以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
図1は、実施の形態にかかるテレビシステムの構成の具体例を示す図である。
図1を参照して、実施の形態にかかるテレビシステムは、テレビチューナ内蔵の携帯受信機の具体例である携帯電話機1と、固定式のテレビジョン受像機3とを含む。
図2は、携帯電話機1およびテレビジョン受像機3のハードウェア構成のうちの、主に、テレビジョン放送電波を処理する構成の具体例を示すブロック図である。
図2を参照して、携帯電話機1およびテレビジョン受像機3の、主に、テレビジョン放送電波を処理するハードウェア構成は、放送局から配信されるテレビジョン放送電波を受信するためのアンテナ101、受信したテレビジョン放送電波を処理するための受信処理部10、テレビジョン放送電波に基づいて映像を出力するための処理を行なう映像処理部11、液晶表示装置等の表示部12、テレビジョン放送電波に基づいて音声を出力するための処理を行なう音声処理部13、マイク等の音声出力部14、CPU(Central Processing Unit)などからなり装置全体の制御を行なう中央処理部15、中央処理部15で実行されるプログラム等を記憶する記憶部16、装置に電源を供給する電源部17、携帯電話機1およびテレビジョン受像機3間で送受信されるリモートコントロール信号を送受信するための通信部18、およびチャンネルボタンやテンキー等のキー入力部19を含んで構成される。
さらに、受信処理部10には、チューナ102、復調部103、多重信号分離部104、番組特定情報・サービス情報処理部105、映像信号暗号解除処理部106、映像信号復号部107、音声信号暗号解除処理部108、および音声信号復号部109が含まれる。
チューナ102は、中央処理部15からの制御信号に従ってアンテナ101で受信された放送電波の中から処理する放送電波を選択してデジタルデータに変換する。放送電波がデジタルデータに変換された結果であるテレビジョンデータは、復調部103で復調された後に、多重信号分離部104に入力される。テレビジョンデータには、暗号化された映像データと、暗号化された音声データと、EPG(Electronic Program Guide)と呼ばれる番組に関する情報(以下、EPG情報)とが含まれ、これらが、多重信号分離部104において分離される。
多重信号分離部104で分離された映像データである映像信号パケットは多重信号分離部104から映像信号暗号解除処理部106に入力されて、映像信号暗号解除処理部106において暗号化が解除され、映像信号復号部107において復号された後に、映像処理部11に入力される。映像処理部11は、中央処理部15からの制御信号に従って、デジタルデータである映像データに基づいて表示部12に表示させるための画像信号を生成し、表示部12に表示させる。
多重信号分離部104で分離された音声データである音声信号パケットは多重信号分離部104から音声信号暗号解除処理部108に入力されて、音声信号暗号解除処理部108において暗号化が解除され、音声信号復号部109において復号された後に、音声処理部13に入力される。音声処理部13は、中央処理部15からの制御信号に従って、デジタルデータである音声データをアナログ信号に変換して音声出力信号を生成し、音声出力部14から出力させる。
多重信号分離部104で分離されたEPG情報は多重信号分離部104から番組特定情報・サービス情報処理部105に入力される。EPG情報には、放送局(チャンネル)ごとに、チャンネルの名称や事業者名などの放送局を特定する情報、番組名などの番組を特定する情報、放送開始時間、放送時間長、番組記述、番組詳細記述(番組内容、出演者、原作/脚本、監督/演出、等)、番組のジャンル、映像モード、音声モード、および言語モードなどの番組情報が含まれる。さらに、EPG情報には、現在放送されている番組についての番組情報と、次に放送される番組についての番組情報と、番組内に発生するイベント(コマーシャル、オープニング、等)に関する情報と、番組の放送予定を記述した番組表とが含まれる。番組特定情報・サービス情報処理部105はEPG情報を解析して番組表と現在の番組情報とを取得し、これらを映像処理部11に入力する。映像処理部11は、中央処理部15からの制御信号に従って、番組表と現在の番組情報とを表示部12に表示させるための表示出力信号を生成し、表示部12に表示させる。
