JP5164945B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
自動変速機の制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5164945B2 JP5164945B2 JP2009194035A JP2009194035A JP5164945B2 JP 5164945 B2 JP5164945 B2 JP 5164945B2 JP 2009194035 A JP2009194035 A JP 2009194035A JP 2009194035 A JP2009194035 A JP 2009194035A JP 5164945 B2 JP5164945 B2 JP 5164945B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fastening
- hydraulic pressure
- control
- rotational speed
- change rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、ディッシュプレートを備えた摩擦締結要素を滑らかに締結可能な自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
次に、リバースブレーキR/Bの構成について説明する。図3は実施例1のリバースブレーキの構成を表す概略図である。実施例1の摩擦締結要素は、ローブレーキL/BやハイクラッチH/Cにはディッシュプレートを備えていない多板式の摩擦締結要素を採用し、リバースブレーキR/Bはディッシュプレートを採用している。リバースブレーキR/Bは、ケースC内に収装されたシリンダ部材20と、シリンダ部材20内に摺動可能に配置されたピストン21と、ピストン21を解放側に付勢するリターンスプリング22及びリターンスプリング22を保持するスプリングリテーナ23とを有する。また、ケースC内周に形成されたスプライン溝C1には複数のケース側クラッチプレート25が取り付けられている。リングギヤ9dの外周には、ケース側クラッチプレート25と交互に重なるように取り付けられたリングギヤ側クラッチプレート26が取り付けられている。これらクラッチプレートとピストン21との間には皿バネ状のディッシュプレート24が配置されている。
ディッシュプレート24を採用する理由は、シリンダ室に供給された油圧を緩やかに排出するためである。緩やかに排出するという観点からはアキュムレータと同様の作用であるが、ディッシュプレート24のほうが油路等の構造を簡略化できるからである。また、ピストン21がクラッチプレートに接触する締結開始点とディッシュプレート24の変形開始点とが同じであり、制御が容易であるというメリットがある。
次に、締結制御部103について説明する。図4は締結制御部103の制御構成を表す制御ブロック図である。運転者がセレクトレバーをリバースレンジに切換操作を行うと締結制御部103の作動を開始する。以下、締結制御部103に設けられた各構成について説明する。
γ=β/α
α=Ne−Nout
β=Nt−Nout
このとき、締結進行率δは、下記のように定義される。
δ=1/(dγ/dt)
すなわち、締結進行度γの1秒あたりの変化量の逆数が締結進行率δである。例えば、締結進行率δ=1と指示すると、1秒間で摩擦締結要素の締結が完了する。実施例1では、締結進行度γが所定値γoとなるまではδ=1で設定し、所定値γoを超えたときは、δを1よりも徐々に大きな値(例えば、制御周期毎に0.2ずつ大きくする等)に設定する。これにより、締結前半では比較的素早い締結動作を行い、締結後半では比較的緩やかな締結動作を実現する。
目標タービン回転変化率演算部1032では、設定された締結進行率δに応じて目標タービン回転変化率ΔNt*を演算する。すなわち、締結進行率の指示に応じた理想的なタービン回転変化率が演算される。
回転変化率偏差演算部1033では、目標タービン回転変化率ΔNt*と実タービン回転変化率演算部1044で演算された実タービン回転変化率ΔNtとの偏差である回転数変化率偏差x(=ΔNt*−ΔNt)を演算する。
第1加算量演算部1034(加算手段)では、回転数変化率偏差xに基づいて図5に示すマップから第1加算量Pxを演算する。図5は実施例1の第1加算量と回転数変化率偏差との関係を表す加算量マップである。このマップは、回転数変化率偏差xが大きいほど第1加算量Pxが大きくなるように連続的に設定されており、滑らかな制御を達成する。尚、第1加算量Pxは、回転数変化率偏差xのみに基づき設定され、回転数変化率偏差の微分地dx/dtや積分値∫xdtに基づいて算出されるものではない。
変化率フィードバック制御量演算部1035では、回転数変化率偏差xに基づいて、PID制御量P1fbを演算する。例えば、P1fb=k1p・x+k1i・∫xdt+k1d・(dx/dt)として演算される。ここで、k1p,k1i,k1dはそれぞれ変化率フィードバック制御用の比例ゲイン,積分ゲイン,微分ゲインである。
トルク演算部1036では、PID制御量P1fbにリバースブレーキR/Bのイナーシャを乗算して回転変化率ベーストルク制御量Tdn1を演算する。
変化率ベース加算部1030では、変化率フィードバック制御量P1fbに第1加算量Pxを加算し、最終的な回転変化率トルク制御量Tdn2を演算する。
外乱オブザーバ1038では、目標タービン回転変化率ΔNt*に基づいて目標タービン回転数Nt*を演算する。第1トルコンモデル1039では、演算された目標タービン回転数Nt*とエンジン回転数Ne及び予め設定されたトルクコンバータ諸元を用いて回転数ベース目標トルクTt*を演算する。第2トルコンモデル1040では、検出された実タービン回転数Ntとエンジン回転数Ne及び予め設定されたトルクコンバータ諸元を用いて回転数ベース実トルクTtを演算する。回転数偏差演算部1041では、回転数ベース目標トルクTt*と回転数ベース実トルクTtとの偏差である回転数偏差y(=Tt*−Tt)を演算する。尚、第1トルコンモデルと第2トルコンモデルは同じ演算処理を行うものである。
第2加算量演算部1037では、締結進行度γに基づいて図6に示すマップから第2加算量Pγを演算する。図6は実施例1の第2加算量と締結進行度γとの関係を表す加算量マップである。このマップは、締結進行度γが大きくなるほど、すなわち締結が進行するほど第2加算量Pγが小さくなるように連続的に設定されており、滑らかな制御を達成する。
