JP5160585B2 - 超伝導回路及び超伝導回路の製造方法 - Google Patents

超伝導回路及び超伝導回路の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、超伝導回路及びその製造方法に係り、詳しくは、超伝導材料であるYBCOを用いた超伝導回路及び超伝導回路の製造方法に関する。
超伝導材料をある温度(臨界温度)以下に冷却したときに、電気抵抗が急激に減少する超伝導現象を応用した電気技術は、現在様々な分野に応用されている。例えば、超伝導材料の直流抵抗は、臨界温度以下では0となることから電力送電に超伝導を用いて、送電時に発生する損失を低減するための研究がなされている。
また、超伝導材料を用いた電気素子であるジョセフソン素子(非常に薄い絶縁膜(厚さがナノメーター:nm=100万分の1ミリメートル程度)を2枚の超伝導体薄膜でサンドイッチにした構造の素子をいう)を用いたSQUID(Superconducting quantum interface device:量子干渉素子)は脳や心臓などから発生する微弱な磁界を検出することから、脳や心臓の機能分析に用いられており、X線やNMR(磁気共鳴)に続く第三のCTスキャナー(断層撮影装置)として注目されている。
さらに、移動体通信の分野においては、周波数利用効率の飛躍的向上と、受信感度の極限的向上を図るため、基地局におけるフロントエンド受信フィルタを、超伝導材料を用いたフィルタ(超伝導フィルタ)を利用した超低損失フィルタにより高性能化するための研究開発が進められている。また、超伝導フィルタと低雑音増幅器を有し、これらを冷却して動作させる高感度無線受信装置が研究されている。この高感度無線受信装置に用いられる超伝導フィルタは、これらを極低温まで冷却する冷却手段への負荷を軽減するために、臨界温度が70Kを越えるような高温超伝導材料が用いられている。この高温超伝導材料は現在複数種開発されているが、中でも薄膜形成技術と安全性に優れているYBCO(イットリウム、バリウム、銅、酸素混合物)が良く用いられている。
YBCOによる超伝導電気回路では、電気信号の入出力のため、常伝導(常伝導とはオームの法則が成り立つ普通の電気伝導をいう)材料による電極と、YBCOを接触させる必要がある。この場合、YBCOと常伝導材料による電極との接触抵抗を小さくしなければならない。このため従来では、〔1〕常伝導材料による電極とYBCOとを直接接触させる方法や、〔2〕YBCOと常伝導材料による電極との接触部において、柔軟性に富んだ常伝導の金属であるインジウムを用い、YBCO上にインジウムを置き、常伝導材料による電極によりインジウムを圧縮して密着させ、インジウムを介してYBCOと常伝導材料による電極を接触する方法、あるいは、〔3〕YBCO上に常伝導の金を成膜し、金を介して常伝導材料による電極とを接触させるといった方法が採られている。
また、電気的な接触抵抗を少なくしつつ、かつ常伝導体と酸化物超伝導体との密着性を高められる技術もある。この技術によれば、図9に示すように酸化物超伝導体膜上に金・ゲルマニウム合金膜と、この金・ゲルマニウム合金膜上に金等の常伝導体膜とを設け(図9(a)参照)、これら試料を300℃以上の温度で加熱処理を行ない、酸化物超伝導体膜と金・ゲルマニウム合金膜の反応膜を形成する(図9(b)参照)ことで電気的な接触抵抗を少なくし、金とゲルマニウム膜を剥がれないようにすることが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、ワイヤーボンディングを用いてYBCOを用いた回路と、常伝導金属を用いた回路や素子と電気的接触を得ようとする場合には、ワイヤーボンディング中に非接触面に係る張力により、ワイヤーが剥がれないようにしなければならない。例えば、特許文献2によれば、基板材料と密着性の高い金属膜を用いてYBCO上から基板が露出している部分まで配線し、ワイヤーボンディングする部位をYBCO上でなく、基板露出部にある配線の表面とすることで、基板と電極パッドとの密着性が向上でき、かつ電極パッドの剥離を防止が可能となっている(特許文献2参照)。
特開平6−232462号公報 特開平11−214757号公報
しかしながら、上記〔1〕の従来技術のように常伝導材料による電極とYBCOを何ら工夫することなく直接実施接触させた場合には、接触部において抵抗が増大してしまい、所望の回路特性が得られない。そこで、接触表面積を広くすることが可能となるような柔軟な金属であるインジウムを介して、YBCOと常伝導材料による電極とを接触させる上記〔2〕の従来技術を用いれば接触部における抵抗の増大を防ぐことが可能になるが、インジウムを圧縮する際の変形が毎回異なるため所望の回路特性の再現が得られない、インジウム自体の抵抗があまり低くないといった問題が発生する。そこで、このような問題点を解決すべく金属膜を介してYBCOと常伝導材料による電極を接触させる上記〔3〕の従来技術も存在するが、金とYBCOとの密着性が低いため、回路形成工程の途中で金が剥がれてしまうといった問題が生じてしまう。
