JP5154043B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システム、詳しくは、電解質層を有する燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
従来より、環境への負荷を軽減する必要性から、燃料電池の開発および実用化が進められている。
電解質層を有する燃料電池は、電解質層の両側に、燃料として水素が供給される燃料側電極と、酸素が供給される酸素側電極とを備えており、燃料側電極に水素を供給し、酸素側電極に酸素を供給して、各電極で電気化学反応を生じさせることにより、起電力を発生させる。酸素は、一般的に、コンプレッサーなどで空気を圧送することにより供給されるが、空気中の酸素濃度は低いため、発電時に大きな分極が発生することにより電圧が低下し、発電効率が低下する場合がある。
このような発電効率の低下は、電解質膜および電極触媒に起因して発生する場合も少なくないが、とりわけ、酸素還元反応が律速段階である低電流域においては、酸素濃度が大きな要因となっており、電解質膜、電極触媒などを改良しても、発電効率を向上させることが困難である。
そこで、燃料電池に供給される空気中の酸素濃度を高めるべく、例えば、水素を含むアノードガスと酸素を含むカソードガスが供給されることで発電する燃料電池と、電力により作動するモータと、前記燃料電池へのカソードガスの供給系に配置され、電力により作動して酸素富化ガスを生成する酸素富化装置と、前記酸素富化装置の作動状態を制御する制御手段とを備える燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この燃料電池システムでは、酸素富化装置の内部に酸素富化膜が設けられているため、空気をこの酸素富化膜に通すことによって、空気中の酸素濃度が高められ、燃料電池に酸素富化ガスを供給することができる。
特開2005−150006号公報
しかし、特許文献1に記載される燃料電池システムでは、酸素富化装置が燃料電池へのカソードガスの供給系に配置されているので、コンプレッサーから圧送される空気には、燃料電池に供給される以前に、酸素富化膜を通過する際の圧力損失が生じる。その一方で、燃料電池には、空気を、予め設定された供給圧力で供給する必要がある。そのため、この燃料電池システムでは、コンプレッサーから、より高圧で空気を圧送する必要がある。すると、コンプレッサーなどに余分な電力が必要となり、システム全体としての発電効率が低下する。また、燃料電池の起動時においては、上記した圧力損失に起因して、レスポンスが低下する。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成で、発電効率を向上させることができる燃料電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは、燃料側電極、前記燃料側電極と対向配置される酸素側電極、および、前記燃料側電極および前記酸素側電極の間に介在される電解質層を有するセルを含む燃料電池と、前記酸素側電極に対して酸素含有ガスを供給および排出する酸素給排路と、酸素の給排方向における前記燃料電池の下流側において、前記酸素給排路に設けられており、前記燃料電池から前記酸素給排路へ排出された酸素含有ガス中の酸素の通過を抑制するための酸素通過抑制手段とを備え、前記酸素給排路は、前記酸素側電極から酸素含有ガスを排出させるとともに、前記酸素通過抑制手段が設けられる第1空気排出路と、前記第1空気排出路に対して、前記酸素通過抑制手段をバイパスするように接続される第2空気排出路とを備えており、下記低電流域では酸素含有ガスが前記酸素通過抑制手段を通過して排出され、下記高電流域では酸素含有ガスが酸素通過抑制手段を通過せずに排出されるように構成されていることを特徴としている。
低電流域:酸素側電極における酸素消費量<第1空気排出路の窒素通過量
高電流域:酸素側電極における酸素消費量≧第1空気排出路の窒素通過量
