JP5151724B2 - トナー、静電荷現像剤、トナーの製造方法、画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
静電荷像の現像方式は、大別すると、2つに分かれる。1つは絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料が分散等されている液体現像剤を用いる液体現像方式である。もう1つは、カスケード法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法等のように、天然又は合成樹脂にカーボンブラック等の着色剤が分散されている乾式現像剤(以下、トナーと称する)を用いる乾式現像方式がある。近年、このうちの乾式現像方式が広く使用されている。
例えば1999年度の国際エネルギー機関(IEA)のDSM(Demand-Side Management)プログラム中に、次世代複写機の技術調達プロジェクトがあり、その要求仕様が公表されている。これには、30cpm(copies per minute)以上の複写機について待機時間を10秒以内とし、複写速度で異なるが待機時の消費電力を10〜30Wとするよう、従来の複写機に比べて飛躍的な省エネルギー化の達成が要求されている。この要求を達成する方法の一つとして、加熱ヒートローラなどの定着部材の熱容量を低下させて、トナーの温度応答性を向上させる方法が挙げられるが、十分満足できるものではない。
また、低温定着性を改善する為に、結着樹脂として特定の非オレフィン系結晶性重合体を添加したりする方法の発明、結晶性ポリエステルを用いる方法の発明などが知られている。しかし分子構造、分子量について最適化されているとは言えない。また、これらの方法の発明を適用してもDSMプログラムの仕様を達成することは不可能と言える。
しかしながらトナーに含まれる樹脂のガラス転移温度を下げすぎるとトナーの耐熱保存性が低下したり、またこの樹脂の分子量を小さくして溶融開始温度を下げすぎるとホットオフセットの発生温度が低下するという問題が発生する。この為、結着樹脂の熱特性制御により、低温定着性及び耐オフセット性に優れるトナーを得られるまでには至っていない(特許文献1参照)。
この粉砕法では、熱可塑性樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、オフセット防止剤等を溶融混合して均一に分散させ、得られた組成物を粉砕、分級して、トナーが製造される。この粉砕法を用いると、ある程度優れた特性を有するトナーを製造することができるが、トナー用材料に制限がある。すなわち粉砕法では、溶融混合により得られた組成物を経済的に使用可能な装置により、粉砕し、分級可能でなければならない。この際に溶融混合により得られる上記組成物は、十分に脆くすることが要求されている。この脆い組成物の粉砕では、粒径分布が広がりやすい。良好な解像度と階調性のある複写画像を得るため、トナーの重量平均粒径を小さくする場合、具体的には粒径が4μm以下の微粉と15μm以上の粗粉は分級により除去されるが、トナーの収率が低下するという問題がある。また上記粉砕法では、着色剤、帯電制御剤等を熱可塑性樹脂中に均一に分散させることは困難である。その結果、トナーの流動性、現像性、耐久性、画像品質等に悪影響を及ぼすという問題がある。
しかしながら、低温定着性及び耐オフセット性に十分に優れるトナーを得るには未だ至っていない。
(1) 有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物、当該化合物と反応可能な基を有する化合物、着色剤、離型剤の溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記活性水素基を有する化合物と前記反応可能な基を有する化合物とを反応させた後に、もしくは反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥して得られるトナー粒子からなるトナーであり、
前記反応可能な基を有する化合物の該基はイソシアネート基であり、前記反応可能な基を有する化合物は、下記式(1)で示されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物とアルコール性水酸基を有する重合体とを反応させて得られるプレポリマーであることを特徴とする。
(2) 前記アルコール性水酸基を有する重合体がポリエステル樹脂であることを特徴とする上記(1)記載のトナー。
(3) 前記アルコール性水酸基を有する重合体のガラス転移温度(Tg)が30〜50℃であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれかに記載のトナー。
(4) 前記アルコール性水酸基を有する重合体の水酸基価が1〜50mgKOH/gであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のトナー。
(5) 前記アルコール性水酸基を有する重合体の重量平均分子量が10,000〜50,000であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のトナー。
(6) 前記トナー粒子のガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のトナー。
(7) 前記トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のトナー。
(8) 前記トナー粒子の重量平均粒径/個数平均粒径の比が1.25以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のトナー。
(9) 前記(1)〜(8)のいずれかに記載のトナーを用いた静電荷現像剤。
(10) 有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物、該化合物と反応可能な基を有する化合物、着色剤、離型剤を含む溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記活性水素基を有する化合物と反応可能な基を有する化合物とを反応させた後に、もしくは反応させながら、前記有機溶媒を除去するトナーの製造方法であり、
前記反応可能な基を有する化合物の該基はイソシアネート基であり、前記反応可能な基を有する化合物は、下記式(1)で示されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物と、アルコール性水酸基を有する重合体を反応させて得られるプレポリマーであることを特徴とする。
(11) 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像する画像形成方法において、前記トナーは(1)〜(8)のいずれかに記載のトナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
