JP5150758B2 - 光終端装置及び光ネットワークユニット - Google Patents

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本発明は、光終端装置及び光ネットワークユニットに係り、特に、複数の加入者接続装置が光伝送回線を共有する受動光網PON(Passive Optical Network)において波長分割多重かつ時分割多重で通信する光終端装置及び光ネットワークユニットに関する。
PON(パッシブ オプティカル ネットワーク、パッシブ光ネットワーク)はOLT(Optical Line Termination、光終端装置)と複数のONU(Optical Network Unit、光ネットワークユニット)またはONT(Optical Network Termination)を備える。ONUに接続された端末(PC他)からの信号を光信号でONU、光ファイバ、光スプリッタを介しOLTへの光ファイバと光学多重してOLTに送り、OLTが各種信号処理後、あるONUの端末から該PONの他のONUの端末との通信あるいは他のネットワークNWの端末との通信を行う。上記光多重方式には、TDM(Time Division Multiplexing、時分割多重)、WDM(Wavelength Division Multiplexing、波長分割多重)、CDM(Code Division Multiplexing、符号分割多重)等の方式がある。例えば、ITU−T勧告G.984.3にて規定されるG−PONは上り下りで異なる波長を使い、局に置かれる収容局(OLT:Optical Line Terminal)と各ユーザーに置かれるネットワークユニット(ONU:Optical Network Unit)間の通信は、各ONUに対して信号通信時間を割り当てる時分割(TDM)で信号の通信を行う方式である。
TDM方式では、各ONUはITU−T勧告G984.1(非特許文献1)の8章および9章に規定されるように、例えば光ファイバ長0〜20km、20km〜40kmないし40km〜60kmの範囲の中に任意に設置されるので、このままでは伝送遅延が異なり、各ONUが割り当てられた信号通信時間で光信号を出力しても光信号同士が衝突・干渉する可能性がある。このため、ITU−T勧告G.984.3(非特許文献3)の10章に規定されたレンジングという技術を用いて、各ONUがあたかも等距離に設置(たとえば20km)されたかのように各ONUからの出力信号の遅延を調整して、OLTへの光ファイバ上で各ONUからの光信号が干渉しないようにしている。更に、各ONUからの信号の先頭にはG.984.2(非特許文献2)の8.8.3章に規定されたように12byteからなる干渉防止用のガードタイム、受信器の識別しきい値の決定およびクロック抽出に利用されるプリアンブル、受信信号の区切りを識別するために利用されるデリミタが付加されている。
例えば、ITU−T勧告G.984.3の8.2章の規定では、複数のONUからOLTに向けて伝送される信号は上り信号と呼ばれ、プリアンブル、デリミタ、ペイロード信号を含み、また同勧告8章の図8−2に示すように、各上り信号の直前には前のバースト信号との衝突防止のためにガードタイムが設定される。一方、同勧告8.1章の規定によれば、該OLTより該複数のONUに向けて送信される信号は下り信号と呼ばれ、フレーム同期パタン、PLOAM領域、US Bandwidth MAP領域、フレームペイロードを含む。OLTは同勧告8.1.3.6章に示すようにUS Bandwidth MAPと呼ばれる領域を用いて、各ONUの上り送信許可タイミングを指定する。US Bandwidth MAP領域は送信許可の開始を指定するStart値と終了を指定するEnd値を備えており、それぞれバイト単位の指定が行われる。この値を、送信を許可するという意味でグラント値とも呼ぶ。そして、End値と次のStart値の差は、上り無信号領域であり、上記ガードタイムに対応する。なお、個々のONUにはT−CONUと呼ばれる複数の帯域割り当て単位が割り付け可能であり、上記上り送信許可タイミングの指定はT−CONU毎に行われる。
レンジングでは、OLTがONUに対して距離測定用の信号を送信するよう要求する。ONUが距離測定フレームを返すとOLTはその信号を受信し、距離測定用の信号の送信要求から距離測定用の信号受信までの時間、すなわち往復遅延時間を測定して、ONUがOLTからどれだけ離れているかを知る。続いてOLTは全てのONUを等距離に見せるため、各ONUに対して等化遅延量と呼ばれる時間だけ送信を遅延させるように指示を送る。例えば全てのONUが20kmの往復遅延時間を持つようにするには、「(20kmの往復遅延時間)−(測定された往復遅延時間)」に等しい等化遅延量をONUに指示する。ONUは、指示された等化遅延量だけ固定的に遅延させてデータを送信する回路を備えており、上記指示により、全てのONUが20kmの往復遅延時間を持つように上りデータ送信が行われる。
一方、WDM方式では、OLTとONUの間に上り信号、下り信号に共に複数の波長の異なる波を接続し、各ONUは特定の波長を受信、送信することにより、通信を行う。OLTから各ONUに対して個別の波長を割り当てて通信を行うことにより、通信帯域を著しく向上させることが出来る。最大32台のONUを接続できるWDM−PONの1つの実現方法は、各ONUに上り下りそれぞれ1つずつの波長を割り当てることである。すなわち1つのPONで使用する波長数は、接続されるONUの最大数(例えば32台)の2倍(下り32波長、上り32波長)とすることである。この場合、1つの波長は1台のONUにより占有されるため波長数の受信器が必要とされる反面、上述のレンジング手順は不要となり、またOLTは従来のTDM−PONで必要であった高度な技術を要するバースト信号受信回路を備える必要がない。
ITU−T勧告G.984.1 ITU−T勧告G.984.2 ITU−T勧告G.984.3 ITU−T勧告G.984.4
ここで最大32台のONUを接続できるWDM−PONでも従来のTDM−PONの考え方を踏襲して、下り波長数をm個(ただし32波長以下)および上り波長数をn個(ただし32波長以下)に制限することにより、高価な光部品の数を減じて経済的にPONを構築するという考え方もありうる。例えば、1つの波長を複数のONUが使用し、各波長ではTDMで通信する。
ただしこの時、上り信号は複数のONUからの送信信号を時分割多重して伝送するため、WDM−PONでありながら上述のレンジング手順が必要となる。レンジングにおいては、上述のようにONU毎に往復遅延時間を測定することが必要であり、このためにレンジング窓と呼ばれる無信号領域を備えることが必須となる。たとえばOLTから最大20kmの距離に位置するONUの往復遅延時間を測定するためには、200マイクロ秒のレンジング窓を開く必要があり、この間通常の通信を行うことはできない。一方、ONUを高速に起動するためには、レンジング窓を1ミリ秒に1回程度の頻度で開いて距離測定を行うことが望ましい。するとこの例では、1ミリ秒中に200マイクロ秒の領域を無信号領域に設定しなければならず、これによる帯域の欠損は20%に及ぶ。
また、上述のようにOLTはバースト受信回路を上り波長の数だけ備えることが必要となる。バースト受信回路は連続信号用の受信回路に比して高度な技術を要し、回路規模も増加するため、バースト受信回路を上り波長の数だけ備えることはPONシステムとしての経済性を損なう可能性がある。
以上の点に鑑み、本発明の目的のひとつは、複数のONUが波長を共有して伝送を行うWDM−PON方式において、レンジング手順による利用帯域の減少を極力抑える光終端装置及び光ネットワークユニットを提供することである。また、本発明の他の目的のひとつは、高度な技術を要するバースト受信回路を上り波長の数だけ備えることを避け、OLTが1つのバースト受信回路のみを備えることで経済的に優れた通信方式を提供することにある。
上記第1の課題、目的は、例えば、レンジング専用の波長を1つ備え、レンジングはこの専用波長でのみ行って往復遅延時間を測定し、他の波長では得られた往復遅延時間に基づいて複数のONUからの送信信号を時分割多重して伝送することにより解決される。レンジング専用の波長が使用されるのはレンジング時のみであり、レンジング後に各ONUは他の波長に切り替えて高効率で通信を行うため、帯域が無駄になることはない。本解決手段の別の効用として、信号伝送の効率を気にせずにレンジング窓を開くことができる点が挙げられる。したがってレンジング周期を1ミリ秒からさらに短縮することでONUの起動時間をさらに短縮することが可能となる。
上記第2の課題、目的は、例えば、上記解決手段で使用するレンジング専用の波長に対してのみバースト受信回路を備え、レンジング手順に引き続き各ONUに対して送信振幅と送信位相を調整する制御を行い、OLTでの受信振幅および受信位相を等しく揃えることで解決される。このために、OLTは受信信号の振幅および位相を測定する手段をバースト受信回路として備え、またONU毎の受信振幅および受信位相を管理するテーブルを備え、最終的に期待する受信振幅および受信位相と、最初のレンジング手順において測定された振幅および位相の差分を上記管理テーブルに書き込み、さらにこの差分を少なくする方向に各ONUに対する制御メッセージを送信した後、再び最終的に期待する受信振幅および受信位相と受信された信号の振幅および位相の差分を測定する。この繰り返しにより、最終的に全てのONUからの受信振幅および受信位相を期待値に揃えることができる。この複数回の制御は、レンジング専用の波長を割り当てることで初めて実用的に可能となったものであり、信号伝送の効率を気にせずに、何回でもONUからの受信振幅および受信位相を制御するループを回すことが可能となる。
本発明のWDM−PONシステムは、例えば、
OLT、光ファイバ、光スプリッタ、複数のONUを備え、ONUは送信波長および受信波長を可変制御する波長制御部を備えるWDM−PONシステムにおいて、OLTからONUへの通信に使用される波長のうち1つをレンジング専用に使用すること
を特徴のひとつとする。
また、上記WDM−PONシステムであって、OLTは受信した信号を波長別に弁別するWDMフィルタと、上記WDMフィルタから弁別された上記レンジング専用に使用する波長の出力ポートに接続されたバースト受信回路と、上記WDMフィルタから出力される他の信号波長のポートに接続された連続信号用の受信器を備えることを特徴のひとつとする。
上記WDM−PONシステムであって、OLTは受信信号の振幅および位相を測定する手段と、ONU毎の受信振幅および受信位相を管理するテーブルと、ONUに対して送信振幅と送信位相を制御するメッセージを送信する手段を備えることを特徴のひとつとする。
上記WDM−PONシステムであって、ONUは、OLTからの制御メッセージに基づいて送信振幅と送信位相を調整する手段を備えることを特徴のひとつとする。
本発明のWDM−PONシステムにおけるレンジング方法は、例えば、
OLT、光ファイバ、光スプリッタ、複数のONUを備え、ONUは送信波長および受信波長を可変制御する波長制御部を備えるWDM−PONシステムにおいて、
OLTからONUへの通信に使用される波長のうち1つをレンジング専用に使用し、
OLTは受信信号の振幅および位相を測定する手段と、ONU毎の受信振幅および受信位相を管理するテーブルと、ONUに対して送信振幅と送信位相を制御するメッセージを送信する手段を備え、
ONUは、OLTからの制御メッセージに基づいて送信振幅と送信位相を調整する手段を備え、
OLTは、レンジング時受信したバースト信号の受信振幅および受信位相と、期待する受信振幅および受信位相の差分を求め、その差分を小さくする方向にONUに対して送信振幅および送信位相を調整する制御メッセージを送信し、続いてONUは受信した上記制御メッセージの内容に基づき送信振幅および送信位相を調整することを特徴のひとつとする。
本発明の態様のひとつによると、
光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが、波長分割多重かつ各波長が時分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
前記光終端装置と前記光ネットワークユニット間で予め定められたレンジング処理を行うための信号が送受信される第1波長と、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが通信するための複数の第2波長とを有する前記システムであって、
前記光終端装置は、
第1波長を用いて前記光ネットワークユニットと前記レンジング処理を行い、自光終端装置と複数の前記光ネットワークユニット間が等距離にあるようにするために各前記光ネットワークユニットで信号を遅延して送信させるための等化遅延量を、各前記光ネットワークユニットに指示し、及び、第2波長を用いて前記光ネットワークユニットと通信し、
前記光ネットワークユニットはそれぞれ、
前記光終端装置から指示された等化遅延量を記憶する等化遅延量記憶部と、
設定される受信波長で信号を受信する受信器と、
設定される送信波長で、信号を前記等化遅延量記憶部に記憶された等化遅延量に基づき遅延させて送信する送信器と、
前記送信器の送信波長及び前記受信器の受信波長を、第1波長に設定して前記レンジング処理のための信号を送信及び受信させ、前記レンジング処理の後、前記送信器の送信波長及び前記受信器の受信波長を、割り当てられる第2波長のひとつに設定して、前記光終端装置と通信させる波長制御部と
を備えたパッシブ光ネットワークシステムが提供される。
本発明の他の態様によると、
光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが、波長分割多重かつ各波長が時分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
前記光終端装置と前記光ネットワークユニット間で予め定められたレンジング処理を行うための信号が送受信される第1波長と、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが通信するための複数の第2波長とを有する前記システムであって、
前記光終端装置は、
第1波長を用いて前記光ネットワークユニットと前記レンジング処理を行い、自光終端装置と複数の前記光ネットワークユニット間が等距離にあるようにするために各前記光ネットワークユニットで信号を遅延して送信させるための等化遅延量を、各前記光ネットワークユニットに指示し、及び、第2波長を用いて前記光ネットワークユニットと通信し、
前記光ネットワークユニットはそれぞれ、
前記光終端装置から指示された等化遅延量を記憶する等化遅延量記憶部と、
設定される受信波長で信号を受信する第3受信器と、
設定される送信波長で、信号を前記等化遅延量記憶部に記憶された等化遅延量に基づき遅延させて送信する第3送信器と、
第1波長で信号を受信する第4受信器と、
第1波長で、信号を前記等化遅延量記憶部に記憶された等化遅延量に基づき遅延させて送信する信号を送信する第4送信器と、
前記第3送信器の送信波長及び前記第3受信器の受信波長を、割り当てられる第2波長のひとつに設定して、前記光終端装置と通信させる波長制御部と
を備え、
前記光ネットワークユニットは、第2波長での前記光終端装置との通信に並行して、第1波長で、前記レンジング処理のための信号、及び/又は、前記光終端装置に出力する信号の振幅及び位相を調整するための振幅位相制御信号を送受信するパッシブ光ネットワークシステムが提供される。
本発明の他の態様によると、
光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが、波長分割多重かつ各波長が時分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおけるレンジング方法であって、
