JP5159140B2 - 有機性廃棄物の処理方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機性廃棄物の処理方法および装置に関し、膜型メタン発酵処理における処理能力の向上を図る技術に係るものである。
従来、有機性廃棄物の処理において行なう嫌気性消化では、嫌気的条件下の酸性発酵により発酵液中に酢酸,プロピオン酸,酪酸などの低級脂肪酸を蓄積し、次に有機酸や含窒素有機化合物の分解によりアンモニア,アミン,炭酸塩および少量の炭酸ガス,メタン,水素,窒素などのガスが発生し、次に各種の低級脂肪酸、アミノ酸の分解によりメタンと炭酸、ガスアンモニアが発生する。メタン菌は作用基質に対して非常に強い選択性をもち、主として酸生成菌の酵素作用によって生成された低級脂肪酸をメタンと炭酸ガスに分解する。
この有機性廃棄物の処理を制御する指標には、発生ガス量、ガス組成の変化、廃水中のpH及びORPの変化、全有機性炭素量、浮遊物質量等が知られているが、これらの指標は嫌気性発酵槽内の最終的結果を示すものであり、これらの指標による運転状況の認識は、槽内での不良状態が進行した時点となる。
このため、有機性廃棄物の処理を制御する技術として、例えば特許文献1に記載するメタン発酵の制御方法がある。これはメタン発酵槽内で起こる異常発酵の兆候を早期に察知する指標として、非電離揮発性有機酸濃度を測定するものである。
このメタン発酵制御方法では、メタン発酵槽にpH計と揮発性有機酸の成分別測定器及び基質投入量制御手段を設置し、pH計で得る液相pH値および成分別測定器で得る酢酸以外の非電離揮発性有機酸濃度から計算によって非電離の揮発性有機酸濃度を求め、この非電離揮発性有機酸濃度が15〜20(mg/l)を越えないようにメタン発酵槽への投入基質量を制御するものである。
また、特許文献2に記載する廃水処理の制御方法は、生体におけるエネルギー伝達体として数多くのエネルギー代謝に関与するアデノシン3リン酸(ATP)に着目し、嫌気性発酵処理水中のアデノシン3リン酸(ATP)量を継続的に測定し、その結果に基づき随時各種発酵条件を調整するものである。
特開平9−239397号公報 特開平3−127698号公報
ところで、上述した特許文献1に記載する技術では、メタン菌数、アデノシン3リン酸(ATP)は微生物濃度に関係しており、微生物濃度の微小な変化を検出しても、これらの指標によって正常発酵と異常発酵を区別することは困難であるとして、非電離揮発性有機酸濃度を制御の指標に採用している。
しかしながら、非電離揮発性有機酸濃度を算出する基礎データの揮発性有機酸(VFA)濃度は菌体濃度および個々の菌体の活性度と密接に関係しており、有機酸濃度が上昇した場合は既に菌体活性が落ちて処理能力が低下してしまっている場合が多く、非電離揮発性有機酸濃度のみを制御指標としてメタン発酵槽の運転に反映させても、発酵状態の制御において応答性が悪い結果となる。
また、特許文献2に記載する技術では、アデノシン3リン酸濃度(ATP)を測定して、pH、ORP、容積負荷、有機物濃度等の各種条件を調整しているが、上述したように、アデノシン3リン酸濃度(ATP)は菌体濃度に関係し、また発酵状態は発酵液中の菌体濃度や栄養源などに大きく依存するので、アデノシン3リン酸(ATP)のみをもってメタン発酵槽内の状況を正確に認識することは困難であり、安定した運転を実現することは困難である。
本発明は上記した課題を解決するものであり、有機性廃棄物の処理を制御するために、複数の指標を複合化して制御指標とすることでメタン発酵槽における処理能力を向上させる有機性廃棄物の処理方法および装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る有機性廃棄物の処理方法は、メタン発酵槽に原料供給手段によって原料を供給し、膜型メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)および揮発性有機酸濃度(VFA)を測定し、ATP/VS/VFAの値を制御指標として求め、制御指標が設定値を下回った場合に原料供給手段による原料投入量を減少させることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る有機性廃棄物の処理方法は、膜分離装置を用いて発酵液から膜透過液を排出する膜型メタン発酵槽に原料供給手段によって原料を供給し、膜型メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)およびアデノシン3リン酸濃度(ATP)と、膜分離装置を透過した膜透過液中の揮発性有機酸濃度(VFA)とを測定し、ATP/VS/VFAの値を制御指標として求め、制御指標が設定値を下回った場合に原料供給手段による原料投入量を減少させることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る有機性廃棄物の処理方法は、請求項1における揮発性有機酸濃度(VFA)の測定に代えて発酵液中の電気伝導度(EC)を測定し、もしくは請求項2における揮発性有機酸濃度(VFA)の測定に代えて膜分離装置を透過した膜透過液中の電気伝導度(EC)を測定し、ATP/VS/ECの値を制御指標として求めることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る有機性廃棄物の処理装置は、メタン発酵槽と、メタン発酵槽に原料を供給する原料供給手段と、メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)を測定する菌体濃度測定手段と、発酵液中のアデノシン3リン酸濃度(ATP)を測定するATP濃度測定手段と、発酵液中の揮発性有機酸濃度(VFA)を測定する揮発性有機酸濃度測定手段もしくは発酵液中の電気伝導度(EC)を測定する電気伝導度測定手段と、原料供給手段を制御する制御手段を備え、制御手段はATP/VS/VFAの値、もしくはATP/VS/ECを制御指標として、制御指標が設定値を下回った場合に原料投入量を減少させることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る有機性廃棄物の処理装置は、膜分離装置を用いて発酵液から膜透過液を排出する膜型メタン発酵槽と、膜型メタン発酵槽に原料を供給する原料供給手段と、膜型メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)を測定する菌体濃度測定手段と、発酵液中のアデノシン3リン酸濃度(ATP)を測定するATP濃度測定手段と、膜分離装置を透過した膜透過液中の揮発性有機酸濃度(VFA)を測定する揮発性有機酸濃度測定手段もしくは膜分離装置を透過した膜透過液中の電気伝導度(EC)を測定する電気伝導度測定手段と、原料供給手段を制御する制御手段を備え、制御手段はATP/VS/VFAの値、もしくはATP/VS/ECを制御指標として、制御指標が設定値を下回った場合に原料投入量を減少させることを特徴とする。
以上のように本発明によれば、メタン発酵槽内の菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)と揮発性有機酸濃度(VFA)を基礎的な指標としてメタン発酵槽内の菌体の活性と処理状況の把握する。そして、菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)から単位菌体量当たりのATP活性度を求め、この値と揮発性有機酸濃度(VFA)との関係をATP/VS/VFAとして求め、基礎的な指標を複合化した制御指標とすることで、膜型メタン発酵槽における発酵状態を的確に反映した制御指標となす。
あるいは、菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)と電気伝導度(EC)を基礎的な指標としてメタン発酵槽内の菌体の活性と処理状況を把握する。そして、菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)から単位菌体量当たりのATP活性度を求め、この値と電気伝導度(EC)との関係をATP/VS/ECとして求め、基礎的な指標を複合化した制御指標とすることで、膜型メタン発酵槽における発酵状態を的確に反映した制御指標となす。
この基礎的な指標を複合化した制御指標を原料供給手段にフィードバックしてその制御を行ない、原料投入量を増減して運転条件に反映させることで、従来よりも安定的な発酵処理を実現する。すなわち、不安定な発酵状態を安定化し、あるいはより高い負荷を与える運転条件へ変更することで早期に安定状態へ移行する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、原料供給手段をなす原料供給装置1は、原料を貯留する貯留槽、ポンプ、バルブ等を含むものであり、膜型メタン発酵槽2へ原料供給系3を通して供給する食品廃棄物等の原料供給量を制御する機能を備えている。原料供給系3には、原料中の有機物濃度Ciを測定する有機物濃度計4および原料供給量Fiを測定する流量計5を設けている。
ここで原料としては、有機性廃棄物を酸発酵して可溶化したものであってもよく、その場合には貯留槽が酸発酵槽となる。
膜型メタン発酵槽2は槽内に膜分離装置6が浸漬してあり、膜分離装置6には膜透過液を取り出す膜透過液系7が接続しており、膜透過液系7に備える吸引ポンプ等により膜分離装置6に駆動圧を与える。膜分離装置6は槽内の水頭を駆動圧として重力ろ過することも可能であり、膜分離装置6には種々の形態の膜を使用することができる。
膜透過液系7にはバイパス系8を設けており、バイパス系8にはVFA測定装置9もしくはEC測定装置10を設けるが、VFA測定装置9とEC測定装置10を併設しても良い。VFA測定装置9は膜分離装置6を透過した膜透過液中の揮発性有機酸濃度(VFA)を測定する揮発性有機酸濃度測定手段をなし、EC測定装置10は膜分離装置を透過した膜透過液中の電気伝導度(EC)を測定する電気伝導度測定手段をなす。
本実施の形態では、膜型メタン発酵槽2が槽内に膜分離装置6を浸漬した形式であるが、膜型メタン発酵槽2はメタン発酵槽と膜分離槽を別体に設けて両槽間でメタン発酵液を循環させる形式でもよく、膜分離装置10は浸漬型に限定されず、加圧型のものを使用することもできる。また、膜分離装置6を備えないメタン発酵槽を用いても実現できる。この場合には、VFA測定装置9はメタン発酵槽内の発酵液中の揮発性有機酸濃度(VFA)を測定し、EC測定装置10はメタン発酵槽内の発酵液中の電気伝導度(EC)を測定する。
上述した膜型メタン発酵槽2を用いる場合には、固形物を分離除去した膜透過液中の揮発性有機酸濃度(VFA)もしくは電気伝導度(EC)を測定することができるので、測定の前処理が不要となるとともに、正確なオンライン測定が可能となる。また、膜透過液中にはSSが含まれないので、膜透過液における特定波長の吸光度を分光光度計で計測し、吸光度と有機酸濃度との相関関係においてオンラインで有機酸分析を行なうことが可能である。また、同様の理由で、電気伝導度は電極を膜透過液に接触させるだけ容易にオンライン計測が可能である。
膜型メタン発酵槽2には、菌体濃度測定装置11およびATP濃度測定装置12を設けており、菌体濃度測定装置11は膜型メタン発酵槽2の発酵液中の菌体濃度(VS)を測定する菌体濃度測定手段をなし、菌体濃度(VS)は発酵液の強熱減量(VTS)、浮遊物質の強熱減量(VSS)、タンパク量などを採用することでも可能である。ATP濃度測定装置12は発酵液中のアデノシン3リン酸濃度(ATP)を測定するATP濃度測定手段をなし、本実施の形態ではアデノシン3リン酸濃度(ATP)はアデノシン3リン酸にルシフェラーゼ試薬を添加し発光させて発光強度を測定することで求めているが、他の方法を採用することも可能である。また、膜型メタン発酵槽2は、攪拌用の循環系13および汚泥排出系14を備えている。
また、循環系13に代えて、メタン発酵槽内で発生するバイオガスを用いて膜分離装置の下方より散気を行い、そのエアリフト効果による上向流を用いてメタン発酵槽内を攪拌することもできる。
制御装置15は、有機物濃度計4で測定する原料中の有機物濃度Ci、流量計5で測定する原料供給量Fi、菌体濃度測定装置11で測定する菌体濃度(VS)、ATP濃度測定装置12で測定するアデノシン3リン酸濃度(ATP)、VFA測定装置9で測定する揮発性有機酸濃度(VFA)あるいはEC測定装置10で測定する電気伝導度(EC)を基礎的な指標として膜型メタン発酵槽2の槽内の菌体の活性と処理状況を把握する。
そして、制御装置15は菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)から単位菌体量当たりのATP活性度を求め、この値と揮発性有機酸濃度(VFA)との関係をATP/VS/VFAとして求める。
あるいは、制御装置15は菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)から単位菌体量当たりのATP活性度を求め、この値と電気伝導度(EC)との関係をATP/VS/ECとして求める。
ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/ECは基礎的な指標を複合化した制御指標となり、膜型メタン発酵槽2における発酵状態を的確に反映した制御指標となる。
制御装置15は、基礎的な指標を複合化してなる制御指標に基づいて原料供給装置1をフィードバック制御し、膜型メタン発酵槽2へ供給する原料投入量を増減して運転条件に反映させる。
すなわち、制御指標(ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/EC)が制御装置15に設定した下限値を下回った場合に原料投入量を減少させる。この下限値の設定については後述する。
この原料投入量の減少巾は予め設定した所定の一定量であっても良く、制御指標の減少量に追従して変動する可変量であっても良く、さらに原料投入量の減量操作は制御指標が下限値を下回った時点でただちに行なって良く、あるいは下限値を下回る状態が一定期間継続した後に行っても良い。
この低負荷状態の運転を継続することで揮発性有機酸濃度VFAは低減傾向を示す。揮発性有機酸濃度VFAの低減により制御指標(ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/EC)が上昇して下限値を上回った場合に原料投入量を増加させる。この増加巾は予め設定した所定の一定量であっても良く、制御指標の増加量に追従して変動する可変量であっても良く、さらに原料投入量の増量操作は制御指標が下限値を上回った時点でただちに行なって良く、あるいは下限値を上回る状態が一定期間継続した後に行っても良い。
その結果、単位菌体量当たりのATP活性度は応答性良く上昇し、膜型メタン発酵槽2の槽内でのメタン発酵の状態が改善され、制御指標(ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/EC)が安定する。
その後、揮発性有機酸濃度VFAが上昇して制御指標(ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/EC)が一時的に低下しても、揮発性有機酸濃度VFAは一定値以下に収束するので、制御指標(ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/EC)は上昇する。このように、負荷の上げ方に追従して菌体活性度が上昇し、発酵状態が不調に陥ることなく適正処理が可能となる。また、制御指標(ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/EC)は、定格運転に達するまでの立ち上げ運転や、処理が悪化した非常時の運転、あるいは同一菌体を用いて対象原料を切り替える運転を行う場合に、安定運転の指標となりうる。
以下において、上述した制御指標(ATP/VS/VFAもしくはATP/VS/EC)の下限値の設定について説明する。
