JP5162071B2 - 液体投与調合物を製造する方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、現在は放棄されている2000年5月3日出願の米国特許出願第60/201,631号の一部継続出願である。該米国特許出願は引用することによりその全文が本明細書に編入されている。
【0002】
(本発明の分野)
本発明は錠剤およびカプセルから必要に応じ液体投与調合物を製造する方法および装置、並びにこのようにして製造された調合物に関する。
【0003】
(本発明の背景)
人間および家畜の両方を含め幾つかの範疇に属する患者に対しては、医薬品化合物を投与するために錠剤およびカプセルを使用することが不適当な場合がある。或る患者は錠剤およびカプセルを一回の円滑な嚥下運動によって摂取できないことがあり、或いはこのような投与形態で摂取するのを望まないことがある。また或る種の錠剤およびカプセルは嫌な味をもつか、または気持ちの悪いまたは不愉快な大きさをもっていることがある。このような問題に遭遇する患者としては年配の、特に養護施設に入居している人々、小児患者、および手術または事故に巻き込まれたためにひどい外傷を負った患者が含まれる。また動物も錠剤およびカプセルを嚥下しないかできないことが多い。以下の説明において「患者」という言葉は人間および動物を指すものとする。
【0004】
このような状況では健康管理者は代りになる投与形態、特に液体の投与形態を強く望むことになる。上記のような集団の患者にとっては一般に液体調合物の方が嚥下し易い。代わりになる液体の投与製品が市販されている場合には、健康管理者は患者に投与するためにこのような製品を利用することができる。しかし多くの場合液体の形の投与製品は市販されていないか、また或る場合には市販の液体投与製品がその患者に適していないこともある。このような状況においては健康管理者は液体製品を即席でつくることを余儀なくされる。普通に行われている方法は、乳鉢の中で錠剤をすり潰し、得られた粉末をアップルソースまたは適当な果汁のような賦形剤に加える方法である。カプセルの場合には、外壁を分離し、中に含まれた粉末を入手できる賦形剤に加える。このようにして得られた混合物を患者に投与する。これによって医薬品組成物を患者に服用させるという目的は達成されるが、この方法では二つの重要な目標、即ち患者に対し全量を投与すること、および相互汚染を避けることの達成は保証されない。
【0005】
第1の望ましい目的は、錠剤およびカプセルの中に含まれる医薬品化合物の所望の全投与量を患者の体内に送り込むことである。例えば潰した錠剤を乳鉢から賦形剤を含むコップに移す間に医薬品化合物の一部が失われることがある。また、投与方法が不適切な場合、結果として患者が全投与量よりも少ない量しか投与されないこともある。例えば患者が必ずしも賦形剤/医薬品混合物を全部摂取すとは限らない。また医薬品化合物は分解を起こす。或る場合には医薬品材料は液体の中に入れられると分解が促進される。即席でつくられた液体調合物の中で医薬品化合物がコントロールできない分解を起こすと、有効投与量が減少する原因になることがある。さらに、患者は種々の望ましくない分解生成物の危険に曝される可能性もある。
【0006】
このように液体調合物を場当たり的につくることに伴う他の問題は、その調合物が不快な味をもっているために、患者の中にはなお全投与量を摂取するのに抵抗を感じるものがいることである。例えば、冷間投薬の場合活性をもった医薬品はしばしば非常に不快な味をもち、この味は温和な味をもった果物飲料およびソースでは簡単に覆い隠せないので、活性をもった医薬品の味を隠し患者が拒否するのを防ぐために何等かの方法で液に味を付ける方法をとらなければならない。これらの欠点が解決されなければ大多数の患者に対し承諾を得ることは保証できない。
【0007】
本発明の第2の目的は、医薬品の交叉汚染を避けることである。数種の調合物を通常の環境の中で即席でつくるには、該調合物を製造するのに使用される装置を注意深く洗滌することが必要である。このことは、特に水性媒質中に容易には溶解しない医薬品化合物に対しては、困難であり厄介な仕事である。洗滌にはその方法が完全であり再現できることを保証する確実な研究が必要である。大部分の健康管理者は必要な研究および実験を行う施設および要員をもっていない。汚染物質が治療インデックスが低い医薬品化合物である場合、相互汚染は特に主要な副作用を生じる。
【0008】
さらに、一般に相互汚染で被害を受けた大部分の人々はこれらの即席でつくられた調合物を摂取した患者である。例えば小児および老人の患者は典型的な成人の患者に比べ汚染によって存在するような少量の医薬品に対して敏感である。役に立つ比較を行う場合製薬会社における製造操作では、或る医薬品化合物の人間に対する投与量の1/100〜1/1000よりも小さい安全因子を生成物の間の相互汚染を抑制する指針として使用することが多い。相互汚染に対する許容度がこのように低いことは、少量の医薬品による相互汚染に伴う問題および危険性が製薬工業に受け入れられている証拠である。
【0009】
