JP5161434B2 - 抗癌剤 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体を含有する抗癌剤に関するものである。
シスプラチンは癌細胞に対して優れた抗癌活性を有することはよく知られ、また、現在、主要な抗癌剤となっている。1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)を初めとするある種のホスフィン遷移金属錯体はシスプラチンに匹敵するような抗癌作用を有する化合物であることが知られている(例えば、特許文献1〜2参照。)。
例えば、特許文献1及び特許文献2には、下記一般式(6)で表わされるホスフィン遷移金属錯体が提案されている。特許文献1では、R1〜R8が同一又は異なる基のフェニル、置換フェニル、4−ピリジル、3−ピリジル、2−ピリジルから選択される基、A1は−(CH2n−又はcis−CH=CH−、M1は金、銀、銅、B1は塩素等のハロゲン原子のホスフィン遷移金属錯体、また、特許文献2では、R1〜R8が同一な基のフェニル基、エチル基或いはモノ置換フェニル基、A1は−(CH2n−又はcis−CH=CH−、M1は金、銀、銅、B1は塩素等のハロゲン原子のホスフィン遷移金属錯体、B1はハロゲン、PF6、NO3であるホスフィン遷移金属錯体が提案されている。
Figure 0005161434
一般に化合物の抗癌活性と抗癌スペクトルは、化学構造に依存し、また、個人によっても、その効果に差があることが知られている。例えば、最高の抗癌剤とされるタキソールに至っても、有効率は30%程度であり、化学構造が異なる種々の新規な抗癌剤の開発が望まれている。
特表平10−509957号公報 特開昭61−10594号公報
本発明者らは、かかる実情において抗癌作用を有する新規なホスフィン遷移金属錯体について鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するホスフィン誘導体と金の遷移金属塩とを反応させて得られるホスフィン遷移金属錯体が優れた抗癌性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、優れた抗癌性を有するホスフィン遷移金属錯体を用いた抗癌剤を提供することにある。
本発明は、下記一般式(3)〜(5)で表されるフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体を1種または2種以上含有することを特徴とする抗癌剤である。
Figure 0005161434
(一般式(3)中のR 1 、R 2 、R 3 、R 4 は直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示す。Aは直鎖状又は分岐状のアルキル基、フェニル基、水素原子を示す。M 1 は金原子を示す。X 1 はアニオンを示す。)
Figure 0005161434
(一般式(4)中のR 5 、R 6 は直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示す。R 7 は、置換基を有する又は無置換のオキサゾリン基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基、カルボキシル基及びカルボキシエステル基から選ばれる一価の有機基を示す。また、前記オキサゾリン基の置換基は、フェニル基、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる基を示す。M は金原子を示す。X はアニオンを示す。)
Figure 0005161434
(一般式(5)中のR 5 、R 6 及びR 7 は前記と同義。M 3 は金原子を示す。X 3 はアニオンを示す。)
本発明は、優れた抗癌性を有するホスフィン遷移金属錯体を用いた抗癌剤を提供することができる。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明に係るフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体は、下記一般式(1)又は一般式(2)で表されるホスフィン誘導体と、金の遷移金属塩とを反応させて得られるものである。得られたホスフィン遷移金属錯体は、下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表されるホスフィン誘導体を配位子として少なくとも2個以上含有し、金原子を有する。
Figure 0005161434
Figure 0005161434
前記一般式(1)の式中、R1、R2、R3、R4は直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示す。前記アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、n−ドデシル基、iso−ドデシル基、n−オクタデシル基、iso−オクタデシル基等の炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられ、この中、炭素数1〜5のアルキル基が特に好ましい。前記シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。前記アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。前記アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。これらの中、式中のR1、R2、R3、R4はシクロヘキシル基、フェニル基から選ばれる基が特に好ましい。また、R1、R2、R3、R4はそれぞれが同一の基でも異なる基であってもよいが、R1とR2が同一の基で、R3とR4が同一の基であることが特に好ましい。
前記一般式(1)の式中のAは直鎖状又は分岐状のアルキル基、フェニル基、水素原子を示す。前記アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、n−ドデシル基、iso−ドデシル基、n−オクタデシル基、iso−オクタデシル基等の炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられ、該アルキル基は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましい。式中のAはこれらの基の中、メチル基が特に好ましい。
前記一般式(2)の式中のR5、R6は、直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示し、前記アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、n−ドデシル基、iso−ドデシル基、n−オクタデシル基、iso−オクタデシル基等の炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられ、該アルキル基は炭素数1〜5のアルキル基が特に好ましい。前記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基等が挙げられる。前記シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。これらの基の中、式中のR5、R6はフェニル基が特に好ましい。また、R5とR6は同一の基でも異なる基であってもよい。
