクティブ部とも称される。
SiO膜の研磨終点は、光学式研磨終点検知装置によって検出される。この光学式研磨終点検知装置は、研磨中に膜に光を照射し、膜から反射する光に含まれる情報(例えば反射強度)から研磨終点を検出する。SiO膜に照射された光は、SiO膜で反射するのみならず、SiO膜を透過してその下地層となっているSi層の表面からも反射する。しかしながら、Si層に形成されている溝(凹部)の深さには、通常、ある程度のばらつきがあるため、溝の底面で反射した光は、溝の深さのばらつきに依存した不安定な情報を含んでいる。このような不安定な情報を含む光は、正確な研磨終点検知を阻害する原因となってしまう。同様な問題は、溝(トレンチ)を有する層間絶縁層の上に形成された配線金属膜(例えば銅膜)を研磨するときの研磨終点検知でも起こりうる。
特開2004−154928号公報 特開平11−77525号公報 米国特許6111634号公報 特表2006−526292号公報
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、凹凸構造の上に形成された膜を研磨するときに正確に研磨終点を検知することができる研磨終点検知方法および研磨装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、凹凸構造の上に形成された光透過性のある膜を有する基板の研磨終点検知方法であって、前記基板の表面に対して斜めに光を照射し、前記基板から戻ってくる光を受光し、受光した光の強度に基づいて前記膜の研磨終点を判断し、前記光の入射角は、前記凹凸構造の凹部の底面に光が直接当たらない角度であることを特徴とする
本発明の好ましい態様は、前記光を受光する角度は、前記凹凸構造の凹部の底面で反射する光を直接受光しない角度であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基板の表面での光の反射角と実質的に等しい角度で光を受光することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記受光した光の強度は、前記膜の表面で反射する光と、前記凹凸構造の凸部で反射する光とが干渉した光の強度であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記光の入射角は、前記凹凸構造の凹部のアスペクト比から決定される基準角度よりも大きいことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記光の照射および受光は、液体で満たされた空間内で行われることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基板に同じ方向から光を繰り返し照射することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、互いに垂直な2つの方向から光を前記基板に照射することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、受光した光を波長に従って分解し、所定の波長での光の強度を監視し、前記光の強度があらかじめ決められた値に達したときに研磨終点に達したと判断することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、受光した光を波長に従って分解してスペクトルを生成し、前記スペクトルに基づいて前記膜の厚さを判断することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記研磨終点検知方法は、前記基板の向きを検出する工程をさらに含み、前記凹部はトレンチであり、該トレンチの延びる方向に対して略垂直な方向から前記光を照射することを特徴とする。
本発明の他の態様は、凹凸構造の上に形成された光透過性のある膜を有する基板を研磨する研磨装置であって、研磨パッドを保持する回転可能な研磨テーブルと、基板を回転させながら前記研磨パッドに押し付けるトップリングと、研磨終点を検知する研磨終点検知装置とを備え、前記研磨終点検知装置は、前記基板の表面に対して斜めに光を照射する投光部と、前記基板から戻ってくる光を受光する受光部と、受光した光の強度に基づいて前記膜の研磨終点を判断する判定部とを有し、前記光の入射角は、前記凹凸構造の凹部の底面に光が直接当たらない角度であることを特徴とする
本発明の好ましい態様は、前記受光部が光を受光する角度は、前記凹凸構造の凹部の底面で反射する光を直接受光しない角度であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記投光部は、光源と、前記光源の光を前記基板の表面に導く光伝送部とを有し、前記光伝送部および前記受光部は、前記研磨テーブルに着脱可能に取り付けられていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記投光部は、前記基板の表面に異なる角度で光を照射する複数の投光部であり、前記複数の投光部から選択された少なくとも1つの投光部から光を前記基板の表面に照射することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記選択された少なくとも1つの投光部は、前記凹凸構造の凹部の底面に光が直接当たらない角度で光を照射することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記受光部は、異なる角度で光を受光する複数の受光部であり、前記複数の受光部から選択された少なくとも1つの受光部で光を受光することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記選択された少なくとも1つの受光部は、前記凹凸構造の凹部の底面で反射する光を直接受光しない角度で光を受光することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記受光部は、前記基板の表面での光の反射角と実質的に等しい角度で光を受光することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記投光部および前記受光部の先端と前記基板との間には空間が形成されており、該空間は液体で満たされていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記トップリングと前記研磨テーブルの回転位置を検知する手段をさらに備え、前記判定部は、前記基板に同じ方向から光が照射されたときに受光した光の強度に基づいて研磨終点を判断する。
本発明の好ましい態様は、前記光伝送部および前記受光部は、第1の方向に沿って配列された第1の光伝送部および第1の受光部と、前記第1の方向と垂直な第2の方向に沿って配列された第2の光伝送部および第2の受光部とを有することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記研磨終点検知装置は、受光した光を波長に従って分解する分光器をさらに有し、前記判定部は、所定の波長での光の強度を監視し、前記光の強度があらかじめ決められた値に達したときに研磨終点に達したと判断することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記研磨終点検知装置は、受光した光を波長に従って分解してスペクトルを生成する分光器をさらに有し、前記判定部は、前記スペクトルに基づいて前記膜の厚さを判断することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記トップリングは、基板の複数の領域を独立に押圧する複数の押圧機構を有し、前記研磨装置は、前記膜の厚さに基づいて前記複数の押圧機構の押圧力を独立に制御する研磨制御部をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記研磨装置は、前記基板の向きを検出する機構をさらに備え、前記凹部はトレンチであり、前記投光部は前記トレンチの延びる方向に対して略垂直な方向から前記光を照射することを特徴とする。
本発明によれば、膜を透過した光は凹部の底面には当たらないので、基板から戻ってくる光は、凹部の深さのばらつきの影響を受けず、膜の厚さに依存した情報を含む光である。したがって、基板から戻ってくる光に含まれる情報に基づいて、正確に研磨終点を検知することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図2は、本発明に係る研磨終点検出方法の原理を説明するための図である。図2に示すように、ウェハの表面には凹凸構造を有する第1の膜5が形成され、その上には光透過性のある第2の膜6が形成されている。ウェハの表面に対向するように投光部11および受光部12が配置されている。第2の膜6と投光部11および受光部12との間の空間は、媒質としての水で満たされている。なお、媒質は空気であってもよい。
投光部11は第2の膜6に光を照射し、その光の入射角θは光が凹部の底面に当たらない角度に設定される。具体的には、入射角θは、図2に示すθrよりも大きい角度に設定される。この角度θrは、凹部(溝)の幅をA、深さをBとしたときに、式θr=tan−1(A/B)で求められる角度である。以下、この角度θrを基準角度という。入射角θは、この基準角度θrよりも大きな値である。なお、光が第2の膜6に進入するときに、屈折率の影響を受ける場合がある。この場合は、第2の膜6での光の屈折角(第2の膜6と媒質の屈折率)も考慮して入射角θを決定することが好ましい。
ウェハから戻る光は受光部12によって受光される。受光部12は、ウェハの表面での光の反射角に実質的に等しい角度で光を受光することが好ましい。すなわち、受光部12の先端に光が略垂直に進入するように、受光部12の先端はウェハの表面と垂直な方向に対して−θの角度で傾いていることが好ましい。光の入射角θおよび反射角−θは、研磨終点検知が光の回折に影響されない角度であることが好ましい。また、光の回折を防ぐために、凹凸構造の周期性に起因した光の回折が起こらない光の波長を選択することが好ましい。具体的には、凸部の間隔よりも大きい光の波長が選択される。
受光部12で受光された光は分光器13に送られる。分光器13では、光が波長に従って分解されたスペクトルが得られる。得られたスペクトルはさらに演算部14に送られる。演算部14では、所定の波長での反射強度(ウェハから戻ってくる光の強さ)を用いて特性値が生成される。特性値は、異なる波長での反射強度同士を割り算した値であり、反射強度からノイズ成分などを取り除いた値と考えることができる。この特性値は膜厚の変化に従って周期的に変化する。これは、第2の膜6の表面で反射した光と、第2の膜6を透過してその下地層である第1の膜5の凸部で反射した光とが干渉するためである。
分光器13で得られたスペクトルは、波長ごとの反射強度(反射光の強さ)を示す情報を含んでいる。演算部14は、予め選択された2つの波長λ1,λ2における反射強度ρλ1(t),ρλ2(t)を用いて、特性値X(t)を次の式から求める。
X(t)=ρλ1(t)/(ρλ1(t)+ρλ2(t))
ここで、ρは反射強度、tは研磨時間を表す。
