JP4442897B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
静電荷像現像用トナー Download PDFInfo
- Publication number
- JP4442897B2 JP4442897B2 JP2005076329A JP2005076329A JP4442897B2 JP 4442897 B2 JP4442897 B2 JP 4442897B2 JP 2005076329 A JP2005076329 A JP 2005076329A JP 2005076329 A JP2005076329 A JP 2005076329A JP 4442897 B2 JP4442897 B2 JP 4442897B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- developing
- dispersion
- acid
- electrostatic charge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
しかしながら、これらの場合、前記バインダー樹脂の分子構造及び分子量が最適化されていないため、前記非特許文献1において要求される性能を達成することは困難である。
前記粉砕法は、結着樹脂中に着色剤、帯電制御剤等を溶融混合し均一に分散させて得られたトナー組成物を粉砕、分級等してトナーを製造する方法である。該粉砕法の場合、以下のような問題がある。即ち、トナー組成物の粉砕を行うための粉砕機等が必要であり、コスト高となり効率的ではない。また、前記粉砕の際に粒径分布の広いトナー粒子が形成され易く、高解像度・高階調性の画像を得るためには、例えば粒径が5μm以下の微粉と20μm以上の粗粉とを分級して除去する必要があり、収率が大幅に低下してしまうという問題がある。更に、結着樹脂中に着色剤、帯電制御剤等の添加剤を均一に分散させることが困難である。該添加剤が均一に分散されていないトナーを用いると、流動性、現像性、耐久性、画像品質等が低下してしまうという問題がある。
したがって、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、耐ホットオフセット性が良好であり、優れた耐熱保存性と低温定着性とを両立し、高画質が得られるトナー及びその効率的な製造方法、並びに、該トナーを用いた関連技術は、未だ提供されていないのが現状である。
(3)前記トナー粒子の重量平均粒径/個数平均粒径が1.00〜1.25であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の静電荷像現像用トナー。
(4)前記トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
(5)前記トナー粒子のBET比表面積が1.0〜3.0m2/gであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
(7)前記トナー粒子の酸価が1〜30mgKOH/gであることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の静電荷現像用トナー。
(8)前記pHを調整する際のスラリー分散液の温度が5〜60℃であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
(9)前記樹脂微粒子の酸価が50〜400mgKOH/gであることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
(11)静電荷像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段と、除電手段とを有し、前記現像手段が前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーを使用することを特徴とする画像形成装置。
(12)感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナーを保持し、該トナーは、少なくとも前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体)
本発明において、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体の部位としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)、エポキシ基(α1c)、酸無水物基(α1d)および酸ハライド基(α1e)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(α1a)、(α1b)および(α1c)であり、特に好ましいものは、(α1a)および(α1b)である。ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム等];炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール、オクタノール等];フェノール類[フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキサイド、2−メルカプトピリジン等];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいものはメチルエチルケトオキシムである。
ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイドなどが挙げられる。
ポリエステル(αx)としては、ジオール(11)とジカルボン酸(13)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物)などが挙げらる。
エポキシ樹脂(αy)としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)とエピクロルヒドリンとの付加縮合物などが挙げられる。
ポリウレタン(αz)としては、ジオール(11)とポリイソシアネート(15)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(15)の重付加物などが挙げられる。
本発明において、活性水素基含有化合物として、ポリアミン、ポリオール、ポリメルカプタンおよび水などが挙げられる。本発明において、特に好ましいのはアミン類であり、アミン類(D)としては、ジアミン(D1)、3価以上のポリアミン(D2)、アミノアルコール(D3)、アミノメルカプタン(D4)、アミノ酸(D5)、およびD1〜D5のアミノ基をブロックしたもの(D6)などが挙げられる。ジアミン(D1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(D2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(D3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(D4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(D5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。D1〜D5のアミノ基をブロックしたもの(D6)としては、前記D1〜D5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミン類(D)のうち好ましいものは、D1およびD1と少量のD2の混合物である。