本発明によれば、錠剤、カプセルおよび他の固体またはゲル状の形の医薬品投与製剤(包括的に「固体の投与製剤」という)、好ましくは市販されているこのような投与製剤から即席で配合できる液体生成物を提供する容易にして便利な解決法が提供される。本発明の方法においては健康管理者または患者は味の良い液体生成物の形で完全な薬品投与量を得ることができ、且つ相互汚染を除去することができる。液体調合物の配合および得られた調合物の投与は衛生的で再現性があり且つ便利な方法で行われる。
【0010】
(本発明の簡単な要約)
本発明は、必要に応じ固体の形の投与製剤から液体投与調合物を製造する方法および装置、並びにそれによって得られる医薬品組成物に関する。本発明の装置は内側の研磨面をもった混合かつ計量用カップから成っている。本発明方法に従えば、固体の形の医薬品投与製剤および水性の希釈剤を研磨面をもった混合かつ計量用カップの中で一緒にし、得られた混合物を撹拌して液体投与調合物をつくり、得られた液体投与調合物を該混合かつ計量用カップの中に入れて患者に投与する。この混合かつ計量用カップは使い捨てのカップである。即ちこのカップは医薬品を計量または混合するために再使用されることはない。
【0011】
(本発明の詳細な記述)
市販の医薬品用の錠剤およびカプセルは不活性材料の混合物の中に医薬品化合物の粒子を含み、これらは互いに圧縮または配合されている。不活性材料はラクトースのような希釈剤、微結晶セルロースのような結合剤、ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、変性澱粉のような崩壊剤、および着色剤、味付け剤および被覆剤を包含する。錠剤およびカプセルは胃の中に摂取され、ここで水性の環境により錠剤およびカプセルほ被膜は形が崩れ、或いは侵食されて錠剤またはカプセルの芯が水性の環境に暴露される。次いで胃の中の水性環境の中で錠剤またはカプセルは形が崩れて粒子成分になり、医薬品化合物は溶解して血流の中に吸収される。
【0012】
本発明方法に従えば、固体の投与製剤は少なくとも部分的に生体外において形が崩れて物理的および/または化学的方法、例えば摩耗、撹拌または水による崩壊、或いはこれらの組み合わせによって粒子状の成分にされ、調合されて液体投与調合物になる。得られた液体調合物は、胃の中に摂取された際、嚥下された錠剤が或る程度崩壊した後に起こる状態と同様な胃腸内の環境を医薬品化合物に対して提供する。固体の投与製剤が摂取され胃の中で形が崩された後の状態と実質的に同じ物理的および化学的形態で医薬品が体内に提供されるから、本発明の調合物を投与することによる安全性の側面は原料の固体の投与製剤の安全性と実質的に同じであることが期待される。
【0013】
本発明方法に従えば、水性の希釈剤の存在下において物理的方法、化学的方法、或いは物理的および化学的方法の両方により固体の投与製剤を少なくとも部分的に崩壊させることにより、必要に応じて固体の投与製剤の医薬製品から液体投与調合物をつくる。固体の投与形態、水性希釈剤および随時1種またはそれ以上の賦形剤を混合かつ計量用カップに加える。「水性希釈剤」という言葉は、水、果汁、および水を少なくとも約5重量%、好ましくは少なくとも約30重量%、最も好ましくは少なくとも約50重量%含む他の液体を意味する。「賦形剤」という言葉は当業界の専門家に公知の薬物学的に許容できる賦形剤を意味する。固体の投与製剤の形が十分に崩れるまで、好ましくはレーザー光回折法で測定された粒子の質量中央径(mass median diameter)が約90μ以下、さらに好ましくは約50μ以下になるまで、この混合物を例えば機械的にまたは手で撹拌する。得られた液体調合物を次に混合に用いたのと同じカップを用いて患者に投与する。このコップは使い捨てのコップである。本明細書において「使い捨て」のカップとは医薬品の投与または混合に再使用しないカップを意味する。この液体調合物は味が良く、患者に適切に投与するための所望の粘度および容積をもっている。医薬品化合物はこの液体調合物の中で化学的に安定である。液体調合物の調製は各投与毎に使い捨ての計量用のカップで行われ、液体調合物に露出される唯一の表面は計量用カップの表面であるから、他の医薬品または汚染物質から相互汚染が起こる可能性はない。
【0014】
医薬品化合物には1種またはそれ以上の賦形剤を加えることが好ましい。これらの賦形剤は得られる液体調合物の種々の特徴を強化するような1種またはそれ以上の下記の成分であることが好適である。(a)味の良さを補強するための調味料;(b)味を改善するための甘味料;(c)粘度を増加させる重合体;(d)pH調節用の緩衝剤;(e)微生物の成育を防ぐ防腐剤;(f)酸化性の分解を減少または除去する酸化防止剤;および(g)投与中計量用のカップからの吸引を補強することにより所定用量の送達を容易にする薬剤。賦形剤は1種またはそれ以上の別々の混合物として与えることが好ましい。一つの好適な態様においてはこのような各賦形剤混合物は、最終的な液体調合物の所望の味および粘度に対し特定の薬品が特定の量で含まれるように調合される。好ましくは賦形剤の混合物は1種またはそれ以上の錠剤、粉末、ペーストまたは溶液の形で供与され、特定の医薬品に対し特定の投与量が与えられるように設計される。
【0015】