これに対し、上記特許文献1で開示されている技術によれば、高温工程を経ることによって、酸化物超伝導体膜と金・ゲルマニウム合金膜とが反応を起こし微視的に結合して密着性を高められるが、高温工程を経ることによってYBCOの電気的特性が劣化するなどの問題がある。また、上記特許文献2に開示されている技術によれば、金の剥離を防止することができるが、配線の分だけ余分に回路面積が必要になる上、常伝導の金属配線による信号劣化が問題となる。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、常伝導材料と接する信号の入出力を行なう電極とYBCOとの密着性を高くし、かつ接触抵抗を少なくすることのできる超伝導回路及びその製造方法を提供することである。
本超伝導回路は、
誘電体基板と、該誘電体基板の両面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路において、
前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に形成され、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極
を有し、
前記電極は、
前記信号線路上に密着させて形成されたアルミニウム膜と、
該アルミニウム膜上に密着させて形成されたアルミニウムより低抵抗である金属膜と
を有する。
本超伝導回路は、
誘電体基板と、該誘電体基板の片面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路において、
前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に形成され、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極
を有し、
前記電極は、
前記信号線路上に密着させて形成されたアルミニウム膜と、
該アルミニウム膜上に密着させて形成されたアルミニウムより低抵抗である金属膜と
を有する。
本超伝導回路の製造方法は、
誘電体基板と、該誘電体基板の両面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路の製造方法において、
前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極を形成するステップ
を有し、
前記電極を形成するステップでは、
前記信号線路上に密着させてアルミニウム膜を形成し、該アルミニウム膜上に密着させて該アルミニウム膜よりも低抵抗である金属膜を形成する。
本超伝導回路の製造方法は、
誘電体基板と、該誘電体基板の片面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路の製造方法において、
前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極を形成するステップ
を有し、
前記電極を形成するステップでは、
前記信号線路上に密着させてアルミニウム膜を形成し、該アルミニウム膜上に密着させて該アルミニウム膜よりも低抵抗である金属膜を形成する。

本構成によれば、直接YBCOと常伝導材料による電極とを接触するのではなく、YBCOとの密着性が高いアルミニウムをYBCO上に成膜するため、回路の製作途中においてもアルミニウムがYBCOから剥がれることなく回路加工作業を行なうことができ、回路製作工程の高信頼化が図れる。
本発明に係る超伝導回路の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す超伝導回路の製造方法の各工程の説明用素子断面図である。 YBCOと金、YBCOとアルミニウムの密着性を示す図である。 本発明に係る超伝導回路の効果をフィルタ回路の電気的特性により示す図である。 発明に係る超伝導回路をコプレーナ線路で構成した場合の斜視図である。 本発明に係る超伝導回路の効果をワイヤーボンディング後の表面により示した図である。 アルミニウム膜と金属膜の間に銅膜を形成した場合の超伝導回路(マイクロストリップ線路構造)の斜視図である。 アルミニウム膜と金属膜の間に銅膜を形成した場合の超伝導回路(コプレーナ線路構造)の斜視図である。 従来の実施の形態の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る超伝導回路の一実施形態を示す斜視図である。
