JP5153953B1 - ヘリオスタット及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ヘリオスタットを地表面に据え付ける際の誤差及びヘリオスタット自体が構造として有する誤差を補正し、太陽光の集光効率を向上することができるヘリオスタット及びその制御方法を提供する。
【解決手段】
制御装置を有するヘリオスタット1において、制御装置が、支柱2が配置されるべき予め定められた方位と、測定された支柱2の実際の方位を比較して得られた支柱2の方位誤差γを記憶する構成と、水平面内で直交するx軸及びy軸に対して、反射鏡3が配置されるべき予め定められた傾きと、測定された反射鏡3の実際の傾きを比較して得られた反射鏡3の傾き誤差γ、γを記憶する構成を有しており、ヘリオスタット1が太陽を追尾する際、制御装置が、ヘリオスタット2を制御する基準指令値θ1に対し、方位誤差γ及び傾き誤差γ、γをパラメータとして補正を行い実指令値θ2として出力してヘリオスタット1を制御する構成を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽熱発電プラントに設置され、太陽を追尾し受熱部に太陽光を集光する複数のヘリオスタットにおいて、このヘリオスタットを製造する際及び据え付ける際に生じる誤差を補正し、太陽光の集光効率を向上したヘリオスタット及びその制御方法に関するものである。
自然エネルギを利用する手段として、太陽熱発電プラントの開発が進められている。この太陽熱発電プラントは、タワー等の上部に設置した受熱部と、受熱部に太陽光を集光する複数のヘリオスタットを有している。この太陽光を反射するヘリオスタットは、太陽を追尾する構成を有している(例えば特許文献1参照)。この構成により、ヘリオスタットは、太陽光を効率よく受熱部に集光できるため、太陽熱発電プラントにおける発電効率を向上することができていた。
また、このヘリオスタットは、太陽を追尾する精度を向上するために、地表面に据え付けられる際に、そのヘリオスタットの方位や傾きに高い精度が要求されている。これは、ヘリオスタットの据付姿勢が正確でない場合、太陽が移動する軌道データ等を利用してヘリオスタットの追尾制御を行っても、誤差が生じ、反射光を受熱部に集光することができないからである。そのため、従来緒ヘリオスタットは、地表面に据え付けられる際、ヘリオスタットの台座や支柱等の方位や傾きを調整しながら、時間をかけて行われていた。この精密な据付作業により、ヘリオスタットが太陽を追尾する精度を維持することができていた。
他方で、太陽を追尾する太陽電池パネルを、据え付ける際に使用する冶具が開示されている(例えば特許文献2参照)。この冶具は、据え付けられた支柱の傾き等の誤差を測定するものである。特許文献2には、この測定された誤差を利用して、太陽電池パネルの太陽追尾制御に補正を加える構成が開示されている。この構成により、太陽電池パネルによる太陽の追尾精度を向上することができていた。
しかしながら、従来のヘリオスタットは、いくつかの問題点を有している。第1に、ヘリオスタットを据え付ける際の時間的コスト及び金銭的コストを抑制することができないという問題を有していた。これは、ヘリオスタットを据え付ける際に、ヘリオスタットの方位及び傾きを基準位置に対して例えば±0.1度程度の高い精度で調整しなくてはならないためである。特に、太陽熱発電プラントで使用されるヘリオスタットは、数百台から数千台、場合によっては数万台に及ぶため、据付時の調整には、莫大なコストが必要となってしまう。
第2に、ヘリオスタットを据え付ける際に、特許文献2に記載の太陽電池パネルを据え付ける冶具を利用した場合であっても、ヘリオスタットの太陽を追尾する精度を十分に向上することができないという問題を有している。これは、ヘリオスタットの支柱の方位や傾きの誤差をもとに、太陽追尾制御の補正を行ったとしても、ヘリオスタットは、シリンダやモータ等の駆動装置の据付精度や駆動時に発生する誤差の影響を受けてしまうからである。特に、ヘリオスタットの太陽追尾制御は、太陽電池パネルの場合と比べても高い精度が要求される。
ここで、太陽電池パネルは、パネルの正面が太陽の方向となるように制御すれば十分であり、誤差が生じた場合であっても、発電効率に若干の影響がでる程度である。一方、ヘ
リオスタットは、数百メートル先の受熱部に向けて太陽光を反射しなければならないため、微細な傾き等の誤差であっても、数百メートル先では数メートルの誤差が生じてしまう。この誤差により、反射光が受熱部に照射されないという事態も生じる。そのためヘリオスタットの据付精度は、例えば基準位置に対して±0.1度以下という高い精度が要求されている。
特許4698761号公報 特開2007−19331号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、太陽熱発電プラントで太陽光を集光するヘリオスタット及びその制御方法であって、ヘリオスタットを地表面に据え付ける際の誤差及びヘリオスタット自体が構造として有する誤差を補正し、太陽光の集光効率を向上することができるヘリオスタット及びその制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明に係るヘリオスタットは、太陽を追尾するヘリオスタットであり、地表面に固定される支柱と、前記支柱の上方に傾動自在に設置される反射鏡と、前記反射鏡を傾動させる駆動装置と、前記駆動装置に制御信号として基準指令値を出力する制御装置を有するヘリオスタットにおいて、前記制御装置が、前記支柱が配置されるべき予め定められた方位と、測定された前記支柱の実際の方位を比較して得られた前記支柱の方位誤差を記憶する構成と、水平面内で直交するx軸及びy軸に対して、前記反射鏡が配置されるべき予め定められた傾きと、測定された前記反射鏡の実際の傾きを比較して得られた前記反射鏡の傾き誤差を記憶する構成を有しており、前記ヘリオスタットが太陽を追尾する際、前記制御装置が、前記ヘリオスタットを制御する前記制御信号に対し、前記方位誤差及び前記傾き誤差をパラメータとして補正を行い実指令値として出力して前記ヘリオスタットを制御する構成を有することを特徴とする。
この構成より、ヘリオスタットを据え付ける際の時間的コスト及び金銭的コストを抑制することができる。これは、ヘリオスタットが予め定められた方位及び角度(基準位置)に対して、誤差を有していたとしても、この誤差を補正した太陽を高い精度で追尾できるからである。
また、ヘリオスタットによる太陽の追尾性能を向上し、集光効率を飛躍的に向上することができる。これは、支柱の据付誤差に加えて、反射鏡や駆動装置の組み付け誤差等も補正することができるからである。
上記の目的を達成するための本発明に係るヘリオスタットの制御方法は、太陽を追尾するヘリオスタットであり、地表面に固定される支柱と、前記支柱の上方に傾動自在に設置される反射鏡と、前記反射鏡を傾動させる駆動装置と、前記駆動装置に制御信号として基準指令値を出力する制御装置を有するヘリオスタットの制御方法において、前記支柱が配置されるべき予め定められた方位と、測定された前記支柱の実際の方位を比較して前記支柱が有する方位誤差を測定する方位誤差測定ステップと、水平面内で直交するx軸及びy軸に対して、前記反射鏡が配置されるべき予め定められた傾きと、測定された前記反射鏡の実際の傾きを比較して前記反射鏡が有する傾き誤差を測定する傾き誤差測定ステップを有しており、前記ヘリオスタットが太陽を追尾する際、前記制御装置が、前記ヘリオスタ
ットを制御する前記制御信号に対し、前記方位誤差及び前記傾き誤差をパラメータとして補正を行い実指令値として出力して前記ヘリオスタットを制御するヘリオスタット制御ステップを有することを特徴とする。この構成により、上記と同様の作用効果を得ることができる。
上記のヘリオスタットの制御方法において、前記方位誤差測定ステップで前記支柱の方位誤差を測定した後に、前記支柱に前記反射鏡及び前記駆動装置を組み付け、その後、傾き誤差測定ステップを実施することを特徴とする。この構成により、上記と同様の作用効果を得ることができる。
上記のヘリオスタットの制御方法において、前記駆動装置が、伸縮可能な第1シリンダ及び第2シリンダを有しており、前記第1シリンダ及び前記第2シリンダの下端が前記支柱に連結され、前記第1シリンダ及び前記第2シリンダの上端が前記反射鏡の背面に連結されていることを特徴とする。この構成により、ヘリオスタットの製造コストを抑制しながら、集光効率を向上することができる。
本発明のヘリオスタット及びその制御方法によれば、ヘリオスタットを地表面に据え付ける際の誤差及びヘリオスタット自体が構造として有する誤差を補正し、太陽光の集光効率を向上することができるヘリオスタット及びその制御方法を提供することができる。
本発明に係る実施の形態のヘリオスタットの概略を示した図である。 本発明に係る実施の形態のヘリオスタットの据付の様子を示したフローである。 本発明に係る実施の形態のヘリオスタットの制御の様子を示したフローである。 本発明に係る異なる実施の形態のヘリオスタットの概略を示した図である。
以下、本発明に係る実施の形態のヘリオスタット及びその制御方法について、図面を参照しながら説明する。図1に、本発明に係る実施の形態のヘリオスタット1の概略を示す。ヘリオスタット1は、地表面に据付固定される支柱2と、支柱2の上方に傾動自在に配置される反射鏡3と、反射鏡3を傾動させる駆動装置4と、駆動装置4に制御信号を出力する制御装置(図示しない)を有している。この駆動装置4は、反射鏡3を傾動させる傾動モータ11と、旋回させる旋回モータ12を有している。この傾動モータ11は、y軸を中心軸とする方向(y軸回り)に回転し、旋回モータ12は、z軸を中心軸とする方向(z軸回り)に回転するように構成されている。
ここで、駆動装置4から延伸された破線は、支柱2が配置されるべき予め定められた方位を示している。また、反射鏡3の近傍の破線は、反射鏡3が配置されるべき予め定められた角度(基準位置7)を示している。更に、実線で示す反射鏡3は、実際の位置を示している。
次に、ヘリオスタット1を据え付ける際の手順について、図1及び図2を参照しながら説明する。まず(スタートS01)、地表面に支柱2を固定する(支柱据付ステップS02)。この支柱2は、受熱部を有するタワー等に対して予め定められた方位を有するように配置される。この際に支柱2の方位は、セオドライト等の測定器で測定される。このセオドライト等により、予め定めた方位(図1破線参照)に対する実際の支柱2の方位(図1実線参照)の誤差(方位誤差γ)の角度を測定する(方位誤差γ測定ステップS03)。
その後、支柱2に反射鏡3及び駆動装置4を組み付ける(反射鏡、駆動装置設置ステップS04)。この駆動装置4を例えば初期状態とした際に、この反射鏡3は、水平面内で直交するx軸及びy軸に対して、予め定めた角度を有するように配置される。この反射鏡3及び駆動装置4の組み付け完了後、反射鏡3の実際の角度を傾斜計等で測定する。この傾斜計等により、予め定めた角度(破線参照)に対する実際の反射鏡3の角度(実線参照)の誤差(傾き誤差γ、γ)を測定する(傾き誤差γ、γ測定ステップS05)。ここで、傾き誤差γ、γの測定は、反射鏡の表面(ミラー面ともいう)で行われる。
最後に、方位誤差γ測定ステップS03及び傾き誤差γ、γ測定ステップS05で取得したγ、γ、γの値(以下、総称する場合は誤差情報γという)を、ヘリオスタット1の位置情報と共に制御装置に記憶する(ステップS11)。この制御装置は、受熱部を設置された例えばタワーやセンターリフレクターの位置情報も有している。以上で、ヘリオスタット1の据付を完了する(エンドS06)。
ここで、ヘリオスタット1は、図1に示すようにx軸を中心軸とする方向(x軸回り)に駆動する機構は有していないため、x軸を中心軸とする予め定めた角度とは、例えば0度となり、固定された角度となる。ただし、反射鏡3の据付誤差等で、x軸回りに傾き誤差γが発生している場合もありうる。また、駆動装置4の初期状態は、反射鏡3が略水平となるように構成することが望ましい。これは、傾斜計等による測定精度が向上するからである。以上を繰り返し、太陽熱発電プラントに、数百から数万基のヘリオスタットを据え付けていく。
なお、ヘリオスタット1を据え付ける際の支柱2の方位誤差γ(z軸回り)、及び反射鏡3の傾き誤差γ(x軸回り)、γ(y軸回り)は、例えば約±3度の範囲内であればよい。また、セオドライトや傾斜計等で測定する方位誤差γ、及び傾き誤差γ、γは、例えば±0.05度以下の精度で測定することが望ましい。
次に、ヘリオスタット1による太陽の追尾制御について、図3を参照しながら説明する。複数のヘリオスタット1は、太陽熱発電プラントに設置された制御装置により、傾動及び旋回を制御される。この制御装置は、少なくとも各ヘリオスタット1の位置情報及び誤差情報(方位誤差γ、及び傾き誤差γ、γ)を保持している。また、制御装置は、所定の時期における太陽の軌道を計算するためのプログラム、及び受熱部が設置されたタワーやセンターリフレクター等の位置情報を保持している。
まず、制御装置は、ヘリオスタット1が据付誤差を有さない(基準位置7に存在する)と仮定した場合に、反射鏡3を傾動及び旋回させるべき角度として、基準指令値θ1(θ1、θ1、θ1)を算出する(基準指令算出ステップS21)。この基準指令値θ1は、太陽の軌道(日時における変化等)、ヘリオスタットの位置情報及びタワーの位置情報等から従来と同様に算出される。ここで、図1に示すヘリオスタット1の場合は、駆動装置4が、反射鏡3をx軸回りに傾動させる構造を有していないため、x軸回りの角度を制御する基準指令値θ1は常に0となる。なお、従来のヘリオスタットの制御装置は、この基準指令値θ1を、制御信号として駆動装置4に出力していた。
次に、基準指令値θ1に対して、方位誤差γ、傾き誤差γ(x軸回り)、及び傾き誤差γ(y軸回り)を入力パラメータとして補正を行い、据付時に誤差を有するヘリオスタットが実際に傾動及び旋回すべき角度として、実指令値θ2(θ2、θ2、θ2)を算出する(実指令算出ステップS22)。この実指令値θ2を、ヘリオスタットご
とに算出し、各ヘリオスタットに送信し、ヘリオスタットを制御する(ヘリオスタット制御ステップS23)。
なお、実指令値θ2は、傾動モータ11の傾動角度θ2及び旋回モータ12の回転角度θ2として出力される。また、このヘリオスタットは、x軸回りに傾動させる構造を有していないため、実指令値θ2は常に0となる。更に、ヘリオスタットの制御は、太陽熱発電プラントに設置された中央の制御装置で行う他に、各ヘリオスタットに設置した制御装置で行うように構成してもよい。この場合は、各ヘリオスタットに設置された制御装置が、実指令値等の算出を行う。
以上のように、制御装置は、時間の経過と共に逐次算出される基準指令値θ1に対して、実指令値θ2を算出し、この実指令値θ2に基づいてヘリオスタットの制御を行う。
この構成により、以下の作用効果を得ることができる。第1に、ヘリオスタットを据え付ける際の時間的コスト及び金銭的コストを抑制することができる。ヘリオスタットが、基準位置に対して例えば±3.0度程度の誤差を有していたとしても、ヘリオスタットの傾動等を制御する際に、この誤差を補正して太陽を高い精度で追尾できるからである。ヘリオスタットを据え付ける際の基準位置に対する誤差が、従来の±0.1度以下から例えば±3.0度まで拡大されるため、ヘリオスタットの据付コストを大幅に抑制することができる。なお、本発明が許容できる据付誤差は、上記の角度に限定されず、反射鏡の傾動及び旋回可能な範囲が許す限りにおいて、許容することができる。例えば、反射鏡が±10度以上の据付誤差を有していたとしても、駆動装置の可動範囲が大きければ、この据付誤差を補正することができる。
第2に、ヘリオスタットによる太陽の追尾性能を向上し、受熱部に集光する精度を飛躍的に向上することができる。これは、支柱の据付誤差に加えて、支柱に対する反射鏡や駆動装置の組み付け誤差も補正することができるからである。例えば、図1のヘリオスタットが、y軸回りに1.0度の誤差を有しており、ヘリオスタットからタワーまでの距離が100mである場合、補正制御を行わない場合の反射光は、鉛直方向に約3.5mずれることになる。この誤差は、発電が不可能となるレベルである。ここで、ヘリオスタットの位置の誤差が1.0度の場合は、反射光はその2倍の2.0度の誤差を有することになる。このような誤差を有するヘリオスタットであっても、本発明による制御により、十分な発電を行うことが可能となる。
なお、反射鏡、駆動装置設置ステップS04の後に、方位誤差γ測定ステップS03を実行するようにすることもできる。この構成により、反射鏡の重量等により、支柱にひずみや傾きが発生した場合であっても、その影響をヘリオスタットの制御に反映することができる。
図4に、本発明に係る異なる実施の形態のヘリオスタット1Aの概略を示す。このヘリオスタット1Aは、駆動装置4Aとして2つの伸縮可能なシリンダ13、14を有している。このヘリオスタット1Aの反射鏡3は、この2つのシリンダ13、14の伸縮長さをパラメータとして傾動を制御される(特許文献2参照)。
このヘリオスタット1Aは、図1のヘリオスタット1に比べ製造コストを抑制することができる反面、据付の際に、支柱2を高い精度で設置した場合であっても、反射鏡3はx軸回りの傾き誤差γ及びy軸回りの傾き誤差γが生じやすい。これは、シリンダ13、14の長さ等による誤差が、2つの傾き誤差γ及びγに同時に影響するためである。
このヘリオスタット1Aは、図1に示したヘリオスタット1と同様に据え付けられ、同様に太陽の追尾制御を行うことができる。ここでは、特に、ヘリオスタット1Aの制御装置が、太陽の追尾制御をする際に行う演算について図3を参照しながら説明する。
まず、制御装置は、前述と同様、太陽の軌道等から基準指令値θ1を算出する。ヘリオスタットの据付に誤差がほとんどない場合は、この基準指令値θ1による制御で、反射鏡は太陽光を正しい位置に反射することになる。なお、このヘリオスタット1Aは、z軸回りに旋回させる構造を有していないため、基準指令値θ1は常に0となる。そのため、基準指令値θ1の回転行列R1は、以下の式から算出することができる。
Figure 0005153953
ここで、各軸周りの回転行列は以下のとおりとする。
Figure 0005153953
また、回転行列R1により制御された反射鏡が有する法線ベクトル成分N1は、以下の式から算出することができる。
Figure 0005153953
更に、誤差情報γの回転行列Rγは、以下の式から算出することができる。
Figure 0005153953
次に、実指令値をθ2(θ2、θ2)と仮定すると、誤差のある状態から反射鏡を制御する際の回転行列R2は以下の式から算出することができる。なお、前述と同様、ヘリオスタット1Aは、z軸回りに旋回する機構を有さないため、θ2は常に0となる。
Figure 0005153953
また、回転行列R2により制御された反射鏡が有する法線ベクトル成分N2は、以下の式から算出することができる。
Figure 0005153953
この法線ベクトル成分N2が、前述の法線ベクトル成分N1と等しくなれば、実指令値θ2により、ヘリオスタットの反射鏡は正しい姿勢を有していることになる。従って、実指令値θ2は、以下の式により算出することができる。
Figure 0005153953
制御装置は、上記の計算式により、それぞれのヘリオスタットの実指令値θ2(θ2及びθ2)を算出し、それぞれのヘリオスタットに送信して制御を行うことができる。
この構成により、以下の作用効果を得ることができる。第1に、ヘリオスタットを据え付ける際の時間的コスト及び金銭的コストを抑制することができる。これは、反射鏡等を据え付ける際の据付誤差の許容範囲を大きくすることができるからである。特に、2つの
シリンダを有する駆動装置は、その据付の際に反射鏡のx軸及びy軸回りに誤差が生じやすい。この反射鏡の据付誤差が、例えば±3.0度程度あったとしても、ヘリオスタットで受熱部に集光することが可能となる。
第2に、太陽熱発電プラントにおける集光効率を向上し、発電効率を向上することができる。これは、特に反射鏡の据付誤差が大きい場合であっても、制御装置により、据付誤差を補正することができるからである。
第3に、ヘリオスタット自体の製造コストを抑制することができる。これは、第1シリンダ13及び第2シリンダ14で構成した駆動装置4Aは、傾動モータ11等を有する駆動装置4に比べて、低コストで且つ精度の高いものを容易に製造することができるからである。更に、本発明により据付誤差を補正することが可能となったため、ヘリオスタットの集光効率を向上することが可能となる。
第4に、太陽熱発電プラントの設備コストを抑制することができる。これは、ヘリオスタットの集光効率の向上により、太陽熱発電プラントに設置するヘリオスタットの台数を削減することができるからである。