好適な態様においては、図1または2に示したような特殊な設計の混合かつ計量用カップを使用する。この混合計量用カップは、液体調合物を調合し且つ一定投与量を患者に投与するのに使用される使い捨てのカップである。この方法で他の医薬品による相互汚染が除去される。さらに調合用の装置から投与用の装置への移し変えが不十分なことによる医薬品の損失はないので、患者が全投与量を摂取する可能性は高い。
【0016】
このようなカップは内側に研磨面をもつように設計されている。このカップは適当な蓋をもっている。好ましくはこのカップは、その中に入れられた内容物を激しく撹拌する特殊な設計の撹拌機の中に配置することができる。また適当な場合にはこのカップとその内容物を手動で掻き混ぜて撹拌を行うことができる。カップの内側の表面は波形になった粗い仕上げをもっていることが好ましい。このような研磨面は撹拌と組み合わされて固体の投与製剤の形を迅速に崩して粒子状の成分にし、所望の小さい粒径を生じる。
【0017】
カップの内側の表面の研磨性の程度は迅速に形を崩すのに必要な研磨の程度に依存して変えることができる。研磨面の程度は適切な味をもった液体生成物が調合されるように設計されている。懸濁した材料の粒径は小さくなければならず、得られた調合物はジャリジャリしていてはいけない。また研磨の程度は液体調合物を生じるのに必要な時間を最低にするように設計されている。これによって健康管理者は液体調合物を効率良くつくることができるであろう。これらの機能を満たすために、本発明の混合かつ計量用カップはその内側の表面積の約10〜約99%が該カップの外側の表面に対し10°またはそれ以上の角度で接している。好ましくは該カップはその内側の表面積の約50〜約99%が該カップの外側の表面に対し30〜90°の角度で接している。さらに好ましくは該カップはその内部表面積の約70〜約99%が該カップの外側の表面に対し35〜90°の角度で接している。混合かつ計量用カップおよびその蓋は任意の薬物学的に許容できる非反応性の材料、好ましくはプラスティックス、被覆された紙、または非反応性の金属、さらに好ましくはポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、或いはそれらの組み合わせまたはそれらの共重合体でつくられていることが好適である。
【0018】
混合することによって生じる遠心力の結果、混合過程中水性混合物は計量用のカップの特定の区域に滞在する時間が長くなる傾向をもっている。例えば環状振盪器を用いた実験で記録された滞在時間は、カップの上方へ向かう区域で、もっと具体的に言えば蓋の近所および蓋の所で最も長かった。研磨面は錠剤またはカプセルと研磨面との間の接触が最大になる投与用カップの区域に配置することが好ましいであろう。このような構造上の特徴によって研磨過程の効率が最大になる。一つの好適な態様においては、混合かつ計量用カップの内側の研磨面は固体の形の投与製剤を混合する際の滞在時間が最長になるカップの区域に主として配置されている。例えば環状振盪器を用いて混合を行う過程に対しては、カップの蓋は内側の研磨面をもっている。蓋の内側の表面積の約10〜約90%は10°またはそれ以上の角度でカップの外側の表面に接している。さらに好ましくは蓋はその内側の表面積の約50〜約90%が30〜90°の角度でカップの外側の表面に接している。もっと好ましくは蓋はその内側の表面積の約70〜約90%が35〜90°の角度でカップの外側の表面に接している。
【0019】
カップの表面は、液体調合物を取り出す際液体調合物の排出が最高になるように加工することができる。例えば表面は非粘着性の被膜、例えばDuPont社によりTeflon R として販売されているポリテトラフルオロエチレン、或いはワックスの被膜をもっていることができる。また一好適具体化例においては、カップの底は滑らかであって完全に液が排出されることを助けている。
【0020】
本発明方法に従えば,任意のタイプの物理的な撹拌、例えば手動または機械的な振盪によって固体の形を崩すことができる。錠剤が原料の場合、好ましくは撹拌を行う前に水を加えて崩壊を助けるか、またはその原因をつくる。
【0021】
好適な態様においては、混合かつ計量用カップを受け入れカップの内容物を激しく撹拌できる容器をもった図1に示されているような機械的な振盪器を使用する。撹拌によって与えられるエネルギーが投与用のカップの研磨面および水性の環境と組み合わされて、固体の投与製剤の形を迅速に崩して粒子状の成分にし、液状の投与調合物を生じるであろう。振盪器は混合かつ計量用カップを取り付けて撹拌するように変更した市販の振盪器が好適である。いくつかの例としては環状振盪器、往復振盪器、或いはLab−Line Instruments,Inc.から市販されているMulti−WristTM振盪器がある。他の好適な態様においては、図2に示されたような計量用カップを使用する適当な結合装置を介して混合用の羽根がモーターに取り付けられている。モーターは混合用の羽根を回転させ、計量用カップの内容物を撹拌する。その結果、錠剤またはカプセルは高速度で研磨面を横切って通過する。そのために固体の形の投与調合物は崩壊して小さい粒子になる。
【0022】
賦形剤混合物は、水性の環境に接触すると所望の粘度をもった生成物を生じる重合体を含んでいることが好ましい。或る患者に対しては粘度特性が非常に低い生成物を選択することは望ましくないことがある。「プディング」のかたさをもった生成物は、特に年配の患者集団に対しては摂取し易い。粘度が低いかまたは高い生成物を生じるようにするには、種々の濃度の重合体試薬と入手される賦形剤との予備包装された混合物をつくることによって行うことができる。本発明の一つの好適な態様においては、この生成物に加えられる重合体によりチキソトロピー特性をもった調合物を得られる。このような調合物では、生成物の粘度は放置すると増加して所望の物理的安定性を与え、従って調合物の均一性を維持する。振盪してこの生成物にエネルギーを与えると、生成物の粘度が減少し、最適の投与特性が得られる。必要な場合、賦形剤混合物は緩衝剤のような液体投与調合物のpHを制御する試薬を含んでいる。これにより医薬品化合物の分解を最低限度に抑制するか、および/または調合物の不安定化を避ける条件を提供することによって最終的な液体調合物の内部にある医薬品化合物の安定性が維持される。
【0023】
一つの態様においては、ナトリウムカルボキシメチルセルロースのような濃化剤を全調合物の約0.1〜約0.5重量/容積%、好ましくは約0.15〜約0.25重量/容積%、最も好ましくは全調合物の約0.20重量/容積%の量で加える。湿潤剤を使用して液体の粘度および安定性を増加させる。本発明の調合物に対する適切な湿潤剤にはグリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、およびこれらの混合物が含まれる。好ましくはグリセリンを使用し、これを全調合物に関し約2.0〜15重量/容積%、好ましくは約4.0〜約8.0重量/容積%、最も好ましくは約6.0重量/容積%の量で混入する。防腐剤としての安息香酸ナトリウム、およびpH緩衝剤としてのクエン酸およびクエン酸ナトリウムは当業界に公知であり、標準的な薬物学的な実施方法において指定された量で加えることができる。
【0024】
多くの医薬品化合物は不快な味の特性をもっている。製品に加えられる調味料および甘味剤は製品の味を強化するする助けとなるであろう。調味料は特定の患者集団の要求に合わせるように選ばれる。本発明の調合物に適した甘味料には水溶性の人工甘味料、例えばサッカリン塩、シクラメート塩(チクロ)、アセスルフェームーK(acesulfame−K)、モノアンモニウムグリシルリジネート、およびこれらの混合物が含まれる。他の適当な甘味料にはアスパルテーム、蔗糖、スクラロース、蛋白質をベースにした甘味料、例えばチミジン、モネリンナド等が含まれる。一般に甘味料の効果的な使用量は使用する甘味料の種類および甘味料の所望の濃度に依存して変化する。好ましくはこの使用量は液体投与調合物に関し約0.01〜約5.0重量/容積%、さらに好ましくは約0.01〜約1.0重量/容積%である。
【0025】
サッカリンナトリウム塩が好適な甘味料であり、液体投与調合物の重量に関し約0.01〜約0.5重量/容積%の量で混入される。
【0026】
本発明に使用できる調味料には当業界の専門家には公知のもの、例えば天然および人工の調味料が含まれる。さらに特定的に言えば、調味料は合成調味料油および調味料芳香剤および/または油、オレオ樹脂、および植物、葉、花、および果実からの抽出物、およびこれらの組み合わせであることができる。適当な調味料の例としてはスペアミント(ミドリハッカ)油、シナモン油、ヒメコウジの油(サリチル酸メチル)、薄荷油、丁子油、月桂樹油、ユーカリの木の油、タイム油(タチジャコウソウの油)、セダー油(ヒマラヤスギ油)、ニクズク油、セージ油、および苦扁桃油が含まれる。また人工、天然産または合成果実香料、例えばバニラ、および レモン、オレンジ、葡萄、柚子、およびグレープフルーツを含む柑橘類の油、林檎、洋梨、桃、苺、ラズベリー、サクランボ、スモモ、パイナップル、およびアプリコットを含む果実のエキスも有用である。これらの調味料は個別的にまたは組み合わせて使用することができる。好適な調味料としては薄荷、メントール、人工バニラ、シナモン誘導体、および種々の果物の香料が含まれる。
【0027】
酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド、シトラール、ジエチルアセタール、蟻酸エウゲニル、およびp−メチルアニソールを含むアルデヒドおよびエステルのような調味料も使用することができる。一般にthe National Academy of Sciences出版物1274の”Chemicals Used in Food Processing”、63〜258頁に記載された調味料および食品添加物を使用することができる。
【0028】
