JP5155776B2 - 合成梁 - Google Patents
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Description
ところが、前記従来の構造物は、鉄骨大梁と鉄骨小梁とを配設するため、鋼材量が多く、材料費が高価であった。
なお、図4において符号112は下フランジ、114はスタッドボルトである。
また、梁のウェブに形成されたスラブ受けにプレキャスト床版を載置することにより、合成梁のせい(高さ)を小さくすることが可能となるため、階高を小さくすることが可能となる。そのため、構造物の柱の高さを小さくすること等により全体の鋼材量の削減が可能となり、全体の工事費の削減による経済的効果を得ることができる。
第1の実施の形態にかかる合成梁1は、図1(a)に示すように、上フランジ11と下フランジ12とウェブ13とを備えてなる梁10と、ウェブ13の両側面に形成されたスラブ受け20と、このスラブ受け20に載置される床版30とを備えている。
コネクタ14の本数や配置は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。また、本実施形態では、コネクタ14としてスタッドボルトを採用しているが、コネクタ14の構成は限定されるものではない。
ボルト孔13aを形成する位置(ウェブ13に対する高さ位置)は、床版30の高さ(厚み)等に応じて適宜設定する。また、ボルト孔13aの形成箇所数や、形成ピッチ等も限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
なお、スラブ受け20の設置高さは限定されるものではない。
なお、スラブ受け20の先端は、平面視で上フランジ11の先端よりも外側に突出していればよく、必ずしも下フランジ12の先端と一致していなくてもよい。
ハーフPC板31は、上面が梁10の上フランジ11の上面と略平行をなしている。
トップコンクリート32は、コンクリート打設時に梁10の上面に突設されたコネクタ14と梁10の上部を巻き込むとともに、ハーフPC板31の孔31a端部に入り込むことで、梁10およびハーフPC板31と一体を呈する。
スラブ受け20の固定は、梁10を柱等に横架する前に行ってもよいし、梁10が柱等に横架された状態で行ってもよい。
本実施形態では、ウェブ13にボルトBとナットNを介してスラブ受け20を固定する。
ハーフPC板31は、所定の間隔を有して配設された梁10,10(図1(a)では一方のみ図示)の間に横架する。また、ハーフPC板31は、図1(b)に示すように、隣接する他のハーフPC板31と所定の間隔を有して配置するものとする。
なお、ハーフPC板31は、クレーン等を利用して配置する。
この時、ハーフPC板31の孔31aの端部には、コンクリート止め部材31bが配置されていることで、孔31aが遮蔽されており、コンクリートの流入が防止されている。
また、スラブ受け20の先端を、平面視で下フランジ12の先端よりも突出させることなく一致させていることにより、使用鋼材量を抑え、かつ、意匠設計の妨げとなることもない。
さらに、現場打ちコンクリートからなるトップコンクリート32の鉄筋32aの配筋作業、型枠の設置作業等を、ハーフPC板31の上面で行うことができるため作業性に優れているとともに、足場の設置を要しないため、仮設工に要する費用も削減することが可能となる。
第2の実施の形態に係る合成梁2は、図2(a)および(b)に示すように、鉄筋コンクリート部材によりスラブ受け23を形成している点で、鋼製部材からなるスラブ受け20を備える第1の実施の形態に係る合成梁1(図1参照)と異なっている。
鉄筋孔13bの個数や配置間隔等は、スラブ受け23の配筋に応じて適宜設定すればよい。
肋筋24は矩形状に形成されており、各角部内側には鉄筋25,25,…が配筋されている。
また、本実施形態では、肋筋24を、ウェブ13を貫通させて配筋するものとしたが、ウェブ13の両側面に形成されたスラブ受け23毎に配筋することで、ウェブ13を貫通させずに配筋してもよい。
型枠は、下フランジ12の先端面に沿って配設することにより、スラブ受け23の側面が、下フランジ12の先端面と面一となるように構成する。
この他PC板載置工程に関する事項は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
また、スラブ受け20の型枠は、下フランジ12の先端に沿って配設すればよいため、施工性に優れている。
第3の実施の形態に係る合成梁3は、図3(a)および(b)に示すように、床版30をフルPC板(プレキャスト床版)33により構成し、トップコンクリート32を省略した点で第1の実施の形態に係る合成梁1と異なっている。
コネクタ14の位置、長さ、本数等は、設計条件に応じて定めるものとし、必ずしもフルPC板33の孔33aに対応する位置に配置されている必要はない。また、本実施形態では、コネクタ14としてスタッドボルトを採用しているが、例えばウェブ13を貫通して配設された補強筋等、コネクタの構成は限定されるものではない。
なお、第3の実施の形態では、スラブ受け20を鋼材により構成するものとしたが、スラブ受け20は鉄筋コンクリートにより構成してもよい。
例えば、前記実施形態では、床版を孔あきのハーフPC板またはフルPC板を利用して構成するものとしたが、例えば、孔を有していないハーフPC板またはフルPC板等を利用して構成してもよく、床版の構成は限定されるものではない。
10 梁
11 上フランジ
12 下フランジ
13 ウェブ
14 コネクタ
20,23 スラブ受け
30 床版
31 ハーフPC板(プレキャスト床版)
33 フルPC板(プレキャスト床版)
Claims (3)
- 上フランジと下フランジとウェブとを備えてなる梁と、前記ウェブの少なくとも一方の側面に形成されたスラブ受けと、前記スラブ受けに載置されるプレキャスト床版と、を備える合成梁であって、
前記上フランジの幅が前記下フランジの幅よりも小さく、かつ、前記上フランジの厚みが前記下フランジの厚みよりも大きく形成されているとともに、前記スラブ受けの先端が前記上フランジの先端よりも外側に突出していることを特徴とする、合成梁。 - 上フランジと下フランジとウェブとを備えてなる梁と、前記ウェブの少なくとも一方の側面に形成されたスラブ受けと、前記スラブ受けに載置されるプレキャスト床版と、を備える合成梁であって、
前記スラブ受けが、山形鋼により形成されていて、前記スラブ受けの一片が前記ウェブを貫通したボルトにより前記ウェブに当接した状態で固定されており、
前記上フランジの幅が前記下フランジの幅よりも小さく形成されているとともに、前記スラブ受けの他片が前記上フランジの先端よりも外側に突出していることを特徴とする、合成梁。 - 上フランジと下フランジとウェブとを備えてなる梁と、前記ウェブの少なくとも一方の側面に形成されたスラブ受けと、前記スラブ受けに載置されるプレキャスト床版と、を備える合成梁であって、
前記スラブ受けが、前記ウェブを貫通した鉄筋を巻き込んだ状態で形成されたコンクリート部材であり、
前記上フランジの幅が前記下フランジの幅よりも小さく形成されているとともに、前記スラブ受けの先端が前記上フランジの先端よりも外側に突出していることを特徴とする、合成梁。
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