本発明においては、前記ポリイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(B)単独使用だけでなく、この(B)と共に、変性されていないポリエステル(A)を結着樹脂成分として含有させることができる。(A)を併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上する。(A)としては、前記(B)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(B)と同様である。(B)と(A)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(B)のポリエステル成分と(A)は類似の組成が好ましい。
本発明において、有機溶媒としてトナー組成物を溶解、及び/又は分散可能な溶媒で有れば特に限定するものではない。好ましいものとしては、該溶剤の沸点が150℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフランなどを単独あるいは2種以上組み合せて用いることができる。トナー組成物100部に対する溶剤の使用量は、通常40〜300部、好ましくは60〜140部、さらに好ましくは80〜120部である。
本発明で使用される樹脂微粒子は、トナー組成物の溶解、又は分散液を水系媒体中に分散させた際に生じる油滴表面に吸着させることで、油滴同士が合一するのを防ぎ、また、高剪断条件下で油滴が分裂され難くする。これにより、油滴の粒径を一定の値に収斂させ、粒径の均一性を高める効果を発揮する。そのため、樹脂微粒子は、分散する際の温度において、剪断により破壊されない程度の強度を有すること、水に溶解したり、膨潤したりしにくいことが好ましい特性としてあげられる。
樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)は、油滴の粒径均一性から、通常60℃〜200℃、好ましくは60℃〜150℃、より好ましくは60℃〜150℃である。水系媒体を作製する温度よりTgが低いと、合一を防止したり、分裂を防止したりする効果が小さくなり、粒径の均一性を高める効果が小さくなる。なお、本発明におけるTgは、DSC測定から求められる値である。
樹脂微樹脂の数平均分子量(GPCにて測定、以下Mnと略記)は、通常200〜500万、好ましくは2,000〜500,000、SP値は、通常7〜18、好ましくは8〜14である。
ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
本発明で使用されるpH調整剤は、特に限定されない。使用量が少量、且つ自然負荷が少ないものが好ましく、例えば、酸の場合塩酸、硝酸、アルカリの場合は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが使用できる。
本発明において、分散液の有機溶剤濃度が10〜35重量%であるときに、分散液pHを8〜12にすることにより、トナー粒子作製時に添加した樹脂微粒子を離脱させることができ、良好な低温定着性、及び帯電特性が得られることが判った。有機溶剤濃度が10〜25重量%であるときに、分散液pHを8〜12にすることがより好ましい。有機溶剤濃度が10重量%を切る場合は、pHを変更しても樹脂微粒子が除去できない。
樹脂微粒子のトナー粒子存在量は、トナー粒子に起因せず樹脂微粒子に起因する物質を熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計で分析し、そのピーク面積から算出し測定することができる。検出器としては、質量分析計が好ましいが、特に制限はない。
分散液の有機溶剤濃度は、ガスクロマトグラフィーで分析し、有機溶剤に起因するピーク面積を算出することによりできる。検出器としてはFIDが好ましいが、特に制限はない。
該トナーの重量平均粒径が 3〜8μmであり、個数平均粒径との比(D4/Dn)が1.00〜1.25、好ましくは1.05〜1.25である乾式トナーにより、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。また、一成分現像剤として用いた場合においても、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラーへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られた。
また、これらの現象は微粉の含有率が本発明の範囲より多いトナーにおいても同様である。
逆に、トナーの粒子径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなる場合が多い。また、D4/Dn が1.25よりも大きい場合も同様であることが明らかとなった。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
本発明におけるトナーは特定の形状と形状の分布を有すことが重要であり、平均円形度が0.950未満で、球形からあまりに離れた不定形の形状のトナーでは、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られない。なお形状の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である平均円形度が1.000〜0.950のトナーが適正な濃度の再現性のある高精細な画像を形成するのに有効である事が判明した。より好ましくは、平均円形度が0.980〜0.950で円形度が0.94未満の粒子が15%以下である。この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測した。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
本発明のトナーは、BET比表面積としては0.5〜3.0m2/gが好ましく、1.0〜3.0m2/gがより好ましい。
BET比表面積が0.5m2/g未満であると、トナー表面上に残存する樹脂微粒子が皮膜化又はトナー表面全体を密に覆う状態となり、樹脂微粒子がトナー内部の樹脂成分と定着紙との接着性を阻害し、定着下限温度の上昇が見られることがある一方、3.0m2/gを超えると、樹脂微粒子がワックスのしみ出しを阻害し、離型性効果が十分得られず、オフセットの発生が見られることがある。
トナーの比表面積は、BET法に従って測定することができ、例えば、比表面積測定装置トライスター3000(島津製作所製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて測定することができる。
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
また、トナーバインダー、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。本発明においては、ワックスの最大方向の粒径をもってワックス分散径とした。具体的には、トナーをエポキシ樹脂に包埋して約100μmに超薄切片化し、四酸化ルテニウムにより染色した後、透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率10000倍で観察を行い、写真撮影し、この写真を画像評価することにより、ワックスの分散状態を観察し分散径を測定した。トナー中のワックス分散粒径が大きい等のワックスの分散が不良の場合、フィルミング等の発生が見られる。本発明のワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
本発明のトナーを、一成分現像剤あるいは二成分現像剤いずれで用いる場合においても、トナーは容器に充填され、トナーが充填された容器は、画像形成装置とは別途に流通され、ユーザーが画像形成装置に装着して画像形成するのが、一般的である。
また、画像形成装置とは電子写真法によって画像を形成するための装置であれば限定されず、例えば複写機とかプリンターが包含される。
(水系媒体中でのトナー製造法)
本発明に用いる水性相には、予め樹脂微粒子を添加することにより使用する。水性相に用いる水は、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102、(ダイキン工業社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F−150(ネオス社製)などが挙げられる。
該反応時間は、該重合体の有するイソシアネート基構造とアミン類(D)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
得られた乾燥後のトナーの粉体と離型剤微粒子、帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子などの異種粒子とともに混合を行い、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
(実施例1)
−−微粒子分散液1の調製−−
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683質量部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11質量部、スチレン83質量部、メタクリル酸83質量部、アクリル酸ブチル110質量部、過硫酸アンモニウム1質量部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30質量部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
前記微粒子分散液1の調製において、スチレンを83質量部から102質量部に変え、メタクリル酸を83質量部から64質量部に変えた以外は、前記微粒子分散液1の調製と同様にして、ビニル樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の[微粒子分散液2]を調製した。[微粒子分散液2]をLA−920で測定した体積平均粒径は、95nmであった。[微粒子分散液2]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは50℃であり、重量平均分子量は12万であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529質量部、テレフタル酸208質量部、アジピン酸46質量部及びジブチルチンオキサイド2質量部を入れ、常圧、230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧で5時間反応させた後、該反応容器に無水トリメリット酸30質量部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させることにより、ポリエステル樹脂(1)を得た。該ポリエステル樹脂(1)は、重量平均分子量(Mw)が6,700であり、ガラス転移温度(Tg)が43℃であり、酸価が14.3mgKOH/gであった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物359質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物1273質量部、エチレングリコール9質量部、テレフタル酸208質量部、コハク酸8質量部、イソフタル酸415質量部及びジブチルチンオキサイド1質量部を入れ、常圧、230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸40質量部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させることにより、ポリエステル樹脂(2)を得た。該ポリエステル樹脂(2)は、重量平均分子量(Mw)が6,800であり、ガラス転移温度(Tg)が60℃であり、酸価が20.5mgKOH/gであった。
水990質量部、前記微粒子分散液1を83質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%の水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業製)37質量部、及び酢酸エチル90質量部を混合撹拌し、乳白色の液体(水相)を得た。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下、230℃にて5時間反応させて、低分子ポリエステルを合成した。
得られた低分子ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,500、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5mgKOH/gであり、水酸基価が51であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記低分子ポリエステル410質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.53質量%であった。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン170質量部及びメチルエチルケトン75質量部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、ケチミン化合物(前記活性水素基含有化合物)を合成した。
得られたケチミン化合物(前記活性水素基含有化合物)のアミン価は418であった。
水1200質量部、着色剤としてのカーボンブラック(Printex35;デクサ社製、DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5)540質量部、及び前記ポリエステル樹脂(1)1200質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、前記ポリエステル樹脂(1)378質量部、カルナバワックス110質量部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84;オリエント化学工業製)22質量部、及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却した。次いで、反応容器中に、前記マスターバッチ500質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、1時間混合して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1324質量部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして、前記カーボンブラック、及びカルナバワックスの分散を行った。次いで、該分散液に前記低分子ポリエステルの65質量%酢酸エチル溶液1324質量部を添加した。上記同様の条件のビーズミルで1パスし、分散させ、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分)は、50質量%であった。
反応容器中に、前記有機溶媒相749質量部、前記プレポリマー115質量部、及び前記ケチミン化合物2.9質量部を仕込み、TK式ホモミキサー(特殊機化製)を用いて5,000rpmにて1分間混合した後、反応容器中に前記水相1200質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)で、回転数13,000rpmにて20分間混合して、乳化スラリーを調製した。