求められた特性値は判定部15に送られ、ここで研磨中に変化する特性値が監視される。図3は研磨時間に従って変化する特性値を示すグラフである。図3の横軸は研磨時間(膜厚と考えてもよい)、縦軸は特性値を示す。図3に示すように、研磨が進行するにしたがって、特性値はサインカーブを描いて変化する。研磨初期では、研磨の不安定さやノイズ等により特性値の波形が安定しない場合がある。このため、特性値のモニター開始を意図的に遅らせ、ある程度研磨が進行した後に特性値のモニターが開始される。
判定部15は、モニター開始後に現われる極大値(または極小値)の数をカウントして、予め定められた個数の極大値(つまり所定の極値)が現われた時点を研磨終点と判断する。例えば、図3では、4番目の極大値が研磨終点として予め設定されている。したがって、モニター開始後の極大値のカウントが4になったときに、判定部15は研磨終点に達したと判断する。なお、特性値に代えて、反射強度(反射光の強度)をそのまま用いることもできる。反射強度も膜厚の変化にしたがって周期的に変化するので、特性値と同様のやり方で研磨終点を検出することができる。この場合は、演算部14を省略することができる。
スペクトルは、波長ごとの反射光の強度の分布を示すグラフとして表わすことができる。このスペクトルは、第2の膜6(図2参照)の厚さに応じて変化する。したがって、スペクトルと膜厚との関係を示すデータと、研磨中に取得されたスペクトルとから、第2の膜6の厚さを研磨中に求めることができる。具体的には、次のような方法で膜厚を求めることができる。まず、第2の膜6の厚さごとのスペクトルをシミュレーション計算によりデータとして取得する。分光器13で得られたスペクトルの波形は、カーブフィッティングなどの手法を用いて、データ中のスペクトルと比較される。そして、分光器13で得られたスペクトルに最も近いスペクトルがデータの中から選択され、その選択されたスペクトルに対応する膜厚が研磨中の膜厚と判断される。この方法によれば、判定部15は、膜厚が減少して所定のしきい値に達したときに、研磨終点に達したと判断することができる。
図4は、光の入射角と波長ごとの反射光の強さ(すなわちスペクトル)との関係を示すグラフであり、実験結果を示す。この実験で用いられた試料は、Si層に形成された凹凸構造の上にSiO膜が形成されたウェハである。凹部(トレンチ)の深さは450nm、幅は180nmであった。図4に示すθはウェハの法線からなす角度であり、θ1は約5度,θ2は約10度,θ3は約15度、θrは約20度、θ5は約25度、θ6は約30度、θ7は約35度であった。図4のグラフにおいて、横軸は波長を示し、縦軸は反射率(反射光の強さ)を示す。図4が示すように、凹部(溝やトレンチ)の底面に光が届く入射角θ1,θ2,θ3と凹部の底面に光が届かない入射角θ5,θ6,θ7との間では、スペクトルが大きく異なっていることが分かる。つまり、入射角θrを境にスペクトルが異なっている。これは、入射角θ5,θ6,θ7の場合の反射光には、凹部の底面に当たった光が実質的に含まれないからと考えられる。
投光部11からの光の入射角は基準角度θrよりも大きく設定されているので、ウェハから戻ってくる光には、凹部の底面に当たった光の情報が含まれない。したがって、凹部(溝やトレンチ)の深さのばらつきに影響されない情報を含むスペクトルを取得することができる。なお、図5の右側の矢印に示すように、凸部の表面に当たった光の一部は凸部を透過して凹部の底面に当たる場合があるが、凸部を透過する間に光は減衰する。さらに、この透過した光は凹部の底面で反射して凹部の側面に当たり、ここで光が遮られる。このとき、光の一部は再び凸部に進入するが、凸部を進む間に光はさらに減衰する。このように、凸部を透過した光は、反射と減衰とを繰り返すため、スペクトルに含まれる情報にはほとんど影響を与えない。
入射角が基準角度θrよりも小さいと、光は凹部の底面に直接当たり、底面で反射する。入射角によっては、凹部の底面で反射した光が凹部の側面に当たる場合がある。このような場合、光は凹部の側面に遮られて、受光部12には到達しないと理論上は考えられる。しかしながら、図5の左側の矢印に示すように、凹部の底面で反射した光は凸部を透過して、受光部12に到達することがある。凸部を構成する材料が金属である場合でも、同じ現象が起こりうる。これは、極めて薄い金属は光を透過させるからである。図4に示すグラフは、このような現象を反映したものといえる。したがって、正確な終点検知を行うためには、凹部に光が直接当たらない入射角で光を照射することが有効である。
受光部12が受光する角度は、凹部の底面に当たって反射する光を直接受光しない角度であることが好ましい。このような受光角度を設定することで、入射角度に依存せず、凹部の底面に当たった光を実質的に含まない光のみを選択的に受光することができる。ウェハに照射する光は、平行光(コリメートされた光)であることが好ましい。しかしながら、完全な平行光を生成することは実際には難しいため、ある程度の放射角を持った光をウェハに照射してもよい。この場合、光のごく一部が凹部の底面に直接当たったり、底部で反射した光を直接受光してしまうことがあるが、図4のグラフに示すように、実際の測定には影響はないと考えられる。
次に、上記原理を利用した研磨終点検知装置を組み込んだ研磨装置について説明する。図6は、研磨装置を模式的に示す断面図である。図6に示すように、研磨装置は、研磨パッド22を保持する研磨テーブル20と、ウェハWを保持して研磨パッド22に押圧するトップリング24と、研磨パッド22に研磨液(スラリー)を供給する研磨液供給ノズル25とを備えている。研磨テーブル20は、その下方に配置されるモータ(図示せず)に連結されており、軸心周りに回転可能になっている。研磨テーブル20の上面には、研磨パッド22が固定されている。
