JP5157225B2 - ガラス板の曲げ型および曲げ成形方法 - Google Patents

ガラス板の曲げ型および曲げ成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、自重曲げ工法によるガラス板の曲げ型、および曲げ成形方法に関し、自動車の前部窓ガラスや後部窓ガラスで特に曲げ深さの大きな湾曲ガラス板の成形時にコーナー部に発生する逆反りや型跡を発生させない湾曲ガラス板を得る曲げ型、および曲げ成形方法に関する。
従来、自動車用の前部窓ガラス、あるいは後部窓ガラスは、略台形形状のフラットなガラス板を1枚で、または2枚重ねた状態でリング状の曲げ型上に載置し、加熱して軟化させた後、軟化したガラス板をその自重によって曲げ型の周縁部形状に倣うように曲げ成形する自重曲げ工法が一般的であるが、この自重曲げ工法とは別に軟化したガラス板をモールドでプレスして湾曲形状に成形するプレス工法も知られている。
前記自重曲げ工法によって、深曲げガラス板や、S字形状等の複合あるいは複雑に湾曲したガラス板を曲げ成形する場合には、比較的小さな曲率半径ならびに比較的大きな曲率半径との組み合わせの曲がりを必要とし、局部加熱等を備える熱分布パターンを熱源として設けざるを得ないとともに、反射部材、熱吸収部材あるいは熱遮蔽部材等を備える等の曲げ型も適宜用いられることが提案されている。
図8(a)に示すような形ガラス板の左右両側部方向には湾曲していても上下方向については湾曲していないガラス板や、点線で示した部分の最大曲げ深さ(図8(d)参照)となる部分よりも下辺側の斜線部分の面積が小さい場合のガラス板を自重曲げ工法によって成形する場合には、ガラス板の下辺側の両サイドのコーナー近傍に逆反りが発生することもなく、該部近傍の成形面に歪が発生することもない。
しかしながら、ガラス板の成形形状によっても条件が異なるが、これらの対策を施した工法であっても、ガラス板の左右両側部方向に大きく湾曲し、さらに上下方向にも大きく湾曲しているガラス板や、図8(b)、(c)に示したような、最大曲げ深さとなる点線部分よりも下辺側の斜線部分の面積が大きくなる場合や、図8(b)に示したような、下辺両コーナーの形状が複雑な形状のガラス板を自重曲げ工法によって成形する場合には、ガラス板の下辺側の両サイドのコーナー近傍が曲げ型より浮き上がって逆反り状態となり、該部近傍の成形面に歪が発生するという問題点がある。
これらの逆反りを改善したガラス板の自重曲げ工法としては、例えば、特許第2889877号公報には、「板ガラスを成形する装置において、支持フレームと、前記支持フレームに支持され、成形すべき板ガラスの周縁部の最終の所望の形状と高さおよび外形が一致する板ガラス成形面を有する成形レールと、前記成形レールの部分に沿って位置した少なくとも1個の補助レールであって、前記成形レールの部分の方は前記板ガラスの選択した周縁部の前記最終の所望する形状に全体的に対応する板ガラス成形面部分を有しており、前記補助レールの方が前記板の前記選択した周縁部の一次形状に全体的に対応する板ガラス成形面を有しており、前記補助レールが、前記補助レールの前記板ガラス成形面の部分が前記成形レールの部分の前記板ガラス成形面部分の上方にあり、前記成形レール部分の上方において前記板の前記選択した周縁部を支持し、前記選択した周縁部を一次成形することが可能である第1の位置と、前記補助レールの前記板ガラス成形面が、前記成形レールの部分が前記板ガラスの前記選択した周縁部を支持し、前記最終の所望する形状に成形することが可能なように前記成形レールの部分の前記板ガラス成形面の部分の下方にある第2の位置とから前記成形レールの部分に対して運動するように装着されている少なくとも1個の補助レールとを含むことを特徴とする板ガラスを成形する装置。」が開示されている(特許文献1)。
また、特開2002−241140公報には、「ガラス板の曲げ成形用の装置であって、前記ガラス板の周縁に沿って所定の湾曲を有する成形型と、この成形型の周縁の少なくとも一部に沿って並設された補助型と、前記成形型を前記補助型よりも高い位置に上昇させるための昇降手段とを備え、前記成形型は、第1の湾曲を有する第1の成形面と、第2の湾曲を有する第2の成形面とを有し、前記補助型は、前記第1の成形面に沿う領域に前記第1の成形面と同じ湾曲を有し、かつ、前記第2の成形面に沿う領域に前記第2の成形面よりも浅い湾曲を有することを特徴とするガラス板の曲げ成形装置。」が開示されている(特許文献2)。
特許第2889877号公報 特開2002−241140公報
前記特許文献1に記載の発明は、成形レールの外側に補助レールを単純に昇降自在に設けているだけのために、成形レールにガラス板を載せ替えた状態で、軟化状態にあるガラス板をエッジから離れた内側部分を成形レールで支持する状態となり、ガラス板のエッジ近傍を支持せず、成形レールの外側のはみ出した部分を支えていないため、変形や、成形レールの型跡がガラス板の表面に残り易いという問題点があった。
また、前記特許文献2に記載の発明においても、前記特許文献と同様に、成形型の外側の補助型が単純に昇降自在に設けられているため、成形型にガラス板を載せ替えた状態で、軟化状態にあるガラス板の成形型の外側にはみ出した部分の変形や、成形型がエッジから内面側に位置していることにより成形型の型跡がガラス板の表面に残る恐れが高いという問題点があった。
本発明は、前記問題点に鑑みてなしたものであって、曲げ深さの深い曲げ形状の車両用窓ガラス板を自重工法で成形するにあたり、コーナー部付近に発生しやすい逆反りもなく、ガラス板面に歪や、曲げ型の型跡も発生させない曲げ型を提供するものである。
すなわち、本発明は、ガラス板を自重により曲げ成形する曲げ型であって、固定枠部とその両側辺に軸着した可動の翼部とからなる成形枠の周縁形状が、ガラス板の最終曲げ形状の周縁湾曲形状となる正規の曲げ型として、前記各翼部の側辺部に昇降移動自在かつ複数の歯部の上面をフラット面に並設した補助櫛形部からなる補助型を取付け、各翼部の側辺部の上面を翼櫛形部とし、該翼櫛形部と補助櫛形部のそれぞれの歯部を互い違いに対向させ、補助櫛形部の昇降手段により補助櫛形部の櫛歯が翼櫛形部の櫛歯の隙間を通過可能として、ガラス板を補助櫛形部から翼櫛形部上に載せ替え可能とし、ガラス板を正規の湾曲形状に曲げ成形することを特徴とするガラス板の曲げ型である。
あるいは、本発明は、前記補助型、および補助櫛形部の昇降手段を前記翼部の側辺部に固定したことを特徴とする上述のガラス板の曲げ型である。
あるいはまた、本発明は、前記補助櫛形部を翼部の側辺部の斜め下方向に移動させ、該補助櫛形部の上面が翼櫛形部の上面より下方位置となるまで移動させて、ガラス板の両側辺の支持を補助櫛形部上から翼櫛形部上に載せ替えるようにしたことを特徴とする上述のガラス板の曲げ型である。
あるいはまた本発明は、上述のいずれかに記載のガラス板の曲げ型を使用して、ガラス板を曲げ成形する方法において、補助櫛形部上に載置したフラットなガラス板をその両側辺が前記補助型の上面と線または面で接触するように支持し、ガラス板が所望の温度となる位置で、翼櫛形部の櫛歯の隙間で補助櫛形部の櫛歯を下降させて、ガラス板の支持を補助櫛形部から翼櫛形部上に載せ替え、ガラス板を正規の湾曲形状に沿った形状に曲げ成形することを特徴とするガラス板の曲げ成形方法である。
あるいは、本発明は、加熱炉内を通過するガラス板が所定温度に達する所定位置を曲げ型が通過する時点で、曲げ型の左右の補助型に設けたレバーを倒して補助型のロックを解除後、自重で下降させ、ガラス板を補助櫛形部上から翼櫛形部上に載せ替えるようにしたことを特徴とする上述のガラス板の曲げ成形方法である。
以上前述したように、本発明の自重曲げ工法によるガラス板の曲げ型おいて、曲げ型の翼部の外側辺の外側又は内側に設けた補助型の上面部に複数の歯部の上面をフラット面に並設した補助櫛形部を配設し、該補助櫛形部でガラス板の両側辺を支持するとともに、前記補助型に近接する部分の翼部の上面を櫛形形状とした翼櫛形部を設け、該翼櫛形部と補助櫛形部とを対向させて互いの歯部が交互に噛み合うようにして、補助櫛形部の昇降時に正規の翼部の翼櫛形部と干渉しないようにし、翼櫛形部の歯の隙間を通過させて補助櫛形部の歯を昇降自在として、ガラス板の両側辺の支持をフラット面の補助型上から湾曲面の翼部上に切替えるようにしたので、補助型と翼部のいずれもガラス板のエッジ近傍位置を支持することができ、ガラス板面に歪や、曲げ型の型跡も発生させず、補助型から翼部への載せ替えも干渉することなく容易である。
また、補助型の歯部の上部面をフラット面となるように設けたので、ガラス板が軟化し所定の温度となるまでフラット面の補助型上でガラス板の左右の側辺を湾曲させることなく支持し、次いで、曲げ型の翼部に載せ替えた後でガラス板の側辺を翼部の湾曲した側辺形状に倣うように湾曲させたので、曲げ深さの深い曲げ形状の車両用窓ガラス板の下辺側の両コーナー部付近に発生しやすい逆反りもなく、曲げ型を提供することができる。
また、本発明は、ロボットによる曲げ型上へのガラス板の自動ローディング、曲げ型によって成形されたガラス板のアンローディングにも対応でき、曲げ加工工程上でのガラス板の破損等のトラブルもなく、安定したガラス板の曲げ成形、および品質の確保を得ることができる。
本発明のガラス板Gの曲げ型1は、自動車の前部窓ガラスや後部窓ガラス等の略台形状のガラス板Gを自重曲げで成型する曲げ型1であり、特に、四辺すべてが下方側に凸面形となっている湾曲した湾曲ガラスGを成型する場合に特に有効なガラス板Gの曲げ型である。
該ガラス板Gの曲げ型1は、図3に示したように、略矩形状の固定枠部とその左右両側辺に蝶番3、3によって軸着し可動とした翼部4、4からなる成型枠と、さらに前記各翼部4、4の最も外側の辺部に昇降移動自在な補助型10を取付けたものであり、前記固定枠部とその両側に軸着した翼部4を上昇させた状態での最外周の上端縁形状が、ガラス板Gの最終曲げ形状に相当する正規の曲げ型1である。
前記各翼部4の側辺部は図1、図3に示したように湾曲しており、その側辺部の上面と、該翼部4側辺部近傍に設けた補助型10のフラットな上面は所定のピッチで歯部を設けた補助櫛形部11とし、図4、図5に示したように上面から視た該翼櫛形部5と補助櫛形部11のそれぞれの櫛形部の歯部は互い違いとなるように対向して噛み合うように配置する。
前記翼櫛形部5の歯部と互い違いとなるように対向して噛み合うように配置した補助櫛形部11の歯部は、図1、図4に示したように、翼部4の側辺部の外側に配置するようにしたが、図5に示したように、翼部4の側辺部の内側に配置するようにしても良い。
曲げ成型前のフラットなガラス板Gを載置するときは、補助型10の補助櫛形部11の上面が、補助型10部分に隣接し対向する翼部4の翼櫛形部5の上面よりも僅かに上部位置となり、補助型10の補助櫛形部11でガラス板Gを支持できるような高さ関係で配置すれば良い。
フラットなガラス板Gを補助櫛形部11の上面のフラット面上に載置すると、補助櫛形部11の上面はフラットな面を形成しているので、ガラス板Gはその両側辺が前記補助型10の上面とは線または面で接触することになる。
加熱され軟化した曲げ型1上のガラス板Gは、所望の温度になった時点、あるいは加熱炉内の所望の位置を曲げ型1が通過する時点で、翼部4の翼櫛形部5の櫛歯の隙間より補助型10の補助櫛形部11の櫛歯を下降させて、補助型10によって載置されていたガラス板Gを補助櫛形部11上から翼櫛形部5上に載せ替え、このとき、ガラス板Gは軟化しているので正規の湾曲形状に沿ってガラス板Gの側辺の湾曲形状に沿って曲げ成形される。
前記補助型10は、コ字状の前記翼部4の側辺部に取付けるが、フラットなガラス板Gを載置する少なくとも補助櫛形部11が、翼部4の側辺部に沿って昇降自在であれば、コ字状の翼部4の側辺部の外側位置、または内側位置のいずれ側にも取り付けすることができる。
また、ガラス板Gの補助櫛形部11上から翼櫛形部5上への載せ替えは、図6示したように前記補助櫛形部11が翼部4の側辺部の斜め下方向に、該補助櫛形部11の上面が翼櫛形部5の上面位置より下方位置となるように下降移動させれば良い。
図1、図2に示したように、前記ガラス板Gの曲げ型1の補助型10を下降させる手段としては、曲げ型1が加熱炉内の所定位置を搬送通過するときにガラス板温が所定温度となるように炉内温度を設定して、該所定位置に補助型下降手段20を配置し、該補助型下降手段20で該位置を曲げ型1が搬送通過するときに、補助型10に設けた起倒レバー25を図示しない起倒手段で倒すようにすれば、レバー25に連結したストッパー22が支持部材31から外れてロックが解除され、補助櫛形部11は自重で下降し、ガラス板Gを補助櫛形部11上から湾曲形状の翼櫛形部5上に載せ替えることができる。
尚、図3に示すように、前記翼部4上には重り9が取付けられており、フラットなガラス板Gが載置されていない状態では、前記重り9の自重によって翼部回動軸3を軸として翼部4が上方に回動し、上方停止位置、すなわちガラス板Gの正規の曲げ形状となる位置で安定して停止する構造になっている。
一方、フラットなガラス板Gを曲げ型1上に載置すると、ガラス板Gの自重と翼部4の自重を加算した重量が、重り9の重量に打ち勝って翼部4は下降状態となっているが、ガラス板Gの軟化とともにガラス板Gの重量は中央の固定枠部と両翼部4上に重量が分散されるので、重りの重量が翼部4と翼部4上のガラス板Gの重量に打ち勝って上昇し、正規の曲げ形状に成形される構造となっている。
尚、前記補助型10の櫛形の上面部を連ねた仮想面は完全なフラットでなくてもよく、前記翼部4の側辺部の上面の凹状の湾曲面よりも浅い湾曲面、すなわち曲げアールの大きな凹状の湾曲面であれば良い。
また、補助型10を下降させるためのレバー25を起倒させる装置(図示しない)は、搬送コンベア(図示しない)の所定位置に固定させるものでもよく、また、炉外から図示しない手段によって突出入自在として、レバー25を倒すようにしたものでもよい。また、レバー25を下方側に伸ばして、搬送される曲げ型の下方側の所定位置を通過させるときにレバーが倒れるようにしても良い。
以下、本発明の作用について説明する。
曲げ型1の翼部4の側辺の内側または外側に沿って設けた補助櫛形部11の上面部をフラット面としたのは、ガラス板が軟化状態となっても曲げ型1によって4辺を同時に湾曲させるのではなく、上辺、下辺の対向する2辺のみを正規の曲げ型によって正規の曲げ形状に曲げ成形し、この段階ではフラット面とした補助型によって側辺を曲げないようにし、続いてガラス板が所定の温度となった時点で、ガラス板の側辺を補助櫛形部11上から正規の翼櫛形部5上に載せ替えて、側辺を正規の曲げ形状に成形させるといった2段でガラス板を曲げ成型させるためである。
これは、フラットなガラス板Gの4辺を湾曲させるような曲げ型1によって4辺を同時に湾曲させてしまうことによる、曲げ深さの深い曲げ形状の車両用窓ガラス板Gの下辺側の両コーナー部付近に発生しやすい逆反りや、型跡歪を発生させないためである。
このようにして、ガラス板Gが軟化するまでフラット面の補助型10でガラス板Gの左右の側辺を湾曲させることなく支持し、曲げ型1の翼部4に載せ替えた後でガラス板Gの側辺を翼部4の湾曲した側辺形状に倣うように湾曲させたので、曲げ深さの深い曲げ形状の車両用窓ガラス板Gの下辺側の両コーナー部付近に逆反りを発生させることのない曲げ型1を提供することができる。
また、補助型10の上部の補助櫛形部11と、前記補助型10に近接する部分の翼部4の上面を櫛形形状とし、該翼部4の櫛形部と補助型10の櫛形部とを対向させて互いの歯部を交互に噛み合うようにしたのは、これによって両櫛形部が干渉することなく、補助型10の櫛形部の歯を翼部4の櫛形部の歯の隙間を通過するようにさせて昇降自在とすることができるので、ガラス板Gの両側辺の支持を補助型10上から翼部4上に載せ替えても、補助型10から翼部4への載せ替えも干渉することない補助型10と翼部4のいずれの場合による支持もガラス板Gのエッジ近傍を支持することができ、型跡や型跡歪を発生させないようにすることができる。
このようにすると、従来ガラス板G面の歪を改善するために、ガラス板の正規の曲げ型の側部に補助型を併設して、正規型と補助型のいずれかがエッジから内部寄り位置を支持することにより発生していたガラス板G面の支持部での型跡歪が発生することもない。
また、本発明は、自動移載ロボットによる曲げ型1上へのガラス板Gの自動ローディング、および曲げ型1によって成形されたガラス板Gのアンローディングにも対応でき、曲げ加工工程におけるガラス板Gの破損等のトラブルもなく、安定したガラス板Gの曲げ成形、および品質を確保することができる。
尚、本発明の正規の曲げ型と補助型を二重にした曲げ型は、翼部を持たない全周が固定型の曲げ型に採用することはもちろん可能である。
以下、本発明の実施例を添付の図面に基づき説明する。ただし本発明は係る実施例に限定されるものではない。
図1に示すように、本発明のガラス板の曲げ型1は、ガラス板Gの中央部分の領域を支持し曲げ処理加工を受け持つ固定枠部2と、該固定枠部2の左右両側の翼部回動軸3、3を軸として、各々回動自在に連結し、ガラス板Gの両側部分の領域を支持し、深い曲げ加工を可能とする可動の翼部4と、さらに前記各翼部4の最も外側の辺部に昇降移動自在な補助型10を取付けたものから構成され、該固定枠部2は図示しない支持枠体上に載置固定されている。
ガラス板Gの最終曲げ形状に相当する湾曲面は、前記固定枠部2の両側に軸着した翼部4、4の回動によって、翼部4、4を上昇させた状態での固定枠部2とその両翼部4、4の最外周の上端縁湾曲形状によって得られる。
前記固定枠部2は、冷却時におけるガラス板Gと金属との熱バランスと、曲げ型1の軽量化を図るために複数個の孔部を所定間隔で配設する帯状板から成り、該固定枠部2と連結する可動の翼部4は、コ字状に屈曲した帯板に孔部を設け、さらに上部に櫛形状の翼櫛形部5を蝶番等によって配設したものである。
また、該可動の翼部4を回動させるためのアーム8は、固定枠部2に翼部回転軸3で回動自在に軸支し、アーム8の先端部には重り9が所定の位置に固定できるよう摺動自在に設けられており、ガラス板Gの軟化とともに降下する重り9が固定枠部2に固着させた図示しないストッパー部材に当接しアーム8の回動を停止する。またアーム8の一方の後端部は可動の翼部4に固定ピン等で一体的に固着し連結されている。
前記各翼部4の側辺部は下方側に凸状となった湾曲面を有しており、翼部4の側辺部の上面と、該翼部4の外側側辺部近傍に設けた補助型10の上面には所定のピッチで櫛歯を上面がフラットとなるように設けた補助櫛形部11とし、曲げ型の上方から下方を視た場合に、図4に示したように、該翼櫛形部5と補助櫛形部11のそれぞれの櫛形部の歯部は互い違いとなるように対向して噛み合うように配置する。
図2に示すように、補助型下降手段20は、前記可動の両翼部4、4の側辺部の夫々のコーナー近傍より垂直方向にL字形状の支持部材31、31を固定し、該L字形状の支持部材31、31の水平部分の先端にストッパー22、22をレバー回動軸21、21を軸着させ、ストッパー22、22の上端にレバー25、25を固着させて、レバー25、25を揺動自在に配設した。
前記両翼部4、4の側辺部の夫々の上部に湾曲形状の翼櫛形部5、5を設けて、その歯部の開放側を側辺部に直交する外側方向に向けて配置した。
一方、前記両翼部4、4のそれぞれのコーナー寄り部に固定したL字形状の支持部材31、31のそれぞれの上端部近傍にアーム回動軸32、32を支点として下降アーム14、14を回動自在に軸着し、該下降アーム14、14の先端にはストッパー22をレバー回動軸21、21によって軸着させ、該ストッパー22、22の下端同士を連結軸26、26によって軸着させ、該補助型10の補助板12の両端側と下降アーム14、14とを固着させて、該補助板12の上面に沿って補助櫛形部11を固着した。
図4に示したように、該補助櫛形部11は、その開口側を前記翼部櫛形部5の開口部と互い違いとなるように歯部を配設し互いに干渉しないように歯部間に隙間を設け、図1、図2に示したように、アーム回動軸32、32を回動軸として下降アーム14、14を矢印の方向に下方に旋回下降させると、補助櫛形部11は斜め下方に旋回下降するが、補助櫛形部11の歯部は翼部櫛形部5の歯部間の隙間を通過して下降することになる。
前記下降アーム14の先端部にはレバー回動軸21、21によって、縦長のストッパー22、22が縣吊され、図2、図7に示したように、下端部近傍が肉薄の段差となっており、段差部を支持部材31、31の上端に載せることによって、補助櫛形部11が翼櫛形部5の上方位置となるような位置関係となるように設定されている。
また、前記ストッパー22、22の下端部同士を連結軸26によって、連結部材24を揺動自在に軸着するが、前記ストッパー22、22とは連結軸26を支点として軸着しているので、連結部材24を一辺とする平行リンク状に揺動可能である。
前記ストッパー22、22の上端には長尺のレバー25が上方に向けて固設され、加熱炉内を搬送される曲げ型1が所定位置で該レバー25を搬送方向の上流側に斜めに倒すと、ストッパー22、22も連動して傾動し、ストッパー22の下端が支持部材31の水平部の先端から外れる構造になっている。
尚、補助型下降手段20、20は、左右の翼部4、4のそれぞれの側面に左右略対称に取付けられている。
このような構造にしたことにより、最大曲げ深さが大きなガラス板や、図8(b)、(c)に示したような曲げ深さが最大となるラインよりも下辺側部分の面積の大きなガラス板であっても、ガラス板のコーナー部(図8(b)、(c)の○印近傍部)に逆反りが発生することもなく、型跡歪も発生しない湾曲ガラス板を得ることができた。
以下に本発明の曲げ型によってガラス板を湾曲させる手順を示す。
図示しない曲げ炉の入口に設けた投入部で、図1に示すような曲げ型上にフラットなガラス板を載置する。このとき、補助型下降手段20の支持部材31、31の先端上にストッパ22、22が載置され、ストッパー22の先端部に固着したストッパ位置規制部材23、23が支持部材31、31の側面に当接するようにして、支持部材31、31上へ載置させ、フラットなガラス板の側辺部が補助型10の補助櫛形部11によって支持されるようにする。
図示しない加熱曲げ炉内を搬送されるガラス板Gは徐々に軟化し、略台形状のガラス板の上辺、下辺部が正規の曲げ型である固定枠部2によって左右に湾曲した湾曲形状となるが、上下方向の側辺部は補助型10の補助櫛形部11上にあるのでフラット形状のままである。
加熱曲げ炉の炉内温度が所望の温度となる所定位置にガラス板ガ搬送された時点で、図2に示したようなレバー25が矢印方向に倒れると、これに直結したストッパー22、22がレバー回動軸21を軸とし傾動し、これによってストッパー22、22が支持部材31、31上より落下してロックが外れると、下降アーム14、14はアーム回動軸32、32を支点にして矢印のように旋回下降する。
下降アーム14、14が旋回下降すると、下降アーム14、14の中間部に固定した補助板12、および該補助板12に固定された補助櫛形部11が矢印に示した斜め下方向に下降し、補助櫛形部11によって支持されたガラス板Gの側辺部は図6(a)の状態から、(b)に示した状態に変化し、正規の翼櫛形部5、5上に移載され、軟化状態のガラス板Gの側辺部は該翼櫛形部5、5の湾曲形状に倣って四辺が湾曲した湾曲形状に成形される。
所望の湾曲形状となったガラス板Gは、加熱曲げ炉を出た直後に冷却され、曲げ型上からガラス板Gを取り出した後、曲げ型1のみが投入部側にリターンされるが、この時点でストッパー22、22を支持部材31、31上に載せ、次のフラットなガラス板の載置に備える。
本発明の曲げ型の補助型を下降させた状態の斜視図。 本発明の曲げ型の補助型を上昇させた状態の斜視図。 本発明の曲げ型の全体斜視図。 本発明の翼櫛形部の外側に補助櫛形部を配置した場合の平面図。 本発明の翼櫛形部の内側に補助櫛形部を配置した場合の平面図。 本発明の補助櫛形部から翼櫛形部へのガラス板の載替えを説明する側面図。 補助型のロックを説明する図。 (a)は逆反りの発生しにくいガラス板、(b)、(c)は逆反りの発生しやすい形状のガラス板、(d)は最大曲げ深さを説明する図。
符号の説明
G ガラス板
1 曲げ型
2 固定枠部
3 翼部回動軸
4 翼部
5 翼櫛形部
8 アーム
9 重り
10 補助型
11 補助櫛形部
12 補助板
14 下降アーム
20 補助型下降手段
21 レバー回動軸
22 ストッパ
23 ストッパ位置規制部材
24 連結部材
25 レバー
31 支持部材
32 アーム回動軸

Claims (5)

  1. ガラス板を自重により曲げ成形する曲げ型であって、固定枠部とその両側辺に軸着した可動の翼部とからなる成形枠の周縁形状が、ガラス板の最終曲げ形状の周縁湾曲形状となる正規の曲げ型として、前記各翼部の側辺部に昇降移動自在かつ複数の歯部の上面をフラット面に並設した補助櫛形部からなる補助型を取付け、各翼部の側辺部の上面を翼櫛形部とし、該翼櫛形部と補助櫛形部のそれぞれの歯部を互い違いに対向させ、補助櫛形部の昇降手段により補助櫛形部の櫛歯が翼櫛形部の櫛歯の隙間を通過可能として、ガラス板を補助櫛形部から翼櫛形部上に載せ替え可能とし、ガラス板を正規の湾曲形状に曲げ成形することを特徴とするガラス板の曲げ型。
  2. 前記補助型、および補助櫛形部の昇降手段を前記翼部の側辺部に固定したことを特徴とする請求項1記載のガラス板の曲げ型。
  3. 前記補助櫛形部を翼部の側辺部の斜め下方向に移動させ、該補助櫛形部の上面が翼櫛形部の上面より下方位置となるまで移動させて、ガラス板の両側辺の支持を補助櫛形部上から翼櫛形部上に載せ替えるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のガラス板の曲げ型。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のガラス板の曲げ型を使用して、ガラス板を曲げ成形する方法において、補助櫛形部上に載置したフラットなガラス板をその両側辺が前記補助型の上面と線または面で接触するように支持し、ガラス板が所望の温度となる位置で、翼櫛形部の櫛歯の隙間で補助櫛形部の櫛歯を下降させて、ガラス板の支持を補助櫛形部から翼櫛形部上に載せ替え、ガラス板を正規の湾曲形状に沿った形状に曲げ成形することを特徴とするガラス板の曲げ成形方法。
  5. 加熱炉内を通過するガラス板が所定温度に達する所定位置を曲げ型が通過する時点で、曲げ型の左右の補助型に設けたレバーを倒して補助型のロックを解除後、自重で下降させ、ガラス板を補助櫛形部上から翼櫛形部上に載せ替えるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のガラス板の曲げ成形方法。
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