中央処理部15は記憶部16に記憶されているプログラムを実行し、キー入力部19からの入力信号や通信部18で受信したリモートコントロール信号などに応じた制御信号を生成して受信処理部10や映像処理部11や音声処理部13や電源部17等に出力する。また、通信部18から出力させるためのリモートコントロール信号を生成し、通信部18から出力させる。また、記憶部16には番組情報記憶部161が含まれ、中央処理部15は、必要に応じてEPG情報を番組情報記憶部161に記憶させる。
(携帯電話機1のテレビ機能について)
携帯電話機1の記憶部16には、携帯電話機1に内蔵されているチューナ102を用いて放送局から配信される放送電波を処理して番組を出力するテレビジョン受像機として機能させるためのテレビ機能用のプログラムが記憶されている。
図3は、携帯電話機1がテレビ機能を起動するための機能構成の具体例を示すブロック図である。図3のブロック図に示される機能は、中央処理部15が記憶部16に記憶されている上記テレビ機能用のプログラムを読み出して実行することによって、主に中央処理部15に形成される機能であるが、1つまたは2以上の機能が図2に示されたハードウェア構成で形成されてもよい。
図3を参照して、携帯電話機1がテレビ機能を起動するための機能構成は、番組切替検出部1501、番組特定部1503、およびチャンネル設定部1505を含む。また、携帯電話機1の記憶部16には、上述の番組情報記憶部161に加えて、視聴情報記憶部163が含まれる。
番組切替検出部1501はキー入力部19からの入力信号に基づいて、携帯電話機1において出力する番組を切替える操作がなされたことを検出する。また、番組切替検出部1501は図示しない現在時刻を取得する手段を備えて、現在時刻と番組情報記憶部161に記憶されている番組表とに基づいて、携帯電話機1において出力する番組が切替ったことを検出する。そして、その旨を示す検出信号が番組特定部1503に入力されて、番組特定部1503において、番組情報記憶部161に記憶されている番組表を参照して、視聴する番組が特定される。番組特定部1503は特定した番組を示す信号をチャンネル設定部1505に出力する。
番組特定部1503で特定された番組に関する情報は、視聴情報として視聴情報記憶部163に記憶される。ここで視聴情報は、番組が切替った際の、切替え後の番組を特定する情報を指し、具体的には、放送局を特定する情報や番組を特定する情報などが含まれる。視聴情報記憶部163には、少なくとも最終に切替えられた番組を特定する情報である視聴情報が記憶されておればよく、上述の番組の切替えが検出されると、先に記憶されている視聴情報に、切替え後の番組に対応した最新の視聴情報が上書きされてもよい。または、所定の期間蓄積されてもよい。
また、番組特定部1503は、視聴情報記憶部163に記憶されている(最新の)視聴情報を参照して最後に出力された番組にかかる放送局を特定し、チャンネル設定部1505にその放送局を示す信号を出力する。
チャンネル設定部1505では、番組特定部1503で特定された番組または放送局に基づいて放送局を設定する。
図4は、携帯電話機1においてテレビ機能を起動させたときの、携帯電話機1での処理の具体例を示すフローチャートである。図4のフローチャートに示される処理は、中央処理部15が記憶部16に記憶されているテレビ機能用のプログラムを読み出して実行し、図3に示された機能を制御することによって実現される。
図4を参照して、テレビ機能用のプログラムが起動すると、始めに、番組特定部1503は視聴情報記憶部163の視聴情報を読み出して(ステップS101)、最新の視聴情報に基づいて放送局を特定する。そして、チャンネル設定部1505において、その放送局からの放送電波を処理するように、対応するチャンネルが視聴する番組のチャンネルとして設定される(ステップS103)。受信処理部10ではステップS103で設定されたチャンネルに対応した放送電波を処理し、映像処理部11において表示部12で表示するための処理が行なわれて表示部12において出力される(ステップS105)。もちろん、ステップS105では放送電波に含まれるの声信号も同様に処理される。
次に、番組切替検出部1501において出力している番組が切替ったことが検出されると(ステップS107でYES)、つまり、番組切替検出部1501が、ユーザからチャンネルを切替える操作がなされたことを検出する、または出力していた番組が終了して次の番組に切替ったことを検出すると、番組特定部1503で特定された次の番組に関する情報が視聴情報として視聴情報記憶部163に記憶される(ステップS109)。
上述のステップS105〜S109の処理はテレビ機能が起動している間繰返されて、テレビ機能を終了するための操作がなされたことが検出されると(ステップS111でYES)、一連の処理が終了する。
(携帯電話機1のリモコン機能について)
