JP5166971B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
そして、冷却ラインには冷媒を冷却配管に通流させる冷媒ポンプが備わり、冷媒ポンプを駆動することで冷媒は冷却配管を通流する。
さらに、樹脂製の連結部材は、成形時における反りなどの変形によって、生産効率が低下することから、成形時の変形を抑制して生産効率の向上が要求されている。
また、樹脂配管の成形時における変形への対応が考慮されていないことから、特許文献1に開示される技術を連結部材の形成に適用しても、連結部材の生産効率を向上することができない。
図1は、本実施形態に係る連結部材が備わる燃料電池システムの構成を示す図である。図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス、反応ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を給排するカソード系と、燃料電池スタック10を経由する冷媒を冷却する冷却ライン6と、を備えている。
また、カソード系は、コンプレッサ31が酸素を含む空気を配管31aを介してカソード流路12に供給し、カソードオフガスが配管31bを介して排出される系である。
カソードセパレータには、各MEAのカソードに対して空気を給排するため単セルの積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セルの面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔および溝がカソード流路12(酸化剤ガス流路)として機能している。
2H2→4H++4e− …(1)
O2+4H++4e−→2H2O …(2)
ラジエータ63は、燃料電池スタック10の放熱を、冷却配管63aを通流する冷媒を介して外気と熱交換して大気に放出する機能を有する。
また、ラジエータ63には冷却ファン66が備わり、ラジエータ63に向けて冷却風を送風する構成であってもよい。この構成によって、冷却配管63aを通流する冷媒は、ラジエータ63で効率よく熱交換され冷却される。
冷媒は、例えば冷却水であり、以下、冷却水を冷媒として使用する場合に基づいて説明する。
バイパス配管63bは、冷却水の流れに対して、ラジエータ63の上流、且つ燃料電池スタック10の下流における分岐点Pで冷却配管63aが分岐して形成され、ラジエータ63の下流で、冷却配管63aにサーモスタット弁63cを介して連結される。
一方、冷却水の温度が所定値以上のとき、図示しない弁体が冷却配管63aを開通するとともに、バイパス配管63bと冷却配管63aとを遮断する。このことによって、冷却水はラジエータ63を経由して冷却配管63aを通流する。
なお、サーモスタット弁63cは公知の技術を使用することができ、詳細な説明は省略する。
そして、本実施形態に係る連結部材60の内周面602は、金属部60bが樹脂部60aで被覆されず、金属部60bが露出する構成とした。
このように、例えば円筒など管状の樹脂部60aに、断面形状が樹脂部60aと略等しい管状の金属部60bを挿入し、連結部材60を構成する。
しかしながら、仮にイオン交換器65に不具合が発生し、冷却水にイオンが残留すると、前記のように冷却水に電流が通電する。このように冷却水を通電する電流を外部と絶縁し、例えば運転者が誤って連結部材60に接触したときの感電を防止するため、連結部材60は、樹脂など電気的な絶縁性能を有する素材で形成される。
金属部60bは樹脂部60aに比べて熱伝導率が高いことから、金属部60bは、冷却水に取り込まれた熱を効率よく放熱できる。すなわち、冷却水は金属部60bとの間で熱交換をして、温度が低下する。
そして、ラジエータ63(図1参照)に導入するのに先行して冷却水の温度が低下することから、ラジエータ63での冷却効率を向上できるという優れた効果を奏する。
バイパス配管63bは、温度の低い冷却水を通流して、ラジエータ63(図1参照)における冷却を抑制するための配管である。したがって、冷却効果を少なくする構成が好適である。
前記したように、本実施形態に係る連結部材60は冷却効果を奏することから、連結部材60をバイパス配管63bに使用しないことで、バイパス配管63bにおける冷却水の冷却を抑制できる。
図3は、連結部材が、冷却風の流路上に備わることを示す図である。
図3に示すように、本実施形態に係る燃料電池システム1(図1参照)を燃料電池車両100に搭載する場合、燃料電池車両100の前方にラジエータ63を配設し、さらに、ラジエータ63の後方に冷却ファン66を備えて、前方からラジエータ63に向けて冷却風を送風する構成が考えられる。
なお、冷却ファン66はラジエータ63の前方に備わる構成であってもよい。
すなわち、連結部材60は、冷却ファン66が送風する冷却風の流れに対して冷却ファン66の下流に配設され、ゴム配管630を互いに連結する。
図3に示すように、冷却風の流路上に連結部材60を配設することで、連結部材60を冷却風で冷却できることから、内部を通流する冷却水の温度を低下させる効果を向上できる。
このように、管状の樹脂部60aに、管状の金属部60bを圧入して連結部材60を形成する場合、例えば図2の(b)に示す凸部60a1、60a1を形成しなくてもよい。
このように構成される連結部材60を、ラジエータ63(図1参照)の上流の側に使用すると、冷却水は、ラジエータ63に導入されるのに先行して温度が低下することから、ラジエータ63での冷却効率を向上できる。
そして、このような放熱孔60a2を樹脂部60aに複数形成することで、連結部材60の金属部60bからの放熱性を高めることができ、連結部材60を通流する冷却水を、金属部60bを介して効率よく冷却できる。
また、図4に示す放熱孔60a2の形状は限定するものではなく、開口面が例えば円形であってもよく、他の形状であってもよい。さらに、放熱孔60a2は規則正しく配置されなくてもよい。
また、連結部材60の端部近傍の、ゴム配管630(図2の(a)参照)との連結部になる位置を避けて放熱孔60a2を形成することで、ゴム配管630との間にシール性を保つことができる。
そして、連結部材の内周面は、金属部が樹脂部で被覆されず、金属部が露出する構成とした。
特に、冷却ラインにおけるラジエータの上流、且つバイパス配管の分岐点の下流に、本実施形態に係る連結部材を備えると、顕著な冷却効果を奏することができる。
6 冷却ライン
10 燃料電池スタック
60 連結部材
60a 樹脂部
60b 金属部
63 ラジエータ
63a 冷却配管
63b パイパス配管
66 冷却ファン
630 ゴム配管
P 分岐点
Claims (4)
- 燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを経由する冷媒を冷却するラジエータと、
前記冷媒が通流する冷却配管が、少なくとも前記燃料電池スタックと前記ラジエータを連結してなる冷却ラインと、を含んだ燃料電池システムであって、
前記冷却配管は、複数のゴム配管が連結部材を介して互いに連結されてなり、
前記連結部材は、
管状の樹脂部の一端から他端の間の略全域にわたって、管状の金属部が同軸に挿入され、内周面には、前記金属部が露出していることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記連結部材は、
前記冷媒の流れに対して、前記ラジエータの上流、且つ前記燃料電池スタックの下流で、前記ゴム配管を互いに連結することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記冷媒の流れに対して、前記ラジエータの上流、且つ前記燃料電池スタックの下流で前記冷却配管が分岐して、前記ラジエータを迂回するバイパス配管が形成される場合、
前記連結部材は、前記ラジエータの上流、且つ前記パイパス配管の分岐点の下流で、前記ゴム配管を互いに連結することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。 - 前記ラジエータには、当該ラジエータに向けて冷却風を送風する冷却ファンが備わり、
前記連結部材は、前記冷却風の流れに対して前記冷却ファンの下流で、前記ゴム配管を互いに連結することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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