JP5157241B2 - 光走査装置、及び網膜走査型表示装置 - Google Patents

光走査装置、及び網膜走査型表示装置 Download PDF

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本発明は、レーザープリンタや投影型表示装置に用いられる光走査装置に関する。特に、振動体に設けた反射ミラーを揺動させることにより入射光を走査する光走査装置に関する。
従来から、投影型表示装置等においては画像信号により変調されたレーザー光を走査して画像を形成するための光走査装置が知られている。この種の光走査装置の光走査部として、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)や振動反射鏡(ガルバノミラー)が用いられている。回転多面鏡を使用する場合は、回転する回転多面鏡に画像信号により変調されたレーザー光を照射することで該入射光を走査し、レーザープリンタでは、感光体が塗布されたドラムを被走査面としてレーザー光を照射することで静電潜像を形成し、トナーをドラムの前記静電潜像箇所に付着させ、その後印字紙に転写して加熱、加圧し定着させる。また、振動駆動型反射鏡を使用する画像表示装置においては、ミラーを圧電ユニモルフや静電気力を利用した電極対、磁場と電流を用いたいわゆる電磁方式の駆動源等といったアクチュエータにより高速振動させ、画像信号により変調されたレーザー光をこの振動ミラーに照射し、反射光をスクリーンや直接網膜に照射して、画像表示装置とする。振動駆動型反射鏡は回転多面鏡と比較して駆動部を小型化することができ、軽量小型の光走査装置に適する。
図15は、振動駆動型反射鏡による光走査装置110を用いて投影画像装置100を構成した概念図である。レーザー光源102は、画像データにより変調された光束を集光レンズ系103に向けて出射する。集光レンズ系103は光走査装置110の振動ミラー101に光束を略コリメートもしくは収束光束として出射する。光走査装置110の振動ミラー101はX軸及びY軸を中心として揺動する。これにより振動ミラー101から反射された走査光束は、Y軸方向及びX軸方向に走査される。走査された走査光束は、投影レンズ系104によりスクリーン105に結像され、画像が表示される。この場合に、レーザー光源102、集光レンズ系103、投影レンズ系104及びスクリーン105は、光走査装置110の反射面側に配置されている。
また、振動駆動型反射鏡による光走査装置を用いて画像形成装置を構成する際に、可動ミラーと反射面との間で多重反射を起こさせて、大きな走査角を得る画像形成装置が知られている。特に、反射面を光走査装置の可動ミラーに近接させて一体的に構成した光走査装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。可動ミラーと反射面とを一体的に構成することにより、部品点数を削減させることができると共に、組み立て精度の向上を図ることができる、というものである。
特開2002−277808号公報
図15に示すように、光走査装置110は、入射光束を振動する振動ミラーにより反射して、その反射光を走査する。即ち、レーザー光源やレーザー光を集光させる集光レンズ系、反射した走査光束を走査して投影する投影レンズ系配置光走査装置のミラー表面側になければならない。そのために、これらの光学系部材の配置が混雑し、結果光学系の大型化を招くという問題を生じていた。この課題を解決するため、光源及び集光レンズ系と光走査装置、あるいは光走査装置と投影レンズ系との間に反射鏡を設置して光路を折り曲げて設計することが考えられる。このことで装置のレイアウトの自給度は確保される。しかし、そのような光学部材を新たに設ける場合、部品点数が増加して装置全体の重量が大きくなると共に、それぞれの光学部材を装置内の平面基準に対して角度の付いた姿勢で高精度に位置合わせする必要が生じるため、部材費および工数の増加、調整機構の導入を伴いコスト高となった。
また、振動ミラーにより反射光を走査して投影画像を形成する場合には、投影される画像において走査線の曲がりからなる光学歪が生ずる。これを除去するために振動ミラーと画像投影面との間、又は入射光束と振動ミラーの間に補正部材を形成する必要があった。そのため、上記と同様に部品点数が増加して装置全体の体積が大きくなり、位置合わせ等の製造工程数も増加した。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、以下にその詳細を示す。
本発明の態様の1つは、反射面が揺動する振動ミラー部と、前記振動ミラー部を保持する枠部と、前記振動ミラー部の反射面に対向して設置され、略V字形状の傾斜面に形成された第1の反射面と第2の反射面とを有する反射部とを備え、入射窓から入射した入射光が前記第1の反射面において反射されて前記振動ミラー部の反射面に向けて出射され、前記振動ミラー部の揺動により走査された反射光が前記第2の反射面において反射して出射窓から出射される光走査装置であって、前記入射窓に入射し前記出射窓から出射される光の光路中に光学補正用の補正部が設けられており、前記反射部は、その表面に前記略V字形状を有する凸部を備え、前記第1の反射面及び前記第2の反射面は前記凸部の傾斜面に形成されており、前記反射部と前記枠部との間であって、前記入射窓へ入射し前記第1の反射面から出射される光の光路中及び前記第2の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中には透光部が設置されており、前記補正部は、前記透光部に形成されていることを特徴とする光走査装置とした。
本発明の選択的な態様の1つは、前記補正部は、前記振動ミラー部の反射面に入射し前記出射窓から出射される光の光路中に設置されており、正弦的な走査角速度の走査光を、平面上又は曲面上で略等速度の走査光となるように変換する走査速度補正機能を有する第1補正部であることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記第1補正部は、前記走査速度補正機能を有する反射面が形成された前記第2の反射面であることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記反射部は、その表面に前記略V字形状を有する凸部を備え、前記第1の反射面及び前記第2の反射面は前記凸部の傾斜面に形成されており、前記反射部と前記枠部との間であって、前記第2の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中には透光部が設置されており、前記第1補正部は、前記透光部に形成された前記走査速度補正機能を有するレンズであることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記反射部は、透光性部材から成り、かつ、その表面に前記略V字形状を有する凹部を備え、前記第1の反射面及び前記第2の反射面は前記凹部の傾斜面に形成されており、前記第1補正部は、前記反射部の表面であって、前記振動ミラー部の反射面へ入射し前記第2の反射面から出射される光の光路中、又は前記第2の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中に形成された前記走査速度補正機能を有するレンズであることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記補正部は、前記入射窓へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中に設置された、入射光を前記振動ミラー部の反射面近傍に一度線上に集光し、かつ前記振動ミラー部の反射面において反射された走査光を所望の形状に変換する機能を有する第2補正部であることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記第2補正部は、前記第1の反射面及び前記第2の反射面であることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記反射部は、その表面に前記略V字形状を有する凸部を備え、前記第1の反射面及び前記第2の反射面は前記凸部の傾斜面に形成されており、前記反射部と前記枠部との間であって、前記入射窓へ入射し前記第1の反射面から出射される光の光路中及び前記第2の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中には透光部が設置されており、前記第2補正部は、前記透光部に形成されていることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記反射部は、透光性部材から成り、かつ、その表面に前記略V字形状を有する凹部を備え、前記第1の反射面と前記第2の反射面とは前記凹部の傾斜面に形成されており、前記第2補正部は、前記反射部の表面であって、前記入射窓へ入射し前記振動ミラー部の反射面から出射される光の光路中、及び、前記振動ミラー部の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中に形成されていることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記補正部は、前記振動ミラー部の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中に設置され、前記反射部にて反射され出射される走査光が、略同一平面上に有るように変換する機能を有する第3補正部であることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、前記第3補正部は、前記反射部にて反射され出射される走査光が、略同一平面上に有るように変換する機能を有する前記第2の反射面であることを特徴とする。
本発明の選択的な態様の1つは、上述したいずれか1の光走査装置を備え、画像信号に応じて変調された光束を前記光走査装置により2次元方向に走査して画像を形成し、前記画像を網膜上に投影表示する網膜走査型表示装置とした。
請求項1、の光走査装置によれば、簡易且つ省スペースで、入射光束の入射方向と略同じ方向に、前記走査光束を出射できるとともに、当該光走査装置の外部に光学的な補正部を付加する必要がなくなり、装置全体をコンパクトに、かつ、この光走査装置を使用する装置のレイアウト上の設計自由度が確保される、という利点を有する。
請求項2の光走査装置によれば、アークサイン補正用の光学部材を外部に構成する必要がなくなる、という利点を有する。
請求項の光走査装置によれば、面倒れ補正用の光学部材を外部に構成する必要がない、という利点を有する。
請求項の光走査装置によれば、ボウ補正機能を有する光学部材を外部に構成する必要がなくなる、という利点を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
<光走査装置の第1実施形態>
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る光走査装置1を表す分解斜視図であり、図1(b)は、上記光走査装置1のX軸に沿った縦断面図である。同一の部分又は同一の機能を表す部分は同一の符号を付した。
光走査装置1は、揺動運動を行う振動ミラー部2と、振動ミラー部2の揺動軸(又は振動軸、以下同様)をなす支持部4と、支持部4を保持する梁部12と、梁部12を固定する枠部3と、枠部3を保持し、揺動空間を構成する保持部5と、断面が略V字形状の凸部からなるV字形状部8が形成されており、振動ミラー部2の上方に設置される反射部6と、反射部6を保持して振動ミラー部2の揺動空間を構成し、入射光束13が入射し、走査光束14が出射する透光部7とから構成されている。振動ミラー部2の表面には反射面9が形成されており、V字形状部8の傾斜面には第1の反射面10と第2の反射面11とが形成されている。また、透光部7の入射光束13が入射する領域を入射窓120とし、走査光束14が出射する領域を出射窓121とし、この2つの窓の間の光路中には光学補正用の補正部が挿入されている。
入射光束13は光走査装置1の入射窓120から入射し、走査光束14は出射窓121から出射する。光走査装置1内においては、入射窓120から入射した入射光はV字形状部8の第1の反射面10において反射して振動ミラー部2の反射面に出射される。そして、振動ミラー部2の反射面9において反射した反射光はV字形状部8の第2の反射面11において反射して出射窓121から走査光束14として出射される。この光路中には、光学補正用の補正部が挿入されている。
上記光走査装置1において、振動ミラー部2と、支持部4と、梁部12と、枠部3とは一体的に形成されている。具体的には、半導体基板をフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程を通して一括形成している。枠部3は、振動ミラー部2の周囲を囲むように形成して保持部5の側壁上面に固定される。なお、保持部5の側壁には段差部19が形成され、この段差部19に対応する枠部3の領域を梁部12としている。
梁部12と枠部3の境界には図示しない圧電体が接着固定されており、この圧電体に交番電圧を印加して振動させることにより梁部12がネジレ振動する。この梁部12のネジレ振動が支持部4に伝達され、支持部4を揺動軸(X軸)として振動ミラー部2が揺動運動を行う。これにより、第1の反射面10から振動ミラー部2の反射面9に入射した光は、反射面9の揺動運動により走査されて反射する。この走査された反射光(以下、特に断らない限り、走査光という。)が第2の反射面11において反射して、出射窓121から走査光束14として出射される。振動ミラー部2の揺動軸はX軸であり、入射光束13はX軸方向から入射するので、走査光束14の走査方向はおおむねY軸方向となる。なお、図1に示す光走査装置1においては、走査光束14と入射光束13とは略同一の平面内に位置するように設定されている。また、光学補正用の補正部は、透光部7や、第1の反射面又は第2の反射面に形成されている。補正部として、正弦的な走査角速度を平面上又は曲面上で略等角速度となるように変換する走査速度補正機能としてのアークサイン補正機能、振動ミラー部2の面倒れを補正するための面倒れ補正機能、反射部にて反射され出射される走査光が、略同一平面上に有るように変換するボウ補正機能等を付与することができる。
光走査装置1を上記のように構成することにより、入射光束13と走査光束14とは略同一平面上に位置することとなり、光走査装置1を組み込む装置の設計自由度が確保される、という利点を有する。また、反射部6を、振動ミラー部2を保持する枠部3に一体的に固定することにより、入射端に関連する光学系及び出射端に関連する光学系の位置合わせが容易になると共に、光走査装置1及びこれを組み込む装置をコンパクトに構成することができる。また、光学補正部が組み込まれているので、光走査装置1の外部に光学的な補正部を構成する必要がなくなり、光走査装置1を使用する装置の設計の自由度を確保してコンパクトに構成することができる。
上記第1実施形態において、振動ミラー部2、支持部4、梁部12及び枠部3は、既に説明したように半導体基板を用いて一体的に形成している。保持部5及び透光部7はガラス材料を使用しているが、ガラスに変えて透光性のプラスチック材料を使用することができる。振動ミラー部2は、半導体基板の他に金属材料等から形成してもよい。反射部6は、半導体基板を用いて半導体プロセスにより形成することができる。また、振動ミラー部2上の反射面9、反射部6の第1の反射面10及び第2の反射面11として、アルミニウム、銀等からなる金属薄膜を形成している。
また、上記実施の形態においては、透光部7を入射光束13側、走査光束14側に設置したが、これに変えて、反射部6のV字形状部8側に設けてもよい。また、反射部6を、透光部7を介して枠部3に一体的に固定したが、反射部6を枠部3に一体的に固定しないで他の部分に分離して取り付けた構成としてもよい。また、振動ミラー部2の揺動を、圧電体を用いて行うようにしているが、これに限定されない。振動ミラー部2の下部の保持部5又は保持部5の下部にマグネットを配置し、振動ミラー部2の上面又は裏面で反射面でない領域に平面コイルパタンを形成し、このコイルに交番電流を流して、ローレンツ力により振動ミラー部2を揺動させるようにしてもよい。あるいは、保持部5の内底部又は内側壁面に振動ミラー部2に近接して電極を設け、対向する振動ミラー部2にも電極を設ける。この電極対に交番電圧を印加して、静電気力により振動ミラー部2を揺動させるようにしてもよい。
<光走査装置の第2実施形態>
図2は、本発明の第2実施形態に係る光走査装置20のX軸に沿った縦断面図である。同一の部分又は同一の機能を表す部分は同一の符号を付した。
図2において、図1(b)と異なる部分は反射部6の上面に形成したV字形状部8が凹部をなす点である。また、反射部6と透光部7は透光性材料により一体的に構成されている点である。具体的には、反射部6はガラスやプラスチック材料からなる透光性材料により形成されている。反射部6のV字形状部8には、第1の反射面10及び第2の反射面11が形成され、互いに鈍角で交差している。入射窓120に入射した入射光束13は透光性材料からなる反射部6の内部に入る。入射窓120に入射した入射光は第1の反射面10により全反射して振動ミラー部2の反射面9に出射される。振動ミラー部2の反射面9において反射した走査光は第2の反射面11において全反射して出射窓121から走査光束14として出射される。
また、入射窓120と出射窓121との間の光路中には補正部が構成されている。補正部は、第1の反射面や第2の反射面の他に、透光性材料からなる反射部6に形成されている。補正部として、アークサイン補正機能、振動ミラー部2の面倒れを補正するための面倒れ補正機能、ボウ補正機能等を付与することができる。
次に、図3から図7を用いて、振動ミラー部2の反射面と出射窓121との間の光路中に、アークサイン補正機能からなる第1補正部を構成した光走査装置の実施の形態を説明する。共振振動に基づく揺動運動を行う反射面で光が反射すると、その反射光は走査角が時間とともに正弦的に変動する走査光に変換される。この走査光を用いて略球面である網膜や、平面スクリーンを走査して当該面に画像を形成する場合を考えると、走査角θが小さいときは被走査面における走査スポット光の移動速度が大きくなり、走査角θが大きくなるほど移動速度が遅くなる。そのために、画像データを構成する各画素データを順次読み出し、光源を変調し画像を形成するための画像信号を形成するための画像形成クロックの周期を固定とすると、走査角が大きい領域で形成したい画像が縮小してかつ輝度が高くなり、走査角が小さい領域においては形成したい画像が伸張してかつ輝度が下がるといった現象が現れる。これを電気的に補正しようとすると、前記走査角に応じて画像形成クロックの周期を可変とする必要があり、結果として回路構成が複雑となり、駆動回路が大規模になって、そのため消費する電力が大きくなる、発熱量が大きい、回路外形が大型化するなどの不具合を生じる。そこで、振動ミラー部2の反射面と出射窓121との間の光路中に、第1補正部としてアークサイン補正機能を有するレンズを設置する。これにより、走査光束14が被走査面上で形成する走査スポット光の移動速度を略一定に変換して出射するようにする。
<光走査装置の第3実施形態>
図3は、V字形状部8の第2の反射面11aを、アークサイン補正反射面からなる第1補正部とした本発明の第3実施形態に係る光走査装置150の説明図である。図3(a)が、光走査装置150の縦断面図であり、図3(b)が、光走査装置150の上面図であり、図3(c)が、領域Arの拡大図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分は同一の符号を付した。なお、図3に示す光走査装置150が図1に示す光走査装置1と異なる部分は、第2の反射面11aの形状である。その他の構成は図1に示す光走査装置1と同様なので、説明を省略する。
図3(a)及び図3(b)において、反射部6は凸状のV字形状部8を備えており、その傾斜面には入射側の第1の反射面10と出射側の第2の反射面11aとが形成されている。入射光束13は入射窓120から光走査装置150に入射する。入射窓120から入射した入射光は第1の反射面10により反射して振動ミラー部2の反射面9に出射される。反射面9において反射した光は第2の反射面11aに出射される。反射面9はX軸を揺動軸として揺動運動を行う。従って、反射面9において反射した走査光はY軸方向に走査される。この走査光は更に第2の反射面11aにおいて反射して、走査角範囲Wθの走査光P(Pθ+、Po、Pθ−、以下同様)として出射窓121に向けて出射され、走査光束14として出射窓121から出射される。
ここで、第2の反射面11aは、少なくとも走査角範囲Wθ領域では走査光束14が出射する方向に凸となる形状を有する。図3(b)の領域Arを拡大した図3(c)を用いてより具体的に説明する。曲線Cr1は、走査光が照射される領域における第2の反射面11aの表面形状を表している。この表面形状は、走査角θ(走査角θは、走査角範囲Wθにおける中心走査光束Po方向からの角度をいう。以下同様である。)が小さい領域では曲線Cr1の曲率は小さく、走査角θが大きくなるにつれて曲線Cr1の曲率が大きくなる。第2の反射面11aを曲線Cr1のような形状にすることにより、走査角θが増加するにつれて、曲面が形成されていない直線Cr’1の場合と比較して(走査光、P’θ+、P’θ−、走査角θ’)、その走査角が走査最外角に近づくにつれより大きな走査角(θ)の走査光(Pθ+、Pθ−)に変換される。その結果、走査角θが大きくなるにつれて角速度が遅くなることを補正して、略等角速度で走査光Pを走査することができる。これにより、複雑な駆動回路等を要せずに、形成画像の歪を補正することができ、輝度バランスのとれた自然な投影像を得ることができる。
なお、上記実施の形態においては、反射部6に凸部からなるV字形状部8を設けたが、これに代えて、反射部6として透光性部材を使用し、その表面に凹部からなるV字形状部8を設け、その傾斜面を第1の反射面及び第2の反射面とし、当該第2の反射面を上記凸状の反射面としてもよい。
<光走査装置の第4実施形態>
図4は、走査光束14が出射する側の出射側透光部7bに、第1補正部としてのアークサイン補正機能を有するレンズを構成した本発明の第4実施形態に係る光走査装置155の説明図である。図4(a)が光走査装置155の縦断面図、図4(b)が光走査装置155の上面図である。なお、図4(a)に示す光走査装置155と図1(b)に示す光走査装置1と異なる部分は、走査光束14が出射される出射側の出射側透光部7bにアークサイン補正レンズ124を構成した点である。その他の構成は図1(b)に示す光走査装置と同様なので、説明を省略する。同一の部分又は同一の機能を有する部分は同一の符号を付した。
図4(a)において、入射光束13は入射窓120から光走査装置155に入射する。入射窓120から入射した入射光は、第1の反射面10により反射して振動ミラー部2の反射面9に向けて出射される。揺動運動を行う反射面9から反射した走査光Pは、第2の反射面11において反射して出射側透光部7bに向けて出射される。出射側透光部7bにはアークサイン補正機能を有するアークサイン補正レンズ124が形成されている。出射側透光部7bを通過した走査光はアークサイン補正が行われ、走査角範囲Wθの走査光束14として光走査装置155から出射される。
図4(b)において、曲線Cr2は、走査光Pが照射される領域における出射側透光部7bの外側表面の形状を表している。外側表面の形状は、走査角θが小さい領域では曲率が小さく、走査角θが大きくなるにつれて曲率が大きくなる。これにより、同じ走査角を有する走査光Pが入射した場合に、曲面が形成されている場合の走査光束14θ+、14θ−のほうが、曲面が形成されていない場合の走査光束14’θ+、14’θ−よりも、走査角θが走査最外角に近づくにつれより大きな走査角の走査光に変換される。その結果、走査角θが大きい場合に角速度が遅くなるのを補正して、略等角速度で走査光束14を走査することができ、複雑な駆動回路等を要せずに、形成画像の歪を補正することができ、輝度バランスのとれた自然な投影像を得ることができる。
<光走査装置の第5実施形態>
図5は、走査光束14が出射する側の出射側透光部7bに、第1補正部としてのアークサイン補正機能を有するレンズを構成した本発明の第5実施形態に係る光走査装置160の説明図である。図5(a)が光走査装置160の縦断面図、図5(b)が光走査装置160の上面図である。なお、本実施の形態において図4で説明した第4実施形態に係る光走査装置155と異なる部分は、アークサイン補正機能を出射側透光部7bの外側表面に代えて内側表面に構成した点である。その他の部分は図4に示した第4実施形態と同様なので説明を省略する。また、同一の部分又は同一の機能を有する部分は同一の符号を付した。
図5(b)において、曲線Cr3は走査光Pが照射される領域における出射側透光部7bの内側表面の形状を表している。内側表面は、走査角θが小さい領域では曲率が小さく、走査角θが大きくなるにつれて曲率が大きくなる。即ち、走査角θが大きくなるにつれて、出射側透光部7bから出射される走査光束14θ+、14θ−は、曲面が形成されていない場合の走査光束14’θ+、14’θ−よりも、走査角θが走査最外角に近づくにつれより大きな走査角の走査光に変換される。これにより、走査光束14を略等角速度で走査することができ、複雑な駆動回路等を要せずに、形成画像の歪みや輝度を補正することができる。なお、上記図4及び図5の実施の形態においては、アークサイン補正機能を出射側透光部7bの外側表面又は内側表面に付与するようにしたが、これを両側表面に形成してもよいことはいうまでもない。
<光走査装置の第6実施形態>
図6は、反射部6の端部に第1補正部としてのアークサイン補正レンズ124を構成した、本発明の第6実施形態に係る光走査装置165の説明図である。図6(a)が光走査装置165の縦断面図であり、図6(b)が光走査装置165の上面図である。本実施の形態においては、V字形状部8は透光性部材からなる反射部6に形成したV字状溝からなり、その傾斜部に第1の反射面10及び第2の反射面11が形成されている。図2に示す第2実施形態に係る光走査装置20と異なる部分は、反射部6の出射窓121側の側面にアークサイン補正レンズ124を形成した点である。その他の構成は図2に示した実施の形態と同様である。従って、以下図2と異なる部分について説明し、その他同一の構成についての説明は省略する。また、同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
図6(a)及び図6(b)において、第2の反射面11により反射された走査光Pは、反射部6の出射側の側面から出射し、出射窓121から走査光束14として出射される。走査光Pが通過する反射部6の出射側の側面は、曲線Cr4の形状を有している。この側面の形状は、走査角θが小さい領域では曲率が小さく、走査角θが大きくなるにつれて曲率が大きくなる。これにより、同じ走査角を有する走査光Pが入射した場合に、走査角θが大きくなるにつれて、曲面が形成されている場合の走査光束14θ+θ−のほうが、曲面が形成されていない場合の走査光束14’θ+、14’θ−よりも、走査角θが走査最外角に近づくにつれより大きな走査角の走査光に変換される。その結果、走査角θが大きい場合に角速度が遅くなるのを補正して、略等角速度で走査光束14を走査することができる。これにより、複雑な駆動回路等を要せずに、形成画像の歪を補正することができ、輝度バランスのとれた自然な投影像を得ることができる。また、アークサイン補正レンズ124を反射部6の側面に一体的に構成しているので、部品点数を減少させて部品間の調整等の組立工程数が減少し、製造コストを低減させることができる。
<光走査装置の第7実施形態>
図7は、走査光Pが反射部6に入射する表面に第1補正部としてのアークサイン補正レンズ124を構成した、本発明の第7実施形態に係る光走査装置170の模式的な断面図である。本実施の形態においては、反射部6の表面であって振動ミラー部2の反射面9から反射した反射光Qが入射する領域にアークサイン補正レンズ124を形成した。その他の構成は図2に示す実施の形態と同様である。従って、以下図2と異なる部分について説明し、その他同一の構成についての説明は省略する。また、同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
図7に示すように、振動ミラー部2の反射面9により反射された反射光Qは、透光性部材からなる反射部6の底面から入射し、第2の反射面11で反射して出射窓121から走査光束14として出射される。反射部6の底面に形成するアークサイン補正レンズ124の形状は、図6(b)において示した曲線Cr4と同様の形状を有する。即ち、走査光Pの走査角の小さな領域では曲線の曲率が小さく、走査角が大きくなるに従い曲率が大きくなるように形成されている。これにより、複雑な駆動回路等を要せずに、形成画像の歪を補正することができ、輝度バランスのとれた自然な投影像を得ることができる。また、アークサイン補正レンズ124を反射部6の底面に一体的に構成しているので、部品点数を減少させて部品間の調整等の組立工程数を減ずることができ、製造コストを低減させることができる。
なお、図4から図7を用いて、振動ミラー部2の反射面9と出射窓121との間の光路中に表面が所定の曲率を有するアークサイン補正レンズ124を形成した実施形態について説明してきたが、これに限定されない。図4から図7に示す実施形態において、アークサイン補正レンズ124を屈折率分布型のレンズとすることができる。例えば、図6又は図7において、反射部6の第2の反射面11と出射側側面との間、又は反射部6の底面と第2の反射面11との間であって走査光P又は反射光Qが通過する反射部6のそれぞれ近傍の材料中に、走査角θが増加するに伴い屈折率が漸次増加する屈折率勾配をイオン交換法などの製法にて形成する。これにより、走査光Pの走査角θは屈折率が増加する方向に屈折し、走査角θの増加に伴う角速度の低下を補正することができる。図4及び図5においても同様に、走査光Pが通過する出射側透光部7bの材料に、走査角θが増加するに伴い屈折率が漸次増加する屈折率勾配を形成すればよい。その結果、複雑な駆動回路等を要せずに、形成画像の歪を補正することができ、輝度バランスのとれた自然な投影像を得ることができる。
次に、図8から図10を用いて、振動ミラー部2の反射面9に生ずる面倒れについて、第2補正部としての面倒れ補正機能が構成された光走査装置の実施の形態を説明する。すでに説明したように、振動ミラー部2はシリコン基板等からなる半導体単結晶基板を用いて、支持部4、梁部12及び枠部3とともに一体的に形成する。そして、振動ミラー部2の表面に、アルミニウム、銀等の薄膜等を堆積して光反射率の反射面9を形成し、更に保護膜として酸化膜等を形成する。加えて枠部のトーションバー近傍に圧電駆動体を同じく薄膜として形成するので、これら各種薄膜製作プロセス中で内部応力が残留する。このことにより、反射面9はトーションバー方向においてその反射面形成方向に凸となる。トーションバー方向の歪みと比較して、トーションバーと直行する方向の面歪みは小さいため、ここでは議論しない。さて、トーションバー方向に歪みが生じ、該方向の反射面の平坦性が損なわれ、光学的なパワーを持つようになる。このため、良好に被走査面上でビームを結像させるためには、走査ミラー面歪みまで考慮した光学系が必要となり装置の大型化、コスト増、歩留まり減少を引き起こす問題を生じる。また、先に述べたように、デバイス製作において製膜回数が非常に多いため、誘起されるミラー歪みもかなりのばらつきをもつ。従ってそれらの歪みに応じて光学系を最適化しなければならないが非現実的である。以下、このような反射面9のトーションバー方向の歪み(以降、面倒れと呼ぶ)を補正する面倒れ補正機能を備えた光走査装置について説明する。
<光走査装置の第8実施形態>
図8は、第2補正部としての面倒れ補正機能を備えた本発明の第8実施形態に係る光走査装置175の縦断面図である。図8に示す第8実施形態においては、入射側透光部7aの入射側表面と出射側透光部7bの出射側表面の光が通過する領域に、面倒れ補正機能を有するシリンドリカルレンズ125a及びシリンドリカルレンズ125bをそれぞれ構成している。その他の部分については、図1に記載した第1実施形態と同様である。従って、以下図1と異なる部分について説明し、同様の構成については説明を省略する。なお、同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
図8において、各シリンドリカルレンズ125a、125bは、紙面の表裏方向のy方向において入射窓120及び出射窓121に対応する長さを少なくとも有する。また、y方向においては同一の断面形状を有する。即ち、各シリンドリカルレンズ125a、125bは入射光又は走査光のz方向に対して正のパワーを有するが、y方向に対してはパワーを有しない。従って、光束径δを有する入射光束13が入射窓120に入射すると、シリンドリカルレンズ125aを透過し、第1の反射面10で反射して、振動ミラー部2の反射面9上に照射される。更に反射面9からの反射光Qは、第2の反射面11で反射し、シリンドリカルレンズ125bにより平行光となって、出射窓121から光束径δの走査光束14として出射される。各シリンドリカルレンズ125a、125bのそれぞれその焦点を振動ミラー部2の反射面9上に設定しておく。従って、反射面9上で入射光Iはx方向に収束するがy方向には収束せず、トーションバーと直行方向に線状に結像する。このため、反射面9上の収束点からずれたx方向周辺部に面倒れが生じていても、走査光束14の方向や形状に与える影響はわずかである。即ち、入射光Iをx方向に絞ることによって、面倒れを補正することができる。
なお、シリンドリカルレンズ125a、125bは入射側透光部7a、出射側透光部7bの外側表面に形成したが、これに代えて、内側表面に形成してもよいし、両側表面に形成してもよい。また、入射側透光部7a、出射側透光部7bの表面を通常の平面とし、その入射光I又は走査光Pが通過する領域に屈折率分布型のシリンドリカルレンズを形成してもよい。
<光走査装置の第9実施形態>
図9は、第2補正部としての面倒れ補正機能を備えた本発明の第9実施形態に係る光走査装置180の縦断面図である。図9に示す第9実施形態においては、V字形状部8の第1の反射面10と第2の反射面11に、シリンドリカル反射鏡126a及びシリンドリカル反射鏡126bを形成している。その他の部分は図1に記載した第1実施形態と同様である。従って、以下図1と異なる部分について説明し、同様の構成については説明を省略する。なお、同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
図9において、各シリンドリカル反射鏡126a、126bは、紙面表裏方向であるy方向においてそれぞれ入射窓120及び出射窓121に対応する長さを少なくとも有する。また、各シリンドリカル反射鏡126a、126bは、xz平面内においては凹面を有し、y方向において同一の断面形状を有する。また、各シリンドリカル反射鏡126a、126bは、そのxz平面において振動ミラー部2の反射面9に焦点を有する。
光束径δを有する入射光束13が入射窓120に照射され、入射側透光部7aを通過した入射光Iは第1の反射面10により反射して振動ミラー部2の反射面9に収束する。反射面9により走査された反射光Qは、シリンドリカル反射鏡126bにより平行な走査光Pに変換され、出射側透光部7b及び出射窓121を通過して、光束径δの走査光束14として出射される。従って、図8に示した光走査装置175と同様に、反射面9上では入射光Iはx方向に収束するがy方向には収束せず、トーションバーと直行方向に線状に結像する。このため、反射面9の収束点からx方向の周辺部に面倒れが生じていても、走査光束14の方向や形状に与える影響はわずかである。
<光走査装置の第10実施形態>
図10は、第2補正部としての面倒れ補正機能を備えた本発明の第10実施形態に係る光走査装置185の縦断面図である。本第10実施形態においては、V字状溝からなるV字形状部8が透光性部材からなる反射部6の表面に形成され、その傾斜部に第1の反射面10及び第2の反射面11が形成されている。図2に示す第2実施形態と異なる部分は、反射部6の入射側の側面と出射側の側面にそれぞれ面倒れ補正用のシリンドリカルレンズ125a及びシリンドリカルレンズ125bを形成した点である。その他の構成は、図2に示した第2実施形態と同様である。従って、以下、図2と異なる部分について説明し、その他同一の構成についての説明は省略する。また、同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
図10において、各シリンドリカルレンズ125a、125bは、紙面の表裏方向であるy方向において入射窓120及び出射窓121に対応する長さを少なくとも有する。また、y方向においては同一の断面形状を有する。即ち、各シリンドリカルレンズ125a、125bは入射光I又は走査光Pのz方向に対して正のパワーを有するが、y方向に対してはパワーを有しない。従って、光束径δを有する入射光束13が入射窓120に入射すると、シリンドリカルレンズ125aを透過し、第1の反射面10で反射して、振動ミラー部2の反射面9上に照射される。更に反射面9からの反射光Qは、第2の反射面11で反射し、シリンドリカルレンズ125bにより平行な走査光Pに変換されて、出射窓121から光束径δの走査光束14として出射される。各シリンドリカルレンズ125a、125bのそれぞれその焦点を振動ミラー部2の反射面9上に設定しておく。従って、反射面9上で入射光Iはx方向に収束するがy方向には収束せず、トーションバーと直行方向に線状に結像する。このため、反射面9上の収束点からずれたx方向周辺部に面倒れが生じていても、走査光束14の方向や形状に与える影響はわずかである。即ち、入射光Iをx方向に絞ることによって、面倒れを補正を行うことができる。
また、上記図10に示す光走査装置185においては、シリンドリカルレンズ125a、125bを反射部6の側面に形成したが、これに代えて、第1の反射面10と振動ミラー部2の反射面9との間の反射部6の底面、及び、第2の反射面11と反射面9との間の反射部6の底面にそれぞれ設けるようにしてもよい。要は、振動ミラー部2の反射面9上に光束を収束させて、走査光束14によって形成される投影像の品質劣化を抑制しようというものである。
以上、図8から図10を用いて第3補正部としての面倒れ補正機能を付与した第8実施形態から第10実施形態について説明してきたが、図3から図7を用いて説明したアークサイン補正機能も同時に付加することができる。例えば、図8に示した光走査装置175の第2の反射面11に、図3において説明した第1補正部としてのアークサイン補正機能を付加すれば、面倒れ補正機能に加えてアークサイン補正機能を有する光走査装置を形成することができる。また、図9に示した光走査装置180の出射側透光部7bに、図4において説明したアークサイン補正機能を付加してもよいし、図10に示した光走査装置185の、第2の反射面11を図3に示した凸状の曲面からなる反射面とする、或いは、反射部6の下部を図7に示した凹状の表面にすれば、同様に、面倒れ補正機能に加えてアークサイン補正機能を有する光走査装置を形成することができる。
更に、図8から図10に示した面倒れ補正機能を有する第2補正部のうち、反射面9から出射窓121の間に構成した面倒れ補正機能を有する第2補正部と、図3から図7に示したアークサイン補正機能を有する第1補正部とを、同一の表面に形成することができる。即ち、図3から図7に示したアークサイン補正は全てy方向に曲率を有する曲面(又は屈折率分布を有する部材)から構成されるのに対して、図8から図10に示した面倒れ補正はy方向に直行するz方向に曲率を有する曲面から構成される。従って、例えば図8に示す出射側透光部7bに形成したシリンドリカルレンズ125bに、図4に示すアークサイン補正レンズ124の機能を付加することができる。その他の構成も同様である。
次に、図11を用いて、揺動運動を行う反射面に入射光が斜めに入射して走査光に変換される場合に、走査光に現れるボウについて説明する。説明を簡単にするために、第1の反射面10及び第2の反射面11を有するV字形状部8と、X軸を揺動軸として揺動運動を行う振動ミラー部2のみを用いて説明する。X軸方向から入射する入射光Iは第1の反射面10により反射して、振動ミラー部2の反射面9に斜めに入射する。反射面9から反射された反射光Qは第2の反射面11により反射して走査光Pとして出射する。この場合、第2の反射面11上での反射光Q(Qθ+、Qo、Qθ−)の軌跡は、弓状(ボウ)曲線Crxとなる。そのため、この走査光Pを球面上又は平面上に投影すると、直線状の軌跡を得ることができず、投影像は歪むことになる。
<光走査装置の第11実施形態>
図12は、第3補正部としてのボウ補正機能を有する本発明の第11実施形態に係る光走査装置190の、V字形状部8の模式的斜視図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図12において、V字形状部8の第2の反射面11cは、走査角θが大きくなるにつれてX軸方向の走査光P方向に突出している。即ち、X軸を揺動軸として揺動運動する反射面9から反射した反射光Q(Qθ+、Qo、Qθ−)が第2の反射面11cに照射されたときの軌跡について、この軌跡による曲線Cr3をyz平面へ投影したときに直線となるように第2の反射面を湾曲させて形成する。そして、第2の反射面11cにより反射される走査光P(Pθ+、Po、Pθ−)をxy平面と平行な一平面内に含まれるようにする。このように、第2の反射面11cにボウ補正機能を付与することにより、走査光Pを球面上又は平面上に投影した投影像からボウによる歪みを除去することができる。なお、V字形状部8は反射部6に一体的に形成されており、その他の光走査装置の構成は、図1に示した第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
上記図12においては、V字形状部8が反射部6から凸状に形成されている場合であるが、これに代えて、透光性部材による反射部6の上面に凹状のV字形状部8からなる溝を形成し、その出射側の傾斜面である第2の反射面11を上記図12のように湾曲させてボウ補正機能を付与した第3補正部としてもよい。また、V字形状部8の第2の反射面11にボウ補正機能を付与し(第3補正部)、出射側透光部7b又は透光性部材からなる反射部6の出射側側面にアークサイン補正レンズ124(第1補正部)を形成してボウ補正とアークサイン補正を同時に行うようにしてもよい。また、入射側透光部7a及び出射側透光部7bに、又は、透光性部材からなる反射部6の入射側側面及び出射側側面に面倒れ補正用のレンズ(第2補正部)を形成し、ボウ補正と面倒れ補正を同時に行うようにしてもよい。更に、入射側透光部7aのいずれかの表面、及び、出射側透光部7bの一方の表面に面倒れ補正用のレンズ(第2補正部)を形成し、出射側透光部7bの他方の表面にアークサイン補正用のレンズ(第1補正部)を形成すれば、ボウ補正、面倒れ補正及びアークサイン補正を同時に行うことができる。透光性部材からなる反射部6の上面に凹状のV字形状部8からなる溝を形成した場合も同様である。要するに、光路中の各表面又は透光性部材に第1補正部、第2補正部及び第3補正部を組み合わせて構成することができる。
<光走査装置の第12実施形態>
図13は、第3補正部としてのボウ補正機能を有する本発明の第12実施形態に係る光走査装置195の説明図である。ボウとは、X方向から斜入射してくる光束を走査するときに観測される走査線の湾曲のことである。図13(a)は光走査装置195の縦断面図であり、図13(b)は上面図である。本実施形態においては、出射側透光部7bに形成している。図5と異なるのは、出射側透光部7bに形成した曲面が、アークサイン補正用の曲面に代えてボウ補正用の曲面とした点である。その他の部分は図5と同様なので、説明を省略する。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図13(a)及び図13(b)において、第2補正部としてのボウ補正機能を出射側透光部7bの入射表面127に形成した。入射表面127が平面である場合は、第2の反射面11から反射した走査光Pの光軸の軌跡は、図11において示した略曲線Crxのカーブを描く。そこで、入射表面127を走査光Pの走査角θが大きくなるにつれてx方向に突出させる。そして、走査光Pが当該入射表面127に照射されたときの、走査光Pの光軸の軌跡を曲線Cryとすると、その曲線Cryをyz平面に投影したときに直線となるように入射表面127を湾曲させて形成する。そして、入射表面127を通過する走査光Pをxy平面と平行な一平面内に含まれるようにする。これにより、走査光束14を直線状に走査することが可能となり、投影される画像のボウによる歪を除去することができる。
なお、上記実施の形態においては、入射表面127に第3補正部としてのボウ補正機能を付与したが、出射側透光部7bの出射側表面に形成してもよい。また、反射部6を透光性部材とし、略V字状溝の傾斜面に第1の反射面及び第2の反射面を構成する場合には、振動ミラー部2の反射面9と第2の反射面11との間の反射部6の下部表面に形成することもできる。また、アークサイン補正機能を有する第1補正部や面倒れ補正機能を有する第2補正部と組み合わせて構成することができることは、第12実施形態において説明したとおりである。
<網膜走査型表示装置の実施形態>
図14は、上記本発明に係る光走査装置1、20、150、155、160、165、170、175、180、185、190又は195を用いた網膜走査型表示装置30の実施の形態を表すブロック図である。同一の部分又は同一の機能の部分には同一の符号を付した。
図14において、網膜走査型表示装置30は観察者の眼球48内の網膜50上に映像を直接結像させている。青色の光を発光するBレーザー37、緑色の光を発光するGレーザー38及び赤色に光を発光するRレーザー39から出射した映像光はコリメート光学系40により平行光となり、ダイクロイックミラー41により合成され、結合光学系42により集光されて光ファイバー49内に入射される。光ファイバー49から出射した映像光は上記図1から図3を用いて説明した光走査装置1の振動ミラー部2に照射される。振動ミラー部2は水平走査駆動回路44により駆動されて揺動し、反射光を水平走査させる。水平走査された映像光はリレー光学系45を介してガルバノミラー51に照射される。ガルバノミラー51は磁界の変動により鏡面が揺動して反射光を垂直方向に走査する。ガルバノミラー51から反射された映像光は第2のリレー光学系53を介して眼球48の瞳孔内に入射され、網膜50上に結像される。
映像信号供給回路33は、外部から映像信号を入力され、青(B)色、緑(G)色及び赤(R)色に対応する画像信号をBレーザー駆動回路34、Gレーザー駆動回路35及びRレーザー駆動回路36のそれぞれに出力する。Bレーザー37はBレーザー駆動回路34からの駆動信号に基づいて光強度が変調されたB色のレーザー光を出射する。Gレーザー38及びRレーザー39も同様に各画像信号に応じて光強度が変調された各色のレーザー光を出射する。
映像信号供給回路33は画像信号に同期した同期信号を水平走査駆動回路44及び垂直走査駆動回路46に出力する。水平同期信号回路31は水平走査駆動回路に水平同期信号を出力し、垂直同期信号回路32は垂直走査駆動回路46に垂直同期信号を出力する。水平走査駆動回路44は光走査装置1に駆動信号を出力して振動ミラー部2を揺動させる。この場合の揺動は振動ミラー部2の共振振動に基づく。フォトセンサー55は水平走査駆動回路44により水平走査された光の一部を受光して電気信号に変換し、BD信号検出回路47に出力する。BD信号検出回路47は水平走査のタイミングを検出して映像信号供給回路33にタイミング信号を出力し、映像信号供給回路33は入力したタイミング信号により映像信号の開始タイミングを正確に決定する。なお、上記網膜走査型表示装置30において、垂直走査を磁界の変動により揺動するガルバノミラー51としたが、これに上記光走査装置1、20、150、155、160、165、170、175、180、185、190又は195を用いることができる。
また、図14においては光走査装置1を網膜走査型表示装置30に適用した例を説明したが、第2のリレー光学系53を投射レンズ系に変更し、眼球48に変えて投影スクリーンあるいは建物の壁などとすれば、投射型の光走査型表示装置(レーザーディスプレイ)とすることができる。図14の実施の形態においてはRGBフルカラーの表示装置であるが、例えば1色又は2色のレーザー光源を走査して大画面用の光走査型表示装置を得ることができる。
なお、以上の説明において、V字形状部8として主に三角形の形状について説明してきたが、この三角形の頂点が平坦な台形形状あるいは概ねV字形状も本発明の趣旨に含まれる。従って上記の説明においてV字形状部とは、V字型形状、逆V字型形状、台形形状、逆台形形状およびこれらに類似する略V字形状部を含む。また、三角形や台形の形状において、頂角が丸みを帯びた形状も含まれる。
本発明の第1実施形態に係る光走査装置を表す分解斜視図及び縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る光走査装置の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る光走査装置の縦断面図及び上面図である。 本発明の第4実施形態に係る光走査装置の縦断面図及び上面図である。 本発明の第5実施形態に係る光走査装置の縦断面図及び上面図である。 本発明の第6実施形態に係る光走査装置の縦断面図及び上面図である。 本発明の第7実施形態に係る光走査装置の縦断面図である。 本発明の第8実施形態に係る光走査装置の縦断面図である。 本発明の第9実施形態に係る光走査装置の縦断面図である。 本発明の第10実施形態に係る光走査装置の縦断面図である。 走査光に現れるボウを説明するための説明図である。 本発明の第11実施形態に係る光走査装置の説明図である。 本発明の第12実施形態に係る光走査装置の縦断面図及び上面図である。 本発明の実施形態に係る網膜走査型表示装置を表すブロック図である。 従来公知の光走査装置を用いた投影画像装置を表す概念図である。
符号の説明
1、20、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195 光走査装置
2 振動ミラー部
3 枠部
4 支持部
5 保持部
6 反射部
7 透光部
8 V字形状部
9 反射面
10 第1の反射面
11 第2の反射面
12 梁部
13 入射光束
14 走査光束
120 入射窓
121 出射窓
124 アークサイン補正レンズ
125a、125b シリンドリカルレンズ
126a、126b シリンドリカル反射面

Claims (5)

  1. 反射面が揺動する振動ミラー部と、前記振動ミラー部を保持する枠部と、前記振動ミラー部の反射面に対向して設置され、略V字形状の傾斜面に形成された第1の反射面と第2の反射面とを有する反射部とを備え、入射窓から入射した入射光が前記第1の反射面において反射されて前記振動ミラー部の反射面に向けて出射され、前記振動ミラー部の揺動により走査された反射光が前記第2の反射面において反射して出射窓から出射される光走査装置であって、
    前記入射窓に入射し前記出射窓から出射される光の光路中に光学補正用の補正部が設けられており、
    前記反射部は、その表面に前記略V字形状を有する凸部を備え、前記第1の反射面及び前記第2の反射面は前記凸部の傾斜面に形成されており、
    前記反射部と前記枠部との間であって、前記入射窓へ入射し前記第1の反射面から出射される光の光路中及び前記第2の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中には透光部が設置されており、
    前記補正部は、前記透光部に形成されていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記補正部は、前記振動ミラー部の反射面に入射し前記出射窓から出射される光の光路中に設置されており、正弦的な走査角速度の走査光を、平面上又は曲面上で略等速度の走査光となるように変換する走査速度補正機能を有する第1補正部であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記補正部は、前記入射窓へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中に設置された、入射光を前記振動ミラー部の反射面近傍に一度線上に集光し、かつ前記振動ミラー部の反射面において反射された走査光を所望の形状に変換する機能を有する第2補正部であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  4. 前記補正部は、前記振動ミラー部の反射面へ入射し前記出射窓から出射される光の光路中に設置され、前記反射部にて反射され出射される走査光が、略同一平面上に有るように変換する機能を有する第3補正部であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の光走査装置を備え、画像信号に応じて変調された光束を前記光走査装置により2次元方向に走査して画像を形成し、前記画像を網膜上に投影表示する網膜走査型表示装置。
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