(12) 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像する画像形成装置において、該トナーは(1)〜(8)のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。
(13) 少なくとも像担持体と、該像担持体上に形成された静電画像を(1)〜(8)のいずれか1項に記載のトナーを用いて現像し、可視像とする現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に配設可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明のトナーは、有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物、該化合物と反応可能な基を有する化合物、着色剤、離型剤を含む溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記活性水素基を有する化合物と前記反応可能な基を有する化合物とを反応させた後に、もしくは反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥して得られるトナー粒子からなるトナーであって、前記反応可能な基を有する化合物の該基はイソシアネート基であり、前記反応可能な基を有する化合物は、下記式(1)で示されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物と、アルコール性水酸基を有する重合体とを反応させて得られるプレポリマーであることを特徴とする。
以下、本発明のトナーに使用される活性水素基を有する化合物等について、分説する。
本発明において、活性水素基を有する化合物(A)としては、アミン類を挙げることができ、上記プレポリマー(B)との反応により、変性樹脂(変性ポリエステル樹脂)を得ることができる。この変性樹脂は、トナーバインダーとしてすぐれた性能を有する。
これらアミン類のうち好ましいものは、A1、およびA1と少量のA2の組み合わせが挙げられる。
本発明のトナーで使用されるプレポリマーは、前記式(1)で示されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物Aであるイソシアネート化合物と、アルコール性水酸基を有する重合体Bとを反応させて得られる。このプレポリマーは前記活性水素基を有する化合物と反応可能な基として、イソシアネート基を有している。このプレポリマーが有するイソシアネート基数(平均値)は、通常、1以上であり、1.5〜3が好ましく、1.8〜2.5が更に好ましい。イソシアネート基数が1未満では伸長反応及び/又は架橋反応により得られる変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなって、耐オフセット性が低下することがある。
本発明のトナーで使用されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物であるイソシアネート化合物Aは、下記式(1)で表されるジオール化合物と、ジイソシアネート化合物とを反応させて得られる。
本発明のトナーで使用されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物を得るために使用されるジオール化合物は、下記式(1)で表されるアルコール性水酸基を有する化合物である。
具体的には、Rとしては、炭素数2〜18のアルキル基;たとえば、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、イソオクチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、t−オクチル基などの炭素数2〜18の直鎖または分岐アルキル基などが挙げられる。
上記式(1)に示すジオール化合物のR基として、特に、炭素数2〜18の直鎖アルキル基が好ましい。
本発明で使用されるジイソシアネート化合物としては、
;脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど)
;脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど)
;芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど)
;芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど)
;イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの
;およびこれら2種以上、併用したものなどを挙げることができる。
また、本発明では、ジオールとジイソシアネート化合物でイソシアネート化合物Aを得、このイソシアネート化合物Aと以下に説明するアルコール性水酸基を有する重合体(アルコール性水酸基を有するポリエステル)Bとを反応させてプレポリマーを得る。このプレポリマーを得る反応において、前記イソシアネート化合物Aと、アルコール性水酸基を有する重合体Bとを、上記した[NCO]/[OH]と同様の比率で反応させることができる。
本発明のトナーに使用されるプレポリマーは、前記したイソシアネート化合物Aと、アルコール性水酸基を有する重合体Bとを反応させて得られる。このアルコール性水酸基を有する重合体Bは、ポリエステル樹脂であり、より具体的にはアルコール性水酸基を有するポリエステル樹脂である。ポリエステル樹脂は、トナーの結着樹脂としての役割も有しており、以下の様な物性値のものが好適に使用できる。
前記アルコール性水酸基を有する重合体Bは、ガラス転移温度が30〜50℃であることが好ましい。このアルコール性水酸基を有する重合体Bは、重量平均分子量が10,000〜50,000であることが好ましい。その重合体の重量平均分子量が前記範囲にあって、ガラス転移温度が30〜50℃であることが、より好ましい。またアルコール性水酸基を有する重合体Bの水酸基価は、1〜50mgKOH/gであることが好ましい。
上記したアルコール性水酸基を有する重合体Bのガラス転移温度が30℃未満であると、耐オフセット性や耐熱保存性が低下することがあり、ガラス転移温度が50℃を超えると、低温定着性が低下することがある。またアルコール性水酸基を有する重合体Bの重量平均分子量が50,000を越え、ガラス転移温度が30℃未満であると、耐オフセット性や耐熱保存性が低下することがあり、重量平均分子量が10,000以下で、ガラス転移温度が50℃を超えると、低温定着性が低下することがある。
また前記アルコール性水酸基を有する重合体Bの水酸基価が50mgKOH/gを超えると、分子鎖の分岐が多くなり、耐ホットオフセット性の低下やトナー製造性の悪化を招く。一方、アルコール性水酸基を有する重合体(B)の水酸基価が1mgKOH/g未満では、前記イソシアネート化合物のイソシアネート基との反応が進行しないため、得られたトナーの長期安定性が低下する事がある。
このようなアルコール性水酸基を有する重合体Bに用いられるポリオール[1]としては、ジオールおよび3価以上のポリオールが挙げられ、該ジオール単独、またはジオールと少量の3価以上のポリカルボン酸との混合物を使用することが好ましい。
;炭素数2〜18のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ドデカンジオールなど)
;炭素数4〜1000のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)
;炭素数5〜18の脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);炭素数12〜23のビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)
;上記脂環式ジオールまたはビスフェノール類の炭素数2〜18のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α-オレフィンオキサイドなど)付加物(付加モル数は2〜20)
などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類の炭素数2〜18のアルキレンオキサイド付加物である。特に好ましいものはビスフェノール類(特にビスフェノールA)のアルキレンオキサイド付加物(特にエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの2〜3モル付加物)、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコール(特にエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール)との併用である。併用の場合、その比率は、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が、通常30モル%以上、好ましくは50モル%以上、特に好ましくは70モル%以上である。
;3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど)
;3価〜8価またはそれ以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど)
;上記3価以上のポリフェノール類の炭素数2〜18のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数は2〜20)
などが挙げられる。
;炭素数2〜20のアルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、ドデシルコハク酸など)
;アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸(特にアジピン酸およびドデセニルコハク酸)および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸(特にイソフタル酸およびテレフタル酸)である。
伸長反応及び/又は架橋反応させる際の活性水素基を有する化合物であるアミン類中のアミノ基に対するイソシアネート基の当量比は、通常、0.5〜2であり、2/3〜1.5が好ましく、5/6〜1.2がさらに好ましい。この当量比が2よりも大きい場合、および0.5よりも小さい場合は、変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなって、耐オフセット性が低下することがある。なお伸長反応及び/又は架橋反応させる際には、必要に応じて、停止剤を用いて変性ポリエステル樹脂の分子量を調整することもできる。この場合に用いることのできる停止剤としては、モノアミン(たとえばジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、モノアミンのブロック体(たとえばケチミンなど)を挙げることができる。
本発明で使用されるプレポリマーと、活性水素基を有する化合物とが反応することにより、反応物である重合体(変性ポリエステル重合体)の分子量が長大となり、この長大な分子が3次元的に絡みあうことにより不溶成分となる。本発明のトナーに含有される結着樹脂としては、このような不溶成分の架橋性結着樹脂のみでなく、非架橋性結着樹脂も配合することができる。このような非架橋性樹脂を結着樹脂として配合することにより相溶性も良好とすることができる。このような非架橋性樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適に用いられる。このポリエステル樹脂の物性も前記したプレポリマーにおいて記載したポリエステルの諸物性と同様である。
本発明において、トナーの重量平均粒径及び個数平均粒径は、粒度測定器マルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)を用いて、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフトBeckman Coulter Mutisizer 3 Version3.51を用いて解析する事により得られる。
ガラス製100mlビーカーに界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩のネオゲンSC−A(第一工業製薬社製)の10重量%水溶液を0.5ml及びトナー0.5gを添加して、ミクロスパーテルでかき混ぜる。次に、イオン交換水80mlを添加した後、超音波分散器W−113MK−II(本多電子社製)で10分間分散させ、得られたトナー分散液をマルチサイザーIIIを用いて測定する。この時、測定用溶液としては、アイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いる。なお測定時には、マルチサイザーIIIが示す濃度が8±2%になる様にトナー分散液を滴下する。これにより、得られる粒径の誤差を小さくする事ができる。
本発明のトナーに使用される着色剤としては、公知の染料及び顔料を使用することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、p−クロロ−o−ニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー,セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS,BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン等が挙げられ、単独で、又は2種以上組み合せて用いる事ができる。
トナー中の着色剤の含有量は、通常、1〜15重量%であり、3〜10重量%が好ましい。
カルボニル基を有するワックスとしては、カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等のポリアルカン酸エステル;トリメリット酸トリステアリル、マレイン酸ジステアリル等のポリアルカノールエステル;エチレンジアミンジベヘニルアミド等のポリアルカン酸アミド;トリメリット酸トリステアリルアミド等のポリアルキルアミド;ジステアリルケトン等のジアルキルケトン等が挙げられる。中でも、ポリアルカン酸エステルが好ましい。
本発明において、離型剤の融点は、通常、40〜160℃であり、50〜120℃が好ましく、60〜90℃がさらに好ましい。融点が40℃未満であると、耐熱保存性が低下する事があり、160℃を超えると、低温における定着時にコールドオフセットが発生することがある。
また、離型剤の溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsであることが好ましく、10〜1000cpsがさらに好ましい。溶融粘度が1000cpsを超えると、耐オフセット性及び低温定着性を向上させる効果が小さくなることがある。
トナー中の離型剤の含有量は、通常、0〜40重量%であり、3〜30重量%が好ましい。
無機粒子の具体例としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。
まず、有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物、当該化合物と反応可能な基を有する重合体の化合物、着色剤及び離型剤を含有する組成物の溶液又は分散液を水系媒体中で分散させた後に、前記活性水素基を有する化合物と前記反応可能な基を有する化合物とを、伸長反応及び/又は架橋反応させることにより、トナーの母体粒子の分散液が得られる。
上記分散剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等の陰イオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型の陽イオン性界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の4級アンモニウム塩型の陽イオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオン性界面活性剤、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ビス(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
また、分散剤としては、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の水に難溶の無機粒子を用いることができる。
本発明において、分散剤は、トナー母体粒子の分散液から除去することが好ましいが、分級と同時に行うことが好ましい。
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法等が挙げられる。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢等が挙げられる。
なお、本発明においては、トナーの母体粒子をそのままトナーとして使用することもできる。
磁性キャリアとしては、平均粒径20〜200μmの鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉等の公知のものを使用することができ、表面に樹脂が被覆されていてもよい。
また、本発明のトナーは、磁性キャリアを使用しない磁性一成分現像剤又は非磁性一成分現像剤として用いることができる。
前記トナー充填の容器は、従来のボトル型あるいはカートリッジ型に限られない。
また、画像形成装置は電子写真法によって画像を形成するための装置であればよく、例えば複写機、プリンターが包含される。
本発明のトナーを用いた現像剤は、例えば図3に示すようなプロセスカートリッジを備えた画像形成装置に使用することができる。
本発明においては、少なくとも像担持体と、該像担持体上に形成された静電画像を請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナーを用いて現像し、可視像とする現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に配設可能であることを特徴とする。
有機微粒子の合成
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸のエチレンオキシド付加物の硫酸エステルのナトリウム塩エレミノールRS-30(三洋化成工業社製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌し、白色の乳濁液を得た。次に、系内の温度を75℃まで昇温し、5時間反応させた。更に1重量%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え75℃で5時間熟成し、ビニル系樹脂(スチレン、メタクリル酸、アクリル酸ブチル及びメタクリル酸のエチレンオキシド付加物の硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液(樹脂粒子分散液)を得た。樹脂粒子分散液をLA−920で測定する事により得られる樹脂粒子の体積平均粒径は、105nmであった。樹脂粒子分散液の一部を乾燥して樹脂分を単離したところ、樹脂分のガラス転移温度は、59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
水相作成
水990部、樹脂粒子分散液83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5重量%水溶液エレミノールMON−7(三洋化成工業社製)37部及び酢酸エチル90部を混合撹拌する事により、乳白色の水系媒体を得た。
ポリエステル樹脂の合成
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、更に10〜15mmHgの減圧下に5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ180℃、常圧で2時間反応し[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25mgKOH/gであった。
中間体ポリエステルの合成
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール463部、テレフタル酸657部、無水トリメリット酸96部及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、更に10〜15mmHgの減圧で5時間反応して[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、重量平均分子量28000、Tg36℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価16.5mgKOH/gであった。