前記一般式(2)の式中のR7は一価の有機基である。式中のR7は、置換基を有する又は無置換のオキサゾリン基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基、カルボキシル基、カルボキシエステル基が好ましく、該オキサゾリン基の置換基としては、フェニル基、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子が挙げられる。カルボキシエステル基としては、例えば、一般式;―COOB4で表され、該式中のB4は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基又は下記一般式(2−1)
Figure 0005161434
(式中、B5は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基又は水素原子を示す。B6、B7は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基、アセチル基又は水素原子を示す。)で表される基を示す。
一方の金の遷移金属塩は、例えば金のハロゲン化物や硝酸塩、過塩素酸塩、四フッ化ホウ素酸塩、六フッ化リン酸塩等を使用することができる。好ましい金の遷移金属塩としては、例えば、塩化金(I)酸、塩化金(I)、或いはテトラブチルアンモニウムクロリド・塩化金(I)等(「第5版 実験化学講座21」、編者 社団法人日本化学会、発行所 丸善、発行日 平成16年3月30日、p366〜380、Aust.J.Chemm.,1997,50,775−778頁参照)が好ましく用いられる。
本発明において好ましいフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体は、下記一般式(3)〜(5)で表されるホスフィン遷移金属錯体である。
Figure 0005161434
(一般式(3)中の 1 、R 2 、R 3 、R 4 は直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示す。Aは直鎖状又は分岐状のアルキル基、フェニル基、水素原子を示す。M 1 は金原子を示す。1はアニオンを示す。)
Figure 0005161434
(一般式(4)中の 5 、R 6 は直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示す。R 7 は、置換基を有する又は無置換のオキサゾリン基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基、カルボキシル基及びカルボキシエステル基から選ばれる一価の有機基を示す。また、前記オキサゾリン基の置換基は、フェニル基、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる基を示す。M は金原子を示す。はアニオンを示す。)
Figure 0005161434
(一般式(5)中のR5、R6及びR7は前記と同義。M3金原子を示す。X3はアニオンを示す。)
また、前記一般式(3)〜(5)の式中のX1、X2、X3はアニオン種を示し、具体的には塩素、ヨウ素、臭素、四フッ化ホウ素、六フッ化リン酸、過塩素酸等が挙がられ、この中、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン原子が特に好ましい。
前記一般式(3)〜(5)のホスフィン遷移金属錯体において、特に好ましい化合物は、前記一般式(3)で表されるホスフィン遷移金属錯体の式中のR1、R2、R3、R4がフェニル基又はシクロアルキル基から選ばれる基である化合物、前記一般式(4)で表されるホスフィン遷移金属錯体の式中のR7が直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基、カルボキシル基、カルボキシエステル基から選ばれる基である化合物及び前記一般式(5)で表されるホスフィン遷移金属錯体の式中のR7が置換基を有する又は無置換のオキサゾリン基である化合物である。
また、本発明のフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体は光学活性体であってもよい。
本発明のフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体は、前記一般式(1)又は一般式(2)で表されるホスフィン誘導体と、前述した金の遷移金属塩とを反応させて得られるものであるが、例えば、前記一般式(1)で表されるホスフィン誘導体と、金の遷移金属塩とを反応させることにより、前記一般式(3)で表されるフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体を得ることができ、一方、一般式(2)で表されるホスフィン誘導体と、金の遷移金属塩とを反応させることにより、前記一般式(4)又は一般式(5)で表されるフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体を製造することができる。
例えば、前記一般式(3)で表されるホスフィン誘導体を得るには、前記一般式(1)で表されるホスフィン誘導体と、金の遷移金属塩とを下記条件にて反応させればよい。具体的な反応条件は、該遷移金属塩に対するモル比で1〜5倍モル、好ましくは1.8〜2.2倍モル量の前記一般式(1)で表わされるホスフィン誘導体と該遷移金属塩とを、反応温度が−20〜60℃、好ましくは0〜25℃で、反応時間が0.5〜48時間、好ましくは1〜3時間で、多くの場合、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させることにより製造することができる。
一方、前記一般式(4)又は一般式(5)で表されるホスフィン遷移金属錯体を得るには、例えば前記一般式(2)で表されるホスフィン誘導体と、金の遷移金属塩との反応において、前記一般式(2)の式中のR7の基の種類に応じて選択的に所望のホスフィン遷移金属錯体を製造することができる。例えば、前記一般式(4)で表されるホスフィン遷移金属錯体の好ましい化合物を得るには、一般式(2)の式中のR7が前述した直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基、カルボキシル基、カルボキシエステル基から選択される基を有するホスフィン誘導体を使用すればよい。具体的な反応条件は、該遷移金属塩に対するモル比で1〜5倍モル、好ましくは1.5〜2.2倍モル量の前記一般式(2)で表わされるホスフィン誘導体と該遷移金属塩とを、反応温度が−20〜60℃、好ましくは0〜25℃で、反応時間が0.5〜48時間、好ましくは1〜3時間で、多くの場合、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させることにより製造することができる。