適当なアルデヒド調味料のさらに他の例には、アセトアルデヒド(林檎)、ベンズアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、シンナムアルデヒド(シナモン)、シトラール、即ちα−シトラール、(レモン、柚子)、ネラール、即ちβ−シトラール(レモン、柚子)、デカナール(オレンジ、レモン)、エチルバニリン(バニラ、クリーム)、ヘリオトロピン、即ちピペロナール(バニラ、クリーム)、バニリン(バニラ、クリーム)、α−アミルシンナムアルデヒド(辛味のある果物様調味料)、ブチルアルデヒド(バター、チーズ)、バレルアルデヒド(バター、チーズ)、シトロネラ(変性剤、多くのタイプあり)、デカナール(柑橘類の果物)、アルデヒドC−8(柑橘類の果物9、アルデヒドC−9(柑橘類の果物)、アルデヒドC−12(柑橘類の果物)、2−エチルブチルアルデヒド(漿果類の果物)、ヘキサナール、即ちトランスー2(漿果類の果物)、トリルアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、ベラトルアルデヒド(バニラ)、2,6−ジメチル−5−ヘプタナール、即ちメロナール(メロン)、2,6−ジメチルオクタナール(グリーンフルーツ)、および2−ドデカノール(柑橘類、マンダリン)、サクランボ、葡萄、およびこれらの混合物が含まれる。調味料の使用量は、調味料の種類、個別的な味およびその所望の強さのような因子に対する好みの問題である。一般に全液体投与調合物の重量に関し、約0.05〜約2.0重量%の量が適当であり、約0.05〜1.5重量%が好適である。
【0029】
獣医用の製品に対しては動物の患者に気に入られる味が望ましい。その一例は1981年10月13日付けのFullerに対する米国特許4,294,857号記載の3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オル(通常「リナルール」として知られている)であり、これを好ましくは液体投与調合物の約0.0001〜約0.001重量%の量で使用する。他の調味料はCRC Press発行,Furia等著、”Fenaroli’s Handbook of Flavor Ingredients”に記載されている。適当な獣医用調味料の他の例は次の通りである。
【0030】
アニス(ウイキョウ)
ベーコン
キャラメル
セロリ
チーズ、
クローバ
魚の調味料、例えば鮭、鰯および鮪
魚油
果実性の調味料、例えば林檎、バナナ、サクランボ、ラズベリーおよび苺
ニンニク
生姜
レモン油
甘草
レバー
肉の調味料、例えば牛肉、鶏肉およびラムの肉
糖蜜
玉葱
パセリ
落花生バター
粉末牛乳
トマト
バニリン
出来上がった液体投与調合物は1種またはそれ以上の下記の成分を含んでいることが好ましい。
【0031】
(1)錠剤またはカプセル調合物に使用される賦形剤と一緒にされた医薬品化合物。
【0032】
(2)甘味剤、例えば蔗糖、アスパルテームまたはサッカリン。
【0033】
(3)緩衝剤、例えばクエン酸塩、燐酸塩または酢酸塩。
【0034】
(4)適切な調味料、天然産のものおよび人工品の両方。
【0035】
(5)抗微生物保存剤、例えば安息香酸塩、メチルパラベン、プロピルパラベンおよびソルブン酸。
【0036】
(6)粘度補強剤、例えば変性した食品用澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンゴムまたはナトリウムカルボメトキシセルロース、。
【0037】
(7)酸化防止剤、例えば 没食子酸プロピルまたはメタ重亜硫酸ナトリウム。
【0038】
(8)精製した水。
【0039】
必要に応じ、また製品の特性が許すならば、最終的な液体投与調合物を経口注入器のような投与装置に使用されるいくつかの単位投与量に小分けするか、或いは製品を適切な条件で貯蔵し、長い期間に亙り必要に応じて使用する度にそれから抜き取って投与を行う。
【0040】
医薬品化合物の組み合わせから成る液体調合物は本発明の方法および装置でつくることができ、また本発明の主題である。一例はアセトアミノフェン、アトロピンおよびミダゾラムの組み合わせである。この組み合わせは小児患者の鎮静化、痛みの予防的な除去、および呼吸の程度の低下に使用される。現在の所、注入可能物質と市販のシロップとの組み合わせが用いられている。本発明方法の下では、本発明方法を使用して固体の投与製剤から液体調合物をつくり、これに1種またはそれ以上の他の所望の医薬品の市販の液体調合物を混合する。また医薬品の組み合わせの液体調合物は、医薬品を固体の投与製剤を混合かつ計量用カップの中に入れるか或いはその中でつくり、所望の粒径が得られるまで撹拌することによってつくることができる。撹拌を行う前および/または行った後で水性希釈剤を加え、所望の味、投与容積および粘稠度を得ることができる。
【0041】
下記の医薬品化合物は個別的にまたは組み合わせて本発明に使用できるものの好適な例である。
【0042】
アセトアゾールアミド
アセトアミノフェン
アロプリノール
アミオダロン
アモキシシリン
アテノロール
アザチオプリン
バクロフェン
カプトプリル
セファロスポリン、特にセフキノームおよびセフチオヒュール
シメチジン
クラバモックス
クロミパラミン
クロナゼパム
クロニジン
シプロヘタジン
シクロスポリン
ジリタゼム
ドキシサイクリン
エナラプリル
エトドラック
フルシトシン
ヒドラザリン
ヒドロキシクロロキン
ヒドロクロロチアジド
イブプロフェン
イスラジピン
レフルノミド
レボチロキシン・ナトリウム
ロラゼパム
マクロリド
メトラゾン
メトロニダゾール
ミソプロストール
ミトタン
ミコフェノレート
パンクレリパーゼ/パノカーゼ
