JP5166348B2 - 放射線検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被写体を透過した放射線を検出し、検出された前記放射線を放射線画像情報に変換する放射線検出器を備えた放射線検出装置に関する。
医療分野において、被写体に放射線を照射し、該被写体を透過した前記放射線を放射線検出器に導いて放射線画像情報を撮影する放射線画像撮影システムが広汎に使用されている。前記放射線検出器としては、前記放射線画像情報が露光記録される従来からの放射線フイルムや、蛍光体に前記放射線画像情報としての放射線エネルギを蓄積し、励起光を照射することで前記放射線画像情報を輝尽発光光として取り出すことのできる蓄積性蛍光体パネルが知られている。これらの放射線検出器は、前記放射線画像情報が記録された放射線フイルムを現像装置に供給して現像処理を行い、あるいは、前記蓄積性蛍光体パネルを読取装置に供給して読取処理を行うことで、可視画像を得ることができる。
一方、手術室等においては、患者(被写体)に対して迅速且つ的確な処置を施すため、撮影後の放射線検出器から直ちに放射線画像情報を読み出して表示できることが必要である。このような要求に対応可能な放射線検出器として、放射線を直接電気信号に変換し、あるいは、放射線をシンチレータで可視光に変換した後、電気信号に変換して読み出す固体検出素子を用いた放射線検出器が開発されている。
前記放射線検出器を組み込んだ放射線検出装置は、放射線画像撮影システムの一部として所定位置に据え置かれる据置型と、持ち運び自在の携帯型(カセッテ型)とに分類される。後者のカセッテ型放射線検出装置(以下、単に電子カセッテという。)は、撮影の利便性が高い一方、連続使用時間(電源仕様)、通信性、耐荷重性の観点からきわめて高い要求仕様を備える必要がある。このような課題を解決するために様々な装置が提案されている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1は、電池を蓄える内部電源と、外部電源に接続される接続端子とを備え、該接続端子が外部電源に接続されているか否かに応じて、撮影可能モード又は撮影待機モードの切替えをできるようにした装置を開示している。この特許文献1の発明によれば、電池の充電や交換後に効率よく撮影を行うことができる。
また、特許文献2は、カセッテ本体に対して着脱可能なケーシングが、データを無線で転送する信号伝送手段を有し、前記ケーシングが前記カセッテ本体に装着されている場合は無線で、装着されていない場合は有線でデータを転送できるようにした装置を開示している。この特許文献2の発明によれば、可搬型の場合と据置型の場合で兼用可能とすることができる。
さらに、特許文献3は、カセッテ本体を受け入れる少なくとも1つの開口を有するケーシングを備えることで、放射線検出器に剛性をもたせるようにした装置を開示している。
特開2006−208305号公報 特許第4078096号公報 特開2008−90304号公報
ところで、電子カセッテを用いた撮影態様の中で、コンソールと物理的に離れた場所で医師等が複数回撮影を行う場合がある。この撮影態様を、電子カセッテに対する荷重の観点から、電子カセッテに荷重を掛けることなく撮影する場合(以下、撮影タイプ1という。)と、電子カセッテを患者に直接敷いて撮影する場合(以下、撮影タイプ2という。)とに大別する。撮影タイプ1は、撮影所要時間が比較的短く、耐荷重性を考慮する必要はない一方、軽量でコンパクトなカセッテが望まれる。一方、撮影タイプ2は、撮影タイプ1と比べて撮影所要時間も長くなり、連続使用時間(バッテリ容量)やカセッテの耐荷重性も考慮する必要がある。
上述した特許文献1及び2に開示される装置は、撮影タイプ2において耐荷重性が考慮されておらず、患者の荷重により放射線検出器に局部的に凹凸等が生じて、複雑な歪が発生し、その歪に応じた画像歪が放射線画像情報にも生じるおそれがある。また、電子カセッテに実装された電子部品の破損や断線のおそれもある。
また、特許文献3に開示される装置は、撮影タイプ2の耐荷重性については考慮されているものの、カセッテ本体からのケーシングの着脱が必ずしも簡便とはいえず、軽量でコンパクトな構成ではないため、撮影タイプ1には必ずしも適さない。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、特に電子カセッテを患者に直接敷いて撮影する場合における電子カセッテの連続使用時間、通信性、耐荷重性の性能を両立し、カセッテ本体及びケーシングの使い勝手や収納等の利便性に優れた放射線検出装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の放射線検出装置は、被写体を透過した放射線を検出し放射線画像情報に変換する放射線検出器と、変換された前記放射線画像情報を記憶する画像メモリと、を備えるカセッテ本体と、前記カセッテ本体を収容可能であり、該カセッテ本体の収容状態下に該カセッテ本体と電気的に接続されるケーシングと、を有する放射線検出装置であって、前記カセッテ本体は、前記画像メモリに記憶された前記放射線画像情報を無線通信により送信する第1無線手段と、前記カセッテ本体に電力を供給する第1バッテリと、を有し、前記ケーシングは、前記画像メモリに記憶された前記放射線画像情報を無線通信により送信する第2無線手段と、前記カセッテ本体に電力を供給する第2バッテリと、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、カセッテ本体の収容状態下に該カセッテ本体とケーシングは電気的に接続され、カセッテ本体とケーシングに対して無線手段とバッテリとをそれぞれ設けたので、ケーシングからカセッテ本体への電源供給や、放射線画像情報のケーシング経由での送信が可能となり、ケーシングの機能補完によって電子カセッテ全体としての連続使用時間、通信、耐荷重性の各性能を向上できる。これにより、特に電子カセッテを患者に直接敷いて撮影する場合における電子カセッテの連続使用時間、通信性、耐荷重性の性能を両立し、カセッテ本体及びケーシングの使い勝手や収納等の利便性を向上できる。
請求項2に記載の放射線検出装置は、請求項1記載の放射線検出装置において、前記第1無線手段は、前記放射線画像情報を無線周波数信号に変換する第1信号変換部と、前記第1信号変換部から供給される前記無線周波数信号を外部に送信する少なくとも1つのアンテナと、を備える第1無線通信機とすることを特徴とする。
請求項3に記載の放射線検出装置は、請求項2記載の放射線検出装置において、前記第2無線手段は、前記第1信号変換部から供給される前記無線周波数信号を外部に送信する少なくとも1つのアンテナとすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、ケーシングに少なくとも1つアンテナを設けたので、きわめて簡単な構成で放射線画像情報をケーシング経由で送信可能となり、ケーシングの機能補完によって電子カセッテ全体としての通信性能を向上できる。
請求項4に記載の放射線検出装置は、請求項1又は2に記載の放射線検出装置において、前記第2無線手段は、前記放射線画像情報を無線周波数信号に変換する第2信号変換部と、前記第2信号変換部により変換された前記無線周波数信号を外部に送信する少なくとも1つのアンテナと、を備える第2無線通信機とすることを特徴とする。
請求項5に記載の放射線検出装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記カセッテ本体は、前記放射線画像情報を第1の放射線画像情報と第2の放射線画像情報とに分割し、第2の放射線画像情報を前記ケーシングに供給し、前記第1の放射線画像情報を前記第1無線手段により、前記第2の放射線画像情報を前記第2無線手段によりそれぞれ送信する制御手段を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、カセッテ本体及びケーシングはそれぞれ独立に放射線画像情報を送信可能としたので、放射線画像情報の送信の際に1チャンネル毎の無線通信の負荷(データ量)を低減できるため、ケーシングの機能補完によって電子カセッテ全体としての通信性能を向上できる。
請求項6に記載の放射線検出装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記第1無線手段は、前記第2無線手段のチャンネルと異なるチャンネルで前記放射線画像情報を送信することを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、カセッテ本体及びケーシングはそれぞれ異なるチャンネルから放射線画像情報を送信可能としたので、送信の際に混線による通信速度の低下を防止可能となり、ケーシングの機能補完によって電子カセッテ全体としての通信性能を向上できる。