研磨パッド22の上面22aは、ウェハWが摺接される研磨面を構成している。トップリング24は、トップリングシャフト28を介してモータ及び昇降シリンダ(図示せず)に連結されている。これにより、トップリング24は昇降可能かつトップリングシャフト28周りに回転可能となっている。このトップリング24の下面には、ウェハWが真空吸着等によって保持される。
トップリング24の下面に保持されたウェハWはトップリング24によって回転させられつつ、回転している研磨テーブル20上の研磨パッド22にトップリング24によって押圧される。このとき、研磨液供給ノズル25から研磨パッド22の研磨面22aに研磨液が供給され、ウェハWと研磨パッド22との間に研磨液が存在した状態でウェハWが研磨される。本実施形態においては、ウェハWと研磨面22aとを相対移動させる機構は、研磨テーブル20およびトップリング24によって構成される。
研磨テーブル20には、その上面で開口する孔30が形成されている。また、研磨パッド22には、この孔30に対応する位置に通孔31が形成されており、孔30と通孔31とは連通している。通孔31は、研磨面22aで開口しており、通孔31の径は約3mmである。孔30は液体供給路33およびロータリージョイント32を介して液体供給源35に連結されている。研磨中は、液体供給源35からは、透明な液体として水(好ましくは純水)が孔30に供給され、ウェハWの下面と通孔31とによって形成される空間を満たし、液体排出路34を通じて排出される。研磨液は水と共に排出され、これにより光の光路が確保される。液体供給路33には、研磨テーブル20の回転に連動して作動するバルブ(図示せず)が設けられている。このバルブは、通孔31の上にウェハWが位置しないときは水の流れを止める、または水の流量を少なくするように動作する。
研磨装置は、研磨終点検出装置を有している。この研磨終点検出装置は、光をウェハWに照射する投光部11と、ウェハWから戻ってくる光を受光する受光部としての光ファイバー12と、光ファイバー12によって受光された光を波長に従って分解してスペクトルを取得する分光器13と、分光器13によって得られたスペクトルから、上述した特性値を演算する演算部14と、特性値を監視して研磨終点を判定する判定部15を備えている。
投光部11は、光源40と、光源40に接続された光ファイバー41とを備えている。光ファイバー41は、光源40の光をウェハWの表面まで導く光伝送部である。光ファイバー41は、光源40から孔30および通孔31を通って基板Wの近傍位置まで延びている。光ファイバー41および光ファイバー12の各先端は、トップリング24に保持されたウェハWの中心に対向して配置され、研磨テーブル20が回転するたびにウェハWの中心を含む複数の領域に光が照射されるようになっている。
光源40としては、発光ダイオード(LED)、ハロゲンランプ、キセノンランプなどを用いることができる。光ファイバー41と光ファイバー12は互いに並列に配置され、その先端は円筒状の保護ケース42内に収容されている。保護ケース42の内面は、光の乱反射を避けるために、黒色となっている。なお、この保護ケース42は省略することができる。光ファイバー41、光ファイバー12、および保護ケース42は一つのユニット(以下、投受光ユニットという)として構成され、研磨テーブル20に着脱可能に取り付けられている。
光ファイバー41の先端は、ウェハWの表面に垂直な方向から角度θだけ傾いており、上述した基準角度θrよりも大きい入射角θで光がウェハWの表面に照射されるようになっている。光ファイバー12の先端も、ウェハWの表面に垂直な方向から角度−θだけ傾いており、ウェハWで反射した光がほぼ垂直に光ファイバー12の先端に入射するようになっている。基準角度θrはウェハの凹部のアスペクト比(幅と深さとの比)に依存するため、ウェハの種類が変わると、光の入射角θを変える必要がある。したがって、異なる入射角の光を投光する複数の投受光ユニットを用意し、研磨対象となるウェハの構造に最も適した投受光ユニットを選択することが好ましい。
判定部15は、演算部14によって演算された特性値を監視し、上述の研磨終点検出方法に従って研磨終点を検出する。判定部15は、研磨終点を検知したことを示す信号を研磨制御部45に送信し、研磨制御部45はこの信号を受けて研磨装置の研磨動作を停止させる。研磨終点検出の信頼性を高めるために、研磨制御部45は、判定部15からの信号を受けてから所定の時間が経過した後に研磨動作を停止させてもよい。なお、判定部15と研磨制御部45とは一体的に構成してもよい。
光ファイバー41から投光される光は平行光(コリメートされた光)であることが好ましい。したがって、光ファイバー41の開口数(NA:Numerical Aperture)はできるだけ小さいことが好ましい。例えば、NAの値が0.2程度の光ファイバーを用いることができる。この場合、光の放射角は、媒質が空気である場合、約11.5度であるが、光の成分の多くは光ファイバーの中心軸に沿って分布していると考えられるので、0.2程度のNAを有する光ファイバーでも使用可能である。平行光を生成する光ファイバー41として、光をコリメートするレンズを先端に有する光ファイバーや、先端がレンズ形状に形成された光ファイバーなどを使用することもできる。このような光ファイバーは、東洋ガラス株式会社やアダマンド工業株式会社から販売されている。また、NAの値が0.12程度の低NAファイバーは、Edmund Optics Inc.から販売されている。