本発明の燃料電池システムによれば、酸素通過抑制手段が、酸素の給排方向における燃料電池の下流側において、燃料電池から酸素給排路へ排出された酸素含有ガス中の酸素の通過を抑制するので、酸素給排路から酸素側電極へ供給される酸素含有ガス中の酸素濃度を高めることができる。そのため、発電時の分極に起因する電圧低下を抑制でき、燃料電池の発電効率を向上させることができる。また、本発明の燃料電池システムでは、酸素通過抑制手段が、酸素の給排方向における燃料電池の下流側において酸素給排路に設けられている。そのため、酸素の給排方向における燃料電池の上流側において、酸素通過抑制手段に起因する圧力損失が発生せず、しかも、酸素通過抑制手段によって、酸素側電極へ供給される酸素含有ガスの圧力を高めることができる。そのため、酸素給排路から酸素側電極へ酸素含有ガスを供給するための動力を低減することができ、発電効率の向上を図ることができる。
また、燃料電池の起動時においても、上記した圧力損失が発生しないため、迅速な応答により、効率的に起電力を発生させることができる。
図1は、本発明の燃料電池システムの一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、この燃料電池システム1は、燃料電池2と、この燃料電池2に供給される水素ガスを貯留するための燃料タンク3と、燃料電池2に空気を圧送するためのエアコンプレッサ4と、この燃料電池システム1の各部を制御するためのコントローラ5とを備えている。
燃料電池2は、例えば、アルカリ形(AFC)、固体高分子形(PEFC)、リン酸形(PAFC)、溶融炭酸塩形(MCFC)、固体電解質形(SOFC)など、公知の燃料電池であって、燃料電池セル(単セル)6を複数積み重ねたスタック構造に形成されている。なお、図1では、便宜上、複数の燃料電池セル6のうち、1つだけ示し、その他の燃料電池セル6については省略して示している。また、以下では、燃料電池2を固体高分子形燃料電池として、その構成を説明する。
燃料電池セル6は、燃料側電極7、酸素側電極8、および、燃料側電極7および酸素側電極8の間に介在される電解質層9を有する。
燃料側電極7は、電解質層9の一方の面に対向接触されている。燃料側電極7の材料としては、特に制限されず、例えば、触媒が担持された多孔質担体などが挙げられる。
多孔質担体としては、特に制限されず、例えば、カーボンなどの撥水性担体が挙げられる。
触媒としては、特に制限されず、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)、鉄族元素(Fe、Co、Ni)などの周期表第8〜10(VIII)族元素や、例えば、Cu、Ag、Auなどの周期表第11(IB)族元素など、さらには、これらの組み合わせなどが挙げられ、好ましくは、Pt(白金)が挙げられる。また、燃料の種類によって一酸化炭素(CO)が副生する場合には、上記例示の元素とともに、ルテニウム(Ru)を用いることで、触媒の被毒を防止することができる。
一方、酸素側電極8は、電解質層9の他方の面に対向接触されている。酸素側電極8の材料としては、特に制限されず、例えば、燃料側電極7の材料として例示した、触媒が担持された多孔質担体などが挙げられる。
電解質層9としては、例えば、プロトン交換膜やアニオン交換膜などの固体高分子膜が挙げられる。
プロトン交換膜としては、その内部をプロトンが移動できる膜であれば、特に制限されず、例えば、パーフルオロスルホン酸膜が挙げられる。
一方、アニオン交換膜としては、その内部をアニオン(とりわけ、水酸化物イオン(OH))が移動できる膜であれば、特に制限されず、例えば、4級アンモニウム基、ピリジニウム基などのアニオン交換基を有する固体高分子膜(アニオン交換樹脂)が挙げられる。
燃料電池セル6は、さらに、燃料供給部材10および酸素供給部材11を備えている。
燃料供給部材10は、ガス不透過性の導電性部材からなり、その一方の面が、燃料側電極7に対向接触されている。そして、この燃料供給部材10には、燃料側電極7の全体に燃料を接触させるための燃料側流路12が、一方の面から凹む葛折状の溝として形成されている。なお、この燃料側流路12には、その上流側端部および下流側端部に、燃料供給部材10を貫通する水素ガス供給口13および水素ガス排出口14が、それぞれ燃料側流路12と連続して形成されている。
水素ガス供給口13には、燃料タンク3から供給される水素ガスの供給路である水素ガス供給路15が接続されており、水素ガス供給路15の途中部には、水素ガス供給路15を流れる水素ガスの流圧(流量)を調節する水素ガス供給バルブ16が設けられている。