請求項7に記載の放射線検出装置は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記ケーシングは、前記放射線画像情報から変換された無線周波数信号の電力を増幅する増幅手段を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、無線周波数信号の電力を増幅する増幅手段をケーシングに設けたので、電波の放射強度が大きくなるためケーシングの通信品質を維持可能となり、ケーシングの機能補完によって電子カセッテ全体としての通信性能を向上できる。
請求項8に記載の放射線検出装置は、請求項4記載の放射線検出装置において、前記第1無線通信機は、前記第2無線通信機と比べて消費電力が低く且つサイズが小さいことを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、カセッテ本体の無線通信機をケーシングの無線通信機と比べて低消費電力且つ小サイズにしたので、カセッテ本体の電源使用量を低減できるためカセッテ本体の軽量化、省スペース化が可能となり、特にケーシングを取り外しカセッテ本体のみで撮影を行う際におけるカセッテ本体の使い勝手を向上できる。
請求項9に記載の放射線検出装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記第1バッテリは、前記第2バッテリと比べて電力容量が小さく且つサイズが小さいことを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、カセッテ本体のバッテリをケーシングのバッテリと比べて低消費電力且つ小サイズにしたので、カセッテ本体の軽量化、省スペース化が可能となり、特にケーシングを取り外しカセッテ本体のみで撮影を行う際におけるカセッテ本体の使い勝手を向上できる。
請求項10に記載の放射線検出装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記ケーシングは、前記第2バッテリから供給される電力を用いて前記第1バッテリを充電する充電手段を有することを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、第1バッテリを充電する充電手段をケーシングに設けたので、カセッテ本体をケーシング内に収容すればカセッテ本体を充電可能となり、カセッテ本体の充電が容易となる。
請求項11に記載の放射線検出装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記ケーシングは、把持部を有し、且つ前記カセッテ本体の放射線入射方向に対して垂直方向に着脱可能となるように前記カセッテ本体を収容することを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、カセッテ本体の放射線入射方向に対して平行方向に着脱可能なケーシングを設けたので、カセッテ本体から着脱する際に放射線検出器の表面に擦り傷が発生するのを防止することができ、医師等が該擦り傷に触れることによる怪我の懸念や、該擦り傷の痕の写り込みによる画像診断への悪影響がなくなる。これにより、カセッテ本体及びケーシングの使い勝手や収納等の利便性を向上できる。
請求項12に記載の放射線検出装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記ケーシングは、把持部を有し、且つ前記カセッテ本体の放射線入射方向に対して水平方向に着脱可能となるように前記カセッテ本体を収容することを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、カセッテ本体の放射線入射方向に対して水平方向に着脱可能なケーシングを設けたので、医師等が把持部で把持し、カセッテ本体をスライドすれば容易に着脱可能となり、カセッテ本体及びケーシングの使い勝手や収納等の利便性を向上できる。
請求項13に記載の発明によれば、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記ケーシングは、該ケーシングの内壁に、前記カセッテ本体が収容される状態で前記カセッテ本体が有する複数の回路基板を跨ぐ形状のリブを有することを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、カセッテ本体が有する複数の回路基板を跨ぐ形状のリブをケーシングに設けたので、ケーシングはカセッテ本体を支持する剛性を確保しつつも、ケーシング全体の軽量化が可能となり、カセッテ本体及びケーシングの使い勝手や収納等の利便性を向上できる。
請求項14に記載の放射線検出装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、前記ケーシングは、矩形状であり、且つ該ケーシングの角部に少なくとも1つのアンテナを有することを特徴とする。
請求項14に記載の発明によれば、少なくとも1つのアンテナをケーシングの角部に設けたので、放射線画像情報の送受信の際に送受信機間の物理的障害物に起因する通信速度の低下を防止可能となり、ケーシングの機能補完によって電子カセッテ全体としての通信性能を向上できる。
請求項15に記載の放射線検出装置は、請求項11又は12に記載の放射線検出装置において、前記ケーシングは、前記把持部に少なくとも1つのアンテナを有することを特徴とする。
請求項15に記載の発明によれば、少なくとも1つのアンテナをケーシングの把持部に設けたので、放射線画像情報の送受信の際に送受信機間の物理的障害物に起因する通信速度の低下を防止可能となり、ケーシングの機能補完によって電子カセッテ全体としての通信性能を向上できる。
本発明に係る放射線検出装置によれば、被写体を透過した放射線を検出し放射線画像情報に変換する放射線検出器と、変換された前記放射線画像情報を記憶する画像メモリと、を備えるカセッテ本体と、前記カセッテ本体を収容可能であり、該カセッテ本体の収容状態下に該カセッテ本体と電気的に接続されるケーシングと、を有する放射線検出装置であって、前記カセッテ本体は、前記画像メモリに記憶された前記放射線画像情報を無線通信により送信する第1無線手段と、前記カセッテ本体に電力を供給する第1バッテリと、を有し、前記ケーシングは、前記画像メモリに記憶された前記放射線画像情報を無線通信により送信する第2無線手段と、前記カセッテ本体に電力を供給する第2バッテリと、を備えるようにしたので、特に電子カセッテを患者に直接敷いて撮影する場合における電子カセッテの連続使用時間、通信性、耐荷重性の性能を両立し、カセッテ本体及びケーシングの使い勝手や収納等の利便性に優れた放射線検出装置を提供することができる。
本実施形態に係る放射線検出装置が組み込まれる放射線画像撮影システムが設置された手術室の説明図である。 本実施形態に係る放射線検出器の斜視図である。 本実施形態に係る放射線検出装置の斜視図である。 放射線検出器の回路構成ブロック図である。 本実施形態に係る放射線検出装置が組み込まれる放射線画像撮影システムの構成ブロック図である。 本実施形態に係る放射線検出装置が構成するカセッテ送受信システムのブロック図である。 本実施形態に係る放射線検出装置が構成する電力供給システムのブロック図である。 本実施形態に係る放射線検出装置を用いた撮影ワークフローを示す。 本実施形態に係る放射線検出装置を用いた撮影ワークフローを示す。 第1変形例に係る放射線画像撮影システムの構成ブロック図である。 第1変形例に係る放射線検出装置が構成するカセッテ送受信システムのブロック図である。 第1変形例に係る放射線検出装置が構成する電力供給システムのブロック図である。 第2変形例に係る放射線検出装置の斜視図である。 図14Aは、第2変形例に係る放射線検出装置の正面図である。図14Bは、図14Aに示す放射線検出装置のXIVB−XIVB線断面図である。 第3変形例に係る放射線検出装置の斜視図である。 図15における放射線検出装置のXVI−XVI線断面図である。 図15の放射線検出装置の一部省略平面図である。
図1は、本発明に係る放射線検出装置が組み込まれる放射線画像撮影システム10が設置された手術室12の説明図である。手術室12には、放射線画像撮影システム10に加えて、患者14が横臥する手術台16が配置されるとともに、医師18が手術に使用する各種器具が載置される器具台20が手術台16の側部に配置される。また、手術台16の周りには、麻酔器、吸引器、心電計、血圧計等、手術に必要な様々な機器が配置される。