携帯電話機1の記憶部16には、携帯電話機1を、テレビジョン受像機3を操作するためのリモートコントローラ(以下、リモコン)として機能(リモコン機能)させるためのリモコン機能用のプログラムも記憶されている。
図5は、携帯電話機1がリモコン機能を起動するための機能構成の具体例を示すブロック図である。図5のブロック図に示される機能は、中央処理部15が記憶部16に記憶されている上記リモコン機能用のプログラムを読み出して実行することによって、主に中央処理部15に形成される機能であるが、1つまたは2以上の機能が図2に示されたハードウェア構成で形成されてもよい。
図5を参照して、携帯電話機1がリモコンとして機能するための機能構成は、リモコン起動検出部1507、リモコンコード設定部1509、読出部1511、およびチャンネル指示部1513を含んで構成される。また、携帯電話機1の記憶部16には、上述の番組情報記憶部161に加えて、視聴情報記憶部163およびリモコンコードテーブル記憶部165が含まれる。
リモコン起動検出部1507はキー入力部19からの入力信号を監視し、リモコン機能を起動させるための操作が行なわれたことを検出して、その旨を示す検出信号をリモコンコード設定部1509に入力する。
リモコンコードとは、携帯電話機1とテレビジョン受像機3との間で予め取り決められている、テレビジョン受像機3に対してリモコン機能による操作信号であるリモートコントロール信号を送信し得る携帯電話機1を特定する情報であり、たとえば、予めテレビジョン受像機3に登録されている場合には、当該携帯電話機1の固有番号(たとえば電話番号や製造番号等)であってもよい。リモコンコードテーブル記憶部165には、リモートコントロール信号を送信し得るテレビジョン受像機とリモコンコードとの対応を記述したリモコンコードテーブルが記憶されている。なお、リモコンコードの記憶方法はテーブル形式に限定されず、その他の形式であってもよい。
リモコンコード設定部1509では、リモコン機能が起動する際にはリモコンコードテーブル記憶部165を参照してテレビジョン受像機3に対応したリモコンコードを設定し、生信号生成・出力部1515にその信号を出力する。
キー入力部19からの入力信号がチャンネルを指定する操作による入力信号である場合には、チャンネル指示部1513においてその入力信号に基づいてチャンネルを指示する信号が生成されて、信号生成・出力部1515に入力される。また、指定されたチャンネルに応じた放送局を指定する情報が最新の視聴情報として視聴情報記憶部163に記憶される。
読出部1511は視聴情報記憶部163に記憶されている視聴情報を参照し、最新の視聴情報である、最後に出力した番組に対応した放送局を指定する情報を示す信号を信号生成・出力部1515に入力する。
信号生成・出力部1515は、キー入力部19からの入力信号、チャンネル指示部15153からの信号、または読出部1511からの信号と、リモコンコード設定部1509で設定されたリモコンコードとに基づいて、テレビジョン受像機3に対する制御信号であるコードと、リモコンコードとを含んだリモートコントロール信号を生成し、テレビジョン受像機3に出力させるために通信部18に出力する。
図6は、携帯電話機1においてリモコン機能を起動させたときの、携帯電話機1での処理の具体例を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示される処理は、中央処理部15が記憶部16に記憶されているリモコン機能用のプログラムを読み出して実行し、図5に示された機能を制御することによって実現される。
図6を参照して、リモコン機能用のプログラムが起動すると、始めに、リモコンコード設定部1509はリモコンコードテーブル記憶部165よりリモコンコードテーブルを読み出して(ステップS201)、リモコンコードを設定する(ステップS203)。さらに、読出部1511は視聴情報記憶部163より最新の視聴情報を読出す(ステップS205)。
キー入力部19に含まれる(図示されない)テレビジョン受像機3の電源をONするためのキーにおいて電源ONの操作がなされたこと、またはリモコン機能用のプログラムにおいてテレビジョン受像機3をONするための操作がなされたことが検出されると(ステップS207でYES)、信号生成・出力部1515において、テレビジョン受像機3の電源をONするための制御信号であるONコードを含んだリモートコントロール信号を生成し、通信部18よりテレビジョン受像機3に対して送信する(ステップS209)。さらに、信号生成・出力部1515において、ステップS205で読み出された視聴情報に基づいて、最新の視聴情報に対応する番組をテレビジョン受像機3に出力させるための制御信号である番組コードを含んだリモートコントロール信号を生成し、通信部18よりテレビジョン受像機3に対して送信する(ステップS211)。つまり、携帯電話機1においてテレビジョン受像機3の電源をONするための操作がなされた場合には、携帯電話機1において最後に出力していた番組を継続してテレビジョン受像機3でも出力させるように、電源をONさせるためのONコードの送信に加えて、最新の視聴情報に基づいて番組コードが送信される。上記番組コードには、視聴情報に含まれている、番組を特定する情報と放送局を特定する情報とが含まれていることが好ましい。
なお、ここでのテレビジョン受像機3の電源ON状態とは、テレビジョン受像機3において番組の出力が行なわれている状態を指し、テレビジョン受像機3の電源OFF状態とは、テレビジョン受像機3において番組の出力が行なわれていない状態を指すものとする。
上記ステップS211で生成されて送信されるリモートコントロール信号には、上記番組コードに加えて、携帯電話機1で出力していた番組を継続してテレビジョン受像機3でも出力させるモードである継続モードを表わす信号が含まれていることが好ましい。
なお、上述のテレビジョン受像機3の電源をONさせるための操作に替えて、携帯電話機1で出力していた番組を継続してテレビジョン受像機3で出力させるための操作が行なわれてもよい。たとえば、キー入力部19に含まれる(図示されない)テレビジョン受像機3で継続して番組を出力させるための「継続ボタン」を押す操作であってもよいし、リモコン機能用のプログラムが実行されることで表示部12に表示されるボタンを押す操作であってもよい。この場合には、上記ステップS209はスキップされて電源ONコードを含んだリモートコントロール信号の送信は行なわれず、ステップS211で番組コードと、継続モードであることを示す信号を含んだリモートコントロール信号が送信されるのみであってもよい。
キー入力部19に含まれる(図示されない)数字キー(テンキー)が操作されたことが検出されると(ステップS207でNO,かつS213でYES)、信号生成・出力部1515においてステップS213で操作されたキーで示される放送局を特定する情報(放送局コード)に対応する番組をテレビジョン受像機3に出力させるための制御信号であるチャンネルコードを含んだリモートコントロール信号を生成し、通信部18よりテレビジョン受像機3に対して送信する(ステップS215)。さらに、ステップS213で操作されたキーで示される放送局を特定する情報(放送局コード)が、最新の視聴情報として視聴情報記憶部163に記憶される(ステップS217)。
キー入力部19に含まれる(図示されない)上下キー(またはスクロールキー)が操作されたことが検出されると(ステップS207でNO,S213でNO,かつS219でYES)、信号生成・出力部1515において、テレビジョン受像機3にステップS213で操作された方向に音量を調整させるための制御信号である音量コードを含んだリモートコントロール信号を生成し、通信部18よりテレビジョン受像機3に対して送信する(ステップS221)。
キー入力部19に含まれる(図示されない)テレビジョン受像機3の電源をOFFするためのキーにおいて電源OFFの操作がなされたこと、またはリモコン機能用のプログラムにおいてテレビジョン受像機3をOFFするための操作がなされたことが検出されると(ステップS207でNO,S213でNO,S219でNO,かつS223でYES)、信号生成・出力部1515において、テレビジョン受像機3の電源をOFFするための制御信号であるOFFコードを含んだリモートコントロール信号を生成し、通信部18よりテレビジョン受像機3に対して送信する(ステップS225)。
上述のステップS207〜S225の処理はリモコン機能が起動している間繰返されて、リモコン機能を終了するための操作がなされたことが検出されると(ステップS227でYES)、一連の処理が終了する。
(テレビジョン受像機3の処理について)
テレビジョン受像機3の記憶部16には、携帯電話機1からのリモートコントロール信号に従って全体を制御するためのプログラムが記憶されている。
図7は、テレビジョン受像機3が携帯電話機1からのリモートコントロール信号に従って全体を制御するための機能構成の具体例を示すブロック図である。図7のブロック図に示される機能は、中央処理部15が記憶部16に記憶されている上記プログラムを読み出して実行することによって、主に中央処理部15に形成される機能であるが、1つまたは2以上の機能が図2に示されたハードウェア構成で形成されてもよい。