トナー作成に使用したジオール化合物(R基が直鎖アルキル基であるジオール化合物)について、下記表1にまとめた。なおR基は全て直鎖アルキル基(R=2はエチル基、R=4はn−ブチル基、R=10はn−デシル基、R=16はn−ヘキサデシル基)であった。
プレポリマーの合成
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ジオール化合物(1)を16部、酢酸エチル61部を入れジオール化合物(1)が完全に溶解した後、イソホロンジイソシアネート46部を加え80℃で5時間反応させイソシアネート化合物(1)を得た。
次に冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル1]100部、酢酸エチル120部、イソシアネート化合物(1)38.6部を入れ、100℃で5時間反応して、[プレポリマー1]を得た。
得られた[プレポリマー1]のイソシアネート重量%は、0.74%であった。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に表1に示すジオール化合物(2)を20部、酢酸エチル65部を入れ、ジオール化合物(2)が完全に溶解した後、イソホロンジイソシアネート46部を加え、80℃で5時間反応させてイソシアネート化合物(2)を得た。
次に冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル1]100部、酢酸エチル120部、イソシアネート化合物(2)41.2部を入れ、100℃で5時間反応して、[プレポリマー2]を得た。
得られた[プレポリマー2]のイソシアネート重量%は、0.74%であった。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に表1に示すジオール化合物(3)を27部、酢酸エチル72部を入れ、ジオール化合物(3)が完全に溶解した後、イソホロンジイソシアネート46部を加え80℃で5時間反応させ、イソシアネート化合物(3)を得た。
次に冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル1]100部、酢酸エチル120部、イソシアネート化合物(3)45.6部を入れ、100℃で5時間反応して、[プレポリマー3]を得た。
得られた[プレポリマー3]のイソシアネート重量%は、0.74%であった。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に表1に示すジオール化合物(4)を34部、酢酸エチル79部を入れ、ジオール化合物(4)が完全に溶解した後、イソホロンジイソシアネート46部を加え80℃で5時間反応させ、イソシアネート化合物(4)を得た。
次に冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル1]100部、酢酸エチル120部、イソシアネート化合物(4)50部を入れ、100℃で5時間反応して、[プレポリマー4]を得た。
得られた[プレポリマー4]のイソシアネート重量%は、0.74%であった。
中間体ポリエステルの合成
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、エチレングリコール428部、テレフタル酸745部、無水トリメリット酸109部及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、更に10〜15mmHgの減圧下に5時間反応して、[中間体ポリエステル2]を得た。[中間体ポリエステル2]は、重量平均分子量31,000、Tg38℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価15.8mgKOH/gであった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル2]100部、酢酸エチル120部、イソシアネート化合物(1)37部を入れ、100℃で5時間反応して、[プレポリマー5]を得た。
得られた[プレポリマー5]のイソシアネート重量%は、0.71%であった。
マスターバッチの製造
水1200部、カーボンブラック(Printex35〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕:デグカ社製)540部、[低分子ポリエステル1]1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して[マスターバッチ1]を得た。
油相の作成
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナウバワックス110部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して、[原料溶解液1]を得た。
得られた[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用い、送液速度1Kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填し、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%重量であった。
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]115部、イソホロンジアミン1.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)の5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーの回転数13,000rpmで20分間混合して[乳化スラリー1]を得た。撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。[分散スラリー1]は、体積平均粒径5.3μm、個数平均粒径4.4μm(マルチサイザーIIIで測定)であった。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過した。
2):上記1)の濾過ケーキに蒸留水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
3):上記2)で減圧濾過して得られた濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過した。
4):上記3)で減圧濾過して得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行って、[濾過ケーキ1]を得た。[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩ってトナー母体を得た。
得られたトナー母体100部に疎水性シリカR972(日本アエロジル社製)0.5部と、疎水化酸化チタンMT150AI(チタン工業社製)0.5部をヘンシェルミキサーにて混合してトナー1を得た。