一方、前記一般式(5)で表されるホスフィン遷移金属錯体の好ましい化合物を得るには、一般式(2)の式中のR7が前述した置換基を有する又は無置換のオキサゾリン基を有するホスフィン誘導体を使用すればよい。具体的な反応条件は、該遷移金属塩に対するモル比で0.4〜3倍モル、好ましくは0.6〜1.5倍モル量の前記一般式(2)で表わされるホスフィン誘導体と該遷移金属塩とを、反応温度が−20〜60℃、好ましくは0〜25℃で、反応時間が0.5〜48時間、好ましくは1〜3時間で、多くの場合、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させることにより製造することができる。
なお、これらの反応終了後、必要により常法の精製を行って製品としてもよい。
また、本発明のフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体は、一般式(3)〜(5)の式中のX1、X2又はX3がハロゲン原子のものを合成し、次いで所望の無機酸、有機酸又はそれらのアルカリ金属塩を溶媒中で反応させることにより、式中のX1、X2、X3を他のアニオンに誘導することができる(特開平10−147590号公報、特開平10−114782号公報、特開昭61−10594号公報参照)。
なお、本発明で使用する原料の前記一般式(1)のホスフィン誘導体は、公知の化合物であり、例えば、下記反応スキーム(1)に従って化合物(7)又は化合物(9)と、ホスフィン化合物(8)とを反応させることにより前記一般式(1)に相当するホスフィン誘導体を製造することができる(例えば、特開平7−179486号公報、特開平6−41171号公報参照。)。また、市販のものを用いてもよい。
Figure 0005161434
(式中、R1、R2、R3、R4及びAは前記と同義。)。
一方、本発明で使用する原料の前記一般式(2)のホスフィン誘導体も公知の化合物であり、例えば下記反応スキーム(2)又は下記反応スキーム(3)に従って前記一般式(2)に相当するホスフィン誘導体(化合物(2a)〜(2h))を製造することができる(例えば、有機合成化学協会誌、Vol.61,No.3,2003,p211−225、特開平2−62886号公報、特開平9−59290号公報、特開平10−45787号公報等参照。)。また、例えば特開2000−256384号公報に記載されているように1,1−ビス(ジアルキルホスフィノ)フェロセン化合物等のボラン錯体を得た後、次に脱ボラン化しても容易に前記一般式(2)に相当するホスフィン誘導体を製造することができる。
Figure 0005161434
(式中、R5、R6は前記と同義。R及びR’は適宜選択される一価の有機基又は水素原子を示す。)
Figure 0005161434
(式中、R5、R6は前記と同義。R、R’は適宜選択される一価の有機基又は水素原子を示す。アスタリスは不斉炭素中心を示す。)
本発明のホスフィン遷移金属錯体は、後述するように優れた抗癌作用を有し、抗癌剤として利用することができる。
すなわち、本発明の抗癌剤は、前記フェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体を1種または2種以上含有してなるものである。
本発明の抗癌剤が適用される癌の種類は特に限定されるものではなく、例えば、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、消化器癌、肺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、直腸癌、結腸癌、尿管腫瘍、胆嚢癌、胆管癌、胆道癌、乳癌、肝臓癌、膵臓癌、睾丸腫瘍、上顎癌、舌癌、口唇癌、口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、卵巣癌、子宮癌、前立腺癌、甲状腺癌、脳腫瘍、カポジ肉腫、血管腫、白血病、真性多血症、神経芽腫、網膜芽腫、骨髄腫、膀胱腫、肉腫、骨肉腫、筋肉腫、皮膚癌、基底細胞癌、皮膚付属器癌、皮膚転移癌、皮膚黒色腫などが挙げられ、さらに悪性腫瘍ばかりでなく良性腫瘍にも適用することができる。また、本発明の抗癌剤は、癌転移を抑制するために使用することもでき、特に、術後の癌転移抑制剤としても有用である。
本発明の抗癌剤は、種々の形態でヒトまたは動物に投与することができ、経口投与でもよいし、静脈内、筋肉内、皮下または皮内等への注射、直腸内投与、経粘膜投与等の非経口投与でもよい。経口投与に適する製剤形態としては、例えば、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤などを挙げることができ、非経口投与に適する医薬組成物としては、例えば、注射剤、点滴剤、点鼻剤、噴霧剤、吸入剤、坐剤、または軟膏、クリーム、粉状塗布剤、液状塗布剤、貼付剤等の経皮吸収剤等を挙げることができる。さらに、埋め込み用ペレットや公知の技術により持続性製剤としてもよい。
上述したうち、好ましい投与形態や製剤形態等は、患者の年齢、性別、体質、症状、処置時期等に応じて、医師によって適宜選択される。
本剤を錠剤、丸剤、散剤、粉剤、顆粒剤等の固形製剤とする場合には、前記ホスフィン遷移金属錯体を、常法に従って適当な添加剤、例えば、乳糖、ショ糖、D−マンニトール、トウモロコシデンプン、合成もしくは天然ガム、結晶セルロース等の賦形剤、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボシキメチルセルーロースカルシウム、カルボシキメチルセルーロースナトリウム、デンプン、コーンスターチ、アルギン酸ナトリウム等の崩壊剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム等の滑沢剤、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム等の充填剤または希釈剤等と適宜混合して製造することができる。錠剤等は、必要に応じて、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白糖、ポリエチレングリコール、酸化チタン等のコーティング剤を用いて、糖衣、ゼラチン、腸溶被覆、フイルムコーティング等を施しても良い。
本剤を注射剤、点眼剤、点鼻剤、吸入剤、噴霧剤、ローション剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤、乳剤等の液状製剤とする場合には、前記ホスフィン遷移金属錯体を、精製水、リン酸緩衝液等の適当な緩衝液、生理的食塩水、リンゲル溶液、ロック溶液等の生理的塩類溶液、カカオバター、ゴマ油、オリーブ油等の植物油、鉱油、高級アルコール、高級脂肪酸、エタノール等の有機溶媒等に溶解して、必要に応じてコレステロール等の乳化剤、アラビアゴム等の懸濁剤、分散助剤、浸潤剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油系、ポリエチレングリコール系等の界面活性剤、リン酸ナトリウム等の溶解補助剤、糖、糖アルコール、アルブミン等の安定化剤、パラベン等の保存剤、塩化ナトリウム、ブドウ糖、グリセリン等の等張化剤、緩衝剤、無痛化剤、吸着防止剤、保湿剤、酸化防止剤、着色剤、甘味料、フレーバー、芳香物質等を適宜添加することにより、滅菌された水溶液、非水溶液、懸濁液、リポソームまたはエマルジョン等として調整できる。この際、注射剤は、生理学的なpH、好ましくは6〜8の範囲内のpHを有することが好ましい。