放射線画像撮影システム10は、撮影条件に従った線量からなる放射線Xを患者14に照射するための撮影装置22と、患者14を透過した放射線Xを検出する放射線検出器(図2参照)を内蔵した電子カセッテ(放射線検出装置)24と、放射線検出器によって検出された放射線Xに基づく放射線画像を表示する表示装置26と、撮影装置22、電子カセッテ24及び表示装置26を制御するコンソール(電子カセッテ24の外部制御装置)28とを備える。電子カセッテ24は、放射線検出器を内蔵するカセッテ本体30と、該カセッテ本体30を収容し且つ該カセッテ本体30に着脱自在であるケーシング32とから構成される。コンソール28と、撮影装置22、電子カセッテ24、及び表示装置26との間では、破線で示す無線通信による信号の送受信が行われる。
撮影装置22は、自在アーム34に連結され、患者14の撮影部位に応じた所望の位置に移動可能であるとともに、医師18による手術の邪魔とならない位置に待避可能である。同様に、表示装置26は、自在アーム36に連結され、撮影された放射線画像を医師18が容易に確認できる位置に移動可能である。
図2は、本実施形態に係るカセッテ本体30の斜視図である。カセッテ本体30は、放射線Xを透過させる材料からなる保護カバー38を備える。保護カバー38の内部には、放射線Xが照射される保護カバー38の照射面40側から、患者14を透過した放射線Xを検出する放射線検出器44、及び放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板46が順に配設される。なお、保護カバー38の照射面40を放射線Xの散乱線を除去するグリッドとして構成してもよい。
また、保護カバー38の内部には、カセッテ本体30の電源であり電圧Vccを供給する内蔵バッテリ48と、内蔵バッテリ48から供給される電力により放射線検出器44を駆動制御するカセッテ制御部50と、放射線検出器44によって検出した放射線Xの情報を含む信号をコンソール28との間で送受信するカセッテ本体送受信機(第1無線手段)52とが収容される。なお、カセッテ制御部50及びカセッテ本体送受信機52には、放射線Xが照射されることによる損傷を回避するため、保護カバー38の照射面40側に鉛板等を配設しておくことが好ましい。
図3は、本実施形態に係る電子カセッテ24の斜視図である。カセッテ本体30は、略長方体状の保護カバー38を備える。保護カバー38の一方の短辺側側部に配設される電源スイッチ54は、内蔵バッテリ(第1バッテリ)48(図2参照)のオン/オフを手動で切替可能であり、医師18による撮影等の作業時にスイッチのノブが安易に切り替わらない構造になっている。保護カバー38の上面の短辺側端部(電源スイッチ54の近傍)に配設されるランプ56は、内蔵バッテリ48の電力残量を表示する。ランプ56は、例えば、表示色の差異(緑は満量、赤は不足)やランプの点灯数によって残量を示すことにより、医師18が視覚的にバッテリ残量を把握できる構成となっている。
保護カバー38の他方の短辺側側部に配設されるコネクタ58aは、後述するケーシング32が備えるコネクタ58bと嵌合自在で、カセッテ本体30とケーシング32とを電気的に接続可能である。
中空の長方体状のケーシング32は、本体60を有し、その長辺側の両側部に把手(把持部)62a、62bを設けている。把手62a、62bは、本体60の対向する側面部に左右対称となるように配設されているので、医師18がケーシング32(又は電子カセッテ24)を持ち運び易いように構成されている。把手62a、62bの一部に配設されたリング形状を有するアンテナ64a、64bは、ケーシング32とコンソール28(図1参照)との間において無線信号を送受信可能にする。なお、アンテナ64a、64bは、把手62a、62bの軸に対して回動自在であり、医師18はアンテナの指向性を調整することができる。
本体60の一方の短辺側側部に設けられている開口部66は、カセッテ本体30を収容できるように構成されている。本体60の他方の短辺側側面内壁にコネクタ58bが設けられている。このコネクタ58bは、上述したように、カセッテ本体30が備えるコネクタ58aと嵌合自在である。
本体60の他方の短辺側側部に配設される外付バッテリ(第2バッテリ)68は、ケーシング32から着脱自在である。本体60の長辺側側部に配設される電源スイッチ70は、外付バッテリ68のオン/オフを手動で切替可能であり、医師18による撮影等の作業時にスイッチのノブが安易に切り替わらない構造になっている。本体60の上面の短辺側端部(電源スイッチ70の近傍)に配設されるランプ72は、外付バッテリ68の電力残量を表示する。ランプ72は、ランプ56と同様に、表示色の差異(緑は満量、赤は不足)やランプの点灯数によって残量を示すことにより、医師18が視覚的にバッテリ残量を把握できる構成となっている。
従って、カセッテ本体30は、コネクタ58aを備える短辺側側面を先頭にして開口部66から矢印方向(カセッテ本体30の放射線Xの入射方向に対して垂直方向)に挿入することで、ケーシング32内に収容される。さらに、コネクタ58aと58bを嵌合することで、カセッテ本体30とケーシング32とは電気的に接続される。
図4は、放射線検出器44の回路構成ブロック図である。放射線検出器44は、放射線Xを感知して電荷を発生させるアモルファスセレン(a−Se)等の物質からなる光電変換層81を行列状の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)82のアレイの上に配置した構造を有し、発生した電荷を蓄積容量83に蓄積した後、各行毎にTFT82を順次オンにして、電荷を画像信号として読み出す。図4では、光電変換層81及び蓄積容量83からなる1つの画素80と1つのTFT82との接続関係のみを示し、その他の画素80の構成については省略している。なお、アモルファスセレンは、高温になると構造が変化して機能が低下してしまうため、所定の温度範囲内で使用する必要がある。従って、カセッテ本体30内に放射線検出器44を冷却する手段を配設することが好ましい。
各画素80に接続されるTFT82には、行方向と平行に延びるゲート線84と、列方向と平行に延びる信号線86とが接続される。各ゲート線84は、ライン走査駆動部88に接続され、各信号線86は、読取回路を構成するマルチプレクサ96に接続される。
ゲート線84には、行方向に配列されたTFT82をオン/オフ制御する制御信号Von、Voffがライン走査駆動部88から供給される。この場合、ライン走査駆動部88は、ゲート線84を切り替える複数のスイッチSW1と、スイッチSW1の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ90とを備える。アドレスデコーダ90には、カセッテ制御部50からアドレス信号が供給される。
また、信号線86には、列方向に配列されたTFT82を介して各画素80の蓄積容量83に保持されている電荷が流出する。この電荷は、増幅器92によって増幅される。増幅器92には、サンプルホールド回路94を介してマルチプレクサ96が接続される。マルチプレクサ96は、信号線86を切り替える複数のスイッチSW2と、スイッチSW2の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ98とを備える。アドレスデコーダ98には、カセッテ制御部50からアドレス信号が供給される。マルチプレクサ96には、A/D変換器100が接続され、A/D変換器100によってデジタル信号に変換された放射線画像情報がカセッテ制御部50に供給される。
その後、カセッテ本体送受信機52からの無線送信を行う場合は、カセッテ制御部50からの前記放射線画像情報の一部又は全部が、カセッテ本体送受信機52に供給される。また、後述するケーシング送信部からの無線送信を行う場合は、前記放射線画像情報の一部又は全部が、ケーシング32とコネクタ58aを介して電気的に接続されている通信・電源I/F102に供給される。
図5は、本実施形態に係る電子カセッテ24が組み込まれる放射線画像撮影システム10の構成ブロック図である。なお、コンソール28には、病院内の放射線科において取り扱われる放射線画像情報やその他の情報を統括的に管理する放射線科情報システム(RIS)29が接続され、また、RIS29には、病院内の医事情報を統括的に管理する医事情報システム(HIS)31が接続される。
放射線画像撮影システム10に組み込まれる放射線画像取得システム141は、撮影スイッチ110の操作によって放射線Xを出力する放射線源112と、コンソール28のコンソール送受信機133から無線通信により供給される撮影条件を受信する一方、コンソール28に対して無線通信による撮影完了信号等を送信する送受信機114と、撮影スイッチ110から供給される撮影開始信号及び送受信機114から供給される撮影条件に基づいて放射線源112を制御する線源制御部116と、患者14を透過した放射線Xを検出する放射線検出器44と、放射線検出器44を構成するライン走査駆動部88のアドレスデコーダ90(図4参照)及びマルチプレクサ96のアドレスデコーダ98(図4参照)に対してアドレス信号を供給するアドレス信号発生部118と、放射線検出器44によって検出された放射線画像情報を記憶する画像メモリ122と、カセッテ本体30を特定するためのカセッテID情報を記憶するカセッテIDメモリ124と、画像メモリ122とカセッテIDメモリ124とを有するメモリ120とを備える。なお、撮影条件とは、患者14の撮影部位に対して、適切な線量からなる放射線Xを照射するための管電圧、管電流、照射時間等を決定するための条件であり、例えば、撮影部位、撮影方法等の条件を挙げることができる。
また、放射線画像撮影システム10に組み込まれるカセッテ本体送受信システム142は、画像メモリ122に記憶された放射線画像情報に対して圧縮処理を施すことで情報量を削減する図示しない画像圧縮処理部と、圧縮処理が施された放射線画像情報を第1の放射線画像情報と第2の放射線画像情報とに分割し、前記第1の放射線画像情報及びカセッテID情報を送信するための制御を行う送受信制御部(制御手段)126と、コンソール28に対して無線通信により放射線画像信号等を送信するカセッテ本体送受信機52とを備える。
さらに、放射線画像撮影システム10に組み込まれるケーシング送信システム143は、上述した図示しない画像圧縮処理部と、圧縮処理が施された放射線画像情報を第1の放射線画像情報と第2の放射線画像情報とに分割し、前記第2の放射線画像情報及びカセッテID情報を送信するための制御を行う送受信制御部126と、カセッテ本体30とケーシング32とを電気的に接続し相互に通信可能とするコネクタ56a、56bと、カセッテ本体30側の通信・電源I/F102と、ケーシング32側の通信・電源I/F128と、コンソール28に対して無線通信により放射線画像信号等を送信するケーシング送信部(第2無線手段)130とを備える。
さらに、放射線画像撮影システム10に組み込まれる電力供給システム144は、電源スイッチ54の手動操作によって放射線検出器44、カセッテ制御部50、カセッテ本体送受信機52、通信・電源I/F102及びメモリ120への電力の供給を切り替える内蔵バッテリ48と、電源スイッチ70の手動操作によってケーシング32側の通信・電源I/F128及び電源補助回路132への電力の供給を切り替える外付バッテリ68と、ケーシング32側の通信・電源I/F128及びケーシング送信部130への電力の供給を行い、又は内蔵バッテリ48の充電を行う電源補助回路132と、カセッテ本体30とケーシング32を電気的に接続し、ケーシング32からカセッテ本体30への電力供給を可能とするコネクタ56a、56bと、カセッテ本体30側の通信・電源I/F102と、ケーシング32側の通信・電源I/F128とを備える。
さらに、放射線画像撮影システム10に組み込まれる放射線画像表示システム146は、カセッテ本体送受信機52又はケーシング送信部130からの送信電波(放射線画像情報)を受信するコンソール送受信機133と、コンソール送受信機133の無線通信を制御する制御部134と、コンソール28から放射線画像情報を受信する受信機136と、受信した放射線画像情報の表示制御を行う表示制御部138と、表示制御部138によって処理された放射線画像情報を表示する表示部140とを備える。
図6は、本実施形態に係る電子カセッテ24が構成するカセッテ送受信システム148のブロック図である。ここで、カセッテ送受信システム148は、上述したカセッテ本体送受信システム142及びケーシング送信システム143から構成される。
カセッテ本体送受信システム142は、CPU150と、無線信号により放射線画像情報を送受信するカセッテ本体送受信機52とから基本的に構成される。カセッテ本体送受信機52は、電波(RF信号)を送信するアンテナ152と、信号の変調/復調を行うRF回路(第1信号変換部)154とを備える。
RF回路154は、画像メモリ122(図5参照)から読み出されたデータ(放射線画像情報)を取得し該データを中間周波信号(IF信号)に変調するベースバンド処理回路156と、該ベースバンド処理回路156から供給される該IF信号をRF信号に変換する送信回路158と、前記ベースバンド処理回路156の指示に基づいて、該送信回路158から供給されるRF信号の送信先を切り替えるスイッチ160と、該RF信号を送信用信号としてアンテナ152に供給するアンテナ共用器161とを備える。
また、RF回路154は、コンソール28(図5参照)からのRF信号をアンテナ152を介して取得するアンテナ共用器161と、該アンテナ共用器161から供給される該RF信号をIF信号に変換する受信回路162と、該IF信号を復調しデータ(放射線画像情報)を取得するベースバンド処理回路156とを備える。
ケーシング送信システム143は、CPU150と、ケーシング送信部130とから基本的に構成され、また、ケーシング送信部130は、アンテナ64a、64bと、カセッテ本体送受信機52から供給されたRF信号の増幅を行うAMP回路164とを備える。
AMP回路164は、スイッチ160の切替により供給されるRF信号を増幅する増幅器166と、CPU150の指示に基づいて、カセッテ本体送受信機52から供給されたRF信号の送信先(アンテナ64a、64bのいずれか)を切り替えるスイッチ168とを備える。
また、カセッテ本体送受信機52とケーシング送信部130とで異なるチャンネルを備えるように設定可能である。例えば、IEEE802.11gにおいて、カセッテ本体送受信機52には6ch(2427〜2452Hz)を、ケーシング送信部130には11ch(2452〜2472Hz)をそれぞれ割り当て、互いにキャリア周波数の帯域が重複しないように設定できる。
さらに、カセッテ本体送受信機52とケーシング送信部130とで異なるチャンネルを設定する方法として、上述のような周波数分割だけでなく、時分割による設定もできることはいうまでもない。
以上のように、電子カセッテ24のカセッテ送受信システム148は構成される。
図7は、本実施形態に係る電子カセッテ24が構成する電力供給システム144のブロック図である。なお、図7において、電力は矢印の方向に供給される。
内蔵バッテリ48は、CPU150及びカセッテ本体側のRF回路154に対して電力を供給している。外付バッテリ68は、電源補助回路(充電手段)132、CPU150及びカセッテ本体30側のRF回路154に対して電力を供給している。電源補助回路132は、CPU150及びケーシング32側のAMP回路164に対して電力を供給している。
また、内蔵バッテリ48は、ケーシング32の電源補助回路132から電力を供給され、充電を行うことができる(太線の矢印)。さらに、外付バッテリ68は、ケーシング32から取り外し、図示しない充電器を用いて充電することができる。
以上のように、電子カセッテ24の電力供給システム144は構成される。
なお、内蔵バッテリ48には、小容量型且つ小サイズのバッテリを用いることが好ましい。例えば、小型リチウムイオン電池等を用いることができる。
また、外付バッテリ68には、着脱可能な大容量型バッテリを用いることが好ましい。例えば、大容量型のリチウム電池、急速充電のコンデンサ型、両者を併せもつ機能のバッテリを用いることができる。
さらに、外付バッテリ68をケーシング32から取り外さずに充電可能な構成をとることができる。かかる場合、ケーシング32の内部に、充電の電圧、電流、及び温度の管理が可能となる電子回路を設けることにより、ケーシング32の急速充電をすることができる。さらに、ケーシング32を安定的に作動させるため、放熱を考慮した装置設計をすることが好ましい。さらに、急速充電に適したキャパシタを用いる際に、充電中に発生する電圧変動を防止するために、ケーシング32に電圧変換器を設けることができる。
この実施形態に係る放射線画像撮影システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について図8及び図9に示す本実施形態に係る電子カセッテ24を用いた撮影ワークフローを示す図(フローチャート)を参照して説明する。
医師18は、電子カセッテ24を用いた撮影タイプを選択する。ここで、可搬性のある電子カセッテ24を用いた撮影態様を、電子カセッテ24が受ける荷重の観点から、電子カセッテ24に荷重を掛けることなく撮影する場合(以下、撮影タイプ1という。)と、電子カセッテ24を患者14に直接敷いて撮影する場合(以下、撮影タイプ2という。)とに大別する。
図8は、撮影タイプが1である場合のフローチャートを示す。ここで、撮影タイプが1とは、ケーシング32を用いずカセッテ本体30のみで撮影する撮影態様である。
先ず、医師18は、撮影に用いるカセッテ本体30のバッテリ残量を確認する(ステップS11)。カセッテ本体30に設けられたランプ56の点灯状態を確認し、内蔵バッテリ48の電力残量が不十分であると判断した場合は、そのカセッテ本体30にケーシング32を装着し、カセッテ本体30の充電を行う(ステップS12)。