媒質が水である場合、光の放射角は、媒質が空気の場合に比べて小さくなる。NAの値が0.2程度の光ファイバーで媒質が水である場合、光の放射角は約8.7度となる。本実施形態では、上述したように、光ファイバー41の先端とウェハWとの間の空間は水で満たされているので、光ファイバー41から発せられる光は、空気中を伝わるときよりも、平行光により近い形となる。したがって、ウェハWと光ファイバー41,12の先端との間の空間に水を供給することは、研磨液(スラリー)を除去することのみならず、平行光をウェハWに照射する観点からも研磨終点検知にとって都合がよいといえる。
ところで、研磨パッド22は、研磨面のドレッシング処理やウェハの研磨処理によって、徐々に薄くなってくる。研磨パッド22が薄くなると、ウェハWと光ファイバー41,12との距離(すなわち光路長)が短くなり、ウェハWから戻ってくる光を光ファイバー12が受光できなくなるおそれがある。このような不都合を避けるために、光ファイバー41および光ファイバー12の少なくとも一方の先端は、光路長の変化を許容できる程度の大きな径を有することが好ましい。図7は、光ファイバー41の先端の径を大きくしたときの光の進行路を示す図である。図7に示すように、研磨パッド22が摩耗するに従って、ウェハWの位置は下降する。この場合でも、光ファイバー41の先端の径(すなわち、光束の径)が大きいので、ウェハWの位置にかかわらず、光ファイバー12はウェハWからの光を受けることができる。したがって、光路長の変化によらず、安定した研磨終点検知を行うことができる。構造的制約などで、光ファイバー41の先端の径が大きくできない場合は、投光される光の放射角を広げ、光路長の変化を許容できる程度まで、ウェハW上の照明スポットを大きくしてもよい。
トップリング24として、ウェハWの表面の複数の領域を押圧する複数の押圧機構を有するタイプのものを使用してもよい。例えば、同心状に配置された複数のエアバッグによってウェハWの表面の複数の領域を独立して押圧するトップリングを用いることができる。図8は複数の押圧機構としての複数のエアバッグを有するトップリングを示す断面図である。トップリング24は、トップリングシャフト28に自由継手50を介して連結されるトップリング本体51と、トップリング本体51の下部に配置されたリテーナリング52とを備えている。トップリング本体51の下方には、ウェハWに当接する円形の弾性パッド53と、弾性パッド53を保持するチャッキングプレート54とが配置されている。弾性パッド53とチャッキングプレート54との間には、4つの圧力室(エアバッグ)P1,P2,P3,P4が設けられている。圧力室P1,P2,P3,P4は弾性パッド53とチャッキングプレート54とによって形成されている。中央の圧力室P1は円形であり、他の圧力室P2,P3,P4は環状である。これらの圧力室P1,P2,P3,P4は、同心上に配列されている。
圧力室P1,P2,P3,P4にはそれぞれ流体路56,57,58,59を介して圧力調整部61により加圧空気等の加圧流体が供給され、あるいは真空引きがされるようになっている。圧力室P1,P2,P3,P4の内部圧力は互いに独立して変化させることが可能であり、これにより、ウェハWの4つの領域、すなわち、中央部、内側中間部、外側中間部、および周縁部に対する押圧力を独立に調整することができる。また、トップリング24の全体を昇降させることにより、リテーナリング52を所定の押圧力で研磨パッド22に押圧できるようになっている。
チャッキングプレート54とトップリング本体51との間には圧力室P5が形成され、この圧力室P5には流体路60を介して圧力調整部61により加圧流体が供給され、あるいは真空引きがされるようになっている。これにより、チャッキングプレート54および弾性パッド53全体が上下方向に動くことができる。ウェハWはリテーナリング52に囲まれており、研磨中にウェハWがトップリング24から飛び出さないようになっている。このような構成を有するトップリング24によれば、圧力室(エアバッグ)P1,P2,P3,P4の内部圧力によりウェハWに対する押圧力が調整される。上述したように、スペクトルから膜厚を求めることができるので、ウェハWの膜厚分布に応じて圧力室P1,P2,P3,P4の押圧力を調整することによって均一な研磨レートを実現することができる。
ウェハWの膜厚分布は次のようにして求めることができる。判定部15は、研磨テーブル20の回転に伴って光ファイバー41および光ファイバー12の先端がウェハWを横切る間、複数の測定点で膜厚を測定する。これらの測定点はウェハWの略径方向に沿って並んでいる。したがって、これらの測定点での膜厚を測定することにより、ウェハWの膜厚分布を求めることができる。研磨制御部45は、得られた膜厚分布に基づき、研磨レートがウェハWの表面全体で均一になるように圧力室P1,P2,P3,P4のウェハWに対する押圧力を制御する。このような動作により、ウェハWの表面を均一に研磨することができる。
図9は本実施形態の第1の変形例を示す拡大図である。なお、図9は研磨終点検知装置の要部のみを示す。第1の変形例では、複数の(図9では3つの)光ファイバー41A,41B,41Cと、各光ファイバー41A,41B,41Cにそれぞれ接続された複数の(図9では3つの)光源40A,40B,40Cとを有する複数の投光部11が設けられている。それぞれの光ファイバー41A,41B,41Cの先端は異なる角度で傾斜しており、それぞれ異なる入射角の光を照射できるようになっている。一方、受光部として、径の大きい光ファイバー12が用いられている。この光ファイバー12は、3つの光ファイバー41A,41B,41Cのいずれかから投光された光も受光できるようになっている。
上述したように、基準角度θrはウェハの凹部のアスペクト比(幅と深さとの比)に依存する。このため、ウェハの種類が変わると、光の入射角θを変える必要がある。この変形例によれば、研磨対象となるウェハの構造(凹部のアスペクト比)から決定される基準角度θrに基づいて、3つの光ファイバー41A,41B,41Cのうちの1つが選択される。選択される光ファイバーは、基準角度θrよりも大きい入射角で光をウェハに照射できる光ファイバーである。この場合、複数の光ファイバーを選択してもよい。この例の研磨終点検知装置は、投光部11を交換することなく、異なるタイプのウェハに対して研磨終点検知を行うことができる。
図10は本実施形態の第2の変形例を示す拡大図である。図10でも研磨終点検知装置の要部のみを示す。この第2の変形例では、受光部として複数の(図10では3つの)光ファイバー12A,12B,12Cが設けられている。それぞれの光ファイバー12A,12B,12Cの先端は異なる角度で傾斜している。光ファイバー12A,12B,12Cは選択器45に接続され、この選択器45は分光器13に接続されている。一方、投光部11は、1つの光源40と、この光源40に接続された径の大きい光ファイバー41とを有している。この光ファイバー41の開口数(NA)はやや大きく、複数の入射角で光がウェハに照射されるようになっている。
ウェハWで反射した光は、光ファイバー12A,12B,12Cによって受光される。選択器45は、光ファイバー12A,12B,12Cのうちの少なくとも1つを選択し、選択された光ファイバーによって受光された光が選択器45を通過して分光器13に進む。光ファイバー12A,12B,12Cから選択される光ファイバーは、基準角度θrよりも大きい入射角で照射された光を受けることができる光ファイバーである。
なお、異なる角度で光を受光する受光部の他の例として、ラインセンサやCCDセンサなどの、複数の受光素子が平面内に配置されたイメージセンサを用いることができる。この場合、イメージセンサを選択器45の代わりに設置してもよく、またはイメージセンサを光ファイバー12A,12B,12Cの代わりに光ファイバー41に対向するように設置してもよい。
上述した研磨終点検知装置および方法は、凹凸構造が形成されるSTI工程や多層配線形成工程に好適に使用することができる。特に本発明は、限定されないが、配線層の下方に下地(フロントエンド)を作るフロントエンドプロセスに好適に用いることができる。図11はSTI構造における光路を示す模式図である。図11に示すように、投光部11(図6参照)からの光は、SiO膜の表面に入射角θ(>θr)で入射する。光の一部はSiO膜の表面で反射し、一部はSiO膜内を進む。このとき、媒質(水または空気)とSiO膜との屈折率の違いから、光は屈折してSiO膜内を進行する。光の一部はSiN膜の表面で反射し、他の一部はSi層(通常はシリコンウェハ)のトレンチ(凹部)の側面に当たる。トレンチの側面に当たった光の一部はSi層に吸収され、他の一部はさらに反射し、迷光となって減衰する。このように、トレンチの側面に当たった光のほとんどは減衰し、結果として、SiN膜の表面で反射した光に依存する情報が支配的となる。
なお、研磨される前のSiO膜の表面は、通常凹凸を有している。これは、SiO膜は凹凸構造の上にCVDなどによって形成されるからである。したがって、図11に示す断面図は、研磨がある程度進んだ状態を示している。本発明の目的は、最上層であるSiO膜の表面の凹凸を除去することではなく、SiO膜の下地層である凹凸構造の凸部(図11の例ではSiN膜)が表出するまでSiO膜を除去することである。
STI構造に形成されるトレンチは、通常、一方向に沿って並列に配列される。この場合、トレンチの延びる方向(長手方向)に沿って光を照射すると、入射角にかかわらず光がトレンチの底面に到達してしまう。したがって、光がトレンチの底面に当たらないようにするためには、トレンチの延びる方向と垂直な方向から光を照射する必要がある。そこで、次のような、光の照射方向とウェハの回転位置を検出する機構を設けることが好ましい。
図12(a)は、光の照射方向とウェハの向き(オリエンテーション)を検出する機構を説明するための模式図であり、図12(b)はウェハを保持するトップリングを下から見た図であり、図12(c)は研磨テーブル上の研磨パッドの研磨面を示す平面図である。図12(a)に示すように、トップリング24および研磨テーブル20の側面には、センタターゲット65,66がそれぞれ取り付けられている。また、トップリング24および研磨テーブル20の側方には、センサターゲット65,66を検出する近接センサ67,68がそれぞれ配置されている。
近接ターゲット67は、トップリング24が一回転するたびにセンサターゲット65を検知し、トップリング24の回転位置(向き)を検知できるようになっている。同様に、近接ターゲット68は、研磨テーブル20が一回転するたびにセンサターゲット66を検知し、研磨テーブル20の回転位置(向き)を検知できるようになっている。これら近接センサ67,68は、回転位置検知センサとして機能する。なお、センサターゲット65,66としては高反射テープを用いることができ、近接センサ67,68としては高反射テープの反射率を監視する近接センサを用いることができる。
図12(b)に示すように、ウェハWはそのノッチ部70の位置がセンサターゲット65の位置と一致するように、トップリング24に保持される。また、図12(c)に示すように、センサターゲット66は、光ファイバー41,12の径方向外側に位置するように取り付けられている。2つの近接センサ67,68は上述した判定部15(図6参照)に接続されている。判定部15は、2つの近接センサ67,68が2つのセンサターゲット65,66を同時に検知したときに受光した光から、上述した特性値(または反射強度)を取得するようになっている。2つの近接センサ67,68が2つのセンサターゲット65,66を同時に検知するということは、トップリング24と研磨テーブル20の向きが一致したこと、すなわちウェハWおよび光ファイバー41,12の周方向位置が一致したことを意味する。したがって、同一の方向からウェハWに照射された光を用いて、研磨終点を検知することができる。
なお、回転位置検知センサとしては上述の例に限られない。重要なことは、同じ方向からウェハWに光を照射することである。同じ方向とは、トレンチの延びる方向に対して斜めの方向であり、典型的には、トレンチの延びる方向に対して略垂直な方向である。光は、トレンチの一方の側から、または両側から照射してもよい。いずれの場合でも、光が凹部の底面に直接当たらない条件を満たす方向から光がウェハWに照射される。上述したように、投光部11の先端(すなわち光ファイバー41の先端)はウェハWの表面に対して斜めに光を照射するため、上記条件を満たす光の方向は比較的広い範囲から選択することができる。
なお、光ファイバー41は、連続的に光を照射してもよく、または近接センサ67,68がセンサターゲット65,66を同時に検知したときのみ光を照射してもよい。いずれの場合でも、ウェハWに同一の方向から光が繰り返し照射されるので、正確な研磨終点検知を行うことができる。
上述した光の照射方向とウェハの方向とを検出する機構に代えて、次に説明するような2つの方向から光を照射する機構を備えてもよい。図13(a)は光ファイバーの変形例を示す側面図であり、図13(b)は図13(a)に示す光ファイバーの先端を上から見た平面図である。図13(a)および図13(b)に示すように、第1の方向に沿って第1の投光用光ファイバー41Aおよび第1の受光用光ファイバー12Aが配列されており、第1の方向と垂直な第2の方向に沿って第2の投光用光ファイバー41Bおよび第2の受光用光ファイバー12Bが配列されている。第1の方向は、研磨テーブル20の半径方向である。第1の投光用光ファイバー41Aおよび第2の投光用光ファイバー41Bは、それぞれ光源40A,40Bに接続され、第1の受光用光ファイバー12Aおよび第2の受光用光ファイバー12Bは、それぞれ分光器13A,13Bに接続されている。
第1の投光用光ファイバー41Aから照射された光は、第1の受光用光ファイバー12Aによって受光され、第2の投光用光ファイバー41Bから照射された光は、第2の受光用光ファイバー12Bによって受光される。この例によれば、互いに垂直な2つの方向から同時に光が照射される。演算部14(図6参照)は、2つの分光器13A,13Bによって生成された2つのスペクトルから上述した特性値を別々に演算し、判定部15は2つのスペクトルから求められた特性値(または反射強度)を別々に監視する。そして、判定部15は、得られた特性値のデータから有効なデータのみを選択し、その選択されたデータから研磨終点を検知する。有効なデータの選択は、特性値(または反射強度)の相対的変化などに基づいて行うことができる。ここで、有効なデータとは、凹部の底面で反射した光の情報を実質的に含まないデータである。凹部の底面に光が直接当たった場合のスペクトルは、上述したように、凹部の底面に光が直接当たらない場合のスペクトルと異なる。したがって、カーブフィッティングなどの手法を用いて、有効なデータを識別することができる。
なお、図9または図10に示す投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーを、図13(a)および図13(b)に示すように、垂直な2つの方向に沿って配列することもできる。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
STIの一工程を示す断面図である。 本発明に係る研磨終点検出方法の原理を説明するための図である。 研磨時間に従って変化する特性値を示すグラフである。 光の入射角と反射光の強さとの関係を示すグラフである。 光の進路を示す模式図である。 研磨装置を模式的に示す断面図である。 投光用光ファイバーの先端の径を大きくしたときの光の進行路を示す図である。 トップリングの一構成例を示す断面図である。 一実施形態の第1の変形例を示す拡大図である。 一実施形態の第2の変形例を示す拡大図である。 STI構造における光路を示す模式図である。 図12(a)は、光の照射方向とウェハの方向とを検出する機構を説明するための模式図であり、図12(b)はウェハを保持するトップリングを下から見た図であり、図12(c)は研磨テーブル上の研磨パッドの研磨面を示す平面図である。 図13(a)は光ファイバーの変形例を示す側面図であり、図13(b)は図13(a)に示す光ファイバーの先端を上から見た平面図である。
符号の説明
11 投光部
12 受光部
13 分光器
14 演算部
15 判定部
20 研磨テーブル
22 研磨パッド
24 トップリング
25 研磨液供給ノズル
28 トップリングシャフト
30 孔
31 通孔
32 ロータリージョイント
33 液体供給路
34 液体排出路
35 液体供給源
40 光源
41 光ファイバー
42 保護ケース
45 研磨制御部
45 選択器
50 自由継手
51 トップリング本体
52 リテーナリング
53 弾性パッド
54 チャッキングプレート
56〜60 流体路
61 圧力調整部
65,66 センタターゲット
67,68 近接センサ
P1,P2,P3,P4,P5 圧力室

Claims (19)

  1. 凹凸構造の上に形成された光透過性のある膜を有する基板の研磨終点検知方法であって、
    前記基板の表面に対して斜めに光を照射し、
    前記基板から戻ってくる光を受光し、
    受光した光の強度に基づいて前記膜の研磨終点を判断し、
    前記光の入射角は、前記凹凸構造の凹部の底面に光が直接当たらない角度であることを特徴とする研磨終点検知方法。
  2. 前記光を受光する角度は、前記凹凸構造の凹部の底面で反射する光を直接受光しない角度であることを特徴とする請求項1に記載の研磨終点検知方法。
  3. 前記基板の表面での光の反射角と実質的に等しい角度で光を受光することを特徴とする請求項1に記載の研磨終点検知方法。
  4. 前記光の入射角は、前記凹凸構造の凹部のアスペクト比から決定される基準角度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の研磨終点検知方法。
  5. 互いに垂直な2つの方向から光を前記基板に照射することを特徴とする請求項1に記載の研磨終点検知方法。
  6. 受光した光を波長に従って分解し、
    所定の波長での光の強度を監視し、
    前記光の強度があらかじめ決められた値に達したときに研磨終点に達したと判断することを特徴とする請求項1に記載の研磨終点検知方法。
  7. 受光した光を波長に従って分解してスペクトルを生成し、
    前記スペクトルに基づいて前記膜の厚さを判断することを特徴とする請求項1に記載の研磨終点検知方法。
  8. 前記研磨終点検知方法は、前記基板の向きを検出する工程をさらに含み、
    前記凹部はトレンチであり、該トレンチの延びる方向に対して略垂直な方向から前記光を照射することを特徴とする請求項1に記載の研磨終点検知方法。
  9. 凹凸構造の上に形成された光透過性のある膜を有する基板を研磨する研磨装置であって、
    研磨パッドを保持する回転可能な研磨テーブルと、
    基板を回転させながら前記研磨パッドに押し付けるトップリングと、
    研磨終点を検知する研磨終点検知装置とを備え、
    前記研磨終点検知装置は、
    前記基板の表面に対して斜めに光を照射する投光部と、
    前記基板から戻ってくる光を受光する受光部と、
    受光した光の強度に基づいて前記膜の研磨終点を判断する判定部とを有し、
    前記光の入射角は、前記凹凸構造の凹部の底面に光が直接当たらない角度であることを特徴とする研磨装置。
  10. 前記受光部が光を受光する角度は、前記凹凸構造の凹部の底面で反射する光を直接受光しない角度であることを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  11. 前記投光部は、前記基板の表面に異なる角度で光を照射する複数の投光部であり、前記複数の投光部から選択された少なくとも1つの投光部から光を前記基板の表面に照射し、
    前記選択された少なくとも1つの投光部は、前記凹凸構造の凹部の底面に光が直接当たらない角度で光を照射することを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  12. 前記受光部は、異なる角度で光を受光する複数の受光部であり、前記複数の受光部から選択された少なくとも1つの受光部で光を受光し、
    前記選択された少なくとも1つの受光部は、前記凹凸構造の凹部の底面で反射する光を直接受光しない角度で光を受光することを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  13. 前記受光部は、前記基板の表面での光の反射角と実質的に等しい角度で光を受光することを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  14. 前記トップリングと前記研磨テーブルの回転位置を検知する手段をさらに備え、
    前記判定部は、前記基板に同じ方向から光が照射されたときに受光した光の強度に基づいて研磨終点を判断することを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  15. 前記投光部および前記受光部は、第1の方向に沿って配列された第1の光伝送部および第1の受光部と、前記第1の方向と垂直な第2の方向に沿って配列された第2の光伝送部および第2の受光部とを有することを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  16. 前記研磨終点検知装置は、受光した光を波長に従って分解する分光器をさらに有し、
    前記判定部は、所定の波長での光の強度を監視し、前記光の強度があらかじめ決められた値に達したときに研磨終点に達したと判断することを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  17. 前記研磨終点検知装置は、受光した光を波長に従って分解してスペクトルを生成する分光器をさらに有し、
    前記判定部は、前記スペクトルに基づいて前記膜の厚さを判断することを特徴とする請求項に記載の研磨装置。
  18. 前記トップリングは、基板の複数の領域を独立に押圧する複数の押圧機構を有し、
    前記研磨装置は、前記膜の厚さに基づいて前記複数の押圧機構の押圧力を独立に制御する研磨制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項17に記載の研磨装置。
  19. 前記研磨装置は、前記基板の向きを検出する機構をさらに備え、
    前記凹部はトレンチであり、前記投光部は前記トレンチの延びる方向に対して略垂直な方向から前記光を照射することを特徴とする請求項9に記載の研磨装置。
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