次に、締結制御部の作用について説明する。図7は運転者がニュートラルレンジ(Nレンジ)からリバースレンジ(Rレンジ)に切換操作をしたときの油圧変化及び各種回転数の関係を表すタイムチャートである。初期状態はニュートラルレンジが選択されており、リバースブレーキR/B等の全ての摩擦締結要素は完全解放されている。
時刻t5において、タービン回転数Ntの落ち込み変化を検出すると、プリチャージフェーズを終了し、締結進行フェーズを開始、すなわち締結制御(回転変化率ベースの制御及び回転数ベースの制御)を実行する。このとき、実回転変化率が目標回転変化率よりも小さいときは、偏差xに応じた高い第1加算量Pxを加算する。一方、実回転変化率が目標回転変化率よりも大きいときは、偏差xが負の値となるため、この場合は加算を行わない。尚、偏差xの値に応じて減算してもよい。このように、変化率フィードバック制御量演算部1035内でのゲイン調整ではなく、それとは別ループにおいて変化率偏差xに応じた加算量を設定することで、変化率フィードバック制御量演算部1035内における積分成分が蓄積されることがない。
(1)ケース側クラッチプレート25と交互に重なるように取り付けられたリングギヤ側クラッチプレート26(相対回転可能な一対の部材間に夫々設けられた摩擦板)と、これらクラッチプレート25,26を押圧して締結状態にするピストン21と、クラッチプレート25,26とピストン21との間に介在する皿バネ状のディッシュプレート24と、ピストン21に作用させる油圧を調圧する油圧コントロールバルブユニット10(油圧制御手段)と、クラッチプレート25,26の締結の進行状態を判定する締結進行率設定部1031,第2加算部1037(進行状態判定手段)と、クラッチプレート25,26の締結の進行状態が目標の進行状態となるように前記ピストンに作用させる油圧を少なくとも積分項を用いたフィードバック制御により算出する変化率フィードバック制御量演算部1035,回転数フィードバック制御量演算部1043(フィードバック制御手段)と、変化率フィードバック制御量演算部1035,回転数フィードバック制御量演算部1043により算出されたピストン21に作用させる油圧に、クラッチプレート25,26の締結の進行状態が後半の領域よりも前半の領域の方が大きい所定の油圧を加算する第2加算部1037(加算手段)と、を備えた。
よって、フィードバックループから出力される制御量よりも実際には加算された油圧によって締結作動が行われるため、フィードバックループ内の積分成分が蓄積されることがなく、締結後半において制御量過多による急締結を抑制することができる。また、締結状態の後半領域では小さな加算量を加えるため、ディッシュプレート24の変形終了後に過度に締結力が増大することによる回転数の急激な低下等を抑制することができる。
よって、フィードバックループから出力される制御量よりも実際には加算された油圧によって締結作動が行われるため、フィードバックループ内の積分成分が蓄積されることがなく、締結後半において制御量過多による急締結を抑制することができる。
また、締結の進行状態を判定するためのパラメータとして締結進行度γや締結進行率δを導入したが、例えば、入力軸回転数や摩擦締結要素の差回転など、締結の進行状態を判定できるパラメータを用いて制御してもよい。
また、実施例1では、第1加算量Px及び第2加算量Pγをマップから演算したが、所定の関数に基づいて第1加算量Px又は第2加算量Pγを算出してもよい。
2 トルクコンバータ
4 自動変速機
5 変速機出力軸
8 無段変速機構
9 副変速機構
10 油圧コントロールバルブユニット
11 変速機コントローラ
103 締結制御部
1030 変化率ベース加算部
1031 締結進行率設定部
1033 回転変化率偏差演算部
1034 第1加算部
1035 変化率フィードバック制御量演算部
1036 トルク演算部
1037 第2加算部
1041 回転数偏差演算部
1043 回転数フィードバック制御量演算部
1044 実タービン回転変化率演算部
1045 制御量加算部
R/B リバースブレーキ
Claims (3)
- 相対回転可能な一対の部材間に夫々設けられた摩擦板と、
該摩擦板を押圧して締結状態にするピストンと、
前記摩擦板と前記ピストンとの間に介在する皿バネ状のディッシュプレートと、
前記ピストンに作用させる油圧を調圧する油圧制御手段と、
前記摩擦板の締結の進行状態を判定する進行状態判定手段と、
前記摩擦板の締結の進行状態が目標の進行状態となるように前記ピストンに作用させる油圧を少なくとも積分項を用いたフィードバック制御により算出するフィードバック制御手段と、
前記フィードバック制御手段により算出された前記ピストンに作用させる油圧に、前記摩擦材の締結の進行状態が後半の領域よりも前半の領域の方が大きい所定の油圧を加算する加算手段と、
を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。 - 請求項1に記載の自動変速機の制御装置において、
前記加算手段は、前記所定の油圧が締結の進行に応じて徐々に小さくなるように設定することを特徴とする自動変速機の制御装置。 - 請求項1または2に記載の自動変速機の制御装置において、
前記摩擦板のトルク入力側部材の実回転数変化率を検出する回転数変化率検出手段を設け、
前記所定の油圧は、前記摩擦板の締結の進行状態に応じて演算された前記トルク入力側部材の目標回転数変化率と前記実回転数変化率との偏差が大きいほど大きい第1の所定の油圧と、前記進行状態が進行するほど小さな第2の所定の油圧とを加算した油圧であることを特徴とする自動変速機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009194035A JP5164945B2 (ja) | 2009-08-25 | 2009-08-25 | 自動変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009194035A JP5164945B2 (ja) | 2009-08-25 | 2009-08-25 | 自動変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011047417A JP2011047417A (ja) | 2011-03-10 |