一方、水素ガス排出口14には、水素ガス排出路17が接続されており、水素ガス排出路17の途中部には、水素ガス排出路17を流れる水素ガスの流圧(流量)を調節する水素ガス排出バルブ18が設けられている。
酸素供給部材11は、燃料供給部材10と同様に、ガス不透過性の導電性部材からなり、その一方の面が、酸素側電極8に対向接触されている。そして、この酸素供給部材11にも、酸素側電極8の全体に酸素(空気)を接触させるための酸素側流路19が、一方の面から凹む葛折状の溝として形成されている。さらに、この酸素側流路19にも、その上流側端部および下流側端部に、酸素供給部材11を貫通する空気供給口20および空気排出口21が、それぞれ酸素側流路19と連続して形成されている。
空気供給口20には、エアコンプレッサ4が接続される空気供給路22が接続されている。そのため、エアコンプレッサ4を所定の回転数で回転させることにより、空気供給路22を介して燃料電池2に所望の量の空気を圧送することができる。なお、エアコンプレッサ4には、図示しない回転センサが設けられており、この回転センサにより回転数を検知することができる。
一方、空気排出口21には、第1空気排出路23が接続されている。
第1空気排出路23の途中部(酸素の給排方向における燃料電池2の下流側)には、上流側から、圧力センサ24、フィルタ25(酸素通過抑制手段)および第1空気排出バルブ26が順次設けられている。
圧力センサ24は、第1空気排出路23内の空気圧力を測定するためのセンサであり、この圧力センサ24によって、第1空気排出路23内の空気圧力を検知することができる。
フィルタ25は、第1空気排出路23を流れる空気中の酸素の通過を抑制するためのフィルタであって、その材料としては、酸素の通過を選択的に抑制できれば、特に制限されず、例えば、ゼオライトなどの酸素低透過膜材料が挙げられる。
第1空気排出バルブ26は、第1空気排出路23を流れる空気の流圧(流量)を調節するためのバルブである。
また、第1空気排出路23には、圧力センサ24とフィルタ25との間および第1空気排出バルブ26の下流側に、第2空気排出路27の一端および他端がそれぞれフィルタ25および第1空気排出バルブ26をバイパスするように接続されており、第2空気排出路27の途中部には、第2空気排出路27を流れる空気の流圧(流量)を調節する第2空気排出バルブ28が設けられている。
そのため、第1空気排出バルブ26および第2空気排出バルブ28の開度および開閉を適宜調節することにより、エアコンプレッサ4から供給された空気を、フィルタ25を通過する第1空気排出路23および/または第2空気排出路27を通過する第1空気排出路23へ排出することができる。
なお、本実施形態においては、空気供給路22、空気供給口20、酸素側流路19、空気排出口21、第1空気排出路23および第2空気排出路27を通る空気の流路が、本発明の酸素給排路に相当する。
コントローラ5は、例えば、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータで構成されている。
コントローラ5には、燃料電池2、エアコンプレッサ4および圧力センサ24が、電気的に接続されており(図1の破線矢印参照)、これら各部が検知した信号が、入力信号としてコントローラ5に伝達される。例えば、燃料電池2からは、燃料電池2で発生した起電力により流れる電流の電流値が伝達される。また、例えば、エアコンプレッサ4からは、エアコンプレッサ4内に設けられた回転数センサ(図示せず)が検知する、エアコンプレッサ4の回転数が伝達される。さらに、例えば、圧力センサ24からは、第1空気排出路23内の空気圧力が伝達される。
また、コントローラ5には、水素ガス供給バルブ16、水素ガス排出バルブ18、第1空気排出バルブ26および第2空気排出バルブ28が、制御対象として電気的に接続されている(図1の破線矢印参照)。そのため、コントローラ5は、上記した各部(例えば、燃料電池2、エアコンプレッサ4および圧力センサ24)からの入力信号に基づいて、水素ガス供給バルブ16、水素ガス排出バルブ18、圧力センサ24、第1空気排出バルブ26および第2空気排出バルブ28の開度を制御することができる。
つまり、燃料供給系においては、水素ガス供給バルブ16および水素ガス排出バルブ18の開度および開閉を適宜調節することによって、例えば、高圧(例えば、350気圧)状態で燃料タンク3に充填されている水素ガスを減圧して、水素ガス供給路15から燃料電池2に供給し、水素ガス排出路17へ排出することができる。
一方、空気供給系においては、エアコンプレッサ4を所定の回転数で回転させ、第1空気排出バルブ26および第2空気排出バルブ28の開度および開閉を適宜調節することにより、空気供給路22から燃料電池2に空気を供給し、フィルタ25を通過する第1空気排出路23および/または第2空気排出路27を通過する第1空気排出路23へ排出することができる。
そして、この燃料電池システム1では、上記したコントローラ5の制御により、水素ガス供給路15から燃料電池2の燃料側流路12に水素ガスが供給されるとともに、空気供給路22から酸素側流路19に空気(酸素)が供給されると、電気化学反応が起こり、燃料側電極7と酸素側電極8との間に起電力が発生する。
例えば、電解質層9としてプロトン交換膜が用いられる場合には、燃料側流路12に水素ガスが供給されると、水素ガスが燃料側電極7に供給され、燃料側電極7において、下記一般式(1)に示されるように、水素ガス中の水素の酸化反応が起こり、プロトン(H)および電子(e)が生成する。
2H→4H+4e (1)
生成したプロトンは、電解質層9を通って酸素側電極8に移動する。一方、電子は、外部回路(図示せず)を通って酸素側電極8に移動する。
そして、プロトンおよび電子が酸素側電極8に到達すると、酸素側電極8において、下記一般式(2)に示されるように、酸素側流路19を介して酸素側電極8に供給された空気中の酸素の還元反応が起こる。
2O+4H+4e→2HO (2)
このように、外部回路(図示せず)を介して、燃料側電極7と酸素側電極8との間で電子が授受されることによって、起電力が発生して酸素側電極8から燃料側電極7へと電流が流れ、図2に、燃料電池2の電流−電圧特性曲線が示されるように、電圧を得ることができる。
実際に得られる電圧は、図2に示すように、分極(例えば、活性化分極、抵抗分極、拡散分極など)が生じるため、理論電圧より低い電圧となる。とりわけ、酸素の還元反応(上記一般式(2)参照)が律速段階である低電流域(例えば、図2の(a)で示される範囲)においては、空気中(酸素側流路19中)の酸素濃度が大きな要因となる。つまり、空気中の酸素濃度が低いため、大きな分極(電圧低下)が生じている。
そこで、本実施形態では、前述したように、第1空気排出バルブ26および第2空気排出バルブ28の開度および開閉を適宜調節することによって、燃料電池2から排出される空気をフィルタ25を通過する第1空気排出路23に排出させて、酸素側流路19中の酸素濃度を高めることができる。
より具体的には、第1空気排出バルブ26を開け、第2空気排出バルブ28を閉じることにより、燃料電池2から排出される空気は、第1空気排出路23に流れ出し、第1空気排出路23に設けられたフィルタ25で、空気中の酸素の通過が抑制される。そのため、フィルタ25より上流側、つまり、酸素側流路19側の酸素濃度を高めることができ、酸素濃度に起因する分極を抑制することができる。その結果、図3に、燃料電池システム1の効率と燃料電池2の出力との関係が示されるように、フィルタ25を設けない従来の燃料電池システム(図3の従来技術(a))と比較して、システム全体としての発電効率を向上させることができる。
また、この燃料電池システム1では、フィルタ25が、空気の流れ方向における燃料電池2の下流側に設けられているため、エアコンプレッサ4から燃料電池2に空気を供給する際の圧力損失が生じず、エアコンプレッサ4の出力を余分に大きくする必要もない。そのため、燃料電池2の上流側に酸素富化膜を設けた従来の燃料電池システム(図3の従来技術(b))と比較しても、システム全体としての発電効率を向上させることができる。
また、燃料電池2の起動時においても、上記した圧力損失が発生しないため、迅速な応答により、効率的に起電力を発生させることができる。
そして、第1空気排出バルブ26および第2空気排出バルブ28の開閉のタイミングについては、特に制限されないが、例えば、低電流域では、第1空気排出バルブ26を開け、第2空気排出バルブ28を閉じることにより、空気をフィルタ25が設けられている第1空気排出路23に排出させる一方で、高電流域では、第1空気排出バルブ26を閉じ、第2空気排出バルブ28を開けることにより、空気をフィルタ25が設けられていない第2空気排出路27に排出させることが好ましい。