図3に示すように、医師18は、カセッテ本体30を把持し、コネクタ58aを備える短辺側側面を先頭にして開口部66から矢印方向に挿入すると、カセッテ本体30にケーシング32を装着することができる。このとき、カセッテ本体のコネクタ58aとケーシング32のコネクタ58bは嵌合されるので、カセッテ本体30とケーシング32とは電気的に接続される。
さらに、内蔵バッテリ48の電力残量を十分に有するカセッテ本体30の予備の有無を確認し(ステップS13)、カセッテ本体30の予備がない場合は、ケーシング32を装着したカセッテ本体30の充電が完了するまで待機する(ステップS14)。
図7に示すように、ケーシング32の電源補助回路132から電源・通信I/F128、108を経由して(図5参照)、内蔵バッテリ48に電力を供給されるので、カセッテ本体30の内蔵バッテリ48の充電を行うことができる(太線の矢印)。カセッテ本体30の充電が完了した後、医師18は、図3に示すように、カセッテ本体30を把持し、開口部66から矢印方向の反対方向に引き出すと、カセッテ本体30からケーシング32を取り外すことができる。
一方、カセッテ本体30に設けられたランプ56の点灯状態を確認し、内蔵バッテリ48の電力残量が十分であると判断した場合又はカセッテ本体30の予備が存在する場合は、タイプ1の撮影を開始する(ステップS15)。
図5に示すように、撮影装置22を電子カセッテ24に対向する位置に移動させた後、撮影スイッチ110を操作して撮影を行う。
撮影装置22の線源制御部116は、コンソール送受信機133、送受信機114を介して、コンソール28より当該患者14の撮影部位に係る撮影条件を無線通信により取得し、取得した撮影条件に従って放射線源112を制御することにより、所定の線量からなる放射線Xを患者14に照射する。
図4に示すように、患者14を透過した放射線Xは、放射線検出器44に照射され、放射線検出器44を構成する各画素80の光電変換層81によって電気信号に変換され、蓄積容量83に電荷として保持される(図4参照)。次いで、各蓄積容量83に保持された患者14の放射線画像情報である電荷情報は、カセッテ制御部50を構成するアドレス信号発生部118からライン走査駆動部88及びマルチプレクサ96に供給されるアドレス信号に従って読み出される。
すなわち、ライン走査駆動部88のアドレスデコーダ90は、アドレス信号発生部118から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW1の1つを選択し、対応するゲート線84に接続されたTFT82のゲートに制御信号Vonを供給する。一方、マルチプレクサ96のアドレスデコーダ98は、アドレス信号発生部118から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW2を順次切り替え、ライン走査駆動部88によって選択されたゲート線84に接続された各画素80の蓄積容量83に保持された電荷情報である放射線画像情報を信号線86を介して順次読み出す。
放射線検出器44の選択されたゲート線84に接続された各画素80の蓄積容量83から読み出された放射線画像情報は、各増幅器92によって増幅された後、各サンプルホールド回路94によってサンプリングされ、マルチプレクサ96を介してA/D変換器100に供給され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された放射線画像情報は、カセッテ制御部50の画像メモリ122に一旦記憶される。
同様にして、ライン走査駆動部88のアドレスデコーダ90は、アドレス信号発生部118から供給されるアドレス信号に従ってスイッチSW1を順次切り替え、各ゲート線84に接続されている各画素80の蓄積容量83に保持された電荷情報である放射線画像情報を信号線86を介して読み出し、マルチプレクサ96及びA/D変換器100を介して画像メモリ122に記憶させる。
図5及び図6に示すように、記憶された前記放射線画像情報が画像メモリ122から読み出され、送受信制御部126の送信制御により、カセッテ本体送受信機52のRF回路154に供給される。RF回路154に供給された前記放射線画像情報は、ベースバンド処理回路156を介してIF信号に変調され、送信回路158を介して該IF信号からRF信号に変換される。CPU150の指示に基づいて、スイッチ160をアンテナ152側に切り替えられるので、前記RF信号はアンテナ共用器161を介してアンテナ152に供給され、コンソール28を送信先とする無線信号が送信される。
コンソール28に送信された放射線画像情報は、コンソール送受信機133によって受信され、制御部134により所定の画像処理が施され、患者14の患者情報との関連付けがなされた後、コンソール送受信機133から表示装置26に送信される。受信機136によって放射線画像情報を受信した表示装置26は、表示制御部138によって表示部140を制御し、放射線画像を表示部140に表示する。
次の撮影要求がある場合は、医師18は撮影準備(ステップS17)と撮影作業(ステップS15)を繰り返す。撮影が終了したら、カセッテ本体30の充電、ケーシング32の充電、又は電源OFFのいずれかの作業を行い、作業を終了する。
カセッテ本体30にケーシング32を装着するとカセッテ本体30の内蔵バッテリ48の充電が開始されるのは前述の通りなので、ここでは詳細な説明を省略する。あるいは、カセッテ本体の充電作業(ステップS14)等により外付バッテリ68の電力残量が不足する場合は、医師18は、外付バッテリ68をケーシング32から取り外し、図示しない充電器を用いて充電してもよい。あるいは、カセッテ本体30の電源スイッチ54を手動でオフに切り替えてもよい。
図9は、撮影タイプが2である場合のフローチャートを示す。ここで、撮影タイプが2とは、カセッテ本体30にケーシング32を装着して撮影を行う撮影態様である。
放射線画像撮影システム10は、手術室12に設置されており、例えば、医師18による患者14の手術中において、放射線画像の撮影が必要となった際に使用される。そのため、撮影対象である患者14の患者情報は、撮影に先立ち、コンソール28の図示しない患者情報管理部に予め登録しておく。また、撮影部位や撮影方法が予め決まっている場合には、これらの撮影条件を図示しない撮影条件管理部に予め登録しておく。以上の準備作業が終了した状態において、患者14に対する手術が実施される。
手術中において放射線画像の撮影を行う場合、医師18又は担当する放射線医師18は、患者14と手術台16との間の所定位置に、照射面40を撮影装置22側とした状態で電子カセッテ24を設置し、ケーシング32の電源スイッチ70をオン状態にする。
先ず、医師18は、撮影に用いるケーシング32のバッテリ残量を確認する(ステップS21)。ケーシング32に設けられたランプ72の点灯状態を確認し、外付バッテリ68の電力残量が不十分であると判断した場合は、そのケーシング32の外付バッテリ68を図示しない充電器に装着し、ケーシング32の急速充電を行う(ステップS22)。
ケーシング32の外付バッテリ68の電力残量が十分であることを確認した後に、撮影に用いるカセッテ本体30にケーシング32を装着し(ステップS23)、タイプ2の撮影を開始する(ステップS24)。
次の撮影要求の有無を判断し(ステップS25)、次の撮影要求がある場合は、撮影済みの画像メモリ122、カセッテIDメモリ124で取得した放射線画像情報を無線で多重送信する(ステップS26)。撮影が完了するまで、医師18は、次の撮影準備(ステップS27)と撮影作業(ステップS24)を繰り返す。
なお、カセッテ本体30に対するケーシング32の着脱方法及びカセッテ本体30の充電の動作原理や、放射線Xを患者14に照射した後放射線画像信号が画像メモリ122に記憶されるまでの動作原理については、前述の通りであり、便宜のため説明を省略する。
上述(ステップS26)の多重送信とは、カセッテ本体送受信機52及びケーシング送信部130による同時送信を意味する。画像メモリ122に記憶された放射線画像情報は、画像メモリ122から読み出され、送受信制御部126によって、第1の放射線画像情報と第2の放射線画像情報とに分割される。なお、送受信制御部126は、カセッテ本体送受信機52及びケーシング送信部130の放射線画像情報の分割比率を決定する。この分配比率は予め固定値に設定してもよいが、現在の通信速度の理論値、推定値、実測値等を勘案し、最適値を決定することが好ましい。
送受信制御部126の送信制御により、第1の放射線画像情報は、カセッテ本体送受信機52を介して無線通信でコンソール28に送信される。この動作原理については前述の通りであり、便宜のため説明を省略する。
また、図5及び図6に示すように、記憶された第2の前記放射線画像情報が画像メモリ122から読み出され、送受信制御部126の送信制御により、カセッテ本体送受信機52のRF回路154に供給される。RF回路154に供給された前記放射線画像情報は、ベースバンド処理回路156を介してIF信号に変調され、送信回路158を介して該IF信号からRF信号に変換される。CPU150の指示に基づいて、スイッチ160をアンテナ64a、64b側に切り替えられるので、通信・電源I/F102、コネクタ58a、58b、通信・電源I/F128を介し、該RF信号はケーシング32のAMP回路164に供給される。
AMP回路164に供給された前記RF信号は、増幅器166を介して増幅される。CPU150の指示に基づいて、スイッチ160をアンテナ64a側又は64b側のいずれかに切り替えられるので、増幅された前記RF信号はアンテナ64a(64b)に供給され、コンソール28を送信先とする無線信号が送信される。
ここで、カセッテ本体送受信機52とケーシング送信部130とで異なるチャンネルを備えるように設定しているので多重送信が可能となり、1チャンネル当たりの無線通信の負荷(データ量)を低減するとともに、送受信時間を短縮することができる。
コンソール28に送信された第1及び第2の放射線画像情報は、コンソール送受信機133によって受信され、制御部134により、元の放射線画像情報に再構成され、所定の画像処理が施され、患者14の患者情報との関連付けがなされた後、コンソール送受信機133から表示装置26に送信される。受信機136によって放射線画像情報を受信した表示装置26は、表示制御部138によって表示部140を制御し、放射線画像を表示部140に表示する。
次の撮影要求の有無を判断し(ステップS25)、次の撮影要求がない場合は、放射線画像情報を無線で送信する(ステップS28)。医師18は、一重送信(カセッテ本体30又はケーシング32のうち通信状態が良好の方で送信)又は多重送信(カセッテ本体30及びケーシング32による同時送信)のいずれかを選択する。
ケーシング32単体での無線送信を行う場合、画像メモリ122に記憶された放射線画像情報は、画像メモリ122から読み出され、通信・電源I/F102、コネクタ58a、58b、通信・電源I/F128、ケーシング送信部130を介し、無線通信によりコンソール28に送信される。
医師18は、撮影が終了した後に、カセッテ本体30の充電、ケーシング32の充電又は電源OFF(カセッテ本体30及びケーシング32)のいずれかの最終作業を行う(ステップS29)。
なお、カセッテ本体30又はケーシング32の充電作業及び動作については、撮影タイプ1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る放射線画像撮影システム10及び電子カセッテ24は、上述した説明に限定されることはなく、種々の構成に変更することが可能である。本実施形態の変形例(第1変形例〜第4変形例)について、図11〜図17を参照しながら説明する。なお、以下の変形例において本実施の形態と同一である構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略し、以下同様とする。
先ず、第1変形例について、図10〜図12を参照しながら説明する。第1変形例は、本実施形態と比べて図5に示すケーシング32、図6に示すカセッテ送受信システム148、図7に示す電力供給システム144の構成がそれぞれ異なっている。
図10は、第1変形例に係る電子カセッテ24が組み込まれる放射線画像撮影システム10の構成ブロック図である。
放射線画像撮影システム10に組み込まれるケーシング送受信システム145は、上述した図示しない画像圧縮処理部と、圧縮処理が施された放射線画像情報を第1の放射線画像情報と第2の放射線画像情報とに分割し、前記第2の放射線画像情報及びカセッテID情報を送信するための制御を行う送受信制御部126と、カセッテ本体30とケーシング32とを電気的に接続し相互に通信可能とするコネクタ56a、56bと、カセッテ本体30側の通信・電源I/F102と、ケーシング32側の通信・電源I/F128と、コンソール28に対して無線通信により放射線画像信号等を送受信するケーシング送受信機(第2無線手段)170とを備える。
図11は、第1変形例に係る電子カセッテ24が構成するカセッテ送受信システム148のブロック図である。ここで、カセッテ送受信システム148は、カセッテ本体送受信システム142及びケーシング送受信システム145から構成される。
第一に、カセッテ本体送受信システム142は、CPU150とカセッテ本体送受信機52(図5参照)とから基本的に構成され、また、カセッテ本体送受信機52は、アンテナ152と、RF信号の送受信を行うRF回路154とを備える。さらに、RF回路154は、電波の送受信を制御するベースバンド処理回路156と、送信回路158と、アンテナ共用器161と、受信回路162とを備える。
第二に、ケーシング送受信システム145は、カセッテ本体30が備えるCPU150と、ケーシング送受信機170とから基本的に構成され、また、ケーシング送受信機170は、アンテナ64a、64bと、RF信号の送受信を行うRF回路172とを備える。
RF回路172は、画像メモリ122(図5参照)から読み出されたデータ(放射線画像情報)を取得し該データを中間周波信号(IF信号)に変調するベースバンド処理回路174と、該ベースバンド処理回路174から供給される該IF信号をRF信号に変換する送信回路176と、該送信回路176で変換されたRF信号を増幅する増幅器178と、CPU150の指示に基づいて、増幅器178で増幅されたRF信号の送信先を切り替えるスイッチ180とを備える。
また、RF回路172は、コンソール28(図5参照)から受波したアンテナ64a(64b)のいずれか一方に受信先を切り替えるスイッチ180と、該アンテナ64a(64b)により受波されたRF信号を増幅する増幅器182と、該増幅器182で増幅されたRF信号をIF信号に変換する受信回路184と、該IF信号を復調しデータ(放射線画像情報)を取得するベースバンド処理回路174とを備える。
このように構成しているので、次のような放射線画像情報の送受信処理を行うことができる。
第一に、カセッテ本体30が備えるカセッテ本体送受信機52による無線通信は次のように実現される。
図10及び図11に示すように、記憶された前記放射線画像情報が画像メモリ122から読み出され、送受信制御部126の送信制御により、カセッテ本体送受信機52のRF回路154に供給される。RF回路154に供給された前記放射線画像情報は、ベースバンド処理回路156を介してIF信号に変調され、送信回路158を介して該IF信号からRF信号に変換される。前記RF信号はアンテナ共用器161を介してアンテナ152に供給され、コンソール28を送信先とする無線信号が送信される。
一方、コンソール28からの無線信号がアンテナ152によって受波され、RF信号としてアンテナ共用器161に供給される。該RF信号はアンテナ共用器161を介して受信回路162に供給され、該受信回路162によりIF信号に変換される。該IF信号はベースバンド処理回路156を介して復調され、デジタルデータとして取得される。その後、送受信制御部126の受信制御により、必要に応じて該デジタルデータをメモリ120に記憶する。
第二に、ケーシング32が備えるケーシング送受信機170による無線通信は次のように実現される。
図10及び図11に示すように、記憶された前記放射線画像情報が画像メモリ122から読み出され、送受信制御部126の送信制御により、通信・電源I/F102、128を介してケーシング送受信機170のRF回路172に供給される。RF回路172に供給された前記放射線画像情報は、ベースバンド処理回路174を介してIF信号に変調され、送信回路176を介して該IF信号からRF信号に変換される。前記RF信号は増幅器178を介して電力増幅される。CPU150の指示に基づいて、スイッチ180をアンテナ64a側(64b側)に切り替えられるので、前記RF信号はアンテナ64a(64b)に供給され、コンソール28を送信先とする無線信号が送信される。
なお、複数のアンテナ64a、64bのうち無線電波の送信に用いる1つのアンテナを選択するため、種々な構成を採ることが可能である。
例えば、ケーシング32から放射線画像情報を送信する際に、ケーシング送受信機170とコンソール送受信機133との間で定期/非定期に送受信される試験信号に基づいて、RF信号の送信に用いるアンテナ64a又は64bのうちの一方を選択することができる。具体的には、画像メモリ122に記憶されたデータの送信を開始する直前に、アンテナ64a、64bのそれぞれのアンテナを介して、ケーシング送信部130からコンソール送受信機133へ試験信号を送信し、コンソール28の受信完了時間が短い方のアンテナ64a(64b)を選択することができる。