実施例1において[プレポリマー1]を、[プレポリマー2]に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー2を得た。
実施例1において[プレポリマー1]を、[プレポリマー3]に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー3を得た。
実施例1において[プレポリマー1]を、[プレポリマー4]に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー4を得た。
実施例1において[プレポリマー1]を、[プレポリマー5]に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー5を得た。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中にプロピレングリコールに50部、テレフタル酸350部、無水トリメリット酸52部及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下に230℃で8時間反応し、更に10〜15mmHgの減圧下に5時間反応して[中間体ポリエステル3]を得た。[中間体ポリエステル3]は、重量平均分子量8,200、Tg34℃、酸価0.5、水酸基価49であった。次に冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル3]250部、イソホロンジイソシアネート52.3部、酢酸エチル250部を入れ、100℃で5時間反応して、[プレポリマー6]を得た。
得られた[プレポリマー6]のイソシアネート重量%は1.67%であった。
実施例1において[プレポリマー1]を、[プレポリマー6]に変更し、活性水素基を有する化合物であるイソホロンジアミンを3.7部に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー6を得た。
・イソシアネート基の含有量
イソシアネート基の含有量は、JIS K1603に規定に従って測定した。
酸価は、JIS K0070に規定に従って測定した。但し、サンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサン、THF等の溶媒を用いて求める。
水酸基価の測定方法は、JIS K0070に規定に従って測定した。但し、サンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用いて求める。
トナーの粒径として、重量平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)を用いる。
粒度測定器マルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)を用いて、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフトとしてBeckman Coulter Mutisizer 3 Ver.3.51を用いて解析する事により得られる。
以下に、具体的な測定方法を示す。ガラス製100mlビーカーに、界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩のネオゲンSC−A(第一工業製薬社製)の10重量%水溶液を0.5ml及びトナー0.5gを添加して、ミクロスパーテルでかき混ぜる。次に、イオン交換水80mlを添加した後、超音波分散器W−113MK−II(本多電子社製)で10分間分散させ、得られたトナー分散液をマルチサイザーIIIを用いて測定した。この時測定用溶液としては、アイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いた。なお、測定時には、マルチサイザーIIIが示す濃度が8±2%になるように、トナー分散液を滴下した。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満、2.52μm以上3.17μm未満、3.17μm以上4.00μm未満、4.00μm以上5.04μm未満、5.04μm以上6.35μm未満、6.35μm以上8.00μm未満、8.00μm以上10.08μm未満、10.08μm以上12.70μm未満、12.70μm以上16.00μm未満、16.00μm以上20.20μm未満、20.20μm以上25.40μm未満、25.40μm以上32.00μm未満及び32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径が2.00〜40.30μmの粒子を対象とした。
分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography)を用いて、以下の条件で測定した。
装置:GPC−150C(ウォーターズ社製)
カラム:KF801〜807(ショウデックス社製)
温度:40℃
溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
流速:1.0ml/分
試料:0.05〜0.6重量%の試料を0.1ml注入
以上の条件に設定して測定した樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用し、トナーの重量平均分子量などを算出した。
ガラス転移温度Tgは、TG−DSCシステムTAS−100(理学電機社製)を用いて測定した。
まず、試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットに載せて電気炉中にセットする。次に室温から昇温速度10℃/分で150℃まで加熱した後、150℃で10分間放置し室温まで試料を冷却して10分間放置し、窒素雰囲気下に再度150℃まで昇温速度10℃/分で加熱する事によりDSCによる測定を行った。TgはTAS−100システム中の解析システムを用いてTg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
トナーを50℃で8時間保管した後、42メッシュの篩で2分間篩い、金網上の残存率を測定する事により、耐熱保存性を評価した。なお、金網上の残存率が10%未満であるものを◎、10以上20%未満であるものを○、20%以上30%未満であるものを△、30%以上であるものを×として判定した。
imagio Neo 450(リコー社製)を用い、普通紙及び厚紙の転写紙タイプ6200(リコー社製)及び複写印刷用紙<135>(NBSリコー社製)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行って、普通紙でオフセットの発生しない定着上限温度及び厚紙で定着下限温度を測定した。なお、定着下限温度とは、現像された画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロールの温度である。
平均粒径が50μmのシリコーン樹脂被覆フェライトキャリア100部及びトナー4部をステンレス製ポットの内容積の3割まで入れ、100rpmで15秒間及び10分間攪拌した後の帯電量(帯電量1及び2)を、ブローオフ法により求めた。
作製したトナー5部と上記記載のキャリア95部とをブレンダーで10分間混合し、現像剤を作製した。
クリーニング性はこの現像剤を市販カラー複写機(PRETER550;リコー社製)に入れ、画像占有率5%の印字率でリコー社製6000ペーパーを用いて3万枚ランニングした後に、全面4色重ねフルカラーベタ画像を10枚連続出力させ、10枚目に現像中に停止させ、感光体上のクリーニングブレード以降のトナーをテープ転写し、テープの汚れ度合いを4段階の段階見本と比較して評価した。
◎:すり抜けのトナーが無い、またはあっても下記「○レベル」のようにテープ転写し、白紙に貼ることにより、テープの汚れ度合いを肉眼で判別する方法では観測できない。実使用可能。
○:スジの発生は無いが、すり抜けるトナーの発生が感光体上に上記の方法で認められるが、実使用は可能なレベル。
△:幅1mm以下のスジがA4横サイズの画像上に1〜10本発生。実使用不可。
×:全面スジ発生。実使用不可。
・細線同士が重なっており、分離識別できず ・・・・・・・・・・・ランク1
・細線同士が重なっているが、分離識別できる・・・・・・・・・・・ランク2
・細線同士が分離識別できるが線のにじみ、ボケが見られる・・・・・ランク3
・細線同士が分離識別でき、線のにじみ、ボケがまったく見られず・・ランク4
作成したトナー評価結果を表2に示す。
2 帯電器
4 現像手段
7 クリーニング部材(クリーニング手段)
61 現像装置
63 クリーニング装置
64 除電器
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
1010 静電潜像担持体
1010K ブラック用静電潜像担持体
1010Y イエロー用静電潜像担持体
1010M マゼンタ用静電潜像担持体
1010C シアン用静電潜像担持体
1014 支持ローラ
1015 支持ローラ
1016 支持ローラ
1017 中間転写クリーニング装置
1018 画像形成手段
1021 露光装置
1022 二次転写装置
1023 ローラ
1024 二次転写ベルト
1025 定着装置
1026 定着ベルト
1027 加圧ローラ
1028 シート反転装置
1032 コンタクトガラス
1033 第1走行体
1034 第2走行体
1035 結像レンズ
1036 読取りセンサ
1049 レジストローラ
1050 中間転写体
1053 手差し給紙路
1054 手差しトレイ
1055 切換爪
1056 排出ローラ
1057 排出トレイ
1058 分離ローラ
1062 転写帯電器
Claims (13)
- 有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物、当該化合物と反応可能な基を有する化合物、着色剤、離型剤を含む溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記活性水素基を有する化合物と前記反応可能な基を有する化合物とを反応させた後に、もしくは反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥して得られるトナー粒子からなるトナーであり、
前記反応可能な基を有する化合物の該基はイソシアネート基であり、前記反応可能な基を有する化合物は、下記式(1)で示されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物と、アルコール性水酸基を有する重合体とを反応させて得られるプレポリマーであることを特徴とするトナー。
(上記式(1)中、Rは、炭素数2〜18のアルキル基である。) - 前記アルコール性水酸基を有する重合体が、水酸基含有ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記アルコール性水酸基を有する重合体のガラス転移温度(Tg)が、30〜50℃であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記アルコール性水酸基を有する重合体の水酸基価が1〜50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記アルコール性水酸基を有する重合体の重量平均分子量が10,000〜50,000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子のガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子の重量平均粒径/個数平均粒径の比が1.25以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナーを用いた静電荷現像剤。
- 有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物、該化合物と反応可能な基を有する化合物、着色剤、離型剤を含む溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記活性水素基を有する化合物と前記反応可能な基を有する化合物とを反応させた後に、もしくは反応させながら、前記有機溶媒を除去するトナーの製造方法であり、
前記反応可能な基を有する化合物の該基はイソシアネート基であり、前記反応可能な基を有する化合物は、下記式(1)で示されるジオール化合物とジイソシアネート化合物との反応物と、アルコール性水酸基を有する重合体とを反応させたプレポリマーであることを特徴とするトナーの製造方法。
(上記式(1)中、Rは、炭素数2〜18の直鎖のアルキル基である。) - 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像する画像形成方法において、前記トナーは請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
- 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像する画像形成装置において、該トナーが請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。
- 少なくとも像担持体と、該像担持体上に形成された静電画像を請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナーを用いて現像し、可視像とする現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に配設可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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