シュードエフェドリン塩酸塩
キノロン、特にダノフロキサシンおよびエンロフロキサシン
ラニチジン
リファンピン
セレギリン
スピロノラクトン
スクラファフテート
スルファムエトキサゾール/トリメトピリム(Bactrim R として市販)
タクロリムス
テトラサイクリン
チオグアニン
ウルソジオール
8a−アザリド
ビタミン補給剤
これらの中でさらに好適な化合物は次の通りである。
【0043】
アセタゾールアミド
アロプリノール
アモクシシリン
カプトプリル
メトロニダゾール
リファンピン
スピロノラクトン
獣医用として使用する場合、本発明において個別的にまたは組み合わせて使用できる医薬品化合物の好適な例は下記の通りである。
【0044】
アミトリプチリン塩酸塩
アモキシリシン
アモキシリシン三水和物とクラブラン酸カリウム塩との組み合わせ物
セファレキシン
セファレキシン塩酸塩
クリンダマイシン塩酸塩
ドキシアイクリン・ハイクレート
ドキシサイクリン一水和物
エンロフロキサシン
グリセオフルビン
メトクラミド一塩酸塩一水和物
メチマゾール
メトロニジア−ル
シュードエフェドリン塩酸塩
トリメトプリムとスルファジアジンとの組み合わせ
これらの中でさらに好適なものは次の通りである。
【0045】
アモキシシリン
アモキシシリン三水和物とクラビュラネート・カリウムとの組み合わせ
セファレキシン
クリンダマイシン塩酸塩
ドキシサイクリン一水和物
エンロフロキサシン
メチマゾール
トリメトプリムとスルファジアジンとの組み合わせ
これらの化合物は固体の投与製剤の形で市販品として得ることができるか、或いは当業界において得られる方法でつくることができる。本発明に対しては直ちに放出できる固体の投与製剤が好適である。
【0046】
また、当業界の専門家には明らかなように固体の投与製剤として調合された他の医薬品化合物を使用することができる。
【0047】
下記の種類の患者および健康管理者は本発明から利点を得ることができる。
【0048】
嚥下が困難な患者:このグループには脳卒中、食道癌、口の運動障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、喉の潰瘍および扁桃摘出後の状態にかかった患者が含まれる。
【0049】
嚥下不能の患者:このグループには鼻腔胃管挿入、 胃造瘻術および 空腸造瘻術を施術した患者、手術後の患者、集中治療室および心臓治療室に収容されている患者、および昏睡状態の患者が含まれる。
【0050】
嚥下しようとしない患者:このグループには小児患者および精神障害をもった患者が含まれる。
【0051】
病気のペットおよび家畜、並びにその健康管理者;このグループには病気の動物、特に家畜およびペット、獣医師、薬剤師、ペットの所有者および農場主が含まれる。
【0052】
本発明はまた液体の投与調合物を投与することにより上記の患者および疾病を治療する方法に関する。
【0053】
(実施例)
実施例1
例えば下記の市販の固体の投与製剤を使用して液体調合物の製造法を例示する。
【0054】
200mgのイブプロフェンの錠剤
500mgのイブプロフェンの錠剤
500mgのアセトアミノフェンの錠剤
30mgのシュードエフェドリン塩酸塩の錠剤
250mgのアモキシリシンのカプセル
錠剤に対しては、1個の錠剤を室温で15mlの蒸溜水の中に入れる。各錠剤の状態を2、5および10分間隔で観察する。この錠剤は完全には形が崩れなかった。形が崩れる種々の段階において試料を観察した。この過程は、水性の流体が錠剤の中に吸収されてその中に含まれた崩壊物の膨潤が起こることに基づいている。本明細書に記載された研磨法はこの崩壊過程を起こし得られた固体の粒径の大きさを減少させるように設計されている。この方法は錠剤およびその成分を繰り返し混合かつ計量用カップの研磨面に高速度で露出させる方法である。次のようにしてこの方法の効果を例証する。上記の水性条件に露出させる錠剤の試料を粒度番号60の粗いサンドペーパーにゆっくりと擦り付けた。このサンドペーパーの表面は混合かつ計量用カップの中に設計された研磨表面と似た機能をする。錠剤の芯をサンドペーパーに擦り付けると迅速に形が崩れ成分粒子になる。この結果は特別に設計された混合かつ計量用カップの内部で上記の過程が行われることを実証している。最終的な過程では高速度を用い錠剤およびその構成成分を研磨面と強く接触させる。高いエネルギーを与え接触を強くすると、手による操作で可能であるとされてきた崩壊過程が特殊な設計をもった混合かつ計量用カップと機械的撹拌機を用いてさらに効率的に達成できる。本発明の好適な具体化例においては、主として研磨によって崩壊が達成される。物理的な研磨を用いることによって水性媒質だけを使用する場合よりも遥かに迅速に形を崩壊させることができ、この方法によって懸濁した固体の粒径が所望の小さい値をもった優れた製品を製造することができる。
【0055】
カプセルを使用する場合には研磨面を用いることが重要である。カプセルの外皮はゼラチンからつくられており、これは長時間水に露出すると水和を起こす。水和した外皮はしなやかで滑り易く、これを引き裂いて医薬品の内容物を放出させることは困難である。しかし、乾燥している場合には外皮は脆く引き裂いて研磨材により形を崩すことができる。
【0056】
このことは、250mgのアモキシシリンのカプセルの試料を用いて実証された。試料を15mlの水の中に入れ、数秒、1分および5分の期間の後にこれを取り出す。次いで試料をゆっくりと粗い#60のサンドペーパーで擦る。数秒間水性の条件に露出させた試料は容易に引き裂けてアモキシシリンの内容物を放出することが見出だされた。水性の環境下に1分および5分間露出させた試料は滑り易く非常にしなやかで、研磨面に対する応答が少なかった。本発明方法においてカプセルを使用する場合、例えば全く液体を存在させずに混合かつ計量用カップの中でカプセルだけを撹拌するようにして、乾燥したカプセルの外皮に対し研磨機構を用いることが好ましい。実質的に完全にカプセルの形を崩した後に水性希釈剤および所望の賦形剤を加える。混合かつ計量用カップの中で水性の賦形剤がカプセルと共に含まれており撹拌が開始する場合には、遅滞なく撹拌を開始してカプセルの外皮が水和してしなやかで滑り易くなるのを防ぐことが好ましい。
【0057】
実施例2
上記方法を用い下記の調合物をつくった。各調合物において使用した医薬品化合物は商標登録されていない一般的な錠剤調合物である。
【0058】
調合物 1:
イブプロフェン 300mg
トウモロコシ澱粉 116mg
蔗糖 1.5g
模擬ラム酒調味料 1.3ml
バニラ抽出物 0.6ml
蒸溜水 加えて 10.0ml
(1.トウモロコシ澱粉は水の4重量/容積%混合物として加えた。この混合物を加熱して冷却した後調合物に加えた;2.蔗糖は黒砂糖として加えた。)
調合物 2:
イブプロフェン 300mg
トウモロコシ澱粉 140mg
カルシウムサッカリン 18mg
レモン抽出物 2.5ml
蒸溜水 加えて 10.0ml
(トウモロコシ澱粉は水の4重量/容積%混合物として加えた。この混合物を加熱して冷却した後調合物に加えた。)
調合物 3:
イブプロフェン 300mg
トウモロコシ澱粉 140mg
カルシウムサッカリン 18mg
オレンジ抽出物 2.5ml
蒸溜水 加えて 10.0ml
(トウモロコシ澱粉は水の4重量/容積%混合物として加えた。この混合物を加熱して冷却した後調合物に加えた。)
調合物 4:
イブプロフェン 300mg
蒸溜水 3.0ml
チョコレート・シロップ 加えて 10ml
(チョコレート・シロップは高フルクトース・トウモロコシ・シロップ、蔗糖、トウモロコシ・シロップ、ココア、ソルビン酸カリウム、塩化ナトリウム、植物油のモノ−およびジグリセリド、ポリソルベート 60、キサンタンゴム、バニラおよび水を含んでいる。)
調合物 5:
シュードエフェドリン塩酸塩 30mg
蒸溜水 3.0ml
チョコレート・シロップ 加えて 10.0ml
(チョコレート・シロップは高フルクトース・トウモロコ・シシロップ、蔗糖、トウモロコシ・シロップ、ココア、ソルビン酸カリウム、塩化ナトリウム、植物油のモノ−およびジグリセリド、ポリソルベート 60、キサンタンゴム、バニラおよび水を含んでいる。)
調合物 6:
アノキシリシン 250ml
トウモロコシ澱粉 308mg
乾燥牛肉ブイヨン 2g
蒸溜水 加えて 10.0ml
(1.トウモロコシ澱粉は水の4重量/容積%混合物として加えた。この混合物を加熱して冷却した後調合物に加えた。2.乾燥牛肉ブイヨンは塩化ナトリウム、加水分解した植物蛋白質、トウモロコシ・シロップ固形物、蔗糖、牛脂、グルタミン酸一ナトリウム、デキストロース、玉葱粉末、大蒜粉末、キャラメル色素、天然調味料、グアニル酸二ナトリウム、イノシン酸二ナトリウム、部分的に加水分解させた植物油および人工色素を含んでいる。)
調合物 7:
シュードエフェドリン塩酸塩 30mg
トウモロコシ澱粉 195mg
乾燥牛肉ブイヨン 2g
蒸溜水 加えて 10.0ml
(1.トウモロコシ澱粉は水の4重量/容積%混合物として加えた。この混合物を加熱して冷却した後調合物に加えた。2.乾燥牛肉ブイヨンは塩化ナトリウム、加水分解した植物蛋白質、トウモロコシ・シロップ固形物、蔗糖、牛脂、グルタミン酸一ナトリウム、出来すとロース、玉葱粉末、大蒜粉末、キャラメル色素、天然調味料、グアニル酸二ナトリウム、イノシン酸二ナトリウム、部分的に加水分解させた植物油および人工色素を含んでいる。)
実施例 3
下記の表(表1)は本発明において調合し使用することができる賦形剤混合物の組成を示す。この表には人および動物に対する調合物が示されている。またこの表には1個またはそれ以上の錠剤またはカプセルから得られる活性成分と組み合わせて水性環境下で使用される賦形剤が示されている。
【0059】
【表1】
Figure 0005162071
【0060】
実施例 4
研磨を用いた方法および乳鉢を用いた方法によってつくられた粒径の特性の差を、下記のようにして市販のイブプロフェンの200mg錠剤を用いて例示した。
【0061】
錠剤を蒸溜水10ml中に2分間放置する。残った錠剤の芯を粗い#60のサンドペーパーで擦り、完全に形を崩した。この材料を水性の環境下に戻し、この混合物を十分撹拌した。この実験を3回行った。得られた粉末の粒径を表2、3および4、並びに図3に示す。
【0062】
【表2】
Figure 0005162071
【0063】
【表3】