一方、コンソール28からの無線信号がアンテナ64a(64b)によって受波される。ここで、複数のアンテナ64a、64bのうち無線電波の受信に用いる1つのアンテナを選択するため、同一の無線信号について電波状況の優れたアンテナを優先的に用いる通信技術(いわゆるダイバーシティ)を用いることができる。
アンテナ64a(64b)から受波されたRF信号は増幅器182に供給され、該増幅器182により電力増幅される。増幅された該RF信号は受信回路184に供給され、該受信回路184によりIF信号に変換される。該IF信号はベースバンド処理回路174を介して復調され、デジタルデータとして取得される。その後、送受信制御部126の受信制御により、必要に応じて該デジタルデータをメモリ120に記憶する。
図12は、第1変形例に係る電子カセッテ24が構成する電力供給システム144のブロック図である。なお、図12において、電力は矢印の方向に供給される。
内蔵バッテリ48は、CPU150及びカセッテ本体側のRF回路154に対して電力を供給している。外付バッテリ68は、電源補助回路132及びCPU150に対して電力を供給している。電源補助回路132は、CPU150、カセッテ本体30側のRF回路154及びケーシング32側のRF回路172に対して電力を供給している。
また、内蔵バッテリ48は、ケーシング32の電源補助回路132から電力を供給され、充電を行うことができる(太線の矢印)。さらに、外付バッテリ68は、ケーシング32から取り外し、図示しない充電器を用いて充電することができる。
このように構成しているので、次のような電力供給を行うことができる。
カセッテ本体30にケーシング32が装着されていない場合、内蔵バッテリ48は、CPU150及びカセッテ本体側のRF回路154に対して電力を供給する。これにより、カセッテ本体30を作動させることができる。
一方、カセッテ本体30にケーシング32が装着されている場合、内蔵バッテリ48又は外付バッテリ68は、CPU150、カセッテ本体30側のRF回路154及びケーシング32側のRF回路172に対し電力を供給する。これにより、内蔵バッテリ48又は外付バッテリ68のどちらか一方の電力が残っていれば、カセッテ本体30を作動させることができる。また、カセッテ本体30の電源スイッチ54のオン/オフに関わらず、ケーシング32の電源スイッチ70をオンした場合は、電源補助回路132を介して内蔵バッテリ48を充電することができる。
さらに、外付バッテリ68の電力が尽きた場合は、ケーシング32から取り外し、別の充電器(不図示)を用いて充電することができる。
なお、カセッテ本体送受信機52には、低電力消費型且つ小サイズである無線モジュールを用いることが好ましい。例えば、赤外線通信、IrDA、Bluetooth、IEEE802.11V、USBタイプを用いることができる。さらに、電波を送出しない時間間隔が長くなるようにスリープモードの設定を行うことで、消費電力を抑えることができる。
また、ケーシング送受信機170には、IEEE802.11V、USBタイプに限ることなく種々の無線モジュール、例えば、IEEE802.11gを用いることもできる。
次いで、第2変形例について、図13及び図14を参照しながら説明する。図13は第2変形例に係る電子カセッテ24の斜視図、図14Aは、第2変形例に係る電子カセッテ24の正面図、図14Bは図14Aに示す電子カセッテ24のXIVB−XIVB線断面図である。第2変形例は、本実施形態と比べて図3に示すカセッテ本体30及びケーシング32の構成が異なっている。
図13に示すように、電子カセッテ24は、カセッテ本体30とケーシング32とを備える。ケーシング32は、矩形状の本体200を有し、この本体200は一方の側面に大きく開口する開口部202を有する。前記開口部202の上部に支持部204を設け、この支持部204に可動爪208と、この可動爪208を変位させるスライダ210を設ける。本体200の上部に把手212を備える。前記開口部202に嵌合するカセッテ本体30は、開口部202を形成する本体200の底面に2つの突起部206を形成しておく。カセッテ本体30は、下面部に2つの穴214と、上面部に2つの穴216とを備える。
ここで、本体200は、金属の中で軽量であるマグネシウムで構成される。また、EMC対策として、照射面40のカバーの内側にアルミ箔を貼付し、照射面40の背面のカバーの内側に導電塗装をすることが好ましい。
図14Aに示すように、円錐形状の突起部206は、ケーシング32の下内壁に2つ設けられており、カセッテ本体30の底面に形成された穴214にそれぞれ嵌合する。ここで、カセッテ本体30とケーシング32を嵌合する手段は、突起部206と穴214に限定されないことは言うまでもなく、例えば穴214に代えて凹部たる溝であってもよい。
図14Aに示すように、可動爪208は、前記支持部204の内部にカセッテ本体30の上部の穴216、216に対応して2つ設けられており、コイルスプリング215によって図13において下方へと指向して弾発付勢される。前記可動爪208の一側面にテーパ面が形成される。スライダ210は、前記可動爪208の近傍に設けられ、その先端部は可動爪208のテーパ面に臨む。すなわち、可動爪208のテーパ面に指向してスライダ210の先端を押圧すると、可動爪208は図においてコイルスプリング215の弾発力に抗して上方へ移動可能である。
把手212は、本体200と一体的に成型されており、カセッテ本体30及びケーシング32を把持可能な程度の強度を有している。
図14Bに示すように、カセッテ本体30は、放射線Xの入射面側(保護カバー38の照射面40側)が開口部202を指向し、且つ、照射面40と反対側の面218とケーシング32の背面220と接触しないように所定間隔離間して保持される。
以上のように構成しているので、照射面40を手前に向けカセッテ本体30を保持しつつ、2つの突起部206にカセッテ本体30の穴214を嵌合した状態でカセッテ本体30をケーシング32の背面220に近づけ、スライダ210を可動爪208のテーパ面に押圧して横方向に移動させ、コイルスプリング215の弾発力に抗して持ち上げ、次いでスライダ210を解放すれば、可動爪208と穴214とが二箇所で係合し、ケーシング32をカセッテ本体30にロックするように装着することができる。一方、ケーシング32にカセッテ本体30を収容した状態で移動させて可動爪208を持ち上げ、可動爪208を穴216から離脱させればケーシング32からカセッテ本体30を取り外すことができる。このようにして、ケーシング32は、カセッテ本体30の放射線Xの入射方向に対して水平方向に着脱可能となる。
次いで、第3変形例について、図15〜図17を参照しながら説明する。図15は、第3変形例に係るカセッテ本体30の斜視図、図16は図15における電子カセッテ24のXVI−XVI線断面図、図17は図15の電子カセッテ24の一部省略平面図である。第3変形例は、本実施形態と比べて図2に示すカセッテ本体30及びケーシング32の構成が異なっている。
図15は、図3に示す電子カセッテ24と同様に、カセッテ本体30をコネクタ58aを備える短辺側側面を先頭にして開口部66から矢印方向(図3)に挿入することで、ケーシング32内に収容した状態を示す。さらに、コネクタ58aと58bを嵌合することで、カセッテ本体30とケーシング32とは電気的に接続されている。その他の構成については図3と略同様のため、詳細な説明を省略する。
図16に示すように、カセッテ本体30は、第1部材300が枠部材302を介して第2部材306に接続され、第1室308には放射線検出器44が配置される。保護カバー38の内部において、第1室308における基台309上には、患者14を透過した放射線Xを放射線画像に変換し、変換した放射線画像を電気信号(アナログ信号)として出力する略平面状の放射線検出器44が配置される。一方、第2室310には、放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板(遮蔽部材)46と、放射線検出器44からフレキシブル基板312を介して出力された前記アナログ信号に対して増幅処理等を行う電子部品314が搭載された回路基板316が配設されている。
この場合、基台309の底面に接触している鉛板46に対して複数の筒状のスペーサ318を介して回路基板316を配置した状態で回路基板316、スペーサ318及び鉛板46を介してネジ322を基台309に締結することにより、第2室310内において、回路基板316、スペーサ318及び鉛板46を基台309に固定することができる。また、基台309の枠部材302側には、第1室308と第2室310とを連通させるための孔320が形成されており、フレキシブル基板312は、孔320を通過して放射線検出器44と電子部品314とを電気的に接続する。
なお、図16は、基台309上でシンチレータ324、光電変換層326の順に積層した、いわゆる裏面照射型の放射線検出器44の構成を図示しているが、基台309上で光電変換層326、シンチレータ324の順に積層した表面照射型の放射線検出器44の構成としてもよい。
一方、中空の長方体状のケーシング32は、本体60を有し、カセッテ本体30を収容している。本体60の照射面40及び底面304の内壁に、段差部328が2つずつ設けられている。図17に示すように、回路基板316は3行3列で略等間隔に並設されている。ケーシング32の本体60に設けられた4つの段差部328により、回路基板316を跨ぐように十字型のリブ330が形成される。
このように構成したので、ケーシング32はカセッテ本体30を支持する剛性を確保しつつも、ケーシング32全体の軽量化を図ることができる。
かかる場合、ケーシング32の照射面40側内壁に設けられた段差部328の段差の影響で、放射線検出器44が検出する放射線Xの照射線量の均一性が損なわれる。そうすると、ケーシング32の段差部328の形状が放射線画像情報に写り込むおそれがある。
そこで、電子カセッテ24で得られた放射線画像情報に対して段差部328の形状を考慮した画像補正を行うことが好ましい。各ケーシング32は固有の段差部328の形状を有することから、それぞれのケーシング32に応じた好適な画像補正を行うことができる。例えば、ケーシング32のシリアル番号と、段差部328の数、位置、大きさ、深さ等の形状情報を予め対応づけておき、該形状情報を利用して画像補正を行えるようにすることは好ましい態様である。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10…放射線画像撮影システム 14…患者
22…撮影装置 24…電子カセッテ
26…表示装置 28…コンソール
30…カセッテ本体 32…ケーシング
38…保護カバー 44…放射線検出器
48…内蔵バッテリ 50…カセッテ制御部
52…カセッテ本体送受信機 58a、58b…コネクタ
60、200…本体 62a、62b…把手
64a、64b、152…アンテナ 68…外付バッテリ
122…画像メモリ 124…カセッテIDメモリ
130…ケーシング送信部 132…電源補助回路
133…コンソール送受信機 142…カセッテ本体送受信システム
143…ケーシング送信システム 144…電力供給システム
148…カセッテ送受信システム 150…CPU
154、172…RF回路 156、174…ベースバンド処理回路
158、176…送信回路 160、168、180…スイッチ
161…アンテナ共用器 162、184…受信回路
164…AMP回路 166、178、182…増幅器
170…ケーシング送受信機 330…リブ

Claims (15)

  1. 被写体を透過した放射線を検出し放射線画像情報に変換する放射線検出器と、変換された前記放射線画像情報を記憶する画像メモリと、を備えるカセッテ本体と、
    前記カセッテ本体を収容可能であり、該カセッテ本体の収容状態下に該カセッテ本体と電気的に接続されるケーシングと、
    を有する放射線検出装置であって、
    前記カセッテ本体は、前記画像メモリに記憶された前記放射線画像情報を無線通信により送信する第1無線手段と、前記カセッテ本体に電力を供給する第1バッテリと、を有し、
    前記ケーシングは、前記画像メモリに記憶された前記放射線画像情報を無線通信により送信する第2無線手段と、前記カセッテ本体に電力を供給する第2バッテリと、を有する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  2. 請求項1記載の放射線検出装置において、
    前記第1無線手段は、前記放射線画像情報を無線周波数信号に変換する第1信号変換部と、前記第1信号変換部から供給される前記無線周波数信号を外部に送信する少なくとも1つのアンテナと、を備える第1無線通信機とする
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  3. 請求項2記載の放射線検出装置において、
    前記第2無線手段は、前記第1信号変換部から供給される前記無線周波数信号を外部に送信する少なくとも1つのアンテナとする
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  4. 請求項1又は2に記載の放射線検出装置において、
    前記第2無線手段は、前記放射線画像情報を無線周波数信号に変換する第2信号変換部と、前記第2信号変換部により変換された前記無線周波数信号を外部に送信する少なくとも1つのアンテナと、を備える第2無線通信機とする
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記カセッテ本体は、前記放射線画像情報を第1の放射線画像情報と第2の放射線画像情報とに分割し、第2の放射線画像情報を前記ケーシングに供給し、前記第1の放射線画像情報を前記第1無線手段により、前記第2の放射線画像情報を前記第2無線手段によりそれぞれ送信する制御手段を有する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記第1無線手段は、前記第2無線手段のチャンネルと異なるチャンネルで前記放射線画像情報を送信する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  7. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記ケーシングは、前記放射線画像情報から変換された無線周波数信号の電力を増幅する増幅手段を有する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  8. 請求項4記載の放射線検出装置において、
    前記第1無線通信機は、前記第2無線通信機と比べて消費電力が低く且つサイズが小さい
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  9. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記第1バッテリは、前記第2バッテリと比べて電力容量が小さく且つサイズが小さい
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  10. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記ケーシングは、前記第2バッテリから供給される電力を用いて前記第1バッテリを充電する充電手段を有する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  11. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記ケーシングは、把持部を有し、且つ前記カセッテ本体の放射線入射方向に対して垂直方向に着脱可能となるように前記カセッテ本体を収容する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  12. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記ケーシングは、把持部を有し、且つ前記カセッテ本体の放射線入射方向に対して水平方向に着脱可能となるように前記カセッテ本体を収容する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  13. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記ケーシングは、該ケーシングの内壁に、前記カセッテ本体が収容される状態で前記カセッテ本体が有する複数の回路基板を跨ぐ形状のリブを有する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  14. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記ケーシングは、矩形状であり、且つ該ケーシングの角部に少なくとも1つのアンテナを有する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
  15. 請求項11又は12に記載の放射線検出装置において、
    前記ケーシングは、前記把持部に少なくとも1つのアンテナを有する
    ことを特徴とする放射線検出装置。
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