本剤を、ローション剤、クリーム剤、軟膏等の半固形製剤とするには、前記ホスフィン遷移金属錯体を脂肪、脂肪油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、蝋、硬膏剤、樹脂、プラスチック、グリコール類、高級アルコール、グリセリン、水、乳化剤、懸濁化剤等と適宜混和することにより製造することができる。
本発明の抗癌剤に含まれる前記ホスフィン遷移金属錯体の含有量は、投与形態、重篤度や目的とする投与量などによって様々であるが、一般的には、製剤の全重量に対して0.001〜80重量%、好ましくは0.1〜50重量%である。
本発明の抗癌剤の投与量は、例えば患者の年齢、性別、体重、症状、および投与経路などの条件に応じて適宜医者が決定するものであるが、一般的には、成人一日あたりの有効成分の量として1μg/kgから1,000mg/kg程度の範囲であり、好ましくは10μg/kgから10mg/kg程度の範囲である。上記投与量の薬剤は一日一回に投与してもよいし、数回(例えば、2〜4回程度)に分けて投与してもよい。なお、前記有効成分の量とは、抗癌剤中の本発明のホスフィン遷移金属錯体の含有量を基準にした量を示す。
本発明の抗癌剤は、既知の化学療法、外科的治療法、放射線療法、温熱療法や免疫療法などと組み合わせて用いてもよい。
以下、本発明を実施例により詳細の説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
ビス((R)−1−((S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジシクロヘキシルホスフィン)金(I)クロリド
窒素ガスで置換した25ml二口フラスコに、(R)−1−((S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジシクロヘキシルホスフィン[ストレムケミカル社(Strem Chemicals Inc.)製]0.10g(0.17mmol)と、脱気したクロロホルム溶液3mlを入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.04g(0.09mmol)を加え室温で6時間撹拌した。得られた溶液を水で洗浄し有機層を乾固した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス((R)−1−((S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジシクロヘキシルホスフィン)金(I)クロリド0.11gを得た(収率89%)。
(同定データ)
Mass(FAB,POS)m/z1409.(M+−Cl-
[実施例2]
ビス((R)−1−((S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル)エチルジシクロヘキシルホスフィン)金(I)クロリド
窒素ガスで置換した25ml二口フラスコに、(R)−1−((S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル)エチルジシクロヘキシルホスフィン(ストレムケミカル社製)0.13g(0.22mmol)と、脱気したクロロホルム溶液3mlを入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.07g(0.14mmol)を加え室温で4時間撹拌した。得られた溶液を水で洗浄し有機層を乾固した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス((R)−1−((S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル)エチルジシクロヘキシルホスフィン)金(I)クロリド0.15gを得た(収率98%)。
(同定データ)
Mass(FAB,POS)m/z1385.(M+−Cl-
[実施例3]
ビス((R)−1−((S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジフェニルホスフィン)金(I)クロリド
窒素ガスで置換した25ml二口フラスコに、(R)−1−((S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジフェニルホスフィン(ストレムケミカル社製)0.10g(0.17mmol)と、脱気したクロロホルム溶液3mlを入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.06g(0.12mmol)を加え室温で24時間撹拌した。得られた溶液を水で洗浄し有機層を乾固した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス((R)−1−((S)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジフェニルホスフィン)金(I)クロリド0.10gを得た(収率83%)。
(同定データ)
Mass(FAB,POS)m/z1385.(M+−Cl-
[実施例4]
ビス((S)−1−((R)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジフェニルホスフィン)金(I)クロリド
窒素ガスで置換した25ml二口フラスコに、(S)−1−((R)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジフェニルホスフィン(ストレムケミカル社)0.09g(0.15mmol)と、脱気したクロロホルム溶液2mlを入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.05g(0.08mmol)を加え室温で24時間撹拌した。得られた溶液を水で洗浄し有機層を乾固した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス((S)−1−((R)−2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセニル)エチルジフェニルホスフィン)金(I)クロリド0.09gを得た(収率84%)。
(同定データ)
Mass(FAB,POS)m/z1385.(M+−Cl-
また、実施例1〜4で得られた化合物について簡単に表1にまとめた。
Figure 0005161434
合成例1
<1,1−フェロセンジカルボン酸(化合物(23))の調製