図1において、この超伝導回路は誘電体基板11の両面にYBCO(イットリウム、バリウム、銅、酸素の混合物)12、13が成膜され、表面には信号線路としてのYBCO12を帯状に残し、裏面には地導体としてのYBCO13が全面に存在する、いわゆるマイクロストリップ線路構造がとられる。表面のYBCO信号線路12の端部にはアルミニウム膜14が形成され、そのアルミニウム膜14の上にアルミニウムよりも抵抗の低い金属膜16が形成される。なお、YBCO地導体13の下にも上記同様アルミニウム膜15と低抵抗金属膜17が形成される。
上記のような超伝導回路は、例えば、図2に示すような製造方法によって製造される。図2は、図1に示す超伝導回路の製造方法の各工程の説明用素子断面図である。なお、同図に示す説明用素子の断面は、図1の(a)部を表す。
図2において、上記製造方法では、誘電体基板100の両面に公知のスパッタ法又はレーザアブレーション法などにより、YBCO200が誘電体基板100の両面に形成され、表面のYBCOが帯状に残され、裏面のYBCOは地導体として全面に形成される(同図(a))。続いて、YBCOとの密着性の高いアルミニウムをYBCO200の上面に蒸着してアルミニウム膜300を形成し(同図(b))、次工程で、アルミニウムより抵抗の低い金属の膜400がアルミニウム膜300の上面に形成される(同図(c))。上記はYBCO信号線路上に形成されるアルミニウム膜と低抵抗金属膜について説明したが、これと同様YBCO地導体の下面にも前述した工程を経てアルミニウム膜300と低抵抗金属膜400が形成される。
既に述べたように、金はYBCOとの密着性が低いため、回路形成工程の途中で用意に剥がれてしまうという欠点がある。本実施形態では、金ではなくYBCOとの密着性の高いアルミニウムを用いてYBCOの上面に成膜したため、YBCOとの密着性を高めることができる。
図3はYBCOの上面にアルミニウム又は金を真空蒸着した後に、38KHzの超音波を60秒間照射し、YBCOと金、YBCOとアルミニウムの密着性を比較した図である。同図(a)はYBCO上に金を蒸着したもので、同図(b)はYBCO上にアルミニウムを蒸着したものである。同図からも明らかなように、アルミニウムを蒸着したものは金を蒸着したものに比べ剥がれた箇所がほとんど見られず、YBCOとの密着性が高いことが分る。
さて、YBCOに用いた超伝導電気回路において、回路の性能を劣化させないためには、外部の回路と接続するために必要な常伝導材料により形成された入出力端子と、その回路が接する部位において、常伝導材料による膜が必要となる。この接触部位の電気抵抗は十分低くなければならない。さもないと信号が劣化し、所望の回路性能が得られないことになる。
図4に示す表はYBCOを用いて超伝導フィルタを製作し、常伝導材料により形成されたプローブを用いて周波数特性を測定し、プローブと接触する超伝導フィルタの入出力部に何も形成しなかった場合(a)、アルミニウム膜を形成した場合(b)、アルミニウム膜を形成した後に、アルミニウムより抵抗の低い金属の膜を形成した場合(c)、これら三つのケースにおける中心周波数での挿入損失を示したものである。なお、ここでは、アルミニウム(低効率 2.6μΩ・cm)より抵抗の低い金属の一例として金(低効率 2.2μΩ・cm)を用いたが、これ以外にも抵抗が低く、電気回路において頻繁に用いられる銅(低効率 1.7μΩ・cm)、あるいは銀(低効率 1.1μΩ・cm)等を用いてもよい。
同表が示すように、超伝導フィルタの入出力部に何も形成しなかった場合(a)は信号の減衰量を示す挿入損失が24dBと信号が大きく劣化しているのに対し、アルミニウム膜を入出力端に形成することで、挿入損失が1.3dBと損失の低減が可能となり、さらにアルミニウム膜上に金属膜を形成した場合では、挿入損失が0.2dBと極めて低損失化することが可能となる。
このように本発明の超伝導回路によれば、接触部位の電気抵抗を十分低くさせることができ、信号劣化による回路性能の劣化を回避することができる。
上記実施の形態では、超伝導回路がマイクロストリップ線路にて構成された場合について示したが、上記超伝導回路をコプレーナ線路で構成しても同様な効果を得ることが可能である。
図5は、本発明に係る超伝導回路をコプレーナ線路で構成した場合の斜視図である。同図に示すように、この超伝導回路では、誘電体基板21上の片面にYBCOが成膜され、該誘電体基板21の中心部に設けられる帯状の信号線路22とその回りの地導体23、24が同一平面状に形成される、いわゆるコプレーナ線路構造となっている。信号線路の端面にアルミニウム膜25、アルミニウム膜25の上面にアルミニウムより抵抗の低い金属を用いて金属膜26を形成している。本実施形態では、地導体にも信号線路と同様、アルミニウム膜と金膜が形成されるので、地導体のYBCOと常伝導金属を接触させることができる。しかしながら、地導体の広い面積において、常伝導金属と接触する場合には、この限りでない。