図7を参照して、テレビジョン受像機3が携帯電話機1からのリモートコントロール信号に従って全体を制御するための機能構成は、リモートコントロール信号入力部1520、コード解析部1521、第1判断部1523、チューナ起動部1525、第2判断部1527、チャンネル設定部1529、および第3判断部1531を含んで構成される。また、テレビジョン受像機3の記憶部16には、上述の番組情報記憶部161に加えて、視聴情報記憶部167が含まれる。視聴情報は、先述のように、テレビジョン受像機3において出力する番組が切替った際の、切替え後の番組を特定する情報を指し、具体的には、放送局を特定する情報や番組を特定する情報などが含まれる。テレビジョン受像機3の記憶部16に含まれる視聴情報記憶部167には、携帯電話機1の記憶部16に含まれる視聴情報記憶部163と同様に、少なくとも最終に切替えられた番組を特定する情報である視聴情報が記憶されておればよく、上述の番組の切替えが検出されると、先に記憶されている視聴情報に、切替え後の番組に対応した最新の視聴情報が上書きされてもよい。または、所定の期間蓄積されてもよい。
リモートコントロール信号入力1520は、通信部18において受信された携帯電話機1からのリモートコントロール信号を受付けて、コード解析部1521に入力する。コード解析部1521では、入力されたリモートコントロール信号を解析して、含まれる制御信号であるコードを抽出する。抽出されたコードは、第1判断部1521および第2判断部1527に入力される。
第1判断部1521では、入力されたコードがテレビジョン受像機3に電源をONさせるための制御信号であるONコードである場合に、テレビジョン受像機3の電源がON状態であるかOFF状態であるかを判断し、その結果を示す信号をチューナ起動部1525に出力する。チューナ起動部1525はその信号に従って、チューナ102に対して起動させるための制御信号を出力し、チューナ102を起動させる。
第2判断部1527では、入力されたコードがテレビジョン受像機3に電源をONさせるための制御信号であるONコードであり、さらに携帯電話機1で出力していた番組を継続して出力させるためのコードであるか否か、つまり上述の継続モードであるか否かを判断し、その結果に応じてチャンネル設定部1529または第3判断部1531に制御信号を出力する。第2判断部1527では、ONコードに引続いて継続モードを示す信号が含まれたコードが入力されたか否かを判断することで継続モードであるか否かを判断する。
第3判断部1531は、継続モードであり、入力されたコードが携帯電話機1に記憶されている最新の視聴情報に対応する番組をテレビジョン受像機3に出力させるための制御信号である番組コードである場合に、記憶部16の番組情報情報記憶部161に記憶されている番組表を参照して、その番組コードで特定される番組が現在放送中であるか否かを判断し、その結果に応じた制御信号をチャンネル設定部1529に出力する。
チャンネル設定部1529は、第2判断部1527において継続モードではないと判断された場合には、リモートコントロール信号にチャンネルコードが含まれているときには、そのチャンネルコードに応じたチャンネルを設定し、チューナ102に対してそのチャンネルに対応した放送電波を選択させるための制御信号を出力する。また、第2判断部1527において継続モードであると判断された場合であっても、リモートコントロール信号に番組コードが含まれておらずにチャンネルコードが含まれているときには、チャンネル設定部1529は、そのチャンネルコードで特定されるチャンネルを設定し、チューナ102に対してそのチャンネルに対応した放送電波を選択させるための制御信号を出力する。また、第3判断部1531において番組コードで特定される番組が現在放送中であると判断された場合には、チャンネル設定部1529は、番組コードで特定される番組を出力するために番組コードで特定されるチャンネルを設定し、チューナ102に対してそのチャンネルに対応した放送電波を選択させるための制御信号を出力する。
第3判断部1531は、番組コードで特定される番組の放送がすでに終了していると判断された場合には、記憶部16の視聴情報記憶部167に記憶されている最新の視聴情報を参照して、その視聴情報から放送局を特定する情報(チャンネル)を読出し、その情報と共に制御信号をチャンネル設定部1529に入力する。このとき、チャンネル設定部1529は第3判断部1531からの制御信号に従ってチャンネルを設定し、チューナ102に対してそのチャンネルに対応した放送電波を選択させるための制御信号を出力する。
チャンネル設定部1529で設定されたチャンネルに応じた放送局を特定する情報は、最新の視聴情報として視聴情報記憶部167に記憶される。
図8および図9はテレビジョン受像機3において、携帯電話機1からのリモートコントロール信号に応じて実行される処理の具体例を示すフローチャートであり、図8のフローチャートは、テレビジョン受像機3の電源がOFFの状態であるときの処理、図9のフローチャートはテレビジョン受像機3の電源がONの状態であるときの処理を示している。これらのフローチャートに示される処理は、中央処理部15が記憶部16に記憶されているプログラムを読み出して実行し、図7に示された機能を制御することによって実現される。
図8を参照して、電源がOFFの状態である場合に、テレビジョン受像機3において携帯電話機1から電源をONさせるためのONコードではないコードを含んだリモートコントロール信号を受信した場合には、含まれるコードに従った処理が実行される。
具体的には、携帯電話機1から上記ステップS215で送信されたチャンネルコードを含んだリモートコントロール信号を受信した場合には(ステップS301でNO,かつS303でYES)、チャンネル設定部1529において、チャンネルコードに従ったチャンネルが設定されて、テレビジョン受像機3のチャンネルが切替えられる(ステップS305)。そして、受信処理部10、映像処理部11、および音声処理部13において映像および音声を生成する処理が実行されて(ステップS307)、表示部12および音声出力部14からそれぞれ出力される(ステップS309)。これにより、携帯電話機1をテレビジョン受像機3のリモコンとして機能させて、チャンネルを切替える操作を行なうことができる。なお、ここでの処理は本願発明において特定の処理方法には限定されず、すでに行なわれている処理方法を採用することができる。
携帯電話機1から上記ステップS221で送信された音量コードを含んだリモートコントロール信号を受信した場合には(ステップS301でNO,かつS311でYES)、中央制御部15において、音量コードに従った音量となるような制御信号が生成されて、音声処理部13に対して出力される(ステップS313)。これにより、携帯電話機1をテレビジョン受像機3のリモコンとして機能させて、テレビジョン受像機3の音量を調整する操作を行なうことができる。なお、ここでの処理もまた本願発明において特定の処理方法には限定されず、すでに行なわれている処理方法を採用することができる。
電源がOFFの状態において携帯電話機1から上記ステップS209で送信されたONコードを含んだリモートコントロール信号を受信した場合には(ステップS301でYES)、チューナ起動部1525によってチューナ102が起動される(ステップS319)。さらに、リモートコントロール信号に含まれるコードが上述の継続モードを示すものであり(ステップS321でYES)、リモートコントロール信号に番組コードが含まれている場合には(ステップS323でYES)、中央制御部15はEPG情報を取得して(ステップS325)、第3判断部1531において、番組コードで特定される番組が放送中であるか否かが判断される(ステップS327)。なお、EPG情報は必ずしもこのタイミングに取得されなくてもよく、所定のタイミングに取得された予め番組情報記憶部161に記憶されていてもよい。
ステップS327での判断の結果、番組コードで特定される番組が放送中である場合には(ステップS327でYES)、チャンネル設定部1529において番組コードで特定されるチャンネルが設定される(ステップS333)。これにより、携帯電話機1の最新の視聴情報に対応した番組、つまり、この操作が行なわれた時点に最も近い過去に切替えられた番組が、継続してテレビジョン受像機3でも出力される。
一方、番組コードで特定される番組の放送がすでに終了していることが判断された場合には(ステップS327でNO)、視聴情報記憶部167に記憶されている最新の視聴情報からチャンネルが読出されて、チャンネル設定部1529において設定される(ステップS329,S331)。これにより、携帯電話機1の最新の視聴情報に対応した番組、つまり、この操作が行なわれた時点に最も近い過去に切替えられた番組がすでに終了していた場合には、その番組のチャンネルが設定されるのではなく、テレビジョン受像機3の最新の視聴情報に対応したチャンネル、つまり、テレビジョン受像機3でこのリモートコントロール信号を受信した時点に最も近い過去に切替えられたチャンネルが設定される。
リモートコントロール信号に含まれるコードに上述の継続モードを示す信号が含まれていない場合、つまり継続モードではない場合(ステップS321でNO)、または継続モードであってもリモートコントロール信号に番組コードが含まれていない場合には(ステップS321でYES,かつS323でNO)、リモートコントロール信号にチャンネルコードが含まれている場合には(ステップS335でYES)、チャンネル設定部1529においてチャンネルコードで特定されるチャンネルが設定される(ステップS337)。これにより、携帯電話機1で指定されたチャンネルがテレビジョン受像機3で設定される。なお、リモートコントロール信号にチャンネルコードが含まれていない場合には(ステップS335でNO)、上記ステップS329,S331の処理が実行されて、視聴情報記憶部167に記憶されている最新の視聴情報からチャンネルが読出されて、チャンネル設定部1529において設定される。これにより、携帯電話機1をテレビジョン受像機3のリモコンとして機能させて、テレビジョン受像機3の電源をONさせ、最後に出力したチャンネルを出力させる操作を行なうことができる。
上記ステップS301〜S337は携帯電話機1から電源をOFFさせるOFFコードを含んだリモートコントロール信号を受信するまで繰返され、携帯電話機1から受信したリモートコントロール信号にOFFコードが含まれていると(ステップS315でYES)、そのときに設定されているチャンネルが視聴情報として視聴情報記憶部167に記憶されて(ステップS317)、一連の処理が終了する。なお、視聴情報記憶部167には少なくとも最新の(最終の)視聴情報が記憶されていればよいため、視聴情報記憶部167に視聴情報を記憶するタイミングは上記ステップS317のタイミングに限定されない。たとえば、上記ステップS305,S331,S337においてチャンネルが設定されるたびに、そのチャンネルが視聴情報として記憶されてもよい。
また、テレビジョン受像機3の電源がONの状態である場合には、図9を参照して、携帯電話機1から上記ステップS209で送信されたONコードを含んだリモートコントロール信号を受信した場合には(ステップS301でYES)、すでにチューナ102は起動しているために、上記ステップS319の処理はなされない。その他は図8のフローチャートに示された処理と同様の処理が実行されて、番組コードで特定される番組の放送がすでに終了していることが判断された場合には(ステップS327でNO)、上記ステップS329,S331の処理に替えて、その旨を報知する処理が実行される(ステップS330)。ステップS330では、たとえば、中央処理部15からの制御信号に従って、映像処理部11で、現在出力中の画面上にその旨を示すメッセージや画面を表示するための処理が行なわれ、表示部12に表示されてもよい。または、中央処理部15からの制御信号に従って、音声処理部13で、現在出力中の音声に重ねて、または替えてその旨を示すメッセージや特定のパターン音を出力するための処理が行なわれ、音声出力部14から出力されてもよい。これにより、テレビジョン受像機3で番組を出力中の状態において携帯電話機1から指示された番組の放送がすでに終了している場合には、出力中の番組を切替えることなく、その旨が報知される。
なお、以上の実施の携帯においては、携帯電話機1においてテレビジョン受像機3の電源をONさせる操作が行なわれたときに、ONコードに引続いて、最新の視聴情報に基づいた番組コードと継続モードを示す信号とを含むリモートコントロール信号が携帯電話機1からテレビジョン受像機3に送信されるものとし(ステップS207,S209,S211)、テレビジョン受像機3の第2判断部1527では、リモートコントロール信号に継続モードを示す信号が含まれているか否かが判断されるものとしているが(ステップS323)、テレビジョン受像機3において、携帯電話機1で出力されていた番組を継続して出力するか否かを判断するための構成はこの構成に限定されない。たとえば、継続モードを示す信号を用いず、携帯電話機1からはONコードに引続いて番組コードを含むリモートコントロール信号がテレビジョン受像機3に送信され、テレビジョン受像機3の第2判断部1527では、ONコードの受信に引続いて、リモートコントロール信号に番組コードが含まれているか否かを判断することで、テレビジョン受像機3において、携帯電話機1で出力されていた番組を継続して出力するか否かを判断するようにしてもよい。この場合には、テレビジョン受像機3では、上記ステップS321の判断が行なわれない。つまり、上記ステップS321はテレビジョン受像機3での処理において必須の処理ではない。
実施の形態にかかる携帯電話機1およびテレビジョン受像機3において上述の処理が実行されることで、実施の形態にかかるテレビシステムでは、図10に示されるような処理の流れが実現される。すなわち、図10を参照して、ユーザが、たとえば帰宅途中などで携帯電話機1を用いて番組を視聴しているとする。あるタイミング(たとえば帰宅して玄関に入る時、等)に携帯電話機1のテレビ機能を終了し、番組の出力を終了すると、携帯電話機1では、最後に切替えられた番組について、つまり出力を終了した番組について、放送局を指定する情報と番組を指定する情報とが視聴情報として記憶される。その後、所定のタイミング(たとえば帰宅してテレビジョン受像機3が設置されている部屋に行った時、等)に、ユーザが携帯電話機1で、テレビジョン受像機3をONするための操作や携帯電話機1で出力していた番組を引続きテレビジョン受像機3で出力させるための操作を行なうと、携帯電話機1からは記憶されている視聴情報に基づいて放送局を指定する情報と番組を指定する情報とがリモートコントロール信号としてテレビジョン受像機3に送信される。その際、携帯電話機1で出力していた番組がまだ放送中である場合には、テレビジョン受像機3のチャンネルがその番組のチャンネルに切換わる。携帯電話機1で出力していた番組の放送が終了している場合には、すでにテレビジョン受像機3が他の番組を出力しているときにはチャンネルが切換わらない。また、テレビジョン受像機3が電源がOFFの状態であるときには、テレビジョン受像機3の電源がONされて、テレビジョン受像機3において最後に出力していたチャンネルとなる。
実施の形態にかかるテレビシステムでこのような処理が行なわれることで、携帯電話機1で番組を視聴していたユーザは、簡単な操作でスムーズに視聴先をテレビジョン受像機3に切替えることができる。さらに、携帯電話機1での番組の出力を一旦終了した後に視聴先をテレビジョン受像機3に切替える、その番組の放送が終了していたときには、テレビジョン受像機3で最後に出力していたチャンネルが設定される。つまり、テレビジョン受像機3がON状態であった場合には、テレビジョン受像機3で出力中のチャンネルが変更されない。このために、ユーザが携帯電話機1で視聴していた番組の終了をテレビジョン受像機3で確認してからチャンネルを変更するという操作をなくすことができ、スムーズに視聴先を切替えることができる。
なお、以上の実施の形態では、テレビシステムには、携帯受信機としてのチューナ内蔵の携帯電話機1とテレビジョン受像機3とが含まれて、携帯電話機1からテレビジョン受像機3に対してリモートコントロール信号が送信されて、テレビジョン受像機3でそのリモートコントロール信号に従って処理がなされるものとしているが、テレビシステムの構成はこの構成に限定されない。たとえば、チューナ内蔵の複数台の携帯電話機において、第1の携帯電話機から第2の携帯電話機に対してリモートコントロール信号が送信されて、第2の携帯電話機においてそのリモートコントロール信号に従って処理が行なわれてもよい。またたとえば、テレビジョン受像機3は固定式のテレビジョン受像機に限定されず、携帯型などの移動可能なテレビジョン受像機であってもよい。またたとえば、携帯受信機は携帯受信機に限定されず、携帯型などの移動可能なテレビジョン受像機や、チューナ内蔵のゲーム機などであってもよい。さらには、携帯受信機は、たとえばテレビ番組の音声を出力することが可能なラジオのような、放送電波に基づいて音声出力または映像出力の一方のみ行なわれる装置であってもよい。
さらに、上述の携帯電話機1での処理をコンピュータに実行させるリモコン機能用のプログラム、およびテレビジョン受像機3での処理をコンピュータに実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーションシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 携帯電話機、3 テレビジョン受像機、10 受信処理部、11 映像処理部、12 表示部、13 音声処理部、14 音声出力部、15 中央処理部、16 記憶部、17 電源部、18 通信部、19 キー入力部、101 アンテナ、102 チューナ、103 復調部、104 多重信号分離部、105 番組特定情報・サービス情報処理部、106 映像信号暗号解除処理部、107 映像信号復号部、108 音声信号暗号解除処理部、109 音声信号復号部、161 番組情報記憶部、163,167 視聴情報記憶部、165 リモコンコードテーブル記憶部、1501 番組切替検出部、1503 番組特定部、1505 チャンネル設定部、1507 リモコン起動検出部、1509 リモコンコード設定部、1511 読出部、1513 チャンネル指示部、1520 リモートコントロール信号入力部、1521 コード解析部、1523 第1判断部、1525 チューナ起動部、1527 第2判断部、1529 チャンネル設定部、1531 第3判断部。