図2は、焼酎粕を水で2倍に希釈したものを原料として膜型メタン発酵槽2でメタン発酵させた事例における膜透過液中の揮発性有機酸濃度VFAと単位菌体量当たりのATP活性度との関係を示すグラフ図である。この事例において、膜型メタン発酵槽2の槽内における菌体濃度は、膜透過液量と汚泥引抜量で管理しており、その菌体濃度VSはVTSとして5%程度に維持されている。
図2において制御指標(ATP/VS/VFA)は、図中に示す近似直線aの傾きで表されており、定常状態bと異常状態cを示すプロットが近似直線aを境とする両側域に分布している。
すなわち、制御指標(ATP/VS/VFA)が近似直線aで示す一定値以上の領域では良好なメタン発酵が継続的に行なわれており、特に制御指標(ATP/VS/VFA)が大幅に高い場合には揮発性有機酸濃度VFAが100mg/L程度となり殆ど残留していない。一方、急激に原料負荷を上げた場合には単位菌体量当たりのATP活性度が追従して上昇せず、アデノシン3リン酸濃度ATPの低下、揮発性有機酸濃度VFAの上昇により制御指標(ATP/VS/VFA)が下限値を下回る。このような異常発酵状態を続けると回復不能となって処理が停止してしまう。
従って、制御指標(ATP/VS/VFA)の下限値は実験および経験により設定し、制御指標(ATP/VS/VFA)が下限値を下回らないように原料負荷の制御を行なうことで安定した発酵が可能となる。
本発明の実施の形態における有機性廃棄物の処理装置を示す模式図 同実施の形態における膜透過液中の揮発性有機酸濃度VFAと単位菌体量当たりのATP活性度との関係を示すグラフ図
符号の説明
1 原料供給装置
2 膜型メタン発酵槽
3 原料供給系
4 有機物濃度計
5 流量計
6 膜分離装置
7 膜透過液系
8 バイパス系
9 VFA測定装置
10 EC測定装置
11 菌体濃度測定装置
12 ATP濃度測定装置
13 循環系
14 汚泥排出系
15 制御装置

Claims (5)

  1. メタン発酵槽に原料供給手段によって原料を供給し、膜型メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)とアデノシン3リン酸濃度(ATP)および揮発性有機酸濃度(VFA)を測定し、ATP/VS/VFAの値を制御指標として求め、制御指標が設定値を下回った場合に原料供給手段による原料投入量を減少させることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  2. 膜分離装置を用いて発酵液から膜透過液を排出する膜型メタン発酵槽に原料供給手段によって原料を供給し、膜型メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)およびアデノシン3リン酸濃度(ATP)と、膜分離装置を透過した膜透過液中の揮発性有機酸濃度(VFA)とを測定し、ATP/VS/VFAの値を制御指標として求め、制御指標が設定値を下回った場合に原料供給手段による原料投入量を減少させることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  3. 請求項1における揮発性有機酸の濃度(VFA)の測定に代えて発酵液中の電気伝導度(EC)を測定し、もしくは請求項2における揮発性有機酸濃度(VFA)の測定に代えて膜分離装置を透過した膜透過液中の電気伝導度(EC)を測定し、ATP/VS/ECの値を制御指標として求めることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  4. メタン発酵槽と、メタン発酵槽に原料を供給する原料供給手段と、メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)を測定する菌体濃度測定手段と、発酵液中のアデノシン3リン酸濃度(ATP)を測定するATP濃度測定手段と、発酵液中の揮発性有機酸濃度(VFA)を測定する揮発性有機酸濃度測定手段もしくは発酵液中の電気伝導度(EC)を測定する電気伝導度測定手段と、原料供給手段を制御する制御手段を備え、制御手段はATP/VS/VFAの値、もしくはATP/VS/ECを制御指標として、制御指標が設定値を下回った場合に原料投入量を減少させることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  5. 膜分離装置を用いて発酵液から膜透過液を排出する膜型メタン発酵槽と、膜型メタン発酵槽に原料を供給する原料供給手段と、膜型メタン発酵槽の発酵液中の菌体濃度(VS)を測定する菌体濃度測定手段と、発酵液中のアデノシン3リン酸濃度(ATP)を測定するATP濃度測定手段と、膜分離装置を透過した膜透過液中の揮発性有機酸濃度(VFA)を測定する揮発性有機酸濃度測定手段もしくは膜分離装置を透過した膜透過液中の電気伝導度(EC)を測定する電気伝導度測定手段と、原料供給手段を制御する制御手段を備え、制御手段はATP/VS/VFAの値、もしくはATP/VS/ECを制御指標として、制御指標が設定値を下回った場合に原料投入量を減少させることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
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