Figure 0005161434
窒素雰囲気下、1000ml四つ口フラスコ中で、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)53ml(333.25mmol)、n−BuLi−ヘキサン310ml(537.75mmol)溶液を混合し、乾燥エーテル400mlに溶かしたフェロセン20.01g(107.55mmol、化合物(21))をキャヌレーションにより注入し、その後室温で19時間攪拌した。乾燥エーテルにドライアイスを入れ、−78℃に保った溶液に前記フェロセンを含む溶液を添加し十分に混合後、3時間放置した。次に反応液に水及び塩酸を加えてpH2に調製した。生じた沈殿を回収後、水、エーテルで洗浄、次にデシケータ中で一晩乾燥して赤褐色の固体として1,1’−フェロセンジカルボン酸(化合物(23))27.30g(収率93%)を得た。
<1,1’−フェロセンジカルボン酸クロライド(化合物(17))の調製
Figure 0005161434
窒素雰囲気下、500ml四つ口フラスコ中で前記で調製した1,1’−フェロセンジカルボン酸(化合物(23))27.92g(28.09mmol)を入れ、塩化メチレン115mlとピリジン0.12mlを入れ、次にオキサリルクロリド16.83ml(175.86mmol)を1時間かけて滴下し、16時間還流させた。溶媒を留去し、窒素雰囲気下、ヘキサンと塩化エチレン(1:1)の混合溶媒を用いて、赤色の固体の1,1’−フェロセンジカルボン酸クロライド(化合物(17))6.29g(収率70%)を抽出した。
[実施例5]
1,1−ビス[(S)−N−(1−置換―2−ヒドロキシエチル)アミド]フェロセン(化合物(19))の調製
Figure 0005161434
窒素雰囲気下、100ml二口フラスコ中で、前記一般式(18)の式中のRがイソプロピル基のアミノアルコール化合物2.09g(20.28mmol)をトリエチルアミン5.2ml(36.87mmol)、塩化メチレン65mlで溶かした溶液をA液とした。合成例1で調製した1,1’−フェロセンジカルボン酸クロライド2.87g(9.22mmol)を塩化メチレン115mlに溶かした溶液をB液とした。
前記A液にB液をゆつくり2時間かけて滴下し、更に24時間攪拌下に反応を行った。反応終了後、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去して褐色の固体として前記一般式(19)の式中のRがイソプロピル基である1,1−ビス[(S)−N−(1−置換―2−ヒドロキシエチル)アミド]フェロセン3.80g(収率93%)を得た。
(同定データ)
1HNMR(CDCl3,400M):6.34(d,J=8.5Hz,2H,NH),4.76(brs,2H,FcH),4.50(brs,2H,FcH),4.47(brs,2H,FcH),4.38(brs,2H,FcH),3.93(m,2H,NCH),3.88(dd,J=3.0,11.6Hz,2H,OCH),3.75(dd,J=6.0,11.6Hz,2H,OCH),1.96(m,2H,Me2CH),1.02(d,J=6.6Hz,6H,CH3,1.00(d,J=6.9Hz,6H,CH3
1,1’−ビス[(S)−4−置換オキサゾリン−2−イル]フェロセン(化合物(20))の調製
Figure 0005161434
窒素雰囲気下、500mlナス型フラスコ中で前記で調製した一般式(19)の式中のRがイソプロピル基である1,1−ビス[(S)−N−(1−置換―2−ヒドロキシエチル)アミド]フェロセン3.80g(8.55mmol)を塩化メチレン43mlとトリエチルアミン8.34ml(44.46mmol)で溶かし、メタンスルホニルクロリド1.78ml(22.23mmol)と塩化メチレン5.5mlの混合溶媒を冷却しながらゆっくり滴下し16時間攪拌下に反応を行った。次いで水、氷水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、次にシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製し、褐色固体として一般式(20)の式中のRがイソプロピル基である1,1’−ビス[(S)−4−置換オキサゾリン−2−イル]フェロセン2.96g(収率85%)を得た。
(同定データ)
1HNMR(CDCl3,400M):4.77(brs,2H,FcH),4.74(brs,2H,FcH),4.35(brs,4H,FcH),4.31(dd,J=7.9,10.1Hz,2H,OCH),4.06(t,J=7.9Hz,2H,OCH),3.98(m,2H,NCH),1.86(m,2H,Me2CH),1.02(d,J=6.7Hz,6H,CH3),0.94(d,J=6.6Hz,6H,CH3
<1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−置換オキサゾリン−2−イル]フェロセン(化合物(2d)の調製
Figure 0005161434
アルゴン雰囲気下、100mlナス型フラスコ中に前記で調製した一般式(20)の式中のRがイソプロピル基である1,1’−ビス[(S)−4−置換オキサゾリン−2−イル]フェロセン2.81g(6.87mmol)を乾燥THF45mlに完全に溶解した。さらにN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)3.02ml(19.28mmol)を加えた。アセトン−ドライアイス浴につけて−78℃に保った状態でsec−BuLi−ヘキサン溶液15.51ml(19.28mmol)をゆっくり注入し、4時間攪拌を行った。続いて、アセトン−ドライアイス浴を氷浴に取り換え、15分放置した後、ジフェニルホスフィンクロライド3.02ml(19.28mmol)を入れ、一晩攪拌した後、溶液を留去した。次にアルゴン雰囲気下でシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製し、褐色の固体として前記一般式(2d)の式中のRがイソプロピル基である1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−置換オキサゾリン−2−イル]フェロセン1.50g(収率27%)を得た。
(同定データ)
1HNMR(CDCl3,400M):
7.30(dd,J=7.9,16.2Hz,8H,ArH),7.22(m,8H,PhH),7.16(m,4H,PhH),5.05(brs,2H,FcH),4.55(brs,2H,FcH),4.28(dd,J=8.2,9.7Hz,2H,OCH),3.87(m,2H,NCH),3.65(t,j=8.2Hz,2H,OCH),3.48(brs,2H,FcH),1.67(m,2H,Me2CH),0.82(d,J=6.8Hz,6H,CH3),0.62(d,J=6.8Hz,6H,CH3
13CNMR(CDCl3,80%H3PO4,400M);
163.94,163.9,138.9,138.8,137.5,137.3,134.6(2C),134.2(2C),132.5(2C),132.3(2C),128.9(2C),128.2(2C),128.1(2C),128.05(2C),128.0(2C),127.9(2C),80.3,80.0,77.5,77.3,75.9,75.1,75.01,74.98,72.0(2C),69.5,31.8,18.7,17.3(2C)
31PNMR(CDCl3,85%H3PO4,400M);−16.81
IR(KBr,cm-1);
3051.3,1956.4,1585.8,1474.0,1434.9,1354.3,1269.2,1061.9,1030.7,876.7,829.7,635.7
HRMS;
calcd for C4646FeN222 777.2384,found:777.2410
m.p.:75−75℃
[α] 20 D=−136.6(c=0.80,CHCl3
ビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−イソプロピル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリドの合成
窒素ガスで置換した100ml二口フラスコに前記で調製した前記一般式(2d)の式中のRがイソプロピル基である1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−イソプロピル−2−イル]フェロセン0.78(1.0mmol)の脱気したTHF溶液を入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.51g(1.0mmol)を加え室温で24時間撹拌した。得られた溶液を乾固し酢酸エチルに溶解した。この溶液を水で洗浄し有機層を乾固した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−イソプロピル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリド0.89gを得た(収率88%)。
(同定データ)
Mass(ESI,POS)m/z1982.(M+−Cl-
[実施例6]
ビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−tert−ブチル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリドの合成
実施例5において一般式(18)の式中のRがtert−ブチル基のアミノアルコール化合物を用いた以外は実施例5と同様な条件下で反応を行ってビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−tert−ブチル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリド1.04gを得た(収率99%)。
(同定データ)
Mass(ESI,POS)m/z2038.(M+−Cl-
[実施例7]
ビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−イソブチル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリドの合成
実施例5において一般式(18)の式中のRがイソブチル基のアミノアルコール化合物を用いた以外は実施例5と同様な条件下で反応を行ってビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−イソブチル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリド0.92gを得た(収率89%)。
(同定データ)
Mass(ESI,POS)m/z2038.(M+−Cl-
[実施例8]
ビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−sec−ブチル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリドの合成
実施例5において一般式(18)の式中のRがsec−ブチル基のアミノアルコール化合物を用いた以外は実施例5と同様な条件下で反応を行ってビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−sec−ブチル−2−イル]フェロセン)二金(I)ジクロリド0.81gを得た(収率89%)。
(同定データ)
Mass(ESI,POS)m/z2038.(M+−Cl-
[実施例9]
<1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−2−イソプロピル−2−アセチルアミノエチルエステル]フェロセン(化合物(2f−1))の合成>
Figure 0005161434
窒素雰囲気下、100mlナス型フラスコ中で実施例5と同様にして調製した一般式(2d−1)の1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−4−置換オキサゾリン−2−イル]フェロセン1.55g(2.0mmol)をTHF40mlに完全に溶解し、無水硫酸ナトリウム18.80g(132.38mmol)を入れ、攪拌しながら水2.0ml(111.11mmol)を入れた。次に氷浴で冷却し、トリフルオロ酢酸3.8ml(50.0mmol)をゆっくり滴下し、窒素雰囲気下に一晩攪拌した。次に濾過して無水硫酸ナトリウムを除去した後。溶媒を留去し、塩化メチレン30mlに溶解し、ピリジン7.2mlを加えた。更に氷冷しながら無水酢酸12ml(76.0mmol)を加え、窒素雰囲気下で一晩攪拌した。次にHCl、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製し、赤褐色の固体として1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−2−イソプロピル−2−アセチルアミノエチルエステル]フェロセン(化合物(2f−1))1.32gを得た(収率73.7%)
(同定データ)
1HNMR(CDCl3,400M):
7.29(m,8H,PhH),7.22(m,8H,PhH),7.12(m,4H,PhH),6.59(d,J=8.8Hz,2H,NH),5.06(brs,2H,FcH),4.66(brs,2H,FcH),4.41(dd,J=2.6,11.5Hz,2H,OCH),4.13(m,2H,NCH),3.95(dd,J=7.2,11.5Hz,2H,OCH),3.45(brs,2H,FcH),2.08(m,2H,Me2CH),1.88(s,6H,COCH3),1.07(d,J=6.5Hz,6H,CH3),1.02(d,J=6.5Hz.6H,CH3
13CNMR(CDCl3,100M);
170.4,170.3,138.6,138.4,136.6,136.5,135.0,134.8,132.2,132.0,130.0,128.7,128.6,128.5,66.0,53.4,29.6,23.4,20.0,19.9
31PNMR(CDCl3,85%H3PO4,400M):
−17.370
ビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−2−イソプロピル−2−アセチルアミノエチルエステル]フェロセン)金(I)クロリドの合成
窒素ガスで置換した25ml二口フラスコに前記で調製した1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−2−イソプロピル−2−アセチルアミノエチルエステル]フェロセン(化合物(2f−1))0.90g(1.0mmol)を脱気したTHF溶液を入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.31g(0.6mmol)を加え室温で2時間撹拌した。得られた溶液にジエチルエーテルを加え析出した固体をろ過した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス(1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−2−イソプロピル−2−アセチルアミノエチルエステル]フェロセン)金(I)クロリド0.96gを得た(収率96%)。
(同定データ)
Mass(ESI,POS)m/z1990.(M+−Cl-
[実施例10]
(−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(メトキシカルボニル)フェロセン(化合物(2h−2))の調製
Figure 0005161434
窒素雰囲気下、500mlナス型フラスコ中で実施例9と同様に調製した1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−2−イソプロピル−2−アセチルアミノエチルエステル]フェロセン(化合物(2f−1))5.0g(5.58mmol)をTHF50mlに完全に溶解した。窒素雰囲気中で170m1のメタノールに金属ナトリウム5.10g(221.74mmol)を加えて調製したナトリウムメトキシドを注入し、24時間攪拌した。酢酸―メタノール溶液で中和した後、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製し、オレンジ色の固体として(−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(メトキシカルボニル)フェロセン(化合物(2h−2))2.61gを得た(収率69.8%)。
(同定データ)
1HNMR(CDCl3,400M);
7.31−7.14(m,20H,PhH),5.09(brs,2H,FcH),4.60(brs,2H,FcH),3.74(s,6H,CH3),3.49(brs,2H,FcH)
13CNMR(CDCl3,100M);
170.3,139.0,138.8,137.7,137.6,135.0,134.8,132.6,132.6,132.4,129.5,128.5,128.5,52.0
ビス((−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(メトキシカルボニル)フェロセン)金(I)クロリドの合成
窒素ガスで置換した25ml二口フラスコに前記で調製した(−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(メトキシカルボニル)フェロセン(化合物(2h−2))0.80g(1.2mmol)を脱気したTHFに入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.37g(0.7mmol)を加え室温で2時間撹拌した。得られた溶液を乾固し酢酸エチルに溶解した。この溶液を水で洗浄し有機層を乾固した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス((−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(メトキシカルボニル)フェロセン)金(I)クロリド0.78gを得た(収率83%)。
(同定データ)
Mass(ESI,POS)m/z1537.(M+−Cl-
[実施例11]
(−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(エトキシカルボニル)フェロセン(化合物(2h−3))の調製
Figure 0005161434
窒素雰囲気下、200mlナス型フラスコ中で実施例9と同様に調製した1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2,2−ビス−[(S)−2−イソプロピル−2−アセチルアミノエチルエステル]フェロセン(化合物(2f−1))5.50g(6.13mmol)をTHF50mlで完全に溶解した。窒素雰囲気中で170m1のエタノールに金属ナトリウム6.0g(260.87mmol)を加えて調製したナトリウムエトキシドを注入し、48時間攪拌した。酢酸―メタノール溶液で中和した後、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製し、オレンジ色の固体として(−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(エトキシカルボニル)フェロセン(化合物(2h−3))2.60gを得た(収率60.7%)。
(同定データ)
1HNMR(CDCl3,400M);
7.31−7.12(m,20H,PhH),5.08(brs,2H,FcH),4.67(brs,2H,FcH),4.33−4.11(m,4H,CH2),3.46(brs,2H,FcH),1.20(t,6H,CH3
13CNMR(CDCl3,100M):
170.0,139.0,138.90,137.7,137.5,135.0,134.7,132.6,132.4,129.5,128.5,128.4,60.9,14.5
31PNMR(CDCl3,85%H3PO4,400M):
−17.607
ビス((−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(エトキシカルボニル)フェロセン)金(I)クロリドの合成
窒素ガスで置換した25ml二口フラスコに前記で調製した(−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(エトキシカルボニル)フェロセン(化合物(2h−3))0.84g(1.2mmol)を脱気したクロロホルム溶液に入れた。ここにテトラブチルアンモニウム金ジクロリド0.37g(0.6mmol)を加え室温で3時間撹拌した。得られた溶液を乾固し酢酸エチルに溶解した。この溶液を水で洗浄し有機層を乾固した。得られた褐色固体を減圧下乾燥後ビス((−)−(S)−(S)−1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2,2’−ビス(エトキシカルボニル)フェロセン)金(I)クロリド0.96gを得た(収率98%)。
(同定データ)
Mass(ESI,POS)m/z1593.(M+−Cl-
実施例5〜11で得られたホスフィン遷移金属錯体について、その構造式を表2及び表3にまとめた。