なお、低電流域および高電流域の条件は、例えば、以下のとおりである。
低電流域:酸素側電極8における酸素消費量<第1空気排出路23の窒素通過量
高電流域:酸素側電極8における酸素消費量≧第1空気排出路23の窒素通過量
このような電流域は、例えば、コントローラ5で判別される。つまり、コントローラ5で、酸素側電極8における酸素消費量と、第1空気排出路23の窒素通過量と、が比較されることにより、いずれの電流域であるかどうか判別される。
ここで、酸素側電極8における酸素消費量は、例えば、燃料電池2からコントローラ5に伝達される燃料電池2の電流値と、上記一般式(2)と、から算出される。
一方、第1空気排出路23の窒素通過量は、例えば、圧力センサ24から伝達される空気圧力と、エアコンプレッサ4から伝達されるエアコンプレッサ4の回転数から算出される空気供給量と、から算出される。
このようなタイミングで第1空気排出バルブ26および第2空気排出バルブ28を開閉すると、エアコンプレッサ4の起動動力が必要な低電流域においては、酸素側流路19内の酸素濃度を高めて、上記起動動力に必要な電力を補償することができる一方、エアコンプレッサ4が定常運転となる高電流域においては、通常通り空気を排出(第2空気排出路27を通る第1空気排出路23に排出)し、排出される空気に生じる余分な圧損(例えば、空気がフィルタ25を通過する際に生じる圧損)を抑制することができるため、燃料電池システム1のシステム効率をいっそう向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜設計を変形することができる。
本発明の燃料電池システムの用途としては、例えば、自動車、鉄道、船舶、航空機などが挙げられる。
また、上記実施形態では、燃料電池2を固体高分子膜形燃料電池として説明したが、上記アルカリ形(AFC)、リン酸形(PAFC)、溶融炭酸塩形(MCFC)、固体電解質形(SOFC)などの燃料電池にも適用することができる。
また、燃料電池2の構造を、燃料電池セル6を1つだけ備える単セル構造とすることもできる。
さらに、酸素側電極8における酸素消費量を、燃料電池2からコントローラ5に伝達される燃料電池2の電流値と、上記一般式(2)とから算出したが、第1空気排出路23(フィルタ25の上流側)に酸素濃度センサを設け、この酸素濃度センサと、エアコンプレッサ4の回転数から算出される空気供給量とから算出することもできる。
本発明の燃料電池システムの一実施形態を示す概略構成図である。 燃料電池の電流−電圧特性曲線である。 燃料電池システムの効率と燃料電池の出力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 燃料電池
6 燃料電池セル
7 燃料側電極
8 酸素側電極
9 電解質層
22 空気供給路
23 第1空気排出路
25 フィルタ
27 第2空気排出路

Claims (1)

  1. 燃料側電極、前記燃料側電極と対向配置される酸素側電極、および、前記燃料側電極および前記酸素側電極の間に介在される電解質層を有するセルを含む燃料電池と、
    前記酸素側電極に対して酸素含有ガスを供給および排出する酸素給排路と、
    酸素の給排方向における前記燃料電池の下流側において、前記酸素給排路に設けられており、前記燃料電池から前記酸素給排路へ排出された酸素含有ガス中の酸素の通過を抑制するための酸素通過抑制手段とを備え、
    前記酸素給排路は、
    前記酸素側電極から酸素含有ガスを排出させるとともに、前記酸素通過抑制手段が設けられる第1空気排出路と、
    前記第1空気排出路に対して、前記酸素通過抑制手段をバイパスするように接続される第2空気排出路とを備えており、
    下記低電流域では酸素含有ガスが前記酸素通過抑制手段を通過して排出され、
    下記高電流域では酸素含有ガスが酸素通過抑制手段を通過せずに排出される
    ように構成されていることを特徴とする、燃料電池システム。
    低電流域:酸素側電極における酸素消費量<第1空気排出路の窒素通過量
    高電流域:酸素側電極における酸素消費量≧第1空気排出路の窒素通過量
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