ところで、一般に電気回路を製作する際に、トランジスタ等の回路基板とは別に形成された部品と、電気回路を接合する必要が生じる。この場合、プローブなどの外部から圧力をかけて接触を図る手段を用いて電気的接触を図ると回路が極めて大型化するため、細い金線を用いて接合する手法、いわゆるワイヤーボンディングを用いることが多い。このワイヤーボンディングでは、金線の一端を超音波と圧力により被接合部に接着させ、他端も同様にして接合するであるが、金線を配線する際の張力により、この接合が剥がれないようにしなければならない。しかしながら、YBCOを用いた電気回路において上記のようなアルミニウム膜を形成した上に金膜を形成した部位をこのワイヤーボンディングの被接合部とした場合は、図6の(a)に示すように、張力によって剥がれ現象が観測される。この問題は、アルミニウム膜34と金属膜38の間に銅膜36を形成する(図7の超伝導回路(マイクロストリップ線路構造)の斜視図を参照)ことで金属膜38が接合部から剥がれてしまうのを防ぐことができる。図6の(b)は、アルミニウム膜34と金属膜38の間に銅膜36が形成された超伝導回路において、金属膜38に張力が加わっても金属膜38が接合部から剥がれない様子を示している。このように、図7に示す超伝導回路によれば、接合部と金属膜の密着性が高くなり、当該超伝導回路と様々な電気回路部品を電気的に接合することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、超伝導回路がマイクロストリップ線路で構成された場合について示したが、上記超伝導回路をコプレーナ線路で構成しても同様な効果を得ることが可能である。
図8は、アルミニウム膜と金属膜の間に銅膜を形成した場合の超伝導回路(コプレーナ線路構造)の斜視図である。同図に示すように、この超伝導回路では、アルミニウム膜44の上に銅膜45が形成され、銅膜45の上に金膜46が形成される。このため、図7の場合と同様、ワイヤーボンディングの際に金属膜が剥がれてしまうのを回避することができる。
なお、上記図2及び図3で示した超伝導回路の実施形態においては、誘電体基板の裏面には表面と同様の金属膜が全面にわたって形成されているが、この面は常伝導金属と全面接触することから、比較的低抵抗で電気的接合が得られるため、必ずしも裏面に金属膜を設ける必要はない。
また、上で示した超伝導回路の実施形態においては、超伝導回路の端面を入出力としているため、端面のみに金属膜を形成する形態としているが、本発明は端面のみに金属膜を形成することに限定されない。
以上、説明したように、本実施形態によれば、直接YBCOと常伝導材料による電極とを接触するのではなく、YBCOとの密着性が高いアルミニウムをYBCO上に成膜するため、回路の製作途中においてもアルミニウムがYBCOから剥がれることなく回路加工作業を行なうことができ、回路製作工程の高信頼化が図れる。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に、以下の項目を開示する。
(1)誘電体平板と、該誘電体平板の表裏両面に高温超伝導体であるYBCO膜が形成された超伝導回路において、
前記YBCO膜の上面に形成されたアルミニウム膜と、該アルミニウム膜の上面に形成された金属膜とからなり、前記アルミニウム膜と前記金属膜の形成によって、前記超伝導回路の基板上に形成された回路の信号の入出力に用いられる電極が形成される。
(2)(1)記載の超伝導回路において、
前記アルミニウム膜の上面に形成された金属膜はアルミニウムより抵抗の低い金属の膜で形成される。
(3)(1)記載の超伝導回路において、
前記アルミニウム膜の上面に銅膜が形成され、該銅膜の上面に前記金属膜が形成される。
(4)誘電体平板と、該誘電体平板の片面に高温超伝導体であるYBCO膜が形成された超伝導回路において、
前記YBCO膜の上面に形成されたアルミニウム膜と、該アルミニウム膜の上面に形成された金属膜とからなり、前記アルミニウム膜と前記金属膜の形成によって、前記超伝導回路の基板上に形成された回路の信号の入出力に用いられる電極が形成される。
(5)(4)記載の超伝導回路において、
前記アルミニウム膜の上面に形成された金属膜はアルミニウムより抵抗の低い金属の膜で形成される。
(6)(4)記載の超伝導回路において、
前記アルミニウム膜の上面に銅膜が形成され、該銅膜の上面に前記金属膜が形成される。
(7)誘電体平板と、該誘電体平板の表裏両面に高温超伝導体であるYBCO膜が形成された超伝導回路の製造方法において、
前記YBCO膜の上面にアルミニウム膜を形成し、該アルミニウム膜の上面にアルミニウムより抵抗の低い金属膜を形成することにより、前記超伝導回路の基板上に形成された回路の信号の入出力に用いられる電極が形成される。
(8)(7)記載の超伝導回路の製造方法において、
前記アルミニウム膜の上面に銅膜を形成し、該銅膜の上面に前記金属膜を形成する。
(9)誘電体平板と、該誘電体平板の片面に高温超伝導体であるYBCO膜が形成された超伝導回路の製造方法において、
前記YBCO膜の上面にアルミニウム膜を形成し、該アルミニウム膜の上面にアルミニウムより抵抗の低い金属膜を形成することにより、前記超伝導回路の基板上に形成された回路の信号の入出力に用いられる電極が形成される。
(10)(9)記載の回路基板の製造方法において、
前記アルミニウム膜の上面に銅膜を形成し、該銅膜の上面に前記金属膜を形成する。
上記構成によれば、直接YBCOと常伝導材料による電極とを接触するのではなく、YBCOとの密着性が高いアルミニウムをYBCO上に成膜するため、回路の製作途中においてもアルミニウムがYBCOから剥がれることなく回路加工作業を行なうことができ、回路製作工程の高信頼化が図れる。
1、11、21、31、41、100 誘電体基板
2 酸化物超伝導体膜
3 Au/Ge合金膜
4 常伝導体膜
5 反応層
6 半田層
7 銅線
12、22、32、42 YBCO信号線路
13、23、24、33、43 YBCO地導体
36、37、45 銅膜
200 YBCO膜
14、15、25、34、35、44、300 アルミニウム膜
16、17、26、38、39、46、400 低抵抗金属膜

Claims (8)

  1. 誘電体基板と、該誘電体基板の両面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路において、
    前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に形成され、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極
    を有し、
    前記電極は、
    前記信号線路上に密着させて形成されたアルミニウム膜と、
    該アルミニウム膜上に密着させて形成された該アルミニウムより低抵抗である金属膜と
    を有することを特徴とする超伝導回路。
  2. 誘電体基板と、該誘電体基板の片面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路において、
    前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に形成され、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極
    を有し、
    前記電極は、
    前記信号線路上に密着させて形成されたアルミニウム膜と、
    該アルミニウム膜上に密着させて形成された該アルミニウムより低抵抗である金属膜と
    を有することを特徴とする超伝導回路。
  3. 請求項1又は2記載の超伝導回路において、
    前記金属膜は、金、銅、及び銀のいずれか1つにより形成された膜であることを特徴とする超伝導回路。
  4. 請求項1又は2記載の超伝導回路において、
    前記アルミニウム膜と前記金属膜との間に形成された銅膜
    を有することを特徴とする超伝導回路。
  5. 誘電体基板と、該誘電体基板の両面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路の製造方法において、
    前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極を形成するステップ
    を有し、
    前記電極を形成するステップでは、
    前記信号線路上に密着させてアルミニウム膜を形成し、該アルミニウム膜上に密着させて該アルミニウム膜よりも低抵抗である金属膜を形成することを特徴とする超伝導回路の製造方法。
  6. 誘電体基板と、該誘電体基板の片面に高温超伝導体であるYBCO膜により形成された電気回路とを有する超伝導回路の製造方法において、
    前記YBCO膜により形成された前記電気回路の信号線路上に、前記電気回路の電気信号の入出力に用いられる電極を形成するステップ
    を有し、
    前記電極を形成するステップでは、
    前記信号線路上に密着させてアルミニウム膜を形成し、該アルミニウム膜上に密着させて該アルミニウム膜よりも低抵抗である金属膜を形成することを特徴とする超伝導回路の製造方法。
  7. 請求項5又は6記載の超伝導回路の製造方法において、
    前記金属膜は、金、銅、及び銀のいずれか1つにより形成された膜であることを特徴とする超伝導回路の製造方法。
  8. 請求項5又は6記載の超伝導回路の製造方法において、
    前記電極を形成するステップでは、前記アルミニウム膜の上面に銅膜を形成し、該銅膜の上面に前記金属膜を形成することを特徴とする超伝導回路の製造方法。
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