なお、傾き誤差γ、γを測定する際、駆動装置を動作させ、反射鏡が2つ以上の異なる角度を有する状態で測定し、それぞれをパラメータとして制御装置に蓄積するように構成してもよい。具体的には、例えば駆動装置を初期状態として、反射鏡の法線が、鉛直上向きとなる第1の状態(基準位置7)での測定と、反射鏡をy軸回りに45度傾けた第2の状態で測定することができる。この構成により、例えば駆動装置が2つのシリンダであれば、この2つのシリンダの入力信号に対する伸縮量の差等の誤差を補正することが可能となる。
更に、図1に示す場合のヘリオスタットは、以下の式で実指令値θ2を算出することができる。特に、前述の式と異なる部分のみ記載する。なお、ヘリオスタット1は、x軸回りに傾動する機構を有さないため、θ1、及びθ2は常に0となる。
Figure 0005153953
1、1A ヘリオスタット
2 支柱
3 反射鏡
4、4A 駆動装置
7 基準位置
11 傾動モータ
12 旋回モータ
13 第1シリンダ
14 第2シリンダ
γ 誤差情報
γ 傾き誤差(x軸回り)
γ 傾き誤差(y軸回り)
γ 方位誤差
θ1 基準指令値(θ1、θ1、θ1)
θ2 実指令値(θ2、θ2、θ2)

Claims (4)

  1. 太陽を追尾するヘリオスタットであり、地表面に固定される支柱と、前記支柱の上方に傾動自在に設置される反射鏡と、前記反射鏡を傾動させる駆動装置と、前記駆動装置に制御信号として基準指令値を出力する制御装置を有するヘリオスタットにおいて、
    前記制御装置が、前記支柱が配置されるべき予め定められた方位と、測定された前記支柱の実際の方位を比較して得られた前記支柱の方位誤差を記憶する構成と、
    水平面内で直交するx軸及びy軸に対して、前記反射鏡が配置されるべき予め定められた傾きと、測定された前記反射鏡の実際の傾きを比較して得られた前記反射鏡の傾き誤差を記憶する構成を有しており、
    前記ヘリオスタットが太陽を追尾する際、前記制御装置が、前記ヘリオスタットを制御する前記基準指令値に対し、前記ヘリオスタットを据え付ける際に取得された前記方位誤差及び前記傾き誤差をパラメータとして補正を行い実指令値として出力して前記ヘリオスタットを制御する構成を有することを特徴とするヘリオスタット。
  2. 太陽を追尾するヘリオスタットであり、地表面に固定される支柱と、前記支柱の上方に傾動自在に設置される反射鏡と、前記反射鏡を傾動させる駆動装置と、前記駆動装置に制御信号として基準指令値を出力する制御装置を有するヘリオスタットの制御方法において、
    前記支柱が配置されるべき予め定められた方位と、測定された前記支柱の実際の方位を比較して前記支柱が有する方位誤差を測定する方位誤差測定ステップと、
    水平面内で直交するx軸及びy軸に対して、前記反射鏡が配置されるべき予め定められた傾きと、測定された前記反射鏡の実際の傾きを比較して前記反射鏡が有する傾き誤差を測定する傾き誤差測定ステップを有しており、
    前記ヘリオスタットが太陽を追尾する際、前記制御装置が、前記ヘリオスタットを制御する前記基準指令値に対し、前記ヘリオスタットを据え付ける際に取得された前記方位誤差及び前記傾き誤差をパラメータとして補正を行い実指令値として出力して前記ヘリオスタットを制御するヘリオスタット制御ステップを有することを特徴とするヘリオスタットの制御方法。
  3. 前記方位誤差測定ステップで前記支柱の方位誤差を測定した後に、前記支柱に前記反射鏡及び前記駆動装置を組み付け、その後、傾き誤差測定ステップを実施することを特徴と
    する請求項2に記載のヘリオスタットの制御方法。
  4. 前記駆動装置が、伸縮可能な第1シリンダ及び第2シリンダを有しており、
    前記第1シリンダ及び前記第2シリンダの下端が前記支柱に連結され、前記第1シリンダ及び前記第2シリンダの上端が前記反射鏡の背面に連結されていることを特徴とする請求項2乃至3のいずれか1項に記載のヘリオスタットの制御方法。
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