Figure 0005162071
【0064】
【表4】
Figure 0005162071
【0065】
乳鉢を用いて錠剤を砕く。得られた粉末を蒸溜水の中に混入して粒径を評価した。この実験を3回行った。得られた粉末の粒径を表5、6および7、並びに図4に示す。
【0066】
【表5】
Figure 0005162071
【0067】
【表6】
Figure 0005162071
【0068】
【表7】
Figure 0005162071
【0069】
粒子の大きさの評価はレーザー光回折法によって行った。粒子の大きさは質量中央径により10、50および90番目のパーセント点の所で数えられた値として評価した。本発明方法に従えば、3回の実験に亙って平均した粒子の大きさの値は、10、50および90番目のパーセント点の所でそれぞれ7、51および187μであった。乳鉢を用いて研磨した後3回の実験で平均した粒子の値は同じパーセント点で21、110および250μであった。従ってこれらのデータは本発明方法により粒子の大きさが小さい製品が得られることを示している。
【0070】
以上本発明を種々の具体化例を用いて説明したが、本発明をこれらの態様に限定する意図は全くない。当業界の専門家には本発明の精神の範囲内における変更は明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の混合かつ計量用カップの断面図。図1は該混合かつ計量用カップとは別にまたは組み合わせて使用できるタイプの研磨面の見本を示す。
【図2】 本発明の混合かつ計量用カップの断面図。図2は撹拌した場合固体の形の投与物と混合かつ計量用カップの研磨面との間を接触させる混合用の羽根を示す。
【図3】 研磨工程を用いてつくられたイブプロフェン懸濁液の粒径分布。
【図4】 乳鉢を用いる方法を使用してつくられたイブプロフェン懸濁液の粒径分布。

Claims (10)

  1. 医薬品化合物の1種以上の錠剤またはカプセルと水性の希釈剤から液体投与調合物を製造する方法であって、該1種以上の錠剤またはカプセルと水性希釈剤を内側表面に波形の粗く仕上げられた研磨面をもった使い捨ての混合かつ計量用カップの中で一緒にし、該1種以上の錠剤またはカプセルを該カップの内側表面の研磨面に対して磨耗することによって少なくとも部分的に物理的崩壊するように撹拌することにより混合して、該液体投与調合物をつくることを含んでなる方法。
  2. 混合かつ計量用カップの内側の表面積の10〜99%が該カップの外側の面に対し10°またはそれ以上の角度にあることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 液体投与調合物が、質量中央径が90μ以下の粒子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 液体投与調合物が、質量中央径が50μ以下の粒子を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 医薬品化合物がアモキシシリン、
    アモキシシリン三水和物とクラブラン酸カリウム塩との組み合わせ物、
    セファレキシン、
    クリンダマイシン塩酸塩、
    ドキシサイクリン一水和物、
    エンロフロキサシン、
    メチマゾールおよび
    トリメトプリムとスルファジアジンとの組み合わせ物
    から成る群から選ばれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 医薬品化合物の1種以上の錠剤またはカプセルと水性の希釈剤から使い捨ての混合かつ計量用カップの中に入れて患者に投与するための液体投与調合物を製造する方法であって、該1種以上の錠剤またはカプセルと水性希釈剤を内側表面に波形の粗く仕上げられた研磨面をもった使い捨ての混合かつ計量用カップの中で一緒にし、該1種以上の錠剤またはカプセルを該カップの内側表面の研磨面対して磨耗することによって少なくとも部分的に物理的崩壊するように撹拌することにより混合し、該液体投与調合物をつくることを含んで成る方法。
  7. 混合かつ計量用カップの内側の表面積の10〜99%が該カップの外側の面に対し10°またはそれ以上の角度にあることを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 液体投与調合物が、質量中央径が90μ以下の粒子を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
  9. 液体投与調合物が、質量中央径が50μ以下の粒子を含むことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 医薬品化合物が
    アセタゾールアミド、
    アロプリノール、
    アモクシシリン、
    カプトプリル、
    メトロニダゾール、
    リファンピンおよび
    スピロノラクトン
    から成る群から選ばれることを特徴とする請求項6〜のいずれかに記載の方法。
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