前記システムは、前記光終端装置と前記光ネットワークユニット間で予め定められたレンジング処理を行うための信号が送受信される第1波長と、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが通信するための複数の第2波長とを有し、
前記光終端装置は、
第1波長を用いて前記光ネットワークユニットと前記レンジング処理を行い、前記光終端装置と複数の前記光ネットワークユニット間が等距離にあるようにするために、各前記光ネットワークユニットで信号を遅延して送信させるための等化遅延量を、各前記光ネットワークユニットに指示し、及び、第2波長を用いて前記光ネットワークユニットと通信し、
前記光ネットワークユニットは、
前記光終端装置から指示された等化遅延量を記憶して、前記光終端装置に出力される信号を該等化遅延量に基づき遅延して送信させ、
送信波長及び受信波長を第1波長に設定して前記レンジング処理のための信号を送信及び受信し、
前記レンジング処理の後、送信波長及び受信波長を割り当てられる第2波長のひとつに設定して、前記光終端装置と通信する前記レンジング方法が提供される。
本発明の第1の解決手段によると、
複数の光ネットワークユニットと、光ファイバならびに光スプリッタを介して接続される光終端装置であって、
第1の波長の光信号を前記複数の光ネットワークユニットに向けて送信する第1の光送信器と、
前記第1の波長以外の、それぞれが異なる波長である第2の波長の光信号を前記複数の光ネットワークユニットに向けて送信する複数の第2の光送信器と、
前記複数の光ネットワークユニットから、第3の波長の光信号を受信する第1の光受信器と、
前記複数の光ネットワークユニットから、前記第3の波長以外の、それぞれが異なる波長である第4の波長の光信号を受信する複数の第2の光受信器と、
前記第1の光送信器および前記第1の光受信器を用いて、前記複数の光ネットワークユニットのそれぞれに対して応答を求める要求信号を送信し、前記要求信号を送信してから前記要求信号に対する応答信号を受信するまでの時間を測定し、当該時間の測定の後で、複数の前記第2の光送信器および複数の前記第2の光受信器を用いて、前記複数の光ネットワークユニットとの間で、前記複数の光ネットワークユニットが送信する光信号が衝突しないように各々の前記光ネットワークユニットが光信号を送信する時間を前記測定した時間を用いて調整しながら通信を行なう制御部と、を有することを特徴とする光終端装置が提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
光ファイバならびに光スプリッタを介して光終端装置と接続される光ネットワークユニットであって、
前記光終端装置からの光信号のうち、設定された波長の光信号を通過させる波長可変フィルタと、
設定された波長の光信号を前記光終端装置へ向けて出力する波長可変レーザーと、
前記光終端装置との間で通信時間を測定するときに前記波長可変フィルタに第1の波長を、前記通信時間の測定が終わった後で前記光終端装置との間でデータの送受信を行うときに前記波長可変フィルタに第2の波長を、それぞれ設定する受信波長制御部と、
前記通信時間を測定するときに前記波長可変レーザーに第3の波長を、前記通信時間の測定が終わった後で前記光終端装置との間でデータの送受信を行うときに前記波長可変レーザーに第4の波長を、それぞれ設定する送信波長制御部と、を有することを特徴とする光ネットワークユニットが提供される。
本発明により、複数のONUが波長を共有して伝送を行うWDM−PON方式において、レンジング手順による利用帯域の減少を極力抑える光終端装置及び光ネットワークユニットを提供することができる。さらに、本発明により、高度な技術を要するバースト受信回路の数を1つに抑えて経済的に優れた通信方式を提供することができる。
本発明が適用される光アクセス網の構成図。 本発明での波長割り当て例。 本発明が適用される光アクセス網におけるレンジング動作の説明図。 本発明が適用される光アクセス網におけるレンジング信号の図。 本発明でのOLTの構成図。 本発明でのONUの第1の構成図。 本発明でのONUの第2の構成図。 本発明での受信バースト振幅位相管理テーブルの構成図。 本発明でのユーザー−信号転送フレームの構成図。 本発明での波長要求信号の構成図。 従来技術でのレンジング動作シーケンスの例。 本発明でのレンジング動作シーケンスの例。 本発明での通常信号伝送シーケンスの例。 従来技術における上り伝送方法の模式図。 本発明における上り伝送方法の模式図。 ONU起動から通信までの動作の概略図。
図1に、光アクセス網の構成を示す。
PON10はPSTN/インターネット20に接続されて、データを送受信する。PON10は、例えば、光スプリッタ100、幹線ファイバ110、支線ファイバ120、OLT200および複数のONU300を備える。さらに、ONU300に接続される電話400、パーソナルコンピュータ410等を備えてもよい。なお、ONU300はONTでもよいが、本実施の形態ではONUとして説明する。
OLT200には、1本の幹線ファイバ110、光スプリッタ100および支線ファイバ120を介して、たとえば32台のONU300が接続可能である。図1の例では、5台のONUが図示されており、それぞれOLT200からのファイバ長が異なる。図示された例では、ONU300−1はOLT200からのファイバ長が1km、ONU300−2はOLT200からのファイバ長が10km、ONU300−3はOLT200からのファイバ長が20km、ONU300−4はOLT200からのファイバ長が10km、ONU300−nはOLT200からのファイバ長が15kmである。
OLT200からONU300の方向(下り方向)に伝送される信号130にはそれぞれのONU300宛の信号が、波長分割多重かつ時分割多重されて伝送される。ONU300で受信された信号は、自分宛の信号であるか否かをONU300内で判定し、信号のあて先に基づいて、電話400やパーソナルコンピュータ410に送られる。また、ONU300からOLT200の方向(上り方向)では、ONU300−1から伝送される信号120−1、ONU300−2から伝送される信号120−2、ONU300−3から伝送される信号120−3、ONU300−4から伝送される信号120−4、ONU300−nから伝送される信号120−nは、光スプリッタ100を通った後に波長多重かつ時分割多重されて、信号140となり、OLT200に到達する。ONU300とOLT200の間のファイバ長が異なるため、信号140は振幅が異なる信号が多重化される形態をとる。
OLT200からONU300へ向かう下り信号の通信にはm個の波長λd1、λd2、…、λdmが使用される。OLTからONUへ向かう上り信号の通信にはn個の波長λu1、λu2、…、λdnが使用される。それぞれの波長は1台または任意の数の複数台のONU300により共用されることができる。本実施の形態では下り波長λd1は全てのONU300が起動される時に共用される共通波長であり、また上り波長λu1は全てのONUが起動される時かつその時のみに共通に使用されるレンジング専用波長である。
図2に本実施の形態における波長配置例を示す。
本実施の形態では1例として、下り波長を8個(M=8)、上り波長を4個(n=4)使用し、それぞれは20nm間隔で配置され、周囲温度変動に伴う波長変動に対して十分な変動耐力を有する。上述のように下り波長λd1は全てのONU300が起動される時に共用される共通波長であり、また上り波長λu1は、全てのONU300が起動される時かつその時のみに共通に使用されるレンジング専用波長である。なお、波長の数、割り当てる波長の値は適宜定めることができる。以下、λd1とλu1を併せて第1波長と称し、他の複数の波長を第2波長と称することがある。
図3に、光アクセス網におけるレンジング動作の説明図を示す。
OLT200は、ONU300−1、ONU300−2、ONU300−3、ONU300−4、ONU300−nまでの距離をITU−T勧告G.984.3に示されるレンジング手順(レンジング処理)によってそれぞれ測定し、すべてのONU300がOLT200から等距離に見えるように、ONU毎に等化遅延量と呼ばれる値の設定を行う。この作用により、すべてのONU300が例えば20kmに接続されているように扱うことができる。以下にこのメカニズムを詳しく説明する。
図4に、光アクセス網におけるレンジング信号を示す。
OLT200は、ONU300−1に向けてranging request信号(レンジング要求信号)310―1を送信する。図4の例では、OLT200は、各ONU300にそれぞれranging request信号310―1を送信しているが、図3に示すように同報してもよい。ONU300−1は、ranging request信号310―1を受信後、決められた一定時間後にranging response信号(レンジング応答信号)311―1をOLT200に送信する。OLT200は、ranging request信号310―1の送信タイミングとranging response信号311―1の受信タイミングの差からONU300−1までの距離を判定する。続いてOLT200は、ranging timeメッセージ(レンジング時間メッセージ)312−1を送信し、ONU300−1に対して等化遅延量330−1を設定する。この等化遅延量330−1の働きにより、図3に示したように、ONU300−1は物理的な設置位置にかかわらず、OLT200からの距離があたかも20kmであるように調整されている。以下、同様にONU300−2、ONU300−3の距離測定が行われる。
この後、OLT200は、grant(グラント)およびrequest report信号を送信することで、ONU300−1、ONU300−2、ONU300−3に対して、上り送信許可を与えると共に送信要求量を通知するよう要求する。以降は、動的帯域割当(DBA)等を行い通常の運用(通信)を実施する。
図5に、本実施の形態のOLT200の構成例を示す。
OLT200は、例えば、網IF201と、パケットバッファ202と、信号振分部203と、コネクション管理テーブル221と、PONフレーム生成部204と、ドライバー205と、E/O206と、WDMフィルタ207と、O/E208と、増幅器209と、固定位相リタイミング部210と、PONフレーム分解部211と、信号多重部216と、パケットバッファ217と、網IF218と、CPU(第1制御部)223と、メモリ224と、メッセージ送信バッファ222と、メッセージ受信バッファ223と、波長管理テーブル220と、ATC(Automatic Threshold Control)212と、バーストクロック抽出部213と、振幅位相偏差判定部214と、上りバースト振幅位相管理テーブル(振幅位相管理領域)225とを有する。
網IF201はPSTN/インターネット20からの信号を受信する。この信号は一旦パケットバッファ202に格納される。信号振分部203は、パケット信号に付与されているVLAN(Virtual Local Area Network)−IDなどのラベルを読み取ってコネクション管理テーブル221を参照して、対応するONU番号を読み取り、PONフレーム生成部204−1〜204−mの中の対応するブロックに上記パケット信号を転送する。例えば、ONU番号によりどの波長を用いるかが予め定められており、その波長に応じてPONフレーム生成部204のいずれかにパケット信号を転送する。なお、本実施の形態では、図2に示すようにm=8である。
OLT200内には使用する下り波長がm個の時、m個のPONフレーム生成部204、ドライバー205、E/O206を備えている。PONフレーム生成部204は、PON区間のオーバーヘッドを加えて電気の送信信号を生成し、ドライバー205はE/O206を電流駆動して電気信号を光信号に変換し、WDMフィルタ207を介して信号を送信する。
一方、OLT200内には使用する上り波長がn個の時、n個のO/E208、(n−1)個の固定ゲイン増幅器209、(n−1)個の固定位相リタイミング部210および(n−1)個のPONフレーム分解部211を備えている。なお、本実施の形態では、図2に示すようにn=8である。WDMフィルタ207を介して受信された信号は、O/E208にて電気信号に変換され、増幅器209にて増幅され、固定位相リタイミング部(クロック抽出部)210にてリタイミングされる。PONフレーム分解部211にてオーバーヘッドが分離されて信号多重部216、パケットバッファ217を介して網IF218から網側へ信号が出力される。
ところで、O/E208−1には、例えば、ATC(Automatic Threshold Control、自動閾値制御部)212が接続され、順にバーストクロック抽出部213、振幅位相偏差判定部214が接続されている。レンジング専用に使用される波長λu1からのレンジング用バースト信号をATC212およびバーストクロック抽出部213(これらをバースト受信回路と称する)にて受信し、さらに振幅位相偏差判定部214にて期待する受信振幅および受信位相からの実際の受信信号の偏差(振幅偏差、位相偏差)を測定して、その内容を上りバースト振幅位相管理テーブル225に送り、記憶する。
また、CPU223とメモリ224は、対となってOLT200内部の各部の監視制御を実行し、上位からの指示でコネクション管理テーブル221のパケットのラベルと行き先ONUの番号を関連づける設定を行う。コネクション管理テーブル221は、例えば、ONU300のシリアルナンバーを格納するエントリーと、コネクションラベルを格納するエントリーと、ONU−IDを格納するエントリーとを含む。ONU300の起動の前に、例えばCPU223の指示によりシリアルナンバー毎に対応するコネクションラベルの値が設定される。コネクションラベルとして、例えばVLAN−IDの値が使用可能である。
また、CPU223とメモリ224は、上位からの指示で行き先ONUと波長割り当ての対応付けを波長管理テーブル220に登録するともに、メッセージ送信バッファ222およびメッセージバッファ223を用いて各ONU300−1〜ONU300−nと波長割り当てメッセージの授受を行い、ONU毎に使用波長の設定を行う。波長管理テーブル220は、例えば、ONU−IDのエントリーと、シリアルナンバーのエントリーと、下り波長のエントリーおよび上り波長のエントリーとを含む。
なお、本実施の形態では、例えば、PONフレーム生成部204−1、ドライバー205−1、E/O206−1を第1送信器と称することがある。第1送信器は、第1波長でレンジング処理を行うための信号を送信する。また、例えば、PONフレーム生成部204−2〜m、ドライバー205−2〜m、E/O206−2〜mを第2送信器と称することがある。第2送信器は、第2波長でONU300と通信するための信号を送信する。例えば、O/E208−1、ATC212、バーストクロック抽出回路213、振幅位相偏差判定部214を第1受信器と称することがある。第1受信器は、第1波長でレンジング処理を行うための信号を受信する。また、例えば、O/E208−2〜n、固定ゲイン増幅器209−2〜n、固定位相リタイミング部210−2〜n、PONフレーム分解部211−2〜nを第2受信器と称することがある。第2受信器は、第2波長でONU300と通信するための信号を受信する。
図8に、本実施の形態での受信バースト振幅位相管理テーブル225の構成例を示す。
受信バースト振幅位相管理テーブル225は、例えば、ONU−ID毎に受信期待値からの振幅および位相の偏差が格納される。図8(a)に示すようにOLT200によるONU300毎の送信振幅および送信位相の調整前は比較的大きな偏差の値を示しているが、調整の終了後は図8(d)に示すように偏差の値が0となり、OLT200の受信回路(第2受信器)は固定ゲインおよび固定位相のクロックで複数ONU200からのバースト信号を正しく受信できる。図8(a)から図8(d)に至るOLTによるONU毎の送信振幅および送信位相の調整動作については、後に図12および図10を参照して説明する。
図6に、本実施の形態のONU300の第1の構成例を示す。
ONU300は、例えば、WDMフィルタ501と、波長可変フィルタ502と、O/E503と、AGC(Automatic Gain Control)504と、クロック抽出部505と、PONフレーム終端部506と、ユーザーIF507と、PONフレーム生成部511と、ドライバー512と、波長可変レーザー513と、CPU(第2制御部)523と、メモリ524と、波長管理メモリ522と、受信波長制御部521と、送信波長制御部520と、メッセージ受信バッファ508と、メッセージ送信バッファ510と、等化遅延値記憶部531と、送信振幅位相制御部532と、グラント処理部533とを有する。
支線ファイバ120から受信した光信号は、WDMフィルタ501にて波長分離され、波長可変フィルタ502にて下り波長λd1からλdmの内、1つを選択透過する。O/E503にて光信号は電気信号に変換される。AGC(Automatic Gain Control)504にて振幅値が一定となるように制御を行う。クロック抽出部505にてリタイミングを行い、PONフレーム終端部506で、PON区間のオーバーヘッドが分離されて、ユーザー信号はユーザーIF507に送られて出力される。
また、ユーザーIF507から入力された信号は、PONフレーム生成部511にてPON区間のオーバーヘッドを加えて組み立てられる。組み立てられた信号はドライバー512にて波長可変レーザー513を電流駆動することにより光信号に変換され、WDMフィルタ501を経て支線ファイバ120に向けて送信される。
CPU523、メモリ524は対になってONU300内の各ブロックの監視制御を行う。例えばCPU523は、ONU起動直後やONUがファイバに接続された直後に波長管理メモリ522に事前に決められた波長、例えば下り波長λd1、上り波長λu1を初期値としてセットする。受信波長制御部521は波長管理メモリ522に格納されている値にもとづき波長可変フィルタ502の波長を設定し、送信波長制御部520は波長管理メモリ522に格納されている値にもとづき可変波長レーザー513の波長を設定する。また、CPU523はメッセージ受信バッファ508およびメッセージ送信バッファ510を用いてOLT200と波長割り当てメッセージの授受を行い、波長管理メモリ522に自身の割り当て波長を設定する。さらに図3および図4にて説明したように、ITU−T勧告G.984.3に示されているranging timeメッセージ312がメッセージ受信バッファ508にて受信される。CPU523は、指示された等化遅延量330を等化遅延値記憶部531に蓄積する。等化遅延量は、PONフレーム生成部511に作用して送信信号を遅延させ、ONU300の物理的な設置位置にかかわらず、OLT200からの距離があたかも20kmであるように送信信号を調整する。また、送信振幅位相制御部532は、メッセージ受信バッファ508にて受信されたOLT200からの指示に基づき、送信信号の振幅と位相を微調整するようドライバー512に作用する。PONフレーム終端部506から分離されたグラントはグラント処理部533にて処理され、PONフレーム生成部511はOLT200から指示されたグラントの値に基づいたタイミングで上り信号フレームを生成する。グラントの詳細はITU−T勧告G.984.3に示されている。また、上記送信信号の振幅と位相の調整の詳細は、後に図12および図10を参照して説明する。
なお、本実施の形態では、例えば、PONフレーム生成部511、ドライバー512、波長可変レーザー513を第3送信器と称することがある。第3送信器は、設定される送信波長で、信号を等化遅延値記憶部に記憶された等化遅延量に基づき遅延させて送信する。また、例えば、波長可変フィルタ502と、O/E503と、AGC504と、クロック抽出部505とを第3受信器と称することがある。第3受信器は、設定される受信波長で信号を受信する。例えば、受信波長制御部521と、送信波長制御部520と、波長管理メモリ522とを波長制御部と称することがある。
図11に、従来技術でのレンジング動作シーケンスの例を示す。
例えば1ミリ秒の帯域割当周期1100の中で、ONU300−1〜300−5はそれぞれOLT200に向けて信号1111〜1115を送信する。この送信タイミングは従来技術にて説明したグラントを用いてOLT200から各ONU300に対して指示される。帯域割当周期1100の中で、レンジング窓1110は図3および図4で説明したレンジングに使用される無信号領域(通信データがない領域)である。レンジングリクエスト350をONU300−1が受信すると、ONU300−1は直ちにレンジングレスポンス310をOLT200に向けて送信する。OLT200は、レンジングリクエスト350を送信してからレンジングレスポンス310を受信するまでの遅延時間を測定し、ONU300−1がOLT200からどれだけの距離だけ離れているかを知る。図4で説明したように、ITU−T勧告G.984.3に示されているranging timeメッセージ312によって、この後にONU300に対して等化遅延量330を設定し、ONU300の物理的な設置位置にかかわらず、OLT200からの距離があたかも20kmであるように送信信号を調整する。なお、この部分は図11では省略されている。
OLT200とONU300の間の距離が最大20kmであれば、レンジング窓1110の幅は最低200マイクロ秒が必要である。帯域割当周期が1秒の時、レンジング窓の幅が200マイクロ秒であれば20%の伝送帯域が信号転送に利用できないことになる。なお、レンジング窓の幅として125マイクロ秒の整数倍である250マイクロ秒を用いて、125マイクロ秒フレームの周期性を確保する場合もある。
一方、図12に、本実施の形態におけるレンジング動作シーケンスの例を示す。
本実施の形態では例えば上り信号用波長λu1がレンジング用途のために占有することができるが、この領域をさらにレンジング窓1110と、125マイクロ秒周期1201−1〜1201−4に分割しても良い。この構成を用いると最初にレンジング窓1110領域でレンジングリクエスト350およびレンジングレスポンス310−1〜310−5を用いてONU300−1〜300−5からの受信信号の振幅および位相を測定する。そして図11で説明したように、ITU−T勧告G.984.3に示されているranging timeメッセージ312によって、この後にONU300に対して等化遅延量330を設定し、ONU300の物理的な設置位置にかかわらず、OLT200からの距離があたかも20kmであるように送信信号を調整するが、この部分は図12でも省略されている。
続いて、125マイクロ秒周期1201−1〜1201−nを用いて、125マイクロ秒毎にONU送信振幅位相制御信号1202を各ONU300に送信する。なお、図12の例ではONU300それぞれへのONU送信振幅位相制御信号1202を二重線一本で示しているが、それぞれのONU分信号が送信される。この詳細動作説明は、後に説明する。
図9に、本実施の形態におけるOLTからONUへの信号転送フレームのフォーマットの例を示す。
この信号転送フレームは、例えば下り波長λd1〜λd8を用いて伝送される。フレーム同期パタン2001はフレーム同期に使用される。PLOAM(Physical Layer Operation Administration and Maintenance)領域2002は物理層の監視制御に用いられる領域で、この具体例は例えばITU−T勧告G.984.3に示されている。OMCI(ONT Management and Control Interface)領域2003は、ONUの内部制御情報を監視、制御できる領域であり、この具体例はITU−T勧告G.984.4に示されている。グラント領域2004は上り信号でのONU300の信号送信タイミングを制御するために使用され、その具体的な構成はITU−T勧告G.984.3の8章や、IEEE802.3規格64章に記載された内容で実現される。フレームペイロード2005はユーザー信号を伝達する領域であり、イーサネット(登録商標)信号やATM信号などのユーザー信号をマッピングできる。
図10に、本実施の形態におけるONU送信振幅位相制御信号1202の例を示す。
ONU送信振幅位相制御信号1202は、送信先ONU−ID2101、MSG−ID(メッセージID)2102、振幅調整量2103、位相調整量2104、ONUシリアルナンバー2105、予約領域2106、CRC(Cyclic Redundancy Check)2107を含む。
送信先ONU−ID2101は、本制御の対象となるONU−IDが入る。MSG−ID2102は、本信号がONU送信振幅位相制御信号であることを示す種別コードである。振幅調整量2103は、例えば7bitで構成され、粒度0.5dB、制御範囲+32dB〜−31.5dBの振幅制御に使用される。例えばONU300が振幅調整量−31.5dBを受信したら、以後は送信振幅を31.5dBだけ減少させて(−31.5dBして)上り信号を送信しなければならない。振幅を下げ過ぎた場合、例えばOLT200は、振幅調整量+0.5dBを本制御信号を用いて送信し、受信したONU300は、以後は送信振幅を+0.5dBだけ増加させて上り信号を送信する。送信位相調整量2104は、例えば5bitで構成され、粒度1/16ビット時間、制御範囲+15/16〜−16/16(=−1)ビット時間の送信位相制御に使用される。例えばONU300が送信位相調整量−1/16ビット時間を受信したら、以後は送信位相を1/16ビット時間だけ遅延させて(−1/16ビットずらして)上り信号を送信しなければならない。位相を遅らせ過ぎた場合、例えばOLT200は、送信位相調整量+1/16ビット時間を本制御信号を用いて送信し、受信したONU300は、以後は送信位相を+1/16ビット時間だけ前進させて上り信号を送信する。なお、振幅調整量2103、送信位相調整量2104のビット数、粒度、制御範囲は、上述の例以外にも適宜定めることができる。
送信先ONU−ID2101、振幅調整量2103、送信位相調整量2104は、例えば、図8に示す受信バースト振幅位相管理テーブル225に記憶されたデータを用いることができる。なお、振幅調整量2103、送信位相調整量2104については、受信バースト振幅位相管理テーブル225に記憶された受信振幅偏差と受信位相偏差の符号を反転したものを用いてもよい。
ONUシリアルナンバー2105は、ONUが固有に持つ番号であり、ITU−T勧告G.983.1では8バイトのコードである。予約領域2106は信号の長さをITU−T勧告G.983.1勧告既定のPLOAMメッセージの長さに揃えるための空き領域であり、また将来の拡張用途に使用できる。CRC(Cyclic Redundancy Check)2107はメッセージ内容の誤りの有無をOLT200が確認するために付与され、誤りがあるメッセージをOLT200は使用しない。本制御信号1202は、例えば下り波長λd1を用いて、図9にて説明した信号転送フレームのフォーマット中のPLOAM領域2002に格納されてONUあてに送信される。
ここで、先に説明したONU送信振幅位相制御信号1202が用いられるシーケンスを図12、図5、図6、図8を用いて再度説明する。図12にてレンジング窓1110領域を用いてレンジングリクエスト350を送信し、レンジングレスポンス310−1〜310−5を用いて、各ONU300−1〜300−5からの受信信号の振幅および位相をそれぞれ測定する。なお、ここではレンジング処理の説明は省略する。
上り波長λu1を用いて送信されたレンジングレスポンス310−1〜310−5は図5におけるO/E208−1にて電気信号に変換され、ATC212およびバーストクロック抽出部213にて受信し、さらに振幅位相偏差判定部214にて期待する受信振幅および受信位相からの実際の受信信号の偏差を測定して、その内容を上りバースト振幅位相管理テーブル225に送り、ONU−IDに対応して記憶する。図8(a)の受信バースト振幅位相管理テーブル(第1回)では、ONU−ID=1では受信振幅偏差として+20dBが測定され、受信位相偏差として+1/8が測定される。CPU223は、測定された受信振幅偏差、受信位相偏差に基づき、振幅調整量2103を−20dBとしおよび送信位相調整量2104を−1/8、送信先ONU−ID2101を1としてONU送信振幅位相制御信号1202−1を組み立て、メッセージ送信バッファ222、PONフレーム生成部204−1、ドライバー205−1、E/O206−1を用いて、波長λd1にて送信を行う。
ONU300−1は、下り波長λd1の光信号を、図6におけるWDMフィルタ501にて波長分離し、下り波長λd1に設定された波長可変フィルタ502にて選択透過するONU300−1は、O/E503にて光/電気変換を行い、AGC(Automatic Gain Control)504にて振幅値が一定となるように制御を行う。ONU300−1は、クロック抽出部505にてリタイミングを行い、PONフレーム終端部506でONU送信振幅位相制御信号1202−1を分離して、メッセージ受信バッファ508に格納する。なお、他のONU300−2〜300−nは、自身宛の制御信号ではないので無視する。CPU523は、受信したONU送信振幅位相制御信号1202−1から指示された振幅調整量−20dBおよび送信位相調整量−1/8を、送信振幅位相制御部532に設定する。ONU300−1は、送信振幅位相制御部532に設定された調整量で振幅と位相を調整し、図12における上り信号1211−1を送信する。
上り信号1211−1は、OLT200で受信され、同様の処理が繰り返される。例えば、上り信号1211−1は、再度図5におけるO/E208−1にて電気信号に変換され、ATC212およびバーストクロック抽出部213にて受信され、さらに振幅位相偏差判定部214にて期待する受信振幅および受信位相からの実際の受信信号の偏差を測定されて、その内容は上りバースト振幅位相管理テーブル225に送られる。図8(b)の受信バースト振幅位相管理テーブル(第2回)では、ONU−ID=1では受信振幅偏差として+4dBが測定され、受信位相偏差として+1/8が測定される。
左記の振幅調整量および送信位相調整の通りに正確に調整されていない理由は、例えば、図5における振幅位相偏差判定部214での測定誤差、図6における送信振幅位相制御部532の回路設定誤差および伝送路での雑音や微少な時間変動による誤差等が要因である。したがってCPU223は、振幅調整量−4dBおよび送信位相調整−1/8としてONU送信振幅位相制御信号1202−2(1202−3等のタイミングでもよい)を組み立て、上記と同様に再度送信する。ONU300−1は、上記と同様にONU送信振幅位相制御信号1202−2を受信し、CPU523は、受信したONU送信振幅位相制御信号1202−2から指示された振幅調整量−4dBおよび送信位相調整−1/8を、送信振幅位相制御部532に設定し、図12における上り信号1212−1(1213−1等でもよい)を送信する。
上り信号1212−1は、上記のように再度受信され、振幅位相偏差判定部214にて期待する受信振幅および受信位相からの実際の受信信号の偏差を測定されて、その内容は上りバースト振幅位相管理テーブル225に送られる。図8(c)の受信バースト振幅位相管理テーブル(第3回)では、ONU−ID=1では受信振幅偏差として+1dBが測定され、受信位相偏差として0が測定される。CPU223は、振幅調整量−1dBおよび送信位相調整0としてONU送信振幅位相制御信号1202−3を組み立て、上記と同様に再度送信する。ONU300−1は、上記と同様にONU送信振幅位相制御信号1202−3を受信し、CPU523は、受信したONU送信振幅位相制御信号1202−3から指示された振幅調整量−1dBおよび送信位相調整0を、送信振幅位相制御部532に設定し、図12における上り信号1213−1を送信する。
上り信号1213−1は、上記のように再度受信され、振幅位相偏差判定部214にて期待する受信振幅および受信位相からの実際の受信信号の偏差を測定されて、その内容は上りバースト振幅位相管理テーブル225に送られる。図8(d)の受信バースト振幅位相管理テーブル(最終回)では、ONU−ID=1では受信振幅偏差として0dBが測定され、受信位相偏差として0が測定され、振幅位相調整が完了している。
以上、ONU−ID=1の振幅位相調整について詳しく説明したが、ONU−ID=2〜5についても同様の動作が時分割で実施される。すなわち図12におけるONU送信振幅位相制御信号1202−1〜1202−3には、図10のフォーマットを使用した送信先2101がONU300−2〜5(ONU−ID=2〜5)の制御信号も時分割多重されて送信される。
これらの処理により、各ONU300からの信号は、受信振幅偏差、受信位相偏差が減少し、図12の周期1201−4のように、OLT200での受信信号の振幅と位相が揃う。
図13に、本実施の形態での通常信号の伝送シーケンスを示す。
図13に図示される信号は、レンジング処理及び図12にて説明したONU毎の送信振幅および位相調整の後の上り通常信号(通信データ)1111〜1115を伝送する時のシーケンスを示すものであり、上り通信波長はλu1以外の波長であるλu2〜λu4のいずれかを使用している。ONU300からの送信振幅および位相は異なっており、OLT200で受信した時に期待する受信振幅および受信位相に一致するように制御された結果である。したがって、OLT200で上記通常信号を受信する場合は、バースト信号受信用のATC212およびバーストクロック抽出部213を使用する必要がない。通常信号は、O/E208−2〜208−n、固定ゲイン増幅器209−2〜209−n、固定位相リタイミング部210−2〜210−nおよびPONフレーム分解部211−2〜211−nにて受信され処理される。また、通常信号伝送用波長λu2〜λu4ではレンジング窓1110は不要なので、伝送帯域のムダがない。
また、本実施の形態で説明した振幅位相調整動作は、ONU300の起動時のみ行う方法と、ONU300の起動中も周期的に実施する方法の双方が可能である。
図7は、本実施の形態におけるONUの第2の構成例を示す。図7の構成は、ONU300の起動中も周期的に振幅位相調整動作を実施する場合に適用される。図6と異なる点は、WDMフィルタ501は、下り通信波長としてλd1とそれ以外の波長を分けて分離する機能を備え、第2のO/E541、第2のAGC(Automatic Gain Control)542、第2のクロック抽出部543、レンンジングおよび振幅位相制御用PONフレーム生成部544、第2のドライバー545および波長λu1レーザー546をさらに備え、WDMフィルタ501は上り波長λu1とそれ以外の上り波長を合波する機能を備える点である。下り通信波長λd1にて受信される距離測定および振幅位相調整のための制御メッセージ1202は、O/E541にて電気信号に変換され、AGC542にて振幅を調整され、クロック抽出部543にてリタイミングを行われ、PONフレーム終端部506で、PON区間のオーバーヘッドが分離される。
以後、上述の例で説明したようにメッセージ受信指示された等化遅延量330を等価遅延値記憶部531に蓄積し、レンンジングおよび振幅位相制御用PONフレーム生成部544に作用して送信信号を遅延させ、ONU300の物理的な設置位置にかかわらず、OLT200からの距離があたかも20kmであるように送信信号を調整する。組み立てられた信号はドライバー545にて波長λu1レーザー546を電流駆動することにより光信号に変換され、WDMフィルタ501を経て支線ファイバ120に向けて送信される。
また、送信振幅位相制御部532は、メッセージ受信バッファ508にて受信されたOLT200からの指示に基づき、送信信号の振幅と位相を微調整するようドライバ512とドライバ545の双方に作用している。送信信号の振幅と位相を微調整する詳細動作も、上述の例で説明した通りである。レンジングおよび振幅位相制御が完了し通常の信号伝送を行う時には、下り信号については波長可変フィルタ502にて使用される波長を選択透過する。O/E503にて光信号は電気信号に変換され、AGC504にて振幅値が一定となるように制御を行い、クロック抽出部505にてリタイミングを行い、PONフレーム終端部506で、PON区間のオーバーヘッドが分離され、ユーザー信号はユーザーIF507に送られて出力される。またユーザーIF507から入力された信号は、PONフレーム生成部511にてPON区間のオーバーヘッドを加えて組み立てられる。組み立てられた信号はドライバー512にて波長可変レーザー513を電流駆動することにより光信号に変換され、WDMフィルタ501を経て支線ファイバ120に向けて送信される。
CPU523はメッセージ受信バッファ508およびメッセージ送信バッファ510を用いてOLT200と波長割り当てメッセージの授受を行い、波長管理メモリ522に自身の割り当て波長を設定する。受信波長制御部521は波長管理メモリ522に格納されている値にもとづき下り波長λd2からλd8の内のいずれかを波長可変フィルタ502の波長として設定し、送信波長制御部520は波長管理メモリ522に格納されているλu2からλu4のいずれかの値を可変波長レーザー513の波長として設定する。
なお、本実施の形態では、例えば、レンンジングおよび振幅位相制御用PONフレーム生成部544、ドライバー545および波長λu1レーザー546を第4送信器と称することがある。第4送信器は、第1波長(λu1)で、信号を等化遅延値記憶部に記憶された等化遅延量に基づき遅延させて送信する信号を送信する。また、例えば、O/E541、AGC542、クロック抽出部543を第4受信器と称することがある。第4受信器は、第1波長(λd1)で信号を受信する。
本実施の形態の効果を図14および図15を用いて説明する。
図14は、従来の技術における上り信号伝送の模式図である。
上り信号は1ミリ秒周期フレーム1100内に、レンジング窓1110、ガードタイム1510、プリアンブル1511、デリミタ1512、ペイロード1513を含む。ガードタイム1510は異なるONUからの上りバースト信号に位相ゆらぎが発生しても信号の衝突が発生しないように設けられた無信号領域である。プリアンブル1511は上りバースト信号からOLT200が高速に受信しきい値調整とクロック抽出を行うための固定パターンである。デリミタ1512は、上りバースト信号の開始位置を示す固定パターンである。ペイロード1513は、ユーザー信号および制御信号を伝送する領域である。ガードタイム1510、プリアンブル1511、デリミタ1512、ペイロード1513の詳細はITU−T勧告G.984.2およびG.984.3に示されている。
図14では、上り波長λu1にてONU#1とONU#2からの上り信号を伝送し、上り波長λu2にてONU#3とONU#6からの上り信号を伝送し、上り波長λu3にてONU#4とONU#7からの上り信号を伝送し、上り波長λu4にてONU#5とONU#8からの上り信号を伝送している。レンジング窓1110は4つの波長にそれぞれ割り当てられており、全体での伝送効率を低下させる要因となっている。また、OLT200とONU300との間のファイバ長がONU毎に異なるため、異なるONUからの信号の受信振幅は異なっている。したがって、OLT200が高速に受信しきい値調整とクロック抽出を行うためのプリアンブル1511は必須であり、さらに伝送効率を低下させる要因となっている。
図15は、本実施の形態における上り伝送方法の模式図である。
上り波長λu1はレンジングおよび振幅位相調整のみに使用される波長であるため、起動中のONU300からのプリアンブル1511、デリミタ1512、ペイロード1513を用いて常時振幅位相調整を行うことが可能である。上り波長λu2〜λu4では、既に説明したように振幅位相調整により異なるONU300からの信号の受信振幅と位相は一定値になるように調整されており、ガードタイム1510およびプリアンブル1511は不要となる。図15では、上り波長λu2にてONU#1とONU#2からの上り信号を伝送し、上り波長λu3にてONU#3、ONU#4、ONU#5およびONU#6からの上り信号を伝送し、上り波長λu4にてONU#7とONU#8からの上り信号を伝送している。上り波長λu2〜λu4にはレンジング窓1110、ガードタイム1510およびプリアンブル1511が不要であり、波長λu2〜λu4で高い伝送効率が得られる。
図16は、ONU起動から通信までの動作の概略図である。なお、各動作の詳細は上述の通りである。
まず、ONU300が起動すると(S101)、ONU300の波長制御部が送信波長、受信波長を第1波長(λu1、λd1)に設定する(S103)。OLT200とONU300は、第1波長を用いてレンジング処理を行い、ONU300に等化遅延量が設定される(S105)。例えば、第1波長を用いて光ネットワークユニットとレンジング処理を行い、OLT200と複数のONU300間が等距離にあるようにするために、各ONU300で信号を遅延して送信させるための等化遅延量を、各ONU300に指示する。ONU300は、OLT200から指示された等化遅延量を記憶する。
OLT200とONU300は、第1波長を用いて、上述の通り振幅調整量、位相調整量を設定するための処理を行う(S107)。例えば、OLT200は、第1波長で受信されるONU300からの信号に対して、該信号の振幅と所望の振幅との振幅偏差及び該信号の位相と所望の位相との位相偏差を求める。OLT200は、求められた振幅偏差及び位相偏差を打ち消すように定められた振幅調整量及び位相調整量を含む振幅位相制御信号を、ONU300に送信する。ONU300では、振幅位相制御信号に含まれる振幅調整量及び位相調整量に従い、OLT200に出力される信号の振幅及び位相を調整して出力する。
また、適宜のタイミングで、ONU300に通信用の第2波長が割り当てられる(S109)。ONU300の波長制御部は、送信波長、受信波長を第2波長に設定する(S111)。OLT200とONU300は、第2波長で通信する(S113)。
本発明は、例えば、ITU−T勧告G.984.3準拠のGPONに適用可能である。また、本発明は、他のPON方式、例えばIEEE802.3規格の64章で規定されるイーサネット(登録商標)PONシステムにも適用可能である。
10 PON
20 PSTN/インターネット
100 光スプリッタ
110 幹線ファイバ
120 支線ファイバ
200 OLT
300 ONU
209 固定ゲイン増幅器
210 固定位相リタイミング部
223 CPU(第1制御部)
212 ATC(Automatic Threshold Control)
213 バーストクロック抽出部
214 振幅位相偏差判定部
225 上りバースト振幅位相管理テーブル(振幅位相管理領域)
531 等化遅延値記憶部
532 送信振幅位相制御部
533 グラント処理部
1202 振幅位相制御信号

Claims (8)

  1. 複数の光ネットワークユニットと、光ファイバならびに光スプリッタを介して接続される光終端装置であって、
    第1の波長の光信号を前記複数の光ネットワークユニットに向けて送信する第1の光送信器と、
    前記第1の波長以外の、それぞれが異なる波長である第2の波長の光信号を前記複数の光ネットワークユニットに向けて送信する複数の第2の光送信器と、
    前記複数の光ネットワークユニットから、第3の波長の光信号を受信する第1の光受信器と、
    前記複数の光ネットワークユニットから、前記第3の波長以外の、それぞれが異なる波長である第4の波長の光信号を受信する複数の第2の光受信器と、
    前記第1の光送信器および前記第1の光受信器を用いて、前記複数の光ネットワークユニットのそれぞれに対して応答を求める要求信号を送信し、前記要求信号を送信してから前記要求信号に対する応答信号を受信するまでの時間を測定し、当該時間の測定の後で、複数の前記第2の光送信器および複数の前記第2の光受信器を用いて、前記複数の光ネットワークユニットとの間で、前記複数の光ネットワークユニットが送信する光信号が衝突しないように各々の前記光ネットワークユニットが光信号を送信する時間を前記測定した時間を用いて調整しながら通信を行なう制御部と、を有することを特徴とする光終端装置。
  2. 請求項1に記載の光終端装置であって、
    前記第1の光受信器は、受信した信号の振幅および位相を測定する判定部を有し、
    前記制御部は、
    前記判定部により測定された前記複数の光ネットワークユニットからの前記応答信号それぞれの振幅および位相を用いて、前記複数の光ネットワークユニットそれぞれに、送信する光信号の振幅と位相を修正する指示を行ない、
    前記指示により振幅と位相が修正された後で、複数の前記第2の光送信器および複数の前記第2の光受信器を用いて前記複数の光ネットワークユニットと通信を行なうことを特徴とする光終端装置。
  3. 請求項2に記載の光終端装置であって、
    前記第1の光受信器は、バースト信号受信回路を含み、複数の前記第2の光受信器は前記バースト信号受信回路を含まないことを特徴とする光終端装置。
  4. 請求項3に記載の光終端装置であって、
    前記制御部は、前記複数の光ネットワークユニットのそれぞれに対し、前記時間の測定および前記振幅と位相の調整が終わった後で、複数の前記第2の波長のうちのいずれかを設定する光終端装置。
  5. 光ファイバならびに光スプリッタを介して光終端装置と接続される光ネットワークユニットであって、
    前記光終端装置からの光信号のうち、設定された波長の光信号を通過させる波長可変フィルタと、
    設定された波長の光信号を前記光終端装置へ向けて出力する波長可変レーザーと、
    前記光終端装置との間で通信時間を測定するときに前記波長可変フィルタに第1の波長を、前記通信時間の測定が終わった後で前記光終端装置との間でデータの送受信を行うときに前記波長可変フィルタに第2の波長を、それぞれ設定する受信波長制御部と、
    前記通信時間を測定するときに前記波長可変レーザーに第3の波長を、前記通信時間の測定が終わった後で前記光終端装置との間でデータの送受信を行うときに前記波長可変レーザーに第4の波長を、それぞれ設定する送信波長制御部と、を有することを特徴とする光ネットワークユニット。
  6. 請求項5に記載の光ネットワークユニットであって、
    前記光終端装置からの指示を受けて、前記波長可変レーザーが出力する光信号の振幅および位相を調整する振幅位相制御部をさらに有し、
    前記光終端装置からの指示は、前記受信波長制御部が前記波長可変フィルタに前記第2の波長を設定する前に、前記第1の波長の光信号で受信することを特徴とする光ネットワークユニット。
  7. 請求項6に記載の光ネットワークユニットであって、
    装置の起動時もしくは装置の前記光ファイバへの接続時に、
    前記受信波長制御部は、あらかじめ定められた前記第1の波長を前記波長可変フィルタに設定し、
    前記送信波長制御部は、あらかじめ定められた前記第3の波長を前記波長可変レーザーに設定することを特徴とする光ネットワークユニット。
  8. 請求項7に記載の光ネットワークユニットであって、
    前記振幅および位相の調整が終わった後で、前記光終端装置から、前記第3の波長および前記第4の波長を通知される制御部をさらに有し、
    前記受信波長制御部または前記送信波長制御部は、前記制御部から前記第3の波長または前記第4の波長を設定されることを特徴とする光ネットワークユニット。
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