JP5158064B2 - シリカ粒子の製造方法 - Google Patents
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本発明のシリカ粒子は、シリカゾルを分散させた分散相液を、該分散相液と相溶性のない連続相液に、細孔を通過させて注入することによりエマルジョンを作製し、該エマルジョンから分散相を分離し、得られたケーキを焼成することにより製造することができる。
ましい。
1. 粒子形状の観察
1次粒子の形状は粉末をSEM(走査型電子顕微鏡、日本電子株式会社製T−300型)およびTEM(透過型電子顕微鏡、日本電子製JEM40000FX型)により観察した。
2. 平均粒径の評価
平均粒径は、レーザー回折散乱法による粒度分布測定装置であるマルバーン社(英国)製のマスターサイザー2000型により測定した。
3. 粉末の結晶相の分析
X線回折装置(リガク製 RINT2500TTR型)により測定した。
シリカゾルを分散させた分散相液としてコロイダルシリカ液(日産化学製)を用い、連続相液としてトルエンを用い、平均細孔径3μmのSPG多孔体を用い、エマルジョンを作製した。SPG多孔体は直径1cm、長さ10cm、厚さ1mmのチューブ形状であり、両端をOリングで密閉し、その内部に分散相液を通し、SPGを通してチューブの外側に押し出し、エマルジョンを作製した。分散相液の押し出しは、約3kg/cm2の圧力の空気を供給することにより行なった。なお、SPGはトリメチルクロロシラン無水トルエン溶液に浸漬することにより表面を親油化処理した。界面活性剤はtween80(ソルビタンモノラウレート)を3重量%となる量を添加した。ゲル化剤として塩化アンモニウム水溶液を、エマルジョン作製後、連続相液にシリカに対して2モル%となる量を添加した。得られたエマルジョンをろ過により分離してケーキとした。得られたケーキを110℃で乾燥後、結晶化剤として、硝酸カルシウム水溶液を乾燥ケーキに加えて吸収させることにより、酸化物換算でシリカに対し2重量%(SiO2:98重量%、CaO:2重量%)となるように添加し、再度乾燥後、1100℃で焼成した。得られた粒子は平均粒径が3.5μmの球状粒子で、結晶相はクリストバライト68重量%、α石英32重量%であった。
結晶化剤として、Ca、Yの硝酸塩を用い、シリカに対して酸化物換算でそれぞれ2重量%、0.5重量%(SiO2:97.5重量%、CaO:2重量%、Y2O3:0.5重量%)となるように分散相液に添加した以外は、実施例1と同様にして実施した。得られた粒子は、平均粒径が3.4μmの球状粒子で、結晶相はクリストバライト42重量%、α石英58重量%であった。
結晶化剤としてYの硝酸塩を用い、酸化物換算でシリカに対して2重量%となるようにを分散相液に添加した以外は、実施例1と同様にして実施した。得られた粒子は、平均粒径が3.4μmの球状粒子で、結晶相はクリストバライト33重量%、α石英67重量%であった。
結晶化剤としてEuの硝酸塩を用い、酸化物換算でシリカに対して3重量%となるように分散相液に添加した以外は、実施例1と同様にして実施した。得られた粒子は、平均粒径が3.2μmの球状粒子で、結晶相はクリストバライト43重量%、α石英57重量%であった。
結晶化剤としてLaの酢酸塩を用い、酸化物換算でシリカに対して3重量%となるように分散相液に添加した以外は、実施例1と同様にして実施した。得られた粒子は、平均粒径が3.8μmの球状粒子で、結晶相はクリストバライト76重量%、α石英24重量%であった。
多孔体として平均細孔径が50μmのSPGを用いた以外は実施例1と同様に実施した。得られた粒子は、平均粒径32μmの球状粒子で、結晶相はクリストバライト62重量%、α石英38重量%であった。
多孔体として平均細孔径が0.1μmのSPGを用いた以外は実施例1と同様に実施した。得られた粒子は、平均粒径0.3μmの球状粒子で、結晶相はクリストバライト73重量%、α石英27重量%であった。
実施例1および7で得られた粒子を、「実施例1で得られた粒子」:「実施例7で得られた粒子」が重量比で3:7となるように混合し、エポキシ樹脂に添加した。エポキシ樹脂として住友化学工業製のELA128(商品名)を、硬化剤としてPSM4261を用い、カップリング剤として東レシリコーン製SH6040(商品名)を用いた。混合した粒子をエタノールに分散させ、カップリング剤をシリカ粒子に対して1重量%となるように添加し、次いで乾燥し、シリカ粒子表面にカップリング剤を吸着させた。前記混合した粒子とエポキシ樹脂とを3本ロールを用いて混練した。混練後、トランスファー成形により約50mmφ×3mm厚のシートに成形した。得られた成形体の密度をアルキメデス法により、熱伝導度をレーザーフラッシュ法により測定した。密度から算出した充填率は88重量%と高い値となり、熱伝導度は2.9W/mKを示した。
Claims (2)
- シリカゾルを分散させた分散相液を、該分散相液と相溶性のない連続相液に、細孔を通過させて注入することによりエマルジョンを作製し、該エマルジョンから分散相を分離してケーキとし、分離することにより得られたケーキを、Ca、Y、LaおよびEuからなる群より選ばれる1種以上の元素を含む結晶化剤の共存下に、800℃以上1300℃以下の温度範囲で保持して焼成することを特徴とするシリカ粒子の製造方法。
- 結晶化剤のケーキ中の含有量が、酸化物換算でシリカに対して0.1重量%以上10重量%以下となるような量である請求項1記載の製造方法。
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