JP5164945B2 true JP5164945B2 (ja) | 2013-03-21 |
Family
ID=43833964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009194035A Active JP5164945B2 (ja) | 2009-08-25 | 2009-08-25 | 自動変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5164945B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018150970A (ja) * | 2017-03-10 | 2018-09-27 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機及び自動変速機の制御方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3698599B2 (ja) * | 1999-08-27 | 2005-09-21 | 株式会社日立製作所 | 自動変速機の変速制御装置 |
JP3937122B2 (ja) * | 2000-09-18 | 2007-06-27 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機の目標油圧判断装置 |
JP2004125103A (ja) * | 2002-10-04 | 2004-04-22 | Jatco Ltd | 車両用ベルト式無段変速システム |
JP4877511B2 (ja) * | 2007-02-28 | 2012-02-15 | 株式会社デンソー | 自動変速機の制御装置 |
CN101688600B (zh) * | 2007-12-28 | 2013-10-30 | 爱信艾达株式会社 | 自动变速器的变速控制装置 |
-
2009
- 2009-08-25 JP JP2009194035A patent/JP5164945B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011047417A (ja) | 2011-03-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9670974B2 (en) | Vehicle startup control device and startup control method | |
JP4914467B2 (ja) | 無段変速機及びその制御方法 | |
EP2169279B1 (en) | Continuously variable transmission and control method thereof | |
JP4965611B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP4970480B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
US8892323B2 (en) | Control device and method for stepped transmission ensuring smooth transition in engine idle stop and resumption cycle | |
JP2010209947A (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP5669779B2 (ja) | 無段変速機の変速制御装置 | |
KR20100100688A (ko) | 자동 변속기의 제어 장치 | |
JP2010286021A (ja) | Vベルト式無段変速機搭載車のベルトスリップ時駆動力制御装置 | |
JP2010230118A (ja) | 無段変速機及びその制御方法 | |
JP2012177471A (ja) | 自動変速機の変速制御装置 | |
JP5164945B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP6567782B2 (ja) | 無段変速機の変速制御装置および変速制御方法 | |
JP5661363B2 (ja) | パワーユニットの制御装置 | |
JP2012072801A (ja) | 車両用無段変速機の変速制御装置 | |
WO2020054269A1 (ja) | 自動変速機のロックアップ制御装置 | |
JP2012026363A (ja) | パワーユニットの制御装置 | |
JP5405984B2 (ja) | 無段変速機の制御装置 | |
JP2010190362A (ja) | 駆動システム | |
JP6560758B2 (ja) | 車両の制御装置、及び車両の制御方法 | |
JP2007192351A (ja) | 自動変速機用発進要素のスリップ締結制御装置 | |
WO2020022199A1 (ja) | 自動変速機の制御装置および制御方法 | |
JP5993391B2 (ja) | 変速機及びその制御方法 | |
WO2019049583A1 (ja) | 無段変速機の制御装置及び無段変速機の制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110211 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120322 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120410 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120611 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121218 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5164945 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |