JP5151579B2 - ハニカム構造体の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、固体走査型プリンタ等の光走査系に用いられるプラスチックレンズやレンズ付き光伝送の導波路等およびデジタルカメラ等の受光素子レンズの製造や、光ファイバープレートに用いられるハニカム構造体の製造装置に関し、特にハニカム構造体の隔壁を薄くしたり大面積化したりした場合でも、亀裂が起きないハニカム構造体の製造装置に関する。
一般に、複写機、ファクシミリ、固体走査型プリンタ等の光走査系に用いられるプラスチックレンズやレンズ付き光伝送の導波路等およびデジタルカメラ等の受光素子レンズの製造や、光ファイバープレート(プロジェクターのスクリーン、タッチパネル、電子写真プロセスを用いた感光体、ディスプレイ等に利用されるもの)には、高精度なプラスチック成形品が必要とされ、従来より、複数の微細な部材で構成される高精度なプラスチック成形品の成形技術が提案されている。
なお、従来技術としては、特許文献1として、隔壁の厚みが薄く微細で細長いハニカム構造を得るため、所定の条件で塑性変形機能を有する第1素材にて、所望の位置に所定の独立した凹部を複数配置した第1基板の上記凹部に空間が生じるように同第1基版の表面を覆う第1工程と、該空間のガス圧力にて複数同時に該第1素材を膨張延伸させることで薄く細長い中空体を多数個一定方向に形成する第2工程とからなる微細なハニカム構造体の製造方法が開示されている。
特開2007−98930公報
しかしながら、上記従来のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム構造体の隔壁を薄くしたり大面積化にするにつれて、ハニカム構造体に亀裂が入りやすくなるといった問題点があった。
特に、ハニカム材料にゼラチン水溶液等を用いた場合に、ハニカム構造体に亀裂が入りやすくなる問題点がより顕著となる。これは、ハニカム材料が乾燥固化するに伴って大きな収縮が発生するためであり、乾燥固化工程中に、基板とハニカム材料は密着しているが、ハニカム材料の収縮にて内部応力が発生し、その内部応力が大きくなったり、乾燥等により密着力が低下すると、その箇所で基板とハニカム材料間に剥離が生じるものである。
剥離前は内部応力が均等であるが、剥離が一部分のみ生じた時は、その剥離形状にて応力集中が発生するので、ハニカム材料の剛性に対してそれ以上の内部応力が発生した箇所で亀裂が生じるものである。
本発明は、上記従来の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、ハニカム構造体の隔壁を薄くしたり大面積化したりした場合でも、亀裂が起きないハニカム構造体の製造装置を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ハニカム構造体を連続形成するハニカム構造体の製造装置であって、ハニカム形成位置と対応した位置に貫通孔を有する第一基板と、塗布部において前記第一基板上に塑性材料を塗布する塗布装置と、発泡部において前記第一基板を挟むように設けられ、前記第一基板の貫通孔内の気体を膨張させ前記第一基板上に塗布された前記塑性材料をハニカム状に発泡させて凹部を形成する第二基板および第1位置決め部材と、乾燥固化部において前記ハニカム状に発泡された前記塑性材料を乾燥固化するために位置決めする第2位置決め部材および第3位置決め部材と、剥離部において前記ハニカム構造体を取り出すため前記乾燥固化された塑性材料を前記第一基板から剥離する剥離部材とを有し、前記第一基板が、前記塗布装置、前記第二基板および前記第1位置決め部材、第2位置決め部材および第3位置決め部材、剥離部材の間を所定方向へ移動して前記ハニカム構造体を連続形成することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記第1の位置決め部材が、塗布部の下流側に隣接した発泡部における前記第一基板上方に設けられ、前記塗布装置側と前記剥離部側とで前記第一基板に対し厚み方向で徐々に寸法差が付くように、その前記第一基板側が任意の傾斜を持たせた部位になり、前記第1の位置決め部材は、その寸法差にて、前記第二基板と協働して前記塑性材料を発泡させるようになっていることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、前記ハニカム構造体の製造装置が、前記第一基板と、前記第1および第2位置決め部材との間に介在して摺動可能な位置保持ベルトを有することを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、前記位置保持ベルトが、前記第一基板の搬送速度と同等の速度で移動することを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、前記第1および第2位置決め部材の一部が磁界を発生する機構を有し、前記位置保持ベルトの少なくとも一部が磁性体または、磁界を発生する機構であることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、前記第二基板と前記第一基板とは、前記発泡部において、お互い密着し、前記発泡部以外はお互い離れる状態となっていることを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、前記第二基板が表面に弾力性がある円柱構造体からなり、前記第一基板が変形可能な型基板からなることを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、前記第二基板の一部は磁界を発生する機構を有し、前記第一基板の少なくとも一部は磁性体または、磁界を発生する機構を有し、前記第二基板上を前記第一基板が摺動することにより、随時脱着を可能とする機構であることを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、前記第1および第2の位置決め部材の前記第一基板側の面に低摩擦処理を施していることを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、前記塗布部に大気圧以上となる加圧機構を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、塗布工程〜剥離工程の装置間を型基板(実施例では、第一基板1)が移動する機構となっているので、塗布から剥離までが連続的に行われる。特に、剥離部側から順番に乾燥固化が進行するので、固化収縮および剥離が順次行われる。よって、応力集中を受けにくく、亀裂等の品質劣化が起きにくい。他に、連続工程であるので、大面積(長尺)のハニカム構造体の加工が可能となり、バッチ処理と比較して、加工時間の短縮が図られる。
また、本発明によれば、発泡工程において、第1の位置決め部材を傾斜して配置しているので、第一基板の移動にて、連続して塑性材料を膨張延伸させ、乾燥固化前のハニカム構造体を形成させることが出来る。
また、本発明によれば、乾燥固化工程において、第1の位置決め部材と隣接し (一体化でも可)、型基板と平行した第2の位置決め部材を配置したことで、スムーズにハニカム構造体の乾燥固化が行える。
また、本発明によれば、第1および第2位置決め部材との間に介在して摺動可能な位置保持ベルトを設けることで、塑性材料の粘着によるハニカム形状の変形や破壊を阻止することが出来る。
また、本発明によれば、位置保持ベルトが、第一基板の搬送速度と同等の速度で移動するようになっているので、更に、第一素材の粘着によるハニカム形状の変形や破壊を阻止することが出来る。
また、本発明によれば、第1および第2の位置決め部材の一部が磁界を発生する機構を有し、位置保持ベルトの少なくとも一部は磁性体または、磁界を発生する機構であるので、お互いに引力が働くので、位置保持ベルトが第1および第2の位置決め部材に沿うことが出来、位置精度が狂うこと無く、高精度に膨張延伸および乾燥固化が行える。
また、本発明によれば、第二基板と第一基板とは、発泡工程では、お互い密着し、発泡工程以降はお互い離れる状態となっているので、連続して、塑性材料の膨張延伸および乾燥固化が行える。また、第一基板と第二基板が密着時は独立した凹部となるため、どの箇所でも均等な膨張延伸となり、第一基板と第二基板とが離れた時は、第一基板が貫通孔となるため、その箇所から、塑性材料の乾燥が可能となる。
また、本発明によれば、第二基板が表面に弾力性がある円柱構造体からなり、第一基板が、変形可能な型基板からなるので、密閉度が上がる。また、円柱構造体と型基板は、円柱構造体の接線の任意の2方向からの引っ張り力にて型基板を面接触した構造であるので、強い密閉力が働き、密閉度が上がる。また、円柱構造体を回転させると同時に型基板を移動させることで随時脱着を可能とする機構であるので、第一基板と第二基板との滑りや隙間等が発生せずスムーズな脱着となり、より確実に第一基板の貫通孔の密閉が行える。よって、独立した凹部となるため、どの箇所でも均等な膨張延伸となる。
また、本発明によれば、第二基板の一部は磁界を発生する機構を有し、第一基板の少なくとも一部は磁性体または、磁界を発生する機構であり、第二基板上を第一基板が摺動することにより、随時脱着を可能とするので、密閉度は向上する。また、塑性材料が固定した第二基板や位置決め部材面上を移動するので、ハニカム構造体の寸法安定性が得られる。
また、本発明によれば、第1および第2の位置決め部材の第一基板側の面は低摩擦処理を施しているので、第一素材が粘着することなく、膨張延伸および乾燥固化が行える。
また、本発明によれば、塗布部に大気圧以上となる加圧機構があるので、凹部からの大きな膨張圧力を発生させることが出来、塑性材料の影響(特に粘弾性)を受けにくく、より確実に延伸膨張することが出来る。
以下に添付の図を参照してこの発明の実施形態を詳細に説明する。
[実施例]
本発明の要旨は、塑性材料(ハニカム材料)の乾燥固化工程において、応力集中が発生しないような手法を用いたことである。すなわち、塑性材料を端部から徐々に乾燥させ、基板の端部から剥離するようにしている。ここで、ハニカム構造体の製法は、延伸膨張と乾燥固化が一連の工程で成り立っているので、装置も一連化する必要があり、延伸膨張装置と乾燥固化装置および剥離装置間を型基板が移動することで達成している。
図1は、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第1実施形態を示す図であり、(a)は側断面概略構成図、(b)は図1に示したハニカム構造体の製造装置の部分拡大図である。また、図2は図1に示したハニカム構造体の製造装置によって製造されたハニカム構造体の斜視図である。
ちなみに、ハニカム構造体とは、六角形状そのものを指しているわけではなく、複数の中空体を形成しているシート状のものを総じてハニカム構造体とここでは定義している。
図1(a)に示すように、このハニカム構造体の製造装置は、ハニカム形成位置と対応した位置に貫通孔1aを有して磁性体(例:ニッケル)からなる環状形状の変形可能な第一基板1を有しており、この第一基板1は、第1および第2の回転部3、5に掛け回されて後述する塗布装置7および第2基板9および第1位置決め部材11および第2位置決め部材13および乾燥ガス供給部15および第3位置決め部材17および剥離部材19間を循環するように矢印Xの方向へ移動するようになっている。
すなわち、このハニカム構造体の製造装置は、ハニカム構造体を連続形成するようになっており、ハニカム形成位置と対応した位置に貫通孔1aを有する第一基板1と、第一基板1上に塑性材料7aを塗布する塗布装置7と、第一基板1を挟むように設けられ、第一基板1の貫通孔1a内の気体を膨張させ塑性材料7aをハニカム状に発泡させる第二基板9および第1位置決め部材11と、ハニカム状に発泡された塑性材料7cを乾燥固化するために位置決めする第2位置決め部材13および第3位置決め部材17と、ハニカム構造体7cを取り出すため乾燥固化された塑性材料7cを第一基板1から剥離する剥離部材19とを有し、第一基板1が、塗布装置7、第二基板9および第1位置決め部材11、第2位置決め部材13および第3位置決め部材17、剥離部材19の間を所定方向Xへ移動してハニカム構造体7cを連続形成する。
また、この第一基板1は、図示していないが、手前と奥は側板が有り、第1および第2の位置決め部材11、13と密閉しており、塑性材料側は剥離し易いように撥水処理(フッ素系離型剤)されている。
塗布装置7は、第一基板1の移動方向の最も上流側の塗布部Aにおける第一基板1上方に設けられ、第一基板1に塑性材料7aを塗布する装置であり、第一基板1の貫通孔1aに塑性材料が入り込まないような低圧力で塗布される。なお、塗布装置7の温度は、ゼラチン水溶液のゲル化温度(38度近傍)以上であり装置本体に固定される。また、塑性材料は20%に希釈したゼラチン水溶液を用いている。
第1の位置決め部材11は、塗布部Aの下流側に隣接した発泡部Bにおける第一基板1上方に設けられ、塗布装置7側と剥離部19側とで第一基板に対し厚み方向で徐々に寸法差が付くようになっている。すなわち、第1の位置決め部材11は、移動方向Xの最初は、塗布装置側の第1の位置決め部材11と第一基板1間の距離が塗布材厚みと同等となり、剥離部19側の第二基板9を超えてから徐々に塗布材厚みが厚くなり、移動方向Xの最後は、第1の位置決め部材11と第一基板1間の距離がハニカム構造体の高さと同等となるように、その第一基板1側が任意の傾斜を持たせた部位、すなわちテーパー状になっている。第1の位置決め部材11は、その寸法差にて、塑性材料を発泡させるようになっており、装置本体に固定されている。すなわち、第1の位置決め部材11が、塗布部Aの下流側に隣接した発泡部Bにおける第一基板1上方に設けられ、塗布装置7側と剥離部19側とで第一基板1に対し厚み方向で徐々に寸法差が付くように、その第一基板1側が任意の傾斜を持たせた部位になり、第1の位置決め部材11は、その寸法差にて、第二基板9と協働して前記塑性材料を発泡させるようになっている。
第2の位置決め部材13は、発泡部Bの下流側に隣接した乾燥固化部Cにおける第一基板1上方に設けられ、乾燥固化中の塑性材料の形状および高さ寸法を維持するようになっており、第2の位置決め部材13と第一基板1間の距離がハニカム構造体の高さと同等となっており、装置本体に固定されている。
なお、第1および第2位置決め部材11、13は、塑性材料との滑りを良くするために、第1の潤滑剤13で覆われている。
第二基板9は、発泡部Bにおける第一基板1の下方に第一基板と密着して設けられ、塑性材料7aが独立した凹部7bとなるようにする働きがある。ここで、第一基板1を挟んで第1の位置決め部材11があるが、第1の位置決め部材11と第二基板9とは剥離部側ほど相対的に離れていくので、その箇所で第一基板1の貫通孔1a内の気体が膨張し、塑性材料7aに凹部7bを形成し、ハニカム形状を形成する(図1(b)参照)。なお、第二基板9は電磁石の機能を有しており、磁力にて第一基板1とは離れないようになっている。また、第二基板9の表面は、密閉度および滑りを良くするために潤滑剤で覆われており、第二基板9は装置本体に固定されている。また、第二基板9と第一基板1とは、発泡工程では、お互い密着し、発泡工程以降はお互い離れる状態である
第3の位置決め部材17は、乾燥固化部Cにおける第一基板1下方に設けられ、貫通孔17aを有し、この貫通孔17aは、乾燥ガス供給部15よりの乾燥ガスを通し、第一基板1を介して塑性材料の水分を乾燥させるための通路となる。また、第3の位置決め部材17は、電磁石の機能を有しており、第一基板1とは常に接触しており、塑性材料側の面は高平面であり、第2の位置決め部材13との平行度等が高精度に位置合わせされており、それにより、乾燥中のハニカムセル寸法を制御している。また、第3の位置決め部材17の表面は、滑りを良くするために第2の潤滑剤23で覆われており、第3の位置決め部材17は、装置本体に固定されている。
剥離部材19は、先端が鋭利になっており、第一基板1に密着している成形された塑性材料7bを剥がし取るようになっており、装置本体に固定されている。
なお、図2に示すように、成形された塑性材料7bはハニカム構造体となっており、凹部7bを有している。
次に、図3を参照して、図1に示すハニカム構造体の製造装置による製造方法について説明する。
図3に示すように、この製造方法の概略としては、塗布装置7にて第一基板1に塑性材料7aを塗布する塗布工程(ステップ101)と、第1の位置決め部材11と第二基板9に挟まれた発泡部Bで負圧を発生させ塑性材料7aをハニカム形状に発泡させる発泡工程(ステップ103)と、第2の位置決め部材13と第3の位置決め部材17とに挟まれた乾燥固化部Cで塑性材料7aを乾燥させハニカム形状を固化形成する乾燥工程(ステップ105)と、剥離部19で第一基板1から塑性材料(ハニカム構造体)7cを剥離する剥離工程(ステップ107)とからなっている。
次に、各工程の具体例について、図3および図4を参照して詳しく説明する。
図4は、図1に示すハニカム構造体の製造装置における発泡部Bおよび乾燥固化部Cの詳細説明図である。
塗布工程(ステップ101)は、塗布装置7にて、ピッチ150μmで穴径100μmで送り速度5mm/secの第一基板1に塑性材料7aを塗布厚み10μm程度に塗布する。
発泡工程(ステップ103)は、第1の位置決め部材11と第二基板9に挟まれた発泡部Bで負圧を発生させ塑性材料7aをハニカム形状に発泡させるわけであるが、前述したように、第1の位置決め部材11と第一基板1とが相対的に距離が離れる(10μm→50μm)ようにすることで、塑性材料7aに掛かる圧力は大気圧(0.1Mpa)以下となるようになっている。
そして、第一基板1内の貫通孔1aには大気圧の気体が存在し、気体の状態方程式の関係の基、塑性材料7aの圧力低下とともに気体は体積膨張(約2倍)し、中空体(ハニカム形状)を形成する。ここで、第一基板1と第二基板9は磁力で密着しているので、第一基板1の貫通孔1aは片側がふさがれ独立した凹部となる。凹部体積および塑性材料に掛かる圧力はどの箇所もほぼ同じであるので、どの箇所もほぼ同等の体積膨張となる。すなわち、均一なハニカム形状となる。
ちなみに、第二基板9の密着を用いない場合は、塑性材料7aの強度(粘弾性係数)の影響を直接受ける。例えば、相対的に強度が弱い塑性材料の箇所から、膨張が始まり、膨張することで塑性材料は薄くなり、益々強度が弱くなり、その箇所から更に膨張が広まる。よって、均一なハニカム形状は得られなくなる。
そして、乾燥工程(ステップ105)は、第2の位置決め部材13と第3の位置決め部材17とに挟まれた乾燥固化部Cで塑性材料7aを温度90℃、湿度5%以下、乾燥時間約5分で乾燥させハニカム形状を固化形成する。
発泡工程の発泡完了後、第一基板1と第二基板9とを離す。第一基板1と第二基板9とを離してもハニカム形状の変形は起きなくなる。また、第一基板1の貫通孔1aを通して、塑性材料7aの水分が蒸発する(=乾燥する)。ここで、乾燥に伴って、大きな収縮力が働き、第一基板1を引き上げようとする力が働くので、第一基板1の変形および位置変動を抑制するために、第3の位置決め部材17に磁力を発生させ、第一基板1を第3の位置決め部材17面に沿わせる。
なお、第3の位置決め部材17も乾燥を妨げないように貫通孔(直径数mm程度)17aを有する。また、ここでは、乾燥ガス供給装置15にて乾燥を早めている。なお、第2の位置決め部材13および第3の位置決め部材17に加熱機構を持たせ、塑性材料7aを加熱することで乾燥を早めることも出来る。
剥離工程(ステップ107)は、剥離部19で第一基板1から塑性材料(ハニカム構造体)7cを剥離する。乾燥工程での第2の位置決め部材13と第3の位置決め部材17を塑性材料(ハニカム構造体)7cが通過した時点で、殆どが自然と剥離するが、多少剥離出来ない部分も生じるので、補助的に剥離部19を設け、確実に剥離するようにしている。
次に、図5を参照して、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第2実施形態を示す図であり、(a)は、側断面概略構成図であり、(b)は、図1に示したハニカム構造体の製造装置の部分拡大図である。
図5に示すように、この第2実施形態は、第1実施形態において、第一基板1と、第1および第2位置決め部材11、13との間に介在して第一基板1と同速度で移動する位置保持ベルト25を新たに設けた構成となっている。位置保持ベルト25は磁性材料(例:ステンレス)で厚み約0.1mmであり、第3および第4の回転部27、29に掛け回されており、塑性材料7a側は剥離し易いように撥水処理(フッ素系離型剤)されている。そして、第1および第2位置決め部材11、13は磁力を発生する機構(電磁石)が設けられている。
他の構成は第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、上記第2実施形態の動作を説明する。
第1実施形態では、塑性材料7aの第1および第2位置決め部材11、13との摩擦を低減するために、潤滑剤21を用いたが、ハニカム構造体形成後、潤滑剤21を除去する工程が必要となる。
この第2実施形態では、その潤滑剤除去工程を削除するために、第一基板1と、第1および第2位置決め部材11、13との間に介在して第一基板1と同速度で移動する位置保持ベルト25を新たに設けている。
そして、発泡工程での負圧発生において、第1位置決め部材11に磁力を発生する機構(電磁石)を設けることで、位置保持ベルト25を第1位置決め部材11に沿わせるようにしている。そして、乾燥工程での塑性材料7aの収縮力に打ち勝つため、上記と同様に磁力にて位置保持ベルト25を第2位置決め部材13に沿わせるようにしている。
次に、図6を参照して、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第3実施形態を示す図であり、 図6に示すように、この第3実施形態は、第2実施形態において、第二基板9を第1の回転部3の円周上に設けるようにしており、これに伴って、塗布装置7の位置も、第1の回転部3の上に設けるようになっている。また、位置保持ベルト25は、第3および第4および第5の回転部27、29、31に掛け回されている。すなわち、 第二基板9が表面に弾力性がある円柱構造体からなっている。他の構成は第2実施形態と同様であるので、説明を省略する。
この第3実施形態によれば、第二基板9と第一基板1との滑りが発生させずにすむので、確実に第一基板1の貫通孔1aを第二基板9にて塞ぐことが出来る。なお、この場合、第二基板9の材質は、ゴムやウレタン等の柔らかく密閉し易い材料が良い。
次に、図7を参照して、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第3実施形態の変形例について説明する。
図7は、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第3実施形態の変形例の側断面概略構成図である。
図7に示すように、この第3実施形態の変形例は、第3実施形態において、塗布装置7の周りに気体の圧力を調整(約0.2MPa)する加圧機構33を設けるようになっている。このことにより、発泡工程での塑性材料の発泡がより確実に行えるので、強制的に位置保持ベルトで負圧を発生する必要がなくなる。また、ガス圧力が大きいので、塑性材料の粘弾性による反力の影響を受けにくくなる。
他の構成は第3実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図1は、本発明によるハニカム構造体の製造装置の第1実施形態を示す図であり、(a)は側断面概略構成図、(b)は図1に示したハニカム構造体の製造装置の部分拡大図である。 図1に示したハニカム構造体の製造装置によって製造されたハニカム構造体の斜視図である。 図1に示すハニカム構造体の製造装置による製造方法のフローチャートである。 図1に示すハニカム構造体の製造装置における発泡部Bおよび乾燥固化部Cの詳細説明図である。 本発明によるハニカム構造体の製造装置の第2実施形態を示す図であり、(a)は側断面概略構成図り、(b)は図1に示したハニカム構造体の製造装置の部分拡大図である。 本発明によるハニカム構造体の製造装置の第3実施形態を示す図である。 本発明によるハニカム構造体の製造装置の第3実施形態の変形例の側断面概略構成図である。
符号の説明
1…第一基板、1a…貫通孔、3…第1の回転部、5…第2の回転部、7…塗布装置、7a…塑性材料、7b…凹部、7c…ハニカム構造体、9…第二基板、11…第1の位置決め部材、13…第2の位置決め部材、15…乾燥ガス供給装置、17…第3の位置決め部材、17a…貫通孔、19…剥離部材、21…第1の潤滑剤、23…第2の潤滑剤、25…位置保持ベルト、27…第4の回転部、27…第5の回転部、33…加圧機構

Claims (10)

  1. ハニカム構造体を連続形成するハニカム構造体の製造装置であって、
    ハニカム形成位置と対応した位置に貫通孔を有する第一基板と、
    塗布部において前記第一基板上に塑性材料を塗布する塗布装置と、
    発泡部において前記第一基板を挟むように設けられ、前記第一基板の貫通孔内の気体を膨張させ前記第一基板上に塗布された前記塑性材料をハニカム状に発泡させて凹部を形成する第二基板および第1位置決め部材と、
    乾燥固化部において前記ハニカム状に発泡された前記塑性材料を乾燥固化するために位置決めする第2位置決め部材および第3位置決め部材と、
    剥離部において前記ハニカム構造体を取り出すため前記乾燥固化された塑性材料を前記第一基板から剥離する剥離部材とを有し、
    前記第一基板が、前記塗布装置、前記第二基板および前記第1位置決め部材、第2位置決め部材および第3位置決め部材、剥離部材の間を所定方向へ移動して前記ハニカム構造体を連続形成することを特徴とするハニカム構造体の製造装置。
  2. 前記第1の位置決め部材が、塗布部の下流側に隣接した発泡部における前記第一基板上方に設けられ、前記塗布装置側と前記剥離部側とで前記第一基板に対し厚み方向で徐々に寸法差が付くように、前記第一基板側が任意の傾斜を持たせた部位になり、前記第1の位置決め部材は、前記寸法差にて、前記第二基板と協働して前記塑性材料を発泡させるようになっていることを特徴とする請求項1のハニカム構造体の製造装置。
  3. 前記ハニカム構造体の製造装置が、前記第一基板と、前記第1および第2位置決め部材との間に介在して摺動可能な位置保持ベルトを有することを特徴とする請求項2のハニカム構造体の製造装置。
  4. 前記位置保持ベルトが、前記第一基板の搬送速度と同等の速度で移動することを特徴とする請求項3のハニカム構造体の製造装置。
  5. 前記第1および第2位置決め部材の一部が磁界を発生する機構を有し、前記位置保持ベルトの少なくとも一部が磁性体または、磁界を発生する機構であることを特徴とする請求項4のハニカム構造体の製造装置。
  6. 前記第二基板と前記第一基板とは、前記発泡部において、お互い密着し、前記発泡部以外はお互い離れる状態となっていることを特徴とする請求項1のハニカム構造体の製造装置。
  7. 前記第二基板が表面に弾力性がある円柱構造体からなり、前記第一基板が変形可能な型基板からなることを特徴とする請求項6のハニカム構造体の製造装置。
  8. 前記第二基板の一部は磁界を発生する機構を有し、前記第一基板の少なくとも一部は磁性体または、磁界を発生する機構を有し、前記第二基板上を前記第一基板が摺動することにより、随時脱着を可能とする機構であることを特徴とする請求項7のハニカム構造体の製造装置。
  9. 前記第1および第2の位置決め部材の前記第一基板側の面に低摩擦処理を施していることを特徴とする請求項2のハニカム構造体の製造装置。
  10. 前記塗布部に大気圧以上となる加圧機構を設けたことを特徴とする請求項7のハニカム構造体の製造装置。
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