得られた分散スラリーは、マルチサイザーII(ベックマンコールター社製)で測定した体積平均粒径が4.53μm、個数平均粒径が4.19μmであった。
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、減圧濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%塩酸100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後で濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。ここで得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機で45℃にて48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩うと、実施例1のトナー母体粒子が得られた。
得られた実施例1のトナー母体粒子2.5質量部と、外添剤としてのシリコーンフェライトキャリア(芯材粒径45μm)97.5質量部をターブラーミキサー(シンマルエンタープライゼス社+製)を用いて攪拌処理し、実施例1のトナーを製造した。実施例1のトナーの評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、pH調整時の分散液有機溶剤濃度、pH、脱溶剤温度を変更した。トナー酸価はポリエステルの酸価を変えることにより、コントロールし、また樹脂微粒子酸価も同様に、メタクリル酸量を変更した樹脂微粒子分散液を使用することにより、実施例1と同様に実施例2〜4のトナーを得た。
表2に示すように、pH調整時の分散液有機溶剤濃度、pH、脱溶剤温度を変更した。トナー酸価はポリエステルの酸価を変えることにより、コントロールし、また樹脂微粒子酸価も同様に、メタクリル酸量を変更した樹脂微粒子分散液を使用することにより、実施例1と同様に比較例1〜3のトナーを得た。
<定着性>
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用した(株)リコー製複写機 MF2200定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。このときの結果を表3に示した。
定着温度を変化させて、コールドオフセット温度(定着下限温度)と、ホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)とを求めた。従来における低温定着トナーの定着下限温度は、140〜150℃程度である。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2kgf/cm2、ニップ幅3mm、ホットオフセットの評価条件は、紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0kgf/cm2、ニップ幅4.5mmの条件と設定した。各特性評価の基準は、以下の通りである。
◎・・・120℃未満
○・・・120℃超140℃以下
△・・・140℃超150℃以下
□・・・150℃超160℃以下
×・・・160℃超
(2) ホットオフセット性(5段階評価)
◎・・・201℃以上
○・・・200〜191℃
△・・・190〜181℃
□・・・180〜171℃
×・・・170℃以下
各トナーの体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(コールターカウンターTAII;ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定した。これらの結果から(体積平均粒径(Dv/個数平均粒径(Dn))を算出した。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」;シスメックス社製)を用いて計測した。具体的には、容器中に、予め不純固形物を除去した水100〜150mlに分散剤としての界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜0.5ml添加した。次いで、各トナーを0.1〜0.5g添加して分散させた。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で約1〜3分間分散処理して、分散液の濃度を3000〜1万個/μlとしてトナーの形状及び分布を測定した。これらの測定結果から平均円形度を算出した。
フェライトキャリア30gとトナー3gとを混合して現像剤を作製し、その現像剤6gを計量し、密閉できる金属円柱に仕込みブローして帯電量を求める。トナー濃度は4.5〜5.5重量%に調整する。
(株)リコー製MF−2200に現像剤をセットし、常温/常湿の環境下において、主走査、副走査方向ともに、600dot/inch、150line/inchの1ドット独立網点画像を出力し、ドット抜け及び画像濃度ムラを目視にて以下の4段階で評価した。
4・・・非常に良好
3・・・良好
2・・・実用上は問題ないレベル
1・・・実用上問題があるレベル
(株)リコー製MF−2200に現像剤をセットし、常温/常湿の環境下において100,000万枚の連続画像出力を行い、その後の現像剤の帯電量と画質から以下の4段階で評価した。
4・・・初期に比べて帯電量と画質に大きな変化がない
3・・・初期に比べて帯電量が低下しているが画質に大きな変化はない
2・・・地汚れが発生するが実用上問題ないレベル
1・・・実用上問題があるレベルの地汚れが発生する
比較例1は、樹脂微粒子の除去が出来ず、定着特性の悪化が見られた。比較例2においては、分散液中有の有機溶剤が多量に残っているため、アルカリ溶液を加えたショックにより粒子の崩壊が見られた。比較例3はコールドオフセットのために、耐久性評価が出来なかった。
Claims (12)
- 少なくとも、有機溶媒中に、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤を溶解又は分散させ、得られた溶液又は分散液を少なくとも樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させスラリーとし、該重合体と活性水素基を有する化合物とを反応させた後、もしくは反応させながら、有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥することにより得られるトナーであって、有機溶媒の除去中、スラリー分散液中の有機溶剤濃度が10〜35重量%のときに分散液のpHを8〜12に調整することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- 前記スラリー分散液中の有機溶剤濃度が10〜25重量%のときに分散液のpHを8〜12に調整することを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の重量平均粒径/個数平均粒径が1.00〜1.25であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子のBET比表面積が1.0〜3.0m2/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の平均円形度が0.950〜1.000であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の酸価が1〜30mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電荷現像用トナー。
- 前記pHを調整する際のスラリー分散液の温度が5〜60℃であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記樹脂微粒子の酸価が50〜400mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
- 少なくとも請求項1〜9のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーと磁性粒子からなるキャリアを含むことを特徴とする二成分系の静電荷像現像用現像剤。
- 静電荷像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段と、除電手段とを有し、前記現像手段が請求項1〜9のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーを使用することを特徴とする画像形成装置。
- 感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナーを保持し、該トナーは、少なくとも請求項1〜9のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005076329A JP4442897B2 (ja) | 2005-03-17 | 2005-03-17 | 静電荷像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005076329A JP4442897B2 (ja) | 2005-03-17 | 2005-03-17 | 静電荷像現像用トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006259206A JP2006259206A (ja) | 2006-09-28 |
JP4442897B2 true JP4442897B2 (ja) | 2010-03-31 |
Family
ID=37098550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005076329A Expired - Fee Related JP4442897B2 (ja) | 2005-03-17 | 2005-03-17 | 静電荷像現像用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4442897B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5100485B2 (ja) * | 2008-04-18 | 2012-12-19 | 株式会社リコー | トナー及びその製造方法、並びに画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ |
-
2005
- 2005-03-17 JP JP2005076329A patent/JP4442897B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006259206A (ja) | 2006-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7419756B2 (en) | Dry toner, method for manufacturing the same, image forming apparatus, and image forming method | |
JP4829489B2 (ja) | トナー、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP4606357B2 (ja) | トナー及びその製造方法 | |
JP4213067B2 (ja) | 画像形成用トナーおよび現像剤とその製造方法、並びにこれらを用いた画像形成方法、画像形成装置 | |
JP4093416B2 (ja) | 電子写真用トナー及びその製造方法 | |
JP2009069862A (ja) | トナーの製造方法、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP5434344B2 (ja) | トナーとその製造方法、現像剤、現像剤収容容器および画像形成方法 | |
JP2007233030A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2009133937A (ja) | トナー及び現像剤 | |
JP4632956B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP4027290B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー及びこれを用いるプロセスカートリッジ、画像形成装置と静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP4049679B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーおよび現像剤、並びにこれらを用いた画像形成方法、画像形成装置 | |
JP4442897B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2005010208A (ja) | 乾式トナー | |
JP4097265B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP2004212739A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2004109848A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4031488B2 (ja) | 乾式トナーの製造方法、及び現像方法、転写方法 | |
JP2004286820A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2004212819A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2005122073A (ja) | 静電荷像現像用トナー及びその画像形成方法 | |
JP2012068461A (ja) | トナー及びトナーの製造方法 | |
JP4221319B2 (ja) | 電子写真用トナー及び画像形成プロセス | |
JP3831395B2 (ja) | トナー容器 | |
JP2010061040A (ja) | トナー及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090916 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090925 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091016 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100107 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100108 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4442897 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140122 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |