JP5152283B2 - 穀粒乾燥機 - Google Patents
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Description
即ち、請求項1記載の発明では、穀粒を乾燥させる熱風を発生させる燃焼装置(4)と、該燃焼装置(4)で発生した熱風が通過する熱風室(13)と、穀粒を乾燥して穀粒中の水分を吸収した熱風が流入する排風室(15)と、排風室(15)内に流入した熱風を吸引して排風として排出する排風ファン(7)と、乾燥作業を制御する制御部とを設けた穀粒乾燥機において、熱風室(13)の前側に燃焼装置(4)を設け、後側に排風ファン(7)を設け、排風ファン(7)の排出側には排風ファン(7)から排出された排風が通過する還元通路(20)を設け、該還元通路(20)には機外側に放出する排風と熱風室(13)側に還元する排風の割合を調節する調節弁(22)を設け、前記制御部で演算した外気の絶対湿度(Z)と排風の絶対湿度(U)との差から、外気が穀粒から吸収できる吸水量を演算し、該演算結果と予め設定する乾減率と張り込まれた穀粒量に基づいて熱風室(13)に還元する排風の割合を変更すべく調節弁(22)を調節することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、排風の絶対湿度(U)を穀物水分値或いは穀温に応じて制御部で変更することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の穀粒乾燥機とする。
穀粒乾燥機は穀粒を収容する多段からなる箱体1を備え、箱体1の前側は穀粒を揚穀する昇降機2と、熱風を発生させる燃焼バーナ4を内装する燃焼バーナ収容室5と、乾燥作業を操作する各種スイッチを備える操作盤6とを備え、箱体1の天井側は昇降機2で揚穀した穀粒を箱体1内まで搬送する搬送装置3を備え、箱体1の後ろ側は箱体1内の熱風を吸引する排風ファン7を備え、箱体1の側方には穀粒を投入する投入口19を開閉する開閉扉19aを備えている。そして、昇降機2には穀粒の水分を検出する水分計9と箱体1内の穀粒を機外に排出する穀粒排出口18とをそれぞれ設け、搬送装置3の搬送途中には搬送装置3で搬送される穀粒に混じる藁屑等の夾雑物を集塵する集塵装置50を設ける。また操作盤6内には乾燥作業の制御をする制御部を備えている。
貯留室10の上部には搬送装置3内の上部ラセン3aで搬送された穀粒を貯留室10内に拡散する拡散羽根12を備えている。乾燥室11は燃焼バーナ4で発生させた熱風が通過する熱風室13と、貯留室10から穀粒が流下する流下通路14と、排風ファン7の吸引作用を受ける排風室15とから構成される。なお、燃焼バーナ4の燃焼面4aは熱風室13に対向する構成としている。流下通路14の下端部には流下通路14を流下した穀粒を所定量ずつ繰り出すロータリバルブ16を設け、ロータリバルブ16の下方にはロータリバルブ16で繰り出された穀粒を昇降機2に搬送する下部ラセン17を設けている。そして、排風ファン7の排出側と燃焼バーナ収容室5との間を還元通路20で連通する構成としている。
還元通路20には調節弁22を設けており、排風の全てを還元通路20側(図1実線)に還元する状態から排風の一部を機外排出通路23側(図1二点差線)に前後方向に開度自在に調節可能に構成することで、排風ファン7から排出された排風を機外への排出と熱風室13への還元との割合を調節できるようにしている。また、調節弁22は円盤状に形成されており、下部が後側に向かって上部が前側に向かって回動することで、排風を還元通路20に向かって案内する案内板を兼ねる構成としており、駆動モータ33で回動する構成である。
操作盤6について説明すると、図示はしないが、張込量の設定スイッチ、仕上がり水分の設定スイッチ、穀物種類の設定スイッチ、張込開始スイッチ、通風開始スイッチ、乾燥開始スイッチ、排出開始スイッチと、停止スイッチ67、各種数値の表示板等を備えている。
作業者は張込開始スイッチを操作して開閉扉19aを開けて投入口19に穀粒を投入していく。投入された穀粒は下部ラセン17に供給され昇降機2まで搬送され、昇降機2から搬送装置3を経て貯留室10に供給されていく。穀粒の投入終了後、乾燥開始スイッチを操作すると燃焼バーナ4が作動し、燃焼面4aに炎が発生して、熱風が熱風室13に供給される。一方、ロータリバルブ16も駆動を開始し、流下通路14を流下する穀粒を順次下部ラセン17に繰り出していく。熱風室13に供給された熱風は熱風室13を形成する熱風室体13aに多数形成するスリット(図示せず)を通過して流下通路14に流入する。そして、流下する穀粒中の水分を奪って排風室15に流入する。そして、排風室15に流入した熱風は排風ファン7で吸引され排風として還元通路20に排出される。
外気温度センサで検出された外気温が20℃で外気湿度センサで検出された外気湿度が70%で制御部で演算された絶対湿度(Z)が13g/m3とする。そして、制御目標とする排風(Y)を例えば排風温度が30℃で排風湿度が70%、そして絶対湿度(U)を25g/m3とした場合とする。そして、本実施例の排風ファン7の風量を1900kg/hで、穀粒乾燥機に供給された穀粒(籾)量を800kg、乾減率(一時間あたりに乾燥される水分の割合)を1.2%/hとした場合、どの程度の割合の排風を熱風室13に還元するかを以下の式より求める。
外気が吸水できる最大吸水量は
12×1900/1000≒23(kg) …(ロ)
そして、一時間あたりに乾燥機から除去される水分量は
800(kg)×1.2(%/h)=9.6(kg/h) …(ハ)
(ロ)の式と(ハ)の式より
23/(9.6+23)≒0.71 →71%…(二)
すなわち、排風ファン7から排出される排風量の71%を熱風室13に還元すべく調節弁22を調節する。
増加水量/(増加水量+蒸発水量)
を示している。
制御目標とする基準となる排風(Y)の絶対湿度(U)は、図6のグラフに基づき穀温や穀物水分に応じて任意に設定変更できる構成としても良いし、乾燥工程の進行或いは外気温の変更に応じて自動に制御部で変更する構成としても良い。
燃焼バーナ4の作動が開始され、燃焼状態が安定した後、調節弁22が全閉状態にして還元通路20の排風を燃焼バーナ収容室5に還元する。そして、排風湿度センサ25が所定時間ごとに排風の相対湿度を検出していき、排風の相対湿度が予め設定した上限の相対湿度(例えば90%)になったことを検出すると、調節弁22を開方向に作動して排風を機外に排出し、その後排風湿度センサ25で検出した相対湿度が設定した下限相対湿度(例えば70%)以下まで低下したことを検出すると、再度調節弁22を閉状態にして排風を循環する構成とする。この構成により、排風に多くの水分を吸収させてから排出し、湿度の高くなった排風を排出してから再度調節弁22を閉状態にして排風を循環させることで、燃焼効率の良い排風の循環ができる。
穀粒が設定した水分に到達したことを検出して乾燥作業が終了すると、調節弁22は順次開く方向に制御がなされる。機外に排出する排風量を少しずつ増加させることで、乾燥作業終了直後は排風の多くを循環させることで還元通路20を冷却するようにすると共に、順次機外に排出する排風量を増加させて熱風室13の冷却を図ることができるものである。
7 排風ファン
13 熱風室
15 排風室
20 還元通路
22 調節弁
Z 外気の絶対湿度
U 制御目標とする排風の絶対湿度
Claims (3)
- 穀粒を乾燥させる熱風を発生させる燃焼装置(4)と、該燃焼装置(4)で発生した熱風が通過する熱風室(13)と、穀粒を乾燥して穀粒中の水分を吸収した熱風が流入する排風室(15)と、排風室(15)内に流入した熱風を吸引して排風として排出する排風ファン(7)と、乾燥作業を制御する制御部とを設けた穀粒乾燥機において、
熱風室(13)の前側に燃焼装置(4)を設け、後側に排風ファン(7)を設け、排風ファン(7)の排出側には排風ファン(7)から排出された排風が通過する還元通路(20)を設け、該還元通路(20)には機外側に放出する排風と熱風室(13)側に還元する排風の割合を調節する調節弁(22)を設け、
前記制御部で演算した外気の絶対湿度(Z)と排風の絶対湿度(U)との差から、外気が穀粒から吸収できる吸水量を演算し、該演算結果と予め設定する乾減率と張り込まれた穀粒量に基づいて熱風室(13)に還元する排風の割合を変更すべく調節弁(22)を調節することを特徴とする穀粒乾燥機。 - 排風の絶対湿度(U)を乾燥工程の進行或いは外気温度に応じて制御部で変更することを特徴とする請求項1記載の穀粒乾燥機。
- 排風の絶対湿度(U)を穀物水分値或いは穀温に応じて制御部で変更することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の穀粒乾燥機。
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JP2010198773A JP5152283B2 (ja) | 2010-09-06 | 2010-09-06 | 穀粒乾燥機 |
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JP2010198773A JP5152283B2 (ja) | 2010-09-06 | 2010-09-06 | 穀粒乾燥機 |
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