Figure 0005161434
Figure 0005161434
<抗癌性の評価>
実施例1〜8で得られたフェロセン骨格を有するホスフィン金錯体の腫瘍細胞に対する活性評価を下記のように実施した。また、比較対象としてシスプラチン(比較例1)についても同様な試験を実施した。
癌細胞としてHL−60(ヒト急性骨髄性白血病細胞)を使用し、10%ウシ胎児血清および1%抗生物質、抗真菌剤を補足したRosewell Park Memorial Institute培地(RPMI1640)中で、5%二酸化炭素雰囲気下、湿潤インキュベーター中、37℃で培養した。
細胞はPBSで洗浄し、細胞数を算定後、同じ培地を用いて1×106細胞/ml懸濁液を調製した。滅菌96ウエルのマイクロプレートに前記の懸濁液を50000細胞/ウエルの密度となるように加えた。
次に水もしくはジメチルスルホキシドに完全に溶解させた実施例1〜8で調製したホスフィン金錯体溶液またはシスプラチン溶液(比較例1)を加え、引き続き24時間インキュベータ中で培養した。
その後、生存細胞数をMosmann(T.Mosmann,J.Immunnol.Method(1983))65,55−63)変法により評価した。即ち、テトラゾリウム塩(3,[4,5−dimethylthiazole−2−yl]−2,5−diphenyltetrazolium bromide,MTT)溶液を加え、さらに3時間、同条件で培養した。細胞内のミトコンドリアの酵素活性により生成したホルマザン結晶を0.04mol/HCl/イオソプロピルアルコールで溶解し、マイクロプレートリーダー(Bio−Rad 550)を用い、595nmの吸光度を測定した。バックグランドを排除するために630nmの吸光度を測定し、実測値から差し引いた。これを生存細胞数として評価し、50%細胞発育抑制濃度(IC50)を算出した。なお、IC50値の算出に当たっては、同様に実施した少なくとも3回以上の実験値の平均値を採用した。この結果を表4に示す。
Figure 0005161434
表4の結果から明らかなように、本発明のフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体はシスプラチンよりも優れた抗癌作用を有することがわかった。
[実施例12]
散剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料50g、乳糖400gおよびトウモロコシデンプン50gをブレンダーで混合して散剤を得た。
[実施例13]
顆粒剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料50g、乳糖250gおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロース50gを混合した後、10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液150gを加えて混練した。これを押出し造粒機を用いて造粒、乾燥して顆粒剤を得た。
[実施例14]
錠剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料50g、乳糖250g、トウモロコシデンプン120g、結晶セルロース75gおよびステアリン酸マグネシウム5gをブレンダーで混合した後、錠剤機で打錠して錠剤を得た。
[実施例15]
カプセル剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料25g、乳糖300g、トウモロコシデンプン170gおよびステアリン酸マグネシウム5gをV型混合機を用いて混合した後、3号カプセルに180mgずつ充填してカプセル剤を得た。
[実施例16]
注射剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料100mgおよびグルコース100mgを精製水2mlに溶解した後濾過し、濾液を2mlアンプルに分注、封入した後滅菌して注射剤を得た。
[実施例17]
ローション剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料1g、エタノール3g、ヒドロキシエチルセルロース0.2gおよびパラオキシ安息香酸メチル0.1gを精製水100mlに混合溶解してローション剤を得た。
[実施例18]
軟膏剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料2g、流動パラフィン6g、ミツロウ2g、自己乳化型モノステアリン酸グリセリド3gおよび白色ワセリン5gを加温して溶解、分散させ、軟膏剤を得た。
[実施例19]
クリーム剤の製造
実施例1〜11と同様にして得られたホスフィン金錯体のそれぞれについて、試料2gを、モノステアリン酸グリセリド2g、ステアリルアルコール4g、オクチルドデカノール2gおよびモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン5gに加温しながら分散させ、これにパラオキシ安息香酸メチル0.1g、グリセリン5g及び精製水60gを加温して溶解させたものを加え、高速攪拌により乳化、冷却し、クリーム剤を得た。
本発明のフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体は抗癌作用を有し、抗癌剤として利用することができる。

Claims (1)

  1. 下記一般式(3)〜(5)で表されるフェロセン骨格を有するホスフィン遷移金属錯体を1種または2種以上含有することを特徴とする抗癌剤。
    Figure 0005161434

    (一般式(3)中のR 1 、R 2 、R 3 、R 4 は直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示す。Aは直鎖状又は分岐状のアルキル基、フェニル基、水素原子を示す。M 1 は金原子を示す。X 1 はアニオンを示す。)
    Figure 0005161434
    (一般式(4)中のR 5 、R 6 は直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はアラルキル基を示す。R 7 は、置換基を有する又は無置換のオキサゾリン基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜5のアルキル基、カルボキシル基及びカルボキシエステル基から選ばれる一価の有機基を示す。また、前記オキサゾリン基の置換基は、フェニル基、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる基を示す。M は金原子を示す。X はアニオンを示す。)
    Figure 0005161434
    (一般式(5)中のR 5 、R 6 及びR 7 は前記と同義。M 3 は金原子を示す。X